マジンガーZにサンバルカン、ギャバン……。アニメ・特撮音楽の巨匠、渡辺宙明(わたなべ・ちゅうめい)が生み出した“宙明サウンド”を、水木一郎、堀江美都子、串田アキラの三大アニソン歌手の歌声と、壮大なオーケストラで存分に堪能する贅沢なコンサート「渡辺宙明特集ヒーローオーケストラ~昭和の子どもたちへ~」が4月21日(土)に文京シビックホール大ホールで開催される。開催に先立って、17日に東京・浜離宮朝日ホールにてリハーサルが行われた。【チケット情報はこちら】総勢31名によるオーケストラ・トリプティークによって、『野球狂の詩』『あかるいサザエさん』『ローラーヒーロー・ムテキング』『時空戦士スピルバン』『マジンガーZ』と、昭和の子供たちを育てた数々の名曲が現代に蘇っていく。指揮を務める齊藤一郎は、的確な指揮で情熱的でノリの良い音楽を作っていた。その横で譜面を手にした渡辺宙明は、「とても良いメンバーが集まって嬉しいですね」と笑顔で優しく語りかけていた。『宇宙刑事シャリバン』の主題歌で現在もカラオケ人気の高いロックナンバー『強さは愛だ』では渡辺が「ここでドラムのフィルを入れてください」と指示を出し、『宇宙刑事ギャバン』では、シンセによって再現される琵琶のヴォリュームを調整。“宙明サウンド”といえば“マイナーペンタトニックスケール”が代名詞であることは間違いないが、『おれはグレートマジンガー』のイントロのティンパニや『太陽戦隊サンバルカン』のコンガなど、ビートの組み立てや打楽器のポジションなどにも細心の注意が払われていることがわかるリハーサルだった。何より驚かされたのは、92歳になる渡辺が全てのリハーサルに参加していることだ。リハーサルでは渡辺が自ら指揮をとり指導をする場面もあった。アニメ『ふたりはプリキュア』のヴォーカルアルバムにも参加するなど、今なお、現役の作・編曲家として現場で活躍している。そんな渡辺は、リハーサルを終えて、「40年前の曲だけど、自分で聞いてもちゃんとやってるなと感じましたね。僕はやっつけ仕事はやらないから、BGMもちゃんとしてますよね」と笑顔で語り、本番に向けて、「今日、オケではやってない掛け声とかは、黙っていても聴衆がやってくれると期待しています。お客さんも演奏に参加してもらえたら嬉しいですね。そして、盛り上がった最後に、皆さんで歌えたらいいなと思っています。そうなったら僕が指揮を振ろうかな」と、サプライズでの登壇も匂わせた。チケットは発売中。取材・文:永堀アツオ■渡辺宙明特集ヒーローオーケストラ~昭和の子どもたちへ~日時:4月21日(土)開演15時会場:文京シビックホール大ホール(東京都)出演者:渡辺宙明 / 水木一郎 / 堀江美都子 / 串田アキラ指揮:齊藤一郎演奏:オーケストラ・トリプティーク司会:西耕一
2018年04月19日巨大VR空間で繰り広げられる大冒険を描くSF超大作『レディ・プレイヤー1』のジャパンプレミアが4月18日(水)、東京・新宿の歌舞伎町シネシティ広場で開催され、スティーブン・スピルバーグ監督、タイ・シェリダン、オリビア・クック、森崎ウィンが顔を揃えた。■スピルバーグ監督、実に13年ぶりの来日!なんとキティちゃんがお出迎えスピルバーグ監督がプロモーション来日を果たすのは、実に13年ぶり。映画にも登場するキティちゃんにお出迎えされ、「ファンの皆さんとお会いするのは、ずいぶん久しぶりですね」と挨拶。「この作品は私にとって、非常にパーソナルで思い入れが強いので、ぜひ私自身が皆さんに紹介したいと思っていたんです」と本作への熱い気持ちを語っていた。東宝ビルのゴジラが見下ろすなか、スピルバーグ監督は「日本のカルチャーと言えば、アニメや黒澤明作品などたくさん影響を受けているけど、子どもの頃に見た東宝の『ゴジラ』も強烈な印象が残っている。私が作った『ジュラシック・パーク』は完全に『ゴジラ』に感化されている」と日本愛を熱弁。『レディ・プレイヤー1』には、メカゴジラが登場しており「劇中の音楽には、(伊福部昭氏による)オリジナルのテーマ曲を使わせてもらったんだ」と少年のように瞳を輝かせた。また、「もし何かのキャラクターに変身できたら?」と質問されると、「ちらっと映るキティちゃんがいいな」とお茶目に返答していた。■初々しいキャストが初来日!ヒロイン女優にスピルバーグが“耳打ち”主人公である17歳の孤独な青年ウェイドを演じるシェリダン、謎めいた美女アルテミス/サマンサ役のオリビアはともに初来日。「コンニチワ!特別なこの作品と一緒に日本に来られて、とてもうれしいよ。映像の迫力もすごいけど、現代に通じるストーリーからも何かを感じ取ってもらえれば」(シェリダン)、「日本ではあさって公開よね。ぜひ、大きなスクリーンで楽しんでほしいわ」(オリビア)と日本のファンと対面し、興奮しきりだ。オリビアは念願だった寿司に舌鼓を打ったといい「すばらしい経験だったわ」。スピルバーグ監督から何やら耳打ちされると、「あぁ。オイシイ!って言うのね」と名監督から教わったばかりの日本語を披露した。■日本代表!森崎ウィン「まるで夢のよう。さめないでほしい」日本代表として、重要な主要キャラクターであるダイトウ/トシロウを演じる森崎さん。「スピルバーグ監督、そしてキャストの皆さんと、このステージに立てるのが幸せですし、来てくださった皆さんには感謝の気持ちでいっぱいです」と感無量の面持ち。スピルバーグ監督と対面し、暖かな握手を交わしたオーディションをふり返り「本当に、今日という日を迎えられるなんて。まるで夢のよう。さめないでほしい」としみじみ語っていた。■『レディ・プレイヤー1』ってどんな映画?アーネスト・クラインの人気小説「ゲームウォーズ」を映画化。荒廃した2045年の近未来を舞台に、人々を魅了するVR世界「OASIS(オアシス)」に開発者が遺した“遺産”をめぐって、現実/仮想の枠を飛び越えたバトルが繰り広げられる。この日、プレミアに出席したフレッシュな俳優陣に加えて、『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』『ミッション:インポッシブル/フォールアウト』のサイモン・ペッグ、スピルバーグ監督の『ブリッジ・オブ・スパイ』でオスカーに輝いたマーク・ライランスらベテラン勢が出演している。『レディ・プレイヤー1』は、4月20日(金)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:レディ・プレイヤー1 2018年4月20日より全国にて公開© 2017 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. ALL RIGHTS RESERVED
2018年04月18日映画監督・黒澤明の没後20年を記念し、彼の代表作のひとつである『生きる』が、珠玉のキャスト、スタッフによりミュージカル化される。今秋の開幕を前に、都内で製作発表が開かれ、Wキャストで主人公の渡辺勘治を演じる市村正親、鹿賀丈史らが登壇した。会見冒頭にはキャストが劇中ナンバー4曲を生披露。まずは小説家役であり、ストーリーテラーの役割も担う新納慎也が、オープニングナンバーの「運命の曲がり角」を歌う。『生きる』をどうミュージカル化するのか、というのは恐らく多くの人が抱く疑問だろう。しかしこの1曲を聴くだけで、ミュージカルとしての『生きる』の道筋がくっきりと浮かび上がってくるよう。その繊細ながらも力強いナンバーは、これから始まる物語への期待感を大いに高めてくれる。続いてヒロイン・小田切とよ役のMay’n、唯月ふうか(Wキャスト)が歌うのは、アップテンポなナンバー『ワクワクを探して』。さらに新納とのWキャストで小説家を演じる小西遼生が、渡辺にとって大きな転機となるナンバー『人生の主人になれ』を熱唱する。そして最後に市村と鹿賀のふたりが登場。あの名シーンを彷彿とさせるブランコをバックに、本作を象徴する昭和の名曲『ゴンドラの唄』を哀愁たっぷりに歌い上げる。そんなふたりの歌声に、一般公募で招待された150名のオーディエンスも聴き入っていた。その後は作曲・編曲のジェイソン・ホーランド、演出の宮本亜門、歌唱披露した6名に加え、渡辺の息子・光男役の市原隼人、渡辺の上司である助役役の山西惇が一堂に会し、それぞれ作品にかける思いを語った。演出の宮本は、「これは悲しい作品ではありますが、“生きる”という喜びを心から味わえる作品。古いどころか、むしろ今の人々の心に一段と訴えるものが出来ると思います」と意欲を見せる。市村はかつて自分が演じる渡辺と同じく胃がんを患っていたことを挙げ、「こういう役がきたのも、芝居の神様の采配かな」と感慨深げ。鹿賀も「いい年齢の時に、本当にいい作品に巡り合えた。ぜひ自分のものにしたい」と意気込む。また市原は、体調が優れない自分の父親から教わったという「動けるうちにいろんな世界を見た方がいい」との言葉に背中を押され、これまで避けてきたミュージカルへの出演を決めたという。世界進出も視野に、ミュージカルとなって新たに生まれ変わる名作『生きる』。黒澤ファンならずとも必見の舞台になりそうだ。取材・文:野上瑠美子
