これから高齢出産を検討している人や、今まさに高齢妊娠をしてこれから出産を控える人にとっては、どこの病院で出産するのかは、すごく気になるポイント。高齢出産の場合、どういった観点で産院を選べばよいのでしょうか? 東邦大学医学部産科婦人科学講座の片桐由起子医師にポイントをお聞きしました。高齢出産 自分に合った産院選びは自分の体を知ることから片桐医師は、まず「高齢出産に向けて自身に健康リスクがあるかどうかがひとつのポイントです」と話します。「高齢妊娠・出産の場合、妊娠高血圧症候群や妊娠糖尿病などといった母体への健康リスクの発症が高い傾向にあります。それまでは健康だったのに、妊娠を機にこうした症状が現れることも多く、高齢妊娠の場合その確率も高いのです」(片桐医師、以下同)また、自身の両親の疾病歴とその時の発症年齢を把握しておくことも重要だと片桐医師。病気のなかには遺伝傾向の高いものも多く、自分の両親と同じ年齢になったときに同じような症状があらわれるということもあるのです。「高齢妊娠だからという理由だけで、高次医療機関を選択する必要はありませんが、今の自分の健康状態や合併症などを きちんと把握して 医療機関を選ぶようにしましょう」ハイリスクケース 増加で分娩施設が集約化 産院は減少傾向にところで、最近では「産院が減少している」という話も聞きます。出産を控える人にとって、産院の選択肢が減ることは何とも不安ですが、いったいどうして?「背景には、高齢出産が増えたことなどによって、合併症を有する ハイリスクな出産症例が増えていることが上げられます。リスクを伴う分娩には、相応の施設や設備が必要となりますので、最近では分娩取扱施設の集約化が起きていることは事実です」ちなみに、最近では産科、産婦人科という言い方ではなく、レディースクリニックという病院もあります。これらの違いについては?「産科や産婦人科など、”産”という名前が入っている病院は、妊婦を扱っている医療機関 となり、妊婦健診 や分娩を取り扱っています。 産婦人科は、産科の領域だけでなく、婦人科の領域の診療もしている医療機関です。厳密なルールはありませんが、レディースクリニックの場合は、婦人科診療に加え、美容やエイジングケアなどにかかわる診療や、 女性医療全般を 対象とした診療を行っている医療機関が多いです 。なかには、妊娠ごく初期 の診察については対応している病院もあると思います」晩婚化や高齢出産の増加。こうした社会構造の変化は、施設数の増減に大きくかかわっているものの、最近では、産院の減少も下げ止まり傾向にあると片桐医師は続けます。自分の求める医療やサービスと、医療機関の特性のバランスをよく考えて、 自分にピッタリな産院を見つけましょう。(文・団子坂ゆみ/考務店)
2018年02月27日高齢出産は卵子の老化によって、胎児に様々な影響を与える可能性が高いというのは、すでにご存じの方も少なくないでしょう。では、母体へのリスクについては? 東邦大学医学部産科婦人科学講座の片桐由起子医師に、高齢出産によって発生する母体への健康上のリスクについて、話をお聞きしました。妊娠をきっかけに高血圧や糖尿病を発症するリスクも高齢出産における母体への健康リスクとして、よく挙げられるのが「妊娠高血圧症候群」。妊娠20週から分娩後12週までの期間で、高血圧または高血圧にたんぱく尿を伴うもので、かつこれらの症状が単なる妊娠の偶発合併症によるものではないものをいいます。以前は「妊娠中毒症」などとも呼ばれていました(2005年に名称変更された) 。片桐医師は、妊娠高血圧症行群も、やはり加齢によって発生するリスクは高まるといいます。人間の血管には弾力性があり、心臓から押し出される血液の圧力に応じで緩やかに拡張や収縮を繰り返しているのですが、その弾力性も加齢によって低下。すると、血管が拡がらず、血管内を流れる血の勢いは増すとともに、血圧が高まるというわけです。「その他、妊娠していない時には現れていない健康被害が妊娠によって引き起こされることがあります。妊娠糖尿病などもその一例です」(片桐医師、以下同)元々、血糖値が高くなりやすい 傾向にあり、高年齢になったら発生するかもしれない 人が、妊娠をきっかけに糖代謝異常を発症するということもあるそう で、これは20代・30代の妊婦でも起こりうることですが、年齢が高くなるほど発症リスクも高まると片桐医師は話します。高齢出産の母体リスクを減らすためには家族の既往も先々の出産を考えているなら、しかも、それが高齢出産となりそうならば、やはり、日ごろから健康的な生活を送ることを心掛けておくことが大切となりそう。しかし、健康的な生活といっても、栄養バランスの取れた食事や十分な睡眠時間などは想像ができますが、その他に何かできることはあるものでしょうか?「自分の両親の疾病歴を調べておくということも、重要なことです。病気には遺伝性の強いものも多く、自分の両親が病気を発症した年齢に近くなれば、自分もその病気を発症する可能性も高くなると言えます。今の自分の健康状態だけでなく、隠れた健康状態を知っておきましょう。あとは、やはり肥満は様々な生活習慣病を引き起こす要因となるとともに、妊娠合併症の原因にもつながるので注意が必要です。また『やせ』にも注意が必要です」会社の定期健康診断などで自分の血圧や血糖値を定期的に計測していれば、自身の体の変化にも気づきやすいかもしれませんが、健康である限り、自分の健康には興味が薄くなるもの。高齢出産を検討するなら、まずは、自分の今と未来の健康状態を詳しく知ることから始めましょう。(文・団子坂ゆみ/考務店)
2018年02月24日厚生労働省が2017年末に発表した「人口動態統計」によると、2017年の出生数は約94万人となり、昨年同様100万人を割り込む見通しに。昨年よりも状況はさらに悪化し、少子化が加速していることが明らかとなりました。出生数を年齢階級別(5歳階級)に見てみると、50歳以上の出生数は減少しているものの、35歳以上、また、40~49歳の各階級では増加傾向がみられ、高齢出産はだんだんと増加しているようです。社会で長く活躍する女性も増え晩婚化が進むなか、高齢出産はもはや珍しいものではなくなりました。だからこそ、正しく理解しておきたいのが、高齢出産にまつわる知識です。高齢出産のデメリット その理由は加齢による卵子の老化インターネットで「高齢出産」に関して検索してみると、様々な「メリット」「デメリット」を謳う情報が散見されます。「高齢出産をすると子宮体がんの発生率が低下する 」「高齢出産で生まれた子どもはIQが高い 」「高齢出産を体験した女性の方が長寿 」など、様々な発表がありますが…。「妊娠・出産経験のある女性は、ない女性に比較して子宮体癌のリスクは低減します。しかし、高齢出産か否かは関係ありません。また、高齢出産とその子どものIQの関係性に関しては、高齢妊娠をする女性は高学歴であることが多く、また、教育熱心である場合が多いので、それらの社会的交絡因子によってそのようなことが生じる可能性があります。高齢出産だから子の頭が良くなるわけではまったくありません」そう話すのは、東邦大学医学部産科婦人科学講座の片桐由起子医師。片桐医師は「医学的に見れば高齢出産にはメリットがあると言えません。経済面や立場的 に仕事をマネジメントしやすくなるなど、社会的なメリットはあります」 といいます。「私たちのからだを構成している一つひとつの細胞のなかには、22対44本の男性・女性に共通な常染色体 と、2本の性染色体(女性の場合はX染色体が2本、男性の場合はX染色体が1本、Y染色体が1本)、合計46本の染色体があります。卵子や精子の染色体数はその半分の23本で、本来ならばこれらは細胞分裂する際に46本が均等に23本づつに分割されますが、本来対(2本)である染色体が不均一に分割されるなどの理由により、1本少ないモノソミーや、3本になるトリソミーが生じ、これが先天性疾患のうち、染色体数的異常症になるのです。精子は日々作られていますが、卵子のもととなる細胞は胎児期に作られ終わっていて、思春期以降順次細胞分裂をして排卵を迎えています。例えば、40歳の時に排卵する卵子は、41年ほど前に作られた細胞由来なのです。したがって、加齢卵子では、染色体の不均一を生じる可能性が高くなり、トリソミーの発生確率が高まるのです」(片桐由起子医師、以下同)1から22番目の対までの常染色体のどこでトリソミーが発生するかによって、現れる症状が異なってくるのだと片桐医師。例えば、13トリソミーは「パトウ症候群」、18トリソミーの場合は「エドワーズ症候群」、21トリソミーの場合は「ダウン症候群」のように、決まっているのだそうです。「ダウン症を先天性心疾患の総称と考えている方もなかにはいらっしゃるようですが、 ダウン症はあくまで先天性疾患 のひとつ。高年齢で、あらゆる先天性疾患のリスクが上昇するわけではありません 」「流産」「帝王切開」と高齢出産高齢妊娠では 流産の確率が高まるというのも、前述の染色体の数の異常の 発生確率が増えることに起因すると、片桐医師は続けます。「モノソミーやトリソミーが 発生した場合。受精卵はその後の生育に影響が出て流産につながるのです。高齢出産によって流産の確率が高まるというのは、加齢による卵子の老化。そして、それによって引き起こされる染色体異常の発生確率の上昇が関係しているのです」また、ネット上では高齢出産の場合「帝王切開」となることが多いという情報も数多く散見されますが、これについては、加齢によって、妊娠合併症が多くなり、結果として帝王切開を必要とするケースが多くなるため。「具体的には、緊急性の高いものでは 妊娠高血圧症候群、常位胎盤早期剥離や前置胎盤などの胎盤異常。 また、微弱陣痛や分娩経過の遷延などにより胎児の状態が悪くなる胎児機能不全なども挙げられます。これらは、誰にでも発生することですが、やはり加齢によって発生確率は高くなります。この場合急速分娩の必要性が高まることから、帝王切開が選択されることが多くなるのです」ネット上には母体への負担を懸念して帝王切開が選択されるという情報も散見されますが、必ずしもそうではなく、ほとんどの場合、 早急な分娩の必要性があり、その手段として帝王切開が選ばれているという理解が正しいそうです。これから高齢出産をむかえるママたちは、さらに増えていくことが予想されます。ネット上には、正しい情報も誤った情報も混在しているため、わからないことや不安なことがあったら、かかりつけの医師にまずは相談を。正しい知識が、何より不安の解消につながるはずです。(文・団子坂ゆみ/考務店)
2018年02月21日高齢者ドライバーによる交通事故がニュースでも取り上げられています。警視庁では高齢者ドライバーへ運転免許の自主返納の検討を呼びかけていますが、運転免許書は身分証明書として使っている人も多く、ごくわずかな人しか返納しないという実態もあるよう。あなたは自分が高齢者になったときどうしますか?Q.自分が「高齢者ドライバー」になったら、免許返納する?1.返納する予定 41.6%2.返納しない予定 6.9%3.わからない・どちらとも言えない 47.3%4.免許を持っていない 4.2%わからない・どちらとも言えないが47.3%がもっとも多いですが、返納する予定という人も41.6%とかなり多い結果になりました。車が必需品という地域に暮らしている人たちにとっては死活問題です。■田舎暮らしにとっては車がないと生きていけないもし車がなかったら、買い物や病院にも行くことができないという人がたくさんいました。お年寄りが一人家から出られないという生活しかできないというのも問題です。「田舎なので車がないと家から出られないです。将来、車がなくてもお年寄りに便利な社会になってるといいな〜。今は子どもたちの通学がすごく心配です」(島根県 30代女性)「田舎なので車は生活必需品。生命線といってもいいくらいです。買い物、病院、遊びに行くのもすべて車です。なので免許証返納は考えていません。呼んだらすぐ来てくれる超格安タクシーとかあれば考えるかもしれません」(埼玉県 40代男性)■誰かの命を奪ってしまう前に返納します何か起こってからでは遅いというのが返納する人の意見。誰かの命を奪ってしまってから後悔するよりは、返納して乗らないことを決める方が良いという考えのようです。「トラックに乗っているので怖さがわかるし、先のない年寄りが、先の長い若い命を奪うようなことはしたくないから返します。持ってたら絶対乗るもん」(愛媛県 40代男性)「実家の父は70歳を超えての車検時にやめさせました。赤信号でも行きそうになったり、怖いと感じたからです。なので、子どもたちに少しでも危険を感じたら言ってほしいと頼んであります。自分では判断しかねると思うので」(神奈川県 40代女性)「車は本当に便利なものだけど、使い方を誤れば凶器になるので、返納すべきだと思います」(大分県 40代男性)■お年寄りの足となる格安サービスがあれば…返納した人へのメリットなどがあれば返納を考えるという人も。多少お金がかかってもいいので、お年寄りの足となる交通サービスが充実するといいですね。「返納するといいたいところですが、今は言い切れない。最寄り駅までは車で15分、バス停まで20分、スーパーもコンビニも徒歩20分。返納した人や免許がない人に証明書を発行して、車の維持費と変わらないで利用できる格安交通手段とか作ってほしい。免許がある人は利用できなくすれば、返納する人が増えるはず」(神奈川県 30代女性)Q.自分が「高齢者ドライバー」になったら、免許返納する?アンケート回答数:4413件 ウーマンエキサイト×まちcomi調べ
2017年09月03日ここ数年で高齢者見守りサービスが爆発的に増えている。その理由としてあげられるのは、高齢化した親を心配する家族からのニーズが高まっていること。共働きや遠距離などの事情で、思うようなケアができない家庭も多い。 さまざまな企業で高齢者見守りサービス商品の開発が進むなか、ついに家庭用の見守りロボットが誕生!介護ロボット特区、北九州で生まれたドーナツ・ロボティクス社の小型ロボット「シナモン」だ。 「人工知能を使った会話や、監視映像などの送受信が可能です。医者や薬局、介護施設、そしてセキュリティ会社とタッグを組んで見守るネットワークサービスを進めています。また薬の飲み忘れを防止するソフトも開発し、『お薬の時間です』と話しかける機能付き。服薬の様子は録画され、日付で管理されます。家庭用はまず年明けに300台を目安に発売予定。利用しやすいように、本体とサービス料をセットにして、月々4,000〜6,000円の3年払いのようなパックでの販売になるでしょう」(代表取締役の小野泰助さん) また、認知症関連データを収集し、認知症の早期発見を可能にするリストバンド型や、徘徊対策として、足取り(移動の軌跡)やGPSの位置情報を確認できる腕時計型の機器を開発している企業もある。 機器によっては10万円を超えてしまうほど高価なものもあるが、低価格化も視野に入れた開発がなされている。“お年寄りのお家に一台は見守りロボット”なんて時代もそう遠くはないかも!?
