現在、発売中のハロウィンジャンボ(1等・前後賞合わせ5億円)。いったいどんな人がどんな買い方で大当たりしているのか、気になる人も多いだろう。そこで本誌では、「宝くじ公式サイト」内で紹介されている、過去3年のハロウィンジャンボの高額当せん者エピソードに着目。その人が当せんくじを購入した売り場を探し当て、奇跡の一部始終を取材したーー。富山県「太郎丸チャンスセンター」では、’18年ハロウィンで1等・前後賞5億円がバラで販売された分から出た。「このうち、30代の男性が1等3億円、60代男性が前賞1億円を当てたのですが、この2人はなんと親子だったんです。しかも親子別々に、偶然同じ日の違う時間に買いにきたというんです。もう奇跡としかいいようがありません」こう話すのは山口茂店長。父親のほうはジャンボ歴50年。息子も10年来ずっとジャンボを買い続けてきたとか。山口店長はこう話す。「当てるにはとにかく買い続けること。こんな奇跡が起きるんだから、バラがおすすめですね」つづいて長崎県「東長崎イオンチャンスセンター」には、’18年ハロウィン抽せん日の翌日、売り場に1等の当せんくじを持った男性がやってきた。「60代の男性でした。購入したのは奥さんだとか」(榎本隆弘店長)この夫婦は、ゲン担ぎに毎回、購入した宝くじを床の間に飾り、五円玉をのせて、抽せん日を待っていたとか。こうしたこだわりが大当たりを引き寄せたのかも。’18年に愛知県「西尾チャンスセンター」で購入し、1億円を当てたのは50代男性。「常連のお客さんで、対応した販売員も、はじめて見る高額当せんくじに手が震えたそうです」(黒岡利行店長)毎回ジャンボは妻と息子と3人で共同購入していて、「欲を出さずに買い続けたことがよかった」と語っている。当せん金は車の買い替えと家の建て替えに使うとか。大当たりの陰に秘められた“教え”。ぜひ、今回のハロウィン購入の参考にしてみてはいかが。「女性自身」2020年10月13日号 掲載
2020年10月02日この3月6日に抽せんが行われた東京2020協賛ジャンボ。1等当せん売り場には「大河ドラマ」にゆかりの地といった、本誌が既報してきた“億招きの法則”が!そこで、億当せん売り場に話を聞いた。1等3億円当せん売り場はつぎのとおり。□ 北海道「西町西友チャンスセンター」□ 埼玉県「大宮西口DOMチャンスセンター」□ 新潟県「イオン新潟南「チャンスセンター」□ 愛知県「稲沢リーフウォークチャンスセンター」□ 大阪府「松原イズミヤチャンスセンター」□ 大阪府「南海難波駅構内1階売場」□ 兵庫県「塚口サンサンタウン内」□ 福岡県「久留米ゆめタウンチャンスセンター」【“億招き”の法則・1】大河ドラマの舞台から出る「3月13日でした、今回の1等・前後賞のうち、前賞5,000万円当せんくじを持ったお客さんが売り場にいらしたんですよ」そう話すのは、愛知県「稲沢リーフウォークチャンスセンター」の黒岡利行店長。当てたのは60代の女性だった。じつは黒岡店長には、今回は1等が出る予感があったという。「昨年の年末で、大河ドラマ『麒麟がくる』の舞台の岐阜県の売り場から10億円が出て、話題に。うちの売り場のある稲沢市は、織田信長の居城だった清洲城のすぐ近く。まさに、今回の大河ドラマの舞台のど真ん中から3億円です」【“億招き”の法則・2】世界遺産エリアから出る大当たりが続いているのは、大河ドラマの舞台だけではない。昨年、世界遺産に登録された大阪府の百舌鳥・古市古墳群周辺からは、’18年年末「古市イズミヤチャンスセンター」、’19年年末「富田林コノミヤチャンスセンター」と、1等10億円が大当たり。そして今回は同じエリアの「松原イズミヤチャンスセンター」から3億円が出た。「販売員のひとりが今年、初詣に行って、おみくじを引いたところ、金運のところに『大金を手にする』と書いてあったとか。本人は『私自身じゃなくて、売り場だった』と残念がっていました(笑)が、世界遺産パワーにあやかれて、本当によかったです」(細野敏巳店長)【“億招き”の法則・3】売り場の場所が移ると出る兵庫県「塚口サンサンタウン店」は阪急塚口駅前の再開発ビル内。「一昨年、それまで売り場があった3号館が建て替えになり、2号館に移ったばかり。『場所が変わると、気の流れが変わるから、当たりが出るよ』と、常連さんが言っていたのが現実になりました(笑)」(中村夫美社長)つぎのドリームジャンボでは、あなたも“億招きの法則”の売り場を狙ってみてはいかが?「女性自身」2020年4月14日号 掲載
