強烈な暑さにエアコンは欠かせないけれど、つけたらつけたで体が冷えてつらい……。そんな悩みを解決してくれるのが、体の中からじわじわ温めるヨモギの効能を生かした「食べるお灸」。ヨモギは女性にとっての要薬。食べることで不調を予防し、未来の体が整いますーー。料理としていただくだけで体が温まり、代謝アップ、便秘解消、むくみ改善など、体の中からお灸の効果が得られるという“食べるお灸”。その考案者でもある鍼灸師の栗本夏帆さんと、国際薬膳師として体をいたわるレシピを提案する麻木久仁子さんが、今回、初顔合わせをした。キー食材であるヨモギの力とは。麻木「“食べるお灸”スイーツの『よもぎとあずきのムース』をいただきました。ヨモギといえば、お灸で使うモグサの原料ですよね。おいしかったですし、その発想とネーミングがすばらしいと思いました」栗本「お灸には血行を促進して体を温め、体を整える効果があります。施術に来られない人でも簡単に、継続して生活にとり入れられる方法はないかなと、思いついたのが“食べるお灸”でした。来院される方々に試食していただいたら好評だったので、サイトで販売するようになったんです」麻木「確かに、自分でお灸をするのって、けっこう大変ですものね」栗本「そうなんです。それに、食べることで“体の内側から”温められる利点もあります。クロロフィルやビタミン、ミネラルなど、ヨモギが持つ栄養も摂取できるので、コレステロール値を下げる、有害な物質を排出するなど、さまざまな効果も期待できるほか、香りには自律神経を落ちつかせる作用もあるんですよね」麻木「薬膳でもヨモギは『艾葉(がいよう)』といって、体、特に婦人科系を芯から温める食薬です。血のめぐりをよくすることでも知られています。効能をみると、月経不順や月経痛、不妊など、まさに女性のための食材なんですよね」栗本「確か、不正出血を止める作用もありましたよね」麻木「そう。めぐりをよくするだけでなく、必要に応じて止める働きもある。女性の体の状態を整えてくれるんです。冷えは万病のもとですが、悲しいことに、だんだんとみずから温める力も弱まってくるので、更年期やその後の世代の女性にとって、ヨモギで芯から温めることはとても大切です。ただ、私たちの世代は温めればそれでいいというわけではなくて、その力が強すぎると乾ききってしまうんですよね。だから、ヨモギのように穏やかに温める食材は貴重です」栗本「昔からモグサはヨモギで作られていましたし、体にいいことも知られていました。長く使われているのには、ちゃんと理由があるんですね」麻木「本当ですね。夏はエアコンでどうしても体が冷えるし、秋から冬の乾燥に向けても体を整える必要があります。コロナの流行で“闘える体”の大切さも痛感しました。年をとれば誰でもどこかにガタがくるので、ヨモギを食べて、大ごとにならないように体質改善を心がけたいですね」栗本「病気になってから治療する西洋医学と違い、その『未病治』の考え方こそ鍼灸。不調を感じる前のメンテナンスが理想です」麻木「でも、そのわりにヨモギは身近な存在ではないですよね。ヨモギ茶は比較的いつでもいただけますけど、ヨモギもちは季節のお楽しみですし。そもそもパッと思いつくのはそれくらい」栗本「そうですね。それでも、ヨモギ蒸しがはやったり、少しずつ認知度は上がっている気はします。最近は、通販でも手に入るようになってきました」麻木「それはいい傾向!素敵なヒントをいただいたので、私もヨモギのレシピを考えてみます」栗本「一緒に、“食べるお灸”を広げていきましょう」「女性自身」2020年9月15日 掲載
2020年09月04日12月25日から先行販売をスタート鍼灸・マッサージの施術所の運営事業を展開する株式会社ITiは、東京・渋谷区にある鍼灸院のグラン治療院が抹茶とあずきの和洋菓子 松右衛門(まつえもん)と共同開発した『食べるお灸 ~よもぎとあずきのムース~』を販売することを発表した。同製品は、グラン治療院、抹茶とあずきの和洋菓子 松右衛門で12月25日から先行販売を開始した。そして、全国の鍼灸院やエステサロンでは、順次販売を開始する予定である。和風スイーツで冷えを予防『食べるお灸 ~よもぎとあずきのムース~』は、体の“冷え”に対処するために開発された。不眠・だるさ・食欲不振・手足の冷え・生理不順など、女性を悩ませる問題の原因の1つが“冷え”である。“冷え”をそのままにしておくと、自律神経の乱れや生活習慣病につながるとされている。同製品は、上から、よもぎのジュレ、あずきのムース、よもぎのムース、あずきのゼリーの4層構造。甘さや苦み、食感の異なる4つの素材が絶妙なふんわり感となめらかな口溶けを演出する。お灸に使用するもぐさは、よもぎの葉から作られている。よもぎに含まれるクロロフィルは、抗酸化作用があり、発がんを抑える効果がある。末梢血管の拡張作用、コレステロール値を下げて血栓を予防する働き、貧血の改善・予防にも効果を発揮する。あずきが豊富に含んでいるサポニンには、血流をよくする働きがある。また、鉄分も含まれているため、貧血予防にも効果的。販売価格は、1個 530円(税込み)、3個セット 1,590円(税込み)。(画像はプレスリリースより)【参考】※プレスリリース株式会社ITi※グラン治療院
2019年12月27日私は妊娠30週のときに、妊婦健診で逆子を指摘されました。どうにか逆子を治したいと、逆子体操などを自宅で毎日実践していましたが、治りませんでした。そこで、妊娠36週のときに鍼灸治療を受けてみたら逆子が治ったのです! そのときの体験談をお話ししたいと思います。 初めての鍼灸治療体操などをおこなっても逆子が治らず、聞いたことがあった鍼灸治療はどうかと考えました。かかりつけの産科の先生に聞くと「受けてもいいですよ」と言われたので試してみることに。 私はそのとき妊娠36週で、生まれて初めての鍼灸院受診でした。30代前半の女性の先生で、鍼が少し怖いと言った私に、丁寧に説明してくれて安心できました。見せてもらった鍼は、髪の毛よりも細くて柔らかく、しなるくらいでした。 お灸も、直接肌に燃えている部分が触れないので火傷などはしません。想像していたほど怖くない⋯…! と感じました。それでも初めて受診に行く前はドキドキでした。 初めての治療は気持ちがよかった赤ちゃんの位置を診察してもらったあと、実際に鍼やお灸を受けました。横向きになっていると先生は背中やお尻、足のツボに治療を手早くおこなっていきます。鍼も時々ツンと刺された感覚はあるもののほとんど痛みは感じず、お灸もじんわり温かい気持ちのいい治療で、怖さはまったく感じませんでした。 治療中はおなかの中で赤ちゃんがよく動いているのを実感できました。30分くらいで治療は終わり、なんと逆子の赤ちゃんが横向きに90度移動していたのです。 私の場合、鍼灸治療2回目で逆子が治った1回目の治療から2日後、2回目の治療を受けました。初めての治療後、リラックスしたのか体もラクになったので2回目の治療を楽しみにしていました。 同じような流れで、背中やお尻・足に鍼とお灸をしてもらい、とても気持ちがよかったです。治療後、先生に赤ちゃんの位置を確認してもらったら「逆子が直っていると思いますよ」と言われ、2回で効果があるなんて!と、びっくりしました。 そして、3日後の妊婦健診のエコーで、赤ちゃんの頭が下になっているのが確認でき、その後、希望していた自然分娩で無事に出産できたのです。 初めての鍼灸治療でしたので、受ける前は怖いと思っていました。しかし実際は鍼もお灸も気持ちのいいものでした。行く前は半信半疑に思うところもありましたし、初めてで緊張もしていましたが、思い切って鍼灸治療を受けてみて私はよかったです。治療を受けたら必ずしも逆子が治るとは言い切れませんが、私の場合は効果があり無事出産に臨むことができ、ホッとしました。 著者:山下 ひいこ一児の母。看護師・鍼灸師の資格を持ち、逆子治療やマタニティケアなどを行っている。自身の経験を生かし、不妊や妊娠・育児に関する体験談を中心に執筆活動を行う。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
2019年07月23日鍼灸マッサージ等の治療院をFCで全国展開を行う、株式会社からだ元気治療院は、血行改善によるむくみ解消が期待できるソックス「メディカルレッグス」を2018年6月1日より販売開始した。「メディカルレッグス」は歩くたびに血行改善が期待できるソックス。人体の血流を整え、人間本来の自然治癒力を高める“スパイラル効果”が期待できる構造となっている。高齢者向けに血行改善グッズとして開発されたソックス「メディカルレッグス」が販売された背景には、からだ元気治療院の高齢者のお客様より「治療日以外でもむくみが簡単に取れるといいな」、「無理しないで足が細くならないかな」などの声が多く寄せられたことがある。そこで、日頃の施術だけでは足りない要素を補い、無理せず自然に生活の質を上げていただくために開発されたのが本商品だ。梅雨のむくみ対策にも梅雨の時期は湿度が高くなることで汗をかきにくくなり、体温調節が上手くいかずに身体の水分代謝も滞りやすくなる。また天気が不安定になることで、気圧の変動により自律神経が乱れ、血流が悪化。これらはリンパの流れの悪さに直結しているため、身体に余分な水分が溜まりやすくなることに繋がってしまう。こうした梅雨のむくみ対策としても「メディカルレッグス」は有効なアイテムだ。からだ元気治療院では商品の開発にあたり、高額なものや難しい操作が必要なもの、そして日頃使わない労力を必要するものでは面倒で使用意欲が湧かないと考えたという。「メディカルレッグス」であれば履くだけでよいソックスタイプであるため、高齢者の方でも簡単にケアが可能だ。むくみが気になる方はもちろん、ご家族に足の血行不良でお悩みの方がいらっしゃる方は、贈り物としても手に取ってみてはいかがだろうか。【参考】※からだ元気治療院
2018年07月04日何となくダルくて辛いとき、家の中でじっとしていたくなりますよね。そんな日常のプチ不調は、東洋医学のお灸で気分チェンジしてみませんか?実は100均の〔ダイソー〕には、パッケージがかわいらしくて初めての人でも扱いやすいお灸があるんです。お灸の温熱効果で、からだの中の気の流れを整えるセルフメンテナンスにチャレンジしてみましょう。お灸女子は〔ダイソー〕へ!ここ数年、お灸を使う女性が増えてきています。そこで活用したいのが100円均の〔ダイソー〕。誰でも簡単に自宅でお灸をするなら、ここを使わない手はありません。実は〔ダイソー〕大型店にはお灸を取り扱っている店舗が多く、写真のようにおしゃれなお灸も登場しています。しかも100円という破格のお値段、そして自宅で気軽にできる手軽さは一度ハマると、やみつきになってしまう可能性大!しかし大型店といえども、在庫状況などはその日によって異なります。無駄足にならないよう、事前に在庫や取り扱い状況をお問い合わせしてからでかけるのが確実ですよ。かつてお灸というと、「熱くて辛い」というイメージがありました。ところが近年、女性の気持ちを考えて、香りにこだわったタイプやデザインもかわいらしいタイプも増えています。特に〔ダイソー〕のおしゃれお灸は、かわいらしいネコのイラスト付き。使わないときは部屋に置いておけば、雑貨のような雰囲気にもなります。どんな種類のお灸があるの?〔ダイソー〕で人気の和漢植物配合のお灸は、ローズ・カモミール・シナモンなど、エッセンシャルオイルの種類が違っており、入浴剤のようにその日の気分で使いわけることができます。いざ、お灸を使ってみよう!〔ダイソー〕のお灸は、もぐさ(よもぎの葉を乾燥させたモノ)を和紙で包み、紙パルプの上にのせた「台座灸」タイプと呼ばれています。もぐさは台座が肌との間にあるため、ヤケドをする可能性が少なく初心者でも安心して使うことができるんです。さらに、白色の円形シールを利用することで、熱の伝わりを柔らかくしてくれます。使い方はとても簡単!まずは、白い円形の調熱シートを先にツボに貼ります。この超熱シートは熱さを3段階に調整できる優れもの。以下の内容を参考に、あなたに合った貼り方をしてくださいね。【熱さレベル★】外と内シール(内側の小さな円は自分で剥がせます)両方を使用。ほんのり温かい程度でいいときに。【熱さレベル★★】外シールのみを使用。熱さを感じつつ、少し和らげたいときに。【熱さレベル★★★】シートは使用しない。お灸本来の熱さを感じたいときに。お灸に火をつけて、調整シートの上にのせます。※お灸の台座は裏側がシールになっています。ツボにのせると3分程度でじんわりと温かくなってきます。さらに、煙が出なくなるところから温かさを感じられますので、慌ててお灸を外さず、リラックスして熱の心地良さを楽しんでください。お灸ライフを楽しむために知っておきたいことお灸はやり過ぎに注意。1日1回、回につき最大5個までを目安にしておきましょう。手や足など左右対称にあるツボの場合は、左右で1セットにしてくださいね。あくまでも即効性を求めるのではなく、1個ずつの効果を実感しながら行うのがおすすめですよ。〔ダイソー〕のお灸は、オススメのツボ位置が書かれた紙も一緒に入っていますから、どこから使おうか迷ったら、参考にしてみるとよさそうです。●ライター安藤美紀