2018年04月11日展覧会「国立映画アーカイブ開館記念 没後20年 旅する黒澤明 槙田寿文ポスター・コレクションより」が、旧・東京国立近代美術館フィルムセンターの国立映画アーカイブにて、2018年4月17日(火)から9月23日(日)まで開催される。「旅する黒澤明」展では、世界的な映画史上の巨匠・黒澤明監督作品のポスターを、黒澤明研究家である槙田寿文の所蔵品より84点紹介。西欧諸国やアメリカをはじめ、東欧、アジア、ラテンアメリカ、中近東など世界30か国のポスターを一度に見られる貴重な展示となる。また、黒澤明監督と海外との関わりを示す資料など61点も展示し、その卓越した国際性にフォーカスを当てる。展覧会最大の目玉は、日本初展示となる、1962年の作品『七人の侍』の8枚組ポスター。西ドイツの名デザイナー、ハンス・ヒルマンによる、238×332cmにも及ぶ大作だ。また、黒澤作品として実現しなかった外国との合作映画『トラ・トラ・トラ!』のスタッフ用ジャンパーから、同じく映画化に至らなかった『黒き死の仮面』の英語脚本、各国の映画宣伝ツールであるプレスシートやロビーカードまで、レアな品々を一挙に公開。世界の視点から、黒澤明監督作品の魅力を体感することができる。【開催概要】国立映画アーカイブ開館記念 没後20年 旅する黒澤明 槙田寿文ポスター・コレクションより会期:2018年4月17日(火)~9月23日(日)休室日:月曜日、8月7日(火)~12日(日)、9月4日(火)~7日(金)開室時間:11:00~18:30(入室は18:00まで)会場:国立映画アーカイブ ※旧・東京国立近代美術館フィルムセンター 展示室(7階)※2018年4月1日(日)より「東京国立近代美術館フィルムセンター」から「国立映画アーカイブ」に名称を変更。住所:東京都中央区京橋3-7-6料金:一般 250円(200円)/大学生 130円(60円)/シニア・高校生以下及び18歳未満、障害者(付添者は原則1名まで)、MOMAT パスポート所持者、東京国立近代美術館及び国立映画アーカイブのキャンパスメンバーズは無料※料金は常設の「日本映画の歴史」の入場料を含む。 ※()内は20名以上の団体料金。※学生、シニア(65歳以上)、障害者、キャンパスメンバーズはそれぞれ入室の際に、証明できるものを提示。※国立映画アーカイブの上映企画を観覧した当日に限り、半券の提示により団体料金を適用。※2018年5月18日(金)は、「国際博物館の日」(毎年5月18日)を記念して展示を無料閲覧できる。■トークイベント ・マンハッタンの KUROSAWA―アメリカの黒澤明事情開催日:7月21日(土) 講師:平野共余子(映画史家、元ジャパン・ソサエティ映画部門ディレクター)・展示品解説―映画ポスター史の視点から開催日:8月25日(土) 講師:岡田秀則(当館主任研究員)・クロサワはどのように世界で発見されたのか?-展示資料の読み解き方開催日:9月8日(土) 講師:槙田寿文(黒澤明研究家、本展出品者)■『生きものの記録』ダイレクトプリント上映上映日時:第1回 4月17日(火) 19:00/第2回 4月21日(土) 13:00【問い合わせ先】TEL:03-5777-8600(ハローダイヤル)
2018年04月05日成城と聞くと、「セレブが住む高級住宅街」という印象を持つ人が多いと思います。確かにそのとおりです。駅周辺の家を見ると、ほとんどが屋敷的な大きな住宅。駐車場には高級な外車が並んでいます。私は埼玉から引っ越して住んでいますが、軽自動車がほとんど止まっていないことにびっくりしました。そんな成城、実は意外と「庶民的な一面」もあるのです。そこで今回は、成城学園駅前近辺のオススメスポットをご紹介したいと思います!2017年「住みたい街ランキング100位」の成城成城の最寄り駅となるのは、小田急線の「成城学園前駅」。新宿から急行で20分ほど神奈川方面に向かった、東京都世田谷区に位置します。都心に向かうには新宿だけでなく途中、代々木上原駅からは千代田線に乗り入れているので、都心へのアクセスも良く、交通の便はとても良いと思います。しかし、昔から「お金持ちの街」と言う印象が根付いており、一般庶民が住む町でなないと敬遠され続けた結果、昨年(2017年)では住みたい街ランキング100位(※)という最下位に落ち込んでいます。※参照:SUUMO「関東 住みたい街ランキング2017」私は成城に住んで約2年が経ちますが、確かに店も少ないし、賑やかな街でもないため、「ほかのエリアと比較して生活がしやすいか?」と聞かれれば、なかなかうなずくことはできません。しかし、成城の良いところは、きれいな街並みや落ち着いた雰囲気の閑静な住宅街というところでしょう。最初は「何にもない、ただのお金持ちの集まる場所だ」と思っていましたが、住んでいるうちに新たな発見ができ、成城の良さに気付き始めました。隠れた名店?成城餃子の「成城飯店」!成城学園前駅北口を出て徒歩3分の所に位置する、中華料理屋の「成城飯店」。店舗前に足を運ぶと、店名より目立つ電子パネルに映し出される「成城餃子」の文字……。地名を掲げて店名、メニューに盛り込むということは、それなりに味の自信と覚悟が必要。また、それ以上にファンがいないとなりたたないと言えるでしょう。店舗は地下1階に位置します。休日の15時過ぎ、半信半疑で地下への看板を降りていきましたが、ランチタイムもとうに過ぎているのに、行列ができていることにびっくり!ちょうど1組前で満席になったので、20分ほど待つことに……。あたりを見渡すと、成城餃子を注文する人が多数。待ち時間で、成城餃子を注文しました。最初に餃子を口に入れると、まずびっくり。いろいろ餃子は食べ歩いてきたが、まず一口目で「うまい!」と感じました。この成城餃子は皮に特徴があるようで、厚すぎず薄すぎず、絶妙なバランスと独特の甘みが特徴。ひと口食べただけで、行列ができていることに納得。すぐにリピーターになることを決断しました。この成城飯店は朝11時から夕方16時までの5時間のみの営業。餃子6個にライスとお新香、タマゴスープ、杏仁豆腐までついて900円ほどという値段はコストパフォーマンスがとても良いです!この餃子は、一度食べてみる価値ありです。<成城飯店>東京都世田谷区成城6丁目8-1定休日 毎週火曜(※祝日の場合は翌日に振替)営業時間[月~金] 11:00~15:00/17:00~21:00[土・日・祝] 11:00~21:00路地裏にたたずむ、たい焼き屋「平太郎」成城学園前駅北口から徒歩4分の裏路地にある、たい焼き屋の「平太郎」。小さな店構えの前には、いつも数名の注文客がいます。タイ焼きはノーマルのあんこ以外に、「スペシャル(あんこ&チーズ)」「チョコ(あんこ&チョコ)」の3種類。このたい焼きの特徴は、「サクサク」「パリパリ」の薄皮ということです。しっとり厚皮が好きな私でしたが、この食感も十分楽しめました。そして重要なポイントである「シッポまであんこ」は文句なし。最後まであんこを楽しめる一品です。<平太郎 成城学園前駅店>東京都世田谷区成城6丁目8-5定休日 毎週水曜日営業時間 11:00~19:00(※日曜営業)成城を代表する老舗ケーキ屋「成城アルプス」創業1965年、2018年で53年目を迎える老舗の名店です。店内は品格溢れる、創業から続く「昭和モダン」なイメージを保つ、落ち着いた雰囲気。土日には、家族連れや年配の方で賑わう盛況ぶり。持ち帰りはもちろんですが、おしゃれな店内で食べるためにウェイティングが絶えません。成城でのセレブ気分を「ちょっと」体験できるかも!?<成城アルプス>東京都世田谷区成城6丁目8-1定休日 毎週火曜日営業時間 9:00~20:00日本を代表する「あの映画」が撮影された「東宝スタジオ」成城と言えば、昔から東宝の撮影所があることは有名です。もともとは現在の砧(きぬた)スタジオから程近い世田谷区大蔵にスタジオを構え、かの有名な黒澤明監督の代表作『7人の侍』『駅』『青い山脈』など、日本を代表する作品が撮影されていました。現在、旧撮影所は大和ハウスが東宝から土地を借り上げ、賃貸住宅地となっています。ここには、旧東宝撮影所の「記念碑」が建てられています。そして、今は大蔵から砧スタジオに移動し、2004年から着手のスタジオ改造計画によりリニューアルされた現在のスタジオは、撮影スタジオとしては日本一の広さを誇っています。外部の人はスタジオ内に入ることができないものの、正面入り口に東宝の代表作である『ゴジラ』の像や黒澤明監督の代表作『7人の侍』などの大きな壁画があるので、ファン以外の人もフォトジェニックなひと時が楽しめます。意外にも良心的な利用料金の「オダクル駐輪場」実際に成城に住むとなると、通勤や通学に自転車を使う人は多いと思います。その駐輪場も、「高級住宅地だけあって高いのでは?」と思う人も多いはず。しかし、駅から程近い小田急が運営するオダクル駐輪場では、月額2,000円で駐輪場が借りられます。1ヵ月2,000円で借りられるなんて、とても良心的な金額だと思いませんか?私が埼玉の蕨市(わらびし)に住んでいたときでさえ、2,000円というのは、駅から5分ほど離れた場所の立体駐車場の3Fの利用料金でした。屋根が付いていないので雨の日は濡れてしまうとはいえ、うれしい金額です。成城の代名詞とも言える、スーパーマーケット「成城石井」成城の代名詞とも言える、スーパーマーケット「成城石井」。その成城石井の代名詞である「プレミアムチーズケーキ」。濃厚なチーズをふんだんに使った一品で、パティシエが一つひとつ手作りで仕上げているので、生産が間に合わないときは売り切れ御免。関東と中部、近畿で展開する成城石井ですが、ぜひ本店である成城に足を運んでみてはいかがでしょうか?あの人も!?有名人が数多く卒業している成城大学成城大学は学習院大学や成蹊大学、武蔵大学と並んで総称される「東京4大学」の1つです。著名な卒業生は女優の木村佳乃、山口もえ、タレントの及川光博、えなりかずき、政治家の小渕優子(※敬称略)など、たくさん輩出しています。成城の落ち着いた地で、個性を大切にする少数教育をモットーにしている成城大学。都内の自然豊かな場所で、充実した学校生活が送れます。意外な一面、牛丼チェーンの「松屋」と「すき家」「成城の地に似合わない」と言ってしまっては語弊があるかもしれませんが、安価な牛丼チェーンが駅前にあり、しかも向いに位置する両店。飲食店が決して多くない成城学園前駅前で唯一、24時営業しているのがこの牛丼チェーン2店舗となります。「高級住宅に住む人が牛丼チェーン店に行くの?」と思っていましたが、意外と人気がある両店。会社帰りのサラリーマンや、学生などが多く利用しています。春には盛大に花が咲く、仙川の桜東宝スタジオの裏に位置する「仙川」。春になると、きれいな桜を見ることができます。駅からは少し離れたところに位置する、地元ならではのスポットです。成城の落ち着いた雰囲気のなかに流れる、仙川の脇に盛大に咲く桜を堪能してみてはいかがでしょうか?庶民の味方、スーパーマーケット「サミット」駅前の成城石井、小田急OXは高級スーパーに位置しますが、駅から少し離れたところにサミットがあります。1Fがサミットで2Fにはコジマ電気、サイゼリアなどのお店が入っているビルです。地方ではよく見ることのできるお店ですが、成城付近にはあまりないので重宝します。近くにディカウントスーパーのOKストアもあるものの、品ぞろえは断然サミットですね。東京には3店舗しかない、ホームセンター「くろがねや」東宝スタジオの裏に位置する「くろがねや」は、山梨県に本社を持つホームセンターです。東京には3店舗しかないホームセンターなので、知らない方も多いと思います。場所も東宝スタジオの裏、一般の方はなかなか気づかない場所に位置していて、店内をゆっくり楽しめるのが特徴です。「ハイテク大仏」としてメディアに取り上げられる大蔵大仏東宝スタジオに程近い、世田谷通り沿いに位置する妙法寺の「大蔵大仏」。最近では多くのメディアにも取り上げられる、有名な大仏です。そのメディアに取り上げられる理由が、「ハイテク大仏」であるということ。どこがハイテクかというと、午前9時から午後5時までは世田谷通りを向いているが、参拝者が来るとそちらのほうを向くように180度回転するのです!高さ8メートルを超える大仏様が自分のために振り返ってくれるなんて、ちょっと感動します!このような、意外な魅力がある成城。もし成城の近くに来ることがあったら敬遠せず、立ち寄ってみてみてはいかがでしょうか?※2018年3月現在の情報です
