鳥飼茜の漫画『先生の白い嘘』が実写映画化。主演を奈緒が務め、2024年7月5日(金)より全国劇場で公開される。鳥飼茜の漫画『先生の白い噓』実写映画化へ原作漫画の『先生の白い嘘』は、1人の女性が抱える「自らの性に対する矛盾した感情」や、男女間に存在する「性の格差」に真正面から向き合う姿を、リアルに描き出す衝撃作。全8巻のコミックスは累計部数100万部を突破しており、読者からも大きな反響を呼んだ鳥飼茜の代表作だ。主演は奈緒、矛盾した感情の狭間で苦しむ高校教師役に主人公の高校教師・原美鈴を演じるのは、映画『事故物件 怖い間取り』や『マイ・ブロークン・マリコ』など、様々な作品で存在感を放つ奈緒。繊細なテーマを描く『先生の白い噓』においても、美鈴という役柄と真摯に向き合い渾身の演技を見せている。主人公・原美鈴…奈緒親友の婚約者である早藤から強制的な関係を求められているにも関わらず、彼との行為を通して「性への欲望・快楽への渇望」が芽生えたことに気づく。早藤を忌み嫌いながらも快楽に溺れ、矛盾する感情の狭間で苦しむひとりの女性。平凡な教師を装っていた彼女が、担任する男子生徒・新妻の不倫疑惑事件をきっかけに、それまで見て見ぬふりをして“嘘”で誤魔化し続けていた、自身の中に潜む醜い感情に向き合っていく。新妻祐希(にいづま・ゆうき)…猪狩蒼弥(HiHi Jets)強烈なトラウマを抱える高校生。美鈴の担任するクラスの生徒。ある日クラス内で人妻と不倫関係にあると噂され、 担任の美鈴に呼び出された際にある衝撃的な性の悩みを打ち明ける。渕野美奈子(ふちの・みなこ)…三吉彩花美鈴の親友であり、早藤の婚約者。地味で控えめな美鈴とは正反対の性格で、したたかさを持つ。男性に依存しながらも見栄を張り、表面を取り繕う女性。早藤雅巳(はやふじ・まさみ)…風間俊介美奈子の婚約者。エリートサラリーマンで社交的な一方、女を見下して暴力をふるう猟奇的でサディスティックな二面性を持つ。美鈴に女であることの不平等さの意識を植え付けた張本人。脚本は「きのう何食べた?」の安達奈緒子、監督は三木康一郎監督を務めるのは、『恋わずらいのエリー』『弱虫ペダル』などを手掛ける三木康一郎。自ら映像化を熱望し、7年の制作期間を経て実写映画化を実現したという。また、脚本は「透明なゆりかご」や「きのう何食べた?」、NHK連続テレビ小説「おかえりモネ」などの脚本を手掛け、高い評価を得続けている安達奈緒子が担当した。なお、映画『先生の白い噓』は、通常上映に加え劇映画では初となる「3面ライブスクリーン」でも上映。3つあるスクリーンを横長に繋げたワイドな画角や3つのスクリーンにそれぞれ異なる画を映す演出など、独自の演出を楽しめる。主題歌はyama「 独白」映画『先生の白い嘘』の主題歌は、yama「独白」。本作のためにyamaが作詞を手掛けており、「消えない傷を抱えながら、自分自身を受容し、散らばった心を少しでも取り戻していけるように願って歌詞を書きました」とコメントを寄せている。映画『先生の白い噓』あらすじ高校教師の原美鈴は、親友・美奈子の婚約者である早藤との関係を隠しながら、教卓の高みから生徒達を見下ろし観察することで、密かに自尊心を満たしていた。しかし、平穏を装った彼女の日常は、自分が担任する男子生徒・新妻の事件をきっかけに崩れ始める。新妻から衝撃的な性の悩みを打ち明けられた美鈴は思わず本音を漏らしてしまう。新妻は自分に対して本音をさらけ出した美鈴に惹かれていき……。【作品詳細】映画『先生の白い噓』公開日:2024年7月5日(金) 全国劇場&3面ライブスクリーンにてロードショー出演:奈緒、猪狩蒼弥、三吉彩花、田辺桃子、井上想良、小林涼子、森レイ子、吉田宗弘、板谷由夏、ベンガル、風間俊介原作:鳥飼茜『先生の白い嘘』(講談社「月刊モーニング・ツー」所載)監督:三木康一郎脚本:安達奈緒子映倫区分: R15