2018年02月28日冷えを知り尽くした著者が勧める美容法株式会社現代書林は2月16日(金)、『キレイが目覚めるドライヤーお灸』を発売する。著者は、東京有明医療大学保健医療学部診療学科教授の川嶋朗。体温や冷えに関する著書を数多く手がけているほか、テレビ出演などもしている。毎日使う、あのアイテムがカギ今作で語られているのは、どこの家庭にもあるドライヤーを使って美容や健康を手に入れる方法だ。ドライヤーの温風をお灸の代わりに使うことで、ツボのあたりに熱刺激を与えることができるのだという。髪を乾かす毎日の生活の延長で、美容・健康が手に入るという驚きの方法。しかも1カ所にたった1分の「ドライヤーお灸」でいいのだそう。コンプレックスをドライヤーで撃退作中では「おブス」を防止するためのドライヤーお灸の方法や、悩み・症状によって効果的なツボの場所を解説。気になる部分をピンポイントで解消できるような1冊となっている。価格は1,300円(税別)。Amazon.co.jpほか、全国の書店などで発売される。お灸と違って火を使わず短時間で終わるので、育児中の女性にもぴったり。「ツボは難しそう」と敬遠していた人にも、お手軽な「ドライヤーお灸」をぜひチャレンジしてもらいたい。(画像はプレスリリースより)【参考】※プレスリリース※『キレイが目覚めるドライヤーお灸』
2018年02月14日「10代、20代のファッションリーダーな女性芸能人がこぞって通う鍼灸サロンがあるんです。ゴッドハンドの院長が経営する店で、撮影やライブといった大事な仕事の前後に駆け込んでは、施術を受けています」(美容ライター) 元AKB48の高橋みなみ(26)や峯岸みなみ(25)、モデルの三戸なつめ(27)ら若い女性芸能人が通っているという。 「峯岸さんは自身のツイッターで『美容鍼で小顔になった!』と大喜び。月に2回も通っているそうです」(前出・美容ライター) しかし、鍼灸院といえば中高年世代が通うイメージ。なぜ彼女たちが――? 「若い子たちの間で、顔に鍼をさした状態で写真や動画を撮り、SNSにアップするのが流行っているんです。ハリネズミみたいで“インスタ映え”するというのが人気の理由みたいです(笑)」(前出・美容系ライター) 実際、きゃりーぱみゅぱみゅ(24)もこの鍼灸サロンで撮った施術中の写真をハリネズミ風に加工してアップしていた。 さっそく、そんな鍼灸サロンに本誌の女性記者も体験に行ってみることに――。電話予約を試みたところ、指定されたのはなんと2週間後!電話で指定された住所を訪れると、サロンは都心の駅からほど近いマンションの1室にあった。表札も看板もない“隠れ家”感が芸能人にも安心なのだろう。店内は南国リゾートっぽいインテリアがおしゃれで、漂うアロマの香りも心地よい。飾り棚には有名人の直筆サインがずらりと並ぶ。藤田ニコル(19)は『大好き!』とメッセージを添えていた。 予約した初回の体験コースは、40分で5980円。会員価格は60分8900円で、意外にもリーズナブル。まず、カウンセリングシートの記入を済ませて別室へ移動。女性スタッフに「施術直後から小顔効果が実感できますよ」と説明された。 ベッドに仰向けになり、施術開始!顔のマッサージから始まり、アゴ周りやこめかみなどを力強く揉まれる。鍼を打つ前に顔全体のリンパの流れをよくすることで、より一層小顔効果が期待できるそうだ。マッサージが終わり、いよいよ鍼をさしていく。最初は怖がっていた記者だが、まったく痛みはなし。むしろ適度な刺激が気持ち良い。30本ほど打ってから15分待ち、最後に目の周りのマッサージを受け、40分のコースが終了。 鏡を見ると、はやくも目がパッチリし顔全体がすっきり!気になっていたあごのたるみが消え、頬骨の位置もあがって見える。しかも肌がしっとり&ツルツルに。あまりの効果に驚いて次の予約をとろうとしたが、残念ながら2カ月後までびっしり埋まっているという。 実は、今回施術してもらったのは若いスタッフの鍼灸師。それでもこの効果だから、院長の鍼にはどれほどの“小顔効果”が――。
2017年12月08日8月9日は「はり・きゅう・マッサージの日」。「はり・きゅう(89)」の語呂合わせから、全日本鍼灸マッサージ師会が制定した記念日です。「はり・きゅう」は漢字で書くと「鍼・灸」ですね。最近、密かに「お灸」ブームが来つつあるのですが、ご存知でしたか?「お灸?お年寄りみたい」と思うかもしれませんが…実は自宅でのセルフケアがおすすめなんです。■要注目!お灸がテーマのマンガお灸について説明する前に、まずは7月発売のマンガ『きょうの灸せんせい』(マンガ:村瀬とみ/監修:鋤柄誉啓/秋田書店)をご紹介しましょう。こちらはなんと、お灸をテーマとしたマンガです。鍼灸師が監修しているだけあって情報もしっかりしています。主人公は、8年付き合った彼氏に「距離を置こう」と言われたアラサー女子・夕花。デパート勤務で日々、立ち仕事。且つ、冷え性で、心身ともにダメージを負っているという設定です。1話ごとにテーマとなる症状やツボの解説、お灸の使い方から“女子のあるある”まで盛り込まれています。ちなみに「灸せんせい」とは、お灸の治療院をやっている先生のこと。イケメン&すごく親切なので、こんな先生が身近にいたら…と思わずにはいられません。【第1話】立ちくらみで、仕事中に倒れてしまった夕花のお話。手の甲の人差し指と親指の付け根付近の人差し指側にある「合谷(ごうこく)」へのお灸が登場します。合谷は、手先の冷え、頭痛など、上半身の不調におすすめのツボ。肌のツヤや顔色なども良くなると言われ、美容にもおすすめです。【第2話】立ち仕事の夕花が、足のむくみについて相談に行くというストーリー。足の冷えやむくみ、生理痛などにおすすめの、内くるぶしから指4本分のすね部分にあるツボ「三陰交(さんいんこう)」が紹介されています。■お灸のセルフケアをしてみたいならお灸、やってみたいかも…。セルフケアを試してみようかな?なんて思うなら、まずは台座がついた初心者向けのソフトなお灸をチョイスしましょう。大きめで、品ぞろえのいいドラッグストアなら販売している可能性大。お灸の選び方・使い方は『今日の灸せんせい』で解説しているので、興味のある人は先にマンガをゲットするといいかもしれませんね。他にも、肩こりに効く「肩井(けんせい)」や体の疲れ、だるさ、足の重さに「足三里(あしさんり)など、いろいろなツボが図入りで解説されています。夏のうちにお灸でしっかりケアすると、冬の冷えも楽になるそうですよ!■お灸で元気を手に入れてこの時季は、クーラーや冷たいものの摂りすぎでバテ気味という人も多いのでは。日々の生活にお灸のセルフケアを取り入れて、体調を整えてはいかがでしょうか。調子が良ければ活動的になり、新しいことを始めたい、誰かに出会いたい、という気持ちにもなりやすいはず。いろいろなイベントに参加して、ステキな出会いをゲットしちゃいましょう!ライタープロフィール天野りり子ライター/編集者大学在学中からライター&編集稼業をスタート。女性誌ではビューティ&ヘルス企画、男性誌では恋愛記事を多数執筆、書籍編集も手がける。趣味は読書とタロット占い、そして恋バナを収集すること。
2017年08月09日グラン治療院東京東京都渋谷区の鍼灸院グラン治療院東京では、2月11日より4日間限定で『バレンタイン美容鍼灸コース』を提供する。『バレンタイン美容鍼灸コース』は、通常の美容鍼灸に食べると体があたたまるお灸のような「お灸チョコ」がセットになったものだ。お灸チョコって何?!昨今、注目を集めている「機能性チョコ」。乳酸菌を加えたチョコや、難消化性デキストリンを加えることで、脂肪や糖の吸収を抑えるチョコなど、耳にしたこともあるのではないだろうか。「お灸チョコ」は、お灸の原料である「よもぎ」を使ったチョコ。血管拡張機能をもつ「漢方スイーツ」だ。考案は鍼灸師で栄養士の富塚さくら氏。プレスリリースでは、家庭で作れる「お灸トリュフ」のレシピも公開中だ。期間限定の提供メニュー期間限定で提供されるのは、「バレンタイン美容鍼灸コース16,200円(税込み)」と、「バレンタイン鍼灸治療コース\10,800(税込み)」。美容鍼灸コースは、60分の施術とお灸フォンデュがセット、鍼灸治療コースは45分の鍼灸治療とお灸フォンデュがセットになっている。両コース共、「お灸トリュフ」のプレゼント付き。(画像はプレスリリースより)【参考】※バレンタインも健康志向の時代! 世界初!「お灸チョコ」新登場!
2017年01月24日鍼灸師が考えた『食べるお灸』美容鍼灸や鍼灸治療をはじめとした健康に基づく自然美を提供しているグラン治療院東京は、2016年12月26日~2017年1月31日までの期間限定で、食べるだけでお灸のように体が温まる『食べるお灸』と『美容鍼灸』をセットにした『ぽかぽか美容鍼灸コース』の提供を開始した。『食べるお灸』とは、鍼灸師で栄養士でもある富塚さくらが、入院中の祖父の「お灸をして欲しい」という願いを叶えるため、東洋医学と西洋医学の知識を活かして開発した“漢方スイーツ”。その後、グラン治療院で提供したところ、常連をはじめ、お灸をするのは怖いという客からも大人気となり、正式提供が決定した。厳選素材を使用し、食べるだけで“冷え”を解消富塚は、慶応元年創業の老舗豆腐屋の生まれであり、さらに富塚の母親の実家は、地元で有名な和菓子屋。その老舗豆腐屋こだわりの豆腐と、和菓子屋で使用している厳選素材(よもぎ、あずき、白玉粉)を用いて制作され、食べるだけで美の大敵“冷え”を解消できる。よもぎには、緑色の原料クロロフィルの抗酸化作用により発がんを抑える効果があるほか、コレステロール低下、血栓予防、貧血改善・予防、末梢血管拡張作用などの効果が期待できる。あずきで作られる「あんこ」には、食物繊維やサポニンが豊富に含まれているため、便秘解消、血流向上、脂肪吸収、貧血予防などの効果が期待できる。白玉粉には、糖質代謝に必要なビタミンB1が含まれており、糖質過多による肥満予防が期待でき、お餅と比べてもち米の粒子が細かいため、消化・吸収がよくなっている。2種類のコースを提供提供されるコースは、『食べるお灸 & 美容鍼灸スペシャルコース(60分)』の「ぽかぽか美容鍼灸コース」(税込16,740円)と、『食べるお灸 & 鍼灸治療(45分)』の「ぽかぽか鍼灸治療コース」(税込11,340円)の2種類。また、自宅で簡単に作れるレシピも公開されている(グラン治療院で提供されているものとは一部異なる)。(画像はプレスリリースより)【参考】※株式会社ITiプレスリリース(ValuePress!)