2018年03月27日「最初のころと比べたら、2人の役の会話はスムーズかつ面白くなってると思いますよ」 そう話すのは、俳優の鹿賀丈史(67)。鹿賀と市川正親の2人が笑いあり涙ありのゲイカップル役を演じるミュージカル『ラ・カージュ・オ・フォール籠の中の道化たち』が再演される。ゴールデンコンビは10年目だ。 「劇団四季」時代からの朋友、鹿賀と市川。付き合いは45年にわたり、ふだんはたまにケータイメールのやりとりをしているそうだ。 「イッちゃんはまめにくれるけど、返信のしようがないたわいない文面で。今回も『またよろしくね』、だけ(笑)」(鹿賀・以下同) 南仏でゲイクラブを営むジョルジュ(鹿賀)と、看板スター・アルバン(市村)は事実上の夫婦。ジョルジュには24年前の過ちから生まれた息子のジャン・ミッシェル(木村達成)がいて、アルバンが母親代わりとして手塩にかけて育ててきた。 「この一人息子の結婚をきっかけに、なんとか“まともな家族”を装うためにあれこれ奮闘するんです。ジャンはゲイたちの中にいるわりにはストレートに育つんですよね。ここが本作の面白いところで。子どもってのは優秀で、親たちが何をしていようが、よく親を見て自分の生きる道を発見していく。素敵な物語です」 ジョルジュとアルバンは、どの家庭にもあるように、些細なことでけんかしたりすねたりしながら暮らしているが……。 「それも結局は仲がいい証拠なんだね。この10年で“ああ言えばこう言う”のコンビネーションが絶妙になってきましたよ(笑)。夫婦の根本的な愛情をもちながら、もめごとが起きると突っぱねるべきところでは突っぱねる。そのへんの演技はこなれてきて、愛情深さが伝わるはずです」 若手俳優たちが次々に台頭してきているなか、鹿賀は最近長続きしなかったジム通いを再開したという。 「現役でいるためには、仕事を継続し続けることがいちばん。張りあいがなくなるとダレてきちゃうからね。僕たち世代は、よっぽどちゃんとした芝居をしないと若い人は認めてくれないよね。45年の積み重ねの味が出ればいいな」 渋い味わいをまとった俳優だからこそ演じられる役はある。鹿賀と市村は今秋、黒澤明監督の名作『生きる』のミュージカル化作品でWキャストで主演を務める。
2018年03月05日「午前十時の映画祭 9 デジタルで甦る永遠の名作」が、2018年4月13日(金)より全国58の劇場で開催される。2010年に始まり9回目を迎える「午前十時の映画祭」では、この映画祭のために新たにデジタル化された世界の名作映画、全27本を約1年に渡って上映。上映される映画は1970年代半ばから90年代にかけての作品からピックアップし、20世紀最大のヒット作『タイタニック』から、『地獄の黙示録』『トップガン』など大作がずらりと名を連ねる。さらに、日本劇場のオープニング作品だった『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ』の4時間越えのディレクターズ・カットを劇場初公開。こちらも見逃せない貴重なフィルムだ。また、『七人の侍』『用心棒』『椿三十郎』の黒澤明による3作品の4Kデジタルリマスター版も上映作品にラインナップ。最新の技術によって鮮明に甦った名作を、劇場のスクリーンで楽しむことが出来る。【詳細】午前十時の映画祭 9 デジタルで甦る永遠の名作開催期間:2018年4月13日(金)~2019年3月28日(木)開映時間:期間中毎朝10時※劇場によっては複数回上映もあり。上映期間:1作品2週間もしくは1週間上映開催劇場:全国58の劇場入場料金:一般 1,100円、学生 500円上映作品:全27作品(新規外国映画18本、新規日本映画4本、アンコール上映5本)上映方式:デジタル上映※開催劇場は公式HPを参照。■上映作品、期間 ※上映作品は前者がグループA、後者がグループB4/13(金)~4/26(木)タイタニック(グループAB共通)4/27(金)~5/3(木)太陽がいっぱい/シェーン5/4(金)~5/10(木) シェーン/太陽がいっぱい5/11(金)~5/24(木)地獄の黙示録/オール・ザット・ジャズ5/25(金)~6/7(木)オール・ザット・ジャズ 地獄の黙示録6/8(金)~6/21(木)七人の侍/用心棒6/22(金)~7/5(木)用心棒/椿三十郎7/6(金)~7/19(木)椿三十郎/七人の侍7/20(金)~7/26(木)雨に唄えば/メリー・ポピンズ7/27(金)~8/2(木)メリー・ポピンズ/雨に唄えば8/3(金)~8/16(木)ボディガード/グリース8/17(金)~8/30(木)グリース/ボディガード8/31(金)~9/13(木)プラトーン/トップガン9/14(金)~9/27(木)トップガン/プラトーン9/28(金)~10/11(木)灰とダイヤモンド/マイライフ・アズ・ア・ドッグ10/12(金)~10/25(木)マイライフ・アズ・ア・ドッグ/灰とダイヤモンド10/26(金)~11/8(木)ソフィーの選択/近松物語11/9(金)~11/22(木)近松物語/ソフィーの選択11/23(金)~12/6(木)ジャイアンツ/裸の島12/7(金)~12/20(木)裸の島/ジャイアンツ12/21(金)~1/3(木)パリの恋人(グループAB共通)1/4(金)~1/17(木)日の名残り/チャンス1/18(金)~1/31(木)チャンス/日の名残り2/1(金)~2/14(木)パルプ・フィクション/ワンス・アポン~アメリカ2/15(金)~2/28(木)ワンス・アポン~アメリカ パルプ・フィクション3/1(金)~3/14(木)狼たちの午後/大統領の陰謀3/15(金)~3/28(木)大統領の陰謀/狼たちの午後
2018年03月04日現地時間2月15日(木)に第68回ベルリン国際映画祭が開幕し、ウェス・アンダーソン監督最新作『犬ヶ島』が上映。レッドカーペットには、日本のボイスキャストを代表し「RADWIMPS」野田洋次郎と女優・夏木マリが登場した。日本を舞台に、“犬インフルエンザ”の大流行によって犬ヶ島に隔離されてしまった愛犬を探す少年と犬たちの壮大な旅と冒険を、ストップモーション・アニメーションで描く本作。公式記者会見で、今作における日本のアニメーションとの関係について聞かれたアンダーソン監督は、黒澤明監督と宮崎駿監督から最も強く影響を受けていると言い、「『千と千尋の神隠し』で声優を務めた夏木マリさんが本作にも出ているくらいですからね。本作でも素晴らしい声を披露してくださいました」と夏木さんについて触れ、「ディテールと沈黙という点で、宮崎監督では自然があり、静寂があり、アメリカのアニメーション伝統には見られないリズムです。その点でとてもインスピレーションを受けました」とコメント。会見中は、ビル・マーレイがおとぼけ発言を連発し笑いを誘い、主人公を演じたランキン君が11歳のバースデーを迎えたことで皆で歌を歌ったり、終始笑いの絶えない、アットホームな雰囲気に包まれた。また、一面に敷かれた真っ赤なカーペットに粉雪が舞い、幻想的な雰囲気のなか行われたレッドカーペットでは、入口に日本を舞台として描く本作をイメージしてか和太鼓のアンサンブルが登場。そこへアンダーソン監督、ティルダ・スウィントン、ビル、ジェフ・ゴールドブラム、そしてシックな黒のタキシードを華麗に着こなした野田さん、漆黒色の留袖風の着物に筆で“犬”と書かれた帯を合わせたスタイルの夏木さんらが登場すると、会場からは悲鳴にも似た歓声が沸き起っていた。さらになんと、監督がビルを連れて和太鼓のアンサンブルに参戦する場面も!そんなレアなパフォーマンスに会場は大興奮。そして本作の上映には、各国のジャーナリストたちがおしかけ、開場の1時間半以上前から長蛇の列が。満員御礼となった会場では、映画の冒頭から笑いが起こり、上映後はスクリーンへ向け大きな拍手が送られていた。『犬ヶ島』は2018年5月、全国にて公開予定。(cinemacafe.net)
2018年02月16日布施明が毎年行っている、恒例の秋春ツアー。年をまたいで継続中である、この『AKIRA FUSE LIVE 2017-2018ROUTE 70 -来し方行く末‐』の終盤戦を飾る東京公演が、来る3月10日(土)、Bunkamuraオーチャードホールにて開催される。すでに10年以上も毎年行っているという、この恒例の秋春ツアーの意味について、彼はこんなふうに語っている。【チケット情報はこちら】「やっぱり、自分にとっては、ライブがメインなんですよね。テレビとか音源とかいろいろ活動はあるけど、もともとジャズ喫茶と言われた場所から出てきた男なので(笑)。お客さんを前にして歌うっていうのが、やっぱり好きなんです。あと、ライブっていうのは、本当に“生き物”なんですよね。同じ曲を歌っていても、その年、その月で、どんどん変わっていく。そこが自分で歌っていても、すごく面白いところなんです」“ROUTE 70 -来し方行く末-”とサブタイトルのつけられた今回のツアー。そこには、彼のどんな思いが込められているのだろうか。「実は、このツアーの最中に70歳になりまして。で、そういうのをうたったほうがいいって、スタッフは言うんだけど、自分の年齢なんて声高に言いたくないじゃないですか(笑)。なので、“ROUTE 70”……“国道70線”みたいな言い方にさせてもらって。で、“来し方行く末”っていうのは、まさに今まで来た道と、これから行く先みたいなものです。今まで来た道は、もう変えることはできないけれど、それを全部認めた上で真似しないことが大事というか。やっぱり、僕ら団塊の世代の人間は、1ミリでもいいから前に行きたいみたいな思いが、すごく強いんですよね」2015年に、デビュー50周年を迎えた布施。その伸びやかで圧倒的な歌声は、今も健在だ。『君は薔薇より美しい』、『霧の摩周湖』、『シクラメンのかほり』、『My Way』など、ヒット曲や人気曲を披露することが、あらかじめ告知されているこのライブ。しかしそれは、50周年のときのような、いわゆる集大成然としたライブとは、少々趣が異なるようだ。「50周年のコンサートで、ひとつ集大成みたいなものをやったから、今回もそういうことをちょっとは意識しようと思ったんだけど……結局そうはならなかったね(笑)。僕自身、やっぱり歩み続けているわけだから。今年は、新しいアルバムを出せるよう、今いろいろと準備をしているので、今回のライブでは、そのあたりの変化を見てもらえたら嬉しいです。あと、今回のツアーは、去年の8月の終わりから同じメンバーでずっとやっているので、この春のライブは間違いなくいいものになると思います」チケットは発売中。取材・文:麦倉正樹
