お笑いタレントのだいたひかるが23日に自身のアメブロを更新。30代前半で帯状疱疹の症状が出て見舞われた顔面麻痺の現状についてつづった。この日、だいたは「顔面麻痺の後遺症」というタイトルでブログを更新。「30代前半の頃に、帯状疱疹が耳に出て…一時期、顔面麻痺になった」と明かし「言わなければ分からない程度になり、普段も忘れている感じに」と現状を報告した。続けて「でも寒いとこわばった感じが」と述べ「なので自分で触っていたら、夫がマッサージしてあげるよ!と…そうしたら息子も、見様見真似で揉んでくれました」とつづり、ブログを締めくくった。
2024年02月23日2023年11月26日、お笑いタレントの柳原可奈子さんがInstagramを更新。2人の娘さんが誕生日を迎え、家族で祝った時のことを写真とともに振り返りました。柳原可奈子、脳性麻痺公表の長女がいった言葉に「じーんときた」柳原さんは、生まれつき脳性麻痺を患う長女が4歳、昨年生まれた次女が1歳の誕生日を迎えたことを報告。「じいじとばあばも来てくれて、賑やかにお祝いできました」と家族で誕生日パーティを楽しんだことを明かしました。1歳の次女には『一升餅』を背負わせたり、柳原さんの夫が作った絵本を読んだり、ケーキを食べたりして、盛りだくさんのパーティになったとのこと。写真には、幸せそうな笑顔を見せる柳原さんや、子供たちの姿が収められていました。※画像は複数あります。左右にスライドしてご確認ください。 この投稿をInstagramで見る 柳原可奈子(@yanagihara_kanako_)がシェアした投稿 誕生日パーティが終わり、眠りにつく時、柳原さんは2人の娘さんに「幸せだね~」と声をかけたといいます。すると、長女がこんなふうに答え、柳原さんを驚かせました。眠りにつく時布団の中で「幸せだね~」と2人に言ったら長女が「しゃーせ」と答えました私が目を丸くし、喜んだら長女は「しゃーせ、しゃーせ、しゃーせ、しゃーせ」とニコニコ笑い何度目かの「しゃーせ」ですーっと眠りましたとっても嬉しかったあなたたちがいてくれるからずっとずっとママはしゃーせよお誕生日おめでとうyanagihara_kanako_ーより引用柳原さんの想いが長女にも伝わったのか、何度も「しゃーせ(幸せ)」と繰り返したとか。愛する我が子からの嬉しい言葉に、柳原さんは胸がいっぱいになったのでしょう。「あなたたちがいてくれるから、ずっとずっとママは『しゃーせ』よ」とつづったのでした。柳原さんの投稿には、娘さんたちを祝うコメントなどが多数寄せられています。・お誕生日おめでとうございます!本当に「しゃーせ」な気持ちが伝わってきました。・娘さんの言葉に涙が出ました。「幸せ」っていって、ママが喜んでくれるのが嬉しかったんだね。・可奈子さんの笑顔が本当に素敵。これからも「しゃーせ」な毎日を過ごせますように。投稿の最後には、ファンに向けて「いつも娘たちを応援してくれて、どうもありがとう」と伝えていた、柳原さん。そんな柳原さんに対し「こちらこそ『しゃーせ』のおすそ分けをありがとう」と、多くの人が思ったはずです。[文・構成/grape編集部]
2023年11月28日子供の成長を祝う行事である、七五三。その名の通り、一般的に子供が3歳、5歳、7歳になったらお祝いをします。一説によると、寿命が短かった時代が発祥であり、「この歳まで生きることができた」という喜びをかみしめ、長寿を願っていたといいます。医療技術が発達し、子供の死亡率が下がった現代も、我が子の成長を喜ぶ親の気持ちは変わりません。柳原可奈子、脳性麻痺の長女の七五三に感動2023年11月1日、お笑いタレントの柳原可奈子さんがInstagramを更新しました。柳原さんは、私生活で2児の母親。Instagramを開設するにあたって、長女が脳の損傷が原因とされる、脳性麻痺を患っていることを明かしています。運動機能に障がいが生じることが多い、脳性麻痺。重症度にもよりますが、余命が短いケースもあるといわれています。長女が無事に初めての七五三を迎えられた喜びをかみしめ、柳原さんはこのように想いを明かしました。当日の朝は雨が降っていました皆が心配して見守るなかお昼にむけてぐんぐん晴れていく空はまるで私と長女のこれまで、のようでしたじいじばあばもお家に集まってくれて、大興奮の次女パパも出発前からカメラをかまえます古くからの友人にヘアメイクしてもらいにぎやかに支度しながらこの3年11ヶ月をそっと思い出していましたこの日を無事に迎えられたこと、本当に嬉しかった♥ここまで来られた!という大きな自信と安心感長女を応援してくれる周りのみなさんへの感謝胸いっぱいの特別な節目となりました七五三おめでとう‼️これからも元気に育ってね♥yanagihara_kanako_ーより引用※画像は複数あります。左右にスライドしてご確認ください。 この投稿をInstagramで見る 柳原可奈子(@yanagihara_kanako_)がシェアした投稿 写っているのは、1人の母親としての柳原さん。輝く笑顔からは、我が子への深い愛が伝わってきます。柳原さんによると、長女の着物は脇腹の部分のマジックテープで着脱する仕様なのだとか。これならば、長女が横になっていても簡単に着つけることができたのだそうです。大好きな母親と同じ、ピンク色の着物に身を包むことができ、きっと長女も心から喜んでいることでしょう。愛が詰まったメッセージと柳原さん親子の写真に、多くの人が心打たれた模様。長女の七五三を祝福する声が相次いでいます。・写真を見ただけで涙が出た。柳原さんの優しい笑顔に、たくさんの愛が詰まっている。・七五三おめでとうございます!自分も脳性麻痺ですが、これからも前向きに頑張りたいです!・なんていい写真…。幸せいっぱいなのが伝わってきて、泣けてきた。子育ては、誰もが大きな壁にぶつかります。いつも元気で前向きな柳原さんも、時には涙を流すことがあったでしょう。それでもひたむきに頑張ることができるのは、我が子への愛あってのもの。「元気で生きてほしい」という親の想いは、子供にも伝わっているはずです。[文・構成/grape編集部]
2023年11月02日脳性麻痺とは?原因や定義など。脳性麻痺とは、妊娠中から新生児期の間になんらかの原因で生じた脳の損傷のために、姿勢や体の動きなどに運動機能の障害が引き起こされる症候群です。厚生労働省脳性麻痺研究班により、次のように定義されています。脳性麻痺とは受胎から新生児期(生後4週間以内)までの間に生じた脳の非進行性病変に基づく、永続的なしかし変化しうる運動及び姿勢の異常である。その症状は満2歳までに発現する。進行性疾患や一過性運動障害または将来正常化するであろうと思われる運動発達遅延は除外する。(厚生労働省脳性麻痺研究班の定義(1968年))公益社団法人日本リハビリテーション医学会/監修『脳性麻痺リハビリテーションガイドライン第2版』脳は、体を動かすときに筋肉へどのように動かしたらよいかなどの信号を送る役割を果たしています。そのため、脳が損傷すると、自分が思った通りに動いたり、姿勢を保ったりすることが難しくなります。脳が損傷している部位は一人ひとり異なりますので、動きや姿勢に現れる症状も一人ひとり違ってきます。脳性麻痺の原因には、さまざまな要因による脳形成不全や、胎児期における風疹やトキソプラズマ症などの感染、出産前後の低酸素状態、核黄疸(新生児期の重度の黄疸による脳の障害)などがありますが、はっきりしない場合もあります。脳性麻痺は、運動障害の性質により、「痙直型」「アテトーゼ型」「失調型」、痙直型とアテトーゼ型が組み合わさった「混合型」などいくつかのタイプに分けられています。このコラムでは「アテトーゼ型」について詳しく解説をします。アテトーゼ型脳性麻痺とは?アテトーゼ型は、痙直型に次いで多いタイプの脳性麻痺です。もっともよく見られる痙直型は、脳性麻痺全体の約70%を占めると言われています。主な症状は、筋肉が緊張し続けているために突っ張った状態となるこわばり(痙直)と筋力の低下です。筋肉のこわばりは、両方の手足に起こることもあれば、片側の手足、足のみに起こることもあります。次に多いアテトーゼ型は、約20%を占めると言われています。自分の意志とは関係なく体が動く不随意運動が見られるのが特徴です。この不随意運動のことをアテトーゼといいます。不随意運動は、不安に感じて緊張したときやうれしくて興奮したときなど、強い感情によって激しくなります。睡眠中には見られません。不随意運動は、自分の意志とは関係なく引き起こされますので、例えば、筋肉の緊張が高まって腕がピンと伸びるなどして姿勢を保てなかったり、全身の緊張が高まってうまくしゃべれなくなったりすることもあります。首がすわるのが遅い、寝返りをしない、おすわりができないなど、赤ちゃんが一般的にできるようになると言われている月齢を過ぎてもできないと心配になることもあると思います。しかし、発達の個人差は非常に大きいため、発達がゆっくりだからといって脳性麻痺であるとはかぎりません。赤ちゃんの段階で脳性麻痺かどうかを判断するのは、難しいのが現状です。