映画『ソラニン』のメインテーマとエンディングテーマを担当する4人組ロックバンド、ASIAN KUNG-FU GENERATION(以下、アジカン)のボーカル、後藤正文と、同映画の音楽を“ent”という名義で担当する、ロックバンド「ストレイテナー」のボーカル、ホリエアツシが3月5日(金)、都内で行われた同作のトークイベント付き試写会で、自身らのブレイク前の青春時代をふり返った。プロのミュージシャンになる夢を抱え、フリーターとしてバンドを続ける若者・種田(高良健吾)とその彼女で自由を求めて会社を辞めた芽衣子(宮崎あおい)の姿を描く青春恋愛ストーリーで、原作は漫画家、浅野いにおの同名人気コミック。メインテーマ「ソラニン」は浅野さんが作詞を手掛け、後藤さんが曲を書き下ろしている。感想を求められたホリエさんは「劇中の(※高良さんが歌うバージョン)を聴いたとき、泣いちゃいましたね。いいんですよ」と絶賛。後藤さんは「作風としては前にさかのぼって自分たちの青春時代を投影したようなもの。青臭いものが出てきちゃったな、みたいな。みなさんが喜んでくれるのが複雑です」と照れくさそうにうつむき加減。一方、今回、映画の音楽に初挑戦となったホリエさんは「まず第一に(大切なのが)役者さんであり映像。自分が普段音楽を作るときとは全然違う作業だった」とふり返り「感情移入して泣きながら作っていましたね」とこちらも照れ気味。映画については、後藤さんが「大学に行って帰りに飲み屋でクダを巻いていた頃を思い出しますね、ああ、分かるなって」と登場人物らに共感しつつ「でも、こんなはずじゃなかったと思いながらも、やり続けていればなんとかなるって思っていたんですよね」。ホリエさんも「バンドやって鳴かず飛ばすの頃もあったけど、アホみたいに自信がありましたからね」としみじみ。後藤さんは「こんな風に、ちょっとしたネジが外れている人じゃないと音楽辞めちゃうんですよね。就職とかオヤジが怒っているとかで。僕らはちょっとおかしい」とプロミュージシャンを目指す若者の厳しい現実を伝えていた。『ソラニン』は4月3日(土)より全国にて公開。(photo/text:Yoko Saito)■関連作品:ソラニン 2010年4月3日より全国にて公開© 2010浅野いにお・小学館/「ソラニン」製作委員会/写真:太田好治■関連記事:ふたりの想いをつなぐ歌!『ソラニン』劇場鑑賞券を5組10名様にプレゼント高良健吾率いる劇中バンド熱唱のデモCD付き!『ソラニン』特別前売鑑賞券予約開始宮崎あおいが歌う!心揺さぶる青春映画『ソラニン』カップル限定試写会に25組50名様をご招待『ソラニン』メイキングDVD付き鑑賞券の受付開始早くもネット上で1位獲得!『ソラニン』×アジカンのメインテーマのCDジャケット初披露!
2010年03月05日プロボクサーの亀田興毅が、市原隼人主演の映画『ボックス!』(李闘士男監督)でスクリーンデビューすることが明らかになった。同作は、高校のボクシング部を舞台に、やんちゃ坊主ながら天才的ボクシングセンスを持つ鏑矢(かぶらや)義平(市原隼人)と幼なじみで努力型の優等生・木樽優紀(高良健吾)の交流とそれぞれの挫折、苦悩から立ち上がる姿を追う青春ドラマで、原作は「探偵!ナイトスクープ」などを手掛けてきた放送作家・百田尚樹氏の同名小説。亀田さんはクライマックスの国体予選で鏑矢が宿敵・稲村との試合に挑むシーンで、稲村を視察するため観戦に来たプロボクサーの本人役で出演する。2人は、市原さんが一昨年3月、亀田選手の試合でリングアナを務めたことをきっかけに同い年ということもあり親交を深め、同作への主演を機に市原さんが亀田選手の本作への出演を提案。亀田選手もそれを快諾し、WBC世界フライ級王者の映画デビューが実現した。撮影は茨城県内の体育館で行われた。入場し、リング脇の席に座った亀田さんは、リング上の熱戦に見入り真摯な表情。展開が白熱すると興奮気味に体を揺らし、稲村のパンチが飛ぶと「いけ!いけ!」と熱く声援を送った。撮影が終わり、市原さんと対面した亀田さんは「難しいし慣れないことをするのは恥ずかしい。めっちゃ緊張したわ」と苦笑い。スクリーンデビューの感想を聞かれ「ホンマにチョイ役で、『いけーっ』としか言うてへんからなぁ」と映画のデビュー戦の手応えを明かした。市原さんは出演をオファーした心境を「同い年だし、2人でいろんなことを経験したら楽しいし、お互い違う自分を探し出せればと思った」と説明。亀田選手の俳優のセンスについて聞かれると「分からないですが、ボクシング以外にもいろいろなことができそう。これから何か弾けるんじゃない?」と期待を寄せた。8月からボクシングのトレーニングを積んできた市原さんに、亀田さんは「数か月であれぐらい動けるなら、結構練習したんちゃう?普通こんだけの動きはできへん。プロテストくらい受けたら?受けて1回試合したらごっついボクシングも盛り上がるんちゃう?」とリング上の“競演”ラブコール。市原さんの印象を「見たまま熱い、ヤケドするわ。イッチーじゃねえな、アッチーやわ」などと笑わせ、市原さんも「器用にやる大人というより、真っ直ぐで人思いで優しい人」とお返し。ヘビー級の好相性をうかがわせていた。『ボックス!』は5月22日(土)より全国東宝系にて公開。(text:Yoko Saito)■関連作品:ボックス! 2010年5月22日より全国東宝系にて公開© 2010 BOX! Production Committee■関連記事:【文豪を演る】インタビューvol.2 優香 as お慶太宰に敗北感味わわす女に快感?市原隼人と共演できる!『ボックス!』クライマックス・シーンでエキストラ大募集
2010年03月03日先日開催された第60回ベルリン国際映画祭に正式出品され話題を集めている青春ムービー『ケンタとジュンとカヨちゃんの国』。このほど本作の主題歌が、阿部芙蓉美の「私たちの望むものは」に決定した。女子フィギュアスケート選手・浅田真央出演の花王アジエンスCMソング「Birthday」を始め、CMで流れている阿部さんの楽曲は問い合わせが殺到するほど話題に。今回手がけた主題歌は“フォークの神様”と呼ばれる岡林信康の名曲をカバーしたものとあって、期待も高い。メッセージ性の強い同曲は、現代に生きる若者たちの不安や苛立ち、希望を代弁する本作品の世界観と一致しており、ウィスパーボイスを持つ阿部さんが歌い上げることによって、新たな物語が吹き込まれた。これと同時にPV映像もYouTubeにて解禁された。このPVの全編で使用されている画像は、本作の監督である大森立嗣が1,500枚ものメイキング画像の中から、このPVのために自らチョイスした本編の画像。楽曲と共に流れてくる日々の喜び、怒り、迷いを抱えながら生きる主人公たちの日常を切り取った映像は、まるで何かを訴えてくるかのよう。予告編とはまた異なる、見応えのある映像となっている。そして新たな画像も到着!3人が寄り添うのは寂しさからなのか、安堵からなのか…何かを漂わせる雰囲気が感じられる。この画像が果たして3人の旅にどう影響するのか…?PV映像でも雰囲気を掴むことができるので、まずはチェックしてみよう!『ケンタとジュンとカヨちゃんの国』は6月12日(土)より新宿ピカデリー、ユーロスペースほか全国にて公開阿部芙蓉美「私たちの望むものは」■関連作品:ケンタとジュンとカヨちゃんの国 2010年6月12日より新宿ピカデリー、ユーロスペースほか全国にて公開© 2009「ケンタとジュンとカヨちゃんの国」製作委員会■関連記事:松田翔太、黒のスーツで颯爽とベルリンデビュー!亡き父・優作への思いも吐露若手実力派女優、安藤サクラがアジアのアカデミー賞に助演女優賞にノミネート!松田翔太×高良健吾、国境の“壁”壊す!最新主演作がベルリン国際映画祭に出品松田翔太&高良健吾の真剣ムードに、安藤サクラ「お通夜みたい(笑)」松田翔太×高良健吾タッグ作の特報解禁!東京フィルメックスにも出品決定
2010年03月01日公開前から高い注目を集めている映画『ソラニン』のメイキングDVD付き前売鑑賞券がTSUTAYA(店頭およびTSUTAYAオンライン)限定で発売されることになり、先日より予約が開始され、TSUTAYAオンラインのDVD売り上げランキングでは他作品を抑え、1位を獲得するなど大きな話題を呼んでいる。宮崎あおい、高良健吾といった人気若手俳優陣が顔を揃え、夢と現実のはざまで葛藤しつつも、音楽をきっかけに前へ進もうとする若者たちの青春を瑞々しく切り取った本作。今回、前売鑑賞券とセットとなって1枚1,890円(税込)、ペアセットで3,780円(税込)という破格の値段で発売されることになった本作のメイキングDVDは「〜映画「ソラニン」ができるまで〜」という副題がつけられ、宮崎さん、高良さんに加え、桐谷健太、近藤洋一(サンボマスター)、伊藤歩らが登場。彼らの音楽練習のシーンやインタビュー、本編では観ることが出来ない貴重な映像がふんだんに盛り込まれており、映画が完成するまでの軌跡が綴られる。TSUTAYAオンラインでは2月17日(水)より予約受付が開始されたが、メイキング映像のDVDでありながら『カールじいさんの空飛ぶ家』や『僕の初恋をキミに捧ぐ』といった、既に劇場公開された作品を抑え、見事DVD売り上げランキングの1位を獲得するなど、その注目度の高さがうかがえる。店頭でも、東京・渋谷店、大阪・戎橋店、福岡・天神店の旗艦店ほか主要店にて2月22日(月)より予約受付を開始。3月19日(金)より店頭受け渡しとなる。劇場に行く前に『ソラニン』の世界を体感!こちらの予約は店頭では3月7日(日)まで、TSUTAYAオンラインでは4月2日(金)まで受付。『ソラニン』は4月3日(土)より新宿ピカデリー、渋谷シネクイントほか全国にて公開。こちらの前売鑑賞券販売の詳細は以下のサイトにて。■関連作品:ソラニン 2010年4月3日より全国にて公開© 2010浅野いにお・小学館/「ソラニン」製作委員会/写真:太田好治■関連記事:『ソラニン』×アジカンのメインテーマのCDジャケット初披露!宮崎あおい、『ソラニン』で高良健吾らとバンド初体験「こんなに楽しいとは」『ソラニン』宮崎あおい、クライマックス汗だく熱唱のライヴシーンの画像がついに解禁宮崎あおい&高良健吾そっくり!浅野いにお描き下ろし『ソラニン』鑑賞券発売中初公開の『ソラニン』メイキング映像上映&三木監督のトークに早稲田盛況!