2024年02月24日奈緒を主演に迎え、鳥飼茜の原作漫画を実写映画化する『先生の白い嘘』が7月5日(金)より公開。劇映画では初となる「3面ライブスクリーン」でも同時公開する。原作は、漫画の連載が開始されるや否や、その衝撃的な内容が口コミで広がり、累計部数100万部(全8巻)を突破した鳥飼茜の代表作(講談社「月刊モーニング・ツー」所載)。ひとりの女性が抱える「自らの性に対する矛盾した感情」や、男女間に存在する「性の格差」に向き合う姿を描くことで、人の根底にある醜さと美しさを映し出したヒューマンドラマ。日常に潜む不平等を描き、読者の心をエグる作品を世に送り出す漫画家・鳥飼茜が、誰もが目を背けたくなるような歪んだ感情を、痛々しくもリアルに描き切った渾身の1作。奈緒が男女の性差に翻弄され葛藤する高校教師を演じる本作の主人公である高校教師・原美鈴を演じるのは、奈緒。映画『事故物件 恐い間取り』(20)やドラマ「あなたの番です」(19/日本テレビ系)で、脳裏に焼き付いて離れない強烈な個性を放つキャラクターを巧みに演じる一方、ドラマ「あなたがしてくれなくても」(23/フジテレビ系)では女性の複雑な心情をリアルに表現するなど、確かな演技力で知られる。そんな奈緒さんが本作で演じるのは、親友の婚約者である男性から強制的な関係を求められているにも関わらず、彼との行為を通して“性への欲望・快楽への渇望”が芽生えたことに気づき、矛盾する感情の狭間で苦しむ女性。そんな彼女が、担任する男子生徒・新妻の不倫疑惑事件をきっかけに、それまで見て見ぬふりをして“嘘”で誤魔化し続けていた、自身の中に潜む醜い膿のような感情に向き合っていく。そして、男女の“性差”を“格差”として振りかざす男性に対して、真正面から対峙する難役に挑み、圧倒的な演技で新境地を見せる。7年の製作期間を経て実現した三木康一郎監督作監督を務めるのは、『恋わずらいのエリー』(24)や『植物図鑑 運命の恋、ひろいました』(16)など数々の作品を手掛けるヒットメーカーの三木康一郎。本作は、長い監督人生のなかで初めて自ら映像化を熱望し、この度実写映画として製作が決定。原作に描かれる衝撃的な性の描写に、実写化は難しいといわれながらも、監督の並々ならぬ熱意と本作の魅力に共感した主演・奈緒さんの覚悟によって実現した。脚本は、東京ドラマアウォード2019の優秀脚本賞として「透明なゆりかご」と「きのう何食べた?」をW受賞するなど数々の脚本賞を受賞し、NHK連続テレビ小説「おかえりモネ」などで高い評価を得ている安達奈緒子が手掛けた。男女の性の不平等に切り込む本作は、多くの人が心の奥底では感じていながらも、はっきりと言葉にされず目を背けてきた男女の性の不平等に、真正面から切り込んで描いた作品。また、劇映画では初となる「3面ライブスクリーン」での上映も決定。3つあるスクリーンを横長に繋げたワイドな画角や3つのスクリーンにそれぞれ異なる画を映す演出、通常の本編には入っていない追加カットなど、独自の演出方法によって、人々の心情に訴えかける新しい表現の可能性に挑戦した。■「3面ライブスクリーン」とは次世代のエンターテイメントの発信を目指して松竹マルチプレックスシアターズが開発した劇場スクリーン。可動式の3面スクリーンに常に映し出される迫力の映像とコンサートホール仕様のアレイスピーカー、カスタマイズされたデジタル音響システムによって、いままでにない鑑賞体験提供。現在、丸の内ピカデリー(東京都千代田区)、熊本ピカデリー(熊本県熊本市)の2館に導入されている。コメント全文■奈緒:原美鈴/主人公・高校教師原作漫画「先生の白い嘘」と出会った時の衝撃を今でも覚えています。埋もれてしまっていた誰かの叫びが自分の耳を突き抜けていくような感覚でした。そして、その誰かの一人である"美鈴"として、この作品と共に苦しみ、この作品と共に闘うことを心に誓い出演をお受けいたしました。