フジテレビにて放送中の“水10”ドラマ「フラジャイル」に、「TOKIO」の長瀬智也と共に出演している大物俳優・北大路欣也が、本日3月2日(水)放送の「TOKIOカケル」にゲスト出演することが決定。ソフトバンクのTVCMでお馴染みの“お父さん犬”の秘話激白や、共演者の長瀬さんにモノ申す場面もあるという。「TOKIOカケル」は、城島茂、山口達也、国分太一、松岡昌宏、長瀬智也ら「TOKIO」のメンバーが、毎回ゲストを迎え、大人の駆け引きを使ってさまざまなオリジナルゲームやトークを展開するバラエティー番組。主に心理戦で競い合うコーナーが多く、戦う人物の本性が浮き彫りとなり、「TOKIO」メンバーをはじめ、最旬ゲストの“素顔”も明らかになると毎放送話題を集めている。今夜3月2日のゲストに登場するのは、長瀬さんが“強烈な変人だが、きわめて優秀な”天才医師・岸を演じ、武井咲や野村周平、小雪ら豪華俳優陣の共演でも話題のドラマ「フラジャイル」に出演中の北大路さん。作中では、多方面に多大な影響力を持ち、マフィアのような風貌…。岸とは、元指導医という関係であり確固たる信頼関係で結ばれ、岸が相談をする唯一の人物でもある教授の病理医・中熊薫を演じる。旭日小綬章受賞の大物俳優・北大路さんの出演に「TOKIO」メンバーは超緊張しながら、番組では、北大路さんがいままで聞かれたことがないであろう質問を「TOKIO」メンバーが事前に考えカードに記入し、それに北大路さんが1つずつ答えていく人気コーナー「北大路欣也の“生まれて初めて聞かれました”!」を実施。ソフトバングのTVCMのキャラクター・お父さん犬の秘話や、名優・高倉健からのムチャぶり、そしてお風呂でしてしまうイケないことなどを衝撃告白。さらに、共演者・長瀬さんにモノ申すという。「TOKIOカケル」は毎週水曜日23時~フジテレビにて放送。(text:cinemacafe.net)
2016年03月02日中国版ツイッター「ウェイボー」上には、「あ、あの紅白歌合戦に出てる人、私の子供の頃の"男神"(男性版の「女神」)じゃない!? 」というコメントがあった。この"男神"というのがV6の長野博氏のことで、実は中国では「彼は私が初めてファンになった日本のスター」というように、中国におけるスターは長野博氏が最初という声もあるようだ。○中国で放送されたウルトラマンが話題に中国で誰もが知っている日本の作品と言えば、「ちびまる子ちゃん」「ドラえもん」「名探偵コナン」、そして「ウルトラマン」あたりだろう。ウルトラマンは1990年代前半に中国で放送が始まり、今に至るまで人気は衰えていない。中国では外国映画の上映本数は決められており、中でも日本映画の枠はかなり少ない。だが、その狭き門をウルトラマン映画はくぐり抜けて上映されていた。ウルトラマンを見て育った世代は日本の作品に慣れ親しんだ世代であり、ウルトラマンを通じて日本の芸能人に興味を持つようになった人も多い。そして、「ウルトラマンティガ」で長野博氏が「ダイゴ」を演じていたため、ウルトラマンティガで彼を知った中国人も多い。そのため、2015年の紅白で長野博氏を見かけて、「私の子供の頃の"男神"」とコメントするに至ったようだ。なお、長野博氏は「V6の母」と形容されることもあるようだが、中国でも「博●(●は「女馬」を1字で)」(博ママ)と呼ばれている。○「子供の頃、一番お嫁さんになりたい人だった」「紅白で偶然V6を見た。間違いない! あれはダイゴ! 私の初めての日本のアイドル」「紅白で初めてティガのダイゴをやってた長野博がジャニーズだったってことを知った」「長野博は中国で初めて有名になった日本のスター。多くの日本ファンにとって、初めてのアイドルは彼だ。ジャニーズのV6のメンバーで、ウルトラマンティガに出演したことで、中国で有名になった」このように解説するウェイボーのコメントには、たくさんの人が同意を示している。「彼は私が初めてファンになった日本のスター」「ティガで彼に夢中になった」「子供の頃、彼カッコいいって思ってた」「子供の頃、一番お嫁さんになりたい人だった(今もだけど)」「なんでこんなに見たことあるのかと思っていたら、ダイゴだったのか」○「あの人ジャニーズだったんだ」その一方で、「長野博は初めて有名になった日本のスターじゃないよ。1970年代、80年代の初めには、高倉健、山口百恵、栗原小巻とかが人気だったもん」と反論する人もいる。確かにそれはそうだが、ティガを見て育ったような1990年代生まれであろう若者たちにとって、彼らはちょっと遠い存在である。若い世代にとっては「ダイゴは私たちの世代の初めてのアイドル」なのだろう。また、「うちの子が大好きで毎日見てる。あの人ジャニーズだったんだ」等と、放送は1990年代だったにも関わらず、現在っ子も夢中になっているというコメントもあった。ほかにも、「子供の頃大好きだった人、今日初めて知ったんだけど、彼はうちのパパの2つ年下だった」というコメンもあった。今、ティガを見ている子どもたちもいつか、「長野博は私の子どもの頃のアイドル、でもおじいちゃんと近いくらいの年齢だったんだ」とウェイボーでつぶやくようになるのだろうか……。※写真はイメージで本文とは関係ありません
2016年01月25日BSスカパー!では、昨年11月10日に逝去した俳優・高倉健さんの1周忌を前に、その人生に迫った特別番組『映画人・高倉健』を11月1日(日)に放送する。番組では千葉真一、板東英二、秋吉久美子、広末涼子、三浦貴大らへのインタビューや、出演作のロケ地を巡った映像を交えながら、映画人として一生をまっとうした高倉さんの人生を追っていく。中でも「人生を教えてくれたのは高倉健です」と言う千葉は、「あの人のようになりたいと思っていながら、こんな年になってもまだなれない。あんな人は健さん以外にまだ会ったことがないですね。近づけるように頑張ってるつもりですけど、僕らはなかなか足元にも及びません」と偉大な大先輩への憧れを語っている。『映画人・高倉健』はBSスカパー!にて11月1日(日曜 16:30~)放送(初回は無料放送)。
2015年10月31日10月22日~31日に開催される第28回東京国際映画祭の記者会見が28日、都内で行われ、開催概要やオープニング作品&クロージング作品、各特集などが発表された。今年は開催期間が10日間と1日長くなり、会場も拡大。従来の六本木ヒルズに加え、新たに新宿の映画館を利用し、上映本数を増やす。また、部門の再編成を行い、「コンペティション部門」、「特別招待作品部門」といった従来の部門に加え、日本公開前の個性的な最新作をプレミア上映する「パノラマ部門」、過去1年の日本映画を振り返って現在の日本を代表する作品をセレクションする「Japan Now部門」、デジタル・リストアされた日本映画を上映する「日本映画クラシックス部門」の3部門を新設。より日本映画に重点を置いた9部門構成となる。ディレクター・ジェネラルの椎名保氏は「広く一般の方にも楽しんでいただけるよう映画祭を目指して企画をしています。楽しみにしていただきたいし、期待していただきたい」とアピールし、日本映画の強化について「世界の中における映画祭として考えると、日本を含むアジアにフォーカスした映画祭にしていきたい」と発言。事務局長の都島信成氏も今年のラインナップに関して、「より幅の広い作品をやっていきたい。映画祭としての幅を出していきたい」と語った。オープニング作品は、1974年にニューヨークのワールド・トレード・センターの間をワイヤーロープ1本でつなぎ、命綱なしで高さ411メートルの空中闊歩に挑んだ実話を描いたロバート・ゼメキス監督作『ザ・ウォーク』。クロージング作品は、直木賞作家・桜木紫乃原作、佐藤浩市と本田翼初共演の『起終点駅 ターミナル』に決定した。そして、国際交流基金アジアセンターとの共催で、日本を含むアジアの気鋭監督3人がオムニバス映画を共同製作するプロジェクト「アジア三面鏡」についても発表。日本からは『世界の中心で、愛をさけぶ』の行定勲監督、そして、『キナタイ マニラ・アンダーグラウンド』でカンヌ国際映画祭監督賞を受賞したフィリピンのブリランテ・メンドーサ監督、初監督作『遺されたフィルム』で第27回東京国際映画祭「アジアの未来部門」国際交流基金アジアセンター特別賞を受賞したカンボジアのソト・クォーリーカー監督の3人が参加し、来年の東京国際映画祭での上映を目指す。記者会見には3人の監督も登場。それぞれ自分の国ではないアジアの異国で作品作りを行う予定とのことで、行定監督は「すごく刺激的なこと」と語り、「異国の監督が、自分の情緒を大切にしながら作品に取り組めば、新しい角度で事実が見えてくるんじゃないか」と期待感を表した。メンドーサ監督も「興奮しています」と言い、「3人の作品がリンクし、1本の映画としてつながる。全体として1本に見てほしい」とコメント。クォーリーカー監督は「日本とカンボジアはルーツに共通点が多い。文化的なルーツをつなげるような作品を作りたい」と伝えた。また、特集上映としては、昨年11月に逝去した高倉健さんの出演作を上映する追悼特集「高倉健と生きた時代」や、アニメーション特集『機動戦士ガンダム』、1985年の第1回東京国際映画祭でオープニングを飾った黒澤明監督の『乱』の4Kデジタル復元版のジャパンプレミアなどが行われる。
2015年07月28日押井守監督の実写最新作にして、『TOKYO TRIBE』の清野菜名が初主演するソリッドシチュエーション・スリラー『東京無国籍少女』。この期待の取り合わせに、海外の映画祭から続々と招待オファーが届いていることが判明。それを記念して、劇中では一切“笑わない”清野さんの笑顔がまぶしいメイキングショットがシネマカフェに到着した。舞台は女子美術高等専門学校。かつて天才と持てはやされた生徒の藍(清野菜名)は、事故で怪我を負った影響で心に傷を抱えてしまい、いまでは眠ることもできず、授業もドロップアウト、ただ一人で謎のオブジェを作り続けていた…。そんな藍を、再び学校の広告塔として利用するため全てを黙認し、決して学園の外に出そうとしない教頭(本田博太郎)。特別扱いされる藍を苦々しく思う担任教師(金子ノブアキ)と、嫉妬を募らせる同級生たち。降りかかる執拗なイジメと嫌がらせの中、唯一、彼女の身を案じる保健医(りりィ)にも、藍は心を開かない。やがて、心休まらない憂鬱な日々は、藍の中で目覚めた「なにか」によって崩れ始める…。世界が注目する押井監督の新たなる挑戦とも言える本作。最低限のCGIで役者の身体表現を最大限に活かしたラスト15分のクライマックスは、過去の実写作品とも一線を画す壮絶さと迫力で、観る者を圧倒する。まず、ワールドプレミアとして7月7日(現地時間)に上映されるのは、スイス・ヌシャテル湖畔で行われる「ヌシャテル国際ファンタスティック映画祭」。ヨーロッパのファンタ系映画ファンから注目を集めており、「New Cinema from Asia」にて上映される。続く、「ニューヨーク・アジア映画祭」では7月10日に北米プレミア上映。幅広いジャンルのアジア映画に特化した映画祭で、今年は若手俳優に贈られる「ライジングスター賞」に染谷将太が、過去には山田孝之や長澤まさみが選ばれている。また、高倉健、菅原文太へのトリビュート上映が組まれるなど、日本映画も毎年数多く上映されている。さらに、カナダ・モントリオールで行われる「ファンタジア国際映画祭」では、7月21日に上映予定。北米最大級で、昨年は約13万人の映画ファンが参加。