2020年04月03日コピーライターの小西利行さんがこれまでに手がけた広告はサントリー「伊右衛門」「ザ・プレミアム・モルツ」、日産「セレナ」など500本を超え、国内外の賞も数々受賞している。実際の制作例を見ながら、コミュニケーションの本質にせまっていく。小西利行さんコピーライター/クリエイティブ・ディレクター/劇作家/絵本作家大阪大学卒業後、93年に博報堂に入社。2006年に独立し、現在のPOOL INC.を設立。「伝わる言葉」を中心にCM 制作から商品開発やブランド開発、企業コンサルティング、都市開発までを手がける。サントリー「伊右衛門」などこれまでに手がけた広告は、500本を超える。海外の権威である広告賞である、CLIO、ニューヨークADC、ONE SHOWほか数々の広告賞を受賞。国内でもTCC賞、ACC賞など受賞歴多数。ENJIN 01文化戦略会議メンバー○佐藤可士和さんのすごいところ--コンセプトを表すのに、言葉は便利なのでしょうか小西さん「僕がつきあっているデザイナー、アートディレクターは言葉がうまいです。一番うまいなとおもったのは佐藤可士和さんで、本当に人を動かすことを知ってる人です。これは有名な話ですが、『幼稚園をつくってほしい』と言われたときに彼は『全部が遊び場の幼稚園がいいと思うんですよね』と言ったそうです。目指している方向が明快でしょう。建築家はそこから『全部が遊び場って?』と考えたら『あ、屋上もか』と思いついて、でも子供が屋上に出るのは難しいから地続きにしよう…となる。それは、建築家が作る前に可士和さんがひとつのルールを敷いたんです。コンセプトって道しるべでありルールなんですが、ルールがあると人は考えやすくなるんですね。『なんかおもしろい幼稚園』『なんか新しい幼稚園』と言われたら最悪ですが、『遊び場』と言われたら考えられる。考えられるルールを作るのが、クリエイティブディレクターの本分です」--「コンセプト」が何なのか、わかりやすいです…○コンセプトは道しるべであり、ルール小西さん「うちのホームページも可士和さんのホームページも中村勇吾さんにお願いしていまして、作成する前に可士和さんは何て言ったの? と聞いたら『トークショーの屏風をつくってほしい』と言われたそうです。だから可士和さんのホームページを見たらわかるけど、何もないところに屏風のように色が並んでいて動いてるだけなんです。いいなあそのプロセスと思って、うちも『子供がずっと見ちゃうやつ』と言って、コマ撮りになりました。最初のとっかかりを何にするか、これをよく『どの音を出すか』と言っています。本当の音じゃないけど、オーケストラで最初の人が一発出した音でその日の音のありかたが決まるような。『ここね、皆が目指すとこここね』と言ったらみんながそれぞれそこを目指して音を鳴らせるような。大体のものごとは共振するので、そこはがんばるようにしています」--ちなみにマイナビニュースのキャリアチャンネルは「外向きに働く」をコンセプトにしようとしているんですが、いかがでしょうか小西さん「いいことだと思いますよ! 僕のテーマですね。社内価値と市場価値があって、今後は市場価値の中で自分をどうあげていくのかというのがテーマになっていくと思います。『市場価値を目指して下さい』と言っても理解されにくいけど、『社内価値より市場価値を目指してください』と言うとわかってもらいやすいですね。