社会の中で弱者と強者という構図は、今もなおなかなか無くなりません。いつかそんな言葉さえなくなり一人一人が"自分"を受け入れられる世界を切に願っております。■三木康一郎監督鳥飼先生のこの原作を映像化したいと動き出してから7年以上の月日が流れました。当時は性被害に関してはどこか他人事のような世の中で、映像化したいという思いもなかなか伝わらなかったことを覚えています。男女の性の格差や性被害を描いた原作は、男である私にとって、センセーショナルで、未知のもので、そして、思いもしない感情が渦巻いているものでした。それはとても衝撃的で、より具体的に伝えられたらと映像化に向けて動き出したのです。今までの知識や感情は全て捨てて、原作に向き合い、闘い続け、完成させた7年でした。そんな映画「先生の白い嘘」が皆さんの目にどう映るのか?正直、不安と期待が渦巻いています。『先生の白い嘘』は7月5日(金)より全国にて公開。(シネマカフェ編集部)■関連作品:先生の白い嘘 2024年7月5日より全国劇場&3面ライブスクリーンにて公開©2024「先生の白い嘘」製作委員会©鳥飼茜/講談社
2024年02月21日鳥飼八幡宮(とりかいはちまんぐう)(所在地:福岡県福岡市中央区)は、現在3年計画で遷宮事業を行っており、現在2年目を実施しています。この度、令和5年12月16日に「表参道整備事業」が竣工し、表参道をリニューアルいたしました。新しくなった社殿と参道【表参道のリニューアルについて】●新たなシンボル「勝軍岩」夏に行ったクラウドファンディングでは、目標金額の2.7倍のご支援をいただき、表参道の新しいシンボルとなる巨石を佐賀県の天山から移して設置しました。勝軍岩と名付けられたこの岩は高さ3・5メートル、35トンの大きさがあり、古代、神様を宿らせた磐座(いわくら)のような神秘的なたたずまいです。勝軍岩の施工(1)●伝統技術を施した正中本殿御神体の中心を通る「正中(せいちゅう)」には日本庭園で用いられる技法「あられこぼし」を施し、大正時代に整備された当宮の表参道を歩きやすく敷き詰め直しました。あられこぼし施工(1)●バリアフリー整備車椅子で来られる方、杖などをつかれている方、ベビーカーでも通りやすいスロープを設け、足の弱い方でも表参道からアクセスしやすいように整備しました。新しいスロープの道●若木を植栽新たに植栽の木の種類を増やして、季節ごとの変化を楽しんでいただけます。若木を植えましたので、これから成長する参道の姿も体感できることでしょう。御神木と新しい植栽【第30回福岡市都市景観賞 - 大賞を受賞】初年度に建造した新しい社殿(本殿・拝殿)は、「鳥飼八幡宮 式年遷宮」として第30回福岡市都市景観賞の大賞を受賞しました。建物のデザインだけでなく、私たちの遷宮事業への取り組みが評価いただいたことに感激するとともに、福岡市の新しい観光名所であり「顔」となるべく、遷宮事業を進めていきたいと決意を新たにしました。【元日にマグロの解体ショーを開催】福岡市都市景観賞大賞受賞、表参道の竣工を記念して令和6年元日11時より、当宮境内にてマグロの解体ショーとマグロの刺身の振る舞いを行います。(参加無料:マグロの切り身がなくなり次第終了)元日から、干支である龍の切り絵御朱印(限定300枚:2,000円)にて授与いたします。【鳥飼八幡宮 概要】所在地 : 〒810-0054 福岡県福岡市中央区今川2丁目1-17アクセス : ・福岡市営地下鉄「唐人町駅」下車 5番出口より徒歩6分「西新駅」下車 6番出口より徒歩7分・西鉄バス「地行バス停」下車すぐ「今川西町公園前バス停」下車すぐ社務所開業: 9:00~17:00駐車場 : ありURL : 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2023年12月28日鳥飼八幡宮(とりかいはちまんぐう)(所在地:福岡県福岡市中央区、以下:当宮)では、令和5年11月3日(祝)および11月5日(日)の2日、九重部屋の力士による「赤ちゃん土俵入り」を執り行います。