2017年07月26日全国で高齢者ドライバーによる重大事故が相次いでいます。警察庁では高齢者を対象にした講習会の開催や、免許の自主返納を促すなどして事故防止に努めている状況です。運転能力の落ちた高齢者の皆さんについては免許を返納させるべきだとの声もありますが、自動車を持っていないと生活が成り立たないという人も多い現状があります。したがって、強制的に返納を迫るわけにもいかないのです。高齢化社会を迎えるなかで、日本が突きつけられている課題といえます。現在国は1997年に高齢者による事故を未然に防ぐことを目的に、75歳以上のドライバーに対し高齢者マークをつけるよう促していることは、皆さんご存知のとおりです。しかし、つけない場合違反になるのか否かについては、努力義務だったような気もしますし、義務だったような記憶もあります。一体、どちらなのでしょうか? Q.高齢者マークの使用は義務ですか?つけないとどんな罰則がありますか?*画像はイメージです:努力義務ですので、罰則はありません!高齢者マークは2008年6月1日から75歳以上のドライバーを対象に義務化されましたが、そのデザインが枯れ葉を連想させることなどから法律が見直されることになりました。そして2009年、70歳以上を対象にした「努力義務」に再変更になっています。したがって、現在は仮に高齢者マークをつけなかったとしても、罰則を受けることはありません。ただし、事故を防ぐ意味でもマークをつけることが望ましいのは間違いありません。70歳以上のドライバーは、なるべくつけるようにしてください。 *記事監修弁護士:小野智彦(銀座ウィザード法律事務所。浜松市出身。エンターテイメント法、離婚、相続、交通事故、少年事件を得意とする。)*取材・文:櫻井哲夫(フリーライター。期待に応えられるライターを目指し日々奮闘中)【画像】イメージです*freeangle / PIXTA(ピクスタ)
2017年01月01日質問:初産が高齢出産になる場合、具体的にどのようなリスクが高くなるのでしょうか?28歳女性です。パートナーがいますが、結婚はしていません。お互いの人生設計の関係で、結婚・出産できるのは2年後以降になりそうです。ある研究結果で初産が30歳を超えるとリスクが高くなると聞きましたが、高齢出産になる場合、具体的にどのようなリスクが高くなるのでしょうか?また、安全に健康な赤ちゃんを産むために、生活面などで注意して行えることはありますでしょうか?海外在住:かれん1986さん(28)回答:「高齢出産」についてお答えします。――「高齢出産」で想定されるリスク高齢出産に関するご質問ですね。高齢出産の定義は諸説あります。1993年以前の日本では、30歳以上の初産婦を高齢出産とする考え方が主流でしたが、WHO(世界保健機関)の定義などと足並みをそろえる形で、現在は医学的な高齢出産は35歳以上での初産とされていることが多いため、35歳以上の出産としてお話しさせていただきます。もちろん個人差は大きいですが、女性の一生のうち、10代の後半から30代の前半までが妊娠と出産の能力の最盛期と考えられています。30代後半以降は徐々に子宮や卵巣の機能が低下し、妊娠そのものが成立しにくくなると考えられています。また、一旦妊娠が成立しても流産率がやや高いことも知られており、全妊娠における自然流産率が1割から1割5分といわれているのに対し、35歳以上の妊娠では約2割が自然流産に終わるといわれています。加齢とともに流産が増加する原因としては、卵子が老化していることや、卵子の老化によって胎児に先天的な染色体などの異常が増えることが挙げられるでしょう。また、よくいわれるように、妊婦さんが高齢である場合、生まれてくる赤ちゃんのダウン症のリスクが上がります。25歳未満の出産では2,000例に1例、35歳では300例に1例、40歳では100例に1例と上がって行きます。これは高齢出産のリスクとしてよく話題になる点です。加えて、母体側の心配として、高血圧やむくみ、たんぱく尿といった症状が出る「妊娠高血圧症候群(妊娠中毒症)」にかかりやすくなるといわれています。これは症状によっては管理のために入院を要するほど、お母さんと赤ちゃんにとって心配な状態です。<将来の出産に備えて生活面での注意点は?>高齢出産のリスクとなる点をお話ししましたが、全ての妊娠・出産にはリスクが伴いますし、年齢にかかわらず大多数の妊婦さんが元気な赤ちゃんを産んでいるわけですから、必要以上に心配をされることはないと思います。また、今からできる生活上の注意点についてですが、高齢出産に備えるために特別な注意というものはありませんが、禁煙を守る、野菜や果物を含め栄養バランスの取れた食生活を心がける、定期的な運動習慣を身につける、十分な睡眠とストレス解消の機会を持つ、といったことは大切だと思います。ご参考になれば幸いです。Doctors Me(ドクターズミー)が保証している医師が回答しています
2016年12月18日質問:更年期障害の症状が出てきました。高齢出産だったため、授乳による栄養分不足も骨粗しょう症に影響しないかと心配です。最近、更年期障害の症状を自覚することが多く、また閉経を境に女性ホルモンが減少し、骨粗しょう症になりやすくなると目にしました。45歳という高齢出産だったため、授乳による栄養分不足も骨粗しょう症に影響しないかと心配です。育児で時間もとられるので、生活習慣を見直すことで骨粗しょう症を予防することができたら実践したいと思っています。どのようなことをしたらいいのでしょうか?生活習慣で防ぐことは難しいでしょうか?兵庫県:なおこさん(49)回答:女性の「骨粗しょう症」についてお答えします。――「骨粗しょう症」の予防骨粗しょう症の予防に関するご相談ですね。小さなお子さんの子育て、お忙しいことでしょう。確かに、女性で40代になると骨粗しょう症も気になり始めると思います。骨粗しょう症は、もちろん体質的な影響もありますが、生活習慣も大いに関係してくる病気ですので、これから気をつけていくことで、将来的な骨のトラブルを防ぐために非常に役立つでしょう。骨粗しょう症予防の二本の大きな柱は、やはり食事と運動ということになります。それぞれに分けて、注意すべき点をお話ししたいと思います。まず食事に関しては、よくいわれるカルシウムの摂取は非常に大切です。一日700~800mgを目安に積極的に摂取するようにしたいものですね。また、カルシウムだけでなく、骨の代謝にかかわるビタミンDや骨形成を促進するビタミンKをきちんととることも忘れないようにしましょう。牛乳や小魚などにカルシウムが多く含まれることは有名ですが、ビタミンDはサンマやサケ、シイタケに多く、納豆や小松菜、ニラにはビタミンKが豊富に含まれています。また、肉や魚に多く含まれるたんぱく質も骨の形成に役立ちますし、全体にバランスの取れた、適正なカロリーの食生活を送ることも大事です。骨粗しょう症には痩せすぎもリスクファクターになるといわれています。一方、運動に関しては、適度な運動は骨の代謝を盛んにして骨を強くするので、ぜひとも生活に取り入れたいものです。骨密度を上げるためには体重をかける運動、ウォーキングやジョギング、ダンスなども有効です。太陽光はビタミンDの合成を促進するので、屋外を散歩する、公園の階段を上り下りする、といったこともよいでしょう。<その他の注意点>また、喫煙や過度な飲酒は骨粗しょう症のリスクを高めることがわかっているので、ぜひ控えるようにしたいですね。特に女性は、閉経するとエストロゲンの減少により、骨粗しょう症のリスクが高まることがわかっていますので、忙しい日常とは思いますが、できることから対策して、丈夫な骨を維持していきたいものです。ご参考になれば幸いです。Doctors Me(ドクターズミー)が保証している医師が回答しています
2016年12月18日質問:高齢出産には脳血管疾患のリスクがあると聞き、妊娠・出産に不安を抱えています。昨年結婚をし、妊娠を計画しています。予定通りならば高齢出産の枠に入るかと思いますが、高齢出産には妊娠高血圧症による脳血管疾患のリスクがあると聞き、妊娠・出産に不安を抱えています。出産の際に脳血管疾患を患った場合の危険性や、どのくらいの入院と通院が必要となるのか、また、出産時の脳血管疾患に備えて、今からできる生活改善法などがありましたら教えてください。島根県:pinohinaさん(35)回答:高齢出産時の脳血管疾患のリスクについてお答えします。――妊娠と脳血管障害の関係ご結婚、おめでとうございます。高齢出産になると、心配の種はつきませんよね。妊娠・出産は、女性の身体にとても負担がかかるものです。ご相談者さまのおっしゃるとおり、高齢出産では、「妊娠高血圧症候群」になるリスクが上がり、また、妊娠そのものが脳血管障害の危険因子となってしまいます。若い女性に脳血管障害が起こる頻度は、妊娠により、非妊時と比べて1.5倍の発症を見る、という報告があります。原因としては、以下が挙げられます。妊娠による血液量の増加、心拍出量の増加妊娠によるホルモン作用(血管拡張、血管壁の変化など)妊娠による凝固系の亢進脳血管障害が起きる妊産婦は1万人に1人程度といわれています。出産の際に脳血管疾患を患った場合の危険性、とのことですが、母体の死亡率は9~38%とかなりの高確率になります。また、脳血管疾患を乗り切っても、まひ、言語障害などの後遺症が残る割合は、40~63%とこれもまた高い確率で見られます。どのくらいの入院、通院になるのかは、発症した状態によってまったく異なるので、何とも言えません。<「妊娠高血圧症候群」の予防>妊娠高血圧症候群を防ぐポイントとしては、以下のことに気をつけましょう。■塩分を控えるこれは、普通の高血圧症の方の食事療法にもなりますね。スパイスを効かせるなどして、塩分を減らしても、食事を楽しめる工夫をしましょう。■ストレスを解消するストレスがたまると、交感神経が緊張して、血圧が上がる傾向があります。妊娠しているときは、心配でストレスがたまることが多いでしょうが、ストレスを解消する方法を見つけて、リラックスした妊婦生活を送れるようにしましょう。■体重に気をつける体重の増えすぎには気をつけましょう。健診を忘れずに受けることで、体重増加の制御になります。高齢出産では、リスクが伴うことが多く、心配になることも多いと思います。健診をしっかり定期的に受け、かかりつけの産婦人科医の指示に従うようにしてください。Doctors Me(ドクターズミー)が保証している医師が回答しています