親日的な映画祭で、2014年には『太秦ライムライト』が「最優秀監督賞」、『ジョバンニの島』が「最優秀長編アニメーション作品賞」、『るろうに剣心 京都大火編』が「観客賞銅賞」を受賞。また、押井監督には「生涯功労賞」が贈られている。また、アジアを代表するジャンル系映画祭の1つ、韓国の「プチョン国際ファンタスティック映画祭」がアジアプレミアとなる。なお、ワールドプレミアとなる「ヌシャテル国際ファンタスティック映画祭」では、押井監督のこれまでの功績を紹介するショートムービーが制作され、上映される予定だという。<清野菜名コメント>初主演映画が、海外映画祭から招待されているのは大変光栄です。カンヌ映画祭のマーケットで、アクションシーンの映像を観た海外の映画祭や配給会社からのオファーや問い合わせが届いていると聞きました。ラスト15分のクライマックスシーンの撮影の時は、集中力が高まっていくなかで、周囲がゆっくりと動いているような感覚を、初めて感じました。吹き替えな無しのアクションに期待して欲しいです。海外の反応も楽しみですが、日本の皆さんにもぜひご期待いただきたいです!!『東京無国籍少女』は7月25日(土)より新宿バルト9ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2015年07月07日保健同人社はこのほど、2014年度の管理職および新入社員を対象に実施した「理想の上司イメージ」の結果を明らかにした。調査は2014年4月1日~2015年3月31日にかけて行い、274人から有効回答を得た。「管理職」が理想とする上司イメージで最も多かったのは「面倒見がよい」上司だった。イメージに近い有名人としては星野仙一さんが挙げられている。叱咤(しった)激励のなかにも選手への信頼があり、ここぞという場面では選手を守ろうとする姿勢が、理想の上司イメージとして支持されたようだ。その他、「責任感が強い」「配慮ができる」などの特性を求める傾向が見られた。実際の有名人では誰が「理想の上司」かを管理職に聞いたところ、高倉健さんが1位となった。スポーツ界では2位に星野さん、5位に野村克也さんと、2人がトップ5入りを果たした。同じく野球関連では6位に読売巨人軍の監督を務める原辰徳さん、9位に世界の本塁打王として名高い王貞治さんがランクインした。「新入社員」が理想とする上司イメージで最も多いのも、管理職同様に「面倒見がよい」だった。実際の有名人としては、多彩な役柄をこなす俳優「堺雅人」さんが最も多く挙げられた。優しい口調や穏やかな雰囲気と、時折見せるコミカルな一面が、理想の上司として支持されたようだ。そのほかでは、「明るく振る舞う」「責任感が強い」が上位となっている。堺さんのほかに新入社員が選んだ「理想の上司」の有名人は、スポーツ界からはサッカーの長谷部誠選手と原監督がそれぞれランクインしている。
2015年07月02日保健同人社は、2014年度の管理職および新入社員274人を対象に「理想の上司イメージ」について調査を実施した。調査期間は2014年4月1日~2015年3月31日。○管理職の理想の上司イメージは?「管理職の理想の上司」のイメージを尋ねたところ、最も多い回答は「面倒見がよい」だった。イメージに近い有名人を聞くと「星野仙一」さんが最も多く挙げられた。2位は「責任感が強い」で、イメージに近い有名人は1位と同様「星野仙一」さんだった。3位は「配慮ができる」で、「高倉健さん」がイメージに近い有名人として挙げられている。4位は「理性的である」、5位は「分析力がある」だった。○新入社員の理想の上司イメージは?新入社員が理想とする上司イメージ1位は、「面倒見がよい」だった。イメージに近い有名人では「堺雅人」さんが選ばれている。2位は、「明るく振る舞う」で、有名人としては「明石家さんま」さんが最も多く挙げられた。3位は「責任感が強い」で、有名人としては「天海祐希」さんが最も多く挙げられた。4位は「理性的である」、5位は「創造性に富む」となっている。新入社員と管理職では、上司に求めるイメージとして「面倒見がよい」「責任感が強い」が共通している。理想の上司の選択カテゴリとして、管理職では「スポーツ監督・選手」と「俳優・女優」から選ぶ割合が多く、新入社員では「俳優・女優」と「芸人」から選ぶ割合が多かった。管理職は、実際に活躍している人物を理想としてイメージするようだ。
2015年07月01日6月13日から21日まで上海にて開催中の第18回上海国際映画祭(SIFF)にて、14日、昨年11月10日に亡くなった俳優・高倉健を偲んだ「高倉健トリビュート上映会」が行われた。高倉さんは、日本映画界を代表する名優であることはもちろん、中国においても「良き友人」とも称され、自らが日中友好の懸け橋となり、日本の俳優として多くの中国人に影響を与えている。今回の上映会は、上海映画祭側より高倉さんへの追悼の意と、尊敬すべき俳優への賛辞として立ち上げられ、日本映画製作者連盟がそれを受けて開催される運びとなった。上映会では、オープニング作品として高倉さんの代表作のひとつである『鉄道員(ぽっぽや)』を上映。上映に先立ち行われたオープニングセレモニーでは、同作の監督であり、高倉健と共に多くの名作を生み出した降旗康男が登壇。降旗監督は、「『ケンさん、いま上海で日本では見られなくなった、大きな映画館の座席があなたの映画を待つ人たちで埋まっています』と記憶の中の健さんに報告しました」と語り、高倉健の死を偲ぶとともに、この特別企画の主催への感謝の挨拶が行われた。およそ1,000人の観客からは、挨拶中に何度も拍手がわき起こり、映画界における高倉さんが繋いだ日中の絆を強く感じさせた。さらに会場では、高倉さん主演の中国映画『単騎、千里を走る。』の監督を務めたチャン・イーモウより特別メッセージを放映。映画を通して交流を深めた高倉さんとの思い出や、「そのお人柄、感性、心のありかた、仕事への態度は、私にとってずっとお手本でした。高倉さんは、私が一生手本とする方で尊敬の対象です」といったイーモウ監督の思いが語られた。同作で中国を訪れた際の高倉さんの様子や、中国での撮影の思い出を高倉さん自身が語った特別映像も放映された。『鉄道員(ぽっぽや)』の上映終了後、中国ではエンドロールがはじまると会場が立ち去る人が多い中、ほとんどの観客がエンドロールが終わるまで席を立たず、幕が閉じると同時に拍手喝采が沸き起こった。映画を観た観客はからは、「やっぱり高倉健さんはタフでかっこいい大人の男だった」(40代・男性)「上映中は感動しっぱなしで、ずっと泣いていました」(20代・女性)、「なにも話さなくても、口元で演技をする高倉さんの姿には素晴らしいものがあります」(20代・女性)など、幅広い世代から絶賛されていた。今回の特別企画では、文化大革命後に初めて公開された日本映画であり、中国で10億人が見たと言われ、中国の観客にとって高倉さん知るきっかけとなった『君よ憤怒の河を渉れ』や、多くの中国の映画ファンを魅了しながらもこれまで上映される機会のなかった『網走番外地 望郷篇』を含む、全5タイトルが映画祭最終日の21日まで上映される。(text:cinemacafe.net)
2015年06月15日2014年11月10日に亡くなった、俳優の高倉健さんの作品を振り返る「高倉健トリビュート上映会」が、中国・上海で実施されている第18回上海国際映画祭(6月13日~21日)内で開催されることになり、14日にそのオープニングを迎えた。高倉さんは、日本アカデミー賞主演男優賞など国内の数多くの映画賞を受けてきた日本を代表する俳優として活躍した一方、中国においても"良き友人"と評され、『君よ憤怒の河を渉れ』(1976年)は中国で10億人もの人が見たと言われるほど、その出演作は多くの人に愛されてきた。2006年に公開された、チャン・イーモウ監督映画『単騎、千里を走る。』では主演を務め、自らが日中友好の懸け橋となっていた。今回の上映会は、上海映画祭側より、高倉健さんへの哀悼の念と、そして、尊敬すべき俳優への賛辞として発案され、日本映画製作者連盟がそれを受けて開催される運びとなった。上映に先立ち行われたオープニングセレモニーには、『鉄道員』(1999年)でメガホンをとった降旗康男監督が登壇。さらに、チャン・イーモウ監督の特別メッセージも放映された。撮影で上映会への出席がかなわなかったというチャン・イーモウ監督は、「高倉さんとは、映画『単騎、千里を走る』でご一緒しましたが、そのお人柄、感性、心のありかた、仕事への態度は、私にとってずっとお手本でした。あの時の高倉さんとの仕事は、生涯消えることのない印象を私に残しました。高倉さんは、私が一生手本とする方で尊敬の対象です」と振り返り、「今この機会をお借りして、高倉健さんに深い敬意を表し、哀悼をささげます。高倉さんをしのぶと共に、回顧展の素晴らしい成功を願っております」とコメントを寄せた。降旗監督は、「このような催しを実現してくださったことを日本の健さんの仲間を代表してお礼を申し上げます」とあいさつ。「健さんの中国における人気の深さは、初登場が中国社会の大変革と重なり、新しいヒーロー像を示したことになると、うかがっています」と高倉さんの中国での評価に触れ、「今夜上映の『鉄道員』は、中国も日本もグローバリゼーションの濁流にのみ込まれた時代に生きた孤独で不器用な男の物語です。その哀歓に共鳴してくださったら、健さんの肉体は失われても、その方々の記憶の中で、健さんはなおも生き続けるのだと思います」と、国を超えた俳優への思いを語った。舞台あいさつ後、降旗監督は、高倉さんとの生前の思い出や、訃報を聞いた際の心境などを告白。「健さんと最後に会ったのは、5月31日にうちにお酒を持ってきてくれたのが最後です。また秋から撮影で会えると思っていたので、訃報を聞いたときには頭が真っ白になりました。言葉ではなく、最後に健さんが車の窓から手を振っていた情景を鮮明に覚えています」と明かす。そして、「健さんが亡くなったということは認めたくない事実ですが、みなさんの記憶にも僕の記憶にも残り続けると思っています。僕にとって健さんは昔も今も変わらずこれからもアイドル的存在ですね」と、希代の名優の死を悼んだ。この日行われた上映イベントには、1000人以上の観客が出席。観客からは、「やっぱり高倉健さんはタフでかっこいい大人の男だった」「上映中は感動しっぱなしで、ずっと泣いていました。」「なにも話さなくても、口元で演技をする高倉さんの姿には素晴らしいものがあります」と映画を絶賛する声が上がった。