「赤ちゃん土俵入り」について: 赤ちゃん土俵入り【開催までの経緯】相撲は古来、五穀豊穣や無病息災を祈り、神さまに奉納する神事としても行われており、力士は神様の力を宿し、けがれや邪気を祓う存在(依代)とされています。赤ちゃんを力士に抱っこしてもらうと「健康で丈夫に育つ」と信じられ、巡業などで赤ちゃんを力士に抱っこしてもらうことは「好運」なことだと信じられてきました。ところが「どのタイミングで力士に声をかけていいのか分からない」ということで、11月場所でたくさんの力士が来福しても、赤ちゃんを抱っこしてもらう機会を逃している方が多い現状です。そこで当宮では、昭和49年(1974)より九重部屋の宿舎として迎えており、地元の方と力士の交流を促進しております。【力士とみなさまを縁むすび】力士に赤ちゃんを抱っこしていただくことがメインとなる「赤ちゃん土俵入り」は、多くの方にご参加いただけるよう1日に250組のご参加がご参加いただけます。まわしを着装している赤ちゃんの姿は、一生の記念となるのではないかと存じます。「赤ちゃん土俵入り」後、行事時間内で境内にいる力士との交流も行えるので、積極的に力士と赤ちゃんのふれあいの時間をお楽しみいただけます。力士へのお祓い力士に身近に接する機会【鳥飼八幡宮 赤ちゃん土俵入り 実施要項】日時 : 令和5年11月3日(金・祝)、5日(日) 10:00~12:00スケジュール: 午前9時45分 受付(~10時30分まで)午前10時15分 発育祈願(本殿)=力士と赤ちゃんたちをお祓い午前10時30分頃~ 赤ちゃん土俵入り実施参加人数 : 各250組場所 : 鳥飼八幡宮社殿前アクセス : 詳細 : ※当プレスリリース発行時点での参加人数について、11月3日(金・祝)は定員いっぱいとなり、5日も残り15組程度となっております。拝殿正面で実施 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2023年09月28日鳥飼八幡宮(とりかいはちまんぐう)(所在地:福岡県福岡市中央区)は、令和4年12月18日(日)に御神体を新しい本殿にお遷しする「本殿遷座祭(ほんでんせんざさい)」を執り行い、原点回帰をコンセプトにした新しい社殿が完成いたしました。鳥飼八幡宮拝殿正面【205年ぶりに景色が変わった鳥飼八幡宮】福岡市中央区、福岡PayPayドームの近くにある鳥飼八幡宮(とりかいはちまんぐう)は、縁むすびの神、筑前藩主黒田家の氏神として知られている神社です。社伝(神社に残る言い伝え)では、神功皇后との交流がきっかけで創建された神社であり、約1,800年の歴史があるとされています。江戸時代の終わり文化14年(1817)に建設された社殿を長らく維持してきましたが、205年ぶりに全ての社殿を建替など大幅な刷新を図る、「令和の大遷宮」をただいま行っています。先だって令和4年12月18日(日)に御神体を新しい本殿にお遷しする「本殿遷座祭(ほんでんせんざさい)」を執り行い、新しい社殿が完成となりました。新しい社殿は「鳥飼造(づくり)」「鳥飼様式」ともいえる、モダンな雰囲気となりました。鳥飼八幡宮拝殿内装【茅葺壁・巨大な石柱・神明造】新しい社殿のうち、拝殿の大きな特徴は、茅葺の壁です。茅葺は古民家の屋根に用いられる伝統的な技術ですが、壁に用いました。高さ4.5メートル、幅3~4.5メートルの茅葺壁で構成されている建物は日本でも最大規模といわれています。賽銭箱の背後の向拝には、大きな石の御柱(石柱)です。斜めに支え合うような組み方は、磐座(いわくら)をイメージしています。