2016年12月18日こんにちは、海外在住プロママライターのさとうあきこです。高齢出産の話題が頻繁に目に飛び込んできます。子どもが欲しい女性にとって、ある意味“チャンス”が増える良いニュースです。ただ、高齢出産ママが増えることで、少なからず問題も生じています。 それが、高齢ママが感じる年の差ギャップです。同じ年頃の子どもを持つママやパパが同じ年代とは限りません。公園や幼稚園で出会うママ同士の年の差が20歳以上 なんてこともあるのです!ここでは、この年の差ギャップに悩んだ3人の高齢ママの経験から、その解決方法についてまとめてみました。●ギャップは妊娠中から43歳で第1子を出産したT子さんは、『プレママ教室のハイテンションについていけず、いつもぼっちだった』と言います。参加者は20代の初産婦が大半で、T子さんにとってはそこに付き添うプレママの母親たちの方が年齢的に近かったそうです。『若いママたちからは、「え~、40代で1人目?すご~い!」と驚かれ、その母親たちからは「まぁ、大変ねぇ」と同情の目を向けられて、なんだか肩身が狭くて、話の輪に入れなかった』と、そのときの心境を語ってくれました。プレママ教室の帰りには、お茶へランチへと賑やかなおしゃべりとともに流れていく若いママたちについていけず、でも、地方在住だったT子さんの周囲には同年代の初産婦だけの集まりはなく、『別に一緒にお茶がしたかったわけではないけれど、心細かったのは事実』とのこと。そこでT子さんが見つけ出したのが、サイト上の高齢ママの集まり。『実際に会うことはなかったけど、ネットのつながりだからこそ、面と向かっては口にしにくいような悩みを相談し合うことができて、一人じゃないんだと安心できるの』と経験を通じたアドバイスを残してくれました。●出産後の回復にギャップ高齢出産ママの多くはとても健康で、体力的にも自信を持っています。それでも、出産という一大事は体にダメージを与えます 。A子さんは45歳で第2子を出産しました。第1子の出産は30代前半だったため、10年以上の年月を経ています。『1人目は安産だったし、産後5日で退院して10日後には職場に復帰できた』というA子さんですが、『2人目はそうはいかなかった』と苦笑いをしました。体力には大きな自信を持っていたA子さんでしたが、出産直後の経過は思わしくなく、トイレに行くだけでフラフラ。後から出産した若いママたちが元気いっぱいに歩き回り、母乳指導や沐浴指導を通じて仲良くなっていく様子を、ベッドの中から『たぶん、すごく恨めしそうな顔をしていたはず』と苦笑い。病院のスタッフも、「高齢出産だもの。ゆっくり確実に回復させましょう」と言ってくれるものの、それがかえってつらかった そうです。『最終的に、自分が高齢出産であることを認めて楽になった』というA子さんは、若いママたちに高齢出産のつらさを話して聞かせることで、同室ママたちの信頼を勝ち取り、『退院後も時々電話で相談に乗ってあげたのよ』と今度は誇らしげに笑っていました。●公園デビューでつまずいて公園デビューは、全ての初心者ママにとってちょっとしたイベントです。それが高齢ママだと、こんなギャップに悩まされることもあるようです。46歳で第3子を出産したY子さんは、ある意味子育てのベテラン。年齢に応じた社会経験もあり、子育てに対して特に迷いや不安は感じていなかったそうです。ただ、“公園デビュー”という言葉は知っていても、それほど重みのあるもの だとは思ってもみなかったのです。ある日、近くの公園に足を向けたY子さんとお子さんは、3組の若いママ&子どもと知り合い、一緒に遊びました。子どもたちはすぐに打ち解けて遊びはじめ、Y子さんも安心してベンチでママとのおしゃべりに混じりました。ところが、SNSに載せた写真や子育て、ファッションなどの情報に話が移っていくと、「Facebookあります?」「いいえ」「なんだ、じゃあ無理ですね」「LINEは?」「あまり使っていないんです」「連絡もつけられないじゃないですか」。そんな会話の繰り返しの結果、「あ~、やっぱり……話合わないみたいですね」と一人のママに言われ、あとは蚊帳の外。『実のところ、Facebookはやっているし、LINEも使っているけれど、初対面の人にすぐ教えるものではないと思った』というY子さん。年齢差が、SNSの使用頻度ではなく使い方にあらわれたわけです。それ以来、公園に遊びに行っても特におしゃべりに混じろうとは思わなくなったとのこと。『子どもの社会性は公園でなくても養えますから』というY子さんは、地域が主催する母子のためのイベントなどに積極的に参加しているそうです。●まとめとして出産する年齢にルールはないので、ママたちの年の差は当たり前。それでもあまりにその差が大きいと、そこには感覚的なギャップ が生まれてしまいます。特に、増えているとはいえ少数派の高齢ママにとって、ママ友との年齢差はそのままママ友との付き合いに、そして子育て環境にも影響を与える問題になりえることが分かります。しかし、体力の違い、感覚の違いはあって当たり前。高齢ママの居場所も仲間も、こだわりを捨てて周囲を見渡せばきっとみつかるはずです。●ライター/さとうあきこ(海外在住プロママライター)●モデル/REIKO(SORAくん、UTAくん)
2016年12月02日こんにちは、海外在住プロママライターのさとうあきこです。近年では珍しくなくなった高齢出産ですが、高齢ママたちの姿が若いママたちや子育てを終えている同年代ママたちなどの目に、実際のところどう見えているのかを知っておくと、ママ友との付き合いで失敗しません。若いママたち、子育てを終えた同年代ママのほか、産婦人科医、世の中のパパたちがどう見ているのか、聞いてみました。●若いママには理解が難しい地域の母子プレイグループに参加していた3人のママ(20代〜30代前半)に話を伺いました。その結果、「子どもと一緒に遊べないのでは?」「子どもの成長を見届けられないかも」「学校でいじめられるかも」などといった、子どもサイドに立った意見が目立ちました。高齢になっても子どもが欲しいと思う気持ちや実際に産むことが可能であるという事実は認められても、現実的な子育て面でトラブルが発生しやすい状況がある以上、手放しで歓迎できない というわけです。若いママたちの懸念は、高齢ママたちも同じように感じています。その上で熟慮を重ねて出産を決意しているはず。でも、そこまでは若いママには想像することも理解することも難しいようです。そのため、『親の(高齢であっても)子どもが欲しいという勝手な思いから生まれた子どもがかわいそう』というニュアンスの発言が出てくることがあるのです。●同年代ママにとっては希望であり不安でもある30代後半以降のママたちにとって高齢ママの存在は、「え、今から出産?」という驚きと、「母体は大丈夫なの?」という心配 と、「子どものためにはどうなんだろう?」という疑問 、「私もまだ産めるのかしら」という希望 など、いろいろな思いが交錯するようです。知人が45歳で初産を控えているという45歳の2児のママは、『どう声をかけていいかわからない』と言います。『何を言っても、ひょっとしたら傷つけるかも、嫌味に聞こえるかも、とか考えてしまう』そうです。同じく、30代後半で初産を迎えた現在40代前半のママも、『私の年齢でも高齢出産のリスクが心配だった。より高齢のママを見ると、いろんな意味ですごいな と思う』と言葉を選ぶようにして話してくれました。●パパたちの目にはどう映っているのか?子どもを望んでいるパパたちにとって、高齢ママの姿は希望です。子どもに恵まれなかった40代の男性Tさんは、『同年代かそれ以上の親が小さな子どもを連れているのを見ると、正直羨ましい』と言います。『ただ同時に、祖父母のようにも見えてしまうし、定年退職までに大学を卒業させてやれないから、ウチは40歳を境に不妊治療をやめた』そうです。彼のようなパパにとっては、高齢ママやそのパパの姿は、自分は越えられなかった壁を越えた羨ましい存在 に映るようです。では、そのほかの若い世代や子育て真っ最中、子育てを終えたパパはどうでしょうか?『無理しているように見える』と言うのは20代パパの意見。『他人事ながらそんな年齢で産んで大丈夫なのか?と思う』と答えてくれたのは、30代のパパ。もう一人50代のパパからは、『子どもが欲しい気持ちは理解できるが、将来を考えると無謀な気もする 』という言葉が返ってきました。●産婦人科医たちの意見は?医療の進歩や中年域の女性たちの元気さから、高齢出産は確かに可能になってきました。ただし、産婦人科医によると、『女性は年齢を重ねるほどに、妊娠に異常が起こる割合も増加する』として、安易に高齢出産を勧めることはできない と警鐘を鳴らしています。ダウン症児の生まれる確率の増加、難産や死産の確率も30代前半までとそれ以降とでは大きな違いがあるのが現実です。だからこそ、高齢出産を乗り越えた高齢ママに対する祝福の気持ちと同時に、安易に「高齢出産も大丈夫よ!」と発言しがちである現状に対して不安を感じてもいるそうです。●まとめとして高齢ママたちの多くは、それぞれの選択の前に多くの熟慮や研究を重ねて、その結果出産に到達しています。でも、出産前の部分は周囲には見えません。だからこそ、いろんな意味で「大丈夫なの?」という不安や心配の眼差しを向けられがちです。これが、ママ友関係に影響を与え、声をかけることも、会話の内容にも遠慮が生まれてしっくりこないという状況を導き出しているのでしょう。高齢ママ側としては、周囲が自分を戸惑いがちに見ている理由を知っておくことで、一定の距離感を受け入れることも、たとえば自分の経験をある程度話すことなどでその距離を縮めることも可能なのではないでしょうか。【参考リンク】・高齢初産(高齢出産)について | 中央クリニック()●ライター/さとうあきこ(海外在住プロママライター)●モデル/前田彩(桃花ちゃん)
2016年11月04日仕事が楽しいから、今は結婚したくない。でも、いつかは子供を産みたいなぁ……。あの子もまだ子供は産まないって言ってたし、高齢出産している人も知ってるからまだ子供は産まなくても大丈夫!なんて、ちょっとずつ出産への焦りが消えてしまってはいませんか?実際、何歳まで子供が産めるのか気になりますよね。今回は、そんな疑問を探るべく「水天宮コパレディースクリニック」の小林裕介先生にお話を伺いました。何歳まで子供が産めるの?「高齢出産」という言葉をよく聞きますよね。そもそも高齢出産とは何歳のことを示しているのでしょうか?「日本で言われている『高齢出産』は35歳以上で出産することを言います。人によりますが、40歳を過ぎると妊娠できなくなる確率が上がり、妊娠したとしても障害などのリスクが高くなります。妊娠するには良質な卵子と精子が必要なんですが、歳を重ねると卵子がどんどん老化していくんですよ。だから歳をとると妊娠しにくくなってくるんですよね」やはり、40歳を過ぎると妊娠する確率が低くなる模様。また、「良質の卵子」に影響するのは年齢の他にもあるのだとか。「一番大きいのは間違いなく年齢です。ですが、もう一つ大きく関わってくるのが生活習慣、環境なんですよ。例えば、外食が多かったり仕事などのストレスを溜め込んでしまうと卵子にも大きく影響してきます。自炊する場合でも、できるだけオーガニックの野菜を使うなど健康に気を使うことは大切です。不健康な体は不健康な卵子を作り出してしまいます」気をつけるべきことは、年齢だけではなく健康な体を作ることなんですね。35歳までに子供を産めば大丈夫だというわけではないそうです。若ければ若いほど妊娠はしやすいですが、体の管理をしっかり行うことがポイントのよう。また、今では高齢出産=35歳以上だと言われていますが、昔は違っていたみたいですよ!高齢出産と言われる年齢、20年前はなんと30歳だった!今では35歳という年齢で高齢出産と言われていますが、昔はそうではなかったのだとか。「20年ほど前は、30歳で高齢出産だと言われていたんですよね。20歳で結婚し、子供を産む女性が多かったからだと思います。逆に30歳で子供を産む女性が少なく、珍しい時代もありました。『高齢出産』という言葉の定義は時代によって変わってきます」時代によって言葉の定義が変わる……。現在は35歳で産むことが高齢出産だと言われていますが、もしかすると20年後にはまた違った年齢になっているかもしれません。だとすると、本当に「高齢出産」で危機を感じる必要はあるのでしょうか?「何歳まで産めるか」より大事なこと高齢出産という定義が時代によって変わるとするのならば、一体いくつになれば焦る必要があるのでしょうか。「そもそも、何歳まで産めるかという考えが間違いなんですよ。日本人の特徴でもあるのですが『あの子が大丈夫なら私も大丈夫』などと、自分と他人を比較しながら安心感や危機感を得るんですよね。