小池栄子さんが演じるやり手のウェディングプランナーにして社長の深堀万里江が、夫、息子、父親の3人のダメ男を養うハメになるホームコメディ『コタツがない家』。脚本はドラマ『俺の話は長い』でも小池さんとタッグを組んだ金子茂樹さん。「オリジナル作品かつ、多くの人が共感するホームドラマを書くのはすごくハードルが高いと思うんですけど、私の想像の遥か上を行く脚本で、金子さんはやっぱり素晴らしいなと思いました。誰が見ても“あるある”と笑える部分があるはずです」そう語る小池さん自身も、共感できる部分がとても多かったそう。「夫の悪口を自分が言うぶんにはいいんだけど、周りから言われると庇いたくなるし、イラッともする。でも自分が振った話だから居心地の悪さを出すわけにもいかなくて…みたいな部分は共感できるし、すごく面白いなと思いました。これって、女子あるあるですよね(笑)」頭の回転が速く、懐が深くて頼もしい。そんな万里江の姿は実際の小池さんのイメージと近いものがある。「確かに似てると思います。ただ、私はあまり怒らないし、なんでも呑み込んでしまう性格なので、言い返せる万里江が羨ましくもあります」深堀家のダメ男3人衆も豪華な顔ぶれ。売れない漫画家の夫は、吉岡秀隆さん、進路に迷走中の息子は作間龍斗さん、熟年離婚を言い渡された父親は小林薫さんが演じている。「吉岡さんと小林さんは大先輩なのに、すごく謙虚な方々で驚きました。なるだけ監督の要望を理解して、“そっちもやってみよう”と柔軟に対応される。私もこういう人になりたいなと思いました。作間くんは最初は緊張していたみたいですけど、徐々に表情が豊かになってきて、それは見ていて楽しいし、頼もしくもある。みなさんすごく穏やかなので、現場の雰囲気もすごくいいんです」本作は、そんなダメ男たちと過ごす日々の中で、新たな家族の形を探していく物語。では、小池さん自身が思う、新しい家族の形とは?「いろんな選択肢を選んでいくことを認めてあげることなのかなと思います。『私は男の人が稼がなければいけないとは思ってない』とさらっと言える万里江はカッコいいし、そうやって人と比べず自分だけの幸せを受け入れていくことで新しい形ができていく。見ている方にも、こんな家族の形もあるんだなって面白がって見ていただけたら嬉しいです」『コタツがない家』深堀万里江(小池)はニート生活を送る夫・悠作(吉岡)と高校生の息子・順基(作間)と3人暮らし。そんなある日、父・達男(小林)が警察に保護されたという連絡が入り…。日本テレビ系にて、毎週水曜22:00~放送中。こいけ・えいこ1980年11月20日生まれ、東京都出身。来年2月に上演される舞台『KERACROSS第五弾「骨と軽蔑」』に出演するほか、『クレイジージャーニー』や『芸能人が本気で考えた!ドッキリGP』の司会も務める。ブラウス¥28,000スカート¥26,000(共にLE PHIL/LE PHIL NEWoMan 新宿店 TEL:03・6380・1960)イヤリング、ネックレス 共に参考商品(以上NATURALI JEWELRY/プレスハウス TEL:03・3746・2091)その他はスタイリスト私物※『anan』2023年11月15日号より。写真・小笠原真紀スタイリスト・宮本茉莉ヘア&メイク・大野真二郎インタビュー、文・恒木綾子(by anan編集部)
2023年11月13日愛する家族を養うために、働いてくれているお父さん。なかには、家族からATM扱いされてしまった方もいるようで……。そこで今回は、大人気Youtubeチャンネル「エトラちゃんは見た!」の漫画動画『妻と娘にATM扱いされた夫』のなかから、今後の展開を予想していただく漫画クイズを紹介します!仕事は順調で……カツラは妻と娘との3人家族。昨年、部長に昇進して給料が上がり、仕事は順調だったのですが……。反抗期の娘は……妻も親身になってくれず……ここでクイズです!会社から帰宅したある日、カツラは妻と娘の会話を聞いてショックを受けます。一体なぜ、カツラはショックを受けてしまったのでしょうか?ヒントは、妻と娘はカツラの話をしていたようで……。ショックを受けた理由は……正解は悪口を言われていた……妻と娘はカツラの存在には興味ががなく、カツラの稼ぎだけをあてにしているようです。妻と娘の本心を知ってしまったカツラ。この後、妻の”秘密”を知ってさらにショックを受けることになるのでした……。こんなときどうする?愛する妻と娘からATM扱いされてしまうなんて、カツラの悲しみは計り知れませんね。カツラは妻子の本音を知って、家庭での存在意義を失ってしまいました。家族の言動にショックを受けたとき、皆さんならどう対処しますか?(MOREDOOR編集部)(イラスト/@エトラちゃんは見た!)※本文中の画像は投稿主様より掲載許諾をいただいています。※作者名含む記事内の情報は、記事作成時点のものになります。