最大高さ10メートル、重さ15トンの石柱を10本配しています。外観でも目を惹きますが、中に入るとさらに存在感を感じることでしょう。内装の壁面は黒しっくい、床は黒レンガとなり、かなり落ち着いた景観となっています。御神体が鎮座する本殿は、神明造(しんめいづくり)という神社建築様式で、伊勢神宮の社殿と同じ様式をオリジナルにアレンジしたものです。木材は奈良県吉野の名木を用いています。拝殿、本殿ともに直線を多用したデザインは、てりむくり(曲線)を多用した近現代の寺社建築とは一線を画しますが、古代の建築様式に原点回帰したものです。また、環状列石などの遺跡に見られる古代の信仰を引き継ぐイメージです。茅葺、石柱、神明造と、伝統的なモチーフを扱いながら、再構成することで新しい神社の景色を形成しました。風化していたとはいえ、200年以上も親しまれてきた社殿を解体することは心苦しいものでしたが、安全性の懸念もあり、200年の歴史を建物として残すことよりも、1,800年前の原点に回帰することを選んだのです。磐座をイメージした拝殿茅葺の壁【元旦から新しいお守りも】令和5年の元日より、新しい社殿でのご祈願を開始します。それとともに、お守りも一新します。メインのお守りは8つのご利益ごとにデザインを変えた、紙製のお守りとなりました。葉脈、雷、亀の甲羅、指紋など、神さまがデザインした自然の紋様を取り入れています。(価格1体1,000円)新しいお守り【令和の大遷宮真っ只中の鳥飼八幡宮】社殿の建替は遷宮事業の大きな柱ではありますが、事業全体で見れば、第一幕=序が終わったに過ぎません。引き続き、境内地の整備(第二幕=破)、ミュージアム機能を含む複合商業施設の整備(第三幕=急)を行なっていきます。鳥飼八幡宮の遷宮にご支援ください。 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2022年12月28日俳優の藤原竜也が主演を務める、映画『鳩の撃退法』(8月27日公開)の本予告映像&本ビジュアルが25日、公開された。同作は『月の満ち欠け』で第157回直木賞を受賞した作家・佐藤正午による、「実写化不可能」と言われてきたエンターテインメント小説の実写化作。かつては直木賞も受賞した天才小説家・津田伸一(藤原竜也)が、とあるバーで担当編集者の鳥飼なほみに、書き途中の新作小説を読ませていた。富山の小さな街で経験した“ある出来事”を元に書かれた津田の新作に心を躍らせる鳥飼だったが、話を聞けば聞くほど、どうにも小説の中だけの話とは思えず、内容が本当にフィクションなのか検証を始めるが、そこには驚愕の真実が待ち受けていた。本予告映像では「一家失踪事件」「謎の偽札」「裏社会の男」と、ストーリーのカギを握る3つの謎が明らかに。さらに登場人物たちが 「鳩が囲いを出た」「はと?」「鳩?」 と鳩を連呼し、鳩の正体が気になる予告編となっている。あわせて本作の主題歌と劇伴を、KIRINJI・堀込高樹が手掛けていることも明らかになった。解禁となった主題歌「爆ぜる心臓」 は堀込の作り出した楽曲の世界感に、豊かな表現力とアーティスティックなセンスで異彩を放つ実力派ラッパー・Awich が加わり、ラップパートを華麗に歌い上げることで、クールなテイストに仕上がっている。○KIRINJI・堀込高樹 コメントジャジーなバラード、フェイクのタンゴ、トゥワンギーなギターとエレクトロニクスによるアンビエント風の曲など、自分の中の開けてなかった引き出しに手を突っ込んでガシガシと曲を掻き集めました。主題歌はラッパーでシンガーのAwichに協力していただきました。彼女のリリックとその声の存在感によって、この最高にトリッキーな映画に相応しい主題歌が出来上がったと自負しております。お楽しみください!○Awich コメント「本物」とは何か。社会? お金? 愛情? 私たちの生活の中で、「偽物」と判断されるものに対して、そもそも「本物」とは何なのか。全ては人間達が作り上げて、共有している共同主観。絆も、富も、何かと「偽物」だと判断しては指を刺すのが大好きな私たちは、どれほど「本物」のことをわかっているのでしょうか。そんなことをテーマに、曲作りをしました。