2018年02月14日人間、オーク、エルフら、異なる種族が共存する世界。となると『ロード・オブ・ザ・リング』のような情景が浮かんでくるが、『ブライト』の舞台はロサンゼルス。そこには住宅街もあれば、荒廃した地域もあり、街の治安を守る警察もある。ウィル・スミス演じる人間ウォードとジョエル・エドガートン演じるオークのジャコビーは、ロサンゼルス市警でバディを組む警官だ。ただし、2人の間には正義に対する温度差があり…。日本の地を踏むこと14回目の“来日ベテラン”、ウィルがまずは役柄をこう語る。「ウォードもかつてはジャコビーのように、警官として世の中を変えたいと思っていた。けれど、いつからか世の中の腐敗を悟ってしまったんだ。そんなウォードにとってジャコビーの純粋な正義は忌々しくもあり、その純粋さが自分の足を引っ張る気すらしている。けれども本当はジャコビーの純粋さこそが、邪悪な世界で生き延びる唯一の術なのにね」。一方、「初めての日本をすごく楽しんでいるよ」と微笑む“来日新人”、ジョエルは、物語の中でも新人の立場にある。ジャコビーはオーク史上初めて警官になったばかりだ。「ジャコビーの願いは、自分を世の中に受け入れてもらうこと。それには信頼し合うことが必要だと考えていて、だから彼は何でも信頼して素直に聞き入れてしまう。誰かが何気なく放った一言さえもね。僕ら全員が彼のようであれば、世界は変わるんじゃないかな」。そんなウォードとジャコビーが、大きな戦いの渦に巻き込まれていく。ダイナミックで壮大な展開だが、同時に身近な手触りもあるのが面白い。「現実の問題を語りながら作品世界を作り上げられるのが、SFの長所」とウィルが説明する。「普通の映画では語りがたい部分も、ファンタジーでコーティングしてね。『ブライト』の世界はエルフが頂点、オークが底辺、人間がその中間にいて、ジャコビーは警官仲間からいじめに遭っている。実はフィラデルフィアにいた17歳の頃、僕も彼みたいな思いをしたことがあった。僕が演じたのはジャコビーではないけれど、そのときの経験は作品世界を生きる上で活かされているかもしれない。現実を語る物語だからこそ、そういったアプローチもできたんだ」。「いまのウィルはいつも僕をいじめているけどね。カメラの前以外で(笑)。それも役作りになっているだろう?」と冗談を言うジョエルも、「現代のアメリカには人種差別がある」と話す表情は真剣だ。「そして、差別は悪いことだと認識され、隠されている。『ブライト』の世界ではオークがあまりにも普通に嫌われていて、嫌いだと言っていいことにすらなっているから前時代的ではあるかもしれない。でも、差別があるのは同じだよ」。エンターテインメントの中に、メッセージを込める。数多くのヒット作を放ってきたウィルも、監督や脚本家としても活躍するジョエルも、それを成してきた。「僕の役目は、人々の人生をよりよくすること」とウィルが断言する。「その考えが根幹にあるから、語る物語にもそれを求めるし、1日25~30回は自分に問い掛ける。これによって人々の人生はよりよくなるのだろうか?とね。朝を迎えてベッドから起きるときも。自分や周りの人たちの人生をよりよくするための何かを、世界に向けて発信したいんだ」。ウィルの言葉を受け、「僕はもっと身勝手だから、自分の人生をよりよくする方法を考えるだけ」と笑うジョエルだが、もちろん冗談。「4~5か月かけ、家を離れてまで作品に携わるのは、大切なことを伝えたいから、または娯楽を提供したいから。僕にとって監督すること、脚本を書くこと、演じることはすべて同じ意味を持つ。物語を伝えたいんだ。新しいものを生み出すのは聖なる行為であり、そうできる立場を真摯に受け止めて自分にプレッシャーもかけている。楽しんでやっているよ」。そして今回、2人が選んだのがNetflixで配信される映画の製作。記者会見ではプロデューサーのエリック・ニューマンが「黒澤明が大好きで全ての作品を見ているが、どれも映画館では観ていない。けれど大好きなことに変わりはない。テレビ画面で観ても映画への愛は損なわれないと思う」と持論を述べていたが、2人の意見は?「彼の話を聞いて、面白いなと思ったんだ」と、ウィルが頷く。「だって、クラシック映画を映画館で観る機会はほとんどないだろう?でも、僕は『戦場にかける橋』も『カサブランカ』も『北北西に進路を取れ』も大好きだ。映画館で観た方がいいのかもしれないけど、映画館で観たことがなくても大好きだし、大切な映画だと思っている。シェイクスピア作品だって、大画面で観ることはあまりないよね」。ジョエルが続ける。「僕の子ども時代は80年代で、アーノルド・シュワルツェネッガーもシルヴェスター・スタローンもみんな頭を蹴られたりしていた(笑)。インディ・ジョーンズもね。そんな彼らの姿を僕は映画館以外でも目にしていたし、70年代の素晴らしい映画はVHSでむさぼるように観た。それが僕の原点になっているんだ。最も大事なのはストーリー。フォーマットは一番の問題ではないと思う」。(text:Hikaru Watanabe/photo:You Ishii)
2017年12月22日「スター・ウォーズ」シリーズ最新作『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』(12月15日公開)の来日会見が7日、都内で行われ、ルーク・スカイウォーカー役のマーク・ハミル、カイロ・レン役のアダム・ドライバー、ライアン・ジョンソン監督、プロデューサーでルーカスフィルム社長のキャスリーン・ケネディが登壇した。前作「フォースの覚醒」でレイがルークにライトセーバーを渡したラストの直後から描き、シリーズ史上最大の"衝撃作"と言われている同作。キャスリーンは、「最も衝撃的なポイントは?」という質問に、「この映画の素晴らしいところは光と闇の緊張感がある。レイは衝撃的な変身を遂げる。ルークとの関係、カイロ・レンとの関係を通して、自分は何ものなのか探っていく。これが最も衝撃的なのではないか」と、ヒロイン・レイの変化を挙げた。ルーク役のマークは「自分に役がまた回って来て仕事がもらえたことが一番の衝撃だった。ジェダイになると年金のプランまでついてくるんだと安心しています」とユーモアたっぷりに答え、会場から笑いが。アダムは、演じたカイロ・レンにどんな変化があったのかという質問に「答えられません」と返し、監督が「いい答えだね」と反応すると、マークも「内容に一切触れられない映画を宣伝するは厳しい」と加えた。また、マークは「ジョージ・ルーカス監督と一緒に旧3部作を撮っていた時代から格段に技術的に進化している」と新3部作の技術の進歩に言及。その上で、「技術が進化した現在、進化しすぎたことによって逆に昔に戻ろうという風潮も一部ある気がする。そういった意味で今回の『スター・ウォーズ』もなるべく実際のセットで撮影をしようというのがあった」と語った。続けて、「一番驚いたのは映画作りの過程がこれほど大がかりなものになっているというスケール。クリーチャー、衣装、セット…ものすごい数のスタッフがものすごい分業でやっている」と言い、「それを見て、自分は巨大なモザイク画の一つのかけらにすぎないと思った」と話した。イベントでは、“動く浮世絵”を手掛ける瀬川三十七氏による「スター・ウォーズ浮世絵動画」がお披露目され、4人は大感激。マークは「旧3部作でジョージ・ルーカス監督は崇拝する黒澤明監督から影響を受け、日本の文化を多く取り入れている。日本の伝統的なアートで新しい『スター・ウォーズ』の世界を描いていただいて非常に光栄」と喜び、「自分用にコピーはいただけないのでしょうか!?」とお茶目におねだりして笑いを誘った。
2017年12月07日さまざまな憶測を呼ぶ最新作『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』の“衝撃”に備えるべく、前作『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』を約90秒でおさらいするルーカスフィルム公認のオリジナルアニメーション動画が完成。『スター・ウォーズ』が日本の“カワイイ文化”と融合し、レイやカイロ・レン、ルーク、R2-D2などキャラクターたちがキュートなドロイドのBB-8型に変身した姿で登場、コロコロと高速回転で動き回る!『スター・ウォーズ』といえば、生みの親であるジョージ・ルーカス監督が、黒澤明監督作品をはじめとする日本の伝統文化や映画の影響を強く受けていることは広く知られている。これまでにも、日本各地のお祭りや伝統文化とさまざまな融合を果たしてきたが、今度は日本の“カワイイ文化”と『スター・ウォーズ』の融合がルーカスフィルム公認のオリジナルアニメーションで実現。前作『フォースの覚醒』のストーリーを、高速で“おさらい”できる内容となっている。家族を待ち続ける孤独なヒロインのレイは、キュートなドロイドBB-8 と出会うことで運命が一変。BB-8 は伝説のジェダイであるルークの居場所を突き止める重要な情報を持っていた。レイはBB-8 とともにルークを探す壮大な冒険に巻き込まれていく。女海賊マズ・カナタのもとでルークのライトセーバーを手にしたレイだが、ハン・ソロとレイアの息子カイロ・レンにさらわれてしまう。さらにハン・ソロはカイロ・レンに殺されてしまい、レイとカイロ・レンはライトセーバーで直接対決。戦いの中、強大な“フォース”が覚醒したレイはカイロ・レンを倒し、伝説のジェダイであるルークのもとへ…。最新作『最後のジェダイ』は、まさにこのラストシーンから物語が始まっていく。この動画がユニークでキュートなのは、レイやカイロ・レンらの登場人物はもちろんのこと、お馴染みのドロイドR2-D2とC-3POまでもBB-8のような丸っこい体型に変身し、“コロコロ”と高速回転で動き回っていること。BB-8が『フォースの覚醒』で初登場した際、その真ん丸い姿とコロコロと転がるような動き、時には全速力で走る(転がる?)健気な姿に世界中のファンが魅了されたが、そのBB-8からインスパイアを受けたというコロコロと動くキャラクターたちには悶絶必至。なお、日本では11月11日(土)と12日(日)の2日間限定で、異例の大規模となる全国324館の映画館で前作『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』の復習上映が決定。誰も観たことのない衝撃の『スター・ウォーズ』に向けて、カウントダウンは始まっている。『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』は12月15日(金)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:スター・ウォーズ/フォースの覚醒 2015年12月18日より全国にて公開(C) 2015 Lucasfilm Ltd. & TM. All Rights
