「非認知能力」について知りたいことや今話題の「非認知能力」についての記事をチェック! (1/8)
中学受験シーズンが終盤を迎えています。2025年の受験率は過去最高を記録。激動する社会の中で、“できるだけ良い教育や環境を与えたい!”と願う親心が反映されているように見えます。しかし、良かれと思ってはじめた中学受験で、もしも子どもが壊れてしまったら? 非認知能力育成のパイオニアとして知られるボーク重子さんの著書『子どもを壊さない中学受験 我が子を上手に導けるようになる3週間チャレンジ(KADOKAWA刊)』では、中学受験で子どもを壊すことなく“真の勝者”となるために、子どもの非認知能力を育み、親の意識を改革するための3週間でできるワークをします。早速、ご紹介していきます。■「合格をゴールにしない」!?遊びたい盛りの小学生が自分を律して、ライバルと競い合いながら教科書の範囲を超えたハードな勉強を続けていくのは、並大抵のことではありません。本来であれば、伴走する親は子どもを尊重して見守らなくてはならないところ、過度に介入してしまったり、つい小言を言ってしまったり…というのは“受験生の親あるある”ではないでしょうか。著書によると、ある調査では「親子喧嘩が増えた」「受験が子どものためになっているのか分からなくなった」など、多くの悩みがあるという結果が出ているのだそう。▼このままでは子どもを壊してしまう?!そんな中、周囲にアドバイスを求めると、「親の笑顔が一番」「お子さんをありのまま受け止めて共感してあげて」など分かり切った答えばかり…さらに追い討ちをかけるのが、巷にあふれる中学受験情報。ただでさえ敏感になっている中で危機感を煽るようなものも多いため、本来の目的を見失ってしまうとボークさんは危惧します。こうして、自分の不甲斐なさに落ち込み、子どもの成績も思うように伸びず、イライラが募り、悪循環。このままでは子どもを壊してしまうのでは? という状況に陥るのです。▼中学受験の「真の勝者」とは?だからこそボークさんはこう言っています。本書では「親だからこそできることにフォーカスする」ことで親子揃って真の勝者になることを提案します。出典:『子どもを壊さない中学受験 我が子を上手に導けるようになる3週間チャレンジ(KADOKAWA刊)』P10より引用つまり、塾が受験のプロとして「学力」にコミットする立場なら、親がコミットするのは「子育て」。中学受験の“真の勝者”についてボークさんはこう記しています。「真の勝者」とは、「中学受験の後も続く長い人生を自分らしい幸せと成功に導くプロセス」を身につけた子どもと親、そして家族なのではないかと思ったのです。出典:『子どもを壊さない中学受験 我が子を上手に導けるようになる3週間チャレンジ(KADOKAWA刊)』P16より引用そのために開発したのが、非認知能力を親子で身につけられる本書の「3週間チャレンジ」。親にとって中学受験を支える立場は未知の領域。子どもの学力を伸ばすための学習塾があるように、子どもが安心して挑める環境を作るための「親のための受験塾」が必要ではないかとボークさんは考えたのです。中学受験における親の仕事はなんでしょう。それは塾での学びを最大化するために、また精神面・健康面で最大のケアができるように子どもが安心安全を感じる環境を家庭内に作り出すこと。塾にできないことが家庭に求められ、家庭でできないことを塾に求める。お互いがお互いの強みを最大に発揮したら、中学受験を親子で成長と学びを得られる最高のプロセスにすることができます。それを「合格」のひとことで表すこともできれば、「不合格でも大成功の受験」ということもできます。出典:『子どもを壊さない中学受験 我が子を上手に導けるようになる3週間チャレンジ(KADOKAWA刊)』P12より引用そのためにはどんな状況にも対応できる基礎力が重要であり、その基礎力こそが「非認知能力」なのです。■非認知能力を高めると社会的に成功する?では、非認知能力とはどんな能力なのでしょうか? 著書によると、点数や偏差値のように数値化されない能力で、自信・自己肯定感・自制心・主体性・柔軟性・回復力・やり抜く力・好奇心・コミュニケーション力・共感力・共働力・社会性などが含まれます。これに対してテストの点数や偏差値など数値化できて目に見える能力を「認知」と言います。出典:『子どもを壊さない中学受験 我が子を上手に導けるようになる3週間チャレンジ(KADOKAWA刊)』P27-28より引用とあります。非認知能力がここ数年重要視されているのはご存知の方も多いかもしれません。その理由として挙げられるのが、2000年にノーベル経済学賞を受賞した「ペリー就学児童プロジェクト」。子どもたちを40年に渡って追跡調査した研究で、非認知能力を高めることで、高所得を得たり、社会的に成功することに貢献していると結論づけています。■なぜ非認知能力が中学受験に必要なの?その非認知能力がどうして中学受験に必要なのか、ボーク重子さんは著書の中で5つの理由で示しています。1つ目の理由としては、そもそも中学受験を乗り切るためには、・わからない問題にぶち当たっても粘り強く、諦めない・柔軟な思考と想像力で問題解決を図っていく・感情と行動をコントロールしてやるべきことをやるべき時にやる自制心・「どうせ無理」より「やってみなくちゃわからない」と挑戦する自己効力感(以後省略)出典:『子どもを壊さない中学受験 我が子を上手に導けるようになる3週間チャレンジ(KADOKAWA刊)』P38より引用などが大切だということ。学力以外の非認知能力が欠かせないというのは、納得できる理由です。▼支える側の親にどんなことが起きる?一方、支える親側も非認知能力を鍛えることで、以下のような力が身につき、・他者の評価に振り回されずに、我が子をあるがままに受け止められる・子どもを信じられる・子どもが失敗を恐れずに挑戦できるよう応援できる・感情と行動をコントロールして、言ってはいけないことを言わない自制心がある(以後省略)出典:『子どもを壊さない中学受験 我が子を上手に導けるようになる3週間チャレンジ(KADOKAWA刊)』P40-41より引用さまざまなメリットがあることが分かります。▼学力オンリーではもはや合格できない?注目すべきは2つ目以降。激変する社会の影響を受けて、子どもたちに求められる能力が変化し、中学受験の問題自体も、非認知能力が育まれていないと回答できないような問題が増えているというのです。ボークさんが取材した大手中学受験塾「SAPIX」の広野雅明先生が出題される問題に関して、こんな例を話しています。「2022年度の慶應義塾湘南藤沢中等部の入試で、2021年オリンピックのソフトボールの試合をテーマにした記述問題が出題されました。(中略)この時あなたが第5戦の監督だったらどう臨むのか、という設問だったのです。この問いには正解はないんですよね。(中略)昔に比べると、細々とした知識などを覚えることはしないで済むようになり、子どもたちは書くこと考えること、などを楽しむことができ、なおかつ楽しんだことによって、合格に近づくことができる。そういう時代なのかなと思います」出典:『子どもを壊さない中学受験 我が子を上手に導けるようになる3週間チャレンジ(KADOKAWA刊)』P43-44より引用そして、じつは学力オンリーはすでに少数派。2023年度の大学入学者の半数以上が総合型選抜入試で入学しています。総合型選抜入試では、いわゆる尖った部分を持っている子、自己主張がきちんとできる子が求められます。それに伴い、学習塾をはじめとした教育の世界でも、認知オンリーではなく「認知+非認知能力」にシフトしているといいます。■非認知能力はいつからでも伸ばせるの?だからこそ、ボークさんは“中学受験は、人生の幸せと成功に大きく寄与する非認知能力を育むための、絶好の機会だ”と捉えています。しかし、中学受験における非認知能力の重要性を理解すればするほど、 “今からでも育むことってできるの?” “もう遅いんじゃない?” という疑問が生まれます。ボークさんによると、いつからでも伸ばすことができるものだそう。もちろん生まれつきの特性に影響される部分もあるでしょうが、これらの能力を育む環境を整えることで、後から伸ばしていくことができるのが非認知能力です。0歳から10歳が最も育まれやすいということではありますが、それを過ぎたって十分伸ばせます。私自身、35歳になって初めて非認知能力に出会い、育成を始めたくらいですから。出典:『子どもを壊さない中学受験 我が子を上手に導けるようになる3週間チャレンジ(KADOKAWA刊)』P59-60より引用■3週間で一生役立つ能力が身につく3週間チャレンジでは1日1つのワークブックに書き込んで、話し合いながら進んでいくようになっています。ワークを行う人は1週間ごとに、「自分」「自分とパートナー」「親と子ども」と順番に変わっていきます。<3週間かけて行うワークブック>Week1 「親である自分」Week2 「自分とパートナー」Week3 「親と子ども=家族」最初に親から行うのは、非認知能力を育成する学校教育でもっとも大切な理念である「モデリング」に基づいているため。お手本(モデリング)を見せて興味を引き出し、見様見真似で楽しみながらやることで、学びが身につきやすくなるのだそう。たとえば、野球をやっている子がメジャーリーガーの大谷選手をモデリングして、バッティングフォームを真似する、というと分かりやすいかもしれません。▼自己肯定感が湧いて来る!実際に、親である自分自身からチャレンジしてみると、自分が囚われていたものや考え方のクセに気づくことができます。そして、とてもポジティブな気分で終わることができます。たとえば1日目は、今日のあなたがダメだと思ったことを書き出すワーク。次に「そんな自分がいていいんだよ」と書いて肯定し、最後は「そんな自分は唯一無二の大切な存在なんだよ」と書き出して終わります。そして、1日のワークの最後にあるボークさんの「今日のひとこと」で、自分を抱きしめたくなるような自己肯定感がウワーッと湧き上がるのを感じられます。パートナーや子どもも一緒にワークをするので、家族皆の意識が変わっていくのも楽しいのではないでしょうか。中学受験は、親子ともに合格を目指します。でも受験が終わって親子関係が悪化していたり、子どもが疲弊しきってその先の人生を見つめられなくなってしまうのは本末転倒。だからこそ「合格をゴール」にするのではなく、どんな状況にも対応できる基礎力すなわち「非認知能力」が重要なのです。筆者は中学受験はまだ検討中ですが、長い人生において自分らしく幸せであるために、非認知能力を鍛える本書は役に立つ内容が多いと感じました。中学受験を視野に入れている方もそうでない方も、気になる方はぜひお手にとってみてはいかがでしょうか。\ ご紹介した書籍 / 『子どもを壊さない中学受験 我が子を上手に導けるようになる3週間チャレンジ』(KADOKAWA刊) 定価: 1,870円 (税込)/336ページ「合格することだけをゴールにしない」に目を向け、非認知能力の育み方を学びながら、親の意識を改革するワークが3週間でできる画期的な内容となっています。子どもに受験塾があるなら、親にも受験塾が必要。最愛の我が子と中学受験を乗り切るために必携の一冊です。著者:ボーク重子 プロフィール英国で現代美術史の修士号を取得後、1998年渡米、結婚、出産。2004年にアジア現代アート専門ギャラリー「Shigeko Bork mu project」をワシントンD.C.にて起業。15年の社長業の後、非認知能力育成専門コーチングで再度起業。現在、非認知能力を育むことが証明されているSEL(社会情緒的教育)ベースの革新的BYBSメソッドを採用したコーチング会社2社(日米)の代表を務める。非認知能力を育む学校教育、家庭環境で育った娘・スカイは、2017年「全米最優秀女子高生」大学奨学金コンクールで優勝。その後、初の非認知能力育児本を出版、2018年に発売された『世界最高の子育て』(ダイヤモンド社)はベストセラーとなり、以来非認知能力育成のパイオニアとして知られる。HP: "
2025年02月16日「勉強は得意だけど、友だちづきあいがうまくいかない」「テストはいつも高得点なのに、新しい挑戦を嫌がる」──こんな子どもの姿を見て、「なぜだろう?」と疑問に思ったことはありませんか。実は、テストの点数などで評価される“認知能力”だけでは、人生を生き抜く力を十分に育めないかもしれません。問題解決力・自制心・協調性など、数値化しにくい“目に見えない力”こそが、子どもの将来を大きく左右すると言われています。これがいわゆる「非認知能力」。近年の教育現場ではもちろん、社会のあらゆる場面で重要視されていることをご存じでしょうか。なぜ今、「非認知能力」がこれほど注目を浴びているのでしょうか。子どもたちは何をきっかけに、学力だけでなく自信・やる気・協調性などを伸ばしていけるのでしょうか。本記事では、玉川大学教授・大豆生田啓友氏や教育イノベーター・本山勝寛氏など7名の専門家が語る「非認知能力の育て方」をまとめました。お子さんの可能性を広げるために、親として今からできる具体的なヒントが満載です。ぜひ最後までご覧ください。非認知能力とは?定義と重要性近年、子育てや教育の場で注目を集める「非認知能力」。テストの点数などで測ることができて、目に見えるかたちで評価しやすい「認知能力」に対して、目に見えにくい力を「非認知能力」と言います。具体的には、次のような力です。【非認知能力に含まれる6つの要素】自己制御力(感情のコントロール)意志力と自己肯定感やり抜く忍耐力コミュニケーション能力他者への思いやり創造性と探究心また、知能テストで測定する「IQ」に対して、「EQ」とも呼ばれる非認知能力。EQWELチャイルドアカデミー主席研究員の浦谷裕樹氏は、「IQが高いからといってEQが高くなるとは限らないが、EQが高ければIQはさらに高くなることから、学力をはじめ、人間としてのさまざまな力を伸ばしていく土台にあたる力」だと述べています。非認知能力が注目される3つの理由1. 時代の変化による子どもの経験機会の減少玉川大学教育学部教授の大豆生田啓友氏は、非認知能力に注目が集まる理由として、時代の変化を挙げています。昔は豊かな自然のなかで遊んだり、異年齢の子どもたちや異世代の大人とも触れ合ったりと、さまざまな経験を通じて、思いやりや忍耐力、コミュニケーション能力などの力を獲得できていました。つまり、非認知能力は普段の遊びや子育てのなかで勝手に育まれていたのです。しかし、現代ではどうでしょうか?大豆生田氏は、「習い事などで忙しく、遊ぶ機会が激減した結果、遊びを通じて非認知能力を得る機会がほとんどない」ことや、「大人たちが子どもになるべくケンカをさせないようにしている」ことなど、子どもたちが非認知能力を身につけるチャンスが失われつつあることを危惧しています。2. 2020年からの教育改革での重視また、2020年から始まった教育改革も、非認知能力が注目を集めることとなった要因のひとつ。これからは「学びに向かう力・人間性」が重視されるようになり、表現を変えれば「主体性・多様性・協働性」が求められるようになりました。これらはつまり、非認知能力そのもの。幼児教育ブームや価値観の多様化、生活環境の変化など複合的な要因によって、非認知能力の重要性はますます注目されるようになったのです。3. 将来の成功との強い相関関係非認知能力の高い人と低い人では、子ども時代を含む人生全般にどのような差が生じるのでしょうか?その違いについて、浦谷氏が簡潔にまとめています。非認知能力が低い場合非認知能力が高い場合・感情コントロールが困難・友人関係でトラブルが多い・やる気が持続しない・マイナス思考に陥りやすい・良好な人間関係を築ける・学習意欲が高い・新しいことに積極的に挑戦・学力も自然と向上上記のような非認知能力が高い子どもが成長にしたら、どうなると思いますか?何かをしようと思ったときにそれらをスムーズに実現できるでしょう。さらに自分とまわりの人間の能力を最大限に引き出し、よいかたちで実現することもできるはずです。つまり、自分の思いをかたちにする「自己実現」ができる人間になれるということ。このように、将来よい人生を送るためにも、子どものうちから非認知能力を高めることは大切です。次項では、非認知能力との向き合い方や、子どもの非認知能力を高めるために親ができることについて、各専門家の意見をまとめています。非認知能力は日常生活で育める身近な力【大豆生田啓友氏】大豆生田氏は、「非認知能力は特別なものではありません」と断言しています。「認知」というたいそうな言葉のイメージで、特別なことをしなければ育たないと考える人もいるかもしれませんが、先述のように本来は日常生活や遊びのなかで自然と身につくものなのです。私たちの普段の生活でも、ちょっと意識するだけで非認知能力向上のきっかけになることはたくさんあります。「遊び方が決まっている既製品のおもちゃもよいが、空き箱や廃材などを使って想像力と創造力をフル回転させて、自由に遊ぶことで非認知能力が育まれる」と大豆生田氏が述べるように、大人にとってはただのゴミでも、子どもにとっては魅力的なおもちゃになります。また、小さい子どもがよくやるいたずらも実は重要です。たとえば、ティッシュを箱から全部出して再び詰めるような行動は、専門用語で「探索活動」といいます。このときの子どもは「こうしたらどうなるだろう」と試行錯誤しているのです。一見ただのいたずらに見えるこうした探索活動は、意欲や探究心などの非認知的な力だけでなく、認知的な力を伸ばすことにもつながるので、いたずらを適度に許容できる心のゆとりをもちたいですね。【非認知能力の伸ばし方】自然のなかでのびのび遊ばせる日常の暮らしで子どもが夢中になって遊べる工夫をする許容できる範囲で自由にいたずらをさせるもっと詳しく!大豆生田啓友氏インタビュー『非認知能力は育っているか?子どもが「目をキラキラさせる世界」があれば安心です』どんな非認知能力も最初の一歩は「好奇心」から【本山勝寛氏】教育イノベーターの本山勝寛氏は、「非認知能力のなかでも、これからの時代には『好奇心』がとくに重要」だと指摘しています。その理由は「学校や会社から指示されたことに取り組んでいればよい時代から、自らが主体的に取り組み、創造していくことが求められる時代」になってきているから。自ら主体的に学び、行動し、創造することを促す原動力は「好奇心」です。なにごとにも興味関心をもって取り組むには、最初の一歩を踏み出す「好奇心」が必要不可欠なのです。では、どうしたら子どもの好奇心を育むことができるのでしょうか?本山氏は「親自身もさまざまなものに好奇心をもつ」ことが重要だと述べています。忙しい日々のなかでも、趣味を楽しむ親の姿は、子どもにとってよい見本となります。積極的に外へ出かけて、世界を広げてみましょう。また、子どもが興味を示したことは、どんなにささいなことでも否定せず認めることが大切です。たとえば虫に興味をもった子に否定的な言葉を発すれば、好奇心は萎んでしまいます。「この虫のどんなところが好き?」「どんな場所によくいるのかな?」など、子どもの思考力や想像力が膨らむようなコミュニケーションを心がけましょう。【非認知能力の伸ばし方】親自身がさまざまなものに好奇心をもつ子どもが興味を示した物事に対して、自分も関心かあることを子どもにも伝える子どもの好奇心を広げるコミュニケーションを心がけるもっと詳しく!