同じような運動や姿勢の異常が見られても、必ずしも脳性麻痺ではなく、一過性の異常で、成長と共に見られなくなる場合もあります。脳性麻痺の症状として、知的障害を伴うことがあります。軽度〜重度と症例によって程度はさまざまです。アテトーゼ型脳性麻痺は言語療法を必要とすることがありますが、口の動きが思うようにできず、言葉をうまく発音できないために起こる構音障害に対して行われます。赤ちゃんの頃には、さまざまな反射と呼ばれる動きが見られます。赤ちゃんの成長のためには必要なもので、ビクッとして手を大きく広げる「モロー反射」などがよく知られています。アテトーゼ型脳性麻痺の赤ちゃんに残存しやすい反射には、「緊張性迷路反射」や「非対称性緊張性頸反射」などがあります。「緊張性迷路反射」とは、赤ちゃんの頭を前に傾けると体や手足が前に丸まり、頭を後ろに傾けると手足や体が伸びるという反応です。一方、「非対称性緊張性頸反射」とは、仰向けの姿勢で首を一方に向けると傾けたほうの手足が伸びて反対側の手足が曲がるという反応です。反射は、成長するとなくなりますが、それが残存することがアテトーゼ型の脳性麻痺のある赤ちゃんの特徴だと言えます。参考文献:飛松好子「中枢神経の障害(4)不随意運動:特に脳性麻痺アテトーゼ型について」日本義肢装具学会誌(2000年、日本義肢装具学会)脳性麻痺の原因は、妊娠中から新生児期の間に何らかの要因により引き起こされた脳の損傷です。病気ではありませんので、悪化することはありません。また、現在の医療技術では、脳の損傷した部分を直接治すことはできません。しかし、脳のほかの部分が補って、動かない体の部位の代わりに、ほかの部位が発達していくこともありますし、適切なリハビリテーションにより活動範囲を広げ、自立性を高めることはできます。リハビリテーションには、次のようなものがあります。・理学療法(PT)歩く、立つなどの運動や姿勢を改善するための運動療法や、マッサージや電気刺激で痛みを軽減する物理療法を行います。・作業療法(OT)食事や着替えなどの生活動作や仕事で使う動作などのスキルが高まるように、実際の作業を通じて訓練を行います。・言語療法(ST)話すことや聞くこと、ものを飲み込むことなどに困難がある場合、それらができるように訓練を行います。発声がうまくできるようになるために行う構音訓練も、言語療法のひとつです。このほか、関節を固定させたり歩くことを補助したりする装具を用いる装具療法があります。また、必要に応じて投薬や手術などの治療が行われることもあります。リハビリテーションは、通院だけでなく、入院でも行われます。また、病院のリハビリテーション室で行う訓練だけでなく、日常生活での環境調整が大切です。家庭や学校で日常の動作として立ったり歩いたりする機会を多く持つことが重要になってきます。参考文献:朝貝芳美「教育講座脳性麻痺時におけるリハビリテーションの実際―運動機能を中心に―」The Japanese Journal of Rehabilitation Medicine(2017年、日本リハビリテーション医学会)まとめここでは、アテトーゼ型の脳性麻痺についてご紹介してきました。アテトーゼ型の脳性麻痺は、自分の意志とは関係なく手足などの体の部位が動く「不随意運動」が見られるのが特徴です。赤ちゃんの頃から運動面の発達に遅れが見られますが、発達がゆっくりだからといって、必ずしも脳性麻痺とはかぎらず、成長とともに改善する一過性のものであることもあります。赤ちゃんの発達で気になったときは、医師に相談しながら、成長を見守っていくことが大切だと言えるでしょう。また、アテトーゼ型の脳性麻痺も、ほかの脳性麻痺同様、脳の損傷による障害ですので、現在の段階では、直接治療する方法はありません。しかし、理学療法や作業療法など、姿勢や運動機能の改善を目指すリハビリテーションが行われています。症状は一人ひとり異なりますので、それぞれに合ったリハビリテーションを受け、環境調整を行うことで、日常生活での困りごとを軽減し、主体的な生活がおくれるようになっていきます。
2023年08月25日脳性麻痺の原因とは?脳性麻痺は、妊娠中、分娩中、出生時、出生後のいずれかの時期に、脳が傷つくことで生じます。脳が傷つく原因として、以下が挙げられます。・ビリルビン脳症(核黄疸):新生児黄疸で起こる病気。ビリルビンという色素が脳に損傷をもたらす・低酸素性虚血性脳症:仮死状態で生まれてきたとき、脳に酸素が行き渡らずに脳が損傷する・脳室内出血、脳室周囲白質軟化症:未熟児や早産が原因で、脳出血を起こしたり、必要な部分に血液が行き渡らずに脳が損傷するそのほかにも、・感染症(風疹、トキソプラズマ症、サイトメガロウイルス感染症、ジカウイルス感染症など)・遺伝子異常による脳の形態異常・頭部外傷・髄膜炎・敗血症・重度の脱水なども原因として挙げられます。感染症はワクチンによって予防することが可能なものもあります。感染したからといって必ず脳性麻痺になる、というわけではありません。また、脳性麻痺は原因を特定することが難しい場合も多くあります。脳性麻痺の症状とは?脳性麻痺の発生率は、1000人に約2人の割合ということが明らかになっています。脳の損傷部分や程度は人によって異なるため、ひとことで「脳性麻痺」といっても、症状はさまざまです。動きにぎこちなさがみられるぐらいの人もいれば、四肢をまったく動かせないという人もいます。ここでは症状による分類を紹介します。大脳で運動神経を司る錐体路系という場所が傷つくことで生じるタイプで、脳性麻痺がある子どもの70%以上が痙直型です。おもな症状は筋肉のこわばり(痙直)です。体のさまざまな部分の筋肉が緊張しつづけ、突っ張った状態になっています。症状があらわれる部位は以下です。・両腕と両脚(四肢麻痺)・両脚(両麻痺)・片側の腕と脚(片麻痺)・両脚と下半身(対麻痺)症状が出ている部位は、筋力が低下したり、高い緊張状態が続くために、望ましくない姿勢に変形してしまうことがあります。また、こわばりが出ているために、脚を交差して歩くハサミ足歩行やつま先立ち歩行をすることもあります。四肢麻痺がある場合、けいれん発作や嚥下障害、知的障害もみられることがあります。両麻痺、片麻痺、対麻痺の場合は、知的障害はあまりみられません。大脳の奥深くにある大脳基底核という場所が傷つくことで生じるタイプで、脳性麻痺のある子どもの約20%がアテトーゼ型です。体の筋肉が自分の意思とは関係なく動いてしまうこと(不随意運動)が特徴で、筋肉の緊張が突然変わったり、左右の筋肉で緊張度が違ったりするため、姿勢を保つのが難しくなります。心理状態により、筋肉の緊張度合いが高くなります。知的障害はあまりみられませんが、言葉をはっきり話すのが難しいことがよくあります。筋肉が適度な緊張状態を保てないことを低緊張といいます。低緊張があると、首や腰の座りや立つ、歩くなど運動発達に遅れがみられます。筋肉の緊張度をコントロールする、脳の神経に関わる部分が、なんらかの原因で傷ついたことで起こると考えられています。肩や肘などの関節や、股関節まわりの筋肉の緊張も弱いため、腕を持って起こそうとしたり、無理に立たせたりしようすると、脱臼してしまうことがあるので、注意が必要です。小脳、または小脳に通じる神経の通り道が傷つくことで生じるタイプで、四肢麻痺や震えがあります。正常な筋緊張と低緊張をくり返すため体のバランスがとりにくく、歩けるようになっても転びやすいという特徴もあります。そのほか、これらのタイプのいくつかが組み合わさった混合型もあります。混合型でもっとも多いのは、アテトーゼ型と痙直型の組み合わせです。脳性麻痺の治療や合併症について傷ついた脳の部分を修復する薬や手術は、今のところありません。そのため、脳性麻痺を完治させることはできないといわれています。しかし、脳はさまざまな神経細胞が複雑に絡み合い、互いに影響しあって働いています。そのため脳の傷ついた部分は、傷ついていないほかの部分がカバーすることで、いろいろなことができるようになる可能性があります。そのために大切なのが、リハビリや療育です。専門機関と連携しながらリハビリを行うことで、運動や言語などの能力を高めることができます。リハビリには、PT、OT、STの3種類があります。・PT=理学療法生活するうえでの基本的な運動能力を回復、維持するために行います。前述しましたが、脳性麻痺は基本的に運動麻痺の障害なので、PTは必須です。脳性麻痺があると、手足をはじめとした体の部位をうまく動かすことができません。無理やり動かしたりすると、関節や筋肉が傷つくことがあるので注意が必要です。PTでは、正しい体の使い方を介助しながら実行し、粗大運動の改善、関節の動きの制限がこないように予防していきます。・OT=作業療法PTで体の動かし方を覚えたら、それを日常生活で必要な動作に活かしましょう。それを教えてくれるのがOTです。衣服を着る、脱ぐ、食事のときにカトラリーを持つ、入浴のときに体を洗う、などの具体的な動作を、子どもがどうやったらやりやすいか、環境を整えながら援助します。ときに子どもの能力にあった食器やおもちゃなど、道具の制作なども行います。・ST=言語聴覚療法コミュニケーション手段としてとても有効な言葉の理解、獲得を援助するのがSTです。ただし、脳性麻痺の子どもは口腔器官の運動麻痺のことがあるので、まずは食べ物をかんだり(咀嚼)、飲み込んだり(嚥下)するための機能を改善することから始めます。そのため、OTと連携して食事のときの姿勢保持や、食事の形態、種類、食器類の選択も指導します。脳性麻痺には運動障害が主な症状として認められますが、知的障害やてんかんなどの合併症を伴うこともあります。知的障害の程度は、軽度〜重度と症例によって程度はさまざまです。脳性麻痺が疑われた際には、合併症についても主治医に相談することをおすすめします。脳性麻痺の症状はさまざまです脳性麻痺は、妊娠中から出産後4週までの間に、脳が損傷したことによる後遺症です。おもに運動機能に影響があり、発達の遅れがみられます。運動だけでなく、知的障害やてんかんがあることもしばしばあります。現時点で傷ついた部分を完全に治す方法はありませんが、早いうちから医療機関やリハビリの専門家、教育機関などと連携していくことが大切になります。