2017年11月09日『ティム・バートンのコープスブライド』のスタジオライカが日本を舞台に描くストップモーションアニメで世界中から絶賛を浴びる『KUBO/クボ 二本の弦の秘密』が10月29日(日)に東京国際映画祭で上映され、スタッフと観客による質疑応答が行われた。アカデミー賞長編アニメーション部門やアニー賞へのノミネートなど、世界各国で注目を浴びる本作。三味線の音色で折り紙に命を与えて操る能力を持つ主人公・クボの戦いを描くとともに、その運命にまつわるある秘密が解き明かされていく。上映後の質疑応答に来場したのはライカのCFOのブラッド・ヴァルド氏、本作のアニメーション部門のスーパーバイザーを務めたブラッド・シフ氏、そしてプロデューサー、日本映画の英語字幕翻訳者として活躍し、本作の日本の描写についてのコンサルタントを務めた後藤太郎氏の3人。シフ氏は実際に撮影で使用されたクボの人形を手に登場し、大きな拍手を浴びた。本作は既に海外で高く評価されているが、日本を舞台に日本の文化を描いているにもかかわらず、なかなか日本での公開が決まらなかったことに観客からは「北米から直接、ブルーレイを買ったという人も多いのでは?」と公開を待ちわびたという声も。ヴァルド氏は「最高の地を最後まで取っておきました」と笑顔を見せる。CGアニメ全盛のいま、なぜストップモーションアニメを?との問いにはヴァルド氏は「そこに我々に情熱があるのです。昔ながらの技術と新しい技術を合わせて作品を作り上げていきます。実際の空間で本物の物体にリアルな照明を当てて撮影していく。それと比べ物になるものはないと思っています」と胸を張った。シフ氏はクボの人形の動きや撮影方法を細かく説明。骨格は鉄で、それ以外の部分はシリコンやワイヤー、プラスチックでできた人形を動かし、磁力でくっついている顔の表情の部分を変えながら、1秒間に24コマの動きの中で少しずつ動きや表情を変えていくと明かす。「腕の動きは繊細で、人間にできることは全て…いや、それ以上のことができます。人形を動かすアニメーターの命が彼らによって吸い尽くされるので、僕たちはこの人形たちを“小さなヴァンパイア”と呼んでます(笑)」と明かした。後藤氏は「(物語は)ファンタジーですので、クリエイティビティを広げていく中で、史実からずれていくことがあり、そういう部分を精査するために自分は呼ばれました」とコンサルタントとしての仕事を説明。だが、後藤氏が呼ばれる以前から着物や美術などに関し、かなり深いリサーチが行われていたそう。シフ氏は「美術部が特に影響を受けたのが日本の木版画です。また、監督のトラヴィス・ナイトは、黒澤明の映画にインスピレーションを受けています。僕も同様で、戦いの動きや殺陣、また普段のシーンでも物腰などで参考にしています。リアルであることを追求し、盆踊りのシーンや戦いの動きでは専門の振り付けや殺陣の指導者を呼びました」と明かした。主人公の名前がクボである点については、シフ氏は本作のコンセプトが、同スタジオの『コララインとボタンの魔女』のキャラクターデザインを務めた人物の提案から生まれた説明。「その人の小さい頃からの友人の日本人のニックネームが“クボ”だったんです」と意外な事実を明かしてくれた。『KUBO/クボ 二本の弦の秘密』は11月18日(土)より公開。(text:cinemacafe.net)
2017年10月29日菅田将暉は「使命感」という言葉でこの305分の映画を世に送り出す意味を語った。大人気の胸キュン恋愛漫画を原作にした、時代の空気に乗って作られたような映画ではない。いや、確かに寺山修司の原作小説に若者は熱狂した。ただし、50年以上も前のことだが…。新宿の街を這いつくばるように生きる、2人の男の姿が前後篇あわせて305分でつづられる。現代の邦画としては規格外。誰に頼まれたわけでもなく、作り手たちのただ「形にしたい」という熱い欲求によって作られた映画。いや、そんな流行りや空気と逆流する作品ほど、時代を色濃く反映するものなのかもしれない。ヤン・イクチュンは、監督、プロデューサーら作り手たち、そして菅田さんの思いを受け止め、異国の現場で躍動した。詩人、劇作家、エッセイストに映画監督、評論家と多彩な活躍で半世紀前の日本のカルチャーアイコンとして絶大な支持を集めた寺山の唯一の長編小説を映画化した『あゝ、荒野』。舞台を東京五輪後の2021年に置き換え、少年院あがりの新次と、吃音と赤面対人恐怖症に悩む床屋の青年・“バリカン”こと建二が新宿の街で孤独を抱え、もがき、葛藤しながら生きていくさまを描き出す。新次とバリカンは、とあるきっかけから共にボクシングに熱中していく。ジムでの練習、プロテスト、そしてデビューと常にボクシングが物語の中心にあるが、菅田さんにとっても、新次を演じる上で、ボクシングの存在が軸となったという。「撮影に入る前から半年ほどトレーニングをさせてもらったんですが、それはすごくデカかったですね。撮影でもクライマックスの試合のシーンは後半のほうで、グラデーションもつけやすかったし、撮影しながらもずっとトレーニングをして、体を鍛えるというのがベースにあった。体に常に緊張感があったし、たくさん食べて、動かないといけない。シャドーボクシングをするシーンでも、もう何時間、シャドーやってんだってくらいずっとやってて、自然とたぎってくるものがありました。ウエイトトレーニングでも(重量が)上がると嬉しくなるんですよ。よく鏡を見ながら筋肉を育てるって聞きますけど、そういう気持ちになったし(笑)、(筋肉が増えることが)モチベーションにもなり『もっと!もっと!』という高ぶりを大事にしていました」。ヤンさんは、ボクシングに加え、吃音交じりの日本語の会話、ハサミを持って散髪の手さばきなど「宿題が山積みで、大変でした(苦笑)」とふり返りつつ、それでも何よりも重視していたのは、そうした細かいテクニックではなく「バリカンとして映画の中に存在するということだった」と語る。「日本語に始まり、体作りにボクシングのテクニック、ハサミを持つ手さばきなど本当にたくさん、準備しないといけませんでした。でも、大事にしたことをひとつ挙げるなら、やはりバリカンとして存在すること。映画を通して新次との感情の触れ合いがありますが、目に見えるイメージだけでなく、表面上は描写されない隠れた気持ちの触れ合いもとても大切でした」。そんなヤンさんとの現場の中で、菅田さんが驚いたと語るのが、劇中でバリカンが描く新次の絵。実はこれらの絵の全てをヤンさん自らが描いているという。「見たままを描いているだけなのかもしれませんが、すごく単純なようで難しいですよね。絵って物事を捉える力、それを表に出して表現する力が必要。あぁ、この人は本当に“作る”人なんだなと、芸術的な感性に感動しました。ヤンさんのタッチがすごくバリカンらしいんです。細いペンで何本も陰影を重ねて作り上げていき、柔らかい表情の中にも新次の陰や闇、母親に捨てられた過去を持つ彼の暗い目が出ていて。(絵を見て)自分はバリカンの目から見て、こういう風に見えているんだということに安心しました」。ヤンさんは菅田さんの表情を捉えようと「ストーカーでした(笑)」と語るほど、菅田さんの表情や動きを追いかけていたという。そんな彼が、羨望さえ感じたというのは、菅田さんの意外な(?)現場での立ち居振る舞いだった…。「普通、人前でズボンを脱ぐとなったらためらいますよね?でも菅田さんは、何のためらいもなくパンツ一丁になってボクシングをしてて、うらやましかったですね(笑)。この人は全てを投げ出せる人なんだなと。新次も人前で何かをすることを気にしない男。でも私の場合、ヤン・イクチュンとしてもバリカンとしても、それをためらわずにできるかというとできない性質(たち)なんですね(苦笑)。人前で、照れたり慎重になってしまう…。菅田さんは、そういう人の視線から解放されていて、うらやましく思っていました」。菅田さんにとっては『二重生活』に続いての岸善幸監督の現場。テストをほとんどせず、役者が自由に動き回るのを手持ちのカメラが追いかけていくというのが岸組のスタイルであり、菅田さんは「ライブ感」という言葉で表現する。「僕も同じこと何回も器用にできるタイプじゃないけど、ヤンさんも本番で全然違うことをしてくる。そこで生まれるものもあるし、笑いも起きる。撮影をふり返って、パッと思い出されるのはそういうシーンなんですよね。2人でシャワー浴びてるだけのシーンだったったり、夜中に起きてボクシングが始まるシーンとかもそう。そこでも僕はパンイチですけど(笑)。それこそ僕が、今回の撮影で勝手に望み、求めていたことでもあったと思います。そういう日々、そういう瞬間にこそ、新次とバリカンになれるから」。繰り返しになるが前後篇合わせて305分。原作は約50年前の小説。なかなか諸手を上げて「ぜひ作りましょう」となる作品でもなければ「大ヒット間違いなし!」などと簡単に言える作品ではない。それでも、菅田さんもヤンさんも喜々としてこの作品に身を投じた。この作品が持つ現代へのメッセージ。現代の若者をも揺り動かす普遍性とはどんなところにあるのだろうか?ヤンさんは、50年前とは比ぶべくもないほど技術が進歩し、あらゆることが簡単で便利になった“いま”こそ、この映画が意味を持つと語る。「私が監督・主演した『息もできない』はもう10年も前の作品ですけど、いまでも日本のみなさんからもいろんなリアクションをいただきます。黒澤明や小津安二郎といった監督の作品も、いまなお多くの人が共感を覚えますよね?いま、私たちは新しいものに疲れているところあるんじゃないでしょうか?文明が発達し、なんでも自動でやってくれて、手を使って何かをする世界じゃなくなっていますが、この作品は身体を使っています。エレベーターやエスカレーターではなく、しっかりと自分の足で歩いてたどり着いたとき、目の前にある扉は、自動ドアじゃなく、手を使って開けなくてはいけない。そういう“生態系”が描かれています。いま、人々がそういうものを恋しく思い始めているのかなと思います。物事がシンプルになればなるほど、楽しさはなくなっていきます。手で何かをする楽しさを人々が取り戻そうとしているのだと思います。自分の力を使ってしっかりと生きている人たちの物語に共感してほしいですね」。菅田さんは、ヤンさんの“生態系”という言葉に深くうなずき、続ける。「もしかしたら、そういう“生態系”が崩れたり、人とのつながりが薄くなっていることにすら気づいてない人もいるかもしれないし、僕も、この世界に入るまではそうでした。いまは、お芝居をする中で時代をさかのぼったり、いろんなこと知ることができています。だからこそ、どこかで“使命感”を持っているんだと思います。僕自身、人と人がぶつかったときじゃないと生まれない何か――熱や美しい瞬間に本当に感動したんです。いまは、なかなかそういうものを目の当たりにする機会自体が少ないですよね。だからこの映画がひとつのきっかけ、奮起する瞬間になってくれたら嬉しいです」。(text:Naoki Kurozu/photo:You Ishii)