本山勝寛氏インタビュー『非認知能力のなかで最重要なのは「〇〇心」。実は、日本の子どもは学びへの興味が低い!?』子どもの視野を広げると非認知能力が育つ【野上美希氏】「小学生の放課後や長期休みは、非認知能力に磨きをかけるのに最適な時間」と話すのは、一般社団法人キッズコンサルタント協会代表理事の野上美希氏です。学校での授業は、知識を得て、教えられたことをテストで再現する「認知能力」を高めることが中心で、非認知能力を高めるチャンスは限られています。だからこそ、「放課後や長期休みをどのように過ごして『非認知能力』を高めるか」が非常に大切なのです。野上氏が運営するアフタースクール(学童)では、非認知能力を伸ばすために科学実験や造形教室、外国人講師との英語活動など、多様なカリキュラムを実施しています。子ども新聞をスクラップして感想を発表したり、「『ドラえもん』の主人公は、のび太くんかドラえもんか」といった身近なテーマでディベートをしたりするのです。プレゼン力やディベート力を伸ばすことは、非認知能力の向上にも直結します。また、異年齢での活動を通して視野を広げられるため、学童は放課後や長期休みの有意義な過ごし方と言えるでしょう。【非認知能力の伸ばし方】子ども新聞などをスクラップして感想を発表するTVを観ながら、ひとつのテーマに沿った対話を行なう同じ年齢の子どもだけと遊ぶのではなく、異年齢との活動をするもっと詳しく!野上美希氏インタビュー『放課後や長期休みに「非認知能力」を高めよう。学童でさまざまな経験を』「非認知」という言葉にとらわれるのは危険【沢井佳子氏】目に見えないものだからこそ、「非認知能力」という言葉がひとり歩きしてしまい、一部の保護者が間違った認識に苦しめられているという問題があります。それに警鐘を鳴らしているのは、一般社団法人日本こども成育協会理事の沢井佳子氏です。沢井氏によると、もともと日本の幼児教育では、「我慢強い子」や「協調性のある子」を育てることを重視してきました。つまり、いま話題の「非認知能力」は、すでに日本の幼児教育の現場で十分に実践されていると言うのです。しかし近年、「非認知能力」という言葉が一人歩きした結果、新たな問題が生まれています。「小学校以降のハイレベルな教育を先取りさせるために、子どもに負担を強いてしまう親もいる」と沢井氏は指摘します。本来楽しいはずの幼児期を、疲労感で過ごすことになってしまうのです。では、どのような教育が理想なのでしょうか。沢井氏が参考にしているのが、ハンガリーの幼児教育です。ブダペストの保育園では、3歳から6歳の子どもたちが一緒に「考える遊び」を楽しみます。「考えること」は、運動であり、友だちとのコミュニケーションであり、答えを探すための忍耐もすべて含まれているのです。この経験を活かし、沢井氏は、幼児教育シリーズ『こどもちゃれんじ』や、幼児教育番組に携わっています。「論理、社会性、物語、数学、運動、音楽などが一体となった教育」を、歌やダンス、アニメを通じて子どもたちに届けているのです。【非認知能力の伸ばし方】子ども同士でコミュニケーションをとりながら「考える遊び」が実践できる場所へ連れて行く認知と情意性のどちらも育める幼児向けの教育番組や動画を活用する教育性の高い良質なコンテンツ(歌やダンス、アニメ含む)を選ぶ目を養うもっと詳しく!沢井佳子氏インタビュー『「非認知能力」という名称の流行が生んでしまった“誤解”と“困った副作用”』子どもの非認知能力を高める「ほめるコツ・叱るコツ」【浦谷裕樹氏】前出の浦谷氏は、子どもの非認知能力(EQ)を伸ばすには、その子の存在を丸ごと認めて受け止めることが最も大事だと指摘しています。親に自分の存在を丸ごと受け止めてもらえると、子どもは「自分はここにいていい存在なんだ」と安心感を得ます。この安心感があることで、自信をもって挑戦し、本来の力を発揮できるようになります。子どものありのままの姿を認めたうえで、ほめるときには「能力ほめ」ではなく「努力したこと」着目してください。「100点とってえらいね」ではなく、「よくがんばって最後までやり抜いたね」といった、努力へのほめ方を心がけましょう。叱るときは感情任せに怒りを爆発させないことも重要です。「怒る」のではなく、起こしてしまった問題への対処法を「教え諭す」ことで、子ども自身も深く考え、学ぶことができます。非認知能力には感情のコントロールも含まれるので、親自身もよいお手本になりたいですね。叱るときは「1分以内」を心がけ、カッとなりそうになったら物理的に距離をとりましょう。【非認知能力の伸ばし方】ほめるときに「能力ほめ」はNG。努力や過程にフォーカスしてほめる叱るときは「1分以内」を心がける子どもに対して感情が爆発しそうになったら一度その場を離れるもっと詳しく!浦谷裕樹氏インタビュー『お説教は「○分以内」で。子どものEQを高める“叱り方の正解”とは』非認知能力は認知能力の発達を促すが、その逆はない!【増田修治氏】「朝ごはんを毎日食べる」などの生活習慣や「毎日の勉強時間の目安を決めている」といった学習習慣、困難時に周囲に相談できるコミュニケーション能力も、じつは非認知能力に含まれます。子ども教育のプロフェッショナル育成に携わる白梅学園大学教授の増田修治氏は、「家庭教育でも非認知能力を伸ばすことを意識すべき」と提言しています。生活習慣や学習習慣の習得には親の経済力や精神的なゆとりが影響しそうですが、環境だけがすべてを決めるわけではありません。実際に増田氏は、「貧困世帯に育ちながら学力が高い子どもも、こういった基本的な習慣、非認知能力を身につけている」ケースを指摘。「非認知能力がその後の認知能力の発達を促し、その逆は確認できない」という研究結果から、育つ環境は変えられなくても非認知能力を伸ばすことは可能だと述べています。どの家庭でもできる具体策として、「子どもの話をきちんと聞く」ことを提案。また、「◯時になったら片づけなさい」ではなく「5時になったら片づけられる?」というように問いかけて、子どもに選択権を渡すことで、自発性や意欲、責任感が芽生えます。親子が納得する「一致点」を見出すコミュニケーションが重要なのです。【非認知能力の伸ばし方】子どもの話にきちんと耳を傾ける子どもに選択権を渡し、自発性や意欲、責任感を養うように促す親子どちらか一方だけの意見を押し通すのではなく、お互いに納得できる「一致点」が見出せるコミュニケーションを心がけるもっと詳しく!増田修治氏インタビュー『非認知能力が高い子どもは、「認知能力」も伸びていく。ではその逆は――?』■努力する姿も失敗体験も親子でシェアしよう【ボーク重子氏】ライフコーチのボーク重子氏は、非認知能力を育てるために重要な要素として「失敗経験」を挙げています。失敗を恐れて挑戦しなければ傷つくことはありませんが、自分の意思で挑戦すれば、たとえ失敗しても「また頑張ろう」というやる気や、「次は違う方法でやってみよう」といったリカバリー力が身につきます。非認知能力を育てるには、この失敗経験が不可欠なのです。さらにボーク氏は、学校での教育よりも家庭教育の方が重要だと述べています。子どもにとって親は最も身近な人生の先輩であり、よいことも悪いこともお手本にせざるを得ない存在です。だからこそ、親自身も非認知能力の向上に努めることが大事です。頑張っている姿を子どもに見せることで、子どもは大人が仕事や趣味に精一杯取り組む姿や、失敗しても前を向く姿から学んでいきます。また、非認知能力の基盤となる自己肯定感を育むため、お手伝いをたくさんさせましょう。自分の行動で誰かが「ありがとう」と喜んでくれれば、「自分は誰かの役に立てる!」という自信につながります。お手伝いをしてくれたら、「ありがとう!」と伝えてたくさんほめてあげてください。【非認知能力の伸ばし方】「親は子のロールモデル」なので、親が頑張っている姿を見せる「失敗体験」も積極的に子どもに話す。失敗から得た学びを生かす大切さを伝えるお手伝いをしてくれた子どもに「ありがとう」と伝えてたくさんほめるもっと詳しく!ボーク重子氏インタビュー『子どもが親の失敗から学ぶもの。「やり抜く力」を育むなら“格好悪い親”であれ」』『「親の態度」がカギを握る。子どもの自己肯定感を高める行動、低める行動』***非認知能力は決して特別なものではなく、日常生活のなかでも育むことは可能です。本記事で紹介した専門家のアドバイスを参考に、ぜひご家庭でも取り入れてみてくださいね。文/野口燈(参考)STUDY HACKER こどもまなび☆ラボ|非認知能力は育っているか?子どもが「目をキラキラさせる世界」があれば安心ですSTUDY HACKER こどもまなび☆ラボ|かわいい子には“いたずら”をさせよ!?「自由に遊んでいいよ」で子どもは学ぶSTUDY HACKER こどもまなび☆ラボ|非認知能力のなかで最重要なのは「〇〇心」。実は、日本の子どもは学びへの興味が低い!?STUDY HACKER こどもまなび☆ラボ|幼児教育ブームのなかで今注目の「EQ、非認知能力」って何のこと?STUDY HACKER こどもまなび☆ラボ|「頭の力」には「心の力」が必要。EQが高いと優秀な子に育つ納得の理由STUDY HACKER こどもまなび☆ラボ|放課後や長期休みに「非認知能力」を高めよう。学童でさまざまな経験をSTUDY HACKER こどもまなび☆ラボ|「非認知能力」という名称の流行が生んでしまった“誤解”と“困った副作用”STUDY HACKER こどもまなび☆ラボ|お説教は「◯分以内」で。子どものEQを高める”叱り方の正解”とはSTUDY HACKER こどもまなび☆ラボ|非認知能力が高い子どもは、「認知時能力」も伸びていく。ではその逆はーー?STUDY HACKER こどもまなび☆ラボ|子どもが親の失敗から学ぶもの。「やり抜く力」を育むなら“格好悪い親”であれSTUDY HACKER こどもまなび☆ラボ|「親の態度」がカギを握る。子どもの自己肯定感を高める行動、低める行動
2025年02月12日子どもに人気が高いピアノやヴァイオリンなどの「音楽の習い事」。しかし、親にとっては「練習しない」「上達しない」などの悩みが尽きません。そこで、NHK交響楽団特別コンサートマスターで、絵本『おんがくはまほう』で子どもが音楽に出会う最初の扉を紹介した、ヴァイオリニストの篠崎史紀さん(愛称まろさん)に、子どもの可能性を広げる音楽との触れ合い方や、親ができる最適なサポートについて伺いました。後編では、音楽の習い事でよくある悩みについて、親の対処法をご紹介します。【篠崎史紀(しのざき ふみのり)】NHK交響楽団特別コンサートマスター及び九州交響楽団ミュージックアドバイザー及び福山リーデンローズ音楽大使。愛称“まろ”。3歳よりバイオリンの手ほどきを受け、1981年ウィーン市立音楽院に入学、ヨーロッパを中心に幅広く活動し88年帰国。群馬交響楽団、読売日本交響楽団のコンサートマスターを経て97年NHK交響楽団のコンサートマスターに就任。九州交響楽団ミュージック・アドバイザー、リーデンローズ音楽大使、WHO国際医学アカデミー・ライフハーモニーサイエンス評議会議員。現在は後進の育成にも力を注いでいる。■習い事が続かない…どうしたら?“自分からやりたいといったのに、行きたくないと駄々をこねる”という悩み、ピアノやヴァイオリンを習っている子どもを持つ親御さんなら、一度は経験があるのではないでしょうか。音楽の習い事は、親も一緒に楽器を学んでいくことが、楽しんで続けていくコツだというのを前編でご紹介しました。そして、もうひとつ大切なことがあるとまろさんは教えてくれます。「子どもと『共通意識』を持つことです。たとえば、サッカーや野球をみんながやりたがるのは、同年代の子が多く共通意識が持てるから。一緒に練習する友だちがいて、指導してくれる監督がいて、同じ目標に向かってがんばっていける。子どもは一緒にものごとをやって欲しいし、共感してもらいたいんです。僕の生徒の中に、ピアノの発表会のために大好きなプリンセスの衣装を、おばあちゃんとお母さんと作りあげる女の子がいます。自分でドレスの絵を描いて皆で生地を買いに行き、ピアノを練習してる間におばあちゃんとお母さんが縫って完成させていくんです。こんな風に共通する目標に向かって一緒に進んでいける家庭の子は続くんです」■コレがあれば子どもは進んで続けていく!共通意識を持ってスタートできたら、子どもが進んで続けていくためにはどのようなポイントがあるのでしょうか。「結局、子どもは『好奇心』と『憧れ』以外では動きません。僕は実家が音楽教室だったから、小さい頃から楽器を持ったお兄さんやお姉さんが家に出入りしていて、自然と憧れを持ち、真似してやるようになっていました。ある怪獣が好きな3歳の生徒は、ヴァイオリンを持つ手を矯正するために、自分で手首に大好きな怪獣を巻きつけて、腕を真っ直ぐにする実験をしています。僕自身も小さい頃にゾウと友だちになりたいと思って、動物園に楽器を持っていきそこで演奏したことがあるんだけど、親はそれを止めなかった。そうやって自由にやっているうちにどんどん友だちは増えていくし、面白くなってくる。ちょっとくらい反則技でもやりたい気持ちを尊重し、可能性や想像力を最大限に広げて、自分で考える力を与えると、子どもは自ら歩いていこうとする。その『きっかけ』を大人が規制せずに与えてあげられるかで、続くかが決まります」■子どもにとっていい教室の見極め方それでも「習い事に行きたくない」といった時に辞めさせるべきかの判断は難しいもの。そもそも子どもに合う教室はどう見極めればいいのでしょうか。「親は先生の肩書きなどで決めようとするけれど、子どもにとっては意味のないこと。きちんとした先生ほど、当たり前に正しいことしか教えないんだけど、子どもは「正しいこと」はまるで面白くないんです。もちろんそれが合う子ならいいけど、親は子どもの性格を分かっているはずなので、その子に合っていないと感じるなら辞めるべき。どんなに経歴が素晴らしくても、合わない人と一緒に居るのは大人でも苦痛でしょ。いちばんは、子どもが興味を持った先生のところに行くことです。先生が好きだと続きます。あとはなるべく近いところ、また道中に興味のあるお店や寄り道したい場所があるという動機でもいいと思います」■「家で練習しない」はどうすれば?たとえ相性のいい先生に出会えたとしても、普段から家で練習するかというとそうでないのが厄介なところ。まろさんは両親から練習しなさい! と言われたことが一度もないのだそうですが、プロの音楽家になるほどの腕になるには相当な練習量が必要なはず。幼い頃はどうしていたのでしょうか?・未就学児のうちの習慣づけ「練習は習慣づけるというのが大事! 僕の場合、憧れのお兄さんお姉さんが身近にいたことや、楽器ができると世界中に友だちができるといわれたのがきっかけだったけど、気づいたときには楽器を弾くことが習慣化していたんです。歯磨きをしない、お風呂に入らないと気持ちが悪いでしょ? それと同じようにできれば未就学児のうちに習慣化してしまうのがベスト。習慣づけがうまくいかない原因は「親が先に結果を言ってしまう」こと。『歯を磨かないと虫歯になるよ』というように子どものうちから忖度させてはダメ。先ほどもいった『好奇心』や『憧れ』をうまく活用するといいですよ」すでに小学生になっている場合でも諦めずに、とにかく「対話」をすることが重要とまろさんは続けます。「小学生になると人格が出来上がってくるので、その人格を否定することなく、本人の意見を聞き、親の意見もきちんと伝えて対話を繰り返していくことが大切です。日本人は“皆までいわずに察して”となることが多いけれど、それではすれ違ってしまう。対話をすることは時間もかかるし面倒だけれど、そこを省かないようにしてください」 ■子どもが潰れてしまう?! 親のNG行動とは親自身が時間に追われる毎日を送っていると、つい子どもにもスピード感や結果を求めてしまいがち。ほかの子よりも上達が遅いとヤキモキして、「自分の子は向いていないのでは?」と考えてしまうことも。特に発表会などでは、否応なしにほかの子と比べてしまいます。そんな親御さんに向け、まろさんがアドバイスをくれました。「親の競争心が強すぎると、子どもは潰れてしまいます。人と比較するのではなく、毎日その子自身がどうなのかが大事。発表会が何のためにあるかというと、子どもの自立を促すもの、自立のための訓練です。舞台の上に立ったら、何が起きたとしても最初から最後までひとりで解決しなくちゃならない。それまで何時間練習したとしてもたった1回の本番で独り立ちするという体験をするためのもの。それを親が勘違いして、できていなかったことを指摘などしたら、子どもはやる気をなくしてしまいます。子どもが自立しようと一生懸命やったことを褒めてあげましょう」■失敗して子どもが悩んでいたら?もし、子どもが発表会で失敗して落ち込んでいる時にどう手助けしたらいいかも悩みどころです。「失敗は成功の証。失敗したことを“やっちゃった〜”と子どもが楽しめていたらオッケー。でも悩んでいたら、なぜできなかったのか、一緒に考える時間を持つようにしましょう。そのときに重要なのが、無理に答えを出そうとしないこと。『回答ありき』の接し方をしていると、大人の様子を伺うような子どもになってしまう。要は、答えが出ないことを議論して、『考える力』をつけることが大切なんです。そうすれば自ずと結果はついてくるはず」■音楽の才能やセンスは必要なの?音楽の世界では、持って産まれた才能やセンスが必要なのでは?と考えてしまいます。世界を舞台に活躍してきたまろさんはどう考えているのでしょうか。「たしかに、もともと音楽の才能やセンスを持っている子はいるので、ゼロとはいいません。でも、環境がものすごく大事。だいたい親御さんを見れば分かるんです。すごくファンタジックな子をみると親御さんが子どもと一緒にファンタジックに色々なものに興味を持って動いている。才能やセンスというものが存在するのであれば、それがいかに環境に左右されるものかが分かります。『感性』っていうのはどれだけ夢を見られるか。弟子たちにはよくモーツァルトの“夢があるから人生は輝く”という言葉を伝えています。その夢を持つのは子ども時代。子どもが直感で感じるものを大切にして欲しいです」■いずれ親のサポートなしで歩んでいける!大人はつい先回りして結果を求めてしまいがち。しかし今回のまろさんの取材を通じて、一緒になって夢を見たり、答えのないテーマを延々と話し合ったりすることが、いかに子どもの将来のために大切かを感じました。共有時間を惜しまず寄り添うことで、いずれ親のサポートなしでも歩いていけるようになる。まろさんのお話には、心に留めておきたいヒントがたくさん散りばめられていました。子どもの音楽の習い事をどうしたものか…とお悩みの方は、まずはまろさんの絵本をお子さんと一緒に楽しんでみることから始めてもよいかもしれませんね。\ ご紹介した書籍 /『おんがくは まほう』リトルモア刊 文/篠崎史紀 絵/村尾 亘 1,879円(税込)音楽は、どんな気持ちも伝えてくれるよ。音を鳴らせば、ワクワクするような出会いがきっとある! NHK交響楽団の特別コンサートマスターを務め、「音楽は世界をつなぐ」と子どもから大人まで広く伝えてきた人気ヴァイオリニストの“マロさん”こと篠崎史紀による、初の絵本。『おんがくは まほう』Amazon 詳細ページ