だから、仕事を優先したいから子供は後でも大丈夫って考えが生まれてしまいます。ですが、実は30歳を過ぎると女性は婦人科の病気にかかる確率が高くなるとも統計的に証明されています。自分は大丈夫と安心してしまい、不調を感じてから僕の所に来て、その時にはもう手遅れだったという女性を何人も見てきました」年齢を重ねると、卵子の老化だけではなく婦人科の病気にもかかりやすくなるということですが、婦人科の病気は若いうちにかかってしまう可能性も十分にあり得るとのこと。「何歳まで産めるか」という考えを持つのではなく、「卵子を健康な状態に保てているか」をチェックすることが大切なのです。妊娠する前から産婦人科に通うことが大切!産婦人科は、妊娠してから通うもの!と思っている女性が実に多いのだとか。ですが、この考えも実は落とし穴なのです。「多くの女性は、妊娠してから産婦人科に通うものだと勘違いしています。ですが、30代を越えたら妊娠していなくても産婦人科に通うことはマストになってきます。子宮がどのような状態なのかを自分で把握することは大切です。確かに若いほうが妊娠率は高いのですが、しっかり産婦人科に通えば高齢出産でも大丈夫ですよ」確かに、産婦人科に通う理由は「妊娠」ですよね。妊娠を経験したことのないアラサー女性だと、産婦人科に行ったことがない女性も多いかもしれません。ですが、この考えは日本ならではの特徴とも言えるかもしれません。例えば、アメリカだと「性行為を経験した頃」から産婦人科に通うべきだと教育されています。「たぶん、教育の違いですね。イギリスやアメリカでは、『自分の身は自分で守る』教育がしっかりとできているんですよ。なので、(性行為を始めた女性の)9割は産婦人科に通っていると言われています」「セックス」という言葉が未だに教育上タブーである日本の社会があるからこそ、産婦人科に通う女性が少ないのかもしれませんよね。しっかり産婦人科に通い、子宮の状態を把握すると、高齢出産でも成功する確率が高くなるのだとか。逆に、、卵巣年齢をチェックすることで安心感を得る人もいますが、実は卵巣年齢はまだ研究段階で正確ではないとのこと。将来、子供が産みたいと思うようになったときのためにも、今から産婦人科に通うことは大切なのですね。まずはかかりつけの産婦人科を探し、婦人科検診を受けてみましょう!【小林裕介】Photo by 水天宮コパレディーズクリニック水天宮コパレディーズクリニック院長・医学博士。2007年 日本大学医学部医学科卒。2016年 5月11日より水天宮コパレディースクリニックをオープン。
2016年10月20日こんにちは。エッセイストでソーシャルヘルス・コラムニストの鈴木かつよしです。超高齢化社会を迎えたわが国では、高齢者が人生最後の時期を住み慣れた土地や家族に囲まれた自宅で過ごしたいと望んでも、かなわないケースが増えてまいりました。国は社会保障費の抑制のために療養型病棟の削減と在宅医療システムの充実を方針に掲げて終末期医療の問題に臨んでいますが、『実際には医療型療養病床に入院している患者さんの医療区分は2と3の占める割合が毎年増加しているのが現実』(50代男性/都内医療療養型病院院長・医師)で、在宅医療では対応しきれないほどの、すぐに受けられる医療の必要性が高まっています。●日本の高齢者の多くが人生最後を病院で過ごすワケ現代のわが国の高齢者のおよそ8割は病院でなくなっています。自宅でなくなった人の割合は2010年の時点でわずか12.6%にすぎません。わが国の高齢者が終末期を過ごし、最期を迎える場として重要な役割を担っている医療型療養病床の平均入院日数は約280日と長く、死亡退院が退院全体の約3割 を占めています。それほど日本の高齢者が人生の最期を過ごす場は、“病院”が中心であるということなのです。国が「在宅中心の終末期医療」の旗印を掲げても、現実は容易にはそうなっておりません。なぜでしょうか?それは、わたしたち日本人には「まだ生きられる人を死なせてはならない」という“価値観”があるからだと、筆者は考えています。そして、まだ生きられる人を死なせないためには、医師や看護師がすぐそこにいる病院にいないことにはだめだからだと思うのです。●つきっきりの介護は、現実的に難しい筆者自身も、高齢の母親が転倒による大腿骨頸部の骨折をきっかけにあっという間に全身の健康状態が低下し病院で寝たきりになりました。そんな中でも、子どもたちや孫たちが居て、ひ孫が遊びに来る自宅に、いずれは何とか帰って来てもらいたいという希望と目標を持って、転倒から3か月ほどは努力しておりました。しかしながら、体の老化という現実はそう甘いものではありませんでした 。大腿骨頸部の骨折部位の手術には成功したものの、周辺の筋肉の委縮は老化によって進んでしまっており、車椅子に乗ろうと体をちょっと動かしただけで患部が脱臼してしまう。これではリハビリは不可能でした。入院生活のストレスからせん妄を起こし、大腸の壁が薄くなってしまっているせいで下血をし、食事を止めることによる低栄養防止のために高カロリーの栄養を点滴すれば肝機能をやられ、幾日もつづく炎症と微熱と腎機能の低下。食欲が全く湧かない。飲み込む力も弱まってくる。痰の吸引は一日に何度も必要。医師は経鼻栄養法を奨める。それでもやっぱり口から食べられるうちは口から食べさせてあげたい。日々刻々と変化する母の容態に応じて筆者も筆者の妻もきょうだいも、自分や連れ合いや子どもたちの生活のために働きながら、時間を作っては病院にいる母を訪ね、話をしたり食事の介助をしたりをつづけています。ここまでの状態の患者を在宅で看るということは不可能です 。やろうと思ったら筆者も妻もみな仕事を辞め、母の看護に専念するしかありません。そして、そのような選択をすればそう遠くないうちに今度は筆者や妻が破綻することは間違いない でしょう。わたしたちが生きている21世紀初頭の日本という社会は、ほとんどの一般庶民にとっては「生きるのがとても大変な社会」です。ごく一部の恵まれた家柄にお生まれになった方を除けば、みんな「ギリギリで生きている」というのが本当のところ なのです。そのような中にあって、いたずらに「家族の愛が大事」「在宅で家族に囲まれて暮らそう」と言わんばかりの国の方針というのは、いかがなものなのでしょうか。筆者の40年来の友人で、かつて慶應義塾大学病院の神経内科でさまざまな種類の神経性難病を羅患しながら終末期を迎えられた高齢者の人たちと臨床で向き合った医師のY君は言います。『今の日本はもう、“家族”が全て看るという時代ではないと思う。家族に甘え過ぎたら、その愛する家族が破綻してしまう。社会が全体で支えなければならない。私自身は、もし自分が年を取って医療や看護の手を離れることができない状態になったとしたら、病院や施設でプロの看護・介護を受けたいと思う。家族はたまに顔を見せに来てくれればそれでいい。寂しいが、それで十分幸せだと思わなければいけないんじゃないか。病院で自分に相い対してくれる看護師さんやヘルパーさんとのコミュニケーションを人生の楽しみとして、暮らして行こうと思うのです』(50代男性/神奈川県内市立総合病院勤務・神経内科医師)●人生の最期を病院で暮らすことになった場合の生き方はまだ生きられるのに、欧米のように経管栄養法などを施さないことで高齢者が数週間後にはこの世を去って行く社会を、“理想”としてマネるのか。欧米社会ではキリスト教的な価値観からか「そこまでして延命することは人間として自然なあり方ではない」 と捉える傾向があるようですが、わたしたち日本人は果たしてそのように割り切ることができるのか。筆者の答えは「ノー」です。『人間は、まだ生きられるのであれば最後のそのときが来るまで生きなければいけないと思うんですよ。これは“死生観”の問題ですから、「それは違うよ」と言われても反論はしません。「そうですか」と言うだけです。でも、少なくとも自分はそういった価値観に基づいて入院しているお年寄りの看護に携わっているつもりです』(30代男性/都内医療療養病床併設型総合病院勤務・看護師)これは筆者の母を看てくださっている、療養病床の男性看護師Sさんの言葉です。Sさんは明るくて気さくな方で、阪神タイガースの大ファンなのですが、巨人ファンの母と今シーズンどちらが優勝するか賭けをしているそうです(何を賭けているのかは存じませんが)。家族ではなくても血のつながりとかはなくてもSさんのような方との会話が、長くつづく入院生活のなかでどれほど母の励みになっているか、計り知れません。人生の最期を病院で暮らすことになった場合の生き方は次のようなものでありたいと、筆者は思います。・看護師さんやヘルパーさんといった、職業として自分に接してくれる人たちとのコミュニケーションを大切にし、楽しむ 。家族とは違うかもしれないが、家族とはまた違ったプロフェッショナリズムを尊重する。・家族は「時々顔を出してくれればそれでいい」と考える 。ほとんどの国民にとって、終末期医療にかかる費用はその人が受給している年金額を超えてしまっており、蓄えが十分にある世帯を除けば現実には家族が働くことによって支えています。その家族が働くのを妨げないことです。家族は時々顔を出してくれればそれでいいと考えましょう。・あまり多くのことはできないかもしれないが、残された身体機能を使ってできることだけは大いに行い、楽しむ 。飲み込む力がまだ残されているのであれば口から食事を取ることを楽しみ、見る力や聴く力があるのなら、テレビや新聞も楽しむ。疲れない程度でかまわない。・ペンを執り文字にすることはできなくても、人生を通して思うことなどを短いセンテンスでいいので考えておく 。例えば孫に「一所懸命にやれば必ず何かが得られるよ」など。旅立つ前にその言葉を聴いたら、孫にとっての宝物になることは間違いありません。【参考リンク】・入退院経路調査(平成21年) | 慢性期医療協会<PDF>()●ライター/鈴木かつよし(エッセイスト)