2017年10月05日京都府宇治市の世界遺産・平等院で12日、映画『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』(12月15日公開)の成功祈願が行われ、来日中のライアン・ジョンソン監督の前で、「スター・ウォーズ」の要素を取り入れた狂言と武人画屏風がお披露目された。日本文化が大きな影響を与えたと言われている「スター・ウォーズ」。人気キャラクターのC-3POとR2-D2の誕生には、黒澤明監督の『隠し砦の三悪人』に登場する狂言回しの百姓コンビ・太平と又七が影響を与え、その太平と又七は多くの狂言に登場する太郎冠者と次郎冠者を元に作られたと言われている。このように、「スター・ウォーズ」が日本文化に大きな影響を受けていることを受け、このたび大蔵流狂言師・茂山千三郎氏が、太郎冠者と次郎冠者が登場する狂言「文荷」(ふみにない)をアレンジした"スター・ウォーズ狂言"を初お披露目。主人に命じられて太郎冠者と次郎冠者が手紙を届けるというストーリーが、ボイスチェンジャーでC-3POやR2-D2風の声に変えて披露された。さらに、宇治出身の武人画アーティスト・こうじょう雅之氏が、今回特別に制作した『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』武人画屏風もお披露目。R2-D2とC-3PO、赤いライトセーバーを手に持つカイロ・レンが、墨で生き生きと描かれたこの屏風画の前で、狂言が行われた。屏風画を手掛けたこうじょう氏は「武人画は人間の持つ覚悟を描いています。今回も3キャラクターの覚悟を表現したい、見る方にいろんな捉え方をしてもらいたいと、ファンの一人として描いた」と説明。狂言師の茂山氏は「C-3POとR2-D2は太郎冠者と次郎冠者だろうということでこの作品を選びました。太郎冠者と次郎冠者はコミカルな人物で、だいたいいつも失敗します。そういうところも似ているのかな」と両者の共通点を語った。監督は「目を見張る美しさ。スター・ウォーズの様式は日本の文化からインスピレーションを得ているという意味でも、とても美しい作品」と屏風画にうっとり。狂言もスマートフォンで写真を撮りながら楽しみ、「素晴らしいパフォーマンス」と大絶賛。「C-3POたちはマスクやスーツを着ていてボディーランゲージが大事。狂言師の方もジェスチャーで表現していて、スター・ウォーズとの共通点を感じた」と感銘を受けた様子で、「アリガトウゴザイマス」と日本語で感謝の気持ちを伝えた。イベントには京都府知事の山田啓二氏も駆けつけ、「日本の精神、日本の美の文化に満ちている『スター・ウォーズ』を、日本文化の極みである宇治の平等院でPRしていただけるのを歓迎したい」と喜びのあいさつ。C-3PO、カイロ・レン、ストームトルーパーも登場して盛り上げ、最後には平等院の住職・神居文彰氏による成功祈願も行われた。
2017年09月12日12月に公開を控える、日本でも社会現象級の大ヒットとなった『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』待望の続編となる『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』。9月12日(火)、本作の成功祈願イベントが、世界遺産である京都宇治・平等院にて行われ、お披露目された狂言と武人画屏風に、来日中のライアン・ジョンソン監督は「ゴージャス!」と感激の様子だった。公開へ向け、世界中で期待が高まるなか行われた本イベント。昨日は東京でファンミーティングを実施し、日本でも人気の俳優ジョセフ・ゴードン=レヴィットが新作に参加していることを明かし話題となったジョンソン監督も、この度、京都に登場!宇治出身の武人画アーティスト・こうじょう雅之氏が制作した本作の武人画屏風もお披露目され、こうじょう氏は「私の武人画というのは、人間やキャラクターが持つ“覚悟”を描いています。R2-D2、C-3PO、カイロ・レンの“覚悟”を何か表現したいなという思いで、『スター・ウォーズ』ファンの一人として描かせて頂きました」とコメント。これを見たジョンソン監督は「素晴らしい作品を作ってくださり、ありがとうございます。目を見張る美しさです。日本の文化、美意識は『スター・ウォーズ』のインスピレーションと近しいものがあると思います。本当に美しい作品だと思います」と感激した様子だった。続けて、狂言にうつるとジョンソン監督はすぐさまスマホを取り出し撮影。時折笑顔を見せながら、堪能していた。黒澤明監督の『隠し砦の三悪人』に登場する狂言回しの百姓コンビ・太平と又七が、『スター・ウォーズ』の人気キャラクターであるR2-D2とC-3POの誕生に大きな影響を与えたというのは有名な話だが、その百姓コンビ・太平と又七は、多くの狂言に登場する太郎冠者と次郎冠者を基に作られたそう。今回は、大蔵流狂言師・茂山千三郎氏が太郎冠者と次郎冠者が登場する狂言「文荷」(ふみにない)をアレンジした“SW狂言”を初披露。茂山千三郎氏はC-3PO風のお面(太郎冠者)、茂山童司氏はR2-D2風のお面(次郎冠者)、鈴木実氏はカイロ・レン風のお面(主人)と、いずれも元来より存在する実在のお面、さらにボイスチェンジャーを使用し、日本の伝統芸能である狂言で見事に『スター・ウォーズ』の世界観を表現した。『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』京都・平等院にて行われた"SW狂言"!ライアン・ジョンソン監督も大感激でした* * #starwars #スターウォーズ #最後のジェダイ #ライアンジョンソン #ディズニー #狂言 #京都 #平等院シネマカフェさん(@cinemacafe.net_official)がシェアした投稿 - 2017 9月 13 12:04午前 PDTジョンソン監督は「写真を撮らせて頂きました」と笑顔を見せ、「素晴らしかったです。狂言師の方々の姿勢、ジェスチャーの使い方を見て、『スター・ウォーズ』との共通点を見つけました。『スター・ウォーズ』に登場するエイリアンもコスチュームやマスクをして演技をしているのですが、そのときの姿勢やボディランゲージが重要となってきます。今回の狂言も同じように表現している。そういうところに共通点がありました」と作品と重ねながら鑑賞していたことを明かした。太郎冠者役の千三郎氏は「太郎冠者と次郎冠者というのはコミカルな表現をしますし、大体いつも失敗してしまうことがあります。そういう点もR2-D2とC-3POに似ている部分があると思いました」とキャラクターを意識をしつつ、表現したことを明かした。イベントには、京都府知事の山田啓二氏、平等院・住職の神居文彰さんも駆けつけ成功祈願を行った。日本の伝統芸能を堪能したジョンソン監督は「アリガトウゴザイマシタ」と満足げな様子だった。『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』は12月15日(金)より全国にて公開。協力:ウォルト・ディズニー・スタジオ・ジャパン(text:cinemacafe.net)
2017年09月12日「僕は戦争映画でカタルシス(鬱屈した気持ちが浄化されること)を描いてはいけないと思っています。カタルシスというのは不幸なことでも悲しいことでも、それに埋没してしまうとある種、気持ちがいいという状況になる。映画にはそもそも、そのカタルシスが濃厚にあるんです。だから非常に危険。反戦映画を撮っていても、結果的には好戦映画になってしまう恐れがあるんです。昨今、そういう戦争映画が多いんです。主題歌が流れるなか、かっこよく敬礼して大空に飛び立ち、敵艦に突入していく。ああ、次にこの国に何かあれば、僕だってそうするぞ、そういうカタルシスを生んでしまう。映画にはそういう怖い力もあるんです」 映画作家の大林宣彦さん(79)は、『転校生』をはじめとした“尾道三部作”など、名作の数々でみずみずしい感性をフィルムに焼き付けてきた。リハビリ療養中ということで杖こそ突いていたが、病気の前と変わらない、柔らかい口調で語り始めた。 大林さんにがんが見つかったのは、壇一雄の小説を原作とする新作映画『花筐/HANAGATAMI』(12月16日公開)に取り組んでいたときだった。『花筐』は、戦時中の佐賀・唐津を舞台に、「自分らしく生きて、自分らしく死にたい」と切実に願う若者たちを描く群像劇。 「昨年の8月のことです。映画の撮影に入る前に受けた検査結果から『骨に異常があるから、きちんと調べたほうがいい』と言われましてね。唐津の撮影現場に入って、さあ、いよいよ明日から撮影だという日に、唐津赤十字病院で念のため再検査を受けたんです。まず、異常がある骨を診てもらいと、がんが見つかった。続けて検査した大腸や胃は何も問題はなくて。最後に肺を調べてもらったら、ステージ4の肺がんだとわかった。余命半年と診断されました。それでも、撮影は待ってくれません。初日からいきなり2日間、徹夜で撮りました。そして、改めて病院に行ったら今度はいきなり余命3カ月と宣告されて。『たった2日間で余命が3カ月も減るっていうのは大変なことだぞ』と思いましたよ。ですが、自分でも不思議なほどネガティブな気持ちはいっさいなかった。それはやはり、伝えなければいけないメッセージがあるから。命懸けで撮らなければならない映画があるからなんです。僕には、大先輩から託された“遺言”があります」 映画の持つ力を誰よりも知っていたのが黒澤明監督だ。大林さんは50歳のとき、黒澤明監督の映画『夢』のメイキングを作るために連日のように、撮影現場で彼の間近にいる機会があった。