以前教えてもらった"エレベーター式価値"というのがありまして、偉い人にアピールせず社内価値をあげてなかったとしても、市場価値として認めてもらった場合、社内価値があがった状態で戻ってくることができるんですよ。『おまえ、外ですごいらしいな』となる。最近はYoutubeで再生回数がすごいとか、ブログがめちゃめちゃ人気があるとか、まったく業務とは関係ないところでも価値をあげられて、それによって社内価値まであがることがありますよね。社内価値をあげるために仕事をすると、ドメスティックでガラパゴス化してしまいます。社内価値が徹底的に高い人は市場でも戦えるので、それは両方考えてもいいと思うんですけど」--両方のエレベーターがある、と小西さん「社内でめちゃくちゃ仕事ができて、外に行ってもできる人もいるじゃないですか。その人たちは社内価値をあげようとして仕事しているわけではないから、社外で見ても面白いなとなりますよね」--最後になりますが、あらためて仕事の中で大切にしていることは何ですか?小西さん「唯一言えば、難しいことを簡単にしたい。そこだけですね」--ありがとうございました!
2014年09月28日コピーライターの小西利行さんがこれまでに手がけた広告はサントリー「伊右衛門」「ザ・プレミアム・モルツ」、日産「セレナ」など500本を超え、国内外の賞も数々受賞している。実際の制作例を見ながら、コミュニケーションの本質にせまっていく。小西利行さんコピーライター/クリエイティブ・ディレクター/劇作家/絵本作家大阪大学卒業後、93年に博報堂に入社。2006年に独立し、現在のPOOL INC.を設立。「伝わる言葉」を中心にCM 制作から商品開発やブランド開発、企業コンサルティング、都市開発までを手がける。サントリー「伊右衛門」などこれまでに手がけた広告は、500本を超える。海外の権威である広告賞である、CLIO、ニューヨークADC、ONE SHOWほか数々の広告賞を受賞。国内でもTCC賞、ACC賞など受賞歴多数。ENJIN 01文化戦略会議メンバー○みんなが欲する一言を--これまでに手掛けて印象に残ってる広告をぜひ教えてください小西さん「何回か転換期がありまして、1番最初、2年目にネーミングを担当した『こくまろカレー』(ハウス食品)が売れたんですよ。最初は『Wブレンドカレー』という名前で、しっくりこない感覚があったんです。名前として難しいし、なによりおいしそうじゃないなって。こくのカレーとまろやかさのカレーをWブレンドっていうコンセプトだから、『こくまろ』みたいな名前の方がいいんじゃないかって提案したら、『ええーっ』と思っているうちに調査でトップになって、発売が決まりました。あの頃は、自分に理論とか無いから、ほとんどまぐれ当たりなんですけど」--「こくまろカレー」の方がおいしそうです小西さん「そのあとの『セレナ』(日産)では『モノより思い出』というキャッチを書きました。まあ、いろいろな方に批判を受けたんですけどね(笑)。当時のキャッチコピーって『●●って、●●だよね。うふふ』みたいに情緒的におしゃれに書いてあるものが多かったから、『AよりBだ』みたいな言葉は『ただのマーケティング用語だ』と言われました。ただ谷山雅計さんや前田知巳さんなど、いいと言ってくれた人たちもいたし、山本高史さんから『今年のNo.1コピーは絶対にこれ』って言ってもらえて、すごくうれしかったです。15年以上たってるのに、いまだに覚えてると言ってくれる方もいますし」--批判を受けたというのは、意外ですね小西さん「でもそのときからずっと思ってたんですよ、コピーって何のために存在しているのかって。だって人を動かすためのものでしょう。買ったり売ったり、人が行動するためのものを、どうして複雑にしなければいけないのかとずっと思っていて。『苦いより甘い』『カロリー多いよりゼロ』と言われて『そうだ!』と思えってもらえればその方が速いわけで、広告的に"もっと短く"を実践する1歩でしたね。