2016年12月28日「星のや軽井沢」のスパで体験できるお灸ワークショップ今回お灸のやり方を教えてくれたのは、「星のや軽井沢」の専属鍼灸師。「星のや軽井沢」のスパでは、プロのお灸を体験することはもちろん、自分でもできるようにワークショップで丁寧にレクチャーしてもらえます。疲労回復や女性特有の悩みなどに効く、覚えておきたい基本的なツボ4つをご紹介します。合谷(ごうこく)手の甲で、親指と人差し指の間の筋肉が盛り上がっているところ。肩こり、目の疲れなどに効く効果的です。三陰交(さんいんこう)内くるぶし一番高いところからの上側で、骨が平になったところでから指4本分上ひざ側のところ。婦人科系の女性特有の症状が、お腹の冷えなどに効く効果的です。足三里(あしさんり)膝の外側の骨から足指4本分下、すねの外側の最もので筋肉が最も盛り上がっているところ。慢性疲労や膝・腰の痛みなどに効く効果的です。承山(しょうざん)ふくらはぎがアキレス腱に移るところ。こむらがえりや脚の疲労感、むくみなどに効く効果的です。自宅でもできる市販のお灸でトライ!ツボの位置が分かったら、今度は市販のお灸を買って自宅でトライしてみましょう。やり方は簡単!お灸に火をつけてツボの上に置きます。ツボ位置がわかりづらいときは、肌に印をつけておきましょう。じんわりとツボが温められるので、そのまま燃え尽きたら終わり。同じツボへ2~3回繰り返しましょう。スポット情報スポット名:星のや軽井沢住所:長野県北佐久郡北佐久郡軽井沢町長倉星野電話番号:0570-073-066
2016年12月15日東京都台東区にこのほど、禁煙専門の「きんえん堂鍼灸院」がオープンした。同院では、禁煙鍼灸師・武本秀治氏が、自身が考案した独自の「タケモト式禁煙療法」を施術する。「タケモト式禁煙療法」は、離脱症状対策と独自ツールを用いたカウンセリングにより、「薬物依存」と「心理依存」の双方を補完しあう効果が期待できる新しい禁煙療法であるとのこと。同院によると、いざ禁煙しようとすると大なり小なり「漠然とした消失感」「妙なさみしさ」「大切な味方を失うような不安感」を感じるという。禁煙に失敗する理由は、自分が感じている正直な気持ちをごまかしたり我慢して抑えつけたりして禁煙することにあると指摘。そして、「この気持ちを誤魔化(ごまか)さず、一つ一つ丁寧に整理して、自分自身が理解できると、意外と簡単に禁煙への道が開けてきます」と同院。カウンセリング(要予約)は、約2時間をかけてじっくり行う。個別カウンセリングは、ディスカッションを通して行うため、納得して禁煙療法に取り組むことができるとのこと。カウンセリング後は、意識してタバコを「体感」する。この期間の"体感"と"思い"が次の禁煙療法に役立つという。再来院後、禁煙の準備ができていることが確認できたら、はり・きゅうの施術を行う。はりが苦手な人のために、刺さないタイプの「ハリてい針(しん)」や、電極療法での施術も可能だという。禁煙検証期間は約3日間。施術の効果によって代謝の促進を図り、一気に禁煙の成功へと導くという。離脱症状を乗りきるため、その軽減のための特別な施術・指導も行うとしている。期間中は、武本秀治氏がパーソナルトレーナーとしてマンツーマン指導を行う。禁煙施術料は、3万9,800円(税込)。禁煙に成功しなかった場合のため、施術料の全額返金保証も付いている。
2016年04月01日鍼やお灸は世界的に認められている治療法なのに、日本ではよく知らないという人が大勢います。実際、公益財団法人東洋療法研修試験財団が行った市場調査(2014年)によると、鍼灸(しんきゅう)について「よく知っている」または「知っている」と答えた人は、たったの45.3%。「名前くらいなら知っている」または「よく知らない」と答えた人の割合(54%)を下回りました。つまり、半数以上の人が鍼灸を知らないことになります。また、1年間で鍼灸療法を受けたという人の割合はわずか5.6%。通院している人でも、月に治療を受ける回数はたった2回なのです……。そこで、鍼灸専門学校で9年にわたり鍼灸師の育成に携わりつつ、ご自身でも鍼灸院を経営して鍼灸の普及に尽力している佐々木友子さんに、鍼灸について聞いてみました。セルフケアできるツボについても教えていただきましたので、ぜひ試してみてくださいね。■鍼灸院にはどのくらい通うべきなのかまず、鍼灸治療はどんなことに効果があるのでしょうか?米国国立衛生研究所(NIH)が「鍼の効果あり」として発表している疾患は、めまいや頭痛、胃下垂、膀胱炎、生理痛、鼻炎、眼精疲労、アレルギー性湿疹など、数多くあります。では、そうした体調不良に取り組むためには、どのくらいの頻度で鍼灸院に通えばいいものでしょうか?佐々木さんによると、たとえば花粉症なら冬の間からの施術がおススメ。花粉の時期になったら週1回くらい。生理不順の場合は、生理が順調になるまで週1が望ましいそうです。生理前症候群(PMS)だと生理が始まる10日~1週間前から施術をはじめるとよいといいますが、基本は毎週の施術がベター。ただし、「鍼灸師によって伝え方はいろいろですし、症状によっても違うのですが、患者様はその場でよくなったらもう大丈夫と思い来なくなることが多いです」とのこと。たしかに通常の「病院」と同様に考えると、「症状が軽くなったらもう行かなくていいや」と思ってしまいがちですよね。■不調なら週1回「メンテ」なら月1回でも佐々木さんによると、長年患っている症状であれば、変化が出るのにも時間がかかるし、いったん症状がマシになったと感じても体は元の悪い状態に戻りやすいとのだとか。だから最初のうちは週1回の頻度で鍼灸院での施術を受け、症状が落ち着いてきたら隔週などにするといいそうです。施術を続けていくと、身体が正常な状態で維持できるようになっていきます。ただ当然、症状や程度によりますので、かかりつけの鍼灸院を見つけて、先生に相談してみるといいかもしれませんね。とくに不調があるわけではなくメンテナンスのための鍼灸施術の場合、佐々木さんの鍼灸院では、人にもよりますが隔週、3週に1回、月1などで来院してもらっているそうです。日ごろからメンテナンスしておくと、いつも元気で働き、遊ぶことが可能なんだそうですよ。■つらい花粉症に効果がある6つのツボとはいえ、花粉症がつらい時期でも、なかなか鍼灸院に定期的に通えないもの。花粉症に効くツボや、自分でツボを押す方法も聞いてみました。まず、ツボは以下の6つが効くそうです。[1]上星(じょうせい)[2]鼻通(びつう)[3]迎香(げいこう)[4]合谷(ごうこく)[5]足三里(あしさんり)[6]大椎(だいつい)佐々木さんは、「鍼灸師によって、患者様の症状に対して用いるツボは違うのですが、私は主にこの6つ(左右の合計で10か所)を使っています」といいます。自分でもできる花粉症対策は、ドラックストアなどで販売されている「マイケアパッチ」(貼る鍼)を鼻のツボ(迎香と鼻通)に貼っておくことなのだとか。貼る鍼といっても、実際には極小の突起物がついているだけで、皮膚内に入ることはありませんので安心です。マスクをすれば隠れる場所なので、日中も貼りっぱなしにできますよ。■季節の変わり目を乗り切る5つのツボまた、「季節の変わり目で体調を崩される方は、基礎体力や自然治癒力が低いように感じます」ともおっしゃいます。そこで、体の免疫力を上げるために佐々木さんがよく使っているツボも教えていただきました。それは、以下の5つ(左右の合計で9か所)だそうです。[1]足三里(あしさんり)[2]三陰交(さんいんこう)[3]照海(しょうかい)[4]関元(かんげん)[5]合谷(ごうこく)さらに、診療室に行かずにセルフケアで免疫力アップできるおススメの方法を教えていただきました。それは、お灸。せんねん灸など、台座にシールがついているので火をつけて皮膚に貼って、熱くなったら外すだけ。とても簡単で短時間でできます。セルフケアで用いるツボは、上記の5つから合谷を除いた、足三里、三陰交、照海、関元の4つ。もしツボに置いたお灸が温かく感じない場合、そのツボに続けて2個目、3個目としてみるとよいですよ。セルフケアや治療院での施術も、食後とお風呂の前後30分は避けてください。それは、血行や消化に影響がでたり、やけどしやすくなったりするためだそうです。*なお、最後にいただいたアドバイスは次のとおり。「一般の方にお伝えしたいのは、“何か体調が変かも?”と感じたらすぐに施術を受けていただきたいということ。その方が、体調が楽になるのも早いです。多くの方が、体調が変かもとか、悪いかもと感じても、忙しいからとかそのうち良くなるかなと放っておくことが多いのですが、放っておけばおくほど回復も遅くなりますよ」もし「病院に行くほどでもない」というような体調になったときは、鍼灸での体調管理を試してみてはいかがでしょうか?(文/松丸さとみ) 【取材協力】※佐々木友子・・・平成13年 北京中医薬大学日本校卒業、平成14年 国際中医師資格取得、平成18年 はり師きゅう師国家資格取得、平成21年 鍼灸教員資格取得。現在は、鍼灸専門学校で非常勤講師として指導するかたわら、「はり・きゅう茉莉花(ジャスミン)」を開院し、患者と向き合っている。 【参考】※奈良県近鉄高田市駅前の鍼灸院 はり・きゅう茉莉花(ジャスミン)※奈良県大和高田市の鍼灸院(はり・きゅう) 友ちゃん先生の東洋医学的養生法
2016年03月06日「お灸をすえる」、「ツボを押さえる」などといった慣用句があるくらい、鍼灸(しんきゅう)やツボは私たち日本人の生活に浸透しています。でも、実際には一般的に勘違いされていることがたくさんあるのだそうです。そこで、関西にある鍼灸専門学校で鍼灸師の卵たちを9年にわたり指導しながら、ご自身でも鍼灸院を経営して患者さんを診ている佐々木友子さんに、鍼灸の「本当のところ」を伺ってみました。■8割の日本人が「鍼灸=怖いもの」と勘違いしている!佐々木さんによると、一般の人が鍼灸に対して持っているイメージは、8割がたが「怖い」「痛い」「熱い」だそうです。でも実は、肌をさするだけの「鍼」もあるそうですよ。というのも、ひとくちに「鍼灸」といっても施術方法には種類も多く、流派や各鍼灸師によっても違うから。たとえば、前述の肌をさするだけの鍼は「小児鍼」といって、生後1ヶ月から受けられます。大人でも敏感な方なら、皮膚をさするだけの鍼で充分だとか。どうしても怖いという方は、トライしてみてはいかがでしょうか?一方、「お灸」は大きく分けて2種類。[1]有痕灸(ゆうこんきゅう)=直接灸[2]無痕灸(むこんきゅう)=間接灸。「有痕灸には、透熱灸(とうねつきゅう)、焦灼灸(しょうしゃくきゅう)、打膿灸(だのうきゅう)などがあり、直接皮膚に艾(もぐさ)を乗せ、強めの温熱刺激を与えるので、痕が残ります。無痕灸には、棒灸(棒状にした艾を皮膚にかざすだけ)、台座灸(せんねん灸など)、隔物灸(塩やしょうがスライスの上に艾を置く)などがあり、痕も残らず心地良い温熱刺激です。小児にも可能ですよ」と佐々木さん。無痕灸なら、「お灸に興味はあるけど熱そうで怖い……」という人でも無理なくできそうですね。■8~9割が「鍼灸=肩こりや腰痛の治療法」と勘違い!みなさんは、どんなときに「鍼灸」をすると思いますか?佐々木さんによると、8~9割の人が、「肩こり」「腰痛」に対する施術だと思っているのだそうです。でも実際は、神経症やノイローゼといった神経系の疾患から、高血圧のような循環器系疾患、そして仮性近視や貧血など、多くの疾患に対して有効だということが、米国国立衛生研究所により認められています。佐々木さんはさらに、こうした疾患のうち、神経痛、リュウマチ、頚肩腕症候群、頚椎捻挫後遺症、五十肩、腰痛は日本で鍼灸の健康保険の適用が認められているという耳寄りなお話を教えてくださいました。健康保険適用なら出費も抑えられるし、安心して受けられそうですね。■9割が「鍼灸=体調が悪くなって受けるもの」と勘違いほとんどの方(9割)が、鍼灸は「なにか疾患や症状があって施術を受けるもの」と認識しているようですが、健康維持のための鍼灸もあるのです。元気な人なら、より元気になれるそうですよ。健康維持の鍼灸の場合、プロの目から診て全身のバランス(上下、左右、陰陽など)を整えます。