2010年02月22日宮崎あおいを主演に迎え、人気漫画の映画化作品として公開前から大きな注目を集めている『ソラニン』。そのメインテーマで、ASIAN KUNG-FU GENERATION(以下、アジカン)が手がける「ソラニン」のCDジャケットのデザインが、このたび初めて披露された。デビュー以来、アジカンの全作品のジャケットデザインを始め、「夜は短し歩けよ乙女」(森見登美彦/角川書店刊)や「親指の恋人」(石田衣良/小学館文庫刊)といった書籍の表紙など幅広い活躍を見せる中村佑介の手によるこちらのデザイン。今回、中村さんはアジカンの楽曲のみならず、映画、そして浅野いにおによる原作漫画からもインスパイアされる形で描き下ろしたという。実際、ジャケットには宮崎あおい扮する芽衣子、高良健吾が演じる種田の2人や重要な意味を持つウサギのキャラクターと思しき存在が描き込まれている。原作者の浅野さんの詞にメロディを載せる形で、アジカンの後藤正文が書き下ろしたこのメインテーマ「ソラニン」は、劇中で宮崎さんと高良さんが芽衣子と種田の「2人の想いをつなぐ歌」として熱唱。また、2008年に原作漫画に触発されて誕生したアジカンの楽曲「ムスタング」(アルバム「未だ見ぬ明日に」収録)も本作エンディングテーマ「ムスタング(mix for芽衣子)」として新たにMIXされて蘇った。こちらのCDシングル「ソラニン」(「ソラニン」/「ムスタング」<mix for 芽衣子>)は3月31日(水)に発売。映画『ソラニン』は4月3日(土)より全国にて公開。■関連作品:ソラニン 2010年4月3日より全国にて公開© 2010浅野いにお・小学館/「ソラニン」製作委員会/写真:太田好治■関連記事:宮崎あおい、『ソラニン』で高良健吾らとバンド初体験「こんなに楽しいとは」『ソラニン』宮崎あおい、クライマックス汗だく熱唱のライヴシーンの画像がついに解禁宮崎あおい&高良健吾そっくり!浅野いにお描き下ろし『ソラニン』鑑賞券発売中初公開の『ソラニン』メイキング映像上映&三木監督のトークに早稲田盛況!『ソラニン』予告編解禁!宮崎あおい&高良健吾歌う「ソラニン」も初公開
2010年02月18日市原隼人を主演に迎え、ボクシングを題材にした傑作青春小説を映画化した『ボックス!』。5月22日(土)の公開に向け、現在、製作が進められているが、2月23日(火)から25日(木)までの3日間にわたって茨城県・つくば市で行われる、クライマックス・シーンの撮影に際して、エキストラの募集が行われることになった。天才的なボクシングセンスを持つ鏑矢義平と、鏑矢の強さに憧れ、ボクシングを始める努力家・木樽優紀。幼なじみでもある2人が、自身と互いの“真の才能”に向き合い、拳をぶつけ合うさまが瑞々しく描かれる。天才ボクサー・鏑矢を若い層を中心に絶大な人気を誇る市原隼人が、そして努力家・木樽を『ソラニン』、『BANDAGEバンデイジ』など話題作への出演が続く高良健吾が演じる。また、部の顧問を務める若手教師・高津耀子役に香椎由宇、鏑矢への憧れから、押しかけマネージャーとなる丸野智子役に谷村美月、さらに筧利夫など実力派のキャストが顔を揃えるが、今回撮影される重要シーンには、市原さん、高良さん、香椎さん、筧さんの出演が予定されている。エキストラ募集人数は300名!この人数だけでも撮影規模の大きさがうかがえるが、3日間の撮影終了時には、エキストラで参加された方とキャスト陣との記念撮影が行われ、参加者全員に特製の記念品が配られる。なお、記念品は4種類あるので、コンプリート目指して3日間通いつめるのもアリかも?いよいよ佳境を迎えた『ボックス!』。“共演者”として市原さん、高良さんの雄姿を見届けてみては?『ボックス!』は5月22日(土)より全国東宝系にて公開。『ボックス!』エキストラ募集概要日程:2月23日(火)、24日(水)、25日(木)午前7:30〜8:00集合場所:茨城県つくば市(つくばエキスプレスつくば駅そばの体育館内での撮影を予定)募集人数:300人※撮影終了時にはキャスト陣を交えて記念撮影あり/各日、参加者に記念品を配布※詳細および参加の申し込みは以下のURLより。© 2010 BOX! Production Committee■関連作品:ボックス! 2010年5月22日より全国東宝系にて公開© 2010 BOX! Production Committee
2010年02月17日先日開幕した第60回ベルリン国際映画祭で2月13日(現地時間)の夜、松田翔太主演の『ケンタとジュンとカヨちゃんの国』が上映され、松田さんは大森立嗣監督と共に舞台挨拶、および上映後のQ&Aに参加。上映終了後にコメントを求められ、亡き父・松田優作への思いも口にした。本作が出品されたのはフォーラム部門。映画祭の規約により招待枠で現地に赴くのは監督のみということで、松田さんは自費で現地入りしており、この一件からだけでも本作への並々ならぬ思いがうかがえる。この日のベルリンはマイナス6℃で雪もちらついたが、会場は約800席がほぼ満席状態。黒のスーツで決めた松田さんを観客は温かい拍手で迎えた。監督の演出について尋ねられた松田さんは「いまはこんな(話しやすい感じ)ですが、現場では近付けない感じで、自分の心の中を見られているようだった。だから、なるべく自分が台本に近づけるように頑張った」とふり返った。イベント終了後には、本作にまつわる様々な思いを吐露。「この映画の撮影をしていた去年頃から、不思議なタイミングで、僕の周りや僕の中でいろんなことが始まったり、なくなったりしています。僕の気持ちの中で、ある種“父親像”がなくなって、“形”を追いかけていたことが経験と知識を含めた別のものへと始まりかけた年なんです。ベルリンの壁の崩壊と父親の死(共に1989年)から、たまたま20年という年が、自分にとってのそういう“始まりのタイミング”の年であったことの偶然に驚いています」と自身の中での父親・松田優作の存在の変化に言及。さらに今回の映画祭への参加について「芸術的なことと商業的なこととか、自分が俳優としてやっていくこと、演技とは?俳優とは?ということなどと向かい合い始める良いスタートだと思っています。でも、この始まりの感じをあまり意識し過ぎないようにしたいとも思います。これまでの自然な流れがあって、あるべくしてある“現在”だと思っています」と俳優として自身の進むべき道と重ねつつ、思いを語った。現地の観客からは「とても好きになった。俳優も良かった」という声も聞かれた『ケンタとジュンとカヨちゃんの国』。日本での公開は6月12日(土)より新宿ピカデリー、ユーロスペースほか全国にて。■関連作品:ケンタとジュンとカヨちゃんの国 2010年6月12日より新宿ピカデリー、ユーロスペースほか全国にて公開© 2009「ケンタとジュンとカヨちゃんの国」製作委員会■関連記事:若手実力派女優、安藤サクラがアジアのアカデミー賞に助演女優賞にノミネート!松田翔太×高良健吾、国境の“壁”壊す!最新主演作がベルリン国際映画祭に出品松田翔太&高良健吾の真剣ムードに、安藤サクラ「お通夜みたい(笑)」松田翔太×高良健吾タッグ作の特報解禁!東京フィルメックスにも出品決定松田翔太&高良健吾が競演!孤児院育ちの荒削りな若者演じる青春ムービーが来春公開