2016年05月31日少子高齢化は人間にとって積年の課題ですが、高齢化が進んでいるのはどうやら猫の世界も同じのようです。■最近の猫の平均寿命は30年前の4倍!一般社団法人ペットフード協会が毎年行っている「全国犬猫飼育実態調査」の平成27年度版によると、猫の平均寿命は全体で15.75歳。もちろん野良猫はもっと寿命が短いですし、室内で飼われている猫と、外で飼われている猫とでは差があります。室内で飼われている猫の方が2年ほど長いという結果でした。過去にさかのぼって10年ごとに見てみると、2006年の平均寿命は14.3歳、1996年は7.8歳、1986年はなんと4歳でした。特に2000年代に入ってからの伸びが著しく、1980年代は約3~5歳、1990年代は約5~9歳だったものが、2002年に11.2歳に伸びて以降は平均寿命が10歳を下回ることはありません。危険の多い屋外で飼われることが多かったころは短かった寿命が、室内で安全に買われるようになって延び、さらにこの10年ほどでペットの医療機関の発達や、キャットフードの進化などもあって、猫の高齢化さらに進んでいるようです。■キャットフードが年齢に合わせて細分化キャットフードは、以前から「子猫用」「成猫用」「シニア用」など、年齢別の商品が多く販売されていましたが、写真のように最近はさらに年齢ごとに細分化されているようです。「カルカン」のブランドで知られるマースジャパンの製品は、シニア猫用に「8歳から」「11歳から」「15歳から」「18歳から」の4つのラインを展開。高齢の猫でも食べやすいスープ仕立てや、柔らかいゼリー仕立てで提供しています。「モンプチ」のネスレ日本も同様に、「11歳以上用」「15歳以上用」「18歳以上用」と3つのラインで、スープ仕立てのフードを販売。やはり高齢猫では噛む力が弱くなることがあったり、虫歯などで歯の健康を害したりしている場合もあることを考慮して、汁気の多いフードになっているようです。さらに柔らかいペースト状のフードにこだわっているのは、ペットライン株式会社のキャネット「メルミル」シリーズ。「11歳から」「15歳から」「18歳から」の3ラインで、「国産のなめる栄養食」を販売しています。「ヨード卵光」で知られる日本農産工業株式会社のグループ会社だけあって、原材料にヨード卵の粉末が入っているのが特徴的です。年齢の段階をさらに細かくしているのが、「ねこ元気」「銀のスプーン」などを販売するユニ・チャームの製品。「7歳頃から」「7歳以上」「10歳が近づく頃から」「10歳以上」「13歳が近づく頃から」「13歳以上」「15歳が近づく頃から」「15歳以上」「20歳を過ぎても」と、シニア猫に9つのラインを用意しています。いずれも、ビタミンやミネラル、必須脂肪酸やたんぱく質などのバランスを重視した総合栄養食だったり、栄養補助に役立つ副食だったりと、高齢猫の健康を考えた配合のフードばかり。しかし、猫はそれぞれに個体差がありますし、必要とする栄養素も異なってきますので、健康を考えて高齢猫のキャットフードを選ぶ際には、いちど獣医に相談する方がよさそうです。■そもそも「高齢猫」とは何歳からなのか最後に、改めて猫の年齢を人間に換算すると何歳になるのか、「獣医師広報版」を確認しておきましょう。1ヶ月(1歳)6ヶ月(9歳)1年(17歳)5年(36歳)8年(48歳)11年(60歳)15年(76歳)18年(88歳)20年(96歳)11歳で人間の60歳、15歳で人間の76歳、18歳で人間の88歳、20歳では人間の96歳……。かわいいけれど、たしかに「高齢」ですよね。ちなみに、日本での長寿猫記録は36歳、海外では38歳まで生きた猫もいるそうです。ペットも大事な家族。健康に気を付けて、できるだけ長生きしてほしいものですね。(文/宮本ゆみ子) 【参考】※全国犬猫飼育実態調査-一般社団法人日本ペットフード協会※犬・猫と人間の年齢換算表-獣医師広報版
2016年05月30日35歳を超えてからの初産を高齢出産と言いますが、日本では晩婚化の影響により高齢出産をする人が増えてきています。そんなママたちを不安にさせるのが、高齢出産による胎児や母体へのリスク。ママであれば、妊娠高血圧症候群や糖尿病にかかる確率が上がり、胎児であれば、流産やダウン症の確率が上がってしまいます。それでも過酷な条件を乗り越えて高齢出産をしたママには、思わず敬意を感じずにはいられません。そんな高齢出産ママは芸能界にも数多く存在し、中には50代で出産して世の女性に希望を与えた人もいます。そこで今回は、パピマミ読者のママに「高齢出産を頑張った」と思う女性芸能人について聞いてみました!●「高齢出産を頑張った」と思う女性芸能人は誰ですか?※名前横の()内は第1子出産時の年齢・1位:ジャガー横田(45歳)……39%(131人)・2位:坂上みき(53歳)……37%(126人)・3位:兵藤ゆき(46歳)……8%(27人)・4位:田中美佐子(43歳)……5%(18人)・5位:はしのえみ(41歳)……5%(17人)・同率6位:杉山愛(40歳)……2%(7人)・同率6位:松嶋尚美(40歳)……2%(7人)・8位:膳場貴子(40歳)……1%(3人)・9位:北陽・伊藤さおり(40歳)……1%(2人)・同率10位:落合信子(42歳)……0%(1人)・同率10位:NOKKO(42歳)……0%(1人)※11位以下は省略※有効回答者数:340人/集計期間:2016年4月14日〜2016年4月18日(パピマミ調べ)●1位:ジャガー横田(45歳)第1位はこの人!『ジャガー横田(45歳)』さんで39%(131人)となりました。『なんだろう、年齢もそうだしあのキャラもあってか、すごい感動した記憶があります』(30代ママ)『ジャガーさんはあまり美人とはいえないけど、医者の旦那を掴まえて高齢出産も乗り切った。多くの不妊女性に希望を与えた と思う』(40代ママ)女子プロレスラーとして現在でも活躍しているジャガー横田さんですが、2004年には医師である木下博勝さんと結婚して話題を呼びました。結婚当時43歳という年齢であることから、夫婦で一緒に不妊治療を行っていたと言います。しかし、不妊治療をしていく中でストレスがたまり体調を崩すように……。その後ジャガーさんは不妊治療を諦めてしまうのですが、なんとやめた途端に自然妊娠に成功。妊娠確率は3〜4%と言われていたことから、ほとんど奇跡的な確率 です。妊娠してからも子どもへのリスクが心配だったそうですが、45歳のときに無事子どもを出産。54歳となった今でも現役プロレスラーとして活躍しながら、子育てに励んでいます。見た目に違わず、タフでかっこいいママとして多くの女性に勇気を与え続けていますね。●2位:坂上みき(53歳)第2位は驚異の超高齢出産を成功させたこの人!『坂上みき(53歳)』さんで37%(126人)となりました。『私自身、不妊治療をしている者ですが、坂上さんの50代での妊娠にはとても勇気をもらいました 』(40代ママ)『本当に、純粋に「よく頑張った!」という言葉しか出てこない』(30代ママ)ラジオパーソナリティとして活躍している坂上みきさんですが、2006年に12歳年下のニュージーランド人男性と結婚しました。その後6年間にも及ぶ不妊治療の末、なんと53歳で妊娠に成功したことが判明しました。これには多くの人が驚きましたが、「大丈夫だろうか……」という不安の声も同様に飛び交っていました。しかし、そんな周囲の不安とは裏腹に、2012年9月10日に無事男児を出産しました。この奇跡とも言える超高齢出産に、多くの人が「日本中の高齢出産ママの希望」 と賞賛。実際に坂上さんの高齢出産に勇気をもらって不妊治療を始めたという人もいるようです。坂上さんの53歳という年齢での出産は、自分の子どもだけではなく、世の女性への希望も一緒に産み落としたのかもしれませんね。●3位:兵藤ゆき(46歳)第3位は『兵藤ゆき(46歳)』さんで、8%(27人)となりました。『芸能人の高齢出産といったら、この人ってくらい昔は有名だった。今と比べて医療も発達していない中、よく出産できたと思う』(50代ママ)兵藤ゆきさんといえば、1980年代にバラエティ番組などを中心に活躍し、現在でもラジオパーソナリティとして知られるパワフルな女性というイメージがありますね。そんな兵藤さんは1996年にミュージシャンの文田博資さんと結婚、その2年後の1998年に46歳という高齢で長男を出産しました。今でこそ芸能人の高齢出産は当たり前のようになっていますが、当時はとても珍しかったようです 。64歳になった今でも元気に活躍している姿を見ると、このパワフルさが高齢出産成功の秘訣だったのかな、と思ってしまいますね。----------いかがでしたか?高齢出産にはさまざまなリスクが伴うため、不安に思う女性も少なくないと思います。しかし、芸能界には高齢出産をした人が数多く存在し、皆さん不妊治療などの努力をしています。もしも子どもを産みたいのに、「高齢出産だからどうせムリ……」と諦めてしまっている方は、一度不妊治療を行っている病院へ相談に行くのもいいかもしれませんよ。【参考リンク】・【アンケート結果(1位〜12位)】「高齢出産を頑張った」と思う女性芸能人は誰ですか?()(文/パピマミ編集部・上地)
2016年04月24日日本では産後は1週間ほど入院するのがスタンダード。でも、アメリカは出産の当日や翌日に退院するって本当? こんなにも違うアメリカの出産事情を紹介します。■アメリカには「里帰り出産」なんて言葉はない日本には「里帰り出産」という文化があります。母体を休めるために産後1ヶ月ほどは実家で過ごし、ゆっくりと体を休めることができるのは非常にありがたいことですよね。しかし、アメリカにはこうした「里帰り出産」の文化はありません。基本的には夫が一緒にサポートするのがスタンダードです。妻の産後に育児休暇を数週間取るパターンが多く、夫婦で協力して育児をします。日本はどうしても育児や家事は「お母さんの仕事」という風潮がありますが、アメリカでは育児は夫婦の共同プロジェクト。産後を支えるのは実家のお母さんではなく、パートナーなのです。■とにかく入院期間が短い!自然分娩の場合でも、日本は出産後1週間ほど入院するのが普通。帝王切開の場合はさらに長く、10日以上入院するのも珍しくありません。けれども、アメリカはそんなに甘くない! 出産してから退院までの期間が非常に短いのです。自然分娩だと翌日退院は当たり前。帝王切開でも入院は4日間ほどです。そんなにすぐに退院したら、「赤ちゃんの検診はどうするの?」と思いますよね。通わないといけないのです。産後すぐに退院させられても、その2日後、1週間後など、赤ちゃんを連れて検診に訪れなければいけません。日本では入院中、授乳指導や沐浴指導など、まるで学校のように赤ちゃんのお世話の方法を学ぶことができます。アメリカではすぐに退院して日常生活に戻るため、自分の力で頑張るしかありません。■今もアメリカでは無痛分娩が主流?よくアメリカでは無痛分娩が当たり前だと思われがちですが、自然分娩で出産する女性も多くいます。しかし、無痛分娩を選択する女性は日本に比べると格段に多く、アメリカでは珍しくない出産方法です。無痛分娩を選ぶ理由は、やはり出産時の痛みや体力の消耗を減らしたいから。また、アメリカでは、出産後にすぐに職場復帰をする女性も珍しくありません。そのため、自然分娩での体力消耗をなるべく避けるような傾向があります。世界一といわれるほど医療費が高額な国、アメリカでは、出産にも非常にお金がかかります。入院が長引けば何百万もの請求になることを考えると、産んだらすぐに退院となる理由もわかりますよね。無痛分娩によって体への負担を減らし、すぐに退院できるようにするのも、無痛分娩が多い理由のひとつと言えます。里帰り出産や産後1週間の入院ケアなど、アメリカでの出産に比べると、日本は恵まれていると言えるでしょう。アメリカの出産はタフでないと乗り切れないのです。(フレシュラスともみ<フォークラス>)