2024年12月27日人気の習い事といえば、ピアノやヴァイオリンなど音楽に関するもの。非認知能力が鍛えられる、情操教育に役立つなどといわれる一方で、家庭では「練習しなくて怒ってしまう」「上達が遅くてヤキモキする」といった悩みの声も。そこで、絵本『おんがくはまほう』の著者、NHK交響楽団特別コンサートマスターでヴァイオリニストの篠崎史紀さん(愛称まろさん)に、子どもの可能性を広げる音楽との触れ合い方や、親ができる最適なサポートについてお話を伺いました。前編では、音楽がもたらす影響や子どもが音楽を続けたくなる導き方などをご紹介します。【篠崎史紀(しのざき ふみのり)】NHK交響楽団特別コンサートマスター及び九州交響楽団ミュージックアドバイザー及び福山リーデンローズ音楽大使。愛称“まろ”。3歳よりバイオリンの手ほどきを受け、1981年ウィーン市立音楽院に入学、ヨーロッパを中心に幅広く活動し88年帰国。群馬交響楽団、読売日本交響楽団のコンサートマスターを経て97年NHK交響楽団のコンサートマスターに就任。九州交響楽団ミュージック・アドバイザー、リーデンローズ音楽大使、WHO国際医学アカデミー・ライフハーモニーサイエンス評議会議員。現在は後進の育成にも力を注いでいる。■ヴァイオリンのおかげで世界中に友達ができた!ヨーロッパ各地の主要なコンクールで数々の受賞を果たし、活動の場を世界へ広げていったまろさん。長年ヴァイオリンを続けてきた背景には、幼児教育の専門家の両親に言われた「ある言葉」が大きく影響していると言います。子どもが音楽に出会う最初の扉を描いたまろさんの絵本『おんがくはまほう』 リトルモア刊 文/篠崎史紀 絵/村尾 亘 1,879円(税込)右は「N響コンサートマスター」という肩書を超えて様々な活動をしてきたまろさんの音楽論をまとめた著書『音楽が人智を超える瞬間』 ポプラ社刊 1,100円(税込)「子どもの頃から両親に“楽器ができると世界中に友だちができるよ”っていわれて。実際に僕はヴァイオリンがあったおかげで、人種や宗教が違っても世界中に友だちができた。絵本(『おんがくはまほう』)の中ではそれを動物で表現し、肉食動物も草食動物も楽器を通じてどんどん仲間が増えて世界が広がっていく様子を描いています。子どもたちには、人生のいちばんの宝物は、『まわりに助けてくれる友だちがいること』だというのを知って欲しい。僕の中で音楽は“最強のコミュニケーションツール”なんです」■分断も争いも超える「音楽の力」そしてまろさんは音楽が持つ力についてさらに続けます。「音楽には“結果”や“勝ち負け”がない。大人はすぐに優劣をつけたがるけれど、子どもがいちばん嫌うのは人と比べられること。音楽は上手い下手で決まるものでも、プロになるためにやるものでもありません。人と人が繋がるためのものです。僕がオーストリアにいた当時は共産圏と西側諸国がはっきり分断されていてテロ行為も多かった。だけど、楽器があれば争っていた国同士も一緒に演奏し、演奏している間は平和だった。音楽にはそういう『人智を超えた力』があるんです」■音楽をやると「数学」に強くなる?!他にも音楽には、これからの時代に求められる発想力や自己表現力が身に付くなど、さまざまな好影響があるとまろさんはいいます。「楽譜は数学と似ているんです。時間軸と座標軸があって、そこで音程が決まる。音楽自体が数学(※音楽理論に数学が用いられることがある)だから、音楽をやると数学に強くなります。また、音楽には答えがない。毎日変化するんです」「楽譜や様式があり完全に自由ではないけれど、その中で自由に発想していかないと自己表現ができません。さらに、合奏では違う考えを持つ人たちと互いを認め合いながら、自分の意見も通す必要があるので協調性や発想力が鍛えられます」「決まった答えを出すというのは人間じゃなくてもロボットがいればできるでしょ? 5年先10年先に大切なのは、自由な発想ではないでしょうか」■音楽はプロになるためにやるもの?子どもの無限の可能性を秘めた「音楽」。まろさんが長年滞在していたヨーロッパ諸国では音楽と触れ合う環境がごく身近にあったそうです。「宗教の違いはありますが、教会に行って賛美歌を歌ったり、ホームコンサートといって家の中で家族が演奏会をするなど、大人と子どもが一緒になって音楽と触れ合う機会がたくさんあるんです。また、僕が行っていたウィーン市立音楽院(現ウィーン市立音楽芸術大学)では、プロになりたい人だけでなく、一般の大学と並行しながら音楽を楽しむために通う人もいました」・上手く弾くのが目的じゃない日本では楽しむというより、習い事というケースが多く、技術を学ぶ目的になりがちです。「日本は恥の文化といわれるように、子どもが上手く弾けないと親が体裁のためにやらせなくなってしまう。でも、音楽はプロになることや上手く演奏することが目的ではありません。よく『音楽で飯が食えるのか』と聞かれるけれど、やりたければやればいいし、やりたくなければやめればいい。だって、法学部を出た人が皆弁護士や検事になるわけじゃないでしょ。それと同じで、色々な選択肢に出会って興味もまた変化していく。結果だけを考えて始めるわけではないはず」■「やりなさい」だけじゃダメな理由では、子どもに音楽をさせたいと考えている親御さんは、どんな心がけで導いていけばよいのでしょうか。「もし子どもが興味を持って音楽を始めたなら、まずは親自身が下手でも演奏を披露して、そこから一緒に楽器をはじめてみるといいですよ。「やりなさい」って口だけ出しても、子どもが思い通りにならないのは当たり前。与えるだけならラクだけど一時的に相手からの提示を受け入れているだけで、自ら考えて行動しなくなります。そして『共有時間を持つ』ことで子どもはどんどん楽しさを覚え、そこから先にやっと本人の意思で動くようになります」・共有時間を作れない場合は、どうしたらよい?世界中に友だちができ、発想力や表現力が身につく音楽。結果ばかりを求めずに親も共に楽しむことが音楽を続ける秘訣のようです。とはいえ、共働きが増えてきた昨今。子どもとの共有時間をつくるのが難しいという親御さんも多いのではないでしょうか。親ができるコトは、この他にもあるんです。それは後編でご紹介します。\ ご紹介した書籍 /『おんがくは まほう』リトルモア刊 文/篠崎史紀 絵/村尾 亘 1,879円(税込)音楽は、どんな気持ちも伝えてくれるよ。音を鳴らせば、ワクワクするような出会いがきっとある! NHK交響楽団の特別コンサートマスターを務め、「音楽は世界をつなぐ」と子どもから大人まで広く伝えてきた人気ヴァイオリニストの“マロさん”こと篠崎史紀による、初の絵本。『おんがくは まほう』Amazon 詳細ページ
2024年12月27日子ども向けスポーツスクールの運営や部活動地域移行支援などを行うリーフラス株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:伊藤 清隆、以下 リーフラス)は、群馬県ならびに島根県にリベルタサッカースクールを開校いたしました。群馬県・島根県には初開校となります。リベルタサッカースクール■リーフラススポーツスクールとは「認めて、褒めて、励まし、勇気づける」を指導理念とした、子ども向けスポーツスクールです。指導における体罰や暴言、勝利至上主義を徹底的に排除し、全員参加でスポーツを楽しむことで、リーダーシップや協調性といった子どもの非認知能力を向上させることを目的としています。今回、群馬県ならびに島根県に開校したリベルタサッカースクールのほかに、野球やバスケットボール、ダンスなど、全13種目のスポーツスクールを、全国43都道府県で展開しており、全国で69,000名を超える会員様が通われています。(※2024年12月時点)リーフラススポーツスクール■非認知能力とは「生きる力」や「人間力」とも言われる力で、社会で豊かにたくましく生きるために必要な力です。当社では、非認知能力の中でも挨拶・礼儀、リーダーシップ、協調性、自己管理力、課題解決力といった5つを重要な力として定義し、子どもたちが主体的に活躍できる力を伸ばす指導を行っています。また、当社がスポーツ心理学の専門家と共同研究を行い開発した非認知能力システム「みらぼ」を用いて、子どもたちの非認知能力を毎年測定し、非認知能力の現在地を子ども、保護者、スクール指導員が把握することで、非認知能力向上につなげる指導を実施しています。リベルタサッカースクール■新規出店について当社は群馬県館林市に2024年10月末、島根県松江市に2024年11月末にリベルタサッカースクールを開校しました。体験会には100名を超えるお子さまにお申し込みいただいた会場もあり、地域の皆さまより大きな期待を寄せていただく中でスクールを開校できました。■スクール開校情報 ※2024年12月24日時点〇群馬県館林市種目:リベルタサッカースクール担当:三森群馬県担当指導員 三森 裕平より:群馬県でも地域、子どもたちのために、リーフラススポーツスクールの『認めて、褒めて、励まし、勇気づける』という指導理念を体現し、何よりも私たちが楽しみながら、笑顔の輪を広げてまいります!群馬での躍進を楽しみにしていてください!〇島根県松江市種目:リベルタサッカースクール担当:田島(水)、川村(木)島根県担当指導員 川村 周平より:47都道府県進出に向けて、島根でのスクールをスタートしました。山陰地方においても、子どもたちの笑顔のために、リーフラススポーツスクールの輪を広げていけるよう、邁進してまいります!【リーフラススポーツスクールについて】展開している地域や種目など、詳しくは以下のURLをご覧ください。 ■リーフラスの会社概要リーフラス株式会社は、『スポーツを変え、デザインする。』という企業理念のもと、子どもたちや社会の問題を、スポーツにより解決することを使命と捉え、ソーシャルビジネスを実践している企業です。全国43都道府県で展開している子ども向けスポーツスクール事業の会員数は約69,000名にのぼり、部活動支援・ヘルスケア・地域共動等の事業などを通じて、今後もスポーツビジネスで社会に貢献していくために尽力してまいります。社名 : リーフラス株式会社(英文社名:LEIFRAS CO.,LTD.)本社 : 東京都渋谷区恵比寿4-20-3 恵比寿ガーデンプレイスタワー17階設立年月日: 2001年8月28日代表者 : 代表取締役 伊藤 清隆従業員数 : 3,692名 ※2024年12月1日時点資本金 : 1億2,600万円(資本準備金含む)事業内容 : スポーツスクール事業 イベント事業 アライアンス事業部活動支援事業 地域共動事業 ヘルスケア事業放課後等デイサービス『LEIF』事業URL : 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2024年12月25日サッカーを通じて子どもの成長を後押ししたい保護者のみなさんへ向けて、不定期に行っているサカイクのオンラインセミナーが11月に開催されました。これまでのべ7000人が参加したサカイクキャンプをはじめ、シンキングサッカースクールで日々子どもたちと接している指導者がこれまで得た知見を提供する場です。今回のテーマは「非認知能力」。最近よく聞く言葉ですが、この非認知能力がサッカーでも必要な理由、サッカーで伸ばせる理由について説明。サカイクが大切にしている非認知能力=ライフスキルも掛け合わせ、わかりやすく解説しました。(構成・文:小林博子)サッカー少年少女が自ら伸びる親のかかわりかたLINEで配信中>>非日常の中でサッカーを楽しみながら人間的にも成長するサカイクキャンプ<<わが子の良いところを見つけられない、という保護者におすすめの方法■サカイクコーチによる保護者セミナー今回のセミナーには、菊池健太コーチと柏瀬翔太コーチが参加。二人ともシンキングサッカースクールやサカイクキャンプで活躍しています。菊池コーチはサッカーをする子の父としても、子育ての実体験を踏まえつつ、どうして非認知能力がサッカーでも必要なのか、家庭ではどう伸ばすのかをお伝えしました。質問コーナーでは、小学校の教員免許を持つ柏瀬コーチも参加。今までの知見も踏まえ、アドバイスをしてくれました。これからの社会を生きるために必要な能力、と紹介されているのは知っていますが、実際「非認知能力」とはどんな能力なのか、どう育てればいいのか。同じような悩みや疑問をお持ちの方はきっと多いはず。セミナー中にいただいた質問と回答を記事の最後に紹介するので、最後までご覧ください。サッカー少年少女が自ら伸びる親のかかわりかたLINEで配信中>>■非認知能力とは?子育てをしているとたびたび耳にする「非認知能力」というワード。これからを生きる子どもたちにとって大切な能力だとぼんやりと知りつつ、それがどんなことなのかや、具体的にどうするとその能力を伸ばすことができるのかなどはあまり理解されていないかもしれません。まずは、セミナーの冒頭に非認知能力を2つの概念でご紹介しました。・生きる土台となる力・テストなどの数値で測れない能力テストの点数やスポーツのタイムなどで測ることができるのは「認知能力」です。その反対の非認知能力は、ひとことで言うならば「生きる土台となる力」。社会性や自分の心の働きを高める能力のことで、子どもの成長にとってとても大切なものであると近年は言われています。■非認知能力=ライフスキル!サッカーで能力を伸ばせる非認知能力は数字で測れない分、力のあるなしを目に見える形で評価することはできません。また、非認知能力には正解がなく、大人にとってもつかみどころが難しいかもしれません。そこで提案するのが、サカイクが子どもたちにサッカーを通して身につけて欲しいと考えている「5つのライフスキル」について知ってもらうこと。サカイクが提唱するライフスキルはと、非認知能力の中から、小学生年代で身に着けてほしい要素を抽出したものです。セミナーで使用したスライドより試合も練習も、チームメイトと協力して動き、常に細かな判断が必要なサッカー。仲間と共に「勝つ」という目標達成に向かって協力し、努力することは非認知能力を伸ばす絶好の場とも言えます。ライフスキルは、「サッカーで勝つ」だけでなく「人としての成長」を重要視しています。この能力があれば、サッカー選手としても社会に出ても、協調性や主体性をもった人間になれ、結果もおのずとついてくることでしょう。■5つのライフスキルをそれぞれ解説サカイクが提唱する5つのライフスキルセミナーで使用したスライドよりサカイクキャンプでは5つのライフスキル身につけてもらうべく、スタッフ全員が常に意識して子どもたちに接します。セミナーでは詳しくご説明しましたが本記事では指導者がどのような接し方や声がけをしているかを簡単にご紹介します。①考える力大切にしているのは「考える機会を大人が奪わない」こと。大人は離れて見守ります。自分で考えてうまくいったことは強烈な成功体験として記憶に残り、さらなる「考える力」につながります。②リーダーシップライフスキルのリーダーシップは、「相手の立場に立って行動すること」です。キャンプ中ピッチの中だけではなく、ピッチ外や部屋でもたくさんみられます。自分が周りのためにやるべきことができたことは大きな自信につながります。③感謝の心「サッカーができることは当たり前ではない」と気づいて楽しんでサッカーをしてほしいです。楽しんでサッカーをすることに関しては、「自分が楽しんでサッカーをする姿を見ることが、保護者や周りの大人は一番嬉しいこと」と子どもたちに伝えています。④チャレンジミスしないようにするのではなく、ミスを怖れずにチャレンジする気持ちに価値があると伝えることから始めます。ただし、「ミスをしてもいい」というわけではありません。キャンプでは「ミスのレベルをあげること」も伝え、常に高い目線でのチャレンジを促します。⑤コミュニケーションサッカーは試合での目標達成(勝利)のために仲間とのコミュニケーションは不可欠です。サカイクが大切にしているコミュニケーションは「プラス」のもの。常にポジティブな言葉を選び、チームの士気が上がる雰囲気作りを重視します。■非日常の中では「非認知能力」が伸びやすいコロナの時期を経て、宿泊を伴う合宿や修学旅行などが中止になってしまい、初めて親元を離れて子どもたちだけで過ごす場となった子も多かったここ数年のサカイクキャンプ。日常から離れ、当たり前が当たり前でなくなる3日間で、参加者はたくましく成長し、その中でライフスキル=非認知能力がぐんぐん伸びます。キャンプに参加するスタッフはその伸びを最大限にすべくサカイク10か条の中で3つ目の項目である「信じて見守る」ことを特に徹底しています。サカイク10か条参加者の保護者のみなさんからも、「参加してから子どもの意識が変わった」「キリッとした顔つきで返ってきた」などのお声があり、サッカーのスキル上達以外の部分で、効果を感じてくださる方が多いようです。■保護者の悩みや疑問にアドバイスセミナー後、ご参加いただいた保護者のみなさんから、家庭での子どもとの接し方に関してたくさんの質問が寄せられました。それらを紹介します。皆さんの抱えていた悩みを解決するヒントになるかもしれません。<参加者からの質問と回答>質問:つい口を出しすぎてしまいます。どう関わったら子どもの成長に繋がりますか?回答:口を出してもいいんです!ただし、本人が苦労することで成長が見込めるような場面では「目をかけて手を貸さず」を意識してぐっとこらえてみてください。質問:「感情でモノを言うな」と言われますが、愛があるゆえに感情が沸き上がるものだと思います。感情的になってしまうのは悪いことでしょうか。回答:大切なお子さんへの愛があるゆえに感情的になってしまうのは自然なこと。悪いことではありません。ただ、発した言葉を受けた子どもの表情は見逃さないで。ただ怒るだけなど一方通行にならないようにするだけで違うと思います。後から客観的に振り返って、言い過ぎたと思ったら次はそうしないようにしてくださいね。質問:小学1年生の子どもに挨拶やお礼をしっかりさせるにはどう促したらいいですか?ちなみに子どもは我が強くあまり親の言うことを聞かない性格です。回答:お子さんも挨拶しなきゃとは思っているはず。まずは大人からいい挨拶をしてあげて良いお手本になってください。キャンプやスクールでもコーチたちから率先して挨拶をするようにしています。元気に挨拶をすると、元気な挨拶が子どもたちから返ってきます。それを続けることで、挨拶の大切さがだんだんとわかってくると思います。質問:親の言うことは聞かないのに、コーチが言うことは素直に聞きます。言い方の問題なのか、親への甘えなのか悩んでいます。回答:それは親子の関係がすごく良く信頼関係があるからこその状況です。成長過程において自然なことです。サッカーが大好きな子どもにとって、コーチは大人の中で"最上位"ですから。だから子どもにとって親の言葉より響くことがある、ってだけなので深刻に悩まなくて大丈夫です。質問:我が子は「友達がやらないなら自分もやりたくない」とサッカーや他の習い事での行動がすべて友達ベースで困っています。回答:素敵なお友達がいて、コミュニケーション力があり仲間を大事にするお子さんなんだと思います。ずっとそのままということはないはずなので、将来自分の意思で友達とは別の何かをやりたいと言うまで寄り添いながら見守ってあげてください。質問:サッカーは自由なものだから、まずはやりたいことにチャレンジをしてたくさんミスをしてもいいと伝えていますが、あまり運動が得意な子ではないので、ミスした分を取り戻せない機会が多く、だんだんチャレンジをしなくなってしまいました。ミスを恐れないようにしてほしいのですが、どう接したらよいでしょうか。回答:うまくいかないことの方が多くて向上心が高まらないのはよくあることです。ライフスキルの「チャレンジ」の項目でもお話ししましたが、「結果としてボールを奪われちゃったけど、その前にここは運べたから良かったよね」とかミスの前後に何があったかも合わせて話をしてみてください。ミスと同じぐらい良かったところを探して伝えてあげることが非常に大事です。また、運動能力の高い低いにかかわらず、子どもは日々成長しています。その成長や変化を認めて伝えてあげることも大切です。質問:主体性のある子になってもらいたいです。親としての心構えを知りたいです。回答:興味のあることに、とことんチャレンジさせてあげることが主体性を育むのに有効です。できれば一緒にその興味のあることに伴走して、子どもができたことを盛大に褒めて成功体験にしてください。どんな些細なことでも、子どもにはキラリと光る何かが必ずあります。その部分に共感してあげましょう。数字などわかりやすい結果では出てこないため、非認知能力が伸びたかどうかはすぐには感じないかもしれません。家庭だけ伸ばすのはなかなか難しい力でもあります。そこで、サカイクキャンプへの参加を選択肢の1つにしていただけたら嬉しいです。サッカー少年少女が自ら伸びる親のかかわりかたLINEで配信中>>