2023年08月21日父から溺愛されている私は、父の影響で趣味も同じ私は、自閉スペクトラム症グレーゾーン、軽度の脳性麻痺があります。脳性麻痺は軽度なので、日常生活は介助なしで送っています。一人っ子の私には、母曰く「娘への溺愛ぶりがすごい」という父がいます。父とは昔は仲が良く、私の趣味であるモーターショーを見ること、野球観戦、風景写真の撮影などはすべて父の影響です。これらの趣味の話では父と話が弾み、楽しく盛り上がっていました。モーターショーに行きたいと言えば一緒に付き合ってくれますし、新型の車種が出たら行きつけの販売店に行き、父の運転で試乗もしていました。また当然ドライブも一緒です。父の影響とは言え、本当に同じ趣味を持っていたので、この頃は仲良く過ごしていました。Upload By ユーザー体験談「聞き役」ができない父親。聞き流すこともできず、私の話を止めるようにそんな父に違和感を持ち始めたのは、中学生になってからでした。音楽も好きな私は、中学校に入学すると吹奏楽部に入りました。すると、それまで私の趣味の話をニコニコ聞いて語り合っていた父が、180度変わってしまったのです。父は音楽に全く興味がありません。それは仕方ないとは思います。ただ、私が音楽の話をしていると相槌すらせず無視し、さらには話の途中で急にさえぎって私の話を止めてしまうのです。興味がないなら聞き流せばいいのに、私が音楽の話をし続けるのを許せないのでしょうか…?ちなみに父はバイクも趣味でよく話題にしていますが、私はバイクには興味ありません。でも、父の話には「ふーん」、「へぇー」と相槌では応じています。父が熱心に話す様子を見ながら「バイクが好きなんだなぁ」という思う程度です。父から見た私の音楽好きも、これと同じ対応でいいと思うのですが、そもそも話を遮ろうとするのはなんなのでしょうか?そのとき思ったのは、「父は自分が『聞き役』になることができないのでは?」ということでした。興味のあることしか聞けない、人の話をさえぎる…もしかしたら父にも自閉スペクトラム症に近い特性があるのかもしれない……と。この頃から、父との会話は減っていきました。Upload By ユーザー体験談大学へ通う私への嫉妬?根掘り葉掘りの質問にもううんざり!私が大学に入って以降は、父からの嫉妬を感じるようになるとともに、干渉がひどくなりました。専門学校卒業の父にとっては、大学に通う私は羨ましいようです。例えば、講義の話をしていると内容を根掘り葉掘り聞いてきます。ただの興味で聞いてくれればいいのに、言葉の端々に嫉妬を感じるような聞き方をするので、こちらはなんだか嫌な気持ちになります。父にどう思っているのか聞いたこともあるのですが、黙り込んでなにも答えてくれませんでした。その他にも母と雑談をしていると首を突っ込んできたり、聞いているのかと思えば、ただ自らの経験を自慢げに話してくるなど、娘としては父のことが大人げなく映る機会も増えました。もちろん帰宅時間、どこに行くのかについてもしつこく聞いてきます。Upload By ユーザー体験談脳性麻痺がある私は介助なしで歩けるとはいえ、普段の歩き方は「爪先歩き」です。そんな私を気遣ってか、父は自宅から最寄り駅まで車で送り迎えをしてくれます。脳性麻痺以外にも聴覚過敏があり、自閉スペクトラム症グレーゾーンの私のことを心配に思っている気持ちは充分に伝わりますし、送り迎えには感謝をしていますが、だからといって過干渉には困ってしまいます。Upload By ユーザー体験談そんなこともあり、家では母と2人のときにだけ大学の話をして、父がいる前では話さないというのが、母との暗黙の了解となってしまいました。大学入学以降は過干渉に拍車がかかっているので、この解決策としては物理的に離れる時間を作ることしかないのかなと思っています。そうしないと、父には分かってもらえないでしょう。この父のいる家への帰宅渋りが解消される日は、私が家を出る日なのかもしれません。そうならないように、昔のように父との関係が良くなることを願っています。イラスト/星河ばよエピソード参考/Zero(コメント:鈴木先生より)ASDの人は自分の好きなことはとことん話しますが、興味のないことには耳を傾けようとはしない方が多いです。これは学校の授業でも同じです。興味のある教科では真剣に授業を聞いてノートを書きますが、興味のない教科には上の空になることが多いようです。子どもがASDのグレーゾーンで、親御さんはASDの特性がつよくあらわれることはよくみられます。ASDの特性が強く出ている場合、親子でもそれぞれのこだわりによってぶつかり合うことがしばしばあります。ご本人も気づいている通り、父親との関係を良好に保つためには、大義名分上、物理的に父親から離れる方法を模索するしかありません。しょっちゅう会っていると溜息が多くなりますが、時々会うようにすれば父親とのいい関係が続けられるのではないでしょうか。父親との良い関係を願うのならば、「細く長く」というイメージがいいと思います。(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的発達症(知的障害)、自閉スペクトラム症、注意欠如・多動症、コミュニケーション症群、限局性学習症、チック症群、発達性協調運動症、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。知的発達症知的障害の名称で呼ばれていましたが、現在は知的発達症と呼ばれるようになりました。論理的思考、問題解決、計画、抽象的思考、判断、などの知的能力の困難性、そのことによる生活面の適応困難によって特徴づけられます。程度に応じて軽度、中等度、重度に分類されます。ASD(自閉スペクトラム症)自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。
2023年08月11日2023年4月にInstagramのアカウントを開設した、お笑いタレントの柳原可奈子さん。開設と同時に、柳原さんは2人の我が子との家族写真を投稿し、長女に生まれつきの脳性麻痺があることを公表しました。脳の損傷が原因とされる、脳性麻痺。人によって症状は異なりますが、運動機能に障がいが生じることが多いといいます。柳原さんは、Instagramを通して長女のリハビリの様子を発信していく意図を明かしています。柳原可奈子、脳性麻痺の長女らと行った『水族館』2023年7月17日に投稿したのは、柳原さんと2人の娘さんのほほ笑ましい写真。この日、柳原さんは家族で水族館に遊びに行ったのだそうです。抜けるような青空の下、車いすに乗った長女と、1歳になったばかりの次女を連れて、水族館で楽しいひと時を満喫した、柳原さん。素敵な思い出になった1日について、このようにつづっています。長女はお歌が大好きなので、「サメさんサバさんこっかくホネホネ」だよ〜とか「おいっちにおいっちにペンギンだ」だよ〜と説明しながら館内を回りました次女もキョロキョロ楽しんでたよ写真の通り長女はいまボタン押しブームなので、次はバギーに乗りながらボタン押し放題の遊び場を探してみるわ(今日バギーから降ろして抱っこでタッチプールをのぞかせてみたら、興奮のあまりのけぞり、ママへなへなの腰で落とすまいと鬼の形相w)yanagihara_kanako_ーより引用※画像は複数あります。左右にスライドしてご確認ください。 この投稿をInstagramで見る 柳原可奈子(@yanagihara_kanako_)がシェアした投稿 この日の外出で、柳原さんはデジタル障がい者手帳のアプリである『ミライロID』を使ったといいます。各自治体もウェブサイトなどで紹介している、同アプリ。障がい者手帳の情報を登録すると、公共機関や商業施設でアプリの画面を提示することで、障がい者割引や必要なサポートを簡単に受けることができるのだとか。柳原さんは、障がいを持っている人や、家族に障がい者がいる人たちに向けて、「登録申請には数日かかるから、余裕を持っての登録をおすすめします」と助言しました。これまでも、賑やかな日常の投稿だけでなく、障がいを持つ当事者や、その家族に役立つ情報を発信してきた、柳原さん。楽しそうな様子が伝わる投稿に、多くの人からコメントが寄せられています。・障がい者手帳のアプリを初めて知った!子供が元気すぎて手帳を出すのに手間取っていたけど、これなら簡単に提示できそう!・柳原さんの笑顔は、いつも見ている人も笑顔にしてくれますね。みんな楽しんでいるのが伝わってきました。・子供が障がいを持っているので、いつも参考にしています!障がい者手帳のアプリ、もっと広まってほしい。子供が車いすユーザーだったり、多動の特性を持っていたりする場合、親は障がい者手帳を取り出すのもひと苦労。そのため、障がいを持つ子供の親は、柳原さんの情報発信を受け、「これは助かる!」と思ったようです。[文・構成/grape編集部]