佐々木さんは、「鍼灸施術が患者様の疾患や症状を直接治すのではなく、患者様の自然治癒力を高めて正常に戻るためのお手伝いをしていると考えています」とおっしゃいます。つまり、ツボを鍼灸で刺激することで、自然治癒力が発動するようなイメージです。■鍼灸師が教えてくれた「ツボや経路」に関する真実最後に、ツボや経絡について基本的な点について教えていただきました。私たちが「ツボ」と呼んでいるものは、中国医学では経穴(けいけつ)と呼ばれています。これには正穴(せいけつ)=経絡上のツボ、奇穴(きけつ)、新穴(しんけつ)があり、正穴は全身に361個あります。奇穴は、腧穴(ゆけつ)や特効穴(とっこうけつ)ともいわれ約32種類48穴あります。新穴は1949年以降に定められたもので数は不明です。その他、「押すと痛気持いい」と感じる反応点を阿是穴(あぜけつ)といい、人により数が異なります。次に経絡ですが、経とは経脈のこと。経は「縦糸」を意味し、ツボとツボを結び人体を縦に走行するものです。経脈には、正経十二経脈(せいけいじゅうにけいみゃく)と奇経八脈(きけいはちみゃく)とがあります。正経十二経脈は全身に12本の経脈があり、手と足には陰経と陽経が各3本ずつあって関連する臓腑の名前が付けられています。陰経と陽経は表裏関係があります。奇経八脈は全身に8本ありますが、そのなかで陽経を統括する督脈(とくみゃく)と陰経を統括する任脈(にんみゃく)は重要とされ、正経十二経脈と合わせて『十四経脈(じゅうしけいみゃく)』といわれています。絡は、絡脈のこと。絡は「つながる」「からまる」「まとう」を意味し、経脈と経脈を連絡するもので、全身に気血(きけつ=エネルギーと栄養)を巡らせていると考えられています。ちなみに、中国医学は2千年以上前に成立していますが、ツボの数は成立当初から361個だったわけではなく、年代により増えてきました。経脈は成立当初は11本でしたが、その後12本となり現代までそのままです。*私たちの体には、たくさんの「パワースポット」が潜んでいると考えると興味深いですね。そして鍼灸は、肩こりや腰痛以外にもいろいろな症状に効果があって、痛くない、熱くないなら、試してみる価値はありそうですよ。(文/松丸さとみ) 【取材協力】※佐々木友子・・・平成13年 北京中医薬大学日本校卒業、平成14年 国際中医師資格取得、平成18年 はり師きゅう師国家資格取得、平成21年 鍼灸教員資格取得。現在は、鍼灸専門学校で非常勤講師として指導するかたわら、「はり・きゅう茉莉花(ジャスミン)」を開院し、患者と向き合っている。 【参考】※奈良県近鉄高田市駅前の鍼灸院 はり・きゅう茉莉花(ジャスミン)※奈良県大和高田市の鍼灸院(はり・きゅう) 友ちゃん先生の東洋医学的養生法
2016年03月01日愛知県あま市にこのほど、"不妊"や"美容"に特化した鍼灸(しんきゅう)院「天使のはね鍼灸院」が開院した。鍼灸療法はWHO(世界保健機関)によりさまざまな疾患に対し、効果があることが証明されている。はりの刺激によって自律神経機能が改善され、女性ホルモンの分泌バランスが整えられることから、不妊治療の一つとして利用する人もいる。また、鍼灸には「美容鍼灸」という治療法もあり、特にアメリカでは、薬に頼らないため副作用の心配が無く、自然な若返りが期待できる美容法として注目を集めているという。同院では、現在の体の状態を正確に知るため、初診時には時間をかけ、睡眠や食事、ライフスタイルなどを丁寧にヒアリングする。手首の脈や腹部の張り具合などもチェックし、その日・そのときのカラダに合わせたオーダーメイド治療を行う。多くの鍼灸院では、顔にだけはりを刺す治療法が一般的だが、同院では体全体にはりを刺すという。手足や腹部のツボを刺激し、女性ホルモンの分泌および自律神経を整え、一人ひとりの悩みや希望にあわせた治療を行う。治療は完全個室で実施。ほかの人の目を気にする必要がないため、リラックスして治療を受けられる。完全予約制で、待ち時間もほとんどないという。一日の予約数を限定し、一人ひとりにしっかりと時間をかけ、最善の治療を行う。「美容鍼灸」では、初回限定で「90分美容鍼灸トライアルコース」を6,000円(通常9,140円)で提供する。通常プランは、Aコース(30分)が4,860円、Bコース(60分)が5,940円、Cコース(60分)が6,980円。「鍼灸治療」のはりきゅう治療(患部)は3,500円、はりきゅう治療(全身)は5,600円、逆子のおきゅうまたは安産のおきゅうは2,480円。いずれも初めての場合は初診料(2,160円)が必要だが、「ホームページを見た」と伝えれば、半額の1,080円になる。診療は土日祝も実施。定休日は火曜日。最終受付は毎日20時。※価格は税込
2015年07月23日茶道を習っていますが、毎回、足のしびれがつら過ぎます。正座によるしびれをその場で軽くし、涼しい顔で立てるツボ指圧の方法はないでしょうか。鍼灸(しんきゅう)師で太子橋鍼灸整骨院院長の丸尾啓輔(まるお・けいすけ)先生にお話を伺いました。■血液の流れが滞ってしびれる丸尾先生は、正座時のケアについてこう説明します。「長時間正座をしていると、足の血流が悪くなってしびれが起こります。神経が圧迫されることも一因だと言われ、放っておくと足の感覚がなくなって、立ち上がったときに転倒することもあります。正座中に強く圧迫されるのは、ひざの裏、足首、足の甲だと考えられますので、これらに関する特効ツボを正座中から指圧しておくようにしましょう。もっとも、よく言われるように、『かかとを開いて足首で円をつくり、そこにお尻をおろす』、『足の親指は重ねておき、ときどき左右を置き換える』、『両ひざはこぶし半分~ひとつ分ほど開けておく』、『ときどき重心を左右、前後に変える』などの座り方を工夫しながら、合わせて次のツボを指圧してください.ここで紹介するツボは3つとも、左右の足にあります」ではそのツボを具体的に教えていただきましょう。1.ツボ・足三里(あしさんり)を指圧する足の疲労、筋肉痛などの症状のみならず、腰痛、胃痛、便秘、下痢から精神不安など、全身の諸症状に効くことで知られる特効ツボです。正座をしているときにここを刺激しておくと、血行が促され、立ち上がる際のしびれ感が軽減されるでしょう。ツボの位置ひざの皿の下、すねの骨の外側のくぼみから自分の親指の幅3本分を下がったところ。指で強く押すと違和感がある場所を探しましょう。ツボの刺激法ひと押し5秒~20秒を数回、押しやすい指でグッと強めに刺激します。立ち上がってから押すときは、ぐるぐると回すように指圧します。2.ツボ・委中(いちゅう)を指圧する「委」とは、「曲がる・ゆだねる」、「中」は「中央」を表し、つまりひざの裏の曲がり目の中央を指します。足のしびれ、こむら返り、ひざの痛みなど足の諸症状全般と、腰痛、坐骨神経痛に効きます。ツボの位置ひざの裏の横じわの真ん中。触れると脈の拍動を感じます。ツボの刺激法力を入れすぎないように、指先数本でさする、なでるようにします。正座中は、時折、ひざの関節の裏側に指を指し込んで、このツボに触れるようにします。足を崩せる場なら、立ち上がる前に、ここから足首にかけてグーでマッサージをすると血行が促されて楽になります。3.ツボ・解渓(かいけい)を指圧する解は「解く、ほどく」、渓は「谷」を意味し、足首までと足先の境目を指します。足の血流、全身のリンパを促してむくみやしびれを改善します。足首のねんざや関節炎、また、スポーツなどオーバーワークでふくらはぎがこわばったとき、ジョギング中の休憩時などにここを指圧すると疲労が軽減されます。ツボの位置足首の前、中央のくぼみ。足首をすねに向かって曲げたときにできる2本の腱(けん)の間にあります。ツボの刺激法正座から立ち上がる前につま先を立て、かかとの上に腰を落とします。その状態で、このツボを中指などの指先でひと押し5~10秒の指圧を繰り返します。誰かといるときはこの姿勢で雑談をして時間をかせぎましょう。可能なら、両足を前方に伸ばして足首を上下に曲げ伸ばすストレッチも有効です。丸尾先生は、最後にこうアドバイスを加えます。「立ち上がったときにいったん、すり足気味で後ろに数歩下がるようにします。いわゆるムーンウォークです。その後に前へ歩くと転倒が防げるようです」血流と神経の圧迫が原因であることが分かったうえでこれらのツボ押しを実践してみると、なるほど、しびれ感がまったく違います。正座後は、トイレでふくらはぎをグーでマッサージしてケアをしています。なんだか足も気も軽くなりました。監修:丸尾啓輔氏。鍼灸(しんきゅう)師。柔道整復師。太子橋鍼灸整骨院院長。太子橋鍼灸整骨院:大阪府守口市京阪本通1-3-10TEL: 06-7176-6289地下鉄谷町線・今里線太子橋今市駅から徒歩1分藤井空/ユンブル)
2012年12月29日揚げ物や肉など、消化が悪い食事をしたあとに下腹が張ってすっきりしないことがあります。鍼灸(しんきゅう)師で太子橋鍼灸整骨院院長の丸尾啓輔(まるお・けいすけ)先生に、そんなときに効くツボやストレッチ法をおたずねしました。■腹式呼吸→ツボ指圧→マッサージを繰り返す丸尾先生は、下腹が張るときのセルフケアについて、こう話します。「原因には、便秘の兆候、ガスがたまっている、ストレスなどが考えられます。まずはリラックスをはかることと、内臓に刺激を与えることの両方に有効な深呼吸から始め、ツボの指圧、マッサージを組み合わせましょう」では、その方法を具体的にレクチャーしていただきましょう。1.ひと息20秒以上の深く長い腹式呼吸をおへその下に両手を当て、おなかがふくらむことを意識しながら、鼻からゆっくり息を吸い込みます。おなかいっぱいに吸い込んだら、3~5秒ほど息を止めます。その後、口から細く長く、おなかをへこませることを意識して20秒以上をかけて息を吐き出します。おなかから息を吸い、おなかから吐き出すことをイメージしましょう。3~5回繰り返します。立ったままでもいすに座ってでも、トイレでもベッドでも通勤電車の中でもデスクワーク中でも、どこででも実践してください。緊張するときや集中したいとき、就寝前など、精神的な安定がほしいときにも有効です。数回続けると、けっこうな運動になります。2.ツボ・ちゅうかんを指圧する「かん」とは、胃袋を指し、このツボは「胃の中心」という意味合いがあります。消化器系の症状に広く万能に効くことで知られ、胃の働きを正常に整え、おなかの張り、便秘、ゲップなどの治療に対応します。また、太り過ぎ、やせ過ぎ、不眠症、冷え性などにも用いられるツボです。ツボの位置おなかの中心線上で、みぞおちとおへその中間あたり。おへそから自分の親指の幅4本分ほど上がったところ。ツボの刺激法両手の人さし指、中指、薬指をそろえ、息を細く長く吐きながら指圧します。ひと押し10~20秒を3~5回。3.ツボ・天枢(てんすう)を指圧する「枢」はかなめ、という意味です。東洋医学ではおへそ周囲は上半身と下半身のエネルギーが交わるところと考えて重要視します。このツボはおへそのすぐ近くにあって体の機能のバランスを整える役割があり、便秘、下痢をはじめとして消化器系全般の症状に効果を発揮します。ツボの位置おへその両側、自分の親指の幅2本分ほど(約2~3センチ)外側に左右2つあります。ツボの刺激法両手の人さし指、中指、薬指をそろえ、息を細く長く吐きながら、おなかの脂肪が軽くへこむ程度におなかの内側に向かって指圧します。ひと押し10~20秒を3~5回。4.ツボ・大巨(だいこ)を指圧する大巨とは「大きく隆起したところ」という意味があり、おなかが最も出っ張ったところにあるとイメージしましょう。おなかの張りはもちろん、便秘、腹痛、下痢、慢性腸炎や過敏性腸症候群などに効果があります。左右に2つありますが、左側は特に、月経困難症など婦人科系の症状に効くことでも知られています。ツボの位置3の天枢の位置から、自分の親指の幅2本分(約2~3センチ)ほどまっすぐ下がったところ。左右に2つあります。ツボの刺激法両手の人さし指、中指、薬指をそろえ、息を細く吐きながら、おなかの脂肪が軽くへこむ程度に内側に向けて指圧します。ひと押し10~20秒を3~5回。5.おなかをマッサージする2~4のツボを意識しながら、みぞおちからおへその下あたりまでを、30秒~2分ほど手のひらでマッサージします。冬場ならカイロを貼ることもお勧めします。丸尾先生は、「これら一連のケアはどこででもできますが、就寝前や起床時に、布団の中であお向けのまま、腹筋をゆるめた楽な姿勢で行うとより効果的です。また、これらのツボにお灸をするのもお勧めします」と付け加えます。レクチャーを受ける間に、食べ過ぎのおなかの内部が柔らかくなってきたように感じました。気分もゆったり落ち着いてきます。下腹が張る、ゴロゴロとなるときはすぐに、まずは深呼吸から、と覚えておきましょう。監修:丸尾啓輔氏。鍼灸(しんきゅう)師。柔道整復師。太子橋鍼灸整骨院院長。太子橋鍼灸整骨院:大阪府守口市京阪本通1-3-10TEL: 06-7176-6289地下鉄谷町線・今里線太子橋今市駅から徒歩1分藤井空/ユンブル)