2024年12月02日株式会社OnLine(所在地:福岡市中央区、代表取締役:白石 慶次)は、九州産業大学・商学部・聞間研究室との共同研究、開発により2024年6月から大人の非認知能力を向上するプログラム(アイデンティティドリブン0期)を試験的に開始しました。株式会社OnLineと九州産業大学 非認知能力向上を目指す共同研究プログラムを試験的に開始人事の採用や社員育成の課題として「採用ギャップを埋める」「採用した社員の育成」が上位に挙がる中、非認知能力が職場でのパフォーマンスに関連する、そして、非認知能力の向上が問題解決につながるという仮説の元に、社員の対人スキル、コミュニケーション力などの非認知能力を、チーム協業によって、個人の目標達成を通して高めるプログラムを研究・開発しています。■採用後の人材育成の問題解決へ株式会社OnLineと九州産業大学・商学部・聞間研究室は、このギャップに対処するため、レゴ(R)シリアスプレイ(R)を含む革新的なアプローチを用いることで、大人の非認知能力を高める方法を研究します。■今回の研究内容(1) プログラムの前後にアセスメントツールを通して、非認知能力を計測(2) チームでの自走力を育む、チーム協業で目標達成のメソッドを実践し、非認知能力を高めるプログラムの開発(3) レゴ(R)シリアスプレイ(R)メソッドによって、ご自身の課題、価値観の変化を言語化、可視化(4) WEB講座における高い受講効果を保つメソッドの開発本共同開発のプログラムは、WEB講座を通じて行われます。参加者は、目標達成のプロセス、チームでの協業、他者への貢献、そして特にレゴ(R)シリアスプレイ(R)のメソッドを用いることで、非認知能力の向上を図ります。レゴ(R)シリアスプレイ(R)は、参加者がレゴブロックを使用してアイデアを具現化し、コミュニケーションや問題解決のスキルを鍛える手法です。この研究では、これらのアクティビティがどのように大人の非認知能力を高めるかを評価します。■成果の予想株式会社OnLineと九州産業大学・商学部・聞間研究室は、この共同研究が非認知能力の開発に関する理解を深め、実践的なアプローチを提供することを期待しています。研究結果は、教育機関、企業、個人がこれらの非認知能力を向上するための貴重な洞察を提供すると予想しています。■株式会社OnLineについて「リカレント教育をスタンダードにし、教育格差の解消に挑む」をミッションとし、当社が運営するビジネススクールであるリカレントビジネス・カレッジでは主にコーチング、セールスコミュニケーション、目標達成の技術を提供し、短期間でビジネス力をあげて、どこでも通用するビジネスパーソンを輩出します。講座内では、目標達成能力、コミュニケーション能力や問題解決能力などいわゆる『非認知能力』と言われる能力が総じて高まっていることを背景に、2022年には太宰府市立学業院中学校で「仕事」をテーマとした進路学習のサポートも実施し、2023年、九州産業大学・商学部・聞間研究室と「非認知能力の測定方法の開発と展開」をテーマに産学連携プロジェクトをスタートし、同年11月2日、3日九州産業大学の研究成果発表のイベント九州産業大学 KSU VISION DAY 2023 文×理×芸=展に出展しています。■九州産業大学・商学部・聞間研究室について九州産業大学:文系・理学系・工学系・芸術系の9学部21学科、大学院5研究科/博士前期課程6専攻・博士後期課程5専攻を設置する総合大学。商学部 :「九州・アジアの地域社会・行政・企業を対象とした実践的な学び」を通じて、次代の産業界をリードする人材の養成を目的とした学部。聞間研究室 :経営学を専門に個を活かす組織について研究■株式会社OnLine 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2024年07月10日理化学研究所・革新知能統合研究センター認知行動支援技術チーム(チームリーダー:大武 美保子)は、「認知症を防ぐ社会」を目指すNPO法人ほのぼの研究所の協力を得て、2024年7月3日に軽井沢駅周辺及び、軽井沢レイクガーデンにて「街歩き共想法(きょうそうほう)@軽井沢~認知症を楽しく予防しよう~」を開催します。厚生労働省研究班は、認知症の患者数は2030年に523万人にのぼり、高齢者の14%にあたる7人に1人が認知症患者となる見通しを発表しました(2024年5月8日)。認知症対策の重要性が一層高まる中、本イベントは、脳の仕組みに基づいて考案した、認知症予防のための「共想法」を初夏の軽井沢で楽しみながら実践し、日常生活に活かすヒントもお伝えします。各自で写真を撮りながら街歩き■認知症を予防する「街歩き共想法」とは?共想法とは、テーマに沿った写真や話題を持ち寄り、時間を決めて話し手と聞き手が交互に会話をして、想いを共有する手法です。認知症予防に有効とされ、現在も研究が進んでいます。「街歩き共想法」のポイントは、今日体験したことを今日話すということ。加齢と共に、記憶の中でも新たに「覚える」機能が低下しやすいことから、機能を保つためには、昔のことではなく、最近のことを話すことが重要になってきます。街歩きと共想法を組み合わせ、街歩きで体験したことを共想法で会話するのが街歩き共想法です。これまでに、東京・千葉・埼玉・茨城・愛知にて、15回実施してきました。今回、開催のきっかけを作ってくださったのが、東京から軽井沢に移住された竹田さんご夫妻です。移住されてからも、スマートフォンを用いて実施する遠隔共想法へ継続参加されています。街歩き共想法を軽井沢でとご提案いただき、開催となりました。写真を使った認知症予防の会話法を実践【イベント内容】■タイトル:「街歩き共想法@軽井沢~認知症を楽しく予防しよう~」●日時 :2024年7月3日(水)9:50~15:00●会場 :<街歩き>軽井沢本通り(or駅前)散策<街歩き・共想法の実践>軽井沢レイクガーデン内●プログラム(予定):<9:50>軽井沢にて集合。街歩き散策へ。※お申し込み後、集合場所の詳細をご連絡いたします。テーマ「新しい発見」に沿った写真をスマートフォンで撮影。様子をみて、軽井沢レイクガーデンへ移動。軽井沢レイクガーデンにて散策、撮影、昼食。<13:00頃から>「今日から始める認知症予防―今日あったことを今日話そう」<講演者:大武 美保子><13:20頃から>各自撮影した写真をもとに共想法*を実施*4~5人でグループを作り、自分が撮った写真をもとに、定められた時間内でその写真を説明し、質問に答えながら会話をする。「話す」「見る」「聴く」「考える」を行う、脳の仕組みに基づいた手法。<15:00頃>軽井沢レイクガーデン出発 解散※時間はあくまでも目安です。参加者様のご様子を見ながら変更する場合がございます。●参加者 :30名程度●参加費 :無料(ご自身の交通費、保険代、飲食費など実費はご負担ください)●持ち物 :共想法で使用するスマートフォン、動きやすい服装、タオル、昼食、飲み物●参加方法:理化学研究所 認知行動支援技術チームへご連絡ください(月~水 10:00~16:00)電話 080-9213-9536E-mail kyosoho.riken@gmail.com ■大武(おおたけ)美保子プロフィール理化学研究所 革新知能統合研究センター 認知行動支援技術チーム チームリーダーNPO法人ほのぼの研究所 代表理事・所長東京大学工学部卒業、東京大学大学院工学研究科修了、博士(工学)。東京大学准教授、千葉大学准教授を経て、2017年4月より現職。2006年、認知症をもつ祖母との会話をヒントに、「共想法」を考案。高齢者を支援する実用的な技術を高齢者と共に創るため、「ほのぼの研究所」を設立。自治体、福祉・介護・医療機関との協働事業を展開。著書に『介護に役立つ共想法』(中央法規出版)などがある。【専門】ロボット工学、人工知能、認知症予防認知症予防に取り組む大武 美保子■ロボットの力を認知症予防に!祖母の認知症経験からロボット工学博士の大武は、ゲルロボットという柔らかいロボットの研究時に、祖母が認知症となり、要介護になっていく姿を目の当たりにすることになりました。このような経験を経て「認知症をなんとかしたい!」という思いを強くし、関連する人ロボット共生学、こころの時間学、思春期主体価値、共創言語進化、対話知能学の研究領域に参加し研究を進め、人間の認知機能を育む人工知能技術の基盤要素技術を開発しました。それが、認知症予防支援ロボットを使った共想法です。ほのぼの研究所の市民研究員と研究を進めている(右:大武)■NPO法人ほのぼの研究所についてほのぼの研究所の市民研究員たち。コロナ禍には、在宅で共想法支援システムに参加できる手順を確立した。超高齢社会の課題である「認知症」を、高齢者を中心に全世代と共に考え、解決方法を提案する新しい学問を創り、「防ぎうる認知症にならない社会」を実現することを目的として2008年に千葉県柏市で発足し、2024年で設立17年を迎えた。認知症予防のための会話支援ロボット「ぼのちゃん」を使った共想法を実践し、認知機能を向上するなどの効果をあげている。「共想法」実践研究の運営の中心は、平均年齢70代の市民研究員で、20代から90代の賛助会員が参加している。在宅で「共想法」の実践Instagramでも認知症予防の情報を発信中●Instagram: ●HP: 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2024年06月26日超能力戦士ドリアンが、秋のツーマンライブツアー『お友達に興味ある!2024』を開催することを発表した。ツアーは、11月6日(水) 福岡・BEAT STATIONを皮切りに名古屋・渋谷・梅田の4都市で行われる。チケットは、現在最速先行を受付中。締切は7月1日(月) 23時59分まで。なお、7月3日(水) には、2年ぶりとなる新作8曲入りミニ・アルバム『おおぞらクルージング』を自身のレーベルCSD MUSICよりリリース。アルバムには、ご本人公認「ヤバイTシャツ屋さんと同じ人数」、フェスでお客さんを悩ませるあるあるを歌った「被りまくりタイムテーブル」など、超能力戦士ドリアンらしいキラーチューン全8曲を収録する。併せて、タワーレコード全国6店舗にて、インストアイベントの開催も発表された。<ツアー情報>ツーマンライブツアー『お友達に興味ある!2024』11月6日(水) 福岡・BEAT STATION開場 18:15 / 開演 19:0011月8日(金)愛知・名古屋CLUB QUATTRO開場 18:00 / 開演 19:0011月13日(水) 東京・渋谷CLUB QUATTRO開場 18:00 / 開演 19:0011月15日(金) 大阪・梅田CLUB QUATTRO開場 18:00 / 開演 19:00※全公演対バンゲストあり【チケット】前売:4,300円(税込・ドリンク代別)■オフィシャル最速先行受付受付期間:7月1日(月) 23:59まで枚数制限:4枚※最速先行特典付き()■一般発売9月7日(土) 10:00<ライブ情報>北海道ワンマンライブ『北の大地に興味あるー2024』2024年10月20日(日) 北海道・札幌Sound lab mole開場 17:30 / 開演 18:00前売:3,800円(税込・ドリンク代別)一般発売:8月3日(土)<リリース情報>『おおぞらクルージング』7月3日(水) リリース価格:2,200円(税込)形態:CD(ミニ・アルバム) 【収録曲】・ヤバイTシャツ屋さんと同じ人数・被りまくりタイムテーブル・負けヒロインでも君がいい・恐竜博士は恐竜見たことないでしょ※他、全8曲収録予定 / 曲順未定【タワーレコードインストアイベント】7月14日(日) 愛知・タワーレコード名古屋近鉄パッセ屋上(16:30〜)7月15日(月・祝) 大阪・タワーレコード梅田NU茶屋町(19:00〜)7月19日(金) 東京・タワーレコード立川立飛(18:00〜)7月22日(月) 東京・タワーレコード新宿店9F(19:00〜)8月15日(木) 福岡・タワーレコード福岡パルコ(12:00〜)10月20日(日) 北海道・タワーレコード札幌パルコ(11:00〜)オフィシャルサイト:
2024年06月24日聞きなれない「軽度認知障害」という言葉。聞けば、「認知症」の一歩手前だという。65歳以上の6人に1人が認知機能にトラブルを抱える今、少しでも進行を食い止めるには――。2022年時点で、65歳以上の認知症の高齢者の数は、443万人。厚生労働省が5月8日に公表した研究資料には、認知症にまつわる推計の数値が、このように記されていた。全国紙・社会部記者が言う。「団塊ジュニア、つまり現在のアラフィフ世代が65歳以上になる’40年には、『認知症』の高齢者の数が584.2万人、割合にして高齢者の14.9%が認知症になっているだろうという推計が出ました。同時に、同資料では、’40年の『軽度認知障害』の患者数が約612.8万人と、高齢者の15.6%にのぼるだろうという推計も示されました。こちらのほうが驚きです」’60年には認知症の人が645万人、軽度認知障害の人が632万人と推計されている。認知症に関しては、誰しもある程度の認識はあるだろう。だが、この「軽度認知障害」なるものがどんな状態なのか、認知症なのか、はたまた別のなにかなのか……。はじめて目にする読者も多いのではないだろうか。認知症の予防に詳しい神戸大学大学院保健学研究科の古和久朋教授が、こう説明する。「軽度認知障害(以下、MCI)とは、認知機能の低下があって、健常な状態ではないものの、認知症と診断されるわけでもない、グレーゾーンの状態を指します。ただ、そのまま放っておけば認知症になる可能性が高い状態といえるのです」MCIとは、具体的にどんな状態で、なぜ「放っておけば認知症になる可能性が高い」のか、古和教授に詳しく聞いた。■日常生活は送れるMCIとはどんな状態?「4大認知症のひとつで、患者数の割合が多いアルツハイマー型認知症の場合、ある日突然なるものではなく、20年ほどの長い期間を経て発症することがわかってきました。その認知症の『一歩手前の段階』がMCIです」認知症が「日常生活を一人で送ることが困難な状態」だとすれば、MCIは「日常生活は送れるけれど、家族などに同じことを何度も尋ねたりして多少の面倒をかける状態」なのだという。「アルツハイマー型認知症では、脳にアミロイドβという老人斑がたまっていくことで、徐々に物忘れがひどくなり、やがて認知機能が低下し認知症になります。この物忘れがMCIの症状で、記憶障害はあっても全般的な認知機能は正常範囲内というのが特徴。その物忘れが激しくなって認知症に極めて近い人もいれば、複雑な内容をすべて正確には覚えていないけれどもおおよそはほぼ正しく覚えられている人もいます。このどちらの場合もMCIとされるほど、症状の幅はあります」認知症に進行しないよう、取れる対策はあるのだろうか。「MCIの状態の場合は、早い段階で適切な診断を受け、適切な対処をすれば、認知機能の改善や維持ができたり、機能低下を遅くすることも可能だと考えられます」改善、維持……。劇的に治ったりはしないのか。「認知機能は年齢とともに低下しますが、この低下は正常加齢によるもので、誰しもに起きることです。そんななか、MCIの対策をすることで、認知機能を現状維持し、キープできるというのであれば、それ自体がすごいこと。プラスといえます」まずは、自分や家族がMCIの状態であるかどうかを、チェックリストに記入して確かめてほしい。8項目中4つ以上当てはまれば、要注意だ。■まずは生活習慣を整え規則正しい日常生活をでは、私たちはどうすればMCIを予防・改善できるのだろうか。著書に『もしかして認知症? 軽度認知障害ならまだ引き返せる』(PHP新書)などがある鳥取大学医学部認知症予防学講座の浦上克哉教授は、こう話す。「脳の神経細胞には、生活習慣病が大きなダメージを与えます。特に高血圧、糖尿病、脂質異常症の3つが、認知症とその予備軍であるMCIに悪影響を与えるんです」これらの病気の共通項は「動脈硬化である」と浦上教授は続ける。「生活習慣病によって血管や血流に大きな悪影響があり、脳の神経細胞の代謝にも悪影響が出ることで、神経細胞は弱って、死んでいってしまいます。したがって、日常生活を見直すことがMCIの予防・改善に結びつくといえるでしょう」まずは、規則正しい生活から。「朝、きちんと起きて歯を磨く、3食バランスよくとる、そして質のいい睡眠を取ることです」仕事や家事などでは、指先をよく動かす作業が、認知症、MCI予防には重要だ。「指先を動かすといっても、パソコンのキーボードを打つより、手書きで文字を書いたほうがいい。パソコンは変換機能につい頼ってしまいますから、漢字を忘れたり、字が書けなくなったりするんです」塗り絵や、クロスワードパズルなども効果的だという。■適度に筋トレを取り入れ女性ホルモンを上げる次に、運動も非常に重要だが、ただ長時間歩くだけでは、むしろ逆効果になることもあるというから要注意だ。「特に65歳以上であれば、『1日1万歩』という目標は多すぎると考えられます。有酸素運動をそこまですると、逆に筋肉量が落ちてしまいますので、7千歩程度にとどめたほうがいいでしょう」そして、残りの体力は筋力トレーニングやストレッチに充てるべきだと浦上教授。「特に女性は、高齢になると骨粗しょう症のリスクが出てきます。転倒―骨折―入院となれば、認知症にどんどん近づいてしまいます。ちょっとしたことでの転倒防止のためにも、筋トレは少しでも行うべきです」そもそも、アルツハイマー型認知症でいえば、「女性が1.5~2倍と、男性より患者数が多いといわれています」と浦上教授。「女性のほうが、平均寿命が少し長いのも一因かもしれませんが、やはり女性ホルモンが低下することも関係しているのではないかと思われます。女性の場合の認知症予防や改善に『化粧療法』というのがありますが、人に見られること、おしゃれをすること、集まりなどに出て異性と交流することなども、ホルモンアップに大事です」チェックリストの記入の結果、少しでも不安があるという人は、日常生活から見直していこう。MCIの予防・改善は、QOL(生活の質)の向上から!