2023年07月18日トラくんは「小児顔面神経麻痺」の診断を受けるも原因は不明。引きつりが治らないまま退院し、自宅では顔のマッサージや目薬などをおこない様子を見ていました。しばらくしてトラくんの顔に変化が。回復の兆しが見え始め 11月に入り、トラくんの表情に変化が……! 11月下旬にはほぼ左右差がなくなって表情が戻ってきていることに感激するトマトさん。 そして12月。ついに医師から通院を終えてよい、と言われ、トラくんの顔面麻痺は約3カ月で回復したのでした。 治るまでに長く時間がかかると聞き、トマトさんにとって不安な日々が続きましたが、トラくんが無事に回復して本当によかったですね! ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 監修/助産師REIKO 著者:マンガ家・イラストレーター ようみん姉妹と夫と4人暮らし。アメブロ公式トップブロガー/イラストレーター。わが家のバタバタな日々やフォロワーさんの体験談マンガを描いています。
2022年11月15日病院でトラくんの「小児顔面神経麻痺」は原因不明だと医師から告げられたトマトさん。その後、約1週間後に退院。自宅に戻ってからの生活はというと……? 退院後のトラくんの生活は? その後、約1週間で退院したトラくん。自宅に戻ってからは、表情筋の血流を改善する1日2~3回のマッサージと目の乾きを防ぐため4時間起きの目薬。しばらく保育園もお休みすることになりました。トラくんが泣くと顔が引きつっている様子がよくわかり、トマトさんはまだまだ時間がかかりそうだと少し弱気にもなってしまうのでした。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 監修/助産師 REIKO 著者:マンガ家・イラストレーター ようみん姉妹と夫と4人暮らし。アメブロ公式トップブロガー/イラストレーター。わが家のバタバタな日々やフォロワーさんの体験談マンガを描いています。
2022年11月14日3兄弟の母親である、まりげ(marige333)さん。仕事や育児にあわただしい日々を過ごす中、ある日、突然『顔面神経麻痺』になり入院してしまいました。家族と離れて、さびしい入院生活を経て順調に回復。退院した日の子供たちとの再会エピソードを、Instagramに投稿したところ、たくさんのコメントが寄せられ、話題になっています。・お母さんを思う気持ちに、なんだか涙がこぼれそうになった。・『いいね』ボタン1つじゃ足りない!・めっちゃ泣いてしまった。そのエピソードを漫画化したものが、こちらです。次男である『ぽんちゃん』からのお花のプレゼント。ママのために本を見ながら一生懸命作る姿を想像すると、泣けてきますね。投稿を見た人からは「長男は一番我慢することも多く、内心はさびしい思いをしたかもしれないね」といったコメントも寄せられました。突然のトラブルなどをきっかけに「あたりまえに過ぎてゆく日々は、なんて幸せなんだ」と感じることがあるでしょう。幸せをかみしめる、まりげさんを見て、感動とともに大切なものに気付かされますね。[文/AnyMama(エニママ)・構成/grape編集部]
2022年05月24日このお話は作者ようみんさんに寄せられたエピソードを漫画化しています。■前回のあらすじ顔のつっぱりが気になる息子を連れて病院へ。診察の結果、脳に異常はなくステロイド治療をすることに。それでも顔の麻痺は治るまでに半年から1年かかるらしく…。トラの小児顔面神経麻痺は、原因不明と診断されました。でも、先生曰く「早期発見だと麻痺が治る確率が高くなる」そう。ゆっくりだけど、きっと元に戻る、そう思えて安心しました。次回に続く「生後3ヶ月の息子が小児顔面麻痺に」(全11話)は17時更新!本記事はあくまで筆者の体験談であり、症状を説明したり、医学的・科学的な根拠を保証したりするものではありません。気になる症状がある場合は医師にご相談ください。
2022年01月24日このお話は作者ようみんさんに寄せられたエピソードを漫画化しています。■前回のあらすじ夕方になると、いつもより機嫌が悪い息子。「こども医療でんわ相談」に連絡した結果、息子が以前お世話になった病院に診てもらうことになって…。トラの体調や機嫌が心配でしたが、ニコニコしていたのでホッと一安心。それでも顔面麻痺は治るまでに半年から1年はかかると聞いて、「長いなぁ」と感じました…。次回に続く「生後3ヶ月の息子が小児顔面麻痺に」(全11話)は17時更新!本記事はあくまで筆者の体験談であり、症状を説明したり、医学的・科学的な根拠を保証したりするものではありません。気になる症状がある場合は医師にご相談ください。
2022年01月23日トラくんは「小児顔面神経麻痺」の診断を受けるも原因は不明。引きつりが治らないまま退院し、自宅では顔のマッサージや目薬などをおこない様子を見ていました。しばらくしてトラくんの顔に変化が。回復の兆しが見え始め 11月に入り、トラくんの表情に変化が……! 11月下旬にはほぼ左右差がなくなって表情が戻ってきていることに感激するトマトさん。 そして12月。ついに医師から通院を終えてよい、と言われ、トラくんの顔面麻痺は約3カ月で回復したのでした。 治るまでに長く時間がかかると聞き、トマトさんにとって不安な日々が続きましたが、トラくんが無事に回復して本当によかったですね! ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 監修/助産師REIKO 著者:マンガ家・イラストレーター ようみん姉妹と夫と4人暮らし。アメブロ公式トップブロガー/イラストレーター。わが家のバタバタな日々やフォロワーさんの体験談マンガを描いています。
2021年11月09日病院でトラくんの「小児顔面神経麻痺」は原因不明だと医師から告げられたトマトさん。その後、約1週間後に退院。自宅に戻ってからの生活はというと……?退院後のトラくんの生活は? その後、約1週間で退院したトラくん。自宅に戻ってからは、表情筋の血流を改善する1日2~3回のマッサージと目の乾きを防ぐため4時間起きの目薬。しばらく保育園もお休みすることになりました。トラくんが泣くと顔が引きつっている様子がよくわかり、トマトさんはまだまだ時間がかかりそうだと少し弱気にもなってしまうのでした。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 監修/助産師REIKO 著者:マンガ家・イラストレーター ようみん姉妹と夫と4人暮らし。アメブロ公式トップブロガー/イラストレーター。わが家のバタバタな日々やフォロワーさんの体験談マンガを描いています。