2021年05月26日料理研究家の枝元なほみさん(65)は、料理研究家という仕事をしているのに、料理学校に通ったこともなければ、修業時代もない。いつも現場に身を置くことが“修業”だった。「私、なろうと思って料理研究家になったわけじゃないの」大学3年のとき、友人の始めた中野の無国籍料理店「カルマ」で働き始めた枝元さん。これが、料理の仕事の端緒となる。「進学した当時、大学は学園紛争の終わりごろでロックアウトされていたなか、演劇をやっている友人に誘われ、深い考えもなく、『いいよ』で、芝居の切符のモギリなんかを手伝ってたら、今度は『人が足りないから役者で出てくれない?』と言われて、また『いいよ』と。大学3年生の時に入ったこのお店も、バンドをやっていたボーイフレンドの友達が始めたので、自然に手伝うようになっていた。卒業後も、まったく就職するつもりはありませんでした」転形劇場に研究生として入ったのが、26歳のとき。しかし、88年に転形劇場は突如解散してしまう。「もう、カラ~ンでしたよ。途方にくれました。女33歳。普通は結婚して、子供も1人2人いて安定している。仕事を続けている人は、そこそこキャリアを積んでいる。それが私には、な~んにもない。学生時代から同棲していた男とも別れて、家もお金もない。今なら、まさしく自己責任と言われるような感じかな」そんなとき、かつて料理店で一緒に働いていた友人が雑誌社の仕事に就き、料理ページ担当となったことで声をかけてくれたのだ。「またまた、『料理の仕事をしてみない?』と誘われたんです。ただ、このときは料理店と芝居を10年近くやってきて、人生の下積みは済ませた、との思いがありました。そういう経緯だったから私、料理研究家という仕事をしているのに、一度も料理学校に通ったこともなければ、修業時代もないんです」いつも笑顔で、簡単な材料で調理する枝元さんは、すぐに人気料理研究家となり、35歳で初めての料理本も出版。やがて『はなまるマーケット』(TBS系)や『きょうの料理』(NHK)出演などで全国区の顔となっていく。枝元さんが、雑誌『ビッグイシュー』の取材を受けたのが05年秋。「その2年前に日本で創刊されたときから、ホームレスの方たちに仕事を提供するという、希望を見いだす明快なシステムに共感していました。好きなときに売っていい、収益は半分ずつに分けるなど。それでインタビュー後に、逆に私から編集長に『私にも何かやらせてください』と、人生初の営業をしたんです」こうして連載を持つことになり、現在も「ホームレス人生相談・世界一あたたかい人生レシピ」は継続中。08年には、農業を応援する「チームむかご」を発足させた。「料理に携わり、日本全国の産地を訪ねるなかで、このままいくと日本の農業はヤバイと危機感を抱いたからです。山いもの球芽であるむかごはおいしいのに、収穫する手間が面倒だから、ほとんど山に捨てられていました。でも、食物繊維も多いし、重労働は難しいおばあちゃんでもラクに採ることができる。単純にもったいないじゃない、と思って収穫と販売を始めて」その後、東日本大震災では「にこまるプロジェクト」を立ち上げ、被災地で焼いたクッキーをネット販売して地元に還元するなどの活動も先頭に立ってやってきた。「避難所で、みんなでクッキーを作っていると、『あの人も亡くなっちゃったね』などという話にもなる。そこへクッキーの焼ける甘い匂いがしてきた途端、みんなの表情が少し和らいで、震災以来初めてという笑顔も出たり。実感するんです。ああ、食べることの力って、これなんだ。食べることは、生きることだって」生きる力を作る料理の道。枝元さんのあゆみは続いていく。(撮影:田山達之)「女性自身」2021年2月23日号 掲載