2024年05月27日アルツハイマー型認知症になった実母のことや、アラフィフ主婦の日常をあれこれ書き連ねるワフウフさん。自身の体験をマンガにしています。ある朝、母・あーちゃんから「保険の更新をするから、実印を持って来て」と言われたワフウフさん。しかし、約束の日はあいにく予定があり同席できない日。日程を変更してもらえないか聞いてほしいと言っても、担当者の名前がわからず名刺も見当たらない状態でお手上げ……。しかし、そもそも保険の更新で実印なんて聞いたことがなく、何か勘違いしているのかもしれません。大きなトラブルにならないよう、やっぱり実印の管理は本人に任せられないと改めて思ったワフウフさんでした。姉・なーにゃんとも相談し、やはりワフウフさんが予定を変更して保険の更新に同席することにしました。そもそも契約の内容が理解できているのかを確認するため、いくつか母・あーちゃんに質問をしますが、何も答えられません。不安なまま約束の日を迎え、ワフウフさんはあーちゃんに待ち合わせ場所の変更を担当者にお願いするように伝えました。電車に乗るため、結果はメールでほしいと言うと「アドレス教えて!」と言われしまい、いつもメールでやりとりしているのに? と驚きを隠せませんでした。 放置プレイ…… 「結果はメールで」と伝えていましたが、結局電話がかかってきました。 あーちゃんの家の最寄り駅に向かいながら、途中で連絡を入れますが……。 つながらないのか、かけていないのか、わからなくなってきました。 仕方がないので、自分でかけることに。 なんだかんだで、やっと連絡先を入手。 私がかけても、電話はつながらず、仕方なく駅前で待ち合わせすることにしました。 あーちゃんの口から、初耳の待ち合わせ時間を聞いてビックリ。 もっとわかるように話して……。 なんだか、いろいろともどかしくて……つらい! それは突然の電話でした。なんと、すでに家に担当者が来ているとのこと。 姉に連絡して、保険証書から保険会社を探してまで電話をして、担当者には折り返しをお願いしていたはずなのに……。 年金保険の支払いが始まる? 年金保険の一部を医療保険に? 父が同席して契約を了承している……? 担当者から語られた内容が衝撃的すぎて……。 結局、同席するはずが知らないところですべての話が終わっていて、放置されて終わり。悲しすぎます。 「保険の人に待ち合わせ場所を変えてもらえるように電話でお願いして」と、あーちゃんに伝えていましたが、話しているうちに電話をしたのかつながらなかったのかすらわからなくなっていたので、代わりに電話をしました。しかし、電話はつながらなかったので、担当者が家に来たら駅前のカフェに一緒に来るように伝えました。 すると「14時に行けばいいのね」と、あーちゃん。私が聞いていたのは11時。でも、あーちゃんは「ここに書いてあるから14時よ!」と。ここってどこ?? どうしようもなくなり、姉に助けを求めると、保険証書の番号からなんとか保険会社の電話番号がわかり、担当者から折り返しをもらえることになりました。 しかし一向に折り返しは来ず……。すると、あーちゃんから「今保険の方がいらしている」と突然電話が。担当者からは、年金保険の支払いが始まること、その中の一部を医療保険に回したらどうかと提案したこと、父が同席して契約に納得していることと、衝撃的すぎる内容がズラリ。やんわりこちらの事情を話し、再度私たち娘にも内容を説明してもらえるように伝えました。……折り返しをお願いしたのに、いつの間にか家で話が進んでいて、なんだか悲しくなりました。 --------------年齢も決して若いわけではなく認知症と糖尿病を抱えている中で、保険の契約ができるのか、ちょっと疑ってしまいたくなる話です。ちゃんと同席するつもりで動いていたのに、いろいろな不都合が重なってしまい、結果として無駄足になってしまいました……。その怒りをぶつけるところがないのは、ストレスがたまりそうです。 ※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。 シニアカレンダー編集部では、自宅介護や老々介護、みとりなど介護に関わる人やシニア世代のお悩みを解決する記事を配信中。介護者やシニア世代の毎日がハッピーになりますように! 著者:マンガ家・イラストレーター ワフウフ
2024年05月24日アルツハイマー型認知症になった実母のことや、アラフィフ主婦の日常をあれこれ書き連ねるワフウフさん。自身の体験をマンガにしています。認知症の症状が進行している今でも、母・あーちゃんはワフウフさん姉妹に「毎回の付き添いは不要」と言います。しかし、このところは少しだけ自信がなくなってきたのか「もし忘れるのが心配なら、前の日にメールだけしてもらえればいいのよ」と、付け加えるようになりました。そんな姿を見てワフウフさんは、自信満々で訳のわからない行動をされてもフォローが大変ですが、自信をどんどんなくしていく姿を見るのは切ないと思ってしまったのでした。胃カメラ検査を終えて病院を出た母・あーちゃんと姉・なーにゃん。そのとき、あーちゃんは1本の持ち手が特徴的な形をしている傘をつかんで「これ、私の傘よね?」と聞いてきました。見覚えはないけれど、そんな形の傘は持っていたのかとなーにゃんが聞き返すと「持ってないわよ!」と平然と言われ、それならなぜ自分のものだと思ったのかと困惑。形の認識も、かなり曖昧になっているようです。 バレバレのウソ 朝から電話がかかてきて、何事かと思ったら「保険の更新」で実印が必要とのこと。 あいにく私が立ち会えない日に約束していたので、日程を変更してもらうように言いましたが……。 担当者がわからないため、約束の日を変更するのはもうほぼ不可能。 そしてまた、同じ用件で電話がかってきたのでした。 週1のレッスンにしてもらい、なんとか続けているダンスを休むと言い始めたあーちゃん。 理由を聞くと、父と出掛けたことは、ここではなかったことに。 姉には違う理由を伝えています。 バレバレだったけれど、頭を使っていたのはわかりました! ある朝、あーちゃんから電話があって出てみると「保険の更新で実印が必要だから、持って来て」と言われました。でも、更新する日はあいにく予定が入っていて、私は立ち会えそうにありません。約束の日を変えてもらおうとしましたが、名刺をどこに置いたのか忘れ、担当者の名前も忘れ……。つまり、相手と連絡が取れない状態。仕方なく最寄り駅まで実印を持って行くことにしましたが、そもそも保険の更新で実印なんて聞いたことないよね?? と思い、大きなトラブルに巻き込まれないためにも、やっぱり実印は渡せないと強く決心しました。 そしてその電話で、あーちゃんは次の日に予定していたダンスのレッスンを休むと言ってきました。この前父と出掛けた疲れが出たのだろうとは思いつつ、理由を聞いてみるとただ疲れたとだけ言っていて、私には父と出掛けたことを言いませんでした。姉の反応を見て、私に言ったら怒られると思ったのでしょう。こういう状況判断は、まだできるみたいです。 その場でお休みすることは了承しましたが、あえて当日の朝に「今日はダンスの日」と、姉妹で確認のメールを入れると、それぞれに違う理由でお休みすると伝えてきました。姉妹で情報共有しているので、ウソはバレバレですが、頑張って言い訳を使い分けながら、怒られないようにしようとした努力はスゴイです! --------------人生で実印を押す機会はほとんどないかもしれません。もしかすると、実印と認印がわからなくなってしまったのでしょうか。いずれにしても、重要な物の管理は引き続き姉妹で分担したほうがよさそうですね。 ※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。 シニアカレンダー編集部では、自宅介護や老々介護、みとりなど介護に関わる人やシニア世代のお悩みを解決する記事を配信中。介護者やシニア世代の毎日がハッピーになりますように! 著者:マンガ家・イラストレーター ワフウフ
2024年05月22日リーフラス株式会社(本社:東京都渋谷区恵比寿、代表取締役:伊藤 清隆、以下 リーフラス)が運営する子ども向けスポーツスクール(以下 リーフラススポーツスクール)にて、リーフラススポーツスクール会員を対象にした非認知能力測定システム「みらぼ」(以下「みらぼ」)にて、累計10万人のデータを分析した結果、リーフラススポーツスクールに通う子どもたちの非認知能力の成長が明らかになりました。リーフラススポーツスクールは、全国4,500ヶ所以上で運営しており、約60,000名(2024年2月現在)の会員が在籍しています。非認知能力測定システム「みらぼ」【「みらぼ」とは?】子どもたちが今後の社会を強く逞しく生きていく力(非認知能力)を数値化(視える化)したツールが「みらぼ」です。リーフラススポーツスクールでは2022年より「みらぼ」を導入し、スクール会員の子どもたちの非認知能力の測定をしています。その測定データを統計分析し、非認知能力のさらなる研究を行いながら、リーフラススポーツスクールに所属する子どもたちの非認知能力向上に繋げる指導、教育サービスを提供しています。【非認知能力とは?】これまではIQテストや学力テストで測定できる「認知能力」が現代社会の教育の基準となっていましたが、近年では学力テストなどでは測れない「非認知能力(生きる力)」のほうが社会的成功と関連があるとされ、注目されている能力です。リーフラススポーツスクールにおきましても、スポーツを通じた非認知能力の向上は、お子さまにとって最重要と認識しております。【リーフラススポーツスクールの掲げる「非認知能力」を伸ばすための5つの力】非認知能力に含まれる力は、200種類以上あると言われていますが、リーフラススポーツスクールでは、その中でも「挨拶・礼儀」「リーダーシップ」「協調性」「自己管理力」「課題解決力」の5つの能力を非認知能力として定義しています。この5つの能力は、子どもたちの非認知能力を飛躍的に育むために当社が独自に設定したアプローチポイントです。やみくもに多くの能力にアプローチするのではなく、すべての能力の源泉となるこの5つの能力を中心に育んでまいります。非認知能力 5つの力【分析結果】1) 2022年度、2023年度の2度「みらぼ」測定を行ったリーフラススポーツスクール会員で比較分析した結果、非認知能力の向上が明らかになりました。非認知能力スコア比較2) リーフラススポーツスクールに通う期間が12カ月以下と13カ月以上の2つのグループで非認知能力の比較を行った結果、継続して13カ月以上通っている子どもたちの方がより非認知能力が高い結果となりました。在籍期間ごとの非認知能力スコアこの結果よりリーフラススポーツスクールが提供するスポーツ指導、教育サービスが子どもたちの非認知能力を育むことができていること、そしてスクールに13カ月以上通った会員の非認知能力が向上しているということがわかりました。【リーフラススポーツスクールの取り組み内容】子どもたちの「ココロに体力を。」という指導理念のもと、子どもたちの非認知能力育成を実現するために、リーフラススポーツスクールでは、以下の指導・教育サービスのサイクルを実施しています。(1) 「みらぼ」で非認知能力測定し、非認知能力の現在地を把握する(2) 測定結果を基に子どもたちの目標設定や指導方針を決める(3) リーフラススポーツスクール指導者が当社にて独自開発した「子どもたちの非認知能力を育むスポーツコーチングメソッド」を活用し、スクールにて子どもたちの非認知能力を育む指導に取り組むこれらのサイクルを活用した結果、全国的にリーフラススポーツスクールに通う子どもたちの非認知能力が向上することが明らかになりました。リーフラススポーツスクールの非認知能力を育むスポーツ指導・教育サービスのサイクル【「みらぼ」の特徴】「みらぼ」には、非認知能力の測定を通して子どもたちや保護者が成長を実感できるような5つの特徴があります。(1) 子ども自身の現在の力がわかる(2) 子どもの持つ力を子ども、保護者、指導者で共有できる(3) 成長につなげるための目標設定ができる(4) 目標ができることで子どものモチベーションが上がる(5) 子どもの努力と保護者や指導者のサポートにより成長を実感できる「みらぼ」が実践する5つのフロー【今後の展開】当社では、認知能力と併せて非認知能力教育を社会に普及していきたいと考えており、以下の2点に力を入れ非認知能力のさらなる研究や分析を行い、子どもたちの非認知能力向上に繋げることで、子どもたち一人ひとりが未来の人生を強く逞しく生きていけるような支援ができる環境を構築していきます。(1) 公教育機関など社外団体への「みらぼ」の提供現在は、リーフラススポーツスクールの会員のみを対象にサービスを提供していますが、今後はより多くの子どもたちの非認知能力を育んでいきたいと考えております。そのためにも、小学校や教育サービス事業者など外部教育機関へのノウハウ・ツール提供ができるように現在、開発を進めています。(2) 「みらぼ」を活用した縦断的、かつ横断的な調査と研究の継続「みらぼ」での測定を継続していくことによりいまだ明らかにされていない非認知能力を研究し、解明していくとともに、子どもたちの非認知能力を育むための教育・指導方法を確立させていき、社会を担っていく子どもたちの非認知能力向上に寄与できる環境構築をしていきたいと考えております。【みらぼ研究成果・実績】受賞歴・2023年 第17回 キッズデザイン賞 研究部門:非認知能力と学習有能感に着目して論文掲載・国際学術論文ジャーナル「Digital Life」論文掲載 「Creating a scale for measuring non-cognitive abilities developed through sports for elementary school students」学会発表・2023年度 日本スポーツ心理学会:非認知能力が育つ環境 子どもと保護者の会話時間と満足度に着目して・2023年度 日本スポーツ産業学会:リーダーシップの育み方取材2022年 首都圏模試センター創刊 中学受験情報誌「myTYPE」掲載【みらぼに関する情報】・みらぼ情報サイト(体験版あり) ・動画: 非認知能力 ~社会で活躍するために必要な力~ ・動画:非認知能力測定システム「みらぼ」 ■リーフラスの会社概要リーフラス株式会社は、『スポーツを変え、デザインする。』という企業理念のもと、子どもたちや社会の問題を、スポーツにより解決することを使命と捉え、ソーシャルビジネスを実践している企業です。全国41都道府県で展開している子ども向けスポーツスクール事業の会員数は約60,000名にのぼり、部活動支援・ヘルスケア・地域共動等の事業などを通じて、今後もスポーツビジネスで社会に貢献していくために尽力してまいります。社名 : リーフラス株式会社(英文社名:LEIFRAS CO.,LTD.)本社 : 東京都渋谷区恵比寿4-20-3 恵比寿ガーデンプレイスタワー17階設立年月日: 2001年8月28日代表者 : 代表取締役 伊藤 清隆従業員数 : 3,176名 ※2024年4月1日現在資本金 : 1億2,600万円(資本準備金含む)事業内容 : スポーツスクール事業 イベント事業 アライアンス事業部活動支援事業 地域共動事業 ヘルスケア事業放課後等デイサービス『LEIF』事業URL : 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2024年05月16日「65歳以上の人が発症するうつ病を『老人性うつ』といいます。この老人性うつは、認知症と症状が似ている部分もあり、見分けにくいんです。認知症と思っていたら老人性うつだった、あるいは、それら2つの症状が合併しているケースもある。それだけ診断が難しいんです。また、老人性うつが、認知症の発症リスクを高めることもあります」えびな脳神経クリニック理事長で、同院認知症疾患医療センター長の尾﨑聡医師が、こう話す。新年度の始まりの4~5月にはメンタルの不調をうったえる人が多いといわれるが、「入社や転職、転勤、引っ越しなどの環境変化、人間関係の変化や緊張なども影響するのでしょう。 高齢の方は、若年層に比べれば環境の変化は少ないかもしれませんが、家族の状況変化に伴って老人性うつになる可能性はあります」(尾﨑医師、以下同)そして、この老人性うつを含む精神疾患を有する高齢者が、近年増えているという厚生労働省のデータもある。では「症状が似ている部分も多い」という老人性うつと認知症を、医療の現場ではどう見分けているのだろうか。「たとえば『食欲が落ちた』とか『夜中に何度も目が覚める』という場合、本人も家族も『年のせい』と片付けがちです。しかし、不眠という症状は認知症の場合には少なく、うつの場合は多い。また、物忘れでいうと、認知症の場合は、本人が物忘れを認めない傾向があるのに対し、うつの場合は物忘れの自覚が強く、本人がとても気にする場合が多いんです」 この物忘れが、1~2年単位と長いスパンで進んでいる場合は認知症を疑い、なにかの出来事などを境に1週間~2カ月などの短期で急激に進んだ場合は、老人性うつを想定すると尾﨑医師は言う。さらに、忘れたことを思い出す検査をすると、認知症の場合は思い出せないことが多く、老人性うつの場合は思い出せること(=再認)も多いそうだ。■チェックリストで5項目当てはまれば要相談尾﨑医師が、老人性うつと認知症の判断が難しかった診断を、例を挙げて説明する。「めまいの症状で来院した70代女性の方が、同じことを何度も繰り返し聞いたり、話したりするため、認知症の検査をしたところ、忘れてしまったことを思い出す『再認』がみられました」 この女性は不安の気持ちが強く、うつに当てはまる「再認」があったため、老人性うつを疑い、心療内科の受診を勧めたという。しかし、老人性うつが見逃された場合は、認知症と誤診され、適切な治療が受けられないと、うつの特徴的な症状である自殺願望から、最悪の結末を迎えることも実際にある。「ある70代女性は、私の診断では、うつや精神疾患の疑いがあったため精神科の受診を勧めました。しかしその後に受診した精神科では認知症と診断され、認知症の薬を処方されたそうです。その後、入所していた介護施設で自殺されたと聞きました。やはり実際には、老人性うつだったのではないかと思われます」このように、老人性うつは最悪の場合「自殺」もありうるのだ。著書に『60歳から知っておきたい 認知症ではなく「うつ」だと知るための50のこと』(徳間書店)がある、長谷川診療所院長の長谷川洋医師はこう話す。「高齢者のなかでも、特に女性は孤独や孤立状態になりやすいと考えられます。平均寿命は女性が長く、現在の高齢者の世代は旦那さんが年上であることが多いので、死別すれば妻は一人暮らしになるケースも多い。 しかし、妻に先立たれた男性が『なんにも身の回りのことができない』と子ども世代に心配されるのに比べて、夫に先立たれた女性は、『一人で大丈夫だろう』と思われがちなんです」また、長谷川医師も、老人性うつと認知症は、併存している場合も多く、診断が途中で変わることもあると指摘する。ある70代の女性は薬の飲み忘れや飲み間違いが心配で、義理の娘の付き添いで長谷川医師を受診。「ご本人は、『認知症だったらどうしよう』とか『孫に邪魔者扱いされたくない、生きていたくない』と話されました。検査や診察で、認知症と老人性うつの両方が疑わしい状態とわかりました。認知症とうつの薬を出していましたが、年月を追うごとに、緩やかに、うつと認知症の度合いが高まっていったんです」(長谷川医師、以下同)老人性うつの「最悪のケース」を免れるために……長谷川医師は、独自の老人性うつチェックリストを示してくれた。「11項目中、5つ以上当てはまれば、かかりつけ医や地域包括支援センターなどに相談すべきです」では、日頃の生活では、どんなことを心がけるべきだろうか。予防法と改善策を聞いた。「まず1日のスタートである朝は、起きたら体を伸ばしましょう。朝日を浴びるのも、うつの予防にいいですね。さらに思い出したときでいいので、深呼吸を3回。1日3食きちんと取って、日中は人と会って会話を心がけましょう。そして寝酒は禁物です」もしもメンタルの不調を感じたときは「1~2週間不調が続いたら、かかりつけ医に相談しましょう」と長谷川医師。「転ばぬ先の杖」は、自分と家族のために!