2021年11月08日事故により左半身麻痺や構音障害を抱えるtiktokerのえま@左半身麻痺が歌手デビュー。楽曲提供は、俳優の脇 知弘などにも楽曲提供を行っているコロちむfromコロTEAMが担当。100日間の物語ジャケット写真【えま@左半身麻痺 歌手デビューの背景】えま@左半身麻痺は2020年3月に事故により左半身麻痺となり、7か月間入院。「100日後に活舌がよくなる人」と題されてリハビリの様子を載せたTikTok動画がバズり、100日で10万フォロワーを獲得し、見ている人を勇気づけてきました。今回の歌手デビューは、更に多くの人に歌を通じて奇跡は起こせるというメッセージを伝えるべく、構音障害を抱えながらも懸命に歌唱しています。体験談をえま@左半身麻痺自らが作詞し、コロちむが作曲した等身大のデビュー曲「100日間の物語」は、こちらの各配信サイトにてデジタル配信されています。 【えま@左半身麻痺プロフィール】インフルエンサー。2020年3月に事故により左半身麻痺になり、リハビリの様子などを載せたTikTok動画がバズり、100日間でフォロワー10万人達成(現在は14万人越え)。「100日間の物語」にて歌手デビュー。URL: 【コロちむについて】音楽グループ、コロTEAMのリーダー。俳優の脇知弘など芸能人への楽曲提供も行っている。FMラジオのパーソナリティーも行っている。 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2021年10月22日■前回のあらすじ息子と同じ塾の友だちが、高額な塾代に憤慨した自分の父の姿を見てしまい、悩んでいると知った遥。同じようにお金のやりくりに不安を感じている遥には共感できる部分もあり…。 >>1話目を見る 輝と同じ塾に通う子のトラブルを聞いて、夫の和也は「聡くんの家は、何を大事にしたいのか夫婦で話し合えるといいけどな…」と言っていました。そして私は…聡くんの家の問題は「私自身にも問いかけられたような気持ち」に。しかし翌日の会社帰りに、今年中学受験を終えたばかりの同じ会社の美咲さんから中学受験にかかるさらなる実態を聞かされることに…。「我が子を志望校に合格させてあげたい」中学受験する親のみんなの願いです。でも親がしてあげられることなんて本当に少なくて、そのひとつがお金に関すること。だから美咲さんから話が出た個別指導や家庭教師も気にならないといえばウソでした。親が子を追い詰めないためにもクッションとしての役割で家庭教師を頼むこともいい気がすると話す美咲さん。でもその金額は驚きのもので…。次回に続く(全8話)毎日8時更新!原案・ウーマンエキサイト編集部/イラスト・ ふゆ
2021年09月17日yamaの新曲『麻痺』が、2021年1月7日(日)よりフジテレビの深夜アニメ枠「ノイタミナ」(毎週木曜24:55〜)ほかにて放送されるTVアニメ『2.43 清陰高校男子バレー部』のオープニングテーマに決定した。今年4月にリリースした『春を告げる』がYoutube再生回数4000万回を突破し、ネット発の新世代シンガーとして注目されているyama。今回の新曲は10月21日にリリースされたyama『真っ白』も手がけた作家TOOBOEが、『2.43 清陰高校男子バレー部』のために書き下ろしたもので、yamaの力強い歌声とアップテンポなビートが特徴的な楽曲となっている。なお、『2.43 清陰高校男子バレー部』は山と青空に囲まれた福井を舞台に、弱小男子バレー部が全国を目指す熱い青春ストーリー。榎木淳弥、小野賢章、梅原裕一郎、蒼井翔太ら人気声優たちが演じる男子バレー部の生徒たちが、青春時代をスポーツに捧げる姿をyamaの新曲を彩る。オープニングテーマ決定と併せて、『麻痺』の一部が本日11月5日(木)に公開されたアニメの本PVにて視聴できるのでチェックしてほしい。◆TVアニメ『2.43 清陰高校男子バレー部』本PVyamaコメント背中を押してくれる仲間に支えられながらひとつのことにまっすぐに打ち込む姿には青春を感じます。主題歌「麻痺」の自分の弱さと戦いながらも懸命に困難に立ち向かう歌詞は本編と重なる部分もあるかと思います。曲を聴いて不屈の闘志を感じていただけたら幸いです。◆TVアニメ『2.43 清陰高校男子バレー部』作品情報2021年1月より毎週木曜日24:55から、フジテレビ「ノイタミナ」ほかにて放送予定
2020年11月05日俳優のいしだ壱成(42)が21日、自身のブログを更新し、顔面麻痺を患っていたことを明かした。いしだは、18日に放送されたフジテレビ系バラエティ番組『良かれと思って!』で、2014年に再婚した一般女性との離婚したことを発表。その際に、視聴者たちから「左側の表情が動かない」などと顔面麻痺を心配する声が上がっていた。この日のブログでは、「顔面麻痺につきまして」というタイトルで更新。「連日ネットなどでご心配いただいておりました、顔面の左側麻痺につきましてご報告させて下さい」と書き出し、「帯状疱疹から来る顔面麻痺、という医師の診断でした」と明かした。そして、「二週間ほど前に発症をしました。その後一週間通院しまして、今は完治をしました」と説明。「予定どおり舞台に立たせていただいております」と伝え、「お騒がせ致しまして、申し訳ありませんでした」と締めくくった。
2017年10月21日脳性麻痺とは出典 : 脳性麻痺(のうせいまひ)は、妊娠中、出産前後もしくは生後4週間以内のあいだに、なんらかの原因で生じた脳の損傷が原因でおこる運動と姿勢の障害のことを指します。たとえば、脳性麻痺の赤ちゃんは、おすわりなどの姿勢、ハイハイ、もしくは立って歩くといった運動の発達への遅れや、これらのスキルを獲得できないことが起きてしまうことがあります。それではなぜ、脳が損傷すると姿勢や運動に問題が起きてしまうのでしょうか。人が体を動かすときには「筋肉をこんな風に使って、腕をあげなさい」など、脳の神経が筋肉に向かって常に信号を出しています。ところが、脳の損傷によって神経システムが損傷してしまうと、送るべき信号がうまく筋肉に伝わらず、考えたとおりに動けなかったり正しい姿勢をしたりすることが難しくなってしまうのです。脳の損傷部分や範囲は、一人ひとりまったく違います。したがって、子どもの発達過程にどの程度の影響があるのか、もしくはどんな症状が現れるのかも子どもによって異なります。参考書籍: 公益社団法人日本リハビリテーション医学会診療ガイドライン委員会、公益社団法人日本リハビリテーション医学会脳性麻痺リハビリテーションガイドライン策定委員会/編、公益社団法人日本リハビリテーション医学会/監修『脳性麻痺リハビリテーションガイドライン第2版』 (金原出版株式会社、2014年)脳性麻痺の原因出典 : 沖縄小児発達センター小児科の當山医師が、2008年に沖縄県での脳性麻痺の発生率を調査したところ、1,000人に約2人の割合で脳性麻痺が発生することが明らかとなりました。発生原因はさまざまであるものの、現在では3つの症状が脳性麻痺の大きな原因であると分かってきました。1. 核黄疸・ビリルビン脳症・・・新生児にみられる黄疸が原因で起きる症状です。黄疸の原因となる物質「ビリルビン」が脳に損傷をもたらします。2. 低酸素性虚血性脳症・・・出産時に仮死状態でうまれてきた場合など、脳へ酸素が行き渡らないことで脳が傷いてしまうものです。3. 脳室内出血・脳室周囲白質軟化症・・・どちらも未熟児や早産が原因で起こることがあります。脳室内出血では新生児の脳内に出血がみられます。また、脳室周囲白質軟化症では脳の部屋の周りを囲む白質(はくしつ)とよばれる部分に血液が行き届かずに損傷してしまいます。参考文献:當山 真弓、當山 潤/著『沖縄県における脳性麻痺の発生率について』(脳と発達 (40巻5号)、2008年)387-392ページ参考書籍:梶浦一郎、鈴木恒彦/編集『脳性麻痺のリハビリテーション実践ハンドブック』(市村出版、2014年)上記3つ以外にも脳性麻痺を引き起こす原因があるので、その原因をみてみましょう。妊娠中の脳性麻痺になる原因には、脳の中枢神経系の奇形、遺伝子や染色体の異常、そして感染症です。感染症には風疹、サイトメガロウィルス、トキソプラズマなどが考えられています。遺伝子や染色体異常などは、妊娠中の女性がいくら頑張っても防げるものではありません。しかし、ワクチンなどで予防できる感染症もあるので、できる範囲で感染症などに気をつけることが大切です。ただし、これらの感染症にかかってしまったからといって、子どもが必ず脳性麻痺になってしまうということではありません。次に、出産時の脳性麻痺の原因としては、新生児の呼吸障害やけいれんでも引き起こされることが分かっています。また出産後にも、中枢神経感染症・頭蓋内出血・頭部外傷・呼吸障害・心停止・てんかんなどが原因で脳が損傷され、脳性麻痺を発症することがあります。おもに周産期と妊娠期間中に脳性麻痺が起きやすいことも分かっており、周産期に発生する場合が40~66%、出生前の妊娠中に起きてしまう割合が13~35%です。ただ、原因を特定することが難しい場合も多いため、脳性麻痺を完全に予防することは今のところできません。参考書籍: 穐山富太郎、川口幸義、大城昌平/編著『脳性麻痺ハンドブック療育にたずさわる人のために第2版』(医歯薬出版、2015年)脳性麻痺が起こる場所による分類出典 : 先ほどご紹介したとおり、脳性麻痺の症状は脳の損傷部位や範囲によってさまざまではあるものの、麻痺の起きる場所で5つに分類されています。1. 片麻痺:片側半身にだけ麻痺がみられます2. 四肢麻痺:左右の上肢と左右の下肢に麻痺がみられます3. 両麻痺:左右の上肢と左右の下肢に麻痺がみられます。上肢より下肢の麻痺が重度です4. 対麻痺:左右の下肢に麻痺がみられます5. 重複片麻痺:左右の上肢と左右の下肢に麻痺がみられますが、下肢より上肢の麻痺が重度です脳性麻痺の症状による分類とその具体的症状出典 : 脳は、大脳・脳幹(中脳・橋・延髄)・小脳からできており、働きはとても複雑です。したがって、損傷部分によって麻痺の症状はさまざまであるため、どのように分類するかについてはいろいろな考え方があります。Upload By 発達障害のキホン1. 