2012年12月21日「ソファやベットで寝たまま、両手にゲーム機を持って長時間集中してしまった……」と、寝違えのような症状になる人は多いのだとか。そこで、鍼灸(しんきゅう)師で太子橋鍼灸整骨院院長の丸尾啓輔(まるお・けいすけ)先生に、「ゲームポーズ(?)や読書の姿勢のまま、腕、肩、首を自分でケアする方法」を教えていただきました。■同じ姿勢で長時間、ゲームに熱中しすぎないよう寝ころんだままの姿勢でゲーム機、スマホ、タブレットでの操作について丸尾先生は、「寝る前につい布団の中でゲームや読書をする人は多いのですが、腕に妙な負荷をかけたまま1時間以上もマシンや本を凝視し続けるなどとんでもないことです」と前置きをした上で、「肩こり、首痛に加えて腰、目と全身に負担がかかっています。熟睡できない、起床時に頭がぼーっとする、肩こり腰痛が悪化することもあるでしょう。どうしてもしてしまうなら、せめてゲーム中にストレッチをし、日々、ツボ指圧を心がけてください」と、次の方法を勧めます。1.最も負荷がかかる腕をストレッチ不自然な力がかかる腕をまず、ストレッチします。右側を下にして横向きになり、左手にゲームや本を持ち、右手を背中に回します。右手の指先は背骨を触るようにし、けんこう骨から二の腕を10~20秒ほど伸ばします。次に、右手を真上に伸ばし、10~20秒ほどストレッチ。続いてその右手を真後ろに伸ばし、さらに斜め下方向に伸ばします。各10~20秒ほど行いましょう。これを、左腕も同様に行います。2.ツボ・欠盆(けつぼん)を指圧「欠」は「欠けていること」、「盆」は「くぼみ」を意味しています。胸、腕の神経の通り道にあり、寝違えたときの首や肩の症状緩和に効果があります。ツボの位置左右の鎖骨(さこつ)のまん中から、鎖骨に沿って自分の親指の幅4本分(40ミリ~800ミリ)、外側に移動したところ、鎖骨の上の大きなくぼみに向かって押したときに痛みを感じる場所。左右に2つあります。分かりにくいときは、指を鎖骨に沿わせながらくぼみに向かって押し、痛みやコリを感じる部分を探しましょう。ツボの刺激法両手の人差しや中指で、痛みを感じる方向に向けてひと押し10秒~20秒を数回、繰り返します。人さし指と中指でこのあたりをさするだけでも効果があるでしょう。3.ツボ・肩りょう(けんりょう)を指圧「りょう」とは、「端、角」などを意味します。よってこのツボは、肩の端っこのほうにあるということで知られています。荷物を長時間持ち続けた、五十肩などで腕が上がらない、釣りやテニス、スポーツで腕が痛む、しびれるなどの症状に効きます。4.ツボ・天宗(てんそう)を指圧「天」とは上半身、「宗」は「源」の意味があります。よって、上半身の気や血液の流れの源となる場所ということで、重要なツボです。肩とけんこう骨のコリ、腕の痛み、肋間(ろっかん)神経痛、五十肩のほか、顔のむくみ、心臓疾患などの症状の治療にも用いられるツボです。ツボの位置背中側、けんこう骨の中心あたりにあるくぼみ。左右に2つあります。右側を探すときは、左手を右の脇の下からけんこう骨に伸ばし、指でくぼみを探っていきましょう。ジーンと響く場所が天宗のツボです。左側も同様に探します。ツボの刺激法人さし指や中指で、強めにひと押し10~20秒ほどを数回繰り返します。最後に丸尾先生は、「常に姿勢を変える、腕や肩を伸ばす、ストレッチすることを意識してください」とアドバイスします。確かに、ゲームや本が面白いと、同じポーズのままで熱中してしまいがちです。どこかが痛くなる前に、せめてこれらのストレッチ&ツボ押しを心がけましょう。監修:丸尾啓輔氏。鍼灸(しんきゅう)師。柔道整復師。太子橋鍼灸整骨院院長。太子橋鍼灸整骨院:大阪府守口市京阪本通1-3-10TEL: 06-7176-6289地下鉄谷町線・今里線太子橋今市駅から徒歩1分藤井空/ユンブル)
2012年11月04日パソコンのキーボードをたたき続けていると、手の甲から手首、ひじにかけて筋が張ったように痛むことがあります。気付いたら、肩もガチガチにこっています。鍼灸(しんきゅう)師で太子橋鍼灸整骨院院長の丸尾啓輔(まるお・けいすけ)先生に、その対策法を教えていただきました。■15分に1分はケアするのが理想「パソコンの操作中は、手首から指先だけが上下左右に動いています。つまり、手首から腕、肩にかけては力が入って硬直していることになります。これは本来、不自然な動きです。腕の血流が滞って筋肉が萎縮(いしゅく)するため、長時間同じ作業をしていると、動きを支えている手首から腕にかけて痛むのは当然でしょう。できれば15分ごとに30秒~1分間ほど手首のストレッチ、ツボ指圧をしてください」と丸尾先生。ではここで、パソコン操作をしながらのストレッチとツボ押しの方法を教えていただきましょう。1.左右で10秒ずつ、手首をそらすキーボード上でいつでもすぐに実践したいのは、手首そらしです。左手の手首から指先までをデスクに立て、人さし指から小指までをもう一方の手でつかんで10秒ほどそらします。右手も同様に行いましょう。この動作だけで、指先から手首、ひじにかけての血流が促されます。気付いたときにはいつでも行うように習慣付けましょう。2.ツボ・内関(ないかん)を指圧する「内」とは文字通り腕の内側、という意味です。「関」は、東洋医学では血流や気の流れのポイントを表します。腕や手首の痛み全般に効果があります。ツボの位置手首の関節の手のひら側を見ると、横じわが数本あります。もっともひじに近いしわから、自分の親指の幅2本分(20~40ミリ)をひじの方へ移動したところで、痛みやコリを感じる場所を探しましょう。ツボの刺激法もう一方の手の親指で、強めにひと押し10秒ほどを数回繰り返します。腕から中指にかけて痛むときによく効きます。3.ツボ・げきもんを指圧する「げき」とはすき間、「門」は出入り口を表します。骨や肉のすき間にあり、血流や気の流れの出入り口になる場所、という意味です。手や腕の機能を調節するツボです。ツボの位置2の内関から、さらにひじのほうへ自分の親指の幅3本分(40~60ミリ)移動したところ。分かりにくいときは、手首の内側~ひじの内側までのラインをあちこち親指で指圧し、痛みやコリを感じる場所を探しましょう。ツボの刺激法もう一方の手の親指で、強めにひと押し10秒ほどを数回繰り返します。4.ツボ・外関(がいかん)を指圧する2の内関と、場所も名称も相対します。前腕(ひじから手首)の外側にあって、気や血液の流れのポイントとなります。手と腕の痛み、神経痛に関するツボですが、体のむくみにも対応しています。夕方に手がだるい、むくむときにはここを指圧しましょう。ツボの位置2の内関の外側。手首の関節の手の甲側の横じわから、自分の親指の幅2本分(20~40ミリ)をひじの方へ移動したところ。ツボの刺激法もう一方の手の親指で、強めにひと押し10秒ほどを数回繰り返します。5.ツボ・臂臑(ひじゅ)を指圧する「臂」はひじのこと、「臑」は肩からひじまでの上腕部を指します。指を動かす神経が通っているため、腕から指の動きを調整するとても重要なツボです。五十肩など重症の肩こりのときもここを指圧します。ツボの位置ひじから肩のまん中あたり。ひじの曲がり目(親指側)のくぼみ(曲池・きょくちというツボ)から、肩に向かって自分の親指の幅7本分移動したところ。ツボの刺激法もう一方の手の人さし指、中指、薬指をそろえて、強めにひと押し10秒ほどを数回繰り返します。その後、ここを中心に、ひじから肩にかけてのマッサージをしましょう。丸尾先生は、次のアドバイスを加えます。「とにかく、腕から指先にかけての血流を促すことを意識しましょう。ほんの数秒でも、いずれかの刺激をするだけで血流はアップします」15分ごとに携帯電話でタイマーをかけて実践すると、確かに手首、指ともすぐに樂になりました。こういったセルフケアを続けるよう、キーボードから手首をこまめに離すように意識しましょう。監修:丸尾啓輔氏。鍼灸(しんきゅう)師。柔道整復師。太子橋鍼灸整骨院院長。太子橋鍼灸整骨院:大阪府守口市京阪本通1-3-10TEL: 06-7176-6289地下鉄谷町線・今里線太子橋今市駅から徒歩1分藤井空/ユンブル)
2012年10月30日「春や秋は快適気温で寝苦しくないのですが、血流が滞りやすい季節でもあります。それが理由で実は眠れていないという患者さんが増えています」と話すのは、鍼灸(しんきゅう)師で太子橋鍼灸整骨院院長の丸尾啓輔(まるお・けいすけ)先生。■就寝前と起床時に、ツボの様子を自分で確認丸尾先生は、睡眠とツボの関係について、こう説明を続けます。「睡眠不足のときは、血流が滞るなどで睡眠に関するツボが硬くなっていることがあります。就寝前と起床時に次に紹介するツボを指圧し、いつもと違うかなど、様子をチェックしましょう。また、眠りにくい、よく眠れないときは、寝る前に睡眠を促すツボの指圧を習慣化するというのも一つの方法です。歯磨きやトイレに行くことと同様に眠る前の儀式として行うことで、体に睡眠タイムを知らせるわけです」では次に、自分でチェックとケアができる、睡眠にかかわるツボ&ストレッチを教えていただきましょう。1.ツボ・関元(かんげん)をチェック「関」は「要所」、「元」は「源」で、関元とは元気、生体のエネルギーや活力の源を意味しています。指で押さえてここが硬い、あるいは違和感があるときは、エネルギーが低下していると考えます。不眠症のほか、うつの症状などの精神不安、疲労感が強いときはこのツボをチェックしてください。ツボの位置おへそから自分の親指の幅3本分(40~60ミリ)を下がったところ。ツボの刺激法両手の人さしと中指を重ね、おなかの脂肪がへこむようにソフトにひと押し20~30秒を数回、繰り返します。就寝前や起床時は寝たままで、仕事中ならイスに座った姿勢で指圧してください。冷える時期は、ここにカイロを貼(は)ることをお勧めします。2.ツボ・膈兪(かくゆ)をチェック「膈」とは横隔膜のあたり、「兪」とは東洋医学でいう内臓を調整する「兪穴(ゆけつ)」のこと。背中のコリをほぐし、横隔膜のけいれんをしずめて呼吸を楽にするツボです。上半身の血行を促進し、不眠対策のほか、めまい、のぼせ、せき、吐き気、胃などの不快感全般に対応する特効ツボです。ツボの位置背中側、けんこう骨の下の端を結ぶ線上で、背骨を中心に自分の親指の幅1本半(20~30ミリ)ほど外側。左右に2つあります。ツボの刺激法両手のこぶしを軽く握って両ひじを曲げ、背中側、けんこう骨の方へ引き上げます。ツボの位置あたりをこぶしでぐりぐり刺激し、痛むところを探します。就寝前や起床時は、うつぶせになって指圧してください。手が届かなければ無理をせず、あおむけになって背中にゴルフボールやテニスボール、ツボ押しグッズなどを入れて刺激します。誰かに押してもらうのもよいでしょう。3.ツボ・安眠(あんみん)をチェックその名のとおり快眠を促すツボとして知られています。睡眠不足、肩こり、頭痛があるときなどはこのツボ周辺は硬くなります。名称からして覚えやすいので、頻繁にチェックするとよいでしょう。ツボの位置左右の耳の裏側を指で触ると、頭がい骨の出っ張りがあります。その骨の下、くぼんだ場所を探してください。指で刺激して痛みや違和感があるところです。左右に2つあります。ツボの刺激法後頭部を両手で支え、親指で強めにひと押し10~20秒ほどを数回繰り返します。4.就寝前や起床時のストレッチ熟睡できない、睡眠不足だ、起床時に頭がすっきりしないなどの原因の一つに、肩こりや首痛があります。あおむけに寝たまま、両手を後頭部に回して両手で頭を起こします。すると、首の後ろや肩回りが刺激され、血流が促されます。1回につき10秒~20秒、就寝前には、肩こりや首痛の解消をイメージしながらソフトに1回だけ行います。起床時や昼間には、頭がすっきりするようにイメージしながら、2~3回行いましょう。最後に丸尾先生は、こうアドバイスを加えます。「眠れないからといってツボを強く刺激し過ぎたり、何十回も押すなどをしても意味はありません。就寝前は優しく指圧、起床時にはやや強めに指圧するようにしてください」これらのツボを押していくと、睡眠不足と精神不安、呼吸、肩こり、首痛、頭痛などは密接に関係しているということが実感できます。日々の体調を知るためにもよい方法のようです。監修:丸尾啓輔氏。鍼灸(しんきゅう)師。柔道整復師。太子橋鍼灸整骨院院長。太子橋鍼灸整骨院:大阪府守口市京阪本通1-3-10TEL: 06-7176-6289地下鉄谷町線・今里線太子橋今市駅から徒歩1分藤井空/ユンブル)