2024年05月15日ツインレイ女性は特殊能力を持っているといわれています。それは、愛情の深さや共感力の高さなどさまざまです。今回は、そんなツインレイ女性の特殊能力について解説。また、彼女たちが周囲を惹きつける理由についても紹介していきます。Check!:ツインレイとは?特徴や見分け方・出会いの前兆を解説【診断付】■ツインレイ女性の特殊能力11選早速、ツインレイ女性が持っている特殊能力について見ていきましょう。◇(1)パワフルな行動力ツインレイ女性は、エネルギッシュで行動力があるといわれています。仕事や学業などはもちろん、プライベートも全力なので、あまりのパワフルさに周囲をびっくりさせることも。また、いつも明るくポジティブ思考であるところもツインレイ女性の能力といえます。ハッピーなオーラを持っているため、周囲に人が集まりやすくなるのでしょう。◇(2)愛情深いツインレイ女性は、とても愛情深い傾向があります。特に、自分の家族・友人・恋人など、周囲の人を大切にする人が多いでしょう。そんなツインレイ女性のことを「まるで女神のような人」と思う人もいるかもしれません。また、彼女たちは人間以外の動物や植物、物などに対しても愛情を注ぐ傾向にあります。物持ちが良く、気に入った服やアクセサリーを長く愛用している人も少なくないでしょう。◇(3)直感力が鋭いツインレイ女性は直感力が鋭く、ささいなことにもすぐに気づく傾向にあります。そのため、周囲の人の感情や体調の変化などにも敏感でしょう。その中でも特に直感を働かせるのが、片割れであるツインレイ男性に対してです。彼女たちは、たとえ相手が離れた場所にいても「今、この辺にいるんだろうな」といったことを感じ取れる傾向があります。ツインレイ女性が少し神秘的な雰囲気を持っているのは、直感力が非常に鋭いからかもしれません。◇(4)共感力が高いツインレイ女性は、共感力も優れています。そのため、周囲から相談をされたり、頼られたりすることが多くなりがち。彼女たちは、共感しながら相手の心に寄り添うような言動をとることが得意なのです。また、ツインレイ女性が持っている共感力はツインレイ男性にも発揮されます。自分を相手にシンクロさせるように同調していくため、2人は自然と意識を共有できるようになっていくでしょう。◇(5)言葉なしで相手の気持ちを理解できる共感力や直感力に優れているツインレイ女性は、言葉にしていなくても相手の気持ちを理解できることがあります。ある意味、テレパシーのような能力といってもよさそうですよね。相手の本音などを見抜くことに長けており、うそやごまかしなどにもすぐ気付いてしまうため、ツインレイ女性に対して隠し事をするのは難しいでしょう。関連記事はこちら▼ツインレイのテレパシーとは?特徴や送り方・受け取ったサインを解説ツインレイが使うテレパシーの特徴について解説していきます。◇(6)豊かな発想力ツインレイ女性は、豊かな発想力を持っていることでも知られています。特に、ツインレイ男性と出会うことで、その能力はもっと高まっていくことでしょう。他の人が思いつかないような大胆なアイデアが次々に浮かんでくるので、クリエイティブな領域で活躍しているツインレイ女性もいるようです。◇(7)目覚めのエネルギーが強いツインレイ女性は目覚めのエネルギーが強く、この特殊能力はツインレイ男性と出会うことによって覚醒します。「目覚めのエネルギー」とは、自分の内側(魂)から来る変化を感じ取り、本来の自分で生きる感覚のこと。そもそもツインレイ女性はスピリチュアルの力が既に高いタイプといわれています。そんな彼女たちがツインレイ男性と出会うことで目覚めのエネルギーが高まり、周囲にも影響を及ぼすようになるのです。◇(8)ヒーリング能力を持っているツインレイ女性は、ヒーリング能力を持っていることもあります。彼女たちは共感力が高く、深い愛情を持って他者と接するので、一緒にいると「とても心地良く満たされた気分になる」と感じる人も多いようです。また、ツインレイ女性は通常の人とは異なる特別な波動を持っていることから、周囲の人々を癒やす存在になるとも考えられるでしょう。◇(9)人を魅了する容姿ツインレイ女性は、人を魅了する外見を兼ね備えている傾向があります。この容姿の美しさというのは、彼女たちの内面の魅力の表れ。また、ツインレイ女性はいやらしさのない自然な色気を持っていることも多く、それが男女問わず周囲の人々を惹きつける要因の1つともいえるでしょう。◇(10)ライトワーカーである可能性があるツインレイ女性は、ライトワーカーである可能性も。ライトワーカーとは、「光の仕事人」という意味で、ネガティブな感情を抱く人たちに光を届ける存在です。彼らは人々を癒やすという使命を果たすために地球に来たのだと考えられています。ただ、ライトワーカーとして生まれてきても、本人には自覚がないことがほとんどなのだとか。そんな彼女たちはツインレイ男性と出会うことで、自分が生まれてきた使命を思い出しライトワーカーとして覚醒するといわれています。ツインレイ女性と一緒にいることで高い癒やし効果を感じるのなら、彼女はライトワーカーなのかもしれません。関連記事はこちら▼ライトワーカーとは?特徴と使命、ライトウォーリアーとの違いライトワーカーの使命や覚醒するきっかけなどについて紹介します。◇(11)スターシードである可能性があるツインレイ女性は、地球の波動上昇をサポートする使命を持っている「スターシード」である可能性もあります。故に、彼女たちは直感が鋭かったり、見えないものが見えたりなど、スピリチュアルな能力に長けているのかもしれません。関連記事はこちら▼スターシードとは?特徴と使命、覚醒する方法を解説スターシードの特徴と、使命や役割について紹介します。■ツインレイ女性の特殊能力が周囲を惹きつける理由ここまで見てきたように、ツインレイ女性は共感力の高さや愛情の深さなど、さまざまな特殊能力を持っています。それ故に周囲からすると「魅力的な人」に映り、人々を惹きつけるのでしょう。また、明るくポジティブなツインレイ女性は、相手のことを考えて行動することも得意なので、そういった姿も自然と好感を持たれやすくなる要因の1つといえます。普通の人とは異なる波動やオーラを持っているツインレイ女性は、集団の中にいても存在感があり、目立つのです。■ツインレイ女性は多くの特殊能力を持っているツインレイ女性はさまざまな特殊能力を持っています。そして、その能力はツインレイ男性と出会うことによって開花したり、強まったりするようです。運命の相手であるツインレイの片割れのことを深く愛し、共に理解を深めることで、お互いの使命を全うすることができるでしょう。(LIB_zine)関連記事はこちら▼ツインレイ女性を「すごい」と感じる理由とは?8つのすごい魅力ツインレイ女性が持つ8つのすごい魅力を解説します。※画像はイメージです
2024年05月10日東京歯科大学市川総合病院(千葉県市川市) 認知症研究グループ事務局では、オンライン特別セミナー「知っておきたい!科学的根拠に基づいた認知症の“非”薬物治療」の開催にあたり、2024年4月25日(木)から参加者を募集します。【セミナーテーマ】話題の新薬「レカネマブ」だけではない!?薬以外にもできること!知っておきたい認知症の“非”薬物治療【イベント日時】2024年6月16日(日)・30日(日) 2回開催 14:00~15:0014:00~14:40 セミナー「知っておきたい!科学的根拠に基づいた認知症の“非”薬物治療」14:40~14:55 質疑応答14:55~15:00 ご案内【開催方法】Zoom(ウェビナー)【参加費】無料【申し込み締め切り】2024年6月14日(金)午前【申込方法】以下URLのフォームからお申し込みください。 お申し込みフォーム<ポイント>●国民病ともいえる認知症、その中でも約6割を占めるアルツハイマー病の治療法は未だ確立されておらず、「治す」のではなく、症状進行に薬でブレーキをかけているのが現状。また、最近開発され脚光を浴びる新薬も画期的ではあるものの、その効果は必ずしも満足できるレベルにあるとまでは言いきれず、さらなる治療の開発が切望される。●本セミナーでは、認知症に対して薬を使う以外にできる“非”薬物治療を、日常で手軽に実践できるものから最新の栄養療法までポイントを絞って紹介。●具体的には、はじめに認知症治療の柱となる薬物治療についての基本知識を共有した上で、科学的根拠に基づいた“薬以外にできること”についての最新知見を概説し、医学的立場からその是非を問う。●薬については、従来薬にどんな効果が期待できるのか、画期的新薬であるレカネマブについてもどのような薬なのかを、やさしく丁寧に解説。●世の中には、脳トレ、運動や体操、回想療法、音楽療法などの芸術療法、認知症アロマ、認知症サプリなど、さまざまな薬以外の認知症対策が出回っているが、最新医学では何が効果的とされ、何が否定的とされているのかについて、中立的立場からつまびらかにする。●特に近年「アルツハイマー病は“脳の糖尿病”」とも称されるように、これまで根本原因と信じられてきた病理以上の、全く新たな栄養学的見地からの理解が進み、従来の先入観を超えた新たな予防・治療アプローチが注目されており、その医学的有用性についても紹介。●4月25日(木)から、当イベントへの無料参加者を募集中。【開催の背景】もしもあなたの大切なご家族やあなた自身が認知症と診断されたら?超高齢化社会を迎えた日本で認知症はすべての人にとって決して他人事ではありません。65歳以上の認知症の人の数は2025年には高齢者の約5人に1人にあたる約700万人に達すると予測されています。国民病ともいえる認知症ですが、その中の約6割を占めるアルツハイマー病の治療法は未だ確立されておらず、「治す」のではなく、薬でブレーキをかけて症状進行を平均で約1~2年程度遅らせているのが現状です。非薬物治療とは、“薬以外の”治療的なアプローチのことで、認知症の患者様とご家族の方を支援する関わり方や安心して生活できる環境を整えることも、大切な治療要素としてとらえられています。すでに認知症のご家族を支えておられる方にはもちろん、今は健康でも誰もが将来認知症になる可能性があるため、その時に備え、認知症に関する知識はどなたにとっても必要不可欠です。ご家族や大切な方、地域にお住まいの方、ご自身のためにも認知症に関する正しい知識から最新の治療法まで、精神科医のわかりやすいレクチャーを通じて学ぶ機会とされてみてはいかがでしょうか。■登壇者について【宗 未来 略歴】東京歯科大学精神科准教授(精神科医・医学博士)防衛医科大学校精神科学講座助教、ロンドン大学キングスカレッジ精神医学研究所客員研究員、慶應義塾大学医学部精神・神経科学教室助教を経て、現職。日本専門医機構認定精神科専門医。2020年には、我が国初の「3ヶ月のアロマセラピーによる高齢者の認知機能改善効果」を厳密な無作為化比較試験(RCT)で証明し、日本精神神経学会学術総会優秀発表賞を受賞。他に2017年、2021年にもそれぞれ、世界初となるAI機能搭載型の抗うつ治療アプリの効果検証、米コロンビア大学との疾患危険因子共同研究と、計3度にわたって同賞を受賞。現在進行中の、認知症グレーゾーンであるMCI(軽度認知障害)では既に医学的効果が証明されている“米ぬか成分を活用した栄養療法”の、アルツハイマー病に対する医師主導臨床研究の代表責任者。 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2024年04月25日アルツハイマー型認知症になった実母のことや、アラフィフ主婦の日常をあれこれ書き連ねるワフウフさん。自身の体験をマンガにしています。いつものように、通院の帰り道にお茶に立ち寄ると、甘いものを食べたがった母・あーちゃん。おなかが空いていると言うので、ワフウフさんは軽食をすすめますが、断固拒否。ついにはレジ横のスイーツに手を伸ばし、手を変え品を変え甘いものを食べようとするのを、必死に止めるワフウフさんでした。前回、疲れてダンスのレッスンをお休みしてしまったあーちゃんを心配して、姉・なーにゃんは前日に確認のメールを送っていました。すると、それが通院の付き添いのパターンだと思ったのか、翌日レッスンに向かう途中の乗り継ぎ駅から「一緒に行くんじゃないの?」と電話が……。約束をしたと思い込む初のパターンで、なーにゃんも困惑してしまいます。 持ってきたのが奇跡…! 付き添いで会ったとき、父から6万円もの高額を請求されていると言うあーちゃん。 ※たんたん:ワフウフさんの実父、あーちゃんの夫。 内訳を確認するように姉が言うと、どうやら税金だったらしく、納得しました。 しかし、また6万円を請求されたと訴えるあーちゃん。 姉がいろいろと確認をしたところ、父によってなんとすでに支払い済みのテレビの受信料を6年分さかのぼって再度請求されていました……。 あーちゃんが認知症だとわかってやるなんて、信じられません。 父の血も引いていると思うと、嫌な気持ちになってしまいます……。 かかりつけの先生と相談し、じっくり検査をしてみることになりました。 しかし、受ける検査に合わせて病院に行くシステムのため、何度も行く必要があり……。 覚悟はしていましたが、やはり大変でした。 最大の難関とも言える検便は、容器を探すところから……。 容器は2つあるはずなのに、見当たらないと言うあーちゃん。 しかし、検査当日はバッチリ2つの便を持参! これは奇跡……! 検査を受けさせるって、こんなに大変だったっけ……?? いつものように通院に付き添っていたある日。あーちゃんは父からテレビの受信料という内訳で、父から6万円も請求されたと言います。しかし、後日姉が話を聞き直すと、母は「税金だった」と言うので、受診料ではなく(何らかの)税金だと姉妹で納得していたのですが……。ところが、たまたま別の用事で姉が保管している資料を確認したところ、父がわざわざ6年前にさかのぼってまで、あーちゃんにテレビの受信料を請求していたことが発覚。認知症だからバレないと思っているのでしょう……。セコすぎる! 最近、かなり疲れやすくなったあーちゃん。かかりつけの先生と相談して、一度じっくり検査をしてみようという話になりました。しかし、検査を受けるためには何度もちょこちょこ病院に足を運ぶ必要があります。いつもの注射ですら大変な状況で、何度もイレギュラーな予定を入れるのは、本当に大変で……。 すぐ忘れるので質問がエンドレスになり、何回説明したかもわかりません。さらに、検査には最大の難関ともいえる検便がありました。2日間にわたって検便をしなくてはいけないけれど、検便キットの使い方は何度説明しても理解できていない様子。でも、なぜか当日はちゃんと2回分の便を持ってくるという奇跡が! もはやいつの便かわかりませんが、持ってきただけでも褒めてあげてほしいです……。 --------------イレギュラーの予定をこなすのが大変になっている状況で、いつもと日程は違うけれども行き先は同じ病院、というのは混乱してしいそうですね。そんな中、ちゃんと検便を持ってきてくれたあーちゃんの姿を見て、「奇跡」と思う気持ちも理解できるのではないでしょうか。 ※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。 シニアカレンダー編集部では、自宅介護や老々介護、みとりなど介護に関わる人やシニア世代のお悩みを解決する記事を配信中。介護者やシニア世代の毎日がハッピーになりますように! 著者:マンガ家・イラストレーター ワフウフ
2024年04月22日アルツハイマー型認知症になった実母のことや、アラフィフ主婦の日常をあれこれ書き連ねるワフウフさん。自身の体験をマンガにしています。通院の帰り道、いつものようにケーキを食べたがる母・あーちゃん。ワフウフさんが止めても、甘いものを食べたい気持ちは抑えられないようで、バッグから飴を取り出してボリボリと食べ始めました。ケーキはダメだったとして、飴ならOKという思考回路は、どこからやってくるのでしょうか……。相変わらず、通院帰りに甘いものを食べたいと言うあーちゃん。糖尿病を理由に、軽食にしてはどうかとワフウフさんは提案しますが、即却下。レジ横のスイーツにまで手を伸ばすなど、手を変え品を変え、甘いものにありつこうとしていて、止めるのもひと苦労です。 そんな約束はしていない… ダンスレッスンを翌日に控え、姉のなーちゃんは忘れずに行くようにメールで連絡しただけなのに……。 あーちゃんの中で、「前日の電話=付き添い」というパターンができ上っているのかもしれません。 昔から、人の部屋や物をチェックする癖があったあーちゃん。それは今も変わらず。 父の部屋で、遺産について書かれたあーちゃん宛ての手紙を発見したようで……。 ※たんたん:ワフウフさんの実父、あーちゃんの夫 父は本当にお金に汚いので、きっと手紙を読んであーちゃんのお金をアテにしていたはず。 手紙のことを怒っていたあーちゃんですが、人の部屋を勝手にあさることは悪いと思わないのか……? 前回、ダンスのレッスンを休んでしまったあーちゃん。このまま足が遠のかないようにと、今度は前日に姉がメールを入れてくれました。すると、メール連絡→同行、という通院のパターンだと思ったのか、あーちゃんは姉がレッスンに付き添うと思い込み、翌日乗り継ぎの駅から電話をしてきました。 これまで、約束を忘れてしまうことや日にちや時間の変更に混乱することはあったものの、してもいない約束をしたと思い込むのは初めてのパターンで、衝撃を受けてしまいました……。 それでも、家ではわりと普通に生活しているようで、昔からやっていた、人がいないときに部屋や物のチェックをする癖も相変わらず。この前は、父の部屋で自分宛ての手紙を見つけ、勝手に人の手紙を見た父に怒っていました。……他人の部屋を勝手にあさるのも、ルール違反な気がしますが。 --------------今回はすぐに連絡がついたので大きな混乱はありませんでしたが、当日に待ち合わせをしていると思い込まれるのは焦ってしまいますね。今後、こういった新しいパターンがどんどん出てくるようになると、対策を考えるのも簡単ではなさそうです。 ※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。 シニアカレンダー編集部では、自宅介護や老々介護、みとりなど介護に関わる人やシニア世代のお悩みを解決する記事を配信中。介護者やシニア世代の毎日がハッピーになりますように! 著者:マンガ家・イラストレーター ワフウフ