2015年06月15日佐藤健と神木隆之介を主演に迎え、「デスノート」の大場つぐみ×小畑健コンビの傑作漫画を実写化する映画『バクマン。』。このたび、2015年10月に公開を迎える本作のティザービジュアルが解禁となった。高い絵の才能を持つ、真城最高(サイコー)。巧みな物語を書く、高木秋人(シュージン)。クラスメイトの亜豆美保(アズキ)への恋心をきっかけに、二人はコンビを組み、週刊少年ジャンプの頂きを目指す。編集者・服部に見いだされた最高と秋人。次々と生み出されていく漫画。だがそこに立ちはだかるジャンプ編集部。新進気鋭のライバルたち。そして突如現れ、遥か先を走り始めた若き天才漫画家・新妻エイジ。果たして二人はジャンプの頂点に立つことができるのか――。『モテキ』で日本映画の新たな地平を切り開いた鬼才・大根仁監督がメガホンを握り、週刊少年ジャンプ連載を目指す高校生漫画家(作画担当)・真城最高を佐藤さん、真城とコンビを組む(ストーリー担当)同級生・高木秋人を神木さんが演じる本作。佐藤さん扮する最高が恋心を抱くヒロイン・亜豆役を小松菜奈、最高&秋人と「ジャンプ」連載をめぐり白熱の戦いを繰り広げる最強ライバル、新世代の天才マンガ家・新妻エイジ役に染谷将太が参戦。そのほか最高&秋人コンビの仲間でありライバルとなる漫画家役として、長髪にニット帽がトレードマークの漫画家・福田真太役に桐谷健太、異色系漫画家・平丸一也役に新井浩文、遅咲き漫画家・中井巧朗役に皆川猿時。さらに、最高&秋人の才能を見抜き、2人を支えるジャンプ編集部・服部哲を山田孝之、そんな2人を陰で見守るジャンプ編集部編集長・佐々木役をリリー・フランキー、主人公・最高の叔父で漫画家の川口たろうを宮藤官九郎ら豪華キャストが集結している。メインキャスト陣が発表され、少しずつ全貌が明らかになってきた本作だが、このたび解禁となったのはファン待望のティザービジュアル!主演の2人にフューチャーし、「描く。」、「ジャンプの頂点へ。」と力強いコピーが印象的なビジュアルとなっている。2人が手に持っているイラストはなんと、原作者である小畑氏が今回のために特別に描き下ろしたものだそう。実力派俳優陣が脇を固め、ますます盛り上がりを見せる本作。いったいどのような作品に仕上がるのか?期待は高まるばかりだ。『バクマン。』は10月3日(土)より全国東宝系にて公開。(text:cinemacafe.net)
2015年04月13日アデランスは6日、30~70代の男性を対象に実施した「男の挑戦に関する調査」の結果を発表した。それによると、今後、"初挑戦(初購入・初体験)したい"ものの1位は「ふるさと納税」となった。同調査は、2015年2月25~26日にインターネット上で行われ、30~79歳の男性1,000人から有効回答を得た。昨今話題になっているもので、今後、"初挑戦(初購入・初体験)したい"ものは何かと尋ねたところ、1位は「ふるさと納税」で14.1%、2位は「北陸新幹線」で13.8%、3位は「格安スマホ(SIMフリー端末とMVNOのSIMカード)」で12.2%との順に。年代別に見ると、30代・40代の1位は「格安スマホ」、2位は「ふるさと納税」、50代・60代の1位は「ふるさと納税」、70代の1位は「北陸新幹線」となった。2015年度に挑戦し(続け)たいこととしては、「新しい趣味を作る」が16.1%でトップ。以下、「ダイエット」が13.5%、「一段上の仕事を目指す」が12.5%、「新しい分野の学習を始める」が11.4%、「新しい仕事を始める(転職・副業・起業・再雇用など)」が10.4%と続いた。「生き方に憧れる男性有名人」の1位は俳優の故高倉健さん(90件)。2位にはタレントの所ジョージさん(51件)、3位にはマーリンズのイチロー選手がランクインした。
2015年04月08日4月を迎え、入社式に始業式にとイベント満載の春。社会人や学生は忙しい日々を送っているが、シニア層にとってはのんびり旅行シーズンでもある。このほど、大和ネクスト銀行がシニア層1,000人に「映画のロケ地巡り旅に行くなら誰が主役のロケ地に行きたいか?」という意識調査を実施。吉永小百合や高倉健らおなじみの大御所の名前が並ぶ一方で、意外な結果も?シニア(60~79歳)の“旅行に対する意識や実態”を探るため、1年に1回以上旅行に行く全国のシニア男女を対象に実施された今回の調査。男女別で見てみると、女性俳優では「吉永小百合」、男性俳優では「高倉健」と、不動の人気を誇る2人がそれぞれ第1位に輝いた。ロケ地という観点から見てみると、吉永さんは昨年、初のプロデューサーを務めた主演作『ふしぎな岬の物語』で、千葉県鋸南町・明鐘岬などでの美しいロケーションが話題となり、高倉さんはやはり北海道がロケ地となった代表作『幸福の黄色いハンカチ』がファンの心をくすぐったのではないだろうか。堂々の第1位の2人には納得の方も多かろう、しかし第2位からはベテラン・若手がそれぞれ入り混じる結果に!女性俳優の第2位は「綾瀬はるか」、第3位「宮沢りえ」、第4位「杏」&「八千草薫」。男性俳優の第2位は「渡辺謙」、第3位「岡田准一」、第4位「西田敏行」、第5位「向井理」らがランクイン。今回は“映画”をテーマとした調査だが、女性俳優・第2位の綾瀬さんは、大河ドラマ「八重の桜」で主演を務め、また男性俳優・第3位の「岡田准一」は昨年の大河ドラマ「軍師官兵衛」で主演を務め、第5位の「向井理」も朝ドラ「ゲゲゲの女房」で好演と、NHK大河&朝ドラ出演俳優はやはりシニア層の認知も高いよう。春の陽気に、絶景のロケ地を巡る――想像するだけで心踊る旅になりそうだ。(text:cinemacafe.net)
2015年04月03日日常、なにげなく過ごしていている中で、ふと誰かに嫉妬してしまうことってよくありますよね。好きな人の元恋人だったり、女友達だったり……。筆者などは、同じケーキを頼んだのに、友達のほうがちょっと大きかっただけで、「私より友達のほうが食べ物運いいんだ」と、そんなレベルの嫉妬をしょっちゅうしています。嫉妬してるときって、自分ではどうしようもできなくて、なんとも心の奥が痛みますよね。そこで、300人の男女のみなさんに、心の奥のいやらしい部分をほじくるようで申し訳ないと思いながらも、今まで誰かに嫉妬したことがあるかどうか聞いてみました。するとなんと、48.6%、約2人に1人が「ある」と答えたのです!これはつまり、「仲良し2人組でーす」とか言っておきながら、片方は嫉妬でメラメラしている計算です。ちなみに割合は女性55.3%、男性42%で女性においては、半数超え!「キーッ」とハンカチを噛んでいる女性がなんて多いんでしょう。ちなみに「嫉妬したことがない」と答えた人は、「自分と人は別物だから」「比べても仕方ない」などの大人な意見をお持ちでした。確かにそうだけど、それがなかなかできないのが人間の性というもの……。今回、「ある」と答えた方々からお知恵拝借、嫉妬心を抑えるための方法も聞いてみたので、一緒に見ていきましょう。■男女で違う“嫉妬の原因”まずは敵を知ることからスタートです。男性の嫉妬2トップは、(1)仕事ができる人に嫉妬する、(2)彼女がかわいい人に嫉妬する、となりました。「仕事ができ出世しそうな後輩に嫉妬」「とにかくかわいい女性と歩いている男を見ては嫉妬」など同等のコメントが多数。仕事が順調で彼女が美人、これが男性の理想なのでしょう。一方、女性の嫉妬2トップは、(1)容姿端麗な人に嫉妬する、(2)幸せな結婚をした人に嫉妬する、となりました。「美人で頭もよく要領もいい友人に嫉妬」「すぐ彼ができて適齢期で金持ちと結婚、今は2人の子供がいる典型的な幸せ家族の友人に嫉妬」など、女性は美しさと幸せな結婚を理想とする人が多いようです。男女共に嫉妬の原因は違いますが、共通するのは、自分の理想を叶えている成功者に嫉妬しているということでした。でも、嫉妬する気持ちはよ~くわかりますが、いつも嫉妬でくすぶっている人生なんてもったいない!嫉妬している時の顔は険しくて、なんだかシワも増えそうです。そこで、お待たせしました。今から嫉妬をできるだけ抑える方法をご紹介いたしましょう。■嫉妬心を抑える方法4つ(1)その人に関わらないこと「抑える方法はなるべくかかわらないこと」「なるべくその人に近寄らない」確かに、嫉妬相手を見なければ、嫉妬することもありません。負け犬のような気もしないではありませんが、自分を守るには逃げることも大事です。大人になったら、見たくないものは見なくていいのです。心おだやかに過ごしたいなら、見ざる聞かざるを意識したほうがいいかもしれませんね。(2)自分のほうが優れているところを探す「その友達には持っていない自分のいいところを探すようにする」「自分がいかに恵まれているかを思い出すようにしている」先ほどとはうって変わって、攻めのポジティブシンキング!自分の幸せを改めて見直す機会にもなりますよね。小さいことでいいのです、誰にも負けない自分だけの自慢できるところがあると、自分に自信が持てて、ちょっとやそっとの嫉妬なら、撃退できますよ。(3)見習って努力する「自分もその人に追いつくよう努力する」「嫉妬してしまうが、その人から学ぼうとしています」これは男性に多い方法です。「自分、不器用ですから……」by高倉健のごとく、嫉妬相手と切磋琢磨するつもりで、嫉妬を逆手にとり今まで以上に頑張っちゃうパターンです。嫉妬を抑えつつ、自分力アップ、なんて理想的!嫉妬からは何も産まれないとも言いますが、これは別ですね。(4)妄想する「まぁ、60年後には自分も含め、世界からいなくなってるんだからと思って解消する」「自分は違う世界にいると思いこむ」こちらは女性に多い方法。妄想の中では、世界一のモテモテ美人にもなれるし、イケメン俳優の彼女にもなれるし、大金持ちにもなれます。そんな妄想世界の自分に比べれば、そのへんのちょっとした美人とか屁の河童なのです。自分が幸せに思える妄想パターンをいくつか持つことをおすすめします。ちなみに、筆者は、容姿端麗な人を見ても、あの人もしょせん中身は骸骨だからなあと考えて気をそらしています。いかがでしたか?少しは読者のみなさんの嫉妬心抑制の参考になったでしょうか?ジトーッと嫉妬心が湧き出そうになったときには、ぜひとも以上の方法を思い出して、嫉妬心を抑えて気持ちよく毎日を過ごしましょう!(文/猫野うた)【調査概要】調査方法:インターネットリサーチ『簡単アンケート』調査期間:2015年2月25日(水)調査対象:全国30代の男女300名
2015年03月25日『HERO』『単騎、千里を走る。』の映画作品のほか、北京五輪開会式やAPEC歓迎式典の演出も手がけるチャン・イーモウの監督20作品目となる最新作『妻への家路』が、3月6日公開された。2005年には、高倉健さんを主演に迎え『単騎、千里を走る。』を監督したチャン・イーモウ。このたび、高倉さんとの思い出や、最新作にまつわるエピソードを明かした。イーモウ監督は「実は一昨年、この映画を撮る前に高倉さんに『今度、こういう文革を背景にしたある家庭の話を撮るんだけれども、きっと高倉さんはお好きな映画だと思いますよ』と手紙に書いたんです。また、一昨年の撮影中にも一度お電話しました。その時も、いつものように、電話の最後にご自身で中国語で『イーモウ、がんばれよ』と言ってくれました。それが彼と話した最後」と高倉さんとのエピソードを披露。そして、「昨年末に突然、高倉さんの死をニュースで知り、驚きました。病気の事も知らなかったので、大変ショックを受けました」と高倉さんの死を振り返り、「中国のマスコミは高倉さんの死を連日報道していて、その中で高倉さんの生涯について細かく振り返っていました。中国では、"高倉さんの死で一つの時代が終わった"という程、それほど中国に影響を与えた日本人でした。あれほど中国人に広く愛された日本人はいないと思います」と中国における影響の大きさを語った。イーモウ監督も、高倉さんに影響を受けた一人。「私と高倉さんは一本の映画をとっただけですが、高倉さんの影響、高倉さんが私に与えてくれた言葉、それは一生忘れることのないもの」と言い、「高倉さんは手紙もそうですが、日本刀も贈ってくれました。その日本刀は今も、私のオフィスの私から1mと離れていないところにあります。日本刀は持ち主を守るといわれますが、高倉さんが守ってくれているような気がします」と告白。「高倉さんは本当にひととなりが素晴らしく、昔堅気な人だった。高倉さんは常に人の事を考えるような尊敬に値する人でした」と敬意を示した。また、今年2月に来日した際、高倉さんの祭壇が設えてあるという共通の友人の家を訪れ、その友人から「高倉さん、『妻への家路』を見ていたんだよ」と聞いたイーモウ監督。「映画を見た後、しばらく黙っていて、一言、『ついにイーモウは自分の一番よく知っている、一番得意な映画を撮ることができたね』と言ったそうです」と明かし、「見ていただけているとは思っていなかったので、それを聞いて大変に慰められました。最後にお会いすることはできなかったけれど、『妻への家路』を見ていただけていたんだとほっとしました」と語った。チャン・イーモウ監督最新作『妻への家路』の舞台は、文化大革命が終結した1977年の中国。20年ぶりに解放された陸焉識(ルー・イエンシー)は、妻の馮婉玉(フォン・ワンイー)と再会するが、待ちすぎた妻は心労のあまり記憶障害となり、現在の夫を別人として認識してしまう。焉識は他人として向かいの家に住み、娘の丹丹(タンタン)の助けを借りながら、妻に思い出してもらおうと奮闘する。果たして、彼女の記憶が戻る日は来るのか。(C)2014, Le Vision Pictures Co.,Ltd. All Rights Reserved