痙直型(けいちょくがた):脳の大脳部分には、錐体路系と呼ばれる運動指令を伝達する神経の道があり、この部分を損傷すると痙直型の脳性麻痺を発生するといわれています。脳性麻痺に最も多くみられるタイプで、脳性麻痺児の約80%が痙直型だといわれています。筋肉がずっと緊張しつづけているために、突っ張った状態となっていることが多いようです。参考書籍: Sieglinde Martin, M.S., P.T/原著、山川友康、上杉雅之/監訳『親と専門家のための脳性まひ児の運動スキルガイドブック』(医歯薬出版株式会社、2015年)痙直型の脳性麻痺では、自分の意思とは関係なく筋肉が高い状態がつづき、姿勢が固定されてしまいます。固定されたままの姿勢でいると、体が好ましくない形に変わってしまうことがあり、背骨がS字にのように曲がってしまう症状は側弯症(そくわんしょう)と呼ばれています。さらに、動かしていない関節は使われないために動かしづらくなってしまいます。関節が動かしづらくなると、さらに体を動かしづらく姿勢の固定させる状態につながり、体の変形がすすんでしまうという悪循環が生まれてしまいます。ただ、痙直型であっても筋肉の緊張が低い子どもも珍しくないようです。2. アテトーゼ型:大脳の奥深くには大脳基底核と呼ばれる場所があります。不随運動に関わっているといわれており、この部分を損傷してしまうとアテトーゼ型の脳性麻痺となります。筋肉の緊張度合いが突然変わってしまうため、姿勢を保つことが難しいのがアテトーゼ型の脳性麻痺の特徴です。また、自分の意志とは無関係に体が動いてしまう不随意運動もともないます。筋肉の緊張度合いが突然変わるとどのようなことが起こるのでしょうか。たとえば、きちんと座っていても、急におなかの筋肉の緊張がゆるんでしまって前に倒れてしまうことがあげられます。また、精神的な緊張の影響を受けやすく、人前で話そうとして緊張すると、全身の姿勢緊張が高まってしまってうまくしゃべれなくなったり、普段できることもできなくなってしまったりすることも多いようです。そのほか、嬉しいことなどで脳への刺激が高まり興奮すると、逆に筋肉の緊張が高まりすぎてしまって、自分の思いとは関係なく腕がピーンと伸びてしまうといったこともあります。アテトーゼ型は早産や未熟児が原因の脳性麻痺に多いことでも知られています。周産期医療の発達のおかげで、早産で未熟児であっても助かる赤ちゃんが増えました。そのため、脳性麻痺の発症が横ばいか減少傾向であるものの、アテトーゼ型は増加傾向にあります。参考書籍: 梶浦一郎、鈴木恒彦/編集『脳性麻痺のリハビリテーション実践ハンドブック』(市村出版、2014年)3. 失調型:小脳にも錐体路外系の神経伝達路があり、この部分を損傷すると失調型の脳性麻痺になります。脳性麻痺の分類で最も少ないタイプが失調型です。失調型は、筋肉の緊張が低く、正常と低緊張をいったりきたりするので、バランスを保つことが難しく姿勢が不安定となってしまいます。また、歩けるようになっても転びやすいことも、失調型の特徴にあげられます。4. その他:そのほかの分類には、痙直型とアテトーゼ型が組み合わさった混合型などがあります。参考書籍: 木舩憲幸/著『脳性まひ児の発達支援調和的発達を目指して』(北大路書房、2011年)脳性麻痺の合併症出典 : 脳が損傷をうけたときに、運動に関係した部位だけが損傷するということはまれで、他の部位も損傷している可能性が高いことが知られています。たとえば、知覚や認知、視覚や聴覚の部位にも損傷している場合は、脳性麻痺に付随した障害がみられます。具体的な障害には、聴力障害・視力障害・てんかん発作・知的障害・発達障害などがあります。トルコにあるイスタンブール大学のKILINCASLAN医師は、脳性麻痺の子どもが自閉症や発達障害を伴うケースは、決してまれではないことを2009年に発表しました。126人の脳性麻痺の子どもを調査したところ、自閉症などの広汎性発達障害(PDD)を合併している子どもが15%いたことを明らかにしています。参考論文:Ayse Kilincaslan and Nahit Motavalli Mukaddes,Pervasive developmental disorders in individuals with cerebralpalsy, Developmental Medicine & Child Neurology 2009, 51: 289–294脳性麻痺の治療・療育法は?出典 : 脳性麻痺は、脳が傷ついてしまったことが原因でおこるものなので、損傷した部分が直接治ることはありません。一方、てんかんなどが合併している場合を除いて、脳の損傷部分が悪化するということもありません。脳の損傷は治らないものの、治療・療育を通して運動機能の発達を促して、運動や姿勢の障害の改善が目指されます。筋肉を緊張したままにしておくと、筋肉が硬直してしまって改善しづらくなってしまいます。この状態は、さらなる筋肉や関節の硬直をもたらすので、早期からの治療・療育がとても大切になってきます。また、単にリハビリ等の療育を通して運動機能の発達・改善を促すばかりでなく、脳性麻痺のある人やその周囲の支援者が、自分自身の身体に合わせた運動方法や生活環境を模索しつくりあげていくというアプローチも大切です。脳性麻痺はいつ、どうやってわかる?出典 : 明らかに麻痺があるなど重度の脳性麻痺をのぞき、特に早期に脳性麻痺を診断することは、一般的にとても難しいと考えられています。おもな理由としては、発達は非常に複雑なものであることにくわえ、脳性麻痺ではない子どもでも、発達には個人差が大きいことが知られているからです。また、おすわりや立つなどの発達過程は、生後すぐにできるものではないことも早期診断を難しくする要因のひとつです。さらに、脳性麻痺の症状である痙性(筋肉の硬さ)は、通常生後数週間でみられるものではなく、7~9ヶ月たって気づくことも多いことで知られています。このように、脳性麻痺の診断は非常に難しいものであるものの、診断には以下の3項目から総合的に判断されます。〇出生歴:未熟児だったかどうか、分娩時に異常はなかったかなど〇子どもの観察:年齢相応の発達をしているかなど〇筋肉の緊張や反射異常をみる検査また、MRIやCTなど脳神経の画像検査は、脳性麻痺の原因を確定するための有効な手段としてよく使われています。参考書籍: 木舩憲幸/著『脳性まひ児の発達支援調和的発達を目指して』(北大路書房、2011年)保護者からの発達相談で脳性まひの診断を診断を行うことも多いようですが、発達には個人差が非常に大きいことから、発達がゆっくりだからといって脳性麻痺とは限りません。そのため、過度に心配しすぎる必要はありませんが、一般的には以下の状態の場合で脳性麻痺の可能性を考慮します。1.未熟児、または新生児脳症などの成育歴のある「リスク児」のフォローアップ.2.運動の発達指標の遅れ.とくに座る,立つ,歩くことの遅れ.3.左右両側のつり合いの取れない運動パターンの発達.たとえば,生後数ヶ月みられる,片方の手の顕著な優位性.4.異常な筋緊張,とくに痙縮(筋肉の硬さ)または弛緩性(フロッピー).出典:Eva Bower/原著編著、上杉雅之/監訳『脳性まひ児の家庭療育原著第4版』(医歯薬出版、2014年)20ページたとえば、抱っこすると手足がピーンとなって筋肉の緊張がみられる、「首が座らない」「おすわりできない」「寝返りしない」などの運動スキルが一般的な発達過程にくらべてとてもゆっくりしているなど、心配なことがあれば医療機関などで相談しましょう。赤ちゃんは1歳半まで3月健診・6ヶ月健診・1歳半健診と健診回数が多いので、健診時を利用して相談することも可能です。参考書籍:Alfred L. Scherzer/原著編著、今川忠男/監訳『脳性まひ児の早期治療第2版[原著第3版]』(株式会社医学書院、2004年)52ページ脳性麻痺の治療・療育にはどんなものがあるの?出典 : 脳性麻痺は、すでに生じてしまった脳の損傷が原因でさまざまな症状があらわれます。残念ながら現時点の医療技術では脳の損傷そのものを治すことを望めません。そこで、あらわれている症状を緩和もしくは改善することや、運動機能を獲得するための治療が行われます。具体的な治療方法をみていきましょう。脳性麻痺の治療としては、リハビリテーションセンター病院や、リハビリ科のある病院で治療が行われることが多いです。ご紹介するサイトでは、リハビリ科の専門医やリハビリ科医師のいる施設を探せるようですので参考にしてください。参考リンク:公益社団法人日本リハビリテーション医学会ここでは、脳性麻痺に実施される代表的なリハビリテーションをいくつかご紹介します。ご紹介しているように、脳性麻痺の症状や程度は個人で大きく異なりますので、治療も一人ひとりに合わせて進めていきます。〇理学療法:理学療法は運動療法と物理療法をあわせて行います。運動療法では、運動や姿勢の障害を改善させるために、さまざまな種類の運動をします。物理療法では、電気刺激やマッサージ、温めたりすることで痛みを軽くします。