2023年04月06日学歴、会社、職業…スペック完璧の男性を選んでいるのに、"イイ男"になかなか出会えない!!そんな人、いないでしょうか?どんなにスペックは良くても、性格や考え方、女癖やお金の使い方など、イイ男を見極めるには様々なことを見抜く必要があります。では、そんなイイ男を見抜くにはどうしたらいいのでしょう?今日はイイ男を見抜くための"見る目"を養う方法をご紹介してみましょう!多くの人を知る(1) 様々な価値観に触れる"私は男を見る目がない"そう言う女性のほとんどは"男を知らない"だけです。男を知る、と言っても男性経験を増やすと言う意味ではありません。多くの男性の価値観に触れる、と言うことです。男性だけでなく、"人"を見る目というのは突然身につくものではありません。養って行くものなのです。沢山の人の価値観に触れることは、人の本質を見抜くベースを作ります。特に異性である男性のデータベースを作るためには、より多くのデータを収集する必要があります。友達や仕事仲間、上司など、身の回りの男性と積極的にコミュニケーションを取ってみましょう。(2) 合う合わないを見極める他人にとってのイイ男が自分にとってもイイ男とは限りません。男性に求めるもの、これだけは譲れないもの、顔のタイプなど…そんなものは人に合わせようと思っても出来るものではありませんよね。と、言うことは…世間一般的にイイ男と言われるいわゆるハイスペック男子が自分が求めている男性に当てはまるわけでは無いと言うことです。婚活パーティーやお見合いサイトで条件のよい男性と出会ってもイマイチしっくり来る人がいないのはそのせいではないでしょうか。そんな上手くいかないデートも"しっくり来ない理由"を分析する大切なチャンスでもあります。どんどん出会って自分に本当に合う男性を見極めましょう。自身の内面を磨く(1) 自分のレベルを上げる当然ですが、イイ男はイイ女を求めています。多くの場合、自分のイイ女度以上のイイ男を求めたところで相手にしてもらえないのがオチなのです。今の自分と同レベルの男性ではイヤなのであれば、自分のレベルを上げる必要があるということです。外見を磨くことももちろん大切ですが、内面を磨くことが何より大切です。男性が興味を持つ会話力、刺激を受ける知識力、機転の効いた動き…など、また逢いたいと思わせる為のうちから溢れる魅力を磨いていきましょう。"美人なだけ"ではすぐに飽きられてしまいますよ。(2) 類は友を呼ぶこれは女同士でも言えることですが、周りにはやっぱり自分に似たような人が集まりますよね。ファッションや趣味、そして考え方や社会性、知的レベルなど…近い人と一緒にいるほうが心地良いものです。男女の間であればこういった共通点から恋が生まれることが多々あります。自分と近ければ近いほど運命の相手だと思いますよね。"自分と一緒"ということはそれだけで強力な磁石のよつに人を引き付けるのです。と、言うことはイイ男と出会うには…やはりイイ女になることが1番の近道だと言うことです。類は友を呼びます。周りの人間関係も意識して理想の男性を引き寄せましょう。将来を見据える(1) 大切なのは将来性例えば社会的地位のある男性をゲットしたい場合、すでに地位のある男性は年上、尚且つ既婚者であることがほとんどだと思います。若いときから出世している人はほんの一握りなのです。と、言うことは他の女性に捕られる前に"将来社会的地位を手に入れる男性"をいち早くを捕まえて置かなくてはいけません。今はまだ何者でも無い男性の中から原石を見つけるのです。それには相手の"将来性"を見抜く力が必要不可欠。スペックだけでなくメンタル面や周囲からの信頼度、要領の良さや運があることも将来を左右します。また、男性を育てることも重要です。