2024年04月21日超能力戦士ドリアンが、7月3日(水) にミニアルバム『おおぞらクルージング』を自身のレーベルCSD MUSICよりリリースすることを発表した。収録曲は、本人公認「ヤバイTシャツ屋さんと同じ人数」、フェスでお客さんを悩ませるあるあるを歌った「被りまくりタイムテーブル」など、超能力戦士ドリアンらしい捨て曲無しの全8曲。タイトルには、本作をきっかけに音楽業界という大海原を大きく羽ばたきたいという気持ちが込められている。併せて、新アーティスト写真も公開された。<リリース情報>『おおぞらクルージング』7月3日(水) リリース価格:2,200円(税込)形態:CD(ミニアルバム) 【収録曲】・ヤバイTシャツ屋さんと同じ人数・被りまくりタイムテーブル・負けヒロインでも君がいい・恐竜博士は恐竜見たことないでしょ※他、全8曲収録予定 / 曲順未定<ライブ情報>全国ワンマンライブツアー『とびきり!にっこりレストラン』※終了分は割愛全国ワンマンライブツアー『とびきり!にっこりレストラン』ビジュアル4月5日(金) 千葉・千葉 LOOK4月14日(日) 新潟・新潟 GOLDEN PIGS BLACK STAGE4月26日(金) 石川・金沢 vanvan v44月28日(日) 静岡・静岡 UMBER4月29日(祝・月) 神奈川・F.A.D YOKOHAMA5月9日(木) 香川・高松 DIME5月10日(金) 広島・HIROSHIMA 4.145月17日(金) 栃木・HEVEN’S ROCK宇都宮2/3(VJ-4)5月18日(土) 宮城・仙台LIVE HOUSE enn 2nd5月24日(金) 北海道・札幌 Sound lab mole5月31日(金) 山口・周南LIVE rise SHUNAN6月1日(土) 福岡・福岡 INSA6月9日(日) 大阪・梅田 CLUB QUATTRO6月15日(土) 東京・渋谷 CLUB QUATTRO6月21日(金) 愛知・名古屋 ダイアモンドホール【チケット料金】前売:3,800円(税込・D別)チケットはこちら:()オフィシャルサイト:
2024年04月01日アルツハイマー型認知症になった実母のことや、アラフィフ主婦の日常をあれこれ書き連ねるワフウフさん。自身の体験をマンガにしています。母・あーちゃんが、体力の低下と金銭的な負担を理由に、大好きなダンスのレッスンをやめたいと言いだしました。しかし、認知症のあーちゃんにとって、ダンスは良い刺激もあるはずだと思っているワフウフさん姉妹は、なんとか続けてほしいと思い、ペースを落として年に一度の発表会には出ずにレッスンを続けられるよう交渉しました。そして、最終的な判断はあーちゃんに任せることに……。病院の付き添いをしたとき、あーちゃんからダンスのレッスンを続けようと思っていると聞かされたワフウフさん。そこで、先生に早速連絡をしたところ「前回、レッスンをやめるとハッキリおっしゃいました」という衝撃の返信が……! 結局、なんとか事情を話してレッスンは継続できることになり、一件落着です。 自分のことしか見えていないのね 購入したテレビがちゃんと設置されたか心配で、姉は何度も電話をしていました。 たんたんと出掛けた……?! 仲良しか! ※たんたん:ワフウフさん姉妹の実父。あーちゃんの夫。あーちゃんとは不仲 疲れが影響しているのか、いつもよりも会話がかみ合わない気がしました。 これは覚えていてほしい……! あんなに楽しみにしていた孫たちとの食事会すら、忘れてしまった様子……。 写真を差し出すと、あーちゃんはうれしそうにしていました。 最初は和やかな雰囲気でしたが……。 ※メラニンくん:あーちゃんの孫 ん……? 孫を見ているのではないのかな? ええええええ……。 先日、通院帰りに購入したテレビの設置日。無事に終わったのかどうかを確認するため、姉が何度も電話をするもつながらず……。やっとつながったと思ったら、なんと口もきかないと言っていたはずの父・たんたんと出掛けていたと言われ、絶句。いつも悪口を言っていて、何かあれば私たちを巻き込んで大騒ぎするのに、仲良くお出掛けしていたなんて……。 電話がつながらず、心配していた分だけ怒ってしまった姉は、いつもより強めの口調で今週の食事会について確認しましたが、あんなに楽しみにしていた孫の大学入学を祝う食事会も忘れてしまっていて、ガッカリです。 昔から私たち姉妹は、孫の写真をあーちゃんによく渡していました。その習慣は今でも続いていますが、この前写真を渡したときには、自分の写り方ばかり気にしていて、他の人は視界にも入っていないようでした。他者への関心がなくなってきているということ……!? --------------今まで、ずっと夫のたんたんの悪口を聞かされてきたワフウフさん姉妹にとって、あーちゃんが夫婦でお出掛けしていたのは衝撃的でしたね。夫への負の感情も、忘れているということでしょうか。さらに、他者への関心も薄れている様子を見るとより不安が募ってしまいますね。 ※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。 シニアカレンダー編集部では、自宅介護や老々介護、みとりなど介護に関わる人やシニア世代のお悩みを解決する記事を配信中。介護者やシニア世代の毎日がハッピーになりますように! 著者:マンガ家・イラストレーター ワフウフ
2024年03月27日コロナ禍で主流となった、非対面・非接触での荷物の受け取り。しかしなかには、「非対面・非接触で荷物を受け取る方法が分からない…」という人もいるのではないでしょうか。安心安全に荷物を運搬する、大手宅配業者の『ヤマト運輸株式会社』が公式サイトにおいて、『受領印・サインの省略』や『非対面での荷物の受け取り方法』について解説しています。受領印・サインは省略可能※写真はイメージ非対面で荷物を受け取る際の受領印やサインについて、ヤマト運輸は以下のように説明していました。ご自宅や弊社 営業所で荷物をお受け取りいただく際、対面・非対面にかかわらず、受領印・サインを省略することができます。ヤマト運輸公式ーより引用荷物を配達後、セールスドライバーや受付担当者が、「荷物を受け取ってもらった」旨を配達票に記載。これが受取人の受領印・サインの代わりとなります。非接触・非対面での荷物の受け取り方法※写真はイメージ非接触・非対面で荷物を受け取る方法は、以下の2つです。1.自宅で受け取るセールスドライバーが自宅に来た際、インターホン越しに非接触・非対面での受け取りを希望する旨や荷物を置く場所を伝えましょう。すると希望通りに、荷物を指定の場所に置いてくれます。ただし、以下の点に注意してください。※荷物をお届けする箇所につきましては、お客さまのご指定に沿えない場合がございますので、ご了承ください。※お電話等でのご依頼による、ご不在中のお届けについては承ることができませんので、ご了承くださいますようお願い申し上げます。ヤマト運輸公式ーより引用2.オープン型宅配便ロッカー『PUDOステーション』で受け取る『PUDOステーション』は、都合のよいタイミングで荷物を受け取れる宅配便ロッカーです。そのため荷物の受取時に人と接触しません。また『クロネコメンバーズ』であれば、荷物の受け取りをスマホで指定できるので、手続きがスムースです。ヤマト運輸では、非対面・非接触での荷物の受け取りが可能。荷物を受け取るタイミングに合わせて、2つの受け取り方法のうちどちらかを選びましょう。[文・構成/grape編集部]
2024年03月23日アルツハイマー型認知症になった実母のことや、アラフィフ主婦の日常をあれこれ書き連ねるワフウフさん。自身の体験をマンガにしています。母・あーちゃんの通院前日。ワフウフさんは、いつものように確認メールを送りますが、メールの最後に「朝一番で行こうね」と書いたところ、あーちゃんからすぐに電話がかかってきました。「朝一番って何時……?」と心細そうな声で聞かれ、ゆっくりと説明しましたが、もしかして時間の感覚が狂ってしまったのかも? と、心配になったワフウフさんでした。ようやく実家に行き、ずっと気になっていた押入れチェックができたワフウフさん姉妹。そこには「食事」と言い張る菓子パンや、賞味期限切れの食べ物など、いろいろと衝撃的なものが隠されていました……。しかし、電子レンジは問題なく使えていたため、今後は宅配食も選択肢に入れられそうだとわかって安心したのでした。 記憶も自覚もない… 次回の通院は、付き添いの都合がつかないからひとりで行ってほしいと伝えると……。 あーちゃんは、自信満々に大丈夫だと言いました。 姉・なーにゃんが心配する理由を伝えても……。 本気でわかっていない様子。 仕方がないので、注射に来るのを忘れたり、行っても「先週来てないわ!」って言ったり、 毎回のように「注射は毎週なの?」って聞いたりすることを伝えると……。 記憶も自覚もないようで、とてもショックを受けていました。 なんとかひとりでの通院をクリアした次の週。 ずっとボケーっとしていて、無気力に見えるあーちゃん。 1週間もしないうちにこんなにも変化してしまうのかと、認知症の怖さを感じてしまうのでした。 姉とともに実家をチェックした翌日の通院日。あーちゃんは時間通りに現れました。そして糖尿病の数値も、本当に少しだけですが、先月より減っていてひと安心。 そして、次の通院日は私も姉も予定があって付き添いができないため、ひとりで行ってほしいとあーちゃんに話したところ「私はひとりでも全然大丈夫なのよ!」と自信満々。でも「注射に来るのを忘れたり、来たこと自体を忘れたり、毎回のように注射は毎週必要かと確認しているから心配だ」と告げると、自分の発言や行動をまったく覚えていないようで、ショックを受けていました……。 結局、無事にひとりでの通院を終えたあーちゃんでしたが、次の通院で姉が会ったときは、なんだかいつもよりもボーッとしていて無気力に見えたそう。それだけ、毎週娘と通院することが刺激になっていたということなのかもしれませんが、1週間抜けただけでそんなに変わってしまうなんて、ただ進んでいくだけの認知症の怖さを感じました。 --------------ただ進行するだけで戻ることは難しい認知症……。毎週繰り返している通院の付き添いが刺激を与えて、進行を緩やかにしていたのかもしれませんね。たった1週間会わなかっただけでハッキリとわかるくらいの変化が出てしまうのは、家族としてもショックですよね。 ※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。 シニアカレンダー編集部では、自宅介護や老々介護、みとりなど介護に関わる人やシニア世代のお悩みを解決する記事を配信中。介護者やシニア世代の毎日がハッピーになりますように! 著者:マンガ家・イラストレーター ワフウフ
2024年03月22日アルツハイマー型認知症になった実母のことや、アラフィフ主婦の日常をあれこれ書き連ねるワフウフさん。自身の体験をマンガにしています。ワフウフさんたち姉妹は、母・あーちゃんの付き添いが終わると、その日にあったことを情報共有しています。そこで気付いたのが、付き添う人によって状態が大きく異なること。わりとはっきり物を言う姉・なーにゃんといるときは、怒られないように緊張しているのか、しっかりしていることが多いようです。素の状態が良いのか、少しくらい緊張していたほうが良いのか、その答えは誰にもわかりません……。いつものように通院前日の確認メールを送ったワフウフさん。メールの最後に「朝一番で行こうね」と書いたところ、あーちゃんから電話がかかってきました。「朝一番って何時……?」と心細そうな声で聞いてきます。ゆっくり説明して、なんとか理解できたようですが、ワフウフさんは時間の感覚が狂ってしまったのかも? と心配になってしまいました。 ようやく実現した押し入れチェック! この日、押し入れをチェックしに実家へやって来ました。最初にチェックしておきたいのは電子レンジが使えるかどうか……。 無事にクリアです。 覚悟を決めて押入れを開けると……。たくさんの食べ物が! これまで食べなかった菓子パンや惣菜パンも「食事」と言っていました。 とりあえず、押入れの物を居間に移せるように片付けをしました。 そんな娘たちの横で、うれしそうにビスケットを食べ始めたあーちゃん。 ん? さっき食べませんでしたっけ……? 慌てて「さっきもう食べたよ!!」と止めに入ります。 またーーーー!!! ダメだこりゃ……。 やっとチャンスが到来し、姉妹で実家に行きました。お弁当を持参して、あーちゃんに温めてもらえるようお願いしたところ、電子レンジは問題なく使えていて安心。これなら宅配食も選択肢に入れられそうです。 そして、今回は台所を使った形跡もあり、もしかするとその日の状態によって、料理ができることもあるのかもしれません。そして、いよいよ最重要課題だった押し入れチェックへ! 「食事」と言い張る菓子パンや賞味期限切れの食べ物など、いろいろと隠されていました……。衝撃を受けながら片付けをする私たちの横では、あーちゃんは「お昼ごはんの後は、いつもビスケットを食べるのよ」とモグモグ。数分後には、またモグモグ……。その様子を見て、こうやっていつも食べているのかと、姉妹で納得してしまいました。 --------------以前にも押し入れに食べ物を隠していたあーちゃん。念願の押し入れチェックでは、賞味期限が切れたものや高カロリーのものなど、口にしないでほしいものがあったようですが、無事に片付けられてよかったですね。でも、新たな問題点が出てきてしまい、離れて暮らしていることの課題も出てきそうですね。 ※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。 シニアカレンダー編集部では、自宅介護や老々介護、みとりなど介護に関わる人やシニア世代のお悩みを解決する記事を配信中。介護者やシニア世代の毎日がハッピーになりますように! 著者:マンガ家・イラストレーター ワフウフ
2024年02月28日アルツハイマー型認知症になった実母のことや、アラフィフ主婦の日常をあれこれ書き連ねるワフウフさん。自身の体験をマンガにしています。母・あーちゃんは、一見すると身ぎれいにしているように見えるのですが、よく見てみると同じ服を着続けていたり、季節感がズレているアイテムを使っていたりと、あれ? と思うようなことも。ワフウフさんはそんなあーちゃんを見て、ひとりでできることが少なくなっていくのを感じています。娘たちとランチをしていたときも、あーちゃんからは恒例の「甘いものは我慢しているから!」という発言が。よく話を聞いてみると、どうやら「ごはんの後すぐに食べているから間食ではない」と思っていた模様。姉妹で「食事以外は間食」だと何度も説明しますが、聞くたびに繰り返し驚くだけ……。この調子では、甘いものの制御ができないのは当然です。 人によって症状が変わる!? あーちゃんは、どうやら付き添いの人によって状態が大きく変わるらしいです……。 物事をハッキリと言う姉・なーにゃんといるときは、怒られないように意識してしっかりしている様子。 付き添いの様子を共有していると、姉・なーにゃんは驚きの連続のようです。 そして迎えた通院の日。またあーちゃんは待ち合わせに遅れてしまいました。 理由もコロコロ変わり、説明する様子もしどろもどろ。 そしてこの日、検尿カップをナースステーションに持ち込むというプチ事件が発生。 おしっこを持って歩き回るのをおかしいと思えないなんて、ショックです……。 不思議なことに、あーちゃんは私といるときと姉といるときでは認知症の状態が違うようで、病院の付き添いを終えて情報共有していると、あまりの差に姉が驚くことも少なくありません。姉はどちらかというと物事をハッキリと言うタイプだから、怒られないように緊張しているのか……!? 普段の状態を見るには、私といるときのように素の状態であるほうが良いのかもしれませんが、特に外出しているときは、ある程度緊張してしっかりした状態を保とうとするのも必要なのかもしれません。どちらがいいのか……。この答えを出すのは、なかなか難しそうです。 そしてまたやってきた通院日。あーちゃんはまた時間に遅れてやってきました。診察では頻尿についても相談してみましたが、特に問題ないとのこと。しかしこの日、トイレからナースステーションまで検尿カップを持ち歩くという事件が発生……。おしっこを持ち歩くのをおかしいと思えなかったのかと、かなりショックを受けてしまいました。 --------------付き添う人によって症状が変わるというのは、何とも不思議ですね。待ち合わせの時間に遅れてしまい、中身入りの検尿カップを持って歩くなど、心配な行動も目立つようになってきたようで、より心配になってしまいますね。 ※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。 シニアカレンダー編集部では、自宅介護や老々介護、みとりなど介護に関わる人やシニア世代のお悩みを解決する記事を配信中。介護者やシニア世代の毎日がハッピーになりますように! 著者:マンガ家・イラストレーター ワフウフ