2010年02月15日宮崎あおい、桐谷健太らが1月28日(木)、東京・有楽町朝日ホールで行われた映画『ソラニン』完成披露試写会で舞台挨拶を行い、劇中で組んだバンドへの熱い思いを語り合った。バンドマンの恋人・種田が遺した歌を歌い継ぐことで新たな一歩を踏み出そうとする芽衣子(宮崎さん)と残ったバンドメンバーらの姿を綴る青春恋愛ストーリーで、原作は漫画家・浅野いにおの同名作品。歌とギターに初挑戦した宮崎さんは「歌はいままで苦手で人前で歌うなんてありえなかったんですが、逃げていられないと思い、飛び込んで参加しました。最初にみんなで合わせた日に『ああ、大丈夫』って思ったんです」とニッコリ。すかさず、今回ベーシスト・加藤役で俳優デビューを果たしたサンボマスターの近藤洋一が「『初めまして〜』って言ってから20分しないうちに音を合わせていましたね」。ドラムのビリー役、桐谷さんも「感じましたね、こりゃいったなって。バンドや音楽をやっている人は分かると思うんですけど気持ちいいんですよ。信じられました、この人たちとバンドをやっていくんだなって。そこから個人個人でも練習していって、映画の中には爆発したものが入っています」とそれぞれ興奮気味。PV、ライヴ映像などを数多く手がけ、今作で長編映画を初監督した三木孝浩監督は「最初にリハをやったときのグルーヴ感がすごかった。うまいバンドっていっぱいいるけど、グルーヴ感があるのはなかなか。近藤さんの『バンドだったね』という言葉が印象的でした」と太鼓判を押した。種田役の高良健吾もギターに初挑戦。「歌いながらギターを弾くのはすごく難しかった。宮崎さんと同じでクランクイン前と後の計2か月くらい練習しましたが、弾けなくて…。練習して練習して弾いて、よし!と思ってやると『ああ、できねぇ…』って」と悔しそうな表情で回顧。近藤さんは「そういうもんなんです、楽器って」と微笑みつつ共感を寄せた。盛り上がる4人に司会者からこのバンドを続けたい?との質問が。桐谷さんは「僕はそう思っていますよ、でもこの3人がどう思うかです」と宮崎さんらに問いかけ。高良さんは「絶対したい。いまでもギター触っているし音楽、好きなので」と即答。宮崎さんは「こんなに面白いものだと思わなかった。ライヴハウスに立ってお客さんの前で歌うシーンの撮影では『出しきった』という感じだったのでもう一度やりたいとは思わなかったけど、こうして久しぶりにみんなと会うとギターを触りたいなと思います」と心がうずく様子。近藤さんは「あの高まり、切なさは限りがあるから燃える、みたいな。高校3年生2学期の恋みたいな」と例え、共演陣をうなずかせた。一方で、高良さんは発言時、終始声が小さくマイクを通しても客席に届かない場面も。その都度、桐谷さんが「健吾、若干聞きづらい」と機転を利かせて注意したが、変わらない声の小ささに最後には「その声の小ささ、好きになってきたわ。いつもはちゃんと喋るんですけどねぇ」とフォローに転じ、会場の笑いを誘っていた。『ソラニン』は4月3日(土)より全国にて公開。(photo/text:Yoko Saito)■関連作品:ソラニン 2010年4月3日より全国にて公開© 2010浅野いにお・小学館/「ソラニン」製作委員会/写真:太田好治■関連記事:『ソラニン』宮崎あおい、クライマックス汗だく熱唱のライヴシーンの画像がついに解禁宮崎あおい&高良健吾そっくり!浅野いにお描き下ろし『ソラニン』鑑賞券発売中初公開の『ソラニン』メイキング映像上映&三木監督のトークに早稲田盛況!『ソラニン』予告編解禁!宮崎あおい&高良健吾歌う「ソラニン」も初公開『ソラニン』メインテーマにアジカン決定!宮崎あおいの歌声とのハーモニーに期待大
2010年01月28日昨年劇場公開された『愛のむきだし』で圧倒的な存在感を見せ、国内の各映画祭などでの高い評価を含め、若手女優の中でも高い注目を集める、安藤サクラ。このたび、アジア版アカデミー賞と呼ばれる「アジアン・フィルム・アワード」にて、松田翔太、高良健吾との共演作『ケンタとジュンとカヨちゃんの国』で、堂々の助演女優賞ノミネートを果たした。今年で4回目の開催となるアジアン・フィルム・アワードは、アジア最大の複合型エンターテイメントイベント「エンターテインメント・エキスポ香港」の一つとして開催され、アジア全体から最高峰の映画を決めようという試みにより、「アジア版アカデミー賞」と呼ばれるほど、注目度の高い映画祭の一つ。昨年は、『おくりびと』で本木雅弘が主演男優賞、『トウキョウソナタ』が作品賞を受賞。本年度も『しんぼる』で松本人志が主演男優賞にノミネートされているほか、『ヴィヨンの妻〜桜桃とタンポポ〜』で松たか子と広末涼子がそれぞれ主演女優賞、助演女優賞でノミネートされている。本作は、2月に開催される第60回ベルリン映画祭フォーラム部門での出品も既に決まっているが、そもそも国際映画祭での上映や日本での劇場公開がまだされていない作品が、同賞にノミネートされるのは異例。俳優デビューしてまだ幾年も経たない安藤さんだが、早くも海外での評価に注目が集まる。『ケンタとジュンとカヨちゃんの国』は6月12日(土)より新宿ピカデリー、渋谷ユーロスペース、池袋テアトルダイヤほか全国にて公開。■関連作品:ケンタとジュンとカヨちゃんの国 2010年6月12日より新宿ピカデリー、ユーロスペースほか全国にて公開© 2009「ケンタとジュンとカヨちゃんの国」製作委員会■関連記事:松田翔太×高良健吾、国境の“壁”壊す!最新主演作がベルリン国際映画祭に出品松田翔太&高良健吾の真剣ムードに、安藤サクラ「お通夜みたい(笑)」松田翔太×高良健吾タッグ作の特報解禁!東京フィルメックスにも出品決定松田翔太&高良健吾が競演!孤児院育ちの荒削りな若者演じる青春ムービーが来春公開
2010年01月22日山田洋次監督の最新作『おとうと』が2月11日から21日まで開催される第60回ベルリン国際映画祭においてクロージング・フィルムとして上映されることが決定した。山田監督作品のベルリン映画祭参加は1989年の『ダウンタウンヒーローズ』でのコンペティション部門出品から数えて7回目。今年のベルリンへは、行定勲監督の『パレード』(パノラマ部門)や松田翔太×高良健吾主演による『ケンタとジュンとカヨちゃんの国』(フォーラム部門)などの出品が決まっているが、クロージング・フィルムとしての参加は稀なケースと言える。山田監督も「日本映画がクロージング・フィルムに選ばれるのは大変に珍しいと聞いています。とても名誉に思っています」と記念すべき60回目の映画祭のクロージングを飾る喜びを語っている。本作は、夫亡きあと女手ひとつで娘を育ててきた吟子を吉永小百合が、その弟で周囲に迷惑を掛けてばかりの男を笑福亭鶴瓶が演じ、家族の悲喜こもごもが描き出される。現時点で監督とキャスト陣の映画祭への参加は未定だが、山田監督の描く日本の“家族”の姿がどのように受け入れられるのか楽しみなところ。『おとうと』は2月20日(現地時間)に上映される予定。日本での劇場公開は1月30日(土)より全国にて。■関連作品:第60回ベルリン国際映画祭 [映画祭]おとうと 2010年1月30日より全国にて公開© 2010「おとうと」製作委員会■関連記事:五・七・五から見える“家族”の形思わず唸る『おとうと』川柳コンテスト大賞発表!笑いと感動を贈る“家族”の姿『おとうと』オリジナル一筆箋を5名様にプレゼント林遣都がイカ天ソバをおごって藤原竜也を“イカ”呼ばわり?『パレード』Xmas試写松田翔太×高良健吾、国境の“壁”壊す!最新主演作がベルリン国際映画祭に出品現在とこれからの日本の家族の姿を描く『おとうと』試写会に合計65組130名様ご招待
2010年01月20日人気漫画の映画化作品として公開前から高い注目を浴びる『ソラニン』。そのクライマックス・シーンであり、宮崎あおい扮する主人公・芽衣子がライヴで熱唱する場面のビジュアルがついに解禁となった。宮崎さんがギターを片手に、こぼれ落ちる汗をそのままに熱唱している姿を切り取ったこちらのビジュアル。事故死した恋人の種田(高良健吾)が遺した大切な曲「ソラニン」を芽衣子が初めてライヴで歌うという映画のクライマックスシーンである。ちなみに、映画のメインテーマでもあるこの「ソラニン」は、原作者の浅野いにおの詞に載せてASIAN KUNG-FU GENERATIONが書き下ろしている。本作で初めて長編映画の監督を務めた三木孝浩は、これまでにORANGE RANGEやYUIといったアーティストのミュージックビデオの演出を手掛けてきた気鋭のディレクターとあって、特にこのシーンの臨場感、スクリーンから伝わる疾走感はまさにライヴさながら。こちらのシーンと共に、高良さん扮する種田が歌うシーンやバンドの練習シーンなど、本作の熱唱&演奏シーンにはぜひ注目してほしい!『ソラニン』は2010年4月、全国にて公開。■関連作品:ソラニン 2010年4月、全国にて公開© 2010浅野いにお・小学館/「ソラニン」製作委員会/写真:太田好治■関連記事:宮崎あおい&高良健吾そっくり!浅野いにお描き下ろし『ソラニン』鑑賞券発売中初公開の『ソラニン』メイキング映像上映&三木監督のトークに早稲田盛況!『ソラニン』予告編解禁!宮崎あおい&高良健吾歌う「ソラニン」も初公開『ソラニン』メインテーマにアジカン決定!宮崎あおいの歌声とのハーモニーに期待大『ソラニン』劇中音楽を手がける「ent」の正体はストレイテナーのホリエアツシ!