2016年04月10日現在、高齢者の貧困問題がさかんに報道されています。生活保護の受給者数が過去最高を更新し、高齢者世帯の生活保護受給数も増加。厚生労働省の発表によれば、平成27年12月に生活保護を受給した世帯の49.6%が、高齢者世帯となっているのです。また年金だけでは暮らせず、生活保護を受給する高齢者が増加していることも話題になっています。そこで高齢者の生活保護実態について、横浜市健康福祉局・生活支援課の大井担当課長にお話を伺ってみました。■60歳以上で生活保護を受給する人は107%も増加横浜市の平成24年から平成27年度までの生活保護受給者数は、全体で103.6%の増加となっています。しかし60歳以上では107%の増加、そして60歳以上で老齢年金を受け取りながら生活保護を受給する人は122.7%の増加だそうです。老齢年金受給者は、老齢基礎年金のみ、基礎年金と厚生老齢年金、(旧)老齢年金の受給者の合計です。障害年金や遺族年金などは除いています。横浜市のデータでもわかるとおり、年金だけでは生活できず、生活保護に頼る高齢者が増えているのです。理由としては、「貯蓄がない」「持ち家などの資産形成ができなかった」「親族からの援助が望めない」などが挙げられるといいます。たとえば、70代のひとり暮らし女性の場合。家賃が5万円で、生活費を含めて毎月13万円が必要だと仮定します。これまでは年金6万5千円、アルバイト収入6万円、息子からの仕送り1万円の計13万5千円でギリギリ生活できていました。しかし仕事をするのが困難になり、収入がゼロに。息子からの仕送り額も増やせず、貯金もなければ、自力では生活できなくなり、足りない分を生活保護に頼らざるを得ない事態になるわけです。生活保護費は、地域や世帯の状況によって異なりますが、生活保護の基準となる最低生活費から、収入(年金や親族からの援助等)を差し引いた差額が支給されます。上記のケースの場合は、最低生活費から、年金6万5千円と仕送り1万円を引いた額が支給されるのです。■国民年金の40年間納付だけだと老後の生活が厳しいずっと正社員で働き、厚生年金にも加入している場合は、年金受給額も少なくありません。一方、自営業やフリーランスの人など国民年金だけの場合は、40年間納付したとしても、支給額は月6万5千円程度。国民年金だけを頼りに生活していくのは厳しいのです。年金をもらいながらでも働くことは可能です。しかし継続雇用で65歳まで働けたとしても、その後の職探しは簡単ではありません。現在、65歳以降も働きたい人が増えているようです。平成27年4月には、経済的に困っている人に、自立に向けた人的な支援を行う「生活困窮者自立支援制度」がスタート。横浜市の相談窓口には、高齢者からの相談も多いといいます。年金だけでは不十分、体が丈夫なうちは働きたいと希望する人が多いそうです。就労支援の他に、家計管理の支援も行っていて、とても好評だと聞いています。■公的な年金以外に個人年金や不動産購入を検討すべし仕事が見つかったとしても、いつまで元気で働けるかはわからないもの。老後破産を防ぐには、早めの備えが必要です。大切なのは、いまから老後の資金形成を行うこと。公的な年金をきちんと納めつつ、個人年金保険への加入や不動産の購入、個人事業主なら国民年金基金への加入もいいかもしれません。持ち家があれば、毎月の家賃の支払いがないため、年金と貯金で生活していける可能性があります。また、リバースモーゲージを利用する手もあるでしょう。リバースモーゲージとは、持ち家を担保にして生活資金の融資を受け、死亡した時点で自宅を処分して一括返済すること。つまり、自宅を死後売る約束を生前に結び、先にお金を受け取ることができるのです。*老後を年金や貯蓄などで無理なく暮らしていければ、それに越したことはありません。ですが将来、生活できないほど困窮状況になる可能性もあるわけです。不正受給問題などのニュースから、生活保護に悪いイメージを持つ人は多いもの。しかし生活保護は、最低限度の生活を保障し、自立を助ける制度です。本当に生活に困ったときには、その選択肢があることも頭に入れておきたいですね。そして老後はまだまだ先のことだと思わず、情報を集め、老後資金の準備を始めていきましょう。(文/椎名恵麻) 【取材協力】※生活支援課-横浜市健康福祉局 【参考】※第1回~第4回被保護者調査集計結果(平成24年度~平成27年度)-横浜市健康福祉局保護課※被保護者調査(平成27年12月分概数)-厚生労働省
2016年03月24日日本の高齢化は加速の一途をたどっています。増える高齢者、減っていく新生児。根本的な改革が必要であると同時に、激増する高齢者のケアも忘れてはなりません。今回は大切なケアのひとつである睡眠にスポットを当てます。日本は“超”高齢社会現在、ひとり暮らしの高齢者数は年々増加傾向にあります。内閣府が発表している調査結果によると、65歳以上のひとり暮らしは1980年で約88万人、2000年で約303万人、現在は推定約600万人で、2035年には約762万人にまで増えるといわれています。35年間で7倍弱、55年間で約8.5倍にまで膨れ上がる数値が、日本が“超”高齢社会であることを如実に表しています。それに伴い、孤独死や彼らからのSOSが周囲に届かないことなどが社会問題として取り上げられることも増えました。最近では、高齢者を見守るサービスなど地域ぐるみで対策を取っている自治体も現れています。今後どのようにケアをしていくかが、日本が抱える大きな課題であることに間違いありません。自分では気付かない睡眠障害睡眠に関する問題も、この“超”高齢社会と関係があります。高齢になると睡眠の質が低下するので、不眠で悩む人や睡眠障害で苦しむ人が増えるといわれているのです。でも、ひとり暮らしの場合は「自分が睡眠障害である」と気付かないこともあります。たとえば、「睡眠時無呼吸症候群」という夜中に呼吸が一時的に停止する睡眠障害は、自分では気付きにくいといわれています。朝起きたときに熟睡感がなかったり、疲れていたりしても、まったく眠れなかったわけではない場合、まさか睡眠中に呼吸が止まっているなんて、考えないのが普通かもしれません。ひとり暮らしでも睡眠時無呼吸症候群に気付ける方法はあるのでしょうか?体は何らかのサインを出している!通常、睡眠時間と体や脳の疲労回復にはある程度の相関関係があります。もちろん個人差はあるものの、過去の自分のデータと照らし合わせて「毎日、7時間寝ているのに、こんなに日中に眠くなるのはおかしい」と思ったら、それは睡眠障害のひとつのサインです。つまり、睡眠時間と体調に矛盾する点が見つかったら、睡眠障害を疑い、早めに医師に相談するなど対処する必要があります。たかが睡眠と放っておいてはいけません。睡眠時無呼吸症候群は血液中に酸素不足の状態が続くことで、心筋梗塞や脳梗塞のリスクを高める可能性があるのですから。そのサインは体が何らかの形で発信しているということを、特にひとり暮らしの方は覚えておくとよいでしょう。photo by pixabay
2016年03月04日社会で活躍する女性が増え、また医療技術の進歩もあって、第1子出産時の母親の平均年齢は上昇傾向にあります。平成26年のデータでは30.6歳となり、30歳を突破しています。そんな中、35歳以上で出産をする高齢出産も普通のことになりつつあります。子どもを出産することは社会的にも家庭的にも喜ばしいことですが、高年齢での出産は「家計的」には対策も必要。家計の中の3大支出のうち、「教育費」と「老後資金」を準備する期間が重なることは無視できません。○35歳以上での第1子出産数は前年より増加厚生労働省の統計「人口動態統計(平成26年)」で母親の年齢・出生順位別の出生数を見てみると、平成26年に母親が34歳以下で第1子をうんだ数は前年より減少。対して、母親が35歳以上で第1子を出産した数は前年よりも上回っています。当たり前のことですが、時の流れは抑制することも調整することもできません。例えば38歳で出産したら、子どもが大学進学する時期に自分は56歳、子どもの大学卒業と定年が同時期ということに。子どもがさらなる進学を望むなら、自分のリタイア後も子どもはそのまま学生ということはありえる話です。子ども1人当たりの平均教育費はざっくり1,000万円。中でも一度に大きな負担となるのが大学入学前後の費用。大学入学および4年間の在学にかかる費用だけでも国公立で511万円(日本政策金融公庫「教育費負担の実態調査・平成26年度」参照)という状況です。老後必要資金は生活スタイルや年金額にもよりますが、定年から公的年金支給開始までの無年金期間の生活資金は最低でも準備しておかなければなりません。60歳定年として65歳までに必要な額は、月額生活費が25万円なら1,500万円、30万円なら1,800万円です。つまり、出産後約20年の間に最低でも2,000万円以上の貯蓄が必要ということになるのです。貯蓄を行うにあたり、まずは支出をチェックしてみましょう。一般的にDINKSは生活レベルも高めです。いったん身に付いたぜいたくを止めるのは努力を要することもありますが、子どもの出生後も同レベルの生活を続けると、思うような貯蓄はできません。特にDINKS時代に多い「教養娯楽費」「交際費」「外食費」などをできるだけカット。ベビー用品の買い物も高価すぎにならないよう、よく検討してください。教育費も老後資金も共に絶対に必要な資金なのでハイリスク・ハイリターンはお勧めできませんが、コツコツ貯めるだけでは間に合いません。ローリスク型の投資信託など、少しは運用リスクを取りながら利殖することも必要でしょう。NISAなどの非課税制度をうまく利用するのもいいですね。子どもの教育資金は、来年から開始されるジュニアNISAで運用するのもひとつの方法です。出産するまでキャリアを積んでいたなら、年収は決して少なくはないはず。子どもとの時間を大切にしたい気持ちもありますが、育児で仕事をセーブすることで収入ダウンとなるのはもったいないとしか言えません。子どもが学童期に入るまでの保育施設にお金がかかっても、将来の退職金や厚生年金のことを考えると、離職せずに働き続けることが最大の貯蓄と言えるでしょう。※画像は本文と関係ありません。○著者プロフィール武田明日香エフピーウーマン所属ファイナンシャル・プランナー南山大学経済学部卒業後、大手印刷会社に入社。2010年に、法人営業の仕事をしながら自己啓発のためにファイナンシャルプランナーの資格を取得。「女性がライフステージで選択を迫られたときに、諦めではなく自ら選択できるための支援がしたい」という想いから、2013年にファイナンシャルプランナーに転身。日本テレビ「ZIP!」やTBSテレビ「あなたの損を取り戻せ 差がつく!トラベル!」、「Saita」「andGIRL」等の雑誌、「webR25」「わたしのマネー術」等のウェブサイトなど幅広いメディアを通じ、お金とキャリアの両面から女性が豊かな人生を送るための知識を伝えている。お金の知識が身につく初心者向けマネーセミナー受付中(受講料無料)
2015年12月11日高齢出産をすると、周りのママの年齢が気になってくる。でも、東京だとアラフォーママもそこそこいて自分の年齢を気にすることも忘れてしまうくらい。それが夫の地元に帰ると事情は違って……。イラスト: まろ子
2015年10月21日アラフォー女性の心配事といえばやっぱり「出産」です。今は結婚の予定がないけれど、いつか子どもがほしい!と思っている方もいるでしょう。そこで気になるのは「いつまで子どもが産めるのか?」。出産を諦めないためにも、高齢出産のリスクと不妊予防を正しく理解しましょう。悩んでるのは私だけじゃない!?厚生労働省人口動態調査によると、20代での出産は年々減少傾向にあり、35歳以上の出産が年々増加しているのだそう。2008年度の調査では4人に1人が35歳以上の高齢出産となっています。昔は「早く出産しなさい」という周囲からのプレッシャーがあったようですが、今はあまり聞きません。おそく出産する人が増えたためか、それほど焦る必要がなくなり「高齢出産でもいいか……」と、出産年齢に対する考え方が変化したように思います。“高齢出産”をする女性は増えたけど・・・出産を希望する35歳以上の女子は増えたけれど、妊娠・出産可能年齢が延びたわけではありません。では高齢出産の問題点はどんなものでしょうか。・卵巣機能が低下する・受精しにくくなる・流産しやすくなる・生命力のある卵子が育たない・妊娠中毒などのリスクも高まる以上の問題点は、アラフォー女性なら知っている人も多いかもしれません。ではアラフォー女性は妊娠も出産も望まないほうがよいかといえば、そんなことはありません。実際、私の知人や友人には、アラフォーで妊娠・出産している人が何人かいます。彼女たちは精神的にも大人なので、夫とのつきあいかたや出産後の生活など、いろいろな点で余裕があるように感じました。自分自身の健康管理で、タイムリミットは伸ばせる?現在、7組に1組のカップルが不妊に悩んでいるそうです。アラフォーで妊娠を望むなら、妊娠しやすい体をつくるために生活習慣を見直し「不妊予防」をしましょう。規則的な生活を心がけ、栄養バランスの整った食事と適度な運動が大切です。睡眠不足やストレスを回避するのも重要ですよ。また、パートナーとのスキンシップも大切。セックスの回数が増えれば女性ホルモンの分泌が活発化し、排卵しやすくなります。卵巣の状態、どうなってる?まずはチェックをなかなか自分の卵巣を気にする機会ってないですよね。一度、病院で「卵巣予備能検査」を受けてみましょう。この検査は自分の卵巣にどれだけ卵子が残っているかをチェックする検査です。卵子は年齢とともに減っていきますが、 その数には個人差があり、年齢だけでは分からないそうです。健康的な生活を送っている元気な体の場合は、実年齢よりも卵巣年齢が若い場合も!妊娠・出産はただ待っているだけでは望めません。「子どもがほしい時に産めなくなっている」ということにならないよう、卵巣の状態を把握し、人生の設計をしておきましょう。参考書籍:集英社マリソル11月増刊2009年11月10日発行/p82~アラフォーのからだ結婚より いつまで産める?が心配です。