2012年10月26日慢性的に腰が痛い皆さん、特に、朝起き上がるときには毎日のように痛みがありませんか。鍼灸(しんきゅう)師で太子橋鍼灸整骨院院長の丸尾啓輔(まるお・けいすけ)先生に、その対策法を教えていただきました。■あおむけのままひざを抱える、ツボを押す「1日の始まりは腰痛からという患者さんはとても多い」という丸尾先生は、「いつも腰が痛む人は、がばっと起き上がってはいけません。起床時は筋肉が硬くなっていますから、一気に起き上がると腰に負担がかかって痛みが増すだけです。目が覚めたらまず、少しの時間でも腰や足をストレッチしてから、横向きになってゆっくり頭から起こしましょう」と説明します。ではここで、ストレッチの方法を教えていただきましょう。1.あおむけで足を抱えて腰を伸ばす目が覚めたらあおむけに寝たまま、両腕で片方の足を抱えて20秒ほど腰を伸ばします。もう一方の足も同様に、呼吸は自然で。次に、両腕で両足を抱え、胸の方に引き寄せて同様に20秒ほどキープ。このとき、腰が痛むようなら無理をして抱え込まず、「痛気持ちいい」と思うところまでで止めておきます。一度足を伸ばしてからまた抱えることを繰り返すと、少しずつ伸びるようになります。2.両足の側面をさする両足を胸のほうに引き寄せて、両手のひらで、ふとももの側面からひざまでを上下に20~50回ほどさすります。ここは腸脛靱帯(ちょうけいじんたい)が通っているところで、ランニングや自転車などの運動によって炎症を起こす人も多いので、座っているときなど、いつでも行ってください。3.ツボ「風市(ふうし)」を刺激する腕を下にまっすぐ伸ばしてふとももの外側につけたとき、中指の先端が触れるところが「風市」です。そこを指や手のひらでひと押し5~20秒ほどを数回繰り返し刺激します。風市は、腰痛の一つの原因である坐骨(ざこつ)神経痛や股(こ)関節痛、また、下半身のまひのケアなどに効果があります。立っているとき、デスクで座っているときにも指圧してください。■うつぶせで腰をさするだけで複数の効果あり4.うつぶせで腰をさするうつぶせになり、両手で背中の腎臓あたりから腰にかけて、手を上下に動かしながら50~100回ほどさすります。この動きは、単純で簡単なのですが、実はかなり効果があるのでお勧めです。というのも、うつぶせになることそのものが腰痛緩和になること、手の体温と指圧で腰の筋肉が柔らかくなること、さらに、けんこう骨を同時に動かすことになって肩こりの緩和にも役立ちます。立ったままやデスクワーク中でもどこででもできるので覚えておいてください。両手でこぶしを握って、腰回りを軽くトントンとたたくのも良いでしょう。5.うつぶせでカエル足に「うつぶせになって、片方の足のひざをウエスト位置まで持ち上げます。ウエストとふともも、ひざは各90度に保って20秒ほどキープ。もう一方の足も同様に行います。両足を同時に行うのは難しいので、片方ずつでいいでしょう。股関節を柔らかくして腰痛を改善します。6.コブラのポーズ起きているときには腰は、常に前かがみになっています。特に、猫背の人は思い当たるでしょう。体の部位はどこでも、同じ姿勢、じっとしていることはよくありません。よって、いつもと違う方向に伸ばすように心がけてください。5の後に、両手を肩の下あたりについて、上半身だけを起こします。ヨガでいう、コブラのポーズです。そのまま20秒ほどキーブしましょう。最後に丸尾先生は、「朝は体が硬いので、思うように伸びないとか痛みが起こることがありますが、焦らずあきらめず、気長に行いましょう。繰り返すうちに伸びていきます。全部行っても、3分程度です。この間に全身の血流が促されて目も覚めてきます」とアドバイス。取材の日から毎朝、実践しています。平日は2~3分、休日はゆっくり繰り返して10~20分ほど行っていますが、筆者の場合は開始したその日から、起き上がるときのあの嫌な痛みはなくなりました。ぜひお勧めします。監修:丸尾啓輔氏。鍼灸(しんきゅう)師。柔道整復師。太子橋鍼灸整骨院院長。太子橋鍼灸整骨院:大阪府守口市京阪本通1-3-10TEL: 06-7176-6289地下鉄谷町線・今里線太子橋今市駅から徒歩1分藤井空/ユンブル)
2012年10月24日だるい、疲れる、食欲がない。気温が高くなると毎年のように襲ってくる夏バテの症状。そこで、鍼灸師(しんきゅうし)で太子橋鍼灸整骨院院長の丸尾啓輔(まるお・けいすけ)先生に、その対策のためのツボを聞きました。■ラップの芯で足の甲を刺激する「夏バテでの症状を、脱力感、疲労感、食欲減退の3つのポイントで考えて、自分で指圧できるツボをご紹介します」と丸尾先生。早速、教えていただきました。1解渓(かいけい)―けだるさなど脱力感に解は「解く、ほどく」、渓は「谷」の意味合いがあり、解渓とは、足と下肢部(かしぶ)の境目、谷間を表します。ここを指圧すると全身へのリンパ、血液の流れが促され、だるさやむくみが改善されます。足先がじーんとするようなしびれやこわばりにも効きます。ツボの位置足首の前、中央のへこんだくぼみ。足首をすねに向かって曲げたときにできる横じわから1~2センチほど上。ツボの刺激法親指でひと押し5~10秒の指圧を繰り返します。また、すりこぎやラップの芯で、このツボから足の甲全体をゆっくり、1~2分ほど転がすのもお勧めです。2湧泉(ゆうせん)―だるい、疲れやすいなど脱力感、疲労感に生きるエネルギーがわくツボとして、万能の役割があると言われます。体力とスタミナをアップする効果があり、血流を整えるため、のぼせ、冷えにも効きます。また、バテ気味のときに起こる気の落ち込みや高ぶりといった、気分を整えるツボでもあります。ツボの位置足の裏にあり、足の指をすぼめたときにできる「人」という字の中央部分。ツボの刺激法両手のひらで足をかかえ、親指でぐいぐい、ひと押し10~30秒の指圧を繰り返します。デスクワーク中には、ゴルフボール、ラップの芯などを床に置き、足の裏で押さえながら回転させると、刺激をすることができます。3鳩尾(きゅうび)―食欲がないときに一般的には「みぞおち」と読みますが、ツボの名称では「きゅうび」です。ツボの場所が、鳩の尾の形に似ていることからこう呼ばれています。胸の最下部で胃の上部にあたり、疲れたときのイライラや憂うつ感、また、怒りや緊張などで食欲がなくなるとこのツボはかちかちに硬くなります。暑さがうっとうしいことによる精神的疲労、不眠、動悸(どうき)、息切れをも改善します。ツボの位置左右のろっ骨の下のへりを指でなぞり、中心で合わさった部分の1~2センチ下のへこんだ部分。ツボの刺激法両手の人さし指と中指を重ねるようにあて、息を細く吐きながら、みぞおちの上のほうに向けてひと押し10~30秒の指圧を繰り返します。硬いときは指圧をしながら、自分で徐々にほぐしていきます。このツボから胃にかけて手のひらでさするだけでも緊張がほぐれる、胃をいたわることになり、効果があります。また、鳩尾から、自分の親指の幅1本分(約1~2センチ)下、みぞおちのまん中あたりに、「巨闕(こけつ)」というツボがあります。食欲不振のほか、胃炎を起こしているとき、下痢、吐き気がある、胸やけがするときにも効きます。さらに、このツボは息切れ、動悸、胸痛にも対応します。両手の人さし指と中指を重ねるようにあて、息を吐きながらやや上のほうに向けて10~30秒の指圧を繰り返しましょう。ツボの効能に加え、暑さ対策には、血液やリンパ、気の巡りが大事なのだということが分かりました。バテてぐたっとなる前に、これらのツボを刺激して全身の活力をアップしましょう。監修:丸尾啓輔氏。鍼灸(しんきゅう)師。柔道整復師。太子橋鍼灸整骨院院長。太子橋鍼灸整骨院:大阪府守口市京阪本通1-3-10TEL: 06-7176-6289地下鉄谷町線・今里線太子橋今市駅から徒歩1分藤井空/ユンブル)
2012年08月05日突然、ふくらはぎや足の甲、指先にかけて激しい痛みが走るこむら返り。なぜあのような痛みが走るのでしょうか。また、自分でケアする方法はあるのでしょうか。鍼灸(しんきゅう)師で太子橋鍼灸整骨院院長の丸尾啓輔(まるお・けいすけ)先生に、その対策ツボを教えていただきました。■口から息を吐きながらゆっくりと指圧する丸尾先生は、こむら返りの原因について、次のように説明します。「こむら返りを起こすと、筋肉が硬直し、けいれんを起こしてひきつるような感覚と激痛を覚えます。痛みは、数秒から長くても2分程度でおさまりますが、急に痛むので驚き、慌てることもあるでしょう。水泳やジョギングなどハードなスポーツを急に行った、長時間のデスクワーク後に急に立ち上がった、また、冷えているとき、寝ているときや夏の疲労時などによく起こるようで、原因は、水分不足、疲労、ビタミンやミネラル不足、冷えなどと考えられています」また、丸尾先生は、「こむら返りは、『ふくらはぎ』と『すね』につながる筋肉で起こることが多い」と言い、「これらの筋肉のツボを知っておき、痛みが起こったら焦らずに、口から息を吐きながらゆっくりと筋肉を伸ばしたり、指圧するようにしてください」と話します。ではここで、こむら返りに効くツボを教えていただきましょう。■ふくらはぎの筋肉が原因と考えられる場合のツボ1.委中(いちゅう)「委」とは、「曲がる、ゆだねる」、「中」は「中央」の意味があり、足の痛み、足のしびれ、ひざの痛み、腰の痛み、また、腰のだるさなどに効く特効ツボです。ツボの位置ひざの裏の関節の真ん中。ツボの刺激法このツボは、あまり力を入れずに、さする、なでるぐらいの指圧でよいでしょう。刺激がほしい場合は、足を伸ばし、中指でゆるくひと押し10秒~1分を数回、繰り返します。また、いすに座ってひざを両手で包み込み、中指で委中を押しながら足を前後に振ると、刺激が柔らかめに伝わります。2.承筋(しょうきん)ふくらはぎの筋肉の痛みに効くツボです。足の筋肉にたまる老廃物(むくみの原因)の蓄積を防ぎ、こむら返りのほか、むくみ予防の効果もあります。さらに、腰痛で腰からひざの裏にかけての痛みやだるさがある場合も刺激を加えましょう。ツボの位置かかととひざの後ろの間で、ふくらはぎの最も盛り上がっているところの中央。ツボの刺激法ふくらはぎのけいれんが治まってきたら、両手の親指の腹でゆっくりと、ひと押し10秒~1分を数回、もみ込むように指圧し、筋肉の緊張を解いて血流を促します。痛みがあるうちは、ここをゆっくりなでるだけでよいでしょう。■すねの筋肉が原因と考えられる場合のツボ3.足三里(あしさんり)こむら返りが起こったとき、その原因となる筋肉がどのあたりなのか分からない場合は、この足三里を指圧しましょう。足の疲労、腰痛の改善にも効く、下半身の疲労に対する万能のツボです。こむら返りが起こりやすい人は、足が疲れたらまず、このツボを刺激するようにしましょう。ツボの位置すねの骨の外側、筋肉の盛り上がりの上、少しくぼんでいるところ。親指で強く押すと違和感があるところ。ツボの刺激法ひと押し10秒~1分を数回、親指でグッと強めに指圧します。4.太衝(たいしょう)東洋医学では、「衝」という字が使われていると脈拍を感じるツボを表します。太衝はその一つで、大きな拍動に触れるところです。足の痛み、足先の冷え、泌尿器や生殖器の不調、さらにイライラなどの精神的な症状にも効果があります。ツボの位置足の親指と人さし指の間を指で足首のほうにたどり、親指の骨と人さし指の骨がくっついている部分の手前のへこんだところ。ツボの刺激法ひと押し10秒~1分を数回、人さし指や親指で指圧します。おきゅうをするのも効果的です。最後に丸尾先生は、アドバイスを加えます。「繰り返しこむら返りが起こる場合は、痛みのある場所をアイシングし、痛みを取り除いてからツボの指圧を行いましょう。また、日ごろからこれらのツボを指圧したり、おきゅうをしたりと、ケアをしておくことが大切です。血流がよくなって筋肉疲労を緩和し、こむら返りの予防になります」あの嫌な痛みにこれらのツボで対抗できるかと思うと、気分的にも楽になります。運動前後にはいつも指圧しておくなど、予防を心がけておきたいものです。監修:丸尾啓輔氏。鍼灸(しんきゅう)師。柔道整復師。太子橋鍼灸整骨院院長。太子橋鍼灸整骨院:大阪府守口市京阪本通1-3-10TEL: 06-7176-6289地下鉄谷町線・今里線太子橋今市駅から徒歩1分藤井空/ユンブル)