2010年01月06日先日より発売されている映画『ソラニン』の特典付特別鑑賞券が好評を博している。一般券(1,300円)とペア券(2,600円)が同時に発売されているが、一般券には主人公の芽衣子役の宮崎あおいとその彼氏・種田役の高良健吾が手をつないでいる姿が、そしてペア券には同じ構図で、原作者の浅野いにおの描き下ろしによる芽衣子と種田のイラストがプリントされている。こちらの鑑賞券を並べて見てみると(写真上)、宮崎さんと高良さんが、ビジュアルの点でもいかに原作の芽衣子と種田になりきっているかが分かるはず!さらに、今回の特別鑑賞券には数量限定で、原作および映画の中にも登場する、“2人の想いをつなぐ”ウサギ型マスコットチャームが一般券で1個、ペア券には2個ついてくる。原作漫画のファン、特に漫画の世界観が好き、というファンが非常に多く、製作が発表された当初から話題を集めてきた本作。ファンにとってはこのイラスト付きチケット&ウサギ型マスコットチャームはたまらない特典と言えそう。先日は、映画のメインテーマが「ASIAN KUNG-FU GENERATION」が書き下ろした楽曲であることが発表され、ついに予告編も解禁。公開までまだ4か月あまりあるが、少しずつ映画の世界観が明らかに――。果たしてどのような仕上がりとなっているのか?『ソラニン』は2010年4月、全国にて公開。『ソラニン』前売特典付鑑賞券一般券:1,300円/ペア券:2,600円特典:2人の想いをつなぐウサギ型マスコットチャーム※数量限定、無くなり次第終了となります。※一般券には1個、ペア券には2個ついてきます。全国の劇場にて販売中。■関連作品:ソラニン 2010年4月、全国にて公開© 2010浅野いにお・小学館/「ソラニン」製作委員会/写真:太田好治■関連記事:初公開の『ソラニン』メイキング映像上映&三木監督のトークに早稲田盛況!『ソラニン』予告編解禁!宮崎あおい&高良健吾歌う「ソラニン」も初公開『ソラニン』メインテーマにアジカン決定!宮崎あおいの歌声とのハーモニーに期待大『ソラニン』劇中音楽を手がける「ent」の正体はストレイテナーのホリエアツシ!『ソラニン』ライヴシーン潜入…宮崎あおい、最終日に鳥肌モノの熱唱!画像も初公開
2009年12月28日毎年2月に開催される世界三大映画祭の一つ、ベルリン国際映画祭。記念すべき60回目を迎える来年の同映画祭フォーラム部門に大森立嗣監督、松田翔太×高良健吾主演による『ケンタとジュンとカヨちゃんの国』が正式出品されることがこのほど決定した。今回出品されるフォーラム部門とは、若手監督の作品が多く上映されることで知られており、昨年は園子温監督の『愛のむきだし』がカリガリ賞と国際批評家連盟賞をダブル受賞したことで話題となった。大森監督は、4年前の長編デビュー作『ゲルマニウムの夜』がロカルノ国際映画祭やサンパウロ国際映画祭など多くの映画祭に正式出品されたが、2作目となる本作で三大映画祭デビュー。同映画祭での上映の際には、ティーチインに登壇する予定とのこと。今年11月にベルリンの壁崩壊から20年という節目を迎え、さらに注目が高まる同映画祭。本作で松田さんと高良さん扮する、工事現場で壁を壊す“はつり”の仕事をする二人の若者が、自分のいる世界を“ぶっ壊して抜け出す”姿が、国境を超えてどれだけの共鳴を呼ぶことができるのか、注目される。第60回ベルリン国際映画祭は、来年2月11日から21日(現地時間)まで開催。『ケンタとジュンとカヨちゃんの国』は来年6月12日(土)より新宿ピカデリー、ユーロスペースほか全国にて公開。■関連作品:ケンタとジュンとカヨちゃんの国 2010年6月12日より新宿ピカデリー、ユーロスペースほか全国にて公開© 2009「ケンタとジュンとカヨちゃんの国」製作委員会パレード 2010年2月、渋谷シネクイント、新宿バルト9ほか全国にて公開© 2010 映画『パレード』製作委員会第60回ベルリン国際映画祭 [映画祭]■関連記事:林遣都がイカ天ソバをおごって藤原竜也を“イカ”呼ばわり?『パレード』Xmas試写松田翔太&高良健吾の真剣ムードに、安藤サクラ「お通夜みたい(笑)」松田翔太×高良健吾タッグ作の特報解禁!東京フィルメックスにも出品決定藤原竜也、大酒での歓迎に笑顔“抑制”効かせた『パレード』を釜山にて披露!松田翔太&高良健吾が競演!孤児院育ちの荒削りな若者演じる青春ムービーが来春公開
2009年12月25日浅野いにおの人気漫画を映画化した『ソラニン』の監督と脚本家によるトークイベントが12月17日(木)、早稲田大学で開催中の「第22回早稲田映画まつり」のプログラムの中で行われた。自身も早大出身の三木孝浩監督が脚本の高橋泉と共に出席。この日が初披露となる本作のメイキング映像なども上映され、会場は大きな盛り上がりを見せた。音楽を軸に、夢と現実に葛藤しつつも前進しようとする若者たちの青春を綴った本作。冒頭に上映されたメイキング映像では、主演の宮崎あおい、高良健吾を始め、桐谷健太、近藤洋一(サンボマスター)、伊藤歩ら主要メンバーが撮影やバンドの練習に臨む姿、現場でじゃれあう姿などが映し出された。映像の中で、宮崎さんは現場を「幸せな空間でした」と表現、劇中での高良さん演じる恋人・種田の事故死を「(撮影中に)私自身、種田が死んだという実感がなくて…」と役に深く入り込んでいたことをうかがわせた。また、演奏のシーンでは、監督が宮崎さんらの演奏を直接聴いて、当初の予定を変更してカットを区切らずに撮影する様子などがカメラに捉えられていた。クランクアップの際には、伊藤さんが思わず目頭を押さえる一幕も――。貴重なメイキング映像に、客席は夢中で見入っていた。上映後、壇上に三木監督と高橋さんが登場。監督は長い間、音楽のプロモーション・ビデオ(PV)のディレクターとして活躍しており、映画作品の監督は本作が初めてだったが「学生時代から映像を仕事にしたいとは思ってました。大学を休学して映画学校に通ったときに、PVを作る実習があったんです」と映像制作を仕事にすることになった経緯を明かした。会場には映画監督志望の学生が多く詰め掛けていたが、三木監督は「自分はずっと映画監督になりたいと思ってて、時間がかかったけど、こうして夢をかなえた。思い込めばそうなるんです。まさに『ソラニン』のストーリーも同じで、自分を肯定することで見える未来があると思います」と学生たちにエールを贈った。続いて、話題は本作の撮影に。人気漫画を原作にすることについて「映画で、生身の人間が演じて漫画と違うリアリティをどう出せるか?と考えました」と監督が言えば、高橋さんも「原作の漫画の中で流れている言葉はどこかはっきりせず、ボンヤリしてるんです。それをどうするか?思い切って直接的な言葉にして、やっぱり壊して…と堂々めぐりで苦しかったですよ」と苦労を明かした。高橋さんが自身の脚本の中で、オリジナリティを出した部分として気に入っているシーンというのが「原作にはない、ビリー(桐谷さん)の部屋のシーン。ビリーにすごく思い入れがあったので『見せたい』って思ったんです」と語った。ちなみに、原作者の浅野さんも現場を訪れたそうで、1シーンだけ出演しているので、こちらも注目したい。会場からも、2人への質問が次々と飛び出し、イベントは大盛況。客席からの質問に答える形で監督が挙げた2009年のベストムービーは「洋画は『母なる証明』、邦画は『サマーウォーズ』」とのこと。高橋さんは『ミスター・ロンリー』(※公開は昨年)を挙げた。監督は最後に、会場の若者たちに向けてこんなアドバイスを。「それぞれみんな、悩みを持っていて、それは他人には絶対に理解されないものです。特に、就職とか将来のこととかを考えると不安になるものだけど、実は、悩んだり迷ったりしている間は心地良かったりする。何かを決めて進む方が痛みを伴うんです。その痛みを伴う作業…『ソラニン』はそれを描いています!」。第一線で活躍する“先輩”言葉に、会場からは大きな拍手がわき起こった。『ソラニン』は2010年4月、全国にて公開。■関連作品:ソラニン 2010年4月、全国にて公開© 2010浅野いにお・小学館/「ソラニン」製作委員会/写真:太田好治■関連記事:『ソラニン』予告編解禁!宮崎あおい&高良健吾歌う「ソラニン」も初公開『ソラニン』メインテーマにアジカン決定!宮崎あおいの歌声とのハーモニーに期待大『ソラニン』劇中音楽を手がける「ent」の正体はストレイテナーのホリエアツシ!『ソラニン』ライヴシーン潜入…宮崎あおい、最終日に鳥肌モノの熱唱!画像も初公開宮崎あおいがギター弾き語りに挑戦!『ソラニン』主演キャスト・監督が明らかに