2015年03月08日オンライン動画配信サービスのHuluは、『日本アカデミー賞』にて、過去に最優秀作品賞を受賞した作品など、関連作30本以上の配信を実施中だ。今回配信されている作品は、近年、最優秀作品賞を受賞した『舟を編む』『桐島、部活やめるってよ』『八日目の蝉』をはじめ、高倉健さん主演の第1回の最優秀作品賞受賞作『幸福の黄色いハンカチ』や、第6回の最優秀作品賞受賞作『蒲田行進曲』、渡辺謙さんが最優秀主演男優賞を初めて受賞した『明日の記憶』などの名作が多数。なお、Huluは月額933円(税抜)で映画・ドラマ・アニメが見放題のオンライン動画配信サービス。インターネットに接続したテレビ・パソコン・タブレットPC・スマートフォンなどで視聴することができる。
2015年03月03日2月27日(金)に行われた、第38回日本アカデミー賞にて男優として史上初の「最優秀主演男優賞」と「最優秀助演男優賞」のW受賞を達成した岡田准一が、セレモニー終了後に改めて喜びを語ると共に、亡き高倉健から託された思い、緒形拳から授かった言葉、そしてともに歩いてきたメンバーへの感謝を口にした。岡田さんは、「最優秀助演男優賞受賞」のスピーチで、「長年、一緒に仕事をしてきた仲間の一人から『岡田を誇りに思う』とメールをもらった」と明かしていたが、メールの送り主は岡田さんと同じ「V6」のメンバーである井ノ原快彦だという。岡田さんは「(グループとしての活動よりも)芝居に気持ちが行くのをメンバーもファンも許してくれた。(デビューから)20年、いろいろあった中で『この(授賞式の)場に立てる岡田を誇りに思う』と20年一緒にやってきた仲間に初めて言ってもらえた」と喜びを語った。また自身の「最優秀主演男優賞」に加え、「最優秀作品賞」など全8冠に輝いた『永遠の0』について「歴史を伝え、思いを伝えるのが大きなテーマ」と語り、スピーチで第1回日本アカデミー賞「最優秀主演俳優賞」を受賞した故・高倉健、第2回受賞者の故・緒形拳の名を挙げたが、この2人からも岡田さんは大きなものを受け取っていたよう。高倉さんとは直接顔を合わせたことはなかったそうだが、人を介して名優・志村喬の功績を称えて作られた「志村喬記念館」に「ご自身が行けないので、代わりに行って来てほしい。そして役者として勉強して来なさい」と託されたという。また緒形さんとは以前、10代の頃にドラマで共演しているが、その際に「お前は俳優に向いてる」、「君は(俳優を)続けなさい」という言葉を掛けられたという。岡田さんは偉大な先人たちに思いを馳せ「託されたり、思いが繋がるということが僕の中で最近、多く起こっている。この場にいさせていただくことを許していただけていると感じてます」としみじみと感慨を語った。「最優秀作品賞」の監督として岡田さんと共に取材に出席した山崎監督は、『永遠の0』の製作に際し「(主演が岡田さんと)決まった瞬間に『勝った!』と思った」と絶大な信頼を明かす。岡田さんは改めて「ありがたいですし、信頼していただける役者、ひとりの男になりたいと思ってましたし、一緒に仕事をして信頼を預けていただけて幸せです」と感謝の思いと喜びを口にしていた。(text:cinemacafe.net)
2015年02月28日V6で俳優の岡田准一が27日、東京・品川のグランドプリンスホテル新高輪にて行われた第38回日本アカデミー賞授賞式に出席し、『永遠の0』で最優秀主演男優賞を受賞した。岡田は阿部寛(『ふしぎな岬の物語』)、佐々木蔵之介(『超高速! 参勤交代』)、中井貴一(『柘榴坂の仇討』)、役所広司(『蜩ノ記』)と共に優秀主演男優賞に選ばれ、その中での最優秀賞。『蜩ノ記』で最優秀助演男優賞も受賞しており、男性でのW受賞は史上初となる。最優秀助演男優賞のスピーチでは、涙を浮かべて言葉を詰まらせた岡田だったが、今回は弾けるような笑顔で「本当にありがとうございます!」と高々とブロンズを掲げ、「この作品はやっぱり歴史を伝えるというか思いを伝えることが大きいテーマだったと思っております」と同作の世界観にからめて、自身のこれまでを振り返った。まず、「僕がここに立てるのも第1回の(同賞)受賞者、『人が人を思う大切さ』を伝えてこられた高倉健さんのおかげ」とたたえた。続けて、第2回受賞者の緒形拳さんの言葉「感情が動く時に人が観てくれる」を噛み締めながら、「『辛いことはたくさんあるし、芝居をやるには難しい環境かもしれないけど芝居を続けなさい』と言っていただいて、なんとか続けてこられています」と恩師の助言に感謝した。「向いていると言われたのが芝居と格闘技しかなかった」と照れ笑いを浮かべつつ、「20年前からこの仕事をさせていただいてるんですが、本当に何もできなかったんです」と吐露。「怒られて、ずっと怒られて続けて、たくさんの役者さんやスタッフの皆さんにいろんなことを教えていただいた」と周囲の支えに触れ、「人間を作っていくことを、たくさんの出会ってきて方々に教えていただいて、このようなすばらしい場所に立てるようになりました」と胸を張った。最後に、「テレビの前で気にかけてくださったみなさんも本当にありがとうございます。ここに立てるようになりました。本当にうれしいです」と視聴者に向けてもメッセージ。「またここに帰って来たら実力を認めていただけたんだと思いますし、また帰って来られるように精進して参ります」と意気込み、「誰かまた連れてきてください」と監督をはじめ出席者に語りかけて会場の笑いを誘った。
2015年02月27日「ゆうばり国際ファンタスティック映画祭2015」で2月20日(金)、昨年亡くなった高倉健を偲んで、北海道で撮影された主演映画『鉄道員(ぽっぽや)』が上映され、同作の監督を務めた降旗康男が上映後のトークに出席。健さんと温めていたという幻の企画や若き日の思い出を語った。『鉄道員(ぽっぽや)』は北海道南富良野の駅で撮影され、1999年に公開。日本アカデミー賞「最優秀作品賞」「主演男優賞」などに輝いた。雪の日も、ひとり娘が亡くなった日も、愛する妻が息を引き取った日もホームに立ち続けた一本気な駅員のドラマをファンタジーを交えて描き出した作品。降旗監督は公開当時、本作が“癒し”として受け止められたと語り「2000年前後にグローバリゼーションが日本を覆う中で、そこから取り残された男の寂しさを思って作りました」と語る。この日のトークにはプロデュースを務めた坂上順も出席。坂上氏によると、当初は健さんは本作への参加に乗り気ではなかったが、苦楽を共にしてきた東映のスタッフ陣が、映画の主人公・乙松同様に定年退職を控え、高倉さんとの最後の仕事を熱望していることを知り「最後に東映東京撮影所のスタッフとやろうじゃないか」と引き受けたという。坂上氏は「“パーフェクト”と言うと監督は嫌がると思うけど、どのシーンもどのカットも計算というよりも誰かの力でできたんじゃないかと感じる。プロデュースとは『作る』という意味ですが、『授かった』と感じた」と語る。劇中で使われている楽曲「テネシーワルツ」は高倉さんの元妻であり、すでに当時亡くなっていた江利チエミの代表曲。当初、高倉さんは「自分にとって『テネシーワルツ』は特別」、「テネシーワルツじゃ(思いが強すぎて)芝居できない」と語っていたそうだが、降旗監督は「『テネシーワルツ』しかない」と決意し高倉さんを説得。撮影現場の駅のホームで「僕にとって、あるいは健さんにとってこれが最後の作品になるかもしれない。だからいいじゃないか。個人的なことが入ってるけど、であるが故に余計にいいんじゃないか?個人的な感情は押し殺してやりましょうと言いました」と健さんと2人で交わした会話を明かした。高倉さんとは降旗監督が助監督だった頃からの付き合いで20本もの作品を共に送りだしてきた。だが、作品や企画について話をするときも「世間話の中からお互いに言いたいことをくみ取る、まどろっこしい関係だった」とふり返る。『鉄道員(ぽっぽや)』の後も『ホタル』、そして高倉さんの遺作となった『あなたへ』でも監督と主演俳優として現場を共にしたが、その後も新作の企画を温めていたそう。「去年、『来年の3月には撮影できるのではないか?』と本を作っていましたが、ダメでしたね。いつもの世間話で『あと2本はいけるかな?』『1本がせいぜいでしょ』などと会話していたのですが…」と無念をにじませる。ちなみに、その幻の企画だが「健さんが寒いところより温かいところがいいと言って(笑)、前作(『あなたへ』)は長崎の平戸でしたが、今回も(九州の)阿蘇山を中心に。テーマは(前作と)同じで、人間はどうやって歳をとっていったらいいか?と考えていただけるといいなと思って作っていました」とその内容を明かした。改めて健さんとの仕事について「一緒の方向を歩んでいるなと思いつつ前進していたつもり」と語り「いつも『健さんは僕のアイドル』と言ってましたが、アイドルがいなくなってどうなるか分かりませんが、僕一人で最後の作品を1本ずつ撮っていけたらいいなと思います」と新作への意欲を口にし、客席からは期待を込めた熱い拍手がわき起こった。「ゆうばり国際ファンタスティック映画祭2015」は2月23日(月)まで開催中。(text:cinemacafe.net)
2015年02月20日25周年を迎える「ゆうばり国際ファンタスティック映画祭2015」のオープニングを前に松田龍平、松尾スズキ監督、松岡茉優らゲスト一行が夕張市に到着!市民の熱烈な歓迎を受けた。ゲスト、映画祭関係者一行は新千歳空港からバスで夕張へ。夕張といえば昨年末に亡くなった高倉健さん主演の『幸福の黄色いハンカチ』の舞台としても知られるが、街のあちこちには歓迎の意味を込めて黄色いハンカチが飾られており、通り過ぎるバスに向かって黄色いハンカチを振る市民の姿も。ウェルカムセレモニーが行われる「ホテルマウントレースイ」前にも多くの市民が詰めかけており、カラフルなコスプレ(?)に身を包んだおばあちゃんたちも準備万端でゲストの到着を待ちわびる。松田さんはオープニング作品『ジヌよさらば~かむろば村へ~』に主演しており、監督の松尾スズキと共に登場!ちなみに昨年、新たに設立された、さらなる活躍が期待される俳優、クリエイターに贈られる「ニューウェーブアワード」の「女優部門」を受賞した松岡さんを含め、3人は偶然ではあるがNHK「あまちゃん」に出演しており、ミズタク、純喫茶のマスター甲斐、アイドル「GMT」のリーダー入間しおりが期せずして夕張にて揃い踏み。沿道からは、同映画祭独特の歓迎の合言葉「おかえりなさい!」という声援が飛んだ。松田さんも松尾監督も市民の歓声に笑顔で応える。松岡さんは、夕張の恐怖のマスコットキャラクター“メロン熊”と対面。牙をむき出しにしたメロン熊の口の中に手を突っ込み、舌を触って「気持ち悪い(笑)!」とハシャギ、笑顔で一緒に写真に収まった。このほか、「ニューウェーブアワード」のクリエイター部門受賞の増田セバスチャン監督(『くるみ割り人形)、すっかり同映画祭の“常連”となった津田寛治らも姿を見せ、開幕前から大きな盛り上がりを見せていた。この日の夕刻より行われる「オープニングセレモニー」で映画祭は開幕。2月23日(月)まで5日間の日程で行われる。(text:cinemacafe.net)