2012年06月25日今日はどうも口臭がきついような気がする、というときはありませんか。仕事で大事な会議や打ち合わせ、さらにデートの約束がある日にこれはつらい……。そこで、鍼灸(しんきゅう)師で太子橋鍼灸整骨院院長の丸尾啓輔(まるお・けいすけ)先生に、「オフィスや電車で自分で押せる口臭予防ツボ」を教えていただきました。■唾液(だえき)を促すツボを刺激する口臭の主な原因について、丸尾先生はこう話します。「口腔(こうくう)の問題、内臓の疾患、ストレスなどさまざまな原因が考えられます。一般的に、口の中が渇く、唾液(だえき)が少なくなる、歯周病、また、東洋医学で言う『胃熱』のとき、つまり、疲れなどで胃に熱がたまっているような場合に出る口臭の場合は、次のツボを刺激してください」1.湧泉(ゆうせん)足の裏にある、「押せば命の泉湧く」で知られるツボ。刺激をすると、疲労回復、リラックス、それに、唾液(だえき)を促す効果があります。足のむくみ、全身のだるさ、ストレスがあるときにも有効です。ツボの位置:足の指を曲げたときに足の裏にできる「人」の字の中央、少しへこむところ。ツボの刺激法:いすに座り、足をもう一方の太ももに乗せ、親指で少し強めにひと押し10秒~1分ほど、刺激を加えます。オフィスなら、ゴルフボールなどを床に置いて足の裏でコロコロ転がしながら刺激するといでしょう。靴を脱ぎ、足の指をぎゅっと曲げる、伸ばすを繰り返すだけでも刺激になります。2.翳風(えいふう)「翳」は「陰」の意味があり、翳風とは、「陰になる場所にあって風を通す」ということを表します。耳たぶの後ろに位置し、歯周病、歯痛、ほおのはれ、これらが原因で起こる肩こり、首の痛みに効果があります。また、顔のけいれん、耳鳴り、難聴にも有効だと知られています。ツボの位置:耳たぶのすぐ後ろにあるくぼみ。押すと、あごや歯、耳に響く感覚があります。ツボの刺激法:人さし指や中指を使い、上下左右に向けて指圧を加える方角を変えながら、ひと押し10秒~1分ほど、いつでもどこででも何度でも、繰り返し刺激します。3.きょう車ほおと下あごに関係するツボで、口や歯、歯ぐきの痛み、ものを咬(か)みしめることができないときに効果があります。顎(がく)関節症(あごの関節周囲で痛みがある、あごのゆがみ、口が開きにくい、かみにくいなどの機能低下の症状)や、顔のむくみに効くツボとしても知られています。ツボの位置:耳たぶの下から、あごの骨に沿って下がると、えらの部分にあたります。そこから上に向かって中指の幅1本分、向かったところ。あごの力を抜くと少しくぼんでいます。ツボの刺激法:人さし指や中指でひと押し10秒~1分ほど指圧する。また、指で押しながら、口を軽く開ける、閉じるを繰り返すと刺激が増します。いつでもどこででも何度でも、繰り返し指圧してください。「疲れをとり、唾液(だえき)腺を刺激して唾液(だえき)量を促すことが重要です」と丸尾先生。ゴルフボールで足の裏を刺激しながら、耳の下やあごの部分を指圧する……これならいつでも簡単に実践できそうで、なおかつ、足や顔のむくみ対策になるのもありがたいです。監修:丸尾啓輔氏。鍼灸(しんきゅう)師。柔道整復師。太子橋鍼灸整骨院院長。太子橋鍼灸整骨院:大阪府守口市京阪本通1-3-10TEL: 06-7176-6289地下鉄谷町線・今里線太子橋今市駅から徒歩1分品川緑/ユンブル)
2012年05月27日季節の変わり目や徹夜明け、二日酔い、あるいは特に原因も分からないまま、けだるさ、けん怠感を感じることがあります。鍼灸(しんきゅう)師で太子橋鍼灸整骨院院長の丸尾啓輔(まるお・けいすけ)先生に、「けん怠感や頭をすっきりさせるツボ」について、おうかがいしました。■血流をよくして、体のだるさを解消「オフィスや通勤電車でさっとケアしたいなら、まずは頭部の血流を促すようにしましょう。これからご紹介するツボを中心に、いつでもどこででも、指圧を試みてください」(丸尾先生)1.天柱首のコリがほぐれ、血行が良くなってだるさやぼんやりとした不快感などが和らぎます。ほかにも、頭痛、肩こり、目・鼻・手の痛み、精神疲労やストレスにも効果があります。ツボの位置:後頭部の髪の生え際にある、首の後ろの2本の太い筋肉の両外側にあるくぼみ。ツボの刺激法:手で頭を後ろから包み込むようにして押します。そのまま、頭を前後にたおすと刺激を強くすることができます。2.風池(ふうち)体のだるさを和らげます。二日酔いのときは、僕は、自分でこの風池にハリをしてケアしています。すると、30分から1時間後にだるさやしんどさが軽くなります。ちなみに、風邪の予防にも効果的です。ツボの位置:後ろ髪の生え際沿い、2本の太い筋肉の両外側から左右の耳に向かい、自分の親指の幅2本分ほど離れたところにあるくぼみ。1の天柱と近い位置にあるので、セットで覚えておきましょう。ツボの刺激法:手で頭を後ろから包み込むようにして、左右のツボを親指で同時に押します。天柱、風池ともに反対側の眼球に向かって刺激しましょう。ともに、少し痛いくらいの刺激があるほうが効果があるでしょう。3.承光(しょうこう)頭の上部にあり、意識をはっきりさせてくれます。頭、体、気持ちのけだるさ、頭痛、頭重感、視力減退、目疲れ、鼻づまりのケアにも効果があります。ツボの位置:両方の眉頭(まゆがしら)から真っすぐ髪の毛の生え際へ向かい、そこから自分の親指の幅3本分ほど上がります。さらに、その地点より親指の幅1~2本分ずつ左右へ移動したところ。ツボの刺激法:両手の中指で同時にひと押し10秒~1分、指圧します。もし、左右のどちらか違和感が強いほうがあれば、そちらを長めに刺激してください。最後に丸尾先生は、こうアドバイスをします。「ツボが見つけにくい場合は、おでこから頭部の前側にかけて、いわゆる『前頭葉(ぜんとうよう)』のあたり(トップの画像参照)と、首と後頭部の境目から後頭部のでっぱったあたりまでを中心に、あれこれと指圧してください。違和感を覚えるところが自分のツボですから、そこを探し当て、重点的に指圧をするとよいでしょう」これらのツボを順番に押していると、首から全身に向かってすっきり感が広がるように感じます。ぜひ試してください。監修:丸尾啓輔氏。鍼灸(しんきゅう)師。柔道整復師。太子橋鍼灸整骨院院長。太子橋鍼灸整骨院:大阪府守口市京阪本通1-3-10TEL: 06-7176-6289地下鉄谷町線・今里線太子橋今市駅から徒歩1分岩田なつき/ユンブル)
2012年03月10日食べ過ぎた後や飲み過ぎの翌日、胸やけがして集中力を欠いてしまうことはありませんか。オフィスでもケアできる方法として、鍼灸(しんきゅう)師で太子橋鍼灸整骨院院長の丸尾啓輔(まるお・けいすけ)先生に、「胸の不快感に効果的なツボ」を教えてもらいました。■足のすねと胃は直結している「胸やけは、胃酸がのどもとまで上がってきている状態です。つまり、胃の機能を改善させる必要があります。足には胃腸の経絡(けいらく・体内の気の通り道)があり、足を刺激することも効果的です。これらのツボの刺激には、どれも、親指や中指、ツボ押し棒など押しやすいもので、ひと押し10秒~1分ほど指圧をしてください」(丸尾先生)では、ツボの紹介です。以下は丸尾先生談です。1.足三里(あしさんり)胃、腸、冷え性、足の疲れ、全身疲労、体力増強などの特効ツボです。ツボの位置:すねの骨の外側、筋肉の盛り上がりの上、少しくぼんでいるところ。親指で強く押すと違和感があるところ。2.上巨虚(じょうこきょ)・下巨虚(げこきょ)おなかが鳴るときにも指圧しましょう。ツボの位置:「足三里」から親指の幅3本分下がったところに「上巨虚」、上巨虚からさらに親指の幅3本分の下に「下巨虚」があります。3.懸枢(けんすう)胃腸の症状を整えます。また、腰痛の改善にも効くツボです。ツボの位置:背中の両方の腰骨を結んだ線と背骨の交差するところが、腰椎(ようつい)の4番目と5番目の間になります。指で背骨の突起をたどり、腰骨の1番目と2番目の間に懸枢(けんすう)があります。分からなければ、胃の後ろにあたる背骨を指でたどり、違和感がある箇所を見つけてください。4.気舎(きしゃ)ゲップを排出しやすくするツボです。しゃっくり、のどの痛み、首のこりなどにも効きます。ツボの位置:首の前側、のどぼとけの真下に胸の骨があります。その胸骨と鎖骨と境目の上。両方の人さし指で指圧します。5.巨闕(こけつ)あらゆる胃の症状に対応する胃の特効ツボです。ツボの位置:みぞおち。両手を重ねて、中指の先で指圧します。かたい部分があれば、柔らかくなるまで、優しく指圧を続けましょう。丸尾先生は、最後にこうアドバイスを加えます。「ツボの位置は人それぞれ違います。自分で少しずつ位置を変えながら指圧して、痛いところ、気持ちいいと感じるところを探し当ててください」覚えておくといざというときに役立ちそうなツボばかりです。それに、これらのツボを意識していると、食べすぎない、飲みすぎないように気を付けるということにもつながりそうです。監修:丸尾啓輔氏。鍼灸(しんきゅう)師。柔道整復師。太子橋鍼灸整骨院院長。太子橋鍼灸整骨院:大阪府守口市京阪本通1-3-10TEL: 06-7176-6289地下鉄谷町線・今里線太子橋今市駅から徒歩1分岩田なつき/ユンブル)
2012年03月08日何やら頭が重い、集中できない、でも大事な会議と打ち合わせがある……。「そんなときは頭がさえるツボをひと押ししてください」と鍼灸(しんきゅう)師で太子橋鍼灸整骨院院長の丸尾啓輔(まるお・けいすけ)先生。■頭のてっぺんに特効ツボあり「頭がさえない、頭重感があるときは、原因として、頭部への血流が滞っていることが考えられます。まずは、肩、首、頭への血流を促すことを考えてください」と丸尾先生は話します。1.百会(ひゃくえ)「百」には、「あらゆる」、「たくさんの」などの意味があり、「百会」とは、「体の道すじが一堂に会する場所」を表します。頭のてっぺんにあるので、その意味も分かりやすいでしょう。頭部の不快感全般のほか、めまい、立ちくらみ、乗り物酔い、二日酔い、血圧の変化、疲れ目、鼻づまり、歯茎のはれなど、多くの症状のケアに有効です。ツボの位置:耳を前に折り曲げたときにできる上端から頭のてっぺんに向かって線を伸ばします。さらに、眉間(みけん)の中心から後頭部に向けて線を伸ばし、両者が交差するところ。ツボの刺激法:頭のてっぺんからおなかあたりまで、まっすぐに体の芯をぬくようなイメージで指圧します。親指、人さし指、中指、あるいはボールペンの頭などでひと押し10秒~1分ほどを数回、刺激します。2.通天(つうてん)1の百会に通じ、百会に気を送り込むツボです。特に後頭部からうなじにかけてのこわばりをほぐし、血流を促す特効ツボでもあります。首、肩のこりが原因で頭が重いと感じる場合は、ここを重点的に刺激してください。また、鼻づまり、抜け毛などの症状にも効くことで知られています。ツボの位置:額の髪の生えぎわの中心から、親指の幅4本分ほど後ろにたどり、さらに両耳の方向へ親指の幅1本半ほど下がったところ。1の百会の両側から、少し前よりにあります。細かい場所は気にせずに、頭頂部をあれこれ触って違和感がある場所を探し当ててください。ツボの刺激法:両方の手で頭を抱え込むようにして、中指でひと押し10秒~1分ほどを数回、指圧します。こめかみを親指で同時に押すとさらに効果的でしょう。3.玉枕(ぎょくちん)「玉」は宝玉、「枕」は「枕骨」を指し、枕があたる後頭部にある宝玉のツボという意味合いです。そのとおり、後頭部にあるツボで、頭部の血行を促し、精神的ストレスによって起こる頭痛、頭重感に効きます。ツボの位置:後頭部の一番出っ張ったところから、左右に親指の幅2本分(3~4センチ)離れたところ。ツボの刺激法:親指でひと押し10秒~1分ほどを数回、指圧します。■足の裏のくぼみは、万能のツボここで、おまけとして、自宅や風呂で押すと効果的な特効&万能ツボを一つお伝えしましょう。4.湧泉(ゆうせん)名称のとおり、人がみな、生まれながらにして持っているエネルギーがわき出るツボを意味します。体の疲労感のほか、不安やストレスなど精神的な原因による頭重感、だるさ、寝つきの悪さを改善し、体調を整える特効&万能のツボです。ツボの位置:足の裏で、足の指に力を入れたときにできるくぼみ。ツボの刺激法:両手の親指やツボ押し棒などでひと押し10秒~1分ほどを数回、指圧します。仕事中ならトイレで押す、もしくは、ゴルフボールを足元に置いてこのツボを刺激するなどでも効果があります。頭をしゃきっとさせるためには、頭頂部から後頭部にかけてと、足の裏を指圧すればいいということが分かりました。なんだか理屈にかなっていて分かりやすいツボばかり。ぼーっとするときにはすぐにひと押ししましょう。監修:丸尾啓輔氏。鍼灸(しんきゅう)師。柔道整復師。太子橋鍼灸整骨院院長。太子橋鍼灸整骨院:大阪府守口市京阪本通1-3-10TEL: 06-7176-6289地下鉄谷町線・今里線太子橋今市駅から徒歩1分藤井空/ユンブル)