2009年12月18日浅野いにおの人気漫画を原作に、音楽を通して紡がれる若者たちの等身大の青春と恋愛を描いた『ソラニン』。先日、メインテーマにASIAN KUNG-FU GENERATIONによる「ソラニン」が決定したことで、ますます注目を浴びる本作だが、遂にその予告編が解禁に!気になる「ソラニン」のメロディももちろん、劇中で歌う宮崎あおいと高良健吾の姿も披露された。漠然としたOL生活に空虚感を感じ会社を辞めた芽衣子(宮崎さん)と、その恋人でミュージシャンの夢を諦められずにいる種田(高良さん)。不確かな未来に揺らぎながらも、寄り添って生きるふたりの姿が等身大に描かれる前半部分から、ふたりに訪れる大きな変化、そして芽衣子がギターを持ちマイクの前に立つまでが、突き抜けるような疾走感たっぷりのサウンドに乗せて瑞々しい映像となって展開する。宮崎さんと高良さんの新鮮だが息の合ったやりとり、それから僅かに映し出されるふたりをつなぐ爽快なバンドシーンが観る者の高揚感を誘う。なお、こちらの予告編では、劇中では流れないアジカンが歌うバージョンの「ソラニン」を聴くことができるので、その点もチェック!『ソラニン』は2010年4月、全国にて公開。こちらの予告編はMOVIE GALLERY、また『ソラニン』作品情報ページにてご覧いただけます。MOVIE GALLERY『ソラニン』作品情報ページ■関連作品:ソラニン 2010年4月、全国にて公開© 2010浅野いにお・小学館/「ソラニン」製作委員会/写真:太田好治■関連記事:『ソラニン』メインテーマにアジカン決定!宮崎あおいの歌声とのハーモニーに期待大『ソラニン』劇中音楽を手がける「ent」の正体はストレイテナーのホリエアツシ!『ソラニン』ライヴシーン潜入…宮崎あおい、最終日に鳥肌モノの熱唱!画像も初公開宮崎あおいがギター弾き語りに挑戦!『ソラニン』主演キャスト・監督が明らかに
2009年12月10日宮崎あおい×高良健吾という若手実力派コンビを主演に迎え、音楽を通じて夢と現実に葛藤しながら生きる若者たちを描いた青春恋愛映画『ソラニン』。人気漫画の映画化とあって、製作決定当初から話題を集めてきた本作だが、今回新たに本作のメインテーマに人気ロックバンド、ASIAN KUNG-FU GENERATIONが書き下ろした「ソラニン」が決定した。浅井いにおによる同名原作漫画にインスパイアされて楽曲「ムスタング」(アルバム「未だ見ぬ明日に」収録)を制作、発表するなど、ASIAN KUNG-FU GENERATIONにとって「ソラニン」は思い入れの深い作品。今回発表となったメインテーマ「ソラニン」は、浅井さんの詞に曲をのせる形で新たに書き下ろされた楽曲で、劇中では宮崎さん扮する主人公・芽衣子と高良さん扮するその恋人・種田が「2人の想いをつなぐ歌」として熱唱している。また、「ムスタング」も本作エンディングテーマ「ムスタング(mix for 芽衣子)」として新たにミックスされ蘇った。先日発表された、ent(「ストレイテナー」のホリエアツシ)による劇中音楽と共に、「ソラニン」と「ムスタング(mix for 芽衣子)」の2曲が本作をより一層盛り上げていく。果たして宮崎さんがどのような歌声を響かせるのか、気になるところだが、本人は「初めてのレコーディングでとても緊張しましたが、ASIAN KUNG-FU GENERATIONさんが作って下さった『ソラニン』を歌って演奏することができて、とてもよい経験になりました。種田が何を想っていたのかが、『ソラニン』を芽衣子が歌うことで、観て下さるみなさんに届くのではないかと思います。ASIAN KUNG-FU GENERATIONさん、ありがとうございました」と充実感の伝わるコメント。ASIAN KUNG-FU GENERATIONのゴッチこと後藤正文(ボーカル・ギター)は、「『ソラニン』の登場人物たちには否応無しに感情移入してしまいます。彼らと同じような大学生活を送り、ぼんやりとした不安に包まれたまま社会に放り出されて、“ロストジェネレイション”なんて呼ばれている世代の我々。それがそのまま描かれているように思えて、何度読んでも私のセンチメンタルは加速します」と原作への熱い思いを語る。そして今回使用される2曲について、「『ムスタング』は原作を読んで、自分の内側から湧き出た叙情、同時進行の、私なりの想いを歌にしたもの。反対に『ソラニン』は、作品そのものの中に潜り込んだつもりで旋律を紡ぎました」とコメントを寄せている。力強く唯一無二の世界観で国内外の音楽ファンを魅了し、12月2日(水)には久々のシングル曲「新世紀のラブソング」を発表するなど、活躍めざましいASIAN KUNG-FU GENERATION。原作ファンの期待をのせて完成した楽曲は、『ソラニン』の世界でどのような音色を響かせるのか?また宮崎さん、高良さんの歌声とのハーモニーに想像力が掻き立てられる。『ソラニン』は2010年4月、全国にて公開。■関連作品:ソラニン 2010年4月、全国にて公開■関連記事:『ソラニン』劇中音楽を手がける「ent」の正体はストレイテナーのホリエアツシ!『ソラニン』ライヴシーン潜入…宮崎あおい、最終日に鳥肌モノの熱唱!画像も初公開宮崎あおいがギター弾き語りに挑戦!『ソラニン』主演キャスト・監督が明らかに
2009年12月04日『ゲルマニウムの夜』の大森立嗣監督がオリジナル脚本で完成させた青春映画『ケンタとジュンとカヨちゃんの国』が、11月24日(火)、都内にて開催中の第10回東京フィルメックスの特別招待作品として上映された。上映後には、大森監督を始め、主演を務めた松田翔太に高良健吾、安藤サクラという、いま旬の3人が登壇し、観客からの質問に答えた。施設で兄弟のように育った少年、ケンタ(松田)とジュン(高良)が過酷な現実にもがきながら旅に出る姿を描いた本作。すっかり打ち解けた様子の松田さんと高良さん。演技について聞かれると、「いろんな情報が頭に入ってたので、旅の理由とか考えるのをやめて何もやらないというのが大変でしたが、何もやらずに、健吾とのお芝居を楽しんでました」と松田さん。高良さんも「不安なところはたくさんありましたが、(松田さんと)寝食を共にしてましたし、翔太くんのことを本当の兄貴だと思って慕ってました。台詞というよりも、相手がしてきたことに素直に反応する、その場にちゃんと“いる”ことを意識しました」と互いへの信頼をアピール。自然な演技ができたことへの自負を感じさせた。また、演じた役柄への共感を尋ねると、答えを渋りながらも松田さんは「“抜け出したい”、でもそのやり方がわかんない。方法は違うけど、同じかもしれない」と思いを語った。一方、どこか控えめで真剣なムードの松田さんと高良さんに対して、「お通夜みたい」と笑い飛ばすカヨ役の安藤さん。撮影で大変だったことを聞かれると、「役作りで6、7キロ太って腰が痛かったのが大変でした。あと健吾くんのバイクの後ろに乗るのはとても怖かったし、ダンスの経験があるので『下手くそなダンスを踊る』というのが恥ずかしくて難しかったです」とはっきりした口調で端的に述べ、会場の笑いを誘った。紅一点ながら、男性陣2人を従えるような貫禄を見せ付けた。『ケンタとジュンとカヨちゃんの国』は2010年初夏、新宿ピカデリー、渋谷ユーロスペースほか全国にて公開。■関連作品:ケンタとジュンとカヨちゃんの国 2010年初夏、新宿ピカデリー、ユーロスペースほか全国にて公開© 2009「ケンタとジュンとカヨちゃんの国」製作委員会■関連記事:松田翔太×高良健吾タッグ作の特報解禁!東京フィルメックスにも出品決定松田翔太&高良健吾が競演!孤児院育ちの荒削りな若者演じる青春ムービーが来春公開
2009年11月25日若い世代から高い支持を集める浅野いにおによる人気青春漫画「ソラニン」。宮崎あおい、高良健吾ら若手注目俳優たちによる同名実写映画化で話題を集める本作だが、この劇中音楽を担当するアーティスト「ent」の正体が、人気ロックバンド「ストレイテナー」のフロント、ホリエアツシであることがこのたび明らかになった。音楽の夢をあきらめきれずに追いかけ続ける若者たちの葛藤や喜び、恋愛模様が等身大の視点で描かれる本作。ORANGE RANGEの「花」やYUIの「CHE.R.RY」などを始め、数々のPVを手がけてきた三木孝浩が、原作にあるバンド演奏の描写を随所に盛り込みながら、独特の世界観を再現している。その音楽を監督からの熱いラブコールと共に託されたのが、ストレイテナーのホリエアツシ改め「ent」。ストレイテナーは、前作「Nexus」がオリコンウィークリーチャート5位を記録するなど、ロックシーンでいま最も注目を集めるバンドのひとつ。同じく人気上昇中の「the HIATUS」との対バンツアー“BRAIN ECLIPSE TOUR”が横浜BLITZにて本日よりスタートするが、ツアー7公演のチケットは全公演完売という人気ぶり。「ent」はこのバンド活動とは一線を画した形で今年2月にインディーレーベルでCDを出すなど活動を行ってきたが、本作の劇中音楽を手がけたことをきっかけに、正体を明かして活動することに。2010年2月には、ファーストアルバムのUS盤もリリース予定している。entの紡ぎ出す音楽について、三木監督は「遠い昔に見た光の記憶のようなきらきらとしているのにどこか懐かしい。entさんのアルバムを初めて聴いたとき、僕が『ソラニン』の映画に求めていた音楽がまさにそこにありました。たゆたう二人の物語にそっと寄り添う痛さと美しさを内包したガラス細工のような音楽」と全幅の信頼を置く。一方、entも作品について「『ソラニン』に描かれているのは、いまのどこにでもいる平凡な若者たち。その平凡な理想と青春、現実と社会の中で揺れ動く心の葛藤は、平凡だからこそのリアリティがあります。原作を読んだときには、もう一歩感情移入できなかった登場人物たちにも、生身のキャスト陣が見せる生きた表情と強いチームワークに、原作以上にストーリーの中へ引き込まれました。単純な答えや感動では言い表せない、深い作品です」と共感を寄せている。原作ファンにとっても、この劇中音楽がもうひとつの主人公として重要なポイントになるが、entによる音楽が、宮崎あおいを始めとする俳優陣の手でどのように紡がれ、どのようなアンサンブルがスクリーンに響くのか?注目が集まる。『ソラニン』は2010年4月、全国にて公開。■関連作品:ソラニン 2010年4月、全国にて公開■関連記事:『ソラニン』ライヴシーン潜入…宮崎あおい、最終日に鳥肌モノの熱唱!画像も初公開宮崎あおいがギター弾き語りに挑戦!『ソラニン』主演キャスト・監督が明らかに