〇作業療法:理学療法で改善されてすでに獲得しているスキルを、日常活動や仕事で生かせるように作業活動を通じて訓練します。たとえば、理学療法で肩関節の可動域を改善させたとします。作業療法では、獲得した可動域を最大限に有効に使えるように、実際の作業を通じて実用性を高めるようにします。〇言語聴覚療法:脳性麻痺で話すことが難しかったり、聞くことに障害があったり、ものをうまく飲み込めないなどの場合に、発声訓練や、飲み込む訓練などが行われます。具体的な方法などは関連記事を参考にしてください。〇装具療法:関節を固定させて保持することで、歩くことを手助けすることや、運動機能を向上させるために行われる療法です。姿勢を維持する、もしくは姿勢を矯正するために側弯症の治療にも使われています。参考書籍:椿原彰夫/編著『PT・OT・ST・ナースを目指す人のためのリハビリテーション総論-要点整理と用語解説改定第2版』(株式会社診断と治療社、2011年 )そのほか、リハビリテーション以外の治療には、筋肉の緊張部位にボツリヌス菌を注射するボツリヌス療法などがあります。ボツリヌス療法では、筋肉の痙縮が改善されている間に、運動療法を積極的に行います。このほか、変形してしまった腕などを手術して、日常生活の動作を改善させる手術療法もあります。参考書籍: 穐山富太郎、川口幸義、大城昌平/編著『脳性麻痺ハンドブック療育にたずさわる人のために第2版』(医歯薬出版株式会社、2015年)家庭で療育をするときに大切なことって?出典 : 前の章でご紹介した以外にも、遊びを通じていろいろな姿勢をさせてあげるなど、家庭でも療育的支援を行うことができます。この家庭での療育を成功に導くためにはいくつかの原則があるようです。「座ることはできても、座った状態からうつぶせになれない」脳性麻痺の子どもへの家庭療育を例にとって、この原則を考えてみましょう。この場合、どのようにしたら転ばないでスムースにうつぶせになれるかどうかを念頭において療育をすることになります。最適な遊びや介助については、理学療法士などの専門家と相談して決定するとよいでしょう。練習の頻度や時間は、運動や遊びの種類ごとに異なります。もちろん、脳性麻痺の程度によっても練習内容などさまざまです。したがって、理学療法士と相談してすすめることが非常に重要です。〇新しい運動スキルの学習は能動的であることが大前提です介助の方法については、理学療法士から学べますが、子ども本人が自分から行動しようとしたときに、その運動スキルを身につけようとする学習が生まれます。今回の例では、おすわりからうつぶせをなるためのスキルを学習することが目的です。子どもが床にあるおもちゃで遊びたくて、お座りの姿勢から介助を受けながらでも自分から動こうとしたときに、学習がはじまります。〇子どもが「●●したい」という動機づけをおこなう子どもが自分から動こうとするような動機づけが重要です。たとえば、子どもが楽しく座って遊んでいるときなどに、無理矢理うつぶせになるような運動を練習させることはやめましょう。その代わり、子どもの大好きなおもちゃを床において、興味を示すのを待つのです。子どもがおもちゃに興味を示せば、自分からうつぶせになって取ろうとするはずです。このとき、おすわりからうつぶせへのスキル学習への動機づけが生まれます。〇子ども自身で取り組める環境をつくるスキル学習の促進には、子どもが自分自身で取り組み試行錯誤できる環境づくりが大切です。お座りからうつぶせになる動きを大人が全て手助けするのではなく、たとえば床にクッションなどを敷いて、転んでも痛くないような仕組みをつくるなど、ことがスキル学習をすすめる秘訣です。子どもは失敗から学んでいくからです。〇人形を使うなどして、動き方のイメージを促す人形を使うなどして、実際の体の動かし方を見せる方法は、子どもにも理解しやすいと言われています。この例では、人形を床に座らせ、そのままうつぶせにさせる動作をゆっくりと見せながら、床のおもちゃに手を伸ばさせます。〇さまざまなやり方を試してみる同じ方法だけでずっと遊ばせたり、介助したりすることは避けます。スキルを学習するためには、多様な方法を経験することが重要だからです。遊びがマンネリにならないように、いつも決まった場所におもちゃをおかないようにしたりすることも考えましょう。〇反復してもスキル獲得を促す何度も練習することを通じて、子どもはいつでも好きなときに動けるようになります。そこで、成功した動きを獲得できるまで、子どもの様子を見ながら反復練習をすると良いでしょう。〇肯定的な働きかけをする保護者や周りの笑顔や肯定的なうなずきは、脳性麻痺の子どもがスキル学習を行う時の一番の励ましとなることがわかっています。おもちゃに手を伸ばそうとして頑張っている姿に、笑顔や拍手をするなど励ましの対応をするようにしましょう具体的にどのような遊びがあるのか、またやり方については、理学療法士などの専門家に相談したり、詳細を紹介している書籍もありますので参考になさってください。参考書籍: Eva Bower/原著編著、上杉雅之/監訳『脳性まひ児の家庭療育原著第4版』(医歯薬出版株式会社、2014年)参考書籍: Sieglinde Martin, M.S., P.T/原著、山川友康、上杉雅之/監訳『親と専門家のための脳性まひ児の運動スキルガイドブック』(医歯薬出版株式会社、2015年)脳性麻痺の人が受けられる支援にはどんなものがあるの?出典 : 脳性麻痺のある人には、たくさんの支援制度が整備されていますのでご紹介します。ぜひ活用してください。先天性の脳性麻痺ではなく、分娩時が原因でおきてしまった脳性麻痺は、産科医療保障制度が活用できます。医療ミスなど、脳性麻痺になった理由を問わず3,000万円が支給され、原因の究明と情報提供をおこなってくれます。申請期間が定められており、満1歳から満5歳の誕生日までに申請します。なお、産科医療保障制度に加入している医療機関で出産しなければならないことに注意が必要です。加入医療機関は以下のサイトで検索が可能です。加入分娩機関検索|公益財団法人日本医療機能評価機構また、脳性麻痺の症状によっては、身体障害者手帳・精神障害者保健福祉手帳・療育手帳などの取得も可能です。障害者手帳を取得することで、障害の種類や程度に応じて様々な福祉サービスを受けることができます。さらに、障害のある子ども本人への支援制度だけでなく、家庭への支援制度「特別児童扶養手当」の活用も可能です。精神、または身体に障害がある児童について特別児童扶養手当を支給することで、生活の豊かさの増進を支援することを目的とした制度で、児童が20歳になるまで、障害の等級に応じて一定の金額が保護者もしくは養育者に支払われます。詳細は下記の記事を参考になさってください。このほか、脳性麻痺では障害年金の申請も可能です。障害の程度に応じて、一定の金額が毎月支給される年金制度ですが、受給要件や金額などは、個人で異なりますので、以下のリンクを参考にしてみてください。参考リンク:障害基礎年金の受給要件・支給開始時期・計算方法|日本年金機構また、障害のある人の税は優遇されていますので、こちらも参照してみましょう。なお、金銭面の支援だけでなく移動支援も整備されています。移動支援とは、移動が困難な人に対してガイドヘルパーによって行われる地域生活支援事業です。自治体によっては、重度脳性麻痺者介護助成が行われているところもあるので、お住まいの地域の自治体に問い合わせてみましょう。他にも脳性麻痺の障害支援についての関連記事があるので、参照してみてください。一人で頑張りすぎないで、困ったときは支援してもらいましょう出典 : 脳性麻痺のある子の保護者は、「子どもの世話は私にしかできない」とすべてを抱え込んでしまう人が多いようです。しかし、まわりの人の中には、何か支援できることがあれば、お手伝いしたいと考えている人も少なくありません。もしかしたら、支援の必要があるか分からないために声をかけられないでいるだけかもしれません。脳性麻痺のあるなしにかかわらず、社会では一人ひとりが関わり合い、支え合って生きています。自分ひとりで抱え込まず、活用できる支援は積極的に受け入れるようにしましょう。「こんなことで相談して良いのかな」と支援を頼むか迷ったときには、「困っているか」どうかで判断してみましょう。もし、本人や家族が何か「困っている」ことがあれば、まずは医療機関や保健センターなどで、自分の困りごとを相談してみてください。治療やリハビリテーションなど、専門家との関わりにはコミュニケーションをうまくとることで成功しやすいことも多いものです。良好なコミュニケーションをとるためには、自分も療育をする当事者の一人として、専門家とともに参加することが重要です。もしかしたら、専門家は難しい専門用語をつかって説明をするかもしれません。そのような場合には遠慮せずに質問して言葉の意味を教えてもらい、専門家の使う言葉を共有するようにしましょう。また、受診やリハビリの際には事前に質問事項をメモしていくことで、聞き忘れることも防げます。