2021年02月15日女性の生々しさをコミカルにもシリアスにも描く、漫画家の鳥飼茜さん。最新作『サターンリターン』から見えてくる、独特の死生観とは?女性が救われる漫画、と言っていいだろう。男女の性の不平等を描いた『先生の白い嘘』や、生き方や自立について考えさせられる『おんなのいえ』など、鳥飼茜さんの漫画は夢物語ではない現実を突きつけてくるのに、優しさが通底している。連載中の『サターンリターン』もかなり力の入った作品で、今回の主人公はデビュー以降、小説を書けなくなった女性・理津子。かつて書くきっかけを作ってくれた男友だち・中島が自殺したことを知り、彼女の人生が動き始める…。――死や喪失がテーマと思われますが発想の経緯を教えてください。鳥飼:もともと私は、漫画を描くのが苦手なんですよ。――えっ!?鳥飼:こういう世界や人がいいなって思えるような理想的なことを描けないんです。それで『先生の白い嘘』が完結したとき、次に何を描けばいいかわからなくなっちゃって。今までとは違うテイストの絵にするなど、いろいろ工夫してみて、結局自分が描けるのは、実際に存在しそうな人や出来事をフィクションとして成立させることなのかなと思ったんです。それと理想は描けないけど、怖いものは描けるっていうのもあって。私にとって漫画を描くことでカタルシスを得られるのは、現実的に恐れていることを絵にしたり、セリフにしたとき。一般的な漫画の描き方とは違う気がしてコンプレックスでもあるんだけど、そういうやり方しかできないんですよね。――『先生の白い嘘』で、そのことに気がついた感じですか?鳥飼:そうですね。中学生のとき、レイプが怖すぎて警察に電話相談したことがあるんです。彼氏とかも全然できないような“おぼこい”子どもだったんですけど、「どうしたら防げますか?」って。なんで女であるだけで、レイプに遭うかもしれないっていう地雷を抱えて生きなければいけないのか、ずっとわからなくて。そういう思いを漫画にしたら「男女の不平等を描く人」みたいな冠をつけてもらうようになったんですけど、私自身は論理としてのフェミニズムよりも、不安を残したまま、恐怖にさらされる可能性のある世界を生きていることが、単純に嫌で気になるんですよね。同様に、死ぬことや自分の人生を失うことも怖いんです。以前、自分の近い人が死んじゃったことがあって。当時付き合っていた人の友だちとして紹介されたのですが、彼氏よりもフィーリングが合ったくらい。だけど亡くなってから、自分が見てきたその人と、そのあとに見聞きして知った姿が、合致しないような違和感があったんです。――「30歳になる前に死ぬ」と言って自殺した中島というキャラクターは、そうした経験が影響しているのですね。だけど若くして死んだミュージシャンが伝説になるように、早世の美学みたいなものはたしかにありますよね。鳥飼:私は一日でも長く生きたいと思っていたから、かっこ悪くなる前に死にたいっていう感覚は全然わからなかったんですけど…生きていると失っていくことも同時にありますよね。物事に対する興味もそうだし、健康だってそう。それで昔、その死んだ友だちが、このまま失い続けるなら、生きているよりここで終わったほうがましだと思える地点がいつか来るんじゃないかみたいなことを言っていて。それまでまったく理解できないと思っていたことが、そのときすこしわかった気がしたんです。物事を失うスピードは人によって違って、加速度的に失っている人もいる。私も生きながらちょっとずつ何かを失っているけれども、それが急に加速したらどうなるかわからないなあって思ったんです。