『夢』は黒澤監督自身が実際に見た夢を原案にしたオムニバス映画。黒澤監督は大林さんに、映画にはならなかったがこんなストーリーを話してくれたという。 『ある日突然、世界中の人間が手にしている銃を投げ捨てるんだ。すると皆、両手が空になる。しょうがないから目の前にいる敵と抱き合う。そうすると“なんだかこのほうがいいな”と言って、世界から戦争がなくなる、そんな夢の映画だよ。世界中の人がこの映画を見て“本当だ、このほうがいい”と抱き合ってごらん。10人に1人が、いずれ100人に20人に増えて、“ああ、このほうがいいや”と思う人がどんどん増えていくよ。そういう映画を20年も30年も上映してごらん。映画を見た世界中の人がそう思ってくれたらどうだ、大林くん、そういう力と美しさが映画にはあるんだよ』 そして、黒澤監督はこうも大林さんに言った。 『しかし、平和を確立するのは時間がかかる。愚かな人間は、戦争はすぐ始められるけれど、平和を確立するには、少なくとも400年はかかるだろう。俺があと400年生きて、映画を作り続ければ世界を平和にしてみせるんだが……俺はもう80歳だ。人生がもう足りない。ところで大林くん、きみはいくつだ?』 聞かれるがまま、大林さんは当時の年齢を答えた。「50歳です」と。 『そうか、50歳か。ならば俺より少しは先に行けるだろう。そしてきみが無理だったら、きみの子どもが、さらにはきみの孫たちが、少しずつ俺の先の映画を撮り続けてほしい。そして、いつか俺の400年先の映画を作ってほしい。そのときにはきっと、映画の力で世界から戦争がなくなるぞ。だから、俺たちの続きをやってね』 「これが“世界のクロサワ”から託された、遺言なんです。そして、本当に世界から戦争がなくなったら、映画もいらないんです。皆が健康になったら医師が失業するようにね。同じように、戦争がない世界が実現したら平和を願い、平和をつくれる映画というメディアもいらなくなる。だから僕は映画がなくなる日を夢見ながら、映画を撮り続けてきたのかもしれません」
2017年09月02日「昨年の8月のことです。映画の撮影に入る前に受けた検査結果から『骨に異常があるから、きちんと調べたほうがいい』と言われましてね。唐津の撮影現場に入って、さあ、いよいよ明日から撮影だという日に、唐津赤十字病院で念のため再検査を受けたんです。まず、異常がある骨を診てもらうと、がんが見つかった。続けて検査した大腸や胃は何も問題はなくて。最後に肺を調べてもらったら、ステージ4の肺がんだとわかった。余命半年と診断されました」 映画作家の大林宣彦さん(79)は、『転校生』をはじめとした“尾道三部作”など、名作の数々でみずみずしい感性をフィルムに焼き付けてきた。リハビリ療養中ということで杖こそ突いていたが、病気の前と変わらない、柔らかい口調で語り始めた。大林さんにがんが見つかったのは、壇一雄の小説を原作とする新作映画『花筐/HANAGATAMI』(12月16日公開)に取り組んでいたときだった。 「それでも、撮影は待ってくれません。初日からいきなり2日間、徹夜で撮りました。そして、改めて病院に行ったら今度はいきなり余命3カ月と宣告されて。『たった2日間で余命が3カ月も減るっていうのは大変なことだぞ』と思いましたよ。ですが、自分でも不思議なほどネガティブな気持ちはいっさいなかった。それはやはり、伝えなければいけないメッセージがあるから。命懸けで撮らなければならない映画があるからなんです。僕には、大先輩から託された“遺言”があります」 50歳のとき、大林さんは黒澤明監督の映画『夢』のメイキングを作るために連日のように、撮影現場で彼の間近にいる機会があった。すると、ある日、黒澤監督はこんなことを話し始めたという。 『大林くん、人間というのは本当に愚かなものだ。いまだに戦争もやめられない』 そして、こう続けた。 『けれども、人間はなぜか映画というものもつくったんだな。映画には必ず世界を戦争から救う、世界を平和に導く、美しさと力があるんだ』 「僕はこの言葉を約30年、ずっとかみ締めてきたんです。そしていま……時代はだんだんと変わってきて、僕たちのすぐ横にも戦争があるんじゃないか、そういう皮膚感覚を持つようになりました。いつも命懸けで、遺言のつもりで映画を撮っています。だから、今回も治療のために撮影を先延ばしにすることは考えられませんでした。東京の病院の担当医に治療法を決めてもらいましたが、基本的には現場の唐津に滞在し、現場と唐津赤十字病院を行き来しながらロケを続けました。すると……その担当医の方が優秀だったのでしょう。勧めてくれた経口の抗がん剤がよい薬で、なおかつ驚くほど僕の体にあった。毎晩、病院で薬を服用し、翌朝、検査を受けてから撮影現場に、という日々を続けていたら、肺がんと骨に転移したがんが、奇跡的に消えたんです」 映画『花筐/HANAGATAMI』は、戦時中の佐賀・唐津を舞台に、「自分らしく生きて、自分らしく死にたい」と切実に願う若者たちを描く群像劇だ。 「何より、この映画の精神によって私は生かされているとも感じています。今回の作品こそは、映画人生の集大成として、いま撮らなければならない、そう強く思っていました。だから、とても死んじゃいられねえやって(笑)」 反戦のへの強い思いが、がんを消し去ったのだろうか。笑顔を絶やさず、大林さんは語り続けた。 「がんになって余命宣告されても、僕はそれを決して後ろ向きには捉えませんでした。むしろ、がんになったことで、映画の大きなテーマでもある『命の自由』を描くことに大いに役立ったように思えた。余命3カ月という現実を抱え込んで撮影に臨めたことが、映画にとってはとてもよかったと思っているんです。『花筐』のヒロインは肺病(肺結核)。いまのがんと同じように、あの時代は多くの人が恐れた病です。映画では、運命の男の恋愛を描きます」 40年前に映画化を企画したとき、肺病も治るし戦争にも行かなくなった現代を生きる大林さんには、「彼らの切迫感を表現することは無理だな」という思いがあったという。 「しかし、いまは戦争の気配を強く感じる世の中になった。原作者の檀さんも肺がんで亡くなりましたが、期せずして同じ病いになった。正直言うと僕は本気で『うれしい』と思ったんですよ。それがいちばんの力になった。最初のカットは肺病のレントゲン写真を見るシーンでしたからね。辻褄が合いすぎているというか……僕はこの運命に従おうと、腹を決めて撮影に臨んだのです。がんが骨に転移していたのも、振り返ればありがたいことだった。最初に見つかったのは骨の異常でしたから。転移していなかったらがんを発見できていなかった、つまりは今ごろ死んでしまっているわけです。もう『転移よ、ありがとう』ですよ(笑)」
2017年09月02日『ダークナイト』『インセプション』のクリストファー・ノーラン監督が、実際に起きた史上最大の救出作戦を描く『ダンケルク』。この度、ノーラン監督が自身初となる“実話”に挑んだ本作のワールドプレミアが、7月13日(現地時間)にロンドンにて行われ、監督を始めフィオン・ホワイトヘッド、ケネス・ブラナー、マーク・ライランス、アナイリン・バーナード、ハリー・スタイルズらがここに集結。さらにヘンリー王子も登場し、まさに国民的イベントとなった。1940年、海の町、ダンケルクを舞台に、ドイツ軍によって追いつめられた英仏軍40万が撤退を決断。陸海空から敵の襲撃が迫る中、若き兵士トミーは、絶体絶命の窮地から脱出できるのか!?軍艦だけではなく、民間船までもが救助に関わった“史上最大の救出作戦”が幕をあける――。ロンドンのレスター・スクエアで行われた今回のワールドプレミア。全世界から注目を集める本作とあって、各地から多くの報道陣やファンが詰めかけていた。本作の主役に抜擢されたシンデレラボーイ、注目の新人フィオンは、「最高の気分だよ。アメイジングだったね。僕にとって『ダンケルク』は最初の映画だった。僕はまだ新人だけど、僕同様に『ダンケルク』のような大作の出演経験がない彼らと一緒に仕事に取り組め、このような素晴らしい経験を彼らと共感できたよ」と大興奮。シルクハットで決めたオスカー俳優のマークは、「オハヨウゴザイマス!この作品は敵に攻撃され、海辺で家に帰りたくても帰れないでいる人たちについての作品です。これは歴史の勉強ではありません。我々が社会としてまだ団結していた頃のことを思いださせる。無私無欲というのがまだ美徳とされていた頃のこと。どこの国の人でもあり得るはず。共感できる、とても感動的なものです」と作品について話し、「ノーラン監督は、日本の黒澤明監督のような存在。脚本も書き、メガホンも取る。そして映画を心から愛している。IMAX映画館で体験すべき作品で、あまりにビッグな作品だから圧倒されるでしょう。皆さんにも、きっとこの作品を気に入ってもらえるでしょう」と自信を覗かせていた。また、本作で若き兵士役を演じ俳優デビューを果たした日本でも人気のハリーは、黒のスーツ姿で登場。ノーラン監督の大ファンだと言う彼は、「とても楽しかったよ。素晴らしい俳優陣、そして監督と一緒に仕事ができて光栄だったし、とても贅沢なことだよね」と出演出来たことへの喜びを口にし、「このストーリーを伝えることは、とても重要だと思った。とてもエモーショナルな作品。過去の戦争映画のほとんどが描くことのなかった、これまでとは反対の部分を描いていると思う。とても人間的で、キャラクターたちに引き込まれていき、彼らと共に進んでいく」と映画について語る。またハリーは、「本作を始めた頃よりは水泳が上手くなったよ。いまでは軍服ではなく、トランクスを履いているというのが、なんて開放的なんだと感じるようになった(笑)」とも話していた。さらにプレミアには、英国王室からヘンリー王子が退役軍人たちと会場に駆けつけ、ノーラン監督やキャストたちと和やかに歓談、固い握手を交わして最新作の完成を祝福していた。ケネスは、「ご存知のように彼も兵士であったわけだ。そして彼はほかの退役軍人の皆さんを同伴する。彼らが本作についてどう思うかというのはとても大切だと思う。監督と我々がやろうとしたことが、戦争体験の現実に対して敬意を払うものとなっていることを願っているよ」とコメント。ノーラン監督が「イギリス国民のDNAに組み込まれている」と語る通り、英国人の魂に刻まれた実話を映画化した本作。まさに国を挙げての応援となり、ワールドプレミアは大盛況となっていた。『ダンケルク』は9月9日(土)より全国にて公開。(cinemacafe.net)■関連作品:ダンケルク 2017年9月9日より全国にて公開(C) 2017 Warner Bros. All Rights Reserved.