参考書籍: Eva Bower/原著編著、上杉雅之/監訳『脳性まひ児の家庭療育原著第4版』(医歯薬出版株式会社、2014年)学校はどうしたら良いの?出典 : 学校に通う場合にはいくつかの選択肢があります。普通学級のほかに、障害のある子どもは特別支援教育を受けることができます。特別支援教育には、特別支援学校のほか、特別支援学級や通級指導教室があります。○特別支援学校脳性麻痺の症状や程度で異なるものの、特別支援学校であれば肢体不自由児の指導を受けることができます。また、知的障害を伴う場合には、重複障害学級に在籍して教育を受けることができます。参考リンク:(1) 重複障害児の概念(重度・重複障害を含む)|独立行政法人 国立特別支援教育総合研究所○普通学級に在籍する子どもも多数また、2014年に福島県で行われた調査では、肢体不自由の特別支援学級が設置された小学校に通う肢体不自由児のうち、70.6%が普通学級に在籍し、29.4%が特別支援学級に在籍していることが明らかになっています。なお、肢体不自由の小学生児童のうち、脳性麻痺を含めた脳性疾患の児童は45.3%であったことから、数多くの脳性麻痺の子どもが普通学級に通っていることが分かります。参考リンク:肢体不自由特別支援学級を対象とした悉皆調査 調査内容の概要|独立行政法人 国立特別支援教育総合研究所特別支援学校については特別支援学級との違いも含めて、発達ナビで解説していますので是非読んでみてください。それ以外にも、児童発達支援や放課後等デイサービスなど、施設に通って受けられる支援制度もあるので、参考にしてください。l障害あるなしにかかわらず、必要な配慮を受けながらすべての子どもたちが同じ場所で教育を受ける「インクルーシブ教育」の実現にむけて、日本の教育も日々変化を続けています。上記のような多様な学びの選択肢を提供していくことも、その流れの一環です。脳性麻痺の人の将来の生活は?出典 : 「子どもは将来自立して生活できるのでしょうか」―これは、脳性麻痺の子どもを育てる多くの保護者が医師などの専門家に投げかける共通の質問だそうです。これまで、脳性麻痺は脳の損傷が原因で起こるもので、その症状は一人ひとりさまざまであることをお伝えしました。したがって、自立して生活できるかという問いにも、その道筋は一人ひとりさまざまであると答えなくてはなりません。ただし、脳性麻痺がどの程度であったとしても、共通している保護者の役割があります。それは、「できるだけ多くのことを子どもが自分でできるように励ましサポートすること」です。また、脳性麻痺の子どもに理学療法や作業療法など専門家が連携する目的も同様です。したがって、脳性麻痺の程度にかかわらず、家族だけでなく周りの人たちとともに自立に向けての支援をしていくことがとても大切です。脳性麻痺の方と家族の手記のなかに「自立」について当事者の目線で書かれた部分があったのでご紹介します。私は身障者手帳の1種の1級を持っています.アテトーゼ型の脳性麻痺で四肢と言語に比較的重度の障害があります.移動は車いすを利用しています.食事も完全には自分一人ではできず,一部介助が必要です.2002年に結婚をし、2005年には子どももできて,現在は両親を含め家族5人で自宅で生活をしています.普段は1988年からつとめている佐世保市にある臨床検査会社でプログラミングの仕事をしています.中略私は今までの経験から「自立」とは,自分の意思を決定づけられることだと思っています。自分がやりたいことややるべきことを,いろいろな方法や手段を使って実現できるなら,それは立派に自立していることになると思います.そして自立というのは最終目標ではなく,自分の夢ややりたいことを実現するための1つの手段に過ぎないと思うのです.そして最も大切なことは,たった1度の人生をいかに幸せに過ごすかということだと思います.出典:穐山富太郎、川口幸義、大城昌平/編著『脳性麻痺ハンドブック療育にたずさわる人のために第2版』(医歯薬出版株式会社、2015年)351ページ脳性麻痺のある小児科医・研究者の熊谷晋一郎氏は、あるインタビューの中で「自立は、依存先を増やすこと」であると述べています。リハビリ等を通して自分自身の身体で出来ることを増やすことばかりが自立への道ではありません。それだけではなく、支援をしてくれる人との繋がり・関係を育んでいくこと、車椅子をはじめ、自分の身体の延長として日常生活・社会生活を営むための手段を増やしていくことなど、自分自身が頼り依存できる先を増やしていくことも、自立した生活に向けて大切な視点です。インタビュー「自立は、依存先を増やすこと 希望は、絶望を分かち合うこと」TOKYO人権第56号(平成24年11月27日発行)まとめ出典 : 脳性麻痺について、原因や治療方法などをご紹介しました。脳の損傷部位や範囲によって、症状のあらわれ方や程度、さらには治療の進め方も一人ひとりさまざまです。医師や実際にリハビリを進めていく専門家などと、積極的にコミュニケーションをとることが大切です。また、支援制度も十分に活用することで、保護者だけでなく周りの人たちとともに治療を進めていきましょう。参考書籍: Eva Bower/原著編著、上杉雅之/監訳『脳性まひ児の家庭療育原著第4版』(医歯薬出版、2014年)参考書籍: 木舩憲幸/著『脳性まひ児の発達支援調和的発達を目指して』(北大路書房、2011年)参考書籍: 穐山富太郎、川口幸義、大城昌平/編著『脳性麻痺ハンドブック療育にたずさわる人のために第2版』(医歯薬出版、2015年)参考書籍: 梶浦一郎、鈴木恒彦/編集『脳性麻痺のリハビリテーション実践ハンドブック』(市村出版、2014年)参考書籍: 公益社団法人日本リハビリテーション医学会診療ガイドライン委員会、公益社団法人日本リハビリテーション医学会脳性麻痺リハビリテーションガイドライン策定委員会/編、公益社団法人日本リハビリテーション医学会/監修『脳性麻痺リハビリテーションガイドライン第2版』 (金原出版、2014年)
2017年01月31日質問:脳血管疾患・くも膜下出血後の片麻痺があります。改善する新しい治療法を紹介してほしい。私は2年前の2月、入浴中に倒れて病院へ運ばれ、脳血管疾患・くも膜下出血と診断され、緊急手術でクリッピング手術をしました。まだ、片麻痺が残り左手・左足がビリビリと痛み、ひどい時は杖が必要です。2年の通院で痛みが軽くなりましたが、さらに改善したく食事療法や運動療法関連の本を読み努力しています。新しい治療法があれば試したく、研究中のものでもいいので紹介してほしいです。静岡県:ゆうママさん(41)回答:「くも膜下出血」後の治療についてお答えします。――脳卒中後の痛みについて一昨年に脳血管疾患・くも膜下出血を患われ、クリッピング手術を受けられたということですね。くも膜下出血は死に至る可能性もある怖い病気ですので、2年が経過して片麻痺が残り、左手足のビリビリとした痛みもあるということはお辛いでしょうが、自宅での生活が可能になったということは本当によかったと思います。少し専門的なお話になりますが、経験されているくも膜下出血後の痛みは、中枢性の疼痛と呼ばれ、原因としては脊髄視床路(せきずいししょうろ)および大脳皮質への投射路と関係するものと考えられます。こういった痛みには従来の鎮痛薬やモルヒネなどは効きづらく、抗てんかん薬、抗うつ薬、バルビツール系などのお薬で効果があることがあります。また、ペインクリニックなどで行っている局所麻酔薬の投与や、交感神経ブロックも効果を示すことがあります。加えて、自発性定常痛(特に刺激を加えなくても同じ部位に痛みがでるもの)に対しては、状況により「脳深部電気刺激療法」と呼ばれる治療法が適応となる場合もあります。この脳深部電気刺激療法とは、体内に電極を挿入し、特定の場所に弱い電流を流すことで痛みの緩和を目指すものです。完全に痛みがコントロールできることは少なく、また、入院して電極を埋め込むことや機器の操作が必要になってきますが、鎮痛薬を減らしたり、少しでも楽に生活したりするためには役に立つことがあります。<麻痺に対してのリハビリテーション>加えて、麻痺に対しては運動を正しいやり方で繰り返すことによって、新しい神経ネットワークを構築するのが目標になりますが、動かさなくなってから時間が経過すると、筋肉がこわばった状態になり関節が硬くなってしまうことがよくあります。これは痙縮(けいしゅく)と呼ばれる、脳血管疾患発症後一定期間経過した後のリハビリの大きな妨げになるものです。痙縮を改善する目的で、ボツリヌス菌と呼ばれる猛毒をごく薄く薄めたものを使う治療も保険内で行われています。リハビリテーション科や神経内科で扱いがあるかと思いますので、ご興味があれば、受診して相談なさることをおすすめします。脳血管疾患後のリハビリとしては、できる範囲で日常動作を継続していくことが大きなカギとなります。再度同じような病気にかかることがないよう、血圧のコントロールや服薬などは忘れずに行ってください。どうぞお大事に。Doctors Me(ドクターズミー)が保証している医師が回答しています
2016年12月18日