成功する男には内助の功が欠かせません。(2) 目指す方向が同じならなお良し夫婦になるのなら、"目指すところ"が同じことも大切なことです。結婚する理由はひとそれぞですが、結婚には、1人では成し遂げられないことを成し遂げる可能性があります。子供を持つことや、世帯収入、社会的なポジションなど相手の力を借りることで手にすることが沢山あるのです。自分が相手に与えられるもの、相手から与えて欲しいもの、力を合わせて手にしたいもの…それらが同じであれば阿吽の呼吸で協力していけますよね。一方、方向性が違うとそれぞれに我慢や不満が生まれてしまうことがあります。意見が一致しているかしていないかで夫婦関係に大きな差が生まれるのです。目指す方向が違っていてもお互いがそれを理解出来る、歩み寄れる関係なら問題ありませんが…どちらにせよ、将来を語り合える関係が必要ですね。いかがでしょうか?上辺だけのイイ男に騙されないように…人を見る目と、イイ男を引き寄せるイイ女度を高めましょう♪Written by aya
2018年06月16日子どもが大きくなるにつれて、お金事情も変化します。おやつやゲームなど今までは親が買い与えていたものが、自分の意思で欲しいものを買うためにお小遣いが必要になってきます。お小遣いは、子どもがお金の使い方を学べる絶好のチャンスです。逆に、お小遣いのあげ方を間違えると金銭感覚が身につかなくなります。お小遣いはどんな風に、そしていつごろからあげるのがいいのでしょうか。お小遣いを始めるタイミング小学生の約8割、中学生・高校生の約9割がお小遣いをもらっています。学年別の1ヶ月当たりの平均額は、・小学生の低学年(1・2年)553円・中学年(3・4年)860円・高学年(5・6年)1,370円・中学生2,513円・高校生5,651円となっています。※金融広報中央委員会の調査お小遣いを始める時期は、入学・進級などのタイミングが多いようです。「数字が分かるようになってから」「お金に興味を示すようになってから」と考えて、未就学時に始めるママも増えています。逆に小学生になってもまだ早い、と考える家庭もあるでしょう。子どもの様子や性格を見て判断しましょう。ただ、お金のことを大人が丁寧に説明してあげることで子どもも考えるようになります。お小遣いをあげる・あげないの前に何度かお金の大切さについて話してみるといいですね。金銭感覚を養うお小遣いのあげ方お小遣いをあげると決めたら、次はその方法を考える必要があります。大きく分けるとお小遣いには2つのタイプあり、決まった時期に決まった金額を与える“定額制”と、手伝いをしたり頑張ったりしたご褒美として与える“報酬制”があります。●定額制定額制についても、例えば学年によって自動的に金額が増えていくことはオススメできません。「お金は、何をしなくても段々多くもらえるもの」という感覚が身に付いてしまう可能性があるからです。学年が上がるタイミングで本人の行動も変わっている(向上している)かがポイントです。また、本人からのアップ交渉を取り入れても良いでしょう。結果上げるか上げないかに関わらず、上げて欲しい気持ちをプレゼンすることも能力です。プレゼンしたことで、子どもの意外な気持ちに親が気づく場合もあります。お小遣いのアップ交渉は積極的に受けていきましょう。●報酬制考え方にもよりますが、家のお手伝いをした時にお小遣いをあげるのは基本的にNGです。お手伝いは家族の一員として当然行うことであり、その都度お小遣いを与えると「お小遣いがもらえるからやる・もらえないからやらない」という意識が芽生える可能性が高いからです。報酬制を取り入れたいなら、普段行わないような大変な手伝いをしてくれた時や、勉強や運動などですごく頑張ったと感じた時に特別感を出すためにあげる方が良いでしょう。定額制・報酬制それぞれにメリット・デメリットがあります。オススメは、定額制にした上でボーナス的に報酬を取り入れることです。どのように渡すかは、親子でしっかり話し合い、お互いが納得する形を決めましょう。お小遣いをあげる時の注意点●期間は短く定額制の場合ですが、与える期間は短めにします。10日に1回、週に1回などがいいでしょう。特に年齢が小さい内は、月に1回のお小遣いは次が待ちきれなくなってしまいます。