――その中島を救えなかった思いにとらわれる、主人公の“書けない小説家”の理津子は、いつになくミステリアスな女性ですね。鳥飼:今って共感の嵐が起こりまくっているけど、自分はそれに飽きちゃったところがあるんです。私は物語の受け手として、共感をあまり重視していないほうなのですが、人って共感できないと物語を消化できないものなのかな、と疑問に思って。共感はなくてもなんらかの共鳴があれば、物語は成立するんじゃないかなっていう実験的な意識もあります。要するに、理津子は最初から共感できない女ってことだと思うんですけど(笑)。――それでも気になってしまう、というのはありますね。今回は、今までで一番描くのがしんどくて、同時に描いていて一番スリルを感じる漫画だそうですが。鳥飼:基本的にどんな漫画も描くのはしんどいけれど、いろんな種類のしんどさがあるんです。たとえば『地獄のガールフレンド』とか『おんなのいえ』みたいなコメディタッチで、前向きに生きようねって背中を押してあげる系の作品は、ちょっとだけ嘘をついているというか、いい子を演じているようなしんどさがあります。今回の作品にそういう感覚は全然なくて、そのぶん描きたいことを率直に描こうとしているから、「これが伝わらなかったら負け」くらいに思ってます。隠し立てできないからこその、身ひとつのしんどさっていうのかな。自分が描ける情感の極みと、読む人を飽きさせないエンタメ性っていう、頭の使い方が全然違う表現を両立させようとしてるから、息切れするんです。背伸びしているし、身の丈に合っているかもわからないけど、この描き方が今は一番面白いですね。――作品の系統としては『先生の白い嘘』と比較的近いと思うのですが、また違うしんどさですか?鳥飼:違うけど、ケンカ腰っていうのは一緒。青年誌で描くと、なぜかケンカ腰になっちゃうんです。女性誌だと、やっぱり同じ女だからわかってくれるよね、みたいな甘えが出てしまうし、女の人には笑っていてほしい。怒られたくないんです(笑)。だからいい子ちゃんになってしまうのかも。――タイトルの「サターンリターン」は土星回帰という意味で、占星術では約30年に一度、大きな転機が訪れるといわれているそうですが、今までの人生でそう思えるような出来事はありましたか?鳥飼:サターンリターンとされる時期でいうと、子どもができたことですね。妊娠が判明したその日から、お医者さんに動いちゃダメって言われたんです。これから漫画を連載したかったのに、体を起こすこともできなくなって。安定期が一切ない妊娠期間で、ハラハラしっぱなしでした。出産後は、家のことや仕事で動きっぱなし。そのうち夫とうまくいかなくなって、震災もあったりして。無茶苦茶だったけど絶望的だと思ったことはその間一度もなくて、むしろ元気で希望がありました。寝たきりは最悪だったけど子どもに会うためのことだし、離婚もよくなるためにすることだったから。不安だったけれども、“変わっていく過程”っていう実感がありました。戻りたくはないですけど(笑)。とりかい・あかね1981年生まれ、大阪府出身。2004年デビュー。漫画単行本は『おはようおかえり』『おんなのいえ』『先生の白い嘘』『地獄のガールフレンド』『マンダリン・ジプシーキャットの籠城』など。エッセイ&対談集『鳥飼茜の地獄でガールズトーク』、エッセイ『漫画みたいな恋ください』なども。『週刊ビッグコミックスピリッツ』(小学館)で隔週連載している『サターンリターン』は、第1巻発売中。書けない小説家となり、現在は専業主婦の加治理津子。ある日、30歳を目前にかつての友人・中島が自死したことを知り、真相を追う。男女の性差、夫婦、母性など、鳥飼さんらしい視点で現代社会のさまざまなひずみが切り取られている。※『anan』2019年9月11日号より。写真・小笠原真紀スタイリスト・木村舞子インタビュー、文・兵藤育子(by anan編集部)
2019年09月04日