2015年07月14日「若いときのようにたくさん眠れない」「朝早く目が覚めてしまう」と悩んでいる高齢者も多いでしょう。また、昼夜問わずウトウトしてしまうと悩む人もいるかもしれません。実は、高齢者にとってこれらは当たり前のことなのです。加齢による睡眠時間の変化を知って、正しい眠りを心がけましょう!高齢者の睡眠時間が短くなるのは自然なこと年を重ねるごとに白髪やシワが増えるように、睡眠パターンにも変化が表れます。なかなか寝つけなかったり、眠りが浅くなって夜中に何度も目を覚ましたり、または朝早くに目が覚めたりしてしまうことがあるでしょう。しかし、これらは異常なことではなく、高齢者であれば誰にでも見られる自然な現象です。睡眠と深い関係がある基礎代謝の基準値は、赤ちゃんのころをピークに低下していきます。高齢者になると、筋肉などの脂肪量が減少するため、とても低い数値に。基礎代謝が低くなると、深い眠りを必要としなくなり、浅い眠りであるレム睡眠の時間が増えます。その結果、生体機能のリズムが少しずつ前倒しされ、若者にくらべて睡眠時間が短くなるのです。無理に寝ようとすると昼夜のバランスが崩れることも自然なこととはいえ、眠れないのは辛いもの。朝早くに目が覚めて、無理矢理もう一度寝ようと布団から出ない人も多いようです。実際、厚生労働省の調査によると、高齢者ほど寝床にいる時間が長いことがわかっています。ただ、この行為は昼夜のメリハリをなくす原因になると言われているので注意が必要です。また、仕事の退職などにより自由な時間が増え、昼間にウトウトすることがあるかもしれません。だからといって寝床にしまうと、この現象を助長させてしまう危険性があります。なぜなら、浅い眠りが続くと、睡眠に対する満足感が得られず、常に眠気を感じるようになってしまうから。その結果、昼夜のメリハリがなくなり、夜に寝つけなくなってしまうそうです。自分に合った眠り方をしよう!年をとったら、若いときと同じような眠り方ができると考えてはいけません。自分の年齢に合った睡眠時間を知り、必要な分だけ眠るようにしましょう。厚生労働省が平成26年に発表した睡眠指針によると、65歳あたりの世代の適切な睡眠時間は『6時間』とされています。高齢者は睡眠時間が短いとはいえ、この数値を下回っている方は多いのではないでしょうか。そういった方は、もしかすると昼夜の睡眠バランスが崩れているのかもしれません。適切な睡眠時間を確保するためにも、日中はなるべく寝床から離れ、昼寝をしないように心がけましょう。昼夜のメリハリをきちんとつけて、健康的な生活を送りましょう!photo by pixabay
2015年07月05日体が必要としている睡眠時間に対し足りていない分の睡眠時間は、「睡眠負債」として蓄積されていくそうです。しかし、沖縄の高齢者のデータを見ると、東京の高齢者と同じ睡眠時間にもかかわらず、睡眠負債が少ないようです。なぜ、眠りの質が違うのでしょうか?睡眠愁訴をする高齢者は東京より断然少ない!『長寿の島』として知られる沖縄は、本州・九州などとは違った食文化や、「なんくるないさ(大丈夫)」、「ゆいまーる(相互扶助)」といった独特の精神風土が根付いている地域です。琉球大学が行った研究によると、沖縄独自の食生活や考え方が、長寿の人を生み出しているようです。そして、もうひとつ、本土の人に比べ沖縄県民の睡眠の質が高いことも長寿の理由として指摘されています。というのも、東京都の高齢者と比較すると、沖縄県民のほうが起きる時間が早く睡眠時間が少ないにもかかわらず、睡眠負債は半分程度という結果が出ているのです。また、睡眠による不調を訴える高齢者は、東京が9割であるのに対し、沖縄では1割程度しかいません。いかに良好な睡眠状態を保っているか、よくわかる指標と言えます。沖縄県民の睡眠負債が低い理由は規則正しい生活サイクル沖縄と東京の高齢者の睡眠時間を比較すると、ほとんど変わらない長さです。しかし、高い睡眠の質が保たれている理由として、普段と休日で睡眠時間が変わらないことが明らかになっています。60歳代の平均睡眠時間を見ると、普段は7時間6分、休日は7時間24分と、大きな開きが見られません。70歳代、80歳代も同様で、普段と休日の睡眠時間は30分程度しか違いがないことから、平日、休日に関係なく規則正しい睡眠サイクルができていることがわかります。また、東京の人にくらべ、沖縄の高齢者は昼寝の習慣と夕方の散歩の習慣がある人が多いという調査結果も。短時間の昼寝と軽い運動も夜の睡眠の質を高め、睡眠負債を減らす手助けをしているのかもしれません。メリハリのある生活で睡眠サイクルを整える睡眠が規則正しいだけでなく、生涯現役として畑仕事をしたり伝統工芸に力を入れたりと、沖縄の高齢者の暮らしは充実している様子。身体を動かしたり頭を使ったりすることで、東京の高齢者よりも健康的でメリハリのある生活を築いているのかもしれません。「毎日忙しいから休みの日は多めに寝よう」と考えているあなた。実は、その考え方が生活リズムを乱し睡眠負債を増やしているのかもしれません。規則正しい睡眠サイクルで、毎日シャキッと過ごしましょう。Photo by Hiroaki Kaneko
2015年06月10日日本郵政グループ、米IBM、米Apple は4月30日、ニューヨーク(米国)において、日本における高齢者向け生活サービスの提供に向け、高齢者向けタブレットなどを活用した実証実験を共同で行うことに合意したと発表した。同グループは、今回の業務提携により、全国2万4000の郵便局のネットワークを活用して、ICTを活用した新たな高齢者向け生活サポートサービスを 2016年度から本格展開することを目指す。これに向け、同グループは、2015年度下期にIBMとAppleが開発した高齢者向けの専用アプリやiPadを配布して、それらを活用した各種のネットサービスなどを支援する実証実験を行う。専用アプリでは、薬を飲む時間や運動、ダイエットのお知らせや、コミュニティ活動、食料雑貨の買い物支援、就業支援などの各種サービスに直接アクセス可能。同グループに対しては、IBM MobileFirst for iOSプラットフォームの専用クラウド・サービスによるデータ統合とセキュリティ、アナリティクス、機器管理機能が提供される。実証実験では、ICTの利活用を併用した「みまもりサービス」のほか、世代向け・子世代向けの「コミュニケーションサービス」、自宅での申し込みによる「買い物支援サービス」、自治体と連携した「地域情報サービス」、各種相談サービスを、地域特性に応じて順次提供していく。同グループは、サービスを段階的に増やしながら、2020年に国内の400万人から500万人規模の顧客へのサービス提供を目指す。
2015年05月01日秋田県湯沢市、ヤマト運輸、ヤマトマルチメンテナンスソリューションズは4月30日、「高齢者の見守り支援」と「高齢者世帯向けリコール製品回収の取り組み」に関する連携協定を締結したと発表した。この協定により、高齢者向け住民サービスの一環として、「配達時の見守りサービス」と「リコール製品の回収支援サービス」が提供される。配達時の見守りサービスでは、配達先の高齢者が長期間不在にしている場合や体調不良があった場合に自治体に報告する。リコール製品の回収支援サービスでは、リコール製品の情報を自治体の配布物として高齢者の自宅に宅急便で届けるほか、リコール製品が見つかった場合は商品の回収を行う。取り組み開始時は、積水化学工業とTDKの情報が届けられる。
2015年05月01日過去に類を見ない人口減少問題から日本は立ち直ることができるのでしょうか。生まれてくる赤ちゃんが減少すれば、当然、社会は高齢化します。今回は高齢者を悩ませている睡眠の問題についてご紹介します。50年後の日本は4人に1人が75歳以上!?超高齢化社会へ突入する日本。内閣府が「50年後の日本」を予測した資料を発表しており、以下のような可能性を挙げています。・人口は9,000万人を下回る(2015年現在、約1億2,600万人)・4人に1人が75歳以上、2.5人に1人が65歳以上に・出生数は半分以下に(2015年現在、約95万人)つまり、人口は減り、約半分の人が高齢者になり、生まれてくる赤ちゃんは激減する、という予測です。本当に日本は今後、どのようになってしまうのでしょうか。超高齢化社会で問題になるのが「介護問題」です。自分には関係ない、と思っている人もいるかもしれませんが、上の予測を見ると決して他人事とは言えないのではないでしょうか。不眠に悩む高齢者、要介護者高齢者の介護をするうえで、注意するポイントの1つとして挙げられているのが睡眠です。加齢とともに睡眠も老化すると言われていますし、さらに一日中横になっていることも多い要介護者は不眠に陥りやすいと言われています。高齢者の睡眠でよく見られる傾向としては、「朝早く目が覚めてしまう」「寝つきが悪く夜中に何度も目が覚める」というもの。介護者もその習慣にあわせるような形で睡眠不足になってしまうようです。このような高齢者の睡眠問題に対する対策はどんなものがあるのでしょうか?改善する方法は?寝つきをよくするには、音楽を聴いたり日記をつけたりするなど入眠の習慣を取り入れることが効果的と言われています。また、夕食は就寝する3時間くらい前には済ませておくこと、快適な寝具や室温を心がけて睡眠環境を整えることなども有効だそうです。適度な運動や日光浴といった日中の行動でも対策できます。上記のようなことは介護の専門学校などでも学ぶ内容ですが、介護が他人事ではなくなりつつある現代、誰もが知っておいたほうがよい方法かもしれませんね。Photo by Ed