我慢を覚えさせるにしても、使ってしまったら次まで1ヶ月もらえないとなると我慢しきれなくなってしまいます。「1週間経ったらまたもらえる」というワクワク感も大切です。●細かい小銭でもし100円を渡すなら、100円玉1枚ではなく50円1枚・10円5枚というように細かい小銭で渡します。お金を使う際に、お金が減る感覚を掴みやすくなります。お金は使った分だけ減るということが分かって貯金ができるようになったら、500円玉や札などに両替してあげましょう。●使い道は本人に任せる初めてお金を手にすると、大人から見たらくだらないものや不要だと思うものを欲しがることもあるでしょう。しかし使い道はあくまで本人に委ねます。また、使い過ぎて失敗してしまった時も責めてはいけません。どうして失敗したのかをよく話し合い、次は失敗しないためにどうしたら良いかを考えさせる良い機会となります。やってはいけないお小遣いのあげ方●必要な時に必要なお金を渡す必要な時に必要な分だけお金をあげていると、自分でお金を管理する必要がなく、金銭感覚が養われなくなります。「お金は計画的に使う。使ったらなくなるもの」という認識は、自分でお金を管理することで培われます。●前借りをさせる「今欲しいものにお金が足りないから貸してほしい」と言ってくる場合もあるかもしれません。前借りを覚えると、計画性のないお金の使い方をする可能性が高くなり、また人から借りれるという感覚が兄弟姉妹や友達間での貸し借りにつながる可能性があります。お金が足りない時は我慢を覚えるチャンスであり、頑張ってお金を貯めて欲しいものを手にすることの喜びを知ることにもつながります。そうしたお金の大切さがわかると物を大切にするようにもなります。心を鬼にして前借りは拒否しましょう。息子は年長ですが、同学年のお友だちがお小遣いを始めたと聞きました。週に1回、100円と決めているとのことで我が家でも始めることにしました。最初は、ゲームなどの高価で、お小遣いで買うには非現実的なものを欲しがっていたので、まだお金の管理という意味では早かったかな?と感じていました。しかし何回か小遣いをあげると、貯金したり残高が0にならないようにお菓子を買ったりと、自分なりに考えるようになってきました。今は2千円程度のおもちゃが欲しいということでお小遣い貯めつつ、時々お菓子を買っています。お小遣い帳はまだつけていませんが、小学校での勉強が始まったらつけさせるようにしようと考えています。お小遣いはまだ早いかな、と思う方もいるかもしれませんが、状況を作ることで子どもは親の思う以上に順応していくのだと感じました。失敗したらやり直せばいいので、まずはお小遣い制を始めてはいかがでしょうか?
2018年03月15日10代〜20代前半の頃は「好き」だけで突っ走ることができた恋愛。ひたすら彼のことを考えてドキドキしていた…なんて女性も多いことでしょう。しかしアラサーともなると、そう単純にはいられないのが本音。結婚や出産、子育てなど、現実的な希望や不安も出てきますよね。彼のことは好きだけど、彼で大丈夫なのかな…?大人女子ならきっとうなづいてしまう、悩める恋愛事情をお届けします。彼が結婚に消極的30歳前後の女性にとって心配なことのひとつが、出産のタイムリミット。現代では40代で出産する女性もいるため一概には言えませんが、20代〜30代前半までに出産したいと考える女性も多いようです。そんな女性の想いを知ってか知らずか、結婚に消極的な男性も多い模様。もっと自由に楽しみたいという人生観が理由の場合もあれば、金銭的に結婚する余裕がないという難しい問題もあるようです。いずれにしても、アラサー女性にとっては今の彼と結婚できるかが大きな問題。さりげなく結婚の意思表示をしてみて、それでも逃げ腰の場合には新しい彼を探すことも必要かもしれません。とはいえ、出産が幸せの絶対条件ではないのも事実。自分にとっての幸せな未来は何か、それをしっかり想像することが大切です。彼がお金にルーズ結婚を考えているなら、彼の金銭感覚は重要なことのひとつ。子供ができたら教育費を貯金しておくことは必須と言えますし、2人の将来のためにも多少の貯えは確保しておきたいものです。もしも彼の金銭感覚に疑問があるなら、一度立ち止まることが大切。結婚を決める前に、彼と将来について話し合ってみるのも一法です。そこで彼が曖昧な返事をしたり機嫌が悪くなったりしたら、要注意。金銭問題で夫婦関係がうまくいかなくなる場合もあることを念頭に置いておきましょう。逆に将来のお金について楽しく話せたとしたら、共に生きるパートナーとしては最適かもしれません。大人女子が幸せな恋愛をするためには、「好き」という気持ちだけでなく、彼と自分の未来を見極める「目」が重要。焦りを感じることも多いアラサーの恋愛ですが、周りに流されることなく、賢く恋愛して幸せを掴みましょう。