2009年11月18日松田翔太の最新主演作『ケンタとジュンとカヨちゃんの国』の特報映像が解禁となり、同時に今月21日(土)より開催される「第10回東京フィルメックス」に本作が特別招待作品として出品されることも明らかになった。松田翔太、高良健吾、安藤サクラという、次世代の日本映画界を担うフレッシュな俳優陣が顔を揃え、希望と自由を求めて疾走する若者たちの姿から現代を鮮やかに切り取った本作。孤児院で兄弟のように育ち、いまは解体現場で働くケンタ(松田さん)とジュン(高良さん)は、自分たちを取り巻く環境、どうにもならない人生への行き場のない苛立ちを抱え、その現状を突き破るべく2人で旅に出る。それは、戻る場所のない旅路。その途中で、彼らはカヨちゃん(安藤さん)と出会い、行動を共にすることに。今回、解禁となった特報は、彼らの現状そのままの悲しい独白から始まる。「世の中には二種類の人がいる。一つは人生を自分で選べる人、もう一つは選べない人――」。彼らは旅路の果てに、“答え”を探し当てることができるのか?また、東京フィルメックスへの出品にあわせて、11月24日(火)の本作上映後、大森立嗣監督、松田翔太、高良健吾、安藤サクラによるQ&Aが行われることも決定!本作は2010年初夏に公開されることが発表されているが、これだけ早い段階でこうしたプロモーションが実施されるのは、松田さんを始めとする出演陣の並々ならぬ意気込みの現われとも言える。ちなみに本作の予告編は、今週末の6日(土)より公開される、松田さんの父、故・松田優作のドキュメンタリー映画『SOUL RED 松田優作』の上映前でかけられ、観客の目に触れる最初の機会となる。まずはこちらの特報で、旬のキャスト陣の迫真の演技をチェック!『ケンタとジュンとカヨちゃんの国』は2010年初夏、全国にて公開。こちらの特報は、シネマカフェ内の『ケンタとジュンとカヨちゃんの国』作品情報ページにてご覧いただけます。■関連作品:ケンタとジュンとカヨちゃんの国 2010年初夏、新宿ピカデリー、ユーロスペースほか全国にて公開© 2009「ケンタとジュンとカヨちゃんの国」製作委員会■関連記事:松田翔太&高良健吾が競演!孤児院育ちの荒削りな若者演じる青春ムービーが来春公開
2009年11月06日いま最も勢いに乗る、若手注目俳優、松田翔太と高良健吾が、血よりも濃い絆で繋がった“兄弟”役で競演!初監督作品『ゲルマニウムの夜』(’05)が第59回ロカルノ国際映画祭のコンペ部門に出品され、鮮烈なデビューを飾った大森立嗣の最新作『ケンタとジュンとカヨちゃんの国』が2010年に公開される。現代日本社会を生きる等身大の若者役に挑戦するふたりのタッグに注目が集まる。松田さんが演じるのは、孤児院で育ち解体現場で働きながらも、安い賃金や過酷な労働に行き場のない苛立ちを抱えている青年、ケンタ。また、ケンタと兄弟のように育ったジュンを、『蛇にピアス』や『南極料理人』、『ソラニン』など出演作が相次ぐ注目俳優の高良さんが熱演。好転の兆しの見えない生活に耐えかねたケンタとジュンはある日、一つの決断をするに至る。かすかな希望を携えて、ふたりの旅が始まる――。松田さんは、「自分を意識せずに作品の中に生きられたことをスタッフに感謝してます。俳優になる前からずっと、このスタッフと仕事がしたかったので、夢が叶って嬉しいです。有言実行のスタッフだったので、僕も勝負が必要でした」とコメント。ほかにも、カヨちゃん役に、奥田瑛二の次女で資生堂「TSUBAKI」のCM出演や『愛のむきだし』など多くの個性的な作品に出演して注目を集める新人・安藤サクラが演じるほか、柄本明、小林薫などベテラン俳優陣が脇を固める。本作は、大森監督のオリジナル脚本によって誕生した、本格派青春映画。11月21日(土)より開催される第10回東京フィルメックスにて特別招待作品で上映されたのち、2010年初夏、新宿ピカデリー、ユーロスペースほか全国にて公開される。■関連作品:ケンタとジュンとカヨちゃんの国 2010年初春、新宿ピカデリー、ユーロスペースほか全国にて公開© 2009「ケンタとジュンとカヨちゃんの国」製作委員会
2009年09月14日80年前に発表されたプロレタリア文学の代表作を原作に、過酷な状況下での労働に従事する男たちの姿を描いた『蟹工船』が7月4日(土)、ついに初日を迎えた。都内の劇場では初回上映後に舞台挨拶が行われ、主演の松田龍平と西島秀俊を始め、新井浩文、柄本時生、そしてSABU監督が登壇した。松田さんらが登場すると、満員の客席からは大歓声がわき起こったが、SABU監督が「今日は、俺のために集まってくれてどうもありがとう」といきなり先制パンチ。気を取り直して(?)、労働者のリーダー的存在、新庄役の松田さんに撮影時の思い出を尋ねると「(脚本の)演説のシーンを最初に読んだときは、熱すぎるセリフだと思いましたが、現場で実際に演じてみると違和感なく、楽しく演じることができました」と語った。極悪非道で暴力的な鬼監督を演じた西島さんは「TKOさんや高良(健吾)くんが、テスト時から『本気で殴ってください』と言ってくれたので、思いっきりいきました。最後の方には、『さあ、今日は誰を殴ろうかな?』なんて思いながら気楽に演じましたよ(笑)」とサディスティックぶりを見せつけた。新井さんは労働者の塩田を演じたが「『青い春』以来、約7年ぶりの龍平との共演で、緊張と嬉しさでいっぱいでした。龍平が倒れるシーンでは、稽古のときですら本当に泣けてきました」と強いつながりを感じさせるコメント。この日の舞台上でも、撮影時の話が出るたびにキャスト陣の笑い合う姿が見られ、仲の良さをうかがわせた。最後に一足早く、七夕の願いごとを松田さんに尋ねてみたが「えーと、いまのところないですね…と言ったら感じ悪いですよね」と困った顔を見せ、会場からは笑いが。そして「この映画がヒットすることを心から願っています」と、はにかんだ表情で語った。『蟹工船』はシネマライズ、テアトル新宿ほか全国にて公開中。■関連作品:蟹工船 2009年7月4日よりシネマライズ、テアトル新宿ほか全国にて公開© 2009「蟹工船」製作委員会■関連記事:『蟹工船』高良健吾、21歳の“求道者”分かり易からず、余計なことはせず――TKO、松田龍平から「苦労顔すぎる」とのお墨付きで後輩芸人に“反撃”!【どちらを観る?】男たちの不屈の魂、激突!『劔岳点の記』VS『蟹工船』SABU、大学生たちに『蟹工船』パワーを指南「借金踏み倒してでも生きろ!」TKO、松田龍平にあやかり俳優の座狙い?『蟹工船』全国キャンペーン中