2015年02月19日ドラマ「清潭洞<チョンダムドン>アリス」、映画『殺人の告白』などで日本でも大人気の韓国俳優パク・シフが初主演した中国映画『君の香り』。その日本公開が初夏に決定し、新たな一面を見せるパク・シフの場面写真がシネマカフェに到着した。韓国人デザイナーのカン・インジュン(パク・シフ)は、何も言わずに出て行ってしまったガールフレンドを追いかけ、上海にやってくる。だが、そこで偶然出会った女性ジュリー(チェン・ラン)の足に怪我を負わせてしまい、一時的に彼女の生活をサポートすることに。最初は、上手くコミニュケーションがとれずにギクシャクしていたふたりだったが、次第に心が通い合うようになり…。中国最大のポータルサイト「新浪ドットコム」が実施した「最も見たい8月公開映画」(2014年7月時)アンケートにおいて、見事1位を獲得、韓流スターの主演映画としては異例の中国国内約3,800の劇場で上映された本作。主演のパク・シフが歌う主題歌も、中国最大の検索ポータルサイト「百度(バイドゥ)」の音楽ダウンロードチャートで1位に輝くなど、話題となった。兵役を終え、30歳近くでデビューしたパク・シフは、「家門の栄光」「イルジメ~一枝梅」でブレイクし、アラフォーキャリア女子の大逆転を描く「逆転の女王」、ワケありイケメン弁護士を演じた「検事プリンセス」、“朝鮮王朝版「ロミオとジュリエット」”といわれる「王女の男」など、人気ドラマに立て続けに出演。品のあるキュートなスマイルで“笑顔の貴公子”と呼ばれ、日本のみならずアジアで絶大な支持を得ている。名優チョン・ジェヨンと共演した映画『殺人の告白』(’13)では、冷徹な“美しすぎる”連続殺人犯を演じて映画デビュー。昨年末発表された動画配信サービス「dビデオ」の2014年韓国ドラマ視聴率ランキングでは、主演ドラマ「清潭洞アリス」が1位を獲得し、この1月には日本で待望のCDデビューを実現。日本語でレコーディングした「君を…」は発売初日にタワーレコードの全店総合シングルチャートで2位、オリコンデイリーCDシングルランキング3位にランクインするなど、その人気ぶりを示した。初の中国進出作品で、正統派ラブストーリーとなる本作では、チェン・ラン(『孔子の教え』)演じる偶然出会った女性と、言葉の壁を越えて恋に落ちていく“子犬系”男子を好演。また、本作には、巨匠チャン・イーモウ監督のエンターテインメント大作『HERO』、『LOVERS』で共同脚本・原案を務め、高倉健主演の日中合作『単騎、千里を走る。』でも原案を担当したワン・ビンが、共同プロデューサーとして名を連ねている。『君の香り』は初夏、シネマート新宿、シネマート心斎橋ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2015年02月19日●死ぬ役への羨望に「じゃあ、やってみろよ」今年、俳優デビュー10周年を迎えた高良健吾。テレビドラマ『ごくせん』(05年)から役者としての道を歩みはじめ、2012年に『軽蔑』で第35回日本アカデミー賞新人俳優賞、2013年に『苦役列車』で第36回日本アカデミー賞優秀助演男優賞を受賞するなど、着実にキャリアを積み重ねてきた。演技力の高さが招いたことなのかもしれないが、彼のこれまでを振り返る上で、避けては通れないのが「死ぬ役が多い」ということ。『ノルウェイの森』(10年)では自殺、『潔く柔く』(13年)では事故死、『罪と罰 A Falsified Romance』(12年)では殺人者、現在放送中の大河ドラマ『花燃ゆ』で演じている高杉晋作は病死。『千年の愉楽』(13年)では死ぬシーンの撮影が自身の誕生日ということもあった。そんな「死」と向き合う日々を、「楽しくない毎日」と辟易していたこともあったが、思わぬ形で実を結ぶ。14日から公開される映画『悼む人』で彼が演じるのは、全国各地を巡りながら"悼みの旅"を続ける坂築静人。亡くなった人の生前「誰に愛され、愛したか、どんなことをして人に感謝されていたか」を覚えておくために最期の地に赴き、片膝をつきながら魂を拾い上げるように胸に手をあて、その人物の半生を暗唱する。赤の他人へのその行為は初めのうちは「奇行」と受け取られるが、真摯に平等に「死」と向き合う姿勢は、次第に周囲の人々に影響を与え始める。役を通してさまざまな「死」と向き合ってきた高良は、この静人をどのように演じたのか。そして、多くの死を受け入れてきた彼の職業観はどのように自身の死生観へと繋がるのか。高良の「死」と「生」を探った。――「悼む」という言葉の意味を、もう一度見直すきっかけにもなる映画だと感じました。「悼む」という行為は、きっと誰もがしたことがあると思っていて。ただ、静人のやり方だから、ちょっと特別に見えているところがあると思うんです。でも、静人がやっていることは「命に差別をしない」ということ。例えば、幼児虐待のニュースなんかを見ると「きついな」と思ってしまいます。事件が起こるとだいたいの人は加害者の方に関心がいって、被害者の方はあまり覚えていないと思うんです。でも、静人は亡くなった命に対して悼んでいる。それはすごいことだなと思いました。この役をみんなで共有しようとしたり、この人間を分かってもらおうと思ってやると、外に気持ちが向きそうな気がして。静人の悼むセリフだったり、悼む行為が映画の中では徐々に理解されていく。だから、僕が必要以上に客観性を持ちすぎると、この映画の方向性が間違っていきそうな気がしたんです。「演じる」より、「居方」。僕はただただ主観で、自分が思う静人をやるべきだと思いました。――これまで役柄を通して多くの「死」と向き合ってこられましたが、本作を通じての変化は?同じ死は1つもなくて、いろんな死がありました。殺された人、自分で死んだ人、寿命で死んだ人、事故で死んだ人。でも、なんで「死」を考えないといけないんだろうと思っている時もありました。役のおかげで成長できること、気づくことはたくさんありましたが、役のせいで考えさせられたりもした。人を殺す時の気持ちなんて考えたくないし、自分から死ぬ気持ちも考えたくない。その役をうらやましがられるのがすごく嫌で、「じゃあ、やってみろよ」と思ってしまうこともありました(笑)。この映画でいえば、静人自身の死の向き合い方が2回ほど変わっていると思っているんですよ。母の死と妹の出産。物語はその手前で終わっていますが、それは静人だけが感じることができる死と生。そういう気持ちを現場でも感じていこうと思っていました。●役者にとっての「ご褒美」とは?――ニュースを通して多くの人の「死」が伝えられていますが、その見方は変わりましたか。変わりました。被害者の方が気になるようになりました。ほとんどの人が加害者とその家族に関心がいく。被害者のことは、たぶんほとんど知らないと思うんです。そういう見方をすると、ほとんどのニュースが加害者側のことを中心に伝えられているのが分かります。役によって死の向き合い方も違いますし、生の向き合い方も違います。全部の役で感じ方は違いますけど、すべて「通ってきた」と思っています。どんなにどうしようもない生き方でも、自分がその役をやらせていただいて死に触れると…やっぱり悲しいですよね。――大変な作業ですね。それは「仕事」と思うとできます。そして、大切なことだと思っています。やっぱり、「自分がやりたいことだけ」というのもすごく大切だけど、それは与えられたものの中でもできることだなと。「仕事」と思うことでプロにならなければいけない。それを最近感じることができるので、楽しいですね。――俳優としてデビューしてから10年の節目を迎えました。どの時期からそれを実感したのでしょうか。常に考えていたと思うんです。だけど、自分の場合は「やれるかわからないけど、現場でやってみよう!」という勢いがあった。勢いだけでいく瞬間。でも、それって確かなものではない。自分がずっと目指してたことなんですけれど、今は「呼ぶ」という感じ。責任感なのかもしれませんが、それは仕事で、やらなきゃいけないこと。気持ちを作った上で奇跡を待つこともたくさんありましたが、今は気持ちを作った上で「呼ぶ」という感じです。去年やった仕事は自分の中でそれが見えた気がしました。主演という立場で客観的になって考えると、伝えるということはすごく大切になってくると思うんです。でも、それが「この人間を伝える」というとはちょっと違う。芝居としては意図してやらないといけないので、大事なのはそのバランス。主観になれば自分が正しいと思うことを迷いながらやることができる。それをやったら誰かに伝わる。そして、映画の中に静人がいる。いつもそこを目指しているんですが、特にこの作品は主観を意識してやっています。この作品の僕を「抑え気味」という人もいましたけど、僕の中での静人はこれ以上できません。これ以上、僕が静人を主張するといやらしくなる気がするんです。だから、演じるというより「居方」の方を気にしています。ただ、静人がやっている行為は批判もされるだろうなと。それは自分でも分かっていますし、迷いもあります。誠実に命と向き合いながらやればその生き方は誰も否定できない。僕はそれは最低限しないといけないなと思っています。――自分が死んだ後も出演した作品が形として残り続けることについてどう思いますか?自分が死ぬ役をたくさんやらせてもらったからかもしれませんが、「いつかは死ぬ」ということは自覚しています。それは事故のように突然なのかもしれません。高倉健さんや菅原文太さんの作品を観ると、その当時の年齢でお二人が映画の中で生きていて、僕たちはそれを観て感動したりする。それはすごいことですよね。僕がやっているのは、そういう仕事なんだなと感じます。『M』(07年)を観ると18歳の僕が死なずにずっとそこにいる。何十年経ってもその時の僕はその作品の中で生きている。相当なご褒美だなと思います。それはこの世界に入ってから気づいたこと。好きな役者さんが亡くなった時に作品を見てこう思うんです。「でも、生きてる」と。■プロフィール高良健吾1987年11月12日生まれ。熊本県出身。2006年に『ハリヨの夏』で銀幕デビュー。2007年に『M』で第19回東京国際映画祭「日本映画・ある視点」部門特別賞受賞以降、さまざまな話題作に出演。2011年にNHK連続テレビ小説『おひさま』で第36回エランドール賞新人賞・テレビガイド賞、2014年にブルーリボン賞主演男優賞など、数多くの映画賞を受賞した。今年は他に、主演映画『きみはいい子』が初夏に公開。