2012年03月07日残業時、おなかが減ってキュルキュル~、帰宅後のドカ食いでまた太る……を繰り返す筆者ですが、なんとか食欲を抑えるツボはないものでしょうか。そこで、鍼灸師で太子橋鍼灸整骨院院長の丸尾啓輔(まるお・けいすけ)先生に、「自分でできるツボ・5つ」を教えていただきました。■おなかがすいたら耳を触るまず、丸尾先生は、食欲についてこう説明します。「よく、『やせるツボはありますか』と聞かれますが、ここを刺激すれば体重が減る、というツボはありません。体の機能はつながっていますから、『食欲が過多なとき、不足のときに、その人にとってちょうど良い状態に持っていく。体調に応じて食欲を調整する』というのが東洋医学の考え方です。例えば、『ストレスで食べ過ぎてしまう』、『残業続きで、深夜に食欲がわく』、『水分の取り過ぎでむくんでいる』など、それぞれに有効なツボが違ってきます」食欲過多の場合はその原因を追及し、崩れたバランスを整えるためにツボ刺激をうまく活用したいものです。■耳を指で押す、ひっぱる、つまむだけでOKではここで、具体的なツボを指導してもらいましょう。「オフィスでも通勤電車でも、風呂でもトイレでも、どこででも刺激ができるという点で、耳のツボ刺激をお勧めします。『食欲を抑えたい方は、すぐに耳を刺激する』と覚えておくといいでしょう。耳のツボは、最初は探しにくいと思われがちですが、『1点だけを探す』と思わず、『だいたい痛む場所』という観点で探してください」と丸尾先生。1.飢点(きてん)名称は、飢えを解消するという意味。その名のとおり、食欲を抑え、過食を調整するツボとして有名です。どのような体調のときにでも、食欲過多のバランスをとる効果があるツボです。食事の15分~20分ほど前に刺激すると、食べ過ぎを防ぐとも言われています。ツボの位置:耳の穴の前、少しふくらんだところのやや下にあるへこんだ部分。左右の耳にあります。ツボの刺激法:ひとさし指と親指でつまんだり、ひとさし指や中指で、左右のツボを30秒~3分ほど押す、軽くたたくなど、刺激します。自分の脈の速さに対応させるとより効果的です。また、ヘアピンやつまようじの先の丸い方を使い、あちこちを押してみる、あるいは、いろいろな方向から押してみるなどして、痛い箇所を探して刺激します。ただし、あまりぐいぐい押し過ぎると内出血やケガをしやすいので、注意してください。2.胃胃の働きを調整するには、耳のなかの、胃にあたる場所を刺激します。食べ過ぎ、飲み過ぎたとき、胃、腸など、消化器官が不調のときにも有効です。特に、食道につながる噴門部(ふんもんぶ)は右にあるため、右耳のツボを押さえると効果的です。ツボの位置:耳の一番外側の骨を耳たぶから指でたどっていくと、ちょうど耳の中心にたどりつきます。そのやや下あたりの、痛む箇所を探します。ツボの刺激法:ひとさし指や中指で、左右のツボを30秒~3分ほど押す、軽くたたくなど、刺激します。自分の脈の速さに対応させるとより効果的です。3.肺東洋医学で言う「肺」は、脳の視床下部につながっているとされ、自律神経系、ホルモン系などの中枢神経をコントロールする役割があります。過剰な食欲や、血糖値(血液中の糖分の割合)が高くならないと満腹感を覚えないという状態を調整します。ツボの位置:3の胃のツボの数ミリ下、耳の中の平たい部分。耳の穴の入り口の際(きわ)。ツボの刺激法:ひとさし指や中指で、左右のツボを30秒~3分ほど押す、軽くたたくなど、刺激します。自分の脈の速さに対応させるとより効果的です。また、ひとさし指や中指でいろいろな方向に押して、痛む箇所を探します。4.内分泌(ないぶんぴつ)読んで字のごとく、内側の関にあたるツボです。ここが硬い場合は、体のエネルギーの巡りをせきとめている状態。そうなると、イライラ、ヒステリー、不眠、心臓や胃の不調などの症状が現れます。よって、ここを柔らかく保つようにしましょう。ツボの位置:耳の穴のくぼみの一番下。耳の表面ではなく、くぼみの奥にあるので注意してください。ツボの刺激法:ひとさし指や中指で、左右のツボを30秒~3分ほど押す、軽くたたくなど、刺激します。自分の脈の速さに対応させるとより効果的です。また、親指とひとさし指で耳たぶをつまむようにしてもむ、さするなどもしやすい箇所です。5.陽陵泉(ようりょうせん)最後に一つ、胃酸の過剰な分泌を抑制する足のツボをご紹介。足三里(あしさんり)というよく知られているツボがありますが、ここは「胃酸が不足して消化不良のとき」に対応しますが、陽陵泉は、「胃酸過多を抑制してバランスと整える」という役割があります。ストレスで食べ過ぎる、胃が痛むときに試しましょう。ツボの位置:外くるぶしからひざに向かって、親指で上になでで行くと、ひざの下で骨にぶつかります。その下のくぼみ。ツボの刺激法:親指やツボ押し棒などで、あちこちの角度から押してみて、痛みがある箇所を探します。押す、もむ、さするなどを繰り返しましょう。最後に、丸尾先生は「耳は柔らかいので、ツボの場所にこだわらず、全体を指で、『押す』、『ひっぱる』、『つまむ』だけでも十分刺激になります」とアドバイスします。早速、つまようじの丸いほうで刺激してみると、耳のあちこちに鈍い痛みを感じる箇所を発見。「あ、ここがわたしの耳のツボなんだ」と分かりました。ぜひ、探してみてください。監修:丸尾啓輔氏。鍼灸(しんきゅう)師。柔道整復師。太子橋鍼灸整骨院院長。太子橋鍼灸整骨院:大阪府守口市京阪本通1-3-10TEL: 06-7176-6289地下鉄谷町線・今里線太子橋今市駅から徒歩1分藤井空/ユンブル)
2012年02月17日筆者が通う鍼灸整骨院で、「20代の患者さんにこのごろよく聞かれるのは、『腹が立つ気分、怒りをしずめるツボはありますか?』ということです」という話を聞きました。そこで、鍼灸(しんきゅう)師で太子橋鍼灸整骨院院長の丸尾啓輔(まるお・けいすけ)先生に、「怒り、イライラを抑えるツボとストレッチ」について、おうかがいしました。■腹が立つ、イライラするときは、全身がこわばっている丸尾先生は、怒りやイライラを感じるときの体の状態を、こう説明します。「腹が立ったり、イライラしているときは、体のあちこちの関節が緊張で硬くなっていることがあります。ですから、意識的に、手首や足首、肩関節を回す、首筋を伸ばす、股(こ)関節をゆるめるなど、屈伸運動のような軽い運動をするとよいでしょう。心の硬さと体の硬さは直結しますので、体の硬いところをほぐして心に働きかけるわけです」ではここで、具体的なツボとストレッチ法を紹介していただきましょう。1.心兪(しんゆ)と厥陰兪(けついんゆ)を刺激するストレッチ心兪(しんゆ)は、カッとなりやすい、イライラする、ヒステリー、心身症などに対応し、ストレス、精神的ショックなどを和らげるツボです。厥陰兪(けついんゆ)の「厥」とは、血液循環が悪い状態を表します。ストレスが体の内にこもり、体が冷えるときに刺激しましょう。ツボの位置:心兪(しんゆ)は第5胸椎(きょうつい)の外側、厥陰兪(けついんゆ)は第4胸椎(きょうつい)の外側です。ともに、けんこう骨の内側で、背骨をはさんで左右に2つずつあります。ツボの刺激法:自分では手が届かず、うつぶせになって人に背中を押してもらう位置にありますが、この2つを同時に刺激する、自分でできるストレッチがあります。両手を背中に回して、手を組みます。組んだ手を体から引き離すようにし、左右のけんこう骨をくっ付けるようにして背中を刺激しましょう。上半身のこわばりがゆるんでいきます。2.腎兪(じんゆ)を刺激するストレッチ東洋医学では、「腎の臓」に邪気が集まると病気になると言いますが、腎兪は腎臓や泌尿器系、また、呼吸器、神経系、婦人科系、の病気から、不眠症、立ちくらみ、腰痛……などさまざまな症状に対応します。ここを刺激、ストレッチをすることで、全身の筋肉がゆるみ、体が柔和になります。ツボの位置:左右の腎臓の上部、背骨の両脇、左右に2つ。ツボの刺激法:軽くこぶしを握って、腎臓のあたりに手を当てます。そのまま、背中を後ろへ反りましょう。いすに座ったままでも、立ってでも行えます。3.神門(しんもん)「神」は心を、「門」は出入り口を表すと言われ、心臓に異常があればここに違和感が生じます。怒り、ヒステリー、イライラ、心身症、不眠症、動悸(どうき)、胸が痛むときは、すぐにこのツボを押してください。高ぶった感情をしずめます。ツボの位置:手のひら側、手首の関節部の小指寄りの端にあるくぼんだ部分。ツボの刺激法:反対の手の指でくぼみを軽く抑え、グーパーか、または手首を前後にぱたぱたと振ることを繰り返します。4.内関(ないかん)読んで字のごとく、内側の関にあたるツボです。ここが硬い場合は、体のエネルギーの巡りをせきとめている状態。そうなると、イライラ、ヒステリー、不眠、心臓や胃の不調などの症状が現れます。よって、ここを柔らかく保つようにしましょう。ツボの位置:手のひらを上にした前腕の中心線上。手首から指の幅2本分ほどひじの方向へ離れたところ。ツボの刺激法:反対の手の親指で、ツボを指圧する。この付近をもみほぐしても効果があります。5.照海(しょうかい)ツボの名称は、「体に異常があるとき、明らかに邪気が集まる場所」という意味です。小さなことに腹が立つ場合や、特に、女性のイライラ、怒り、月経不順や月経にともなう精神不安や不快な症状に効きます。ツボの位置:内くるぶしの下にある大きなくぼみ。見つけやすいツボです。ツボの刺激法:指で指圧するほか、デスクワーク中や通勤電車では、反対の足の親指で刺激するとよいでしょう。ツボの刺激の仕方について丸尾先生は、次のように説明します。「あまり強く押し過ぎず、自分が『効いているな』と思う程度の強さで、一つのツボにつき30秒ほど、5~10回指圧をします。また、さする、もみほぐす、なども繰り返してください。ストレッチは、『伸びているな』と自覚する感覚を大事にして、いつでも何度でも行うようにしましょう」最後にこうアドバイスを加えます。「カッとなった、むかついた、キーッと感情が高ぶったとき、すぐさまこれらのツボを刺激したり、ストレッチを行ったりしてください。一瞬で、気分が変わるようになります」最近「イライラする」という方は、ぜひお試しください。監修:丸尾啓輔氏。鍼灸(しんきゅう)師。柔道整復師。太子橋鍼灸整骨院院長。太子橋鍼灸整骨院:大阪府守口市京阪本通1-3-10TEL: 06-7176-6289地下鉄谷町線・今里線太子橋今市駅から徒歩1分藤井空/ユンブル)【関連リンク】【コラム】鍼灸(しんきゅう)師に聞く。オフィスで目疲れ解消ツボ・ベスト5【コラム】怒り、疲れ、不安を癒やすツボとは?【コラム】ツボ押してスッキリ!自分で簡単にできる足裏マッサージ
2012年01月12日