2009年07月06日物語に静かに溶け込みつつ、異彩を放つ――。矛盾しているようだが、そんな表現が当てはまる。『M』や『サッド ヴァケイション』における屈折した感情を抱えた少年に、『蛇にピアス』の激情と寂寥を感じさせる恋人、『フィッシュストーリー』では歌声に自らの思いを乗せるパンキッシュなボーカリストと、近年、話題作と言われる作品で独特の存在感を示す高良健吾。なぜか目を奪われてしまう“何か”を21歳にして備えている。80年前に発表されたプロレタリア文学の代表作を現代に蘇らせた『蟹工船』でも、過酷な環境下に置かれた労働者を、コミカルとシリアスの境界を往きつ戻りつ見事に演じた高良さん。その演技に込めた思いとは?「信用して任されるからこそ、俳優はしっかりしなくてはいけない」まず、この作品に出ることが決まったときの心境を尋ねると、SABU監督との奇縁について明かしてくれた。「実は、僕にとっての初めての映画の現場が、SABU監督の『疾走』という作品のエキストラだったんです。縁を感じましたし、SABU監督が誘ってくれるならぜひ出たい、という気持ちでした」。蟹工船という狭い空間の中で、演劇を思わせるような不思議な世界観を醸し出すSABU演出。実際に仕事をしてみて、どのように感じたのだろうか?「基本的にSABU監督は役者に任せてくれます。その上で『画はおれに任せろ!』という感じですね。役者を信用してくださるので、だからこそ、役者はしっかりしなければならないんです」。逆に高良さんから監督に意見を求めたことは?と尋ねると静かにかぶりをふった。「僕は基本的に、演じる前から監督に聞くのは好きじゃないんです。とりあえずやってみて、それでダメだったら何か言われるし、良ければ本番に行こうという話になる。聞いて得られるのは安心感だけで、その安心感は僕にとって必要のないものだと思っています」。さらに、実際の役作りについて尋ねると「自分のイメージを言葉にするのは難しいんですが…」と前置きした上で、こんな風に説明してくれた。「強く感じるのは、『結局は“僕”なんだ』ということですね。容姿も声も心も脳ミソも僕であり、これまで生きてきた21年間から出てくるものなんだ、と。それを踏まえた上で、脚本に乗っかることを考えます。それから、“分かり易いことはしない”、“余計なことはしない”ということ。特に今回は人数も多いですから、自分が『したい!したい!』という感じではなく、そこにいるという気持ちでやりました」。演じることで増していく“恐怖”言葉では言い表せない――。そんな心の叫びを演技という表現に託すかのように、次々と個性的なキャラクターを演じる高良さん。あえて、自らの言葉での説明を求めた。ここ数年、様々な作品に出演してきて、自身の中で感じる変化、成長は?「一生懸命にやること、自分に出せることを全て出そうという気持ちは変わってないです。でも僕自身、観客や監督、カメラに向かって、夢や何かを与えたいと思って演じたことはなくて、ただ、目の前にいる役者さんに対して『伝われ』という気持ちで演じています。演じるごとに怖さが増えていきますよ。何も知らなかった頃は得るものしかなかったので、それは武器でもあったし、知っていくことで分からなくなったりもしますし。『何であの頃みたいな素直なことができないんだ?』という思いもあります。役者というものが自分でもよくわかんないです」。最後に、今後目指す俳優像について尋ねると「当たり前のことを当たり前にできる俳優」という言葉が出てきた。「お茶を飲む、ご飯を食べる、会話をするといった、私生活で何気なくしていることが、演技の中でも当たり前にできるようになりたいですね」。爽やかな笑みを口元に浮かべつつ、求道者のような言葉を口にする21歳。まだまだこの先、私たちを楽しませてくれそうだ。(photo:Yoshio Kumagai)■関連作品:蟹工船 2009年7月4日よりシネマライズ、テアトル新宿ほか全国にて公開© 2009「蟹工船」製作委員会■関連記事:TKO、松田龍平から「苦労顔すぎる」とのお墨付きで後輩芸人に“反撃”!【どちらを観る?】男たちの不屈の魂、激突!『劔岳点の記』VS『蟹工船』SABU、大学生たちに『蟹工船』パワーを指南「借金踏み倒してでも生きろ!」TKO、松田龍平にあやかり俳優の座狙い?『蟹工船』全国キャンペーン中いざ、反撃!男たちの熱き闘いを見よ『蟹工船』試写会に10組20名様をご招待
2009年07月03日昨年の流行語大賞のトップ10にも選ばれた、80年前のプロレタリア文学の名作を現代に蘇らせた『蟹工船』。公開を7月4日(土)に控え、6月24日(水)、本作の特別試写会が開催され、今回映画初出演を果たし、本作の宣伝隊長に就任したお笑いコンビ・TKO(木下隆行・木本武宏)が駆けつけた。観客をサプライズでお出迎え、その後SABU監督と合流し舞台挨拶を行った。開演前には劇場入り口にて、チラシを観客に直接手渡し、驚く観客たちとの写真撮影も行うなど意気込み十分のTKOの二人。250人の観客を前に「映画の“続ければ夢は叶う”、“立ち上がれ”、“反撃!”というメッセージはまさしく僕らのことです」と木本さんが言い放つと、木下さんは「芸歴18年、東京進出5回目。映画出演の話が来たときは信じられなかったです」と出演の驚きを明かした。撮影現場の様子を尋ねると、「男子校のようで、泊まり込みだったのでみんな仲良くなるのも早くて。最後はオセロに夢中になりましたね(笑)」と話す木本さん。今回2人が起用された決め手となったのは、その“苦労顔”だそうだが、撮影中「松田龍平さんが『苦労顔すぎる』と笑っていた」とも。また、普段は関西弁の2人だが、木下さん曰く本作の見どころは自分たちの“標準語”だそう。「木本は標準語が下手。お葬式のシーンは、画面上では泣いているように見えるが、実は笑いを我慢してみんなの肩が震えていた」(木下)と明かせば、木本さんも「木下はバラエティ番組みたく、カメラとモニターを探すクセがある。西島秀俊さん演じる鬼監督に殴られるシーンでは一人だけコントのようにリアクションが大きすぎて、カットがかかっていた」と反撃する一幕も。SABU監督はそんな彼らへ「いろんな経験されてる顔が本当によくて。機会があったら、ぜひまた映画に出てほしいですね」とラブコール。これに2人は「明日の見出しは『監督は固く誓った!』、『SABU監督は嘘つかない』と書いてください!」とマスコミ陣にアピールし、会場を沸かせた。そして最後に、宣伝隊長として「あきらめずに何度でも立ち上がること」と訴えかけた2人。「自分たちより先に売れた後輩芸人に“反撃”や(笑)」と本作に賭ける強い意気込みを見せつけた。『蟹工船』は7月4日(土)よりシネマライズ、テアトル新宿ほか全国にて公開。■関連作品:蟹工船 2009年7月4日よりシネマライズ、テアトル新宿ほか全国にて公開© 2009「蟹工船」製作委員会■関連記事:【どちらを観る?】男たちの不屈の魂、激突!『劔岳点の記』VS『蟹工船』SABU、大学生たちに『蟹工船』パワーを指南「借金踏み倒してでも生きろ!」TKO、松田龍平にあやかり俳優の座狙い?『蟹工船』全国キャンペーン中いざ、反撃!男たちの熱き闘いを見よ『蟹工船』試写会に10組20名様をご招待高良健吾、実はカニが苦手!?SABU率いる若手実力派が総結集『蟹工船』遂に完成
2009年06月27日過酷な労働環境で支配者に虐げられる労働者たちの闘争を描いた小林多喜二の傑作文学を、独創的な作風で多くのファンを持つ異才、SABUが大胆なアレンジを加え、現代に蘇らせた『蟹工船』。映画の公開に先駆けて、6月12日(金)、明治学院大学にてSABU監督と同校教授であり「蟹工船」ブームの火付け役でもある作家、評論家の高橋源一郎、そして本作の企画プロデューサー・豆岡良亮による対談が実現した。本作を鑑賞直後の学生約300名を前にトークを繰り広げた。昨今の世界的不況との重なりの中で、発表から80年のときを経て、一躍脚光を浴びた原作小説だが、海外にいたせいでこのブームを知らなかったというSABU監督。「戻ったら不況で俺も仕事がない。映画の話がきたときは『蟹光線』という動物ものかと…(笑)」とも。今回の映画化にあたり、現代の観客に向けて、あえて主人公や時代設定を特定せずに作ったというが、中でもオリジナルで加えた集団自決のシーンには「『自分で決める』という前向きな団結として描いた」とのこと。「2〜300万という借金で首を吊る人も多いいま、踏み倒してでも生きろ!と。『言い訳しても進まない、どうなりたいか考えて行動すればどんどん良くなる』というメッセージを込めた」とその真意を語る。これに呼応するように、豆岡氏も学生たちに向かって「貧困や厳しい労働を肉体で知らない若い世代は、貧困格差のリアルさより、いまの“閉塞感”に『変わらないのでは…』という姿勢から始まっている気がします。本作が伝える『もう一度、立ち上がれ!』は現代社会へのメッセージに尽きます」と言い切った。また、学生から原作と映画を比較した意見を求められた高橋教授は、「原作は悲惨な状況の中、『疲れたから寝る』を繰り返すモノクロイメージを持っています。でも、命の軽さや悲惨さを描いたら暗くなるだけで、そのままではつらい。一方で、本を読み込むとそこには真面目なだけじゃなくユーモアもある」と分析。そして「文化としての『蟹工船』と映画としての『蟹工船』は別物。多喜二をも超えて、文化と映画の美しいコラボレーションとなったと思います」とSABU監督に称賛を贈った。ちなみに、学生たちに行ったアンケートでは、映画に対する評価は高かった様子。果たして、これから社会に出る彼らに現代の闘争の物語はどのように響いたのか?『蟹工船』は7月4日(土)よりシネマライズ、テアトル新宿ほか全国にて公開。■関連作品:蟹工船 2009年7月4日よりシネマライズ、テアトル新宿ほか全国にて公開© 2009「蟹工船」製作委員会■関連記事:TKO、松田龍平にあやかり俳優の座狙い?『蟹工船』全国キャンペーン中いざ、反撃!男たちの熱き闘いを見よ『蟹工船』試写会に10組20名様をご招待高良健吾、実はカニが苦手!?SABU率いる若手実力派が総結集『蟹工船』遂に完成いまこそ若者が立ち上がるとき!『蟹工船』無名アーティストによるアルバムを発売映画版『蟹工船』これが出稼ぎ労働者・松田龍平と鬼監督・西島秀俊の姿だ!