2015年02月14日まるで絵本の「100万回生きたねこ」である。死んでは生まれ変わり、違う人生を歩む猫。作品ごとに全く違う人物の人生を生きる役者の仕事は、それと似ているかもしれない。演じている役柄が死を迎えることは何も珍しいことではない。それにしても、高良健吾が10年のキャリアの中で、役柄を通じて向き合った「死」の数は、同世代の俳優と比べても群を抜いている。特にキャリア前半、死の影を感じさせない作品の方が少ないくらいだ。「殺されたやつもいるし、自分で死を選んだやつ、寿命の場合もあれば、事故で死ぬこともありました。ひとつとして、同じ死はなかったですね」。ひとりひとりが違う人生を生き、違う死を迎える。生真面目であるがゆえに、演技とは言え、死と向き合うたびに心をすり減らした。「なんでこんなに考えなきゃいけないんだろう?という思いはありました。役のおかげで成長できること、気づくことはたくさんあったけれど、同時に役のせいで人を殺す時の気持ちや、自ら死を選ぶ気持ちについて考えなくちゃいけなくて…。周りからは、そういう役を羨ましがられることも多かったけれど、それがすごくイヤで『じゃあ、やってくれよ!』と思うこともありました」。そんな彼が、俳優生活10年目に運命的な出会いを果たしたのが、天童荒太の直木賞受賞小説を原作とした映画『悼む人』である。巡礼のように全国を歩き、各地で死者を悼み、彼らが生前、誰から愛され、誰を愛し、どんなことをして人から感謝されたかを胸にとどめようとする青年・静人。映画の完成報告会見の席で高良さんは「いままでやってきたことは全て、この役のために必要なことだったのかと思えた」とまで語った。否応なしに生と死を見つめた10年、そして『悼む人』が教えてくれたこと――NHK大河ドラマ「花燃ゆ」への出演でも注目を浴びる27歳がその胸の内を明かしてくれた。「命を差別しないこと」――。全国津々浦々を回り、不慮の死を遂げた人々を記憶にとどめようとする静人の「悼む」という行為を高良さんは、そう分析する。そして、静人のそうした死の捉え方は、高良さん自身の死の見つめ方にも大きな変化をもたらした。「例えば殺人事件が報じられると、ほとんどの人の目が加害者の方に行ってしまう。『(犯人は)こんな奴だったのか!』『そういうことしそうな雰囲気があったよね?』といった具合に。でも、静人は亡くなった命に向き合う。そこに対しては共感というよりも、すごいなと思いましたし、僕自身も、変わりました。ニュースを見ていても被害者の方を見るようになりました。みんなが知らない被害者がどうなったのか?と考えちゃいます。それはこの作品以前はなかったことだし、その視点で見ていると、ニュースというのはほとんど加害者中心なんだと感じさせられます」。高良さんのこうした言葉からも、静人の存在、生き方が持つ強いメッセージが感じられるが、演じる上で高良さんが選んだのは、メッセージを「伝える」というのとは正反対ともいえるアプローチ。ひとつ確かな拠り所となったのが、大竹しのぶが演じる母が静人について尋ねる記者に言う「あなたの目に静人はどう映りましたか?」というセリフだった。「静人という人間を『分かってもらおう』という気持ちでやると、気持ちが外に向いてしまう気がしたんです。静人の“悼む”という行為は映画の中で分かっていくもの。僕が必要以上に“客観性”をもって演じると、映画の方向を間違えてしまうと思い、“演じる”ということよりもそこ(=現場)での“居方”を気にしていました。母の『あなたにどう映りましたか?』という言葉を聞いて、僕が思う静人を演じるべきだと思いました」。引いた目で客観的に観客に「何を伝えたいか?」と考えて演じるのではなく、あくまで静人として現場に立ち、主観的に生き、その姿をそのまま観客に委ねた。「例えば、自分がこの映画の主演ということを考えると“伝える”ということがすごく大切になってくると思うんです。でもそれが『静人という人間を伝える』ということになるとやはり違うと思う。そこで(静人になりきって)主観で演じれば、迷いながらも自分(=静人)が正しいと思うことをやることになる。そうやって静人の気持ちを大切にすれば、見る人が何かを感じてくれる、誰かに伝わると信じていました。それは難しいことだったけど、振り返ったときに、確実に(静人が見ている)この景色を僕も通ったし、(静人が歩んだ)この道を僕も歩んだ。この人を僕は“通り過ぎた”という感覚がありました。静人の行為に対して、おそらく批判もあるだろうし、それは彼自身も分かってて、迷いも自分の中に持ってる。そうした“見えないもの”が伝わると信じてやっていました」。本作が特別な作品となったことは事実だが、それはこれまで幾多の「死」を積み重ねてきたからこそ。例えば『千年の愉楽』の現場ではちょうど25歳の誕生日に死ぬシーンの撮影が行われ「25年前のこの日に生まれて、でもこうやって役で死んでる」と不思議な感慨に襲われたという。毎回、死生観を揺さぶられる。「どんなにどうしようもない奴の役だったとしても、演じていて死が近づいてくると哀しくなります」とも。いまさらながら、生半可な気持ちでできることではない。「でも、それを“仕事”と思うと出来るんです」――。そう語る声は心なしか少し、楽しげである。「仕事だからやらないと…」という思考は一見、ネガティブに聞こえるが、もちろん、そうではない。「仕事だという感覚はすごく大切だと思います。趣味じゃないんだと。自分のやりたいことだけをやるというのも大切なことかもしれませんが、実はそれ(=やりたいこと)は、与えられた仕事の中でできることなんだなと最近、思うようになりました。仕事と考えることで、プロにならなくてはいけないと感じてて…だから最近、楽しいのかな?」さらに、10年の中での仕事そのものへの向き合い方の変化についてもこう言及する。「やれるかどうか分からないけど、現場でやってみようという、どこか“勢い”だけで行っている瞬間があったし、そうやってできてもいたんですが、それは決して確かなものじゃないんです。自分が目指しているのは『おれが呼ぶよ』という感じ。仕事である以上、やらなきゃいけないし、呼ばなきゃいけない。これまでも奇跡を『待つ』ということはありました。気持ちを作った上で。でもいまは、気持ちを作った上で奇跡を『呼ぶ』という感覚なんです」。求められる役柄に関しても、ここ数年で、死と隣り合わせのものばかりでなく、明るさや希望に満ちた人物を演じる機会も増えてきた。それを素直に「嬉しい(笑)」と感じている。「いろんな自分に逢いたいって思います。いろんな役をやりたいし、すべきだなと。さきほどの『仕事』の話じゃないですが、以前は『これは僕じゃない』と思っていた仕事もあったんです。いまは『この1行のセリフを言いたい』『このシーンで自分は何をするんだろう?』という気持ちで仕事をしてるんです。『潔く柔く』もそうだし『平成猿蟹合戦図』もそうでした。明るい役が増えてきたのは純粋に嬉しいです。やはり、ネガティブな役よりは気持ちは上がります(笑)」。「死」と向き合いながら歩み続け、そこから「生」を見出し、それでもやはり「死」が常に「生」と隣り合わせにあるということも常に忘れない。「『いつか死ぬんだ』という感覚は分かります。それは、自分が死ぬ役をたくさんやったからこそ感じるのかもしれない。『若くても死ぬ』『事故で死ぬことがある』と。いま、そういう気持ちで例えば高倉健さんの作品を拝見すると、高倉さんは映画の中で当時の年齢のまま生きていて、僕らはそれを見て感動してる。すごいことだな、そういう仕事なんだなと感じます。僕が18歳の時に撮った『M』を見たら、18歳の僕がそこにいるんです。死なずに。何十年後に見られても、18歳の僕がそこに生きている。それは相当なご褒美だなと思います。『(仕事に対して)真面目だね』と言われますが、そりゃそうなりますよ!」。そしてもうひとつ、高良さんが役者という仕事の“楽しさ”について語ったのが、母親役の大竹さんとの共演に話が及んだ時だった。「大竹さんの素晴らしさを僕は言葉にして表現することが出来ない。でも、それでいいのかなと思ってます(笑)。僕が大竹さんを前にして感じたことは、あの時、目の前にいたからこそ感じられたことであり、それはすごくラッキーなことなんだなと思うんです。不思議なんです。そこに連れて行ってくれるというか、演じていて『あぁ、これはいま、大竹さんが連れて行ってくれているんだな』と感じる瞬間がある。同じように例えば大河ドラマ(『花燃ゆ』)でも、伊勢谷(友介)さんが演じている松陰先生を前にして『いま、松陰先生の言葉を受けている』と感じることがあるんです。そこで僕が、感じるままにガーッと動いたら、それまで作ってきた役が違ってきちゃうかもしれないから(誘惑に駆られても)できないんですけど…。それはまた、僕の勝手な自己満足かもしれないけれど、でもそういう見えないものがスクリーンに映るとやっぱり信じてるんです」。現在は「花燃ゆ」の撮影の毎日だ。高良さんが演じる高杉晋作もまた、革命児として生きつつも、新たな時代の幕開けを前にして斃れることを運命づけられている。ここでその詳細は記さないが、高良さんは、彼の歩んだ軌跡に触れつつ、これまでとはまた違うその死を「現場で感じようと思ってます」と静かに微笑んだ。死んでは生まれ変わり、また生きる。高良健吾は何度でも甦り、永遠に銀幕の中に生き続ける。(photo / text:Naoki Kurozu)■関連作品:悼む人 2015年2月14日より全国にて公開(C) 2015「悼む人」製作委員会/天童荒太
2015年02月13日人気テノール歌手・錦織健がプロデュースし、自らも出演する「錦織健プロデュース・オペラ」の第6弾として、モーツァルト《後宮からの逃走》が、2~3月に全国7都市で上演される(全8公演)。「錦織健プロデュース・オペラ」は、ビギナーも気楽に楽しめるエンタテインメントとしてのオペラ上演を理想に掲げて2002年にスタートした、彼曰く「旅まわりの一座」。抵抗なくオペラに入るためには笑いが一番と、毎回喜劇を題材にした作品を採り上げている。何事も同じだと思うけれど、初体験にはなるべく上質なものを勧めたい。「オペラは初めて」という観客も重視しているからこそ上演クオリティにはこだわっている。日本のトップクラスの歌手たちに「座長」の錦織自身が声をかけて集めるキャストはいつも豪華な顔ぶれ。加えて、稽古の質の高さと内容の濃さは、オペラ歌手たちの間でも評判になっているほどだという。若い頃からテレビのバラエティ番組でロックやポップスを熱唱したりと、オペラを囲む垣根を取り払って広い層のファンを獲得してきた錦織ならではの経験と熱意と本気が結実したプロジェクトと言ってよいだろう。《後宮からの逃走》は「ジングシュピール」と呼ばれ、歌と歌をつなぐたくさんのセリフによって物語が進行してゆくタイプの作品。今回は歌の部分は原語のドイツ語だが(日本語字幕つき)、セリフは日本語で上演するからわかりやすい。わりに単純な物語なので、特別な予習なしでも理解できるはずだ。筋さえわかってしまえばあとは歌芝居。モーツァルトの軽快で美しい音楽と声の魅力を、耳が感じるままに楽しもう。実は歌い手にとってはかなり技巧的で難しい曲も多いのだけれど、観る側としてはそれも大きな楽しみのひとつだ。オペラの筋は、公演タイトルに添えられた錦織発案の「ハーレムから助け出せ!」というキャッチコピーのとおり、スペイン貴族の青年ベルモンテが、誘拐された恋人コンスタンツェを奪還すべく、トルコの後宮(ハーレム)に単身乗り込むという、恋と冒険の物語。最後には大どんでん返しのハッピーエンドが待っている!文:宮本明