2017年05月01日~見えないものを観る力を養い、本質をつかむ!〜人間は肉眼で見えるもの以外は信じようとしない傾向にあります。しかし、神様やご先祖の霊、守護霊は見えませんが、確実におります。神様や霊に感謝し「いつも見られている」という畏れの意識が自分を律しゴーマンを押さえ成長させます。人の心も、信用も、自信も、或いは科学で重要な、原子、素粒子、電気に電波音波だって空気だって肉眼では見えませんが、確かに存在し、モノゴトの根本をなしています。見えないモノを観るために必要なことが偏らない“心眼”であり、心の眼で世の中を冷静に観察すれば、本質や真理が見えてきます。また、心眼とともに“想像力”を働かせることも重要です。目先の現象面だけにとらわれがちな自分の可能性を広げ、見えないものを観る大きな力になります。心眼と想像力を持ち、肉眼では見えないものも観られる大人になってください。※美輪明宏公式サイト「美輪明宏 麗人だより」より
2016年11月02日「自分で考える力を養う」ことが教育の目標として掲げられ、欧米の教育が脚光を浴びています。そのための効果的な学習について、フランスやアメリカの例を取って、以下にまとめてみました。他人からの学びこそが、すべての基礎自分で考える力を養うためにまず重要なことは、「他人から学ぶ」こと。自分で考えるためには材料が必要であり、そのほとんどは他人から生み出される知識です。ごくごく一部の天才的なひらめきを除いて、新たなアイデアや発想、イノベーションのほとんどは、先人による知識の蓄積から学んだことが土台にあるといいます。そのため、アメリカの大学では学生に専攻分野で必読書となるものを徹底的に読み込ませ、論文を書かせます。週に1,000ページぐらい読むのは当たり前で、ほぼ毎週、何本も論文を書きます。読んで、書いて、読んで、書いてを繰り返すことで、先人が蓄積した知識を十二分に吸収し、それについて考え抜いた後で、ようやく自分で新たなアイデアを生み出すことができるようになると考えるからです。フランスでも同様に、大学への入学資格となるバカロレアは論述試験となりますが、これまで学んできたことを基にして自分の考えを理論的に展開する力が問われます。特に哲学の試験では、教科書をはじめ、数々の哲学書に書かれている内容を上手く整理し、最後に自分の考えを述べるようにしないと、高得点は得られないといわれています。実際に書いてみることが最良のトレーニング学びを基に自分の考えを深化させる上で最も確実な方法は、「書くこと」。自分の頭の中だけで整理してまとめることができる人も中にはいますが、ほとんどの人は、書いているうちに思考が深まり、考えがまとまるようです。書き始めると、論旨の展開や表現にも配慮するようになります。書くからには自己満足で終わらず、相手に理解して納得してもらいたいもの。特に、試験で高得点を得ようと思うと、学んだことを単に列記するだけではなく、重要な点をしっかりハイライトし、説得的に述べることがマストです。アメリカやフランスをはじめ、欧米の学校の試験は、ほとんどが論述式です。正しい回答を得ることよりも、それに到達するプロセス、つまり思考のプロセスを見ることが重要だと考えるからです。世の中には回答のない問題が山積みです。正しい答えが存在しない中、自分で回答を導き出すには、思考のプロセスが試されます。そして、最終的に正しい考えとして世の中の人々に受け入れられるためには、周囲が納得してくれるよう自分で説得していかねばらないからです。このように見ていくと、読書などを通じて、まずは「他人の考えについて学ぶこと」が重要であり、それを踏まえて、「自分の考えを説得的に述べることができるようになること」こそ、教育の集大成であり、「考える力を養う」ことであるということがわかります。(タベ真美)
2015年10月10日