ずっと自分のやり方が間違いなのではないかと思ってたのですが、『モノより思い出』という1番短い、7文字の言葉をみんながすごく欲してくれて、世の中にも浸透して、これでいいと思いました」--そこから道が定まったのでしょうか?小西さん「定まりましたね。定まりすぎと言われています(笑)。本当は、長めの広告文章も好きなんですけど、やっぱり短くしちゃう。例えば、『ザ・プレミアム・モルツ』のキャッチコピーは最高金賞をとったから『最高金賞のうまさ』というフレーズだけ。これが絶対強い。店頭でこれが書いてあったら、普通のビールと最高金賞と比べて『最高金賞か…』となるはずなんです。突破力、連鎖力があるんですよね。『どうしてプレモル頼むの?』と聞かれたら『だって最高金賞だもん』と言える。ものすごく簡単なワードで語れるようになるから、キャッチコピーにしたんです」--それに勝る情報はないということですね小西さん「はい。でも最初は『最高金賞』を使っていたけど、もうある程度みんな知ってくれたら、ずっと言っていても鮮度がないので、情報力が落ちてくる。そこで、次に何を言えばいいのか探して、お歳暮の売り上げデータに行きました。ザ・プレミアム・モルツは10年連続でお歳暮の最高売上なんですよ。お歳暮って、売れてるビールを贈りたくなるのが確実ですし、それがニュースになる。だから『10年連続最高売上のプレミアムビール』がキャッチコピーになったんです。いろんな人から『ただのデータじゃん!』と言われた。でもそれでいい。そうやって常に一番簡単なコミュニケーションをとっていきたいと思っています。その上で、『日本のお歳暮』とか『日本のお中元』などの言葉を足して、さらに大きな構えにする。基本的に凄く強いデータがあるので、そういう"王道"の言葉もつけられるんです」○もし他の人とかぶったら!?--もし他の人も『最高金賞』のような言葉を使ったら、別のものを探しましたか?小西さん「そうですね。でも 『最高金賞のうまさ』は超えられなかったと思いますけどね(笑)。たとえ言葉が似たものがあっても、微妙な違いで効果は決定的に変わるんです。例えば越谷の『イオンレイクタウン』に関わったときのことですが、最初は『日本最大のショッピングセンター』がコンセプトだったんです。で、それを聞いて、他に『日本最大のセンターがあとからできたら、コンセプトがなくなりますよ』と指摘した。イオンさんもそれに納得されたので、エコに力を入れていたイオンらしく、コンセプトを『日本最大のエコ・ショッピングセンター』に変えたんです。日本最大のショッピングセンターは新しいものができたら負けるんですが、日本最大のエコ・ショッピングセンターは先駆者だから、1番最初と言うことはできる。似てる言葉だけと、決定的に違うでしょ。さらにその時は、そのコンセプトを紐解いて『人と自然にいちばん心地が良いショッピングセンター』という言葉を作りました。そうなると『人へのホスピタリティと地球環境への貢献』が行動指針になります。だから、イオンレイクタウンの敷地内には、ガソリンを使っている乗り物を一切ないんですね。バスも電動、セグウェイが走ってくるんですよ。さらにA館とかB館を『mori』『kaze』という名称にしました。人の言葉の中に『森の2階で待ってるね』なんて言葉が出る方が、エコですしね。その上で、森は緑、風は青と視認性を高くして、小さな子どもたちでも場所がわかるようにした」--色でわかる!小西さん「行ってみてもらえるとわかるのですが、壁が青い方にむかっていくとkaze館、緑の方向にあるいていくとmori館にたどり着きます。それは『ノンバーバル』といって、オレンジ色の線に乗れば中央線に行ける…というのと同じ。デザイナーがやってる行動のデザインです。でもコピーライターにも、それができる。行動をコピーライティングするんです」※次回は、仕事でよく聞く「コンセプト」について語ってもらいます。
2014年09月27日