2015年02月05日先日、惜しくもお亡くなりになった高倉健さんのイメージといえば「寡黙」。高倉健さんに代表されるように、男性といえば口数が少ないというイメージがあります。一方女性は、井戸端会議なんて言葉もあるように近所の主婦たちが集まって立ち話。男性から見ると「そんなに話すことがあるのか」と思うほど、延々と話している女性の姿を見かけることも多いです。しかも、その度合いは年を重ねるごとに増しているような……。どうして女性は、そんなにもおしゃべりなのでしょうか。○「話す」ことが目的の女性おしゃべりな理由というのは、いくつかあると思います。ですがその前に、話すという行動について考えてみましょう。あなたが、誰かに何かを話す理由はなんでしょうか。当然、相手に伝えるべき事柄があって、それを伝えるために話します。この場合、いわば情報伝達の手段として話すという行動があるわけです。ですが、それはメールであったりLINEであったりと、文字によっても相手に伝えることができますよね。ですので、何か伝えたいことがあって話したいというのは、実はそれほど多くはないのかもしれません。では、そういった手段以外で話すことの意味は何か。それは、話すこと自体が目的となっているということです。つまり、話したいから話す、というわけです。女性が男性に相談をしたとします。このとき男性は、女性の相談に対して解決策を一生懸命見つけようとします。そして、女性に悩みを聞き終わったとに、「それは、○した方がいいんじゃないかな」とアドバイスするわけです。男性からすれば、相談を持ちかけられているわけですから、親切に相談の答えを示すわけです。ですが、当の相談した女性からすれば、「そんなこといってもらいたいわけじゃないのに」って思うわけですよね。悩んでいるのだけど、アドバイスをもらいたいわけではなく、話すことでスッキリしたい。いわば、感情調整の行動として、おしゃべりをしているだけなのです。そして、できることならその悩みに対して共感してほしいわけです。このように、男性と女性の話すという行動の違いが、女性をおしゃべりにさせているのではないでしょうか。つまり、男性の場合は話すという行為があくまで情報伝達ための手段。伝えるべき情報があっても、それを伝えたらそこで話すという行為は終了。伝えるべき情報がなければ話す必要はないわけです。その一方で、女性の場合は話すことが目的なわけですから、自分が満足するまで話し続けてしまうわけです。では、どうして年を重ねるごとにおしゃべりになるのか。それは、若いときよりも年を重ねたときの方が、いろいろとストレスが多いからではないでしょうか。抱えたストレスが多いからこそ、話すことでスッキリしたい。ストレスによるマイナスの感情を調整するために、おしゃべりになってしまうのだと思います。※画像は本文と関係ありません。* * * * *○著者プロフィール平松隆円化粧心理学者 / 大学教員1980年滋賀県生まれ。2008年世界でも類をみない化粧研究で博士(教育学)の学位を取得。京都大学研究員、国際日本文化研究センター講師、チュラロンコーン大学講師などを歴任。専門は、化粧心理学や化粧文化論など。魅力や男女の恋ゴコロに関する心理に詳しい。現在は、生活の拠点をバンコクに移し、日本と往復しながら、大学の講義のみならず、テレビ、雑誌、講演会などの仕事を行う。主著は「化粧にみる日本文化」「黒髪と美女の日本史」(共に水曜社)など。
2015年01月20日映画や電子書籍がスペシャルプライスで楽しめる、iTunes Store「今週の映画」とiBookstore「今週のブック」を毎週チェック! iPhoneやiPadで注目作品をお得に楽しんじゃいましょう。iTunesの映画レンタルや電子書籍をまだ利用したことがない方も、お手軽な価格で利用できるのでお試しに最適です。関連作品や便利な機能、使い方のコツも紹介していますので、ぜひご活用ください。○今週の映画昭和のお正月といえば寅さん。『男はつらいよ』は世界最長の映画シリーズとしてギネスブックにも認定されています。日本人なら、見たことはなくても作品名を聞いたことくらいはあるのでは。2015年1本目の「今週の映画」は同シリーズ15作目の『男はつらいよ 寅次郎相合い傘』(HDリマスター版)です。主役の寅次郎を演じ続けた渥美清さんが亡くなってから、まもなく20年。昔はなぜこんな日常劇が人気映画なのか不思議に思っていましたが、今ならその良さを理解できる気がします。ぜひご家族で、のんびり昭和のお正月気分を楽しんでください。柴又へ離婚したリリーが訪ねて来たが、寅さんは青森で自由を求めて旅するサラリーマン・兵頭と一緒にいた。その後、函館へ渡りリリーと再会、三人の旅となった。兵頭は初恋の人に会いに小樽へ来たが、喫茶店の女主人として苦労する姿に複雑な思いがした。そして「女の幸福」のことで寅さんとリリーは大喧嘩、三人の旅は終わった。柴又で喧嘩を後悔する寅さんはリリーが訪ねてきて大喜び、雨に降られたリリーを駅まで傘を持って迎えに行くほどだった。とらや一家はリリーを寅さんの奥さんにと願い、リリーも承諾したが、寅さんはそれを冗談扱いし、リリーも出ていってしまった。つながり作品今回は監督つながりで山田洋次監督の作品をピックアップ。『男はつらいよ』シリーズはもちろん、昨年亡くなった俳優・高倉健さんの代表的な作品のひとつ『幸福の黄色いハンカチ』など、数々の作品がiTunes Storeにそろっています。また、PodcastではApple Storeで行われたトークイベントにおいて、監督が家族や映画について語った貴重なお話も配信中。特別じゃない世の中に生きる人々を描き続ける映画監督・山田洋次の世界をたっぷり楽しめます。○今週のブック重厚な作品は時間のとれる時にじっくり読みたいもの。今週のブックは、ドラマや映画にもなった経済小説『ハゲタカ』シリーズの作者・真山仁による長編小説『ベイジン』の上巻です。北京五輪開幕直前の中国を舞台に、スリリングな物語が展開します。著者はこの作品について「『ベイジン』は、我々がけっして忘れてはならない希望について書いた小説です」と語っています。絶望的に思われる状況から、一体どんな展開が待っているのか。一年の初めに、希望へ続く物語を読んでみませんか。お正月休みにぴったりの一作です。ハゲタカシリーズで人気の真山仁の大傑作。中国の威信を賭けた北京五輪の開幕直前。開会式に中継される“運転開始”を控えた世界最大規模の原子力発電所では、日本人技術顧問の田嶋が、若き中国共産党幹部・鄧に拘束されていた。このままでは未曾有の大惨事に繋がりかねない。最大の危機に田嶋はどう立ち向かうのか――。時代の激流と人間の生き様を描く著者の真髄が結実した大傑作。つながり作品現実に起きた事件をモデルにした本格派経済小説『ハゲタカ』をはじめ、社会派の作品で知られる真山仁。フィクションであり、エンターテインメントでありながら、金融から農業、宇宙開発まで、様々なテーマを骨太に描いています。
2015年01月01日『初恋のきた道』や『HERO』、高倉健の主演作『単騎、千里を走る。』などで知られる中国の巨匠チャン・イーモウ監督が、世界的に活躍する女優コン・リーと、『王妃の紋章』以来8年ぶりにタッグを組んで贈る『妻への家路』。スティーヴン・スピルバーグやアン・リーといったオスカー監督受賞監督からも称賛を受けている本作から、予告編とポスタービジュアルが到着した。1977年、中国。文化大革命が終結し、20年ぶりに解放されたルー・イエンシー(チャオ・ダオミン)は妻のフォン・ワンイー(コン・リー)が待つ家へと帰るが、待ちすぎた妻は心労のあまり重い記憶障害となっていた。イエンシーは娘・タンタン(チャン・ホエウェン)の助けを借りながら、“親切な他人”として向かいの家に住み、収容所で書き溜めた何百通もの妻への手紙を彼女に読み聞かせ、帰らぬ夫を駅に迎えにいく彼女に寄りそっていく…。チャン・イーモウ監督とコン・リーといえば、『赤いコーリャン』『秋菊の物語』『活きる』などで各国の映画祭の栄えある賞を席巻し、中国映画の新たな歴史を生み出してきた名コンビ。8年ぶりのタッグとなった本作では、それぞれさらなるキャリアと人生を重ねたふたりが、奥深い人間ドラマという原点に返り、21世紀に伝えるべき最高傑作を生み出している。このたび到着した予告編は、1組の夫婦が文化大革命によって引き離されるところから始まる。だが、20年ぶりに解放され家路についた夫が見たものは、心労のあまり夫の記憶だけを失ってしまった妻の姿。実の夫の隣で、顔を忘れた夫の帰りをひたすら待ち続ける妻と、そんな妻に20年間書き溜めた手紙を読み聞かせ、寄り添い続ける夫。そんな最も切ない夫婦の姿に、スピルバーグが泣き、アン・リーが絶賛したという、その意味がヒシヒシと伝わる映像となっている。主演を務めるのは、『SAYURI』『ハンニバル・ライジング』などハリウッド映画に進出し、国際的なスターの地位を獲得している、コン・リー。記憶喪失の妻の役は彼女にとっても大きなチャレンジとなったようで、撮影が始まる前には、病院と老人ホームで実際に生活して、重い記憶障害を患った人たちの肉体と心理を体感したという。かつて公私ともにパートナーだった彼女と再度組んだチャン・イーモウ監督は、「私にとって本作は、若いころの情熱と熟練した技術の両方を動員して挑んだ作品です。観客の皆さんがこの物語を心に刻み、その裏側にある感情を忘れないでいてくれることを願っています」と、本作にかける熱い思いを明かしている。『妻への家路』は2015年3月、TOHOシネマズ シャンテほか全国にて順次公開。(text:cinemacafe.net)
2014年12月30日来年2月に開催されるゆうばり国際ファンタスティック映画祭で、高倉健さんの追悼企画“ありがとう高倉健さん『幸福の黄色いハンカチ』特別上映”が実施される。映画ゆかりの地である“ゆうばり”市民の声が発端となり実現した企画で、デジタルリマスター版を無料上映する。その他の写真『幸福の黄色いハンカチ』は、ゆうばりを舞台に健さん演じる刑務所帰りの中年男が、偶然出会った若い男女とともに妻の元へ向かうまでを描いたロードムービー。1977年に公開された本作は、第1回日本アカデミー賞を始め、同年の映画賞を総なめにした。映画祭運営事務局は今回の企画決定について「作品の上映、鑑賞を通して、ゆうばり映画祭に集う全国の映画ファンが、健さんに感謝の意を表す場として提供できれば」と語っており、関連イベントとして、2月20日(金)から22日(日)までの3日間、ロケ地を会場とした“幸福の黄色いハンカチ広場”を臨時オープンする。広場には献花台を設けるほか、健さんへのメッセージカード(黄色)の記入コーナーを設置し、カードは関係者を通じて健さんの墓前に供えられるよう調整するという。なお、『幸福の黄色いハンカチ』上映後には撮影に参加した市民やエキストラ参加者が座談会を行う予定。『ゆうばり国際ファンタスティック映画祭2015』2015年2月19(木)から2月23日(月)まで開催