2015年04月08日ここ数年の間に20代の出産率が低下し、30代の出産率が上昇。厚生労働省が発表した「H22年度 出生に関する統計の概況」を見ると、平成22年度調査では、出産時の年齢が35~39歳の女性は、1970年には5%弱でしたが、2009年には20%になっています。「晩産化」という言葉も当たり前に使われるようになり、同時に「高齢育児」も増加しています。高齢育児をしているママに実際の育児について聞いてみると、「体力がついていかない」「親の介護と育児が同時で疲れる」「兄弟をつくってあげたいけど…2人目を産んで育てられるか不安」「周りのママに比べて老けて見える」「年齢的に子どもの将来きちんとサポートできるか不安」など、ネガティブな意見も多く聞かれます。たしかに心配はごもっともですが、日々成長する子どもを前に、悩んでいる暇はありません。見方を変えれば、高齢のママでもポジティブな子育てができる面をたくさん持っていることを忘れないでください。■この年齢に達したママを選んだのはお子さんです! 「赤ちゃんはママを選んで生まれてきた」という話を聞いたことがあるでしょう。そうです! お子さんは、あなたを自分の意志でママとして選んで、生まれてきたのです。そう考えるとどうでしょう? 少し自信が湧きませんか? 高齢出産をしたママの中にはきっと、これまで仕事を頑張ってきたという人も少なくないでしょう。仕事で成功した経験や、やりたかったポジションに抜擢されたこともあるはず。でも、「赤ちゃんに選ばれた」というのは、どんな仕事で成功し、選ばれたことよりも嬉しいことだと思いませんか? 仕事の場合、あなたの代わりがいるかもしれませんが、子どもさんのママはあなたしかいません。これだけ誰かに必要とされたことはありますか? ■周囲に大手を振って頼れる、高齢育児高齢育児は、自分1人で何とかしようと思っても、体力的にも無理なことが多いです。まずは、夫やパートナーに頼りましょう。というよりも、頼らざるを得ないので、基本的に夫婦2人での育児が不可欠になります。その結果、自然と夫婦の絆が深まっていくことでしょう。また、若い夫婦より経済的な余裕があることが多いため、行政や地域、民間の育児や家事サポートサービスも利用しやすい状況にあるはず。体力を使う、など自分ができない部分は周囲に頼っていいのです。子育ては母親1人でやる時代はとっくに終わっていますし、子どもが多くの手の中で育てられることにはメリットも存在します。キャリアを重ねてきたママにとっては、周囲に頼ることがなかなか難しいかもしれませんが、大手を振って頼れるのは子どもが小さいうちだけ! やらなきゃ損です。■実は、子どもを伸び伸びと育てることのできる、気持ちの余裕がある私の周囲にも何人か高齢育児をしているママがいます。そのママたちに共通しているのが、「子どもをあまり怒らない」ということ。「怒ることってあるの?」と思うほど怒らないのです。「かわいくて怒れない」というのが本音のようですが、とはいえ、おさえるべきポイントはしっかりおさえて注意しています。そのため、どの子も伸び伸び育っている印象を受けます。自分の気持ちを親がきちんと受け止めてくれることが、周囲への寛容さを生み出しているのかもしれません。勉強面でも、友だちへの接し方についても、どこか間違ったところがあれば、周囲に言われてではなく、自分で気がつくことが多いようです。高齢出産を経ての高齢育児の場合、不安や疲れなどが先に立ってしまうことが多いものですが、ママ自身が気にしすぎていると、子どもにも影響が出る可能性があります。せっかくですから、ぜひポジティブに育児を楽しんでくださいね。
2015年03月11日「サザエさん」の家のように、おじいちゃん・おばあちゃんから孫まで一緒に一つ屋根の下で暮らしている大家族でなければ、高齢者の悩みは若い人にはわかりにくいものですよね。今回は、高齢者特有の不眠症状などに迫りました!不眠のタイプと原因を把握する!高齢化社会へまっしぐらの我が国ニッポン。睡眠も老化すると言われますが、高齢者特有の不眠症状というのはあるのでしょうか?高齢者の睡眠障害を考えるうえで欠かせないことは、「不眠のタイプ」を知ることだと言われています。眠りたくても眠れないのか、夜中に何回も目が覚めてしまうのか、熟睡感を得られないのか……。ひと言で高齢者の不眠といってもタイプは人それぞれなので、まずはどのような悩みがあるのかを知ることが大切です。原因と症状を把握しなければ、ちゃんとした対策はとれないということですね。昼寝のしすぎに注意高齢者の不眠への対応は、睡眠薬の服用が一般的な方法と考えられてきましたが、最近では生活環境や習慣の改善が重要視されているようです。単純に考えて、定年退職をして1日中家にいる生活をしていたら、日中に昼寝の時間をとる方も多いでしょう。高齢者の方にみられる不眠で多いのは、昼寝のしすぎということもあるのだそうです。昼寝の時間は30分程度がよいとされており、昼食後から15時ぐらいまでを目安に短い昼寝をすることで午後の活動性を高める効果があるのだとか。カフェイン飲料を控えて頻尿対策!高齢者の方に多いのが、夜間に何度もトイレへいくために目が覚めてしまって、その後に眠れなくなるというもの。対策としては、カフェイン飲料を控えることだそうです。夕方以降は、お茶・紅茶・コーヒーなどのカフェイン飲料を控えめにすることで、トイレに行く回数が抑えられると考えられます。というのも、カフェインには利尿作用があるため、どうしてもトイレへ行く回数が増えてしまうのです。今回あげた不眠の症状はあくまで一例にすぎません。睡眠時無呼吸症候群や概日リズム睡眠障害など、睡眠障害の可能性も考えられるので、不眠の状態が続く方は一度、お医者さんに相談してみるとよいかもしれません。Photo by Mark Welsh
2015年01月30日日本は高齢社会を迎えており、4人に1人が65歳以上の高齢者となっています。そんな高齢者の方々のために、生活習慣や睡眠環境を整えるための研修プログラムがあります。今回は、滞在型研修プログラムについてご紹介します。日本の高齢者事情日本は高齢社会と言われていますが、生活の中でなかなか実感できるものではありません。しかし、実際数字を見てみると、4人に1人が65歳以上の高齢者となっており、45年後には、2.5人に1人が高齢者となる見通しです。また、同時に医療が発達しているため、長生きする高齢者が増えています。元気な高齢者が、どう幸せに生きるか、ということをテーマに事業を進めている企業も多いようです。元気な高齢者のための睡眠環境プログラム大和ハウス工業株式会社は、このような元気な高齢者を対象として、研修プログラムを開始しました。アクティブシニアが充実した生活を歩めるように、サポートする泊まりがけの研修です。研修の内容の中には、睡眠環境を整えるためのプランも含まれています。快適な睡眠をとるためには、どうしたらいいのか、しっかりと授業を通して学び、自分にとっての睡眠環境を整えていくというものです。その他にも、座禅体験や色彩学講座、健康講座、収穫体験など、普段体験できないような体験や授業を受けることができるのです。アクティブシニアのもつ危険性アクティブシニア、つまり元気な高齢者は、ある種の危険性も孕んでいます。というのも、自分自身が実年齢よりも若いという意識が強く、年相応の行動ができない方がいるのです。睡眠環境に関してもそうです。若い頃、夜更かしばかりして夜型の生活を続けていた方は、健康のためにも自分の歳を考えて睡眠環境を整え直すべきだと考えられます。また、近年インターネットを使う高齢者が増えています。電通総研が2014年に行った調査では、70歳代では23%が、60歳代になると57%がネットを利用しているそうです。ネットを使う時間も自分でコントロールしなければなりません。元気な高齢者にもたくさんの危険がひそんでいるのです。Photo by Helene Iracane
2014年11月22日【シリーズ高齢出産 第3回】働く女性が知りたい卵子凍結の実情とは?【シリーズ高齢出産 第1回】を読む【シリーズ高齢出産 第2回】を読む「早く結婚して子どもを産みましょう」そう言われたって、そうするには相手が必要なの!そんな声も聞こえてきそうです。自分の願望だけで理想通りに人生設計が運ぶとも限らない「ご縁」と言うタイミングがあるのも事実。しかし女性の平均寿命は延び続け今では86.41歳(厚生労働省調べ)。それなのに子どもを産めるのは、人生の約半分ほどの限りある時間のなか。そんな女性に朗報なのが、独身女性でも卵子凍結ができるガイドラインの変更。これで妊娠のタイムリミットから少しは解放される女性の笑顔が見られるのでしょうか。京野アートクリニック高輪の京野廣一先生に“働く女性が知っておくべき医療の現状”についてお伺いしているシリーズの最終回をお送りします。●ちゃんと知っておこう!卵子凍結の実情昨年の8月に日本生殖医学会は、将来妊娠するために自分の卵子を凍結しておくことを独身女性でも認める方針に変更しました。現在相手のいないアラフォー女性には夢のような話。卵子を凍結しておけば、いつか自分の遺伝子を受け継いだ赤ちゃんを抱ける可能性があるのですから。では卵子凍結について、しっかり現状を理解しておきましょう。「1つ卵子を採取すれば1人赤ちゃんが授かるわけではありません。今の技術では女性年齢にもよりますが、20個採卵してどうにか1人妊娠・出産できるかできないかというのが現状。また、1回の採卵で20個取れるものではなく、何回かに分けるので、その分時間も労力も必要となります」(京野アートクリニック高輪京野廣一先生)若いうちの方が取れる個数も増えるので、やはりここでも年齢はシビアなもの。採卵・卵子凍結に必要な費用は、採卵・材料費代183,600円(通常料金の場合で培養代は含まれない)に卵子凍結代が54,000円(凍結本数3本までの場合)からで、25万円弱。それに加えて毎年更新料も必要になります。まだ始まったばかりの卵子凍結。先行きにも注目したいところです。●将来のために出来るケアを今から卵子凍結という心強い切り札もありますが、素敵な相手が現れて妊娠する日のために、妊娠しやすい体作りは今から意識しておきたいところ。だから、日常的に私たちが今から気を付けるべきことはどんな事があるのか知っておきましょう。「特別な事はありません。栄養バランスの取れた食事、日常的な散歩程度の運動、体重管理など、一般的に健康的な生活を送ることを心がけて下さい。ただ、飲酒はほどほどならOKですが、タバコは絶対にNGです。また妊娠を望まない時期は、クラミジアなどの性感染症に感染しないように必ずコンドームを使用するセイフティーセックスを徹底することも大切です」(京野先生)また急激なダイエットは無月経になりやすく、肥満体型も無排卵になったりと不妊に影響を及ぼすので、体重はBMI値(BMI(kg/㎡)=体重(kg)÷身長(m)÷身長(m))が、18.5以上~25未満に収まるような体重管理が理想的です。将来の安心のためにも、今自分にできる事は取り組んでおきたいですね。●自分が望む未来予想図のために今できること最後に、京野先生からいずれ子どもを産みたいと考えている読者に向けてメッセージを頂きました。「晩婚化が進む現代、高齢出産や不妊問題は今後も増加するでしょう。だからこそ、現在の卵巣の働きを知るために、ファティリティーチェックはぜひ受けていただきたいです。また不妊の原因の半分は男性側にあるのに気付かず、ようやく男性の治療が始まる頃には妻の卵子が老化しているというケースも多くあるので、パートナーがいる方は一緒に検査を受けましょう」(京野先生)男性は女性以上に産婦人科での検査に抵抗があり、発見が遅れる傾向があるのだとか。「今パートナーがいない人は将来のために卵子凍結をするという選択もできるようになりました。しかし生殖医学会でも言っているように、できれば25歳~35歳の間に性交渉で自然妊娠するのが望ましいことです。ありきたりですが、やはりそれがベストです。妊娠を望むのであれば、年齢が大きく関わってくる事実を理解して、後悔のない人生設計をしてくださいね」(京野先生)パートナーも妊娠も、望んだ時に望んだ通りになるものではありません。でも、できる限り今やれるだけの事をやっておけば将来後悔はしないのではないでしょうか。医療の現状や年齢を踏まえ、これから自分がどんな未来を作っていくのかは、今のあなたの行動力にかかっているのかもしれませんよ。<文:西村亜希子取材協力:京野アートクリニック高輪>
2014年03月24日