2009年06月15日大不況の波が押し寄せる中、昨年多くの共感を集めたプロレタリア文学の真骨頂「蟹工船」。小説の発表から80年のときを経て、異才SABUによる同名映画化が7月4日(土)より公開される。これに先駆けて、6月8日(月)、全国キャンペーン中の本作の記者会見が大阪・中央電気倶楽部にて行われ、SABU監督と主演の松田龍平、そしてTKOの木下隆行と木本武宏が出席した。SABU監督は「現場はすごいきつかったですが、マスコミ試写が毎回満席になり、毎回20〜30人を帰さねばならないほど盛況。これはいけるぞ、という手応えを感じています」と自信たっぷりに挨拶。本作で、過酷な環境に置かれる労働者のリーダーを演じた松田さんも、「過酷な状況の中で、自分自身もすごく前向きになれました。 映画もパワーがあり、みなさんも楽しんでいただけるのではないでしょうか」と本作の魅力を語った。また、今回映画初出演を果たしたTKOは、SABU監督曰く、その苦労顔が出演の決め手となったというが、木下さんは「これはドッキリやな、どっかに穴があるんちゃうか、パイを投げられるんじゃないか?と思いました。(芸歴)18年、東京進出5年目、地道にがんばって良かったって思います。過去の苦労した感じがリアルな行動として出ていると思います」と、芸人としてのこれまでの長い道のりと自身の役どころを重ね合わせた。一方、相方の木本さんに今後の俳優活動の意思を尋ねると、「松田さんが映画のオファーを受けるときは、『TKOと一緒じゃなきゃヤダって』って言ってほしいです」と、俳優の先輩である松田さんに乗っかる形での俳優活動続行に前向きな姿勢を示し、会場を沸かせた。そして最後に、SABU監督は作品について「いい言葉をたくさん使ってます。子供たちにも困ったら『蟹工船』を 観ろ!と言える出来です。年齢に関係なく楽しめると思いますのでぜひ、みなさんの言葉で記事を書いてください」と報道陣に力強いコメントを残した。『蟹工船』は7月4日(土)よりシネマライズ、テアトル新宿ほか全国にて公開。■関連作品:蟹工船 2009年7月4日よりシネマライズ、テアトル新宿ほか全国にて公開© 2009「蟹工船」製作委員会■関連記事:いざ、反撃!男たちの熱き闘いを見よ『蟹工船』試写会に10組20名様をご招待高良健吾、実はカニが苦手!?SABU率いる若手実力派が総結集『蟹工船』遂に完成いまこそ若者が立ち上がるとき!『蟹工船』無名アーティストによるアルバムを発売映画版『蟹工船』これが出稼ぎ労働者・松田龍平と鬼監督・西島秀俊の姿だ!
2009年06月09日累計50万部突破の熱烈ファンを持つ人気コミックを、いま日本で最も活躍する若手女優・宮崎あおい主演で映画化。製作発表当初から注目を集めていた、青春恋愛映画『ソラニン』が去る5月31日(日)に約1か月の撮影を経て、ついにクランクアップを迎えた。撮影のクライマックスは、5月末の某日。宮崎あおい演じる芽衣子がバンド「ロッチ」のメンバーと共に最初で最後のステージに立つ、ストーリーの最重要シーンで、宮崎さんの撮影最終日だった。一部報道陣にも公開されたこの日の撮影が行われていたのは、都内の某ライブハウス。タイトルにもなっている歌、「ソラニン」を中心に演奏シーンのリハーサルが行われた。狭い空間にはキャストと大勢のスタッフの熱気が立ち込め、サウンドチェックから細かい演出まで、繰り返しリハーサル。クライマックスシーンだけあって、緊張感とエネルギーは見ている側も圧倒されるほどで、宮崎さんが手の汗でギターのピックを滑らせ落としてしまうハプニングもあった。彼女と一緒にバンドメンバーを構成しているのが、人気バンド「サンボマスター」のベース・近藤洋一と、『ROOKIES』など話題作に出演し、本作と同じく人気コミックの映画化作品『BECK』への参加も発表されたばかりの桐谷健太。リハーサル中、近藤さんと三木孝浩監督がステージ上の細かい動きについて話し合う場面もあれば、桐谷さんから音のバランスに関して撮影監督にリクエストが飛ぶシーンもあり、全員真剣そのもの。そして観客としてのエキストラを入れて、声援が飛ぶ中、3人は祈るように手を重ね合わせ、いよいよカメラが回った。何よりも驚かされたのは、宮崎さんの歌の力強さと、バンドとしての迫力。撮影の合間に話を伺った三木監督も、初めて「歌声が聞こえた瞬間、鳥肌が立った」と宮崎さんのヴォーカルを絶賛する。実は最初、ギターだけのつもりが、リハーサル中オフマイクで歌った彼女の歌声を聞いて、歌もレコーディングすることになったとか。「最初、芽衣子さんの歌は、例えばチャットモンチーの橋本(絵莉子)さんみたいな声なのかな、と想像してたんです。でも実際に宮崎さんが歌い、彼女だけの強さとか儚さとか、芽衣子のひたむきな感じがすごく声から伝わる感じになっていると思います」。この日の撮影を見ている限りでも、バンドメンバーの相性はバツグン。「僕らスタッフが入れないくらい、バンドでがっちりチームワークが出来ていました。多分、映画にもその関係性の良さは出ていると思います」と語る監督。ちなみにメンバーを引っ張っているのは誰?「やっぱりバンドとしては、近藤さんが実際に音楽活動されているというのもあって、バンマス(バンドマスター)しての立ち位置で音楽面ですごく引っ張ってもらいました。特にリハーサルやライヴシーンに関しては近藤さんの力無くしてはここまでは来れなかったな、というほど助けられています」。宮崎さんは昨年末に渡されたギターをゼロから練習。劇中フルで使われない曲も完璧にマスターした。桐谷さんに関しては、ドラムを特技としてあげるほどの腕前。とはいえ、レコーディングはプロのドラマーで行う予定だったが、自らの強い希望と、本人の音でやることが一番だ、という判断で結果的に桐谷さん自らの演奏により実現した。さらにこの日の撮影シーンには登場していないが、種田役の高良健吾も力が入り過ぎて腱鞘炎になってしまったというから、その気合いの入りようには疑いはない。撮影を終えて宮崎さんは「ライヴシーンで全撮影を終了できたということが、私にとってとても大きかった」とコメントを寄せた。「まだ撮影が終わったばかりでうまく言えないですが、私自身もいい作品になっていることを願っているし、原作を好きな方もたくさんいると思うので、みなさんががっかりしないような映画になっていたらいいなと思っています。ライヴシーンは本当にみんな一生懸命やったし、きっとカッコいいシーンになっているんじゃないかなと思うので、そこは楽しみにしていてほしいです」といまの気持ちを語った。なお、演奏曲を作詞・作曲しているのはまだ明かされていないが、「ある大物ミュージシャン」とのことで、その発表にも注目が集まる。楽しみな映画の完成は7月末予定。来年2010年春、全国にて公開。■関連作品:ソラニン 2010年、全国にて公開■関連記事:宮崎あおいがギター弾き語りに挑戦!『ソラニン』主演キャスト・監督が明らかに
2009年06月09日