2024年02月26日アルツハイマー型認知症になった実母のことや、アラフィフ主婦の日常をあれこれ書き連ねるワフウフさん。自身の体験をマンガにしています。ワフウフさんがこれまでに接してきたことがある認知症は、母・あーちゃん、義父、祖母の3人。いずれもアルツハイマー型でしたが、問題行動や進行のスピードはそれぞれ……。しかし、「認知症を認めない」「言うことを聞かない」「お金への執着」という点が共通していて、これは認知症全体のあるあるなのでは? と感じているのでした……。一見すると身ぎれいにしているように見えるあーちゃんですが、よく見てみると同じ洋服を着続けていたり、季節感がズレていたりすることも……。そして、娘たちに連れられて行った銀行の手続きも難航し、ワフウフさんはひとりでできることが少なくなっていくのを実感しています。 自分に都合が良過ぎる解釈… 病院の帰り、また甘い物を食べたがったので、小さな和スイーツを注文。そして、恒例の発言……。 このセリフ、一体何度目でしょうか……。 ここで、「間食」の解釈が違うことに気付きました。 姉妹そろって絶句です……。 一生懸命2人で説明しますが……。 説明を聞いて驚く……というのを、何度も繰り返します。 自炊からも遠のいているようなので、おかずを作って渡したところ……。 すぐに忘れられてしまいました。短期記憶障害が進んでいるようです。 そして、病院の帰りはいつも要求が山盛りです。 相変わらず、トイレも頻回。 この日は実家に寄るはずが、あーちゃんの記憶違いでたんたん(夫)が在宅だとわかり、家に上らず退散することに。 銀行の用事を済ませ、近所のファミレスで姉とあーちゃんと私の3人でランチをしました。あーちゃんは、そこでも相変わらず甘いものを食べたがったので、小さめの和スイーツならいいかと注文することに。そこで、恒例の「甘いものは我慢しているから」発言が飛び出します。 しかし、よく話を聞いてみると「ごはんの後すぐに食べているから間食ではない」と主張していました。その都合が良過ぎる解釈に驚がくしながらも、姉妹で何度も「食事以外は間食」と説明するも、何度も繰り返し驚くだけで理解はしていなさそうです……。驚きたいのはこっちなのに! そして、いざ帰路に着いても神社に寄りたいだのトイレに行きたいだのと、時間がかかります。この日は実家に立ち寄って押入れの様子を確認するつもりが、あーちゃんの勘違いでたんたんがいることがわかり、顔を合わせたくない私たち姉妹は、何もせずに帰るしかありませんでした……。 --------------あーちゃんが、「間食はしていない」とドヤ顔で言い続けていた理由がわかりましたね。それは勘違いだと説明するたびに驚かれて、結局理解できたのかどうかはわからずじまいだったとのこと。これから先どんどん手がかかるようになっていくと考えると、さらに家族のサポートが必要になりそうです。 ※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。 シニアカレンダー編集部では、自宅介護や老々介護、みとりなど介護に関わる人やシニア世代のお悩みを解決する記事を配信中。介護者やシニア世代の毎日がハッピーになりますように! 著者:マンガ家・イラストレーター ワフウフ
2024年02月25日アルツハイマー型認知症になった実母のことや、アラフィフ主婦の日常をあれこれ書き連ねるワフウフさん。自身の体験をマンガにしています。母・あーちゃんは糖尿病の持病があります。……にもかかわらず、通院の帰りにお茶に立ち寄ったとき、ケーキを食べようと選び始めました。そこで、ワフウフさんが我慢をするように言うと「甘い物は我慢している!」とキッパリ言うのでした。その様子を見て、この調子だと甘いものの自制は難しそうだと感じてしまいます。今までワフウフさんが接してきたことがある認知症は、あーちゃんと祖母と義父の3人。いずれもアルツハイマー型と診断されていましたが、問題行動はそれぞれ……。ただ、「認知症を認めない」「言うことを聞かない」「お金への執着」というのは共通していたので、もしかするとこれは認知症全体のあるあるなのでは? と思ったのでした。 すぐに忘れてくれて喜ぶべきか… いつのころからか、あーちゃんは同じ服を繰り返し着るようになっていました。 季節感のない服装をすることも……。 探し物もスムーズにできなくなっています……。 季節感とともに、温度感覚も狂い始めた……?! 今日は、娘たちに連れられて銀行の手続きへ。 つい、きつい言い方をしてしまい、反省……。 一瞬落ち込んで見えましたが、すぐに忘れてくれたようです。 あーちゃんは一見、とても身ぎれいにしているように見えるのですが、同じ洋服を繰り返して着ていたり、季節感がズレているアイテムを使っていたりと、少し変だと思うところもあります。 もしかすると、たとえ探している物が目の前にあったとしても、それを「探している物」だと認識できないのではないかと思っています。こうして、だんだんと季節に合った洋服が選べなくなっていってしまうのでしょうか。 こうして症状が進むあーちゃんを連れて、銀行の定期預金を普通預金へと変える手続きへ。相変わらず書類の書き方がわからず、私たち姉妹と銀行の人の三方向から指示が飛ぶ状態です。さらに、銀行の人が何度説明してくれても「結局どういうことなの?」と話が理解できず、ついついキツイ言い方に。でも、それもすぐに忘れてくれたようで、ありがたいやら悲しいやら……。 --------------三方向からの指示で、なんとか銀行の手続きも終えたようで安心ですね。でも、何度も目の前で同じ話を繰り返されると、ついキツく言ってしまう気持ちもわかるのではないでしょうか。気長に寄り添う必要がありそうですね。 ※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。>>次の話 シニアカレンダー編集部では、自宅介護や老々介護、みとりなど介護に関わる人やシニア世代のお悩みを解決する記事を配信中。介護者やシニア世代の毎日がハッピーになりますように! 著者:マンガ家・イラストレーター ワフウフ
2024年02月24日アルツハイマー型認知症になった実母のことや、アラフィフ主婦の日常をあれこれ書き連ねるワフウフさん。自身の体験をマンガにしています。母・あーちゃんの認知症が進行していく中で迎えたお正月。ワフウフさんは、あーちゃんを連れて姉・なーにゃんの家に行き食事をしました。そこで、食事よりも先にデザートとして用意されているお菓子を、他人の分まで完食してしまったあーちゃんを見て、もう自分では食欲が制御できないことを悟りました……。お正月も終わり、新年最初の通院。あーちゃんが待ち合わせに遅れるというトラブルもありましたが、無事に終了。お茶をしようとお店に入ると、あーちゃんがケーキを選び始めました。持病の糖尿病も心配なので我慢するように言うと「甘い物は我慢している!」と言います。今まさに目の前でケーキを選んでいたのに……。この調子だと、甘い物の自制は難しそうです。 認知症といってもいろいろ… これまでに接してきた認知症は、家族の中で3人。いずれもアルツハイマー型認知症です。 祖母は、とにかく徘徊(はいかい)がすごくて、周りも大変でした……。 義父は、せん妄(せんもう:意識の混乱)がひどく、ビックリ発言も多かった……。 そんな3人にも、共通点があるような気がします。 つらいのは、皆一緒……。 あーちゃんは、私と通院したことをすっかり忘れていました。 そして、また病院帰りのお茶でケーキを食べようとして、姉に制止されると……。 追及する姉に向かって……。 と、反論していましたが……。 たんたん:あーちゃんの夫 結局、白状してしまっていました! 認知症といっても、いろいろな種類があります。私が今まで接したことがある認知症は、祖母とあーちゃんと義父の3人。いずれもアルツハイマー型認知症で、問題行動もそれぞれですが、「認知症を認めない」「言うことを聞かない」「お金への執着」は、共通点だと感じています。 もしかして、これらは認知症全体の「あるある」なのかもしれませんね。突然暴言を吐かれてしまうのも、同じ話がループするのもストレスですが、苦しんでいるのは皆同じだと思うと、少し救われます。皆さん頑張りましょう……! あーちゃんの認知症は、相変わらずです。新年最初の通院はすっかり忘れ、病院帰りにまたケーキを食べようとして今度は姉に注意されるも、甘い物は我慢しているとドヤ顔。でも、押入れに隠し持っていたお菓子を指摘されると、かわいく白状してしまったらしい。……このへんが、なんだか憎めないところです。 --------------認知症といっても、問題行動や進行の度合いも違うので、そのときにベストだと思う行動を取るしかできませんよね。手探りの毎日だからこそ、押入れにお菓子を隠していたことをうっかり白状しちゃうお茶目な姿を見られたりすると、ほっこりしてしまうのではないでしょうか。 ※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。>>次の話 シニアカレンダー編集部では、自宅介護や老々介護、みとりなど介護に関わる人やシニア世代のお悩みを解決する記事を配信中。介護者やシニア世代の毎日がハッピーになりますように! 著者:マンガ家・イラストレーター ワフウフ
2024年02月23日アルツハイマー型認知症になった実母のことや、アラフィフ主婦の日常をあれこれ書き連ねるワフウフさん。自身の体験をマンガにしています。母・あーちゃんの認知症は日に日に進行しているようです。先日も、診察を終えて先生から「ご家族の方は何かありますか?」と聞かれ、堂々と「はい! ありません!」と答えたあーちゃん。会話の内容が理解できていないようで、まったくかみ合っていません……。そんな様子を見て、ワフウフさんは困惑してしまいます。あーちゃんの認知症が進行している中、お正月がやってきました。ワフウフさんはあーちゃんと一緒に姉・なーにゃんの家で食事をします。そのとき、あーちゃんは食事よりも先に、デザートとして用意されたお菓子を完食してしまい、食欲のコントロールがきかなくなっていることを目の当たりにしたのです。 どう制御すれば…? 糖尿病の注射を打つため病院に行く日、いつもの時間にあーちゃんが現れず、心配していましたが……。 遅れた理由もしどろもどろ……。 この状態だと、どう考えてもあーちゃんが忘れていると思うのですが。 病院の帰り、お茶に立ち寄ると、うれしそうにケーキを選び始めるあーちゃん。 私が糖尿病のことを言うと……。 え?? えぇぇ……??? 糖尿病の注射へ向かう日。あーちゃんはいつものバス乗り場とは違う方向から登場しました。理由を聞くと、バスに乗り遅れてタクシーで来たのだと言います。乗り遅れた理由はコロコロ変わるので、曜日や時間を間違えたのを認めたくないのかもしれません。 そして、あーちゃんの携帯電話をチェックしていると、ダンスの先生から2回も着信が入っていました。あーちゃんいわく「お休みしたと言ったのに、先生が忘れちゃったのよ!」だそうで……。この状態で先生のせいにするのは、ある意味スゴイと思ってしまいました。 ドタバタだったけれど、無事に病院が終わり、お茶をして帰ることに。あーちゃんはケーキを食べようとしていましたが、糖尿病の数値が思わしくないので我慢するように言うと「甘い物は我慢しているから!」とキッパリ言い切りました。今、うれしそうにケーキを選んでいたのでは……? この調子だと、制御は難しそうです。 --------------待ち合わせがうまくいかないだけでも、事故に巻き込まれているのか忘れているのか、向かっているのに迷子になってしまったのか……と、いろいろと考えてしまうので落ち着きませんね。バスに乗り遅れた理由は定かではありませんが、とにかく無事に予定をこなせて安心できたのではないでしょうか。 ※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。>>次の話 シニアカレンダー編集部では、自宅介護や老々介護、みとりなど介護に関わる人やシニア世代のお悩みを解決する記事を配信中。介護者やシニア世代の毎日がハッピーになりますように! 著者:マンガ家・イラストレーター ワフウフ
2024年02月22日アルツハイマー型認知症になった実母のことや、アラフィフ主婦の日常をあれこれ書き連ねるワフウフさん。自身の体験をマンガにしています。認知症と診断された当初、母・あーちゃんは病院の付き添いを頑なに拒否していましたが、最近では「自分がおかしいから」ではなく「自分が愛されているから」付き添われているという解釈になったようで、受け入れてくれています。病院に到着するなり、周りの人に娘が一緒に来てくれていると話すこともあり、少しうれしそうにも見えます。いつものように診察を終えたあーちゃん。先生から「ご家族の方は何かありますか?」と聞かれると、「はい! ありません!」と堂々と答えました……。ワフウフさんが慌てて「短期記憶がかなりひどくなっています」と伝えたところ、「大丈夫よね!」と答えるあーちゃん。まったく会話がかみ合わず、困惑してしまうのでした。 「結局」の説明がいつまでも続く… お正月、姉の家でごちそうをたんまりと食べました。 同じ話のループも、姉妹2人で聞くからストレスも半減。 そして、気付くとあーちゃんは食事よりも先にデザートのお菓子を完食していました……。 もう、食欲のコントロールはできないのかもしれません……。 ここで突如、あーちゃんから亡くなった叔母の話が。 姉妹で協力して伝えようとするも……。 全然伝わっていなかった! そして、食べ過ぎたあーちゃんは、お正月からリバース……。 あーちゃんと一緒に姉の家にお邪魔したのはお正月。お料理じょうずな姉が、おいしいごちそうをたくさん作ってくれて、ゴージャスなおせちも注文してくれていました。「普段はこんなごちそう食べられないから」と、あーちゃんは何度もリピートしていました。 おせちは、ちょうど1人ずつ分けられるように入っていたのですが、気が付くとあーちゃんが中に入っていたお菓子をすべて完食していました……。おそらくデザートとして入っていたもので、他人の分まで食べてしまったことよりも、食欲のコントロールができず、食事を終える前にお菓子を食べ尽くしていたことが衝撃で……。 さらにその日、急に亡くなった妹が住んでいた家の管理がどうなっているのか聞いてきました。できるだけわかりやすく、シンプルにまとめて説明したのですが、「結局どういうこと?」の言葉で振り出しに戻り……。「結局」をエンドレスで説明することに。しかし、何度説明しても理解はできなかったようです。 --------------何度も同じ言葉を聞かされ、何度説明しても理解ができず……。それでも本人に悪気はなく、誰が悪いわけでもありません。認知症がもっと進行していくと、こういったもどかしい状況も増えると思うと、よりひとりで背負うのは難しくなってきますね。 ※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。>>次の話 シニアカレンダー編集部では、自宅介護や老々介護、みとりなど介護に関わる人やシニア世代のお悩みを解決する記事を配信中。介護者やシニア世代の毎日がハッピーになりますように! 著者:マンガ家・イラストレーター ワフウフ
2024年02月21日アルツハイマー型認知症になった実母のことや、アラフィフ主婦の日常をあれこれ書き連ねるワフウフさん。自身の体験をマンガにしています。母・あーちゃんが認知症と診断されて、数年前から初期症状と思われるような言動があったことを思い出したワフウフさん。あのとき、もう少し疑念を抱いていれば、今は違う結果になっていたのかもしれないと思うこともあります。日に日に進行するあーちゃんの認知症は、ワフウフさん姉妹の生活にも大きな影響を与えているのでした。あーちゃんは、最初は頑なに病院の付き添いを拒んでいました。しかし、今では「自分が愛されているから付き添われる」という解釈をしているようで、付き添われていることを病院で周りの人に大げさに伝えるほどに。他人と会話を楽しむスキルは、認知症が進行しても高いまま変わっていません。 誤魔化さなくていいのに… 診察を終え、先生から尋ねられると……。 なぜか堂々と答えるあーちゃん。 まったく会話がかみ合いません……! その後、飲食店のトイレでは並んでいる人がいるのに……。 当たり前のように割り込みをしてしまいます……。 ここまでひどくなる前にも、数日前に会ったことを忘れて姉・なーにゃんと話していたこともありました。 この日は、なーにゃんの家に行くことになったのですが……。 案の定、迷子に。 いつものように診察を終えると、先生が「ご家族の方は何かありますか?」と聞いてくれました。すると、なぜかあーちゃんが朗らかに「はい! ありません!」と堂々と答えていて……。 私が「短期記憶はかなりひどくなっています」と伝えると、それに対する返事なのか? 「大丈夫よね!」と横で言っています。まったく会話がかみ合わず、改めて症状が進行していることを実感したのでした。 それからしばらくして、あーちゃんと姉の家に行くことになりました。もうひとりでは行けないだろうと思い、最寄り駅で待ち合わせをしたのですが、案の定あちこち歩き回り、目印の建物も通り過ぎる始末。もうそんな必要はないのに、必死で誤魔化そうとしている姿に、心が痛みます。 --------------もしかすると、あーちゃんは他人と会話をしている姿を娘に見せて、自分はまだまだ大丈夫だと思ってほしいのかもしれませんね。迷子を誤魔化しているのも、自分自身の変化を受け入れらずに葛藤しているのかもしれません。 ※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。>>次の話 シニアカレンダー編集部では、自宅介護や老々介護、みとりなど介護に関わる人やシニア世代のお悩みを解決する記事を配信中。介護者やシニア世代の毎日がハッピーになりますように! 著者:マンガ家・イラストレーター ワフウフ
2024年02月20日