2014年12月25日今年11月10日に83歳でこの世を去った、日本が誇る映画スター・高倉健。その追悼企画が、来年で25回目を迎える「ゆうばり国際ファンタスティック映画祭2015」で行われることが決定した。「ゆうばり国際ファンタスティック映画祭」は、1990年より北海道夕張市でスタートした映画祭。特別招待作品、国際コンペティション、オマージュ上映、特別企画など、ハリウッド大作から邦画、インディーズ作品まで幅広い作品が上映され、 秋の東京国際映画祭と並んで映画界の春のお祭りとして、日本国内でも有数の歴史をもつ映画祭だ。今回、決定が発表された追悼企画『ありがとう!高倉 健さん 「幸福の黄色いハンカチ」追悼上映会』は、来年度の同映画祭の特別企画のひとつだ。この追悼企画で上映される高倉さんの代表作『幸福の黄色いハンカチ』(’77)は、“ゆうばり”を舞台に高倉さん演じる刑務所帰りの中年男が、偶然出会った若い男女とともに妻の元へ向かうまでを描いたロードムービー。 第1回日本アカデミー賞を始め、国内における同年の映画賞を総なめにした、まさに不朽の名作だ。今回の追悼上映イベントは、本作ゆかりの地である“ゆうばり”市民の声が発端となり実現したもの。映画祭運営事務局は今回の企画決定について「作品の上映、鑑賞を通して、ゆうばり映画祭に集う全国の映画ファンが、健さんに感謝の意を表す場として提供 できれば」とコメントを寄せている。また、この上映に関連したイベントとして、映画祭期間中の2月20日(金)~22日(日)の3日間、本作のロケ地である「幸福の黄色 いハンカチ広場」を臨時オープンすることも決定。地元商工会などによる市内の店舗・住宅を“黄色いハンカチ”でデコレーションす る企画なども同時に予定している。<『ありがとう!高倉健さん 「幸福の黄色いハンカチ」追悼上映会』/詳細>日程:2015年2月20日(金) 10:30開演会場:アディーレ会館ゆうばり大ホール(580席)内容:『幸福の黄色いハンカチ』デジタルリマスター版を上映後、撮影に参加した市民やエキストラ参加者が座談会を行う予定。入場料:無料「ゆうばり国際ファンタスティック映画祭2015」は2015年2月19日(木)~23日(月)開催。(text:cinemacafe.net)
2014年12月25日●懐かしさに感涙必至! 年代別一挙放送「ザ・タイムトリップ」スカパー!ではこの年末年始「スカパー!史上最大の一挙放送」と題して、12月23日(火)から2015年1月4日(日)にかけ、300番組以上がラインナップ。各局イチオシの「ザ・ベスト」(12月23日)、各チャンネルの一挙編成を年代別でお届けする「ザ・タイムトリップ」(12月27日~2015年1月4日)、そして大晦日の「ザ・カウントダウン」(12月31日)の3本柱でおくる今回の一挙放送は、これまで時間がなくてなかなかスカパー!を見られなかった人にとって、じっくり腰を落ち着けて良質のプログラムを鑑賞出来るまたとないチャンスとなっている。12月27日(土)からスタートする「ザ・タイムトリップ」は、スカパー!各チャンネルの一挙放送を1960年代から2014年までの年代別に網羅した特別編成。それぞれの年代を代表するプログラムが勢ぞろいとあり、こちらも必見だ。まず1960年代のオススメは、伝説のお色気番組『11PM一挙放送』(12月27日 深夜3:00~ほか CS219 衛星劇場/Ch.628 衛星劇場HD)。今や地上波ではほとんど不可能ともいえるセクシー企画の数々をじっくりと堪能したい。ほかにも『ジミ・ヘンドリックス一挙放送』(12月27日 14:00~ほか CS326ミュージック・エア/Ch.638ミュージック・エア)や、今年逝去した高倉健主演の人気任侠シリーズ『一挙放送! 日本侠客伝』(12月29日 20:00~ほか CS218 東映チャンネル/Ch.629東映チャンネルHD)もおさえたい。1970年代といえば『ドリフ大爆笑&特別総集編12作連続放送』(12月31日 24:05~ CS293 ファミリー劇場HD/Ch.660 ファミリー劇場HD)。『宇宙船戦艦ヤマト 劇場版全5作HDリマスター版TV初放送』(12月27、28日 BS202スターチャンネル3/CH.627スターチャンネル3)、『タイムボカン 全61話イッキ見!』(12月30日 17:00~ CS331カートゥーンネットワーク/Ch.668 カートゥーンネットワークHD)の懐かしアニメもスタンバイ。1980年代はちょっと渋めに『藤田まこと主演劇場版「必殺!」全6作品一挙放送』(12月29日 21:00~ほか CS292 時代劇専門チャンネルHD/Ch.662 時代劇専門チャンネルHD)などはいかが? 『バック・トゥ・ザ・フューチャーシリーズ(全3作)[字]』(12月27日 14:45~ほか BS201 スターチャンネル2/CH.626スターチャンネル2)も一気見にはぴったり。洋楽ファンには『マイケル・ジャクソン一挙放送』(12月29日 15:25~ほか CS326 ミュージック・エア/Ch.638ミュージック・エア)『50 Songs To Watch!―80’s』(2015年1月1日 14:00~ CS323 MTV HD/Ch.640 MTV HD)が注目だ。1990年代は『反町隆史主演「GTO」ドラマシリーズ一挙放送』(2015年1月1日 13:00~ CS223チャンネルNECO/Ch.633チャンネルNECOーHD)でノリノリ気分を味わうのもいいし、『アガサ・クリスティー「名探偵ポワロ」24話一挙』(Ch.649AXNミステリーHD)で珠玉のミステリーにどっぷり浸かるのもよし。2000年代のオススメは『坂の上の雲』(1月1日 15:00~ほか CS305 チャンネル銀河 歴史ドラマ・サスペンス・日本のうた/Ch.664 チャンネル銀河 歴史ドラマ・サスペンス・日本のうた)。『「ひらり」総集編「あすか」総集編「ちゅらさん」総集編「おひさま」総集編 5作品一挙放送』(12月30日 4:00~ほか Ch294ホームドラマチャンネル/Ch.661 ホームドラマチャンネルHD)もこの機会にぜひ見ておきたい。ぐっと近づき2010年代。主題歌も大ヒットした『「マルモのおきて」+SP2作品一挙』(2015年1月1日 12:00~ほか CS308フジテレビTWOドラマ・アニメ/Ch.615フジテレビTWOドラマ・アニメHD)、海外ドラマでは『「ゴシップ・ガールファイナル・シーズン」特別番組+全10話一挙放送』(2015年1月2日 11:30~ CS310 スーパー!ドラマTV HD/Ch.647スーパー!ドラマTV HD)と、ドラマにハマるのもいいだろう。そして2014年は『神春!でんぱ組.inc7時間スペシャルZepp!日比谷野音!!武道館!!!神ライブの光(オモテ)と影(ウラ)一挙大放送』(2015年1月2日 11:00~ CS298テレ朝チャンネル1ドラマ・バラエティ・アニメ/Ch.611テレ朝チャンネル1ドラマ・バラエティ・アニメ)でド派手に盛り上がるべし! ほかにも『「ブレイキング・バッド」全62話一挙放送』(12月27日 深夜1:00~ほか CS310スーパー!ドラマTV HD/Ch.647スーパー!ドラマTV HD)や『錦織圭25歳バースデーSP25時間一挙放送』(12月29日 22:00~ CS254GAORA SPORTS/Ch.602GAORA SPORTS)も気分がアガること間違いなしだ。●選りすぐりの300番組がラインナップ!続いて、12月23日(火)13時からスタートする「ザ・ベスト」の中から、ジャンル別に気になるプログラムをピックアップしよう。○『トランスフォーマー』シリーズ3作品が登場やはり最初に目に留まるのが映画。『トランスフォーマー』シリーズ3作品(CS227ザ・シネマ/Ch.631ザ・シネマHD)、『スパイダーマン』シリーズ3作品(BS252イマジマBS・映画/Ch.630イマジカBS・映画)、『ジェイソン・ボーン』シリーズ全3作(BS201スター・チャンネル2/Ch.626スターチャンネル2)と、人気シリーズがまとめて放送。現在、最新主演作『バンクーバーの朝日』が公開中の妻夫木聡をフィーチャーした『総力特集俳優・妻夫木聡』(BS255BS日本映画専門チャンネル/Ch.634日本映画専門チャンネルHD)も押さえておきたい。次に音楽。ビートルズの1964年のアメリカ進出時の模様を追った日本初放送のドキュメンタリー番組を含む『ビートルズ16番組21時間一挙放送』(CS326ミュージック・エア/Ch.638ミュージック・エア)をはじめ、今世紀最大のボーイズグループ、ワン・ダイレクションの魅力が詰まった『MTV BOYS SENSATION!~ONE DIRECTION SPECIAL~』(CS323MTV HD/Ch.640MTV HD)、そして日本からは『LUNA SEA一挙放送』(BS241BSスカパー!/Ch.585BSスカパー!)と、見応え&聴き応えのあるプログラムが目白押し。○人気海外ドラマシリーズも一挙放送が嬉しいといえばドラマ。高校の弱小合唱部の奮闘を描き、世界中に"グリー現象"を巻き起こした『Gleeシーズン5全話一挙放送』(CS312FOX/Ch.651FOX HD)、2015年12月公開の『スター・ウォーズ エピソード7』の監督を務めるJ・J・エイブラムス製作総指揮による、手に汗握る近未来サスペンス『パーソン・オブ・インタレストシーズン4Catch Up 第1~9話』(CS311AXN海外ドラマ/Ch.650AXN HD海外ドラマ)の人気海外ドラマに加え、今年の夏、上戸彩が不倫主婦を演じて話題になった『昼顔~平日午後3時の恋人たち~』(CS308フジテレビTWOドラマ・アニメ/Ch.615フジテレビTWOドラマ・アニメHD)も早くも放送。話題作ぞろいなので、この機会にぜひ一気見だ。○伝説のバラエティー番組も続々!忙しい毎日を忘れ、何も考えずに楽しむならバラエティーがぴったり。テレビ史に残る伝説的バラエティー『風雲!たけし城』完全制覇特集(CS297TBSチャンネル2名作ドラマ・スポーツ・アニメ/Ch.617TBSチャンネル2 名作ドラマ・スポーツ・アニメ)、クリスマスをテーマにしたドリフターズのスペシャルコント『ドリフのクリスマスプレゼント 5作品イッキ見!』(CS293ファミリー劇場HD/Ch.660ファミリー劇場HD)で思いっきり笑いたい。ドキュメンタリー好きとしては『コスモス:時空と宇宙』(CS343 ナショナルジオグラフィックチャンネル/Ch.675ナショナルジオグラフィックチャンネルHD)、『世界大自然紀行 BEST 10』(CH.673ナショジオワイルドHD)を鑑賞しながら宇宙や自然に思いを馳せるのも悪くない。ほかにもテニス、アニメ、韓流ドラマ、大相撲、麻雀、時代劇、歌舞伎、料理、釣り、競馬など、あらゆるジャンルが網羅されており、まさにベストなラインナップ。この中に見たい番組が必ずあるはずだ!ざっと駆け足で紹介してきたが、なにせ300番組以上あるものだから、とてもじゃないが全部は紹介しきれない。これはもう今すぐスカパー!に加入し、その目で確かめるしかないだろう。史上最大の年末年始をスカパー! と共に満喫してはいかがだろうか。
2014年12月22日Google Japanは16日、検索サービス「Google」で検索された2014年の検索ランキングを公開した。調査対象期間は2014年1月1日~11月30日。Googleでの検索量が昨年と比較して上昇した"急上昇ランキング"では、サッカーの世界選手権大会が1位に、子供向けアニメ番組「妖怪ウォッチ」が2位、第22回冬季オリンピックが3位にランクインした。また、急上昇ワードの中の「話題の人(男性)」では、日本人初の4大大会シングルスファイナリストとなった錦織圭選手や、ソチオリンピックのフィギュアスケート男子シングルで金メダルに輝いた羽生結弦選手、11月10日に逝去した俳優の高倉健氏がランクイン。急上昇ワードの中の「話題の人(女性)」では、STAP細胞に関する研究を発表して時の人となった小保方晴子氏ほか、フィギュアスケーターの浅田真央氏、東京都議会議員の塩村文夏氏がランクインしている。
2014年12月17日