2017年07月14日来日中のキアヌ・リーブスが6月13日(火)、都内で行われた主演作『ジョン・ウィック:チャプター2』のジャパンプレミアに、前作に続きメガホンをとったチャド・スタエルスキ監督とともに出席した。伝説の元殺し屋ジョン・ウィックが、殺された愛犬の復讐を果たすため、銃とカンフーを融合させた新銃術「ガンフー」を武器に大暴れした前作『ジョン・ウィック』から“5日後”を舞台にしたシリーズ第2章。今作では自宅を爆破されたジョンが、復讐を恐れた伊マフィアに、7億円もの懸賞金をかけられ、世界中の殺し屋から命を狙われてしまう…。全米では公開からわずか8日間で前作のトータル興収を上回るヒットを記録している。キアヌの代表作『マトリックス』シリーズで、モーフィアスを演じた“盟友”ローレンス・フィッシュバーンが組織を束ねるキング役で出演しており、「いまも友情で結ばれているからね。彼がパート1をすごく気に入ってくれたので、『じゃあ、続編に出ない?』って誘ったんだ」と再共演を実現させた熱い友情を明かした。この発言に対し、スタエルスキ監督は「メールでオファーして、1時間で返事が来たよ。その1週間後には、ローレンスも撮影に合流してくれたんだ」と感謝を示していた。また、すでに「第3弾決定!」のニュースが報じられた件について、キアヌは「待って、待って」と慌てた表情。「もし、さらなる新作を製作できればいいなと思うし、実現することを祈っている。すべてはここにいる皆さんにかかっているよ!」と期待を示し、「日本でロケするのもいいね。皇居はどうかな?もちろん、中に入ったりはしないよ(笑)」と少年のように大はしゃぎ。「三船敏郎さんが出演した黒澤明作品、それにサニー千葉(千葉真一)さんにも影響を受けている」と日本文化への愛も語った。ジャパンプレミアには歌手の和田アキ子が登場し、代表曲「あの鐘を鳴らすのはあなた」にちなみ、キアヌ、スタエルスキ監督とともにヒット祈願の鐘を鳴らしていた。『ジョン・ウィック:チャプター2』は7月7日(金)より公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:ジョン・ウィック:チャプター2 2017年7月7日よりTOHOシネマズ みゆき座ほか全国にて公開(C) 2017 Summit Entertainment, LLC. All Rights Reserved.
2017年06月13日●予算関係なく鑑賞料金は同じTSUTAYAが主催するプロ・アマ問わずの映画コンテスト「TSUTAYA CREATORS’ PROGRAM FILM」(以下TCP)。受賞作には最低でも5,000万円の製作費が用意されるという破格の"映画愛"は業界内で話題となり、毎年数多くの作品が寄せられている。3回目を迎える今年も、いよいよ応募期限が迫ってきた(WEBエントリー締め切り:6月13日/企画書など郵便物送付締め切り:6月16日必着)。マイナビニュースでは、昨年受賞した4人に接触。受賞作の制作前に受賞の喜びや過程、そして"映画愛"を掘り下げた。第3弾は準グランプリを受賞した金井純一氏(33)。短編映画『転校生』(12年)で札幌国際短編映画祭で最優秀監督賞、最優秀国内作品賞を受賞し、劇場長編デビュー作となる『ゆるせない、逢いたい』(13年)が釜山国際映画祭に出品されるなど、国内外から高く評価されてきた。受賞作『ファインディング・ダディー(仮)』の主人公は、中学生の娘と幸せに暮らしていたが、娘が白血病であることが発覚。骨髄移植のために血液検査を行ったが、血が繋がっていなかった! すべては愛する"娘"のため。主人公は本当の父親を探すために亡き妻の浮気調査をはじめる。監督デビューをしたての頃にプロデューサーから言われた「三行理論」を柱に、「笑いあり、涙あり」のエンターテイメント作で勝負する金井氏。「面白くない脚本でも、演出で面白くできる」は決して大言壮語ではなく、確かな経験と自信から発せられた言葉だった。僕らを金で釣ってくれ――。"映画人・金井"の魂の叫びを届ける。○予算が足りなくなることの弊害――準グランプリの受賞、おめでとうございます。率直なお気持ちは?今後、撮影することになると思いますので、次の仕事が決まっているというのはすごくうれしい(笑)。――最終審査のプレゼンでは、静止画の説明から、登場人物が生演技を披露するというサプライズ演出でした。企画には自信がありましたが、やっぱりどう伝えるかが重要ではないかと考えました。映像だとお金がかかる。でも、スチールだけだとプレゼンとして弱い。そこで、スチールで説明した後に、登場人物の生演技を見せるのが面白いかなと思って。結婚式のプロフィールムービーって、感動するじゃないですか? 新郎新婦を目の前にしながら、2人の過去をスチールで振り返っていくと自然と心に残りますよね。今回お願いしたのは、私立恵比寿中学の舞台にも出演されている役者さんの2人。舞台のメイキングの編集をしていて記憶に残っていたので、『ファインディング・ダディー(仮)』のイメージキャストとしてピッタリかと思い、連絡させていただきました。――最終審査での生演技。責任重大ですね。そうですね。ただ、普段から舞台をやられているので、そこに不安はありませんでした。やっぱり、映像畑の役者だったら緊張するだろうなと。場なれしている人が受けてくれて安心していましたが、僕自身は緊張していました(笑)。――アニメーション制作会社・スタジオ地図の齋藤優一郎さんが審査員を務められていましたが、かなり長めのアドバイスがありましたね。齋藤さんはアニメのプロデューサーで、作っているものはエンタメで共通しているのですが、めちゃくちゃ熱が入ったお言葉をいただけてビックリしました。アドバイスをいただけて、ありがたかったです。――すでに映画を何本も撮られている中、今回のTCPに懸けていたと聞きました。どのような思いだったんですか?今まで何本かオリジナルを撮ってきたんですが、予算が全然足りなくて。オリジナルだからこそ、「表現できること」を追求したいんです。脚本を削ったり、撮影日数を短縮したりして費用を捻出しているわけですが、お金がないとできないこともあるんですよね。制作体制や希望のキャストとか。決して爆破シーンをやりたいとかではないんですけど(笑)、ちょっと足りないと思う場面が何度もあったので今回応募してみました。――過去作品はギリギリのやりくりだったわけですね。そうですね。お客さんにしてみれば、鑑賞料金は同じなので、多かろうが少なかろうが関係ないと思うんですが、いつも「観る価値のある映画」を作らないといけないと思っているので。予算を言い訳にしないようにはしていて、毎回全力で作ってきました。でも、宣伝にもお金は掛かるわけで、自分の力では届かない領域もあると思います。まずは、良い映画を作ること。それに加えて、しっかりと宣伝して伝えていかないと、世の中に広まっていかないんじゃないかと。○映写スタッフ時代に感じたギャップ――もともと、映写スタッフを5年間やられていたと聞きました。その時も自主映画を作っていて、作りたいものを作る側であると同時に、それを届ける側でもありました。お客さんの反応を見ると、そのギャップを感じるわけですよ。自分が作りたいものがある中、ヒットしている作品はこれなのか、とか。映画館はお客さんが入ってくれることで成り立っているわけで、僕のバイト代もお客さんのおかげでいただけている。お客さんは少ないけれども好きな映画、お客さんがめちゃくちゃ入っているけど、そこまで好みじゃない映画。いろんな作品がありました。届けたいものを作って、たくさんのお客さんに見てもらえる。当たり前ですけど、それがベストですよね。――ビジネスとして映画を作るとなると、映画に対する考え方も変わってくるものでしょうか。仮に僕が天才監督で、毎作品お客さんの度肝を抜いていたらたぶん変わらないと思いますが、残念ながらそういうタイプではありません(笑)。映画の面白味は、自分でストーリーを生み出せること。ゼロから作っていって、たくさんの人に観てもらえる。でも、作る上ではたくさんの人が関わってくるので、いろいろな人を引っ張っていく必要があります。自分一人の力、少なくとも僕一人では絶対にできない。そういう責任で考えを変えなきゃいけない時もありますが、自分一人でできないからこそ楽しいんですよね。みんなの力を乗せて、お客さんに届けたい。それが「良い映画」と評価されて、ヒットへと結びつくのが自分の目標です。自主映画を作っていた僕を知ってくれている人は、「なんでそんなことになっちゃったの?」と思われるかもしれませんが……そういうことじゃないんですよね。自主映画はアマチュア。ビジネスとして成立させながら、「良い映画」を作る。それがプロの監督だと思います。●「この映画、三行で言うと?」――最終審査会の壇上で「面白くない脚本でも、演出で面白くできる」とおっしゃっていたことを思い出しました。映画で何を観るのかというと、物語もその1つではあるんですが、やっぱり「人」を観に来ていると思うんですよね。このあたりは、人によって違いはあると思います。映画のストーリーが難解で理解できなかったとしても、登場する「人」にさえ興味を持ってもらえれば、最後まで観てもらえるのかなと。話が破綻していても、そこに出てくる人は生き生きとしている。そんな人の息遣いを、一本の映画に閉じ込める。それが演出だと思っています。――なるほど。現場では出演者一人ひとりと、密にやりとりするんですか?それがむしろ逆で。リハもそんなにやりません。本読みって、苦手な役者さんが意外と多いんですよね。撮影前に、なぜわざわざ集まって脚本を読み合わせるのか、と。緊張するのであまりしたくないという人もいるんです。それよりも、一緒にお酒を飲んだり、食事をしたりして話した方が長い目で見ると作品のためになったりします。脚本の解釈の前に、映画に対してどのような思いがあるのかとか、そちらの方が大事で。一度腹を割って話しておくと、その後の流れが全然変わってきます。本読みは、気合いが入っている人もいれば、そうではない人も。中には、全部覚えて臨む方もいらっしゃいます。でも、結局は現場でやってみないとわからないことの方が多い。気心知れている役者さんから「あれって何なの?」と聞かれたこともあります。もちろん、希望されればやりますが、そこで演出しても結局は現場に行かないと分からない。僕としては、みんなの気持ちが1つになって、映画に向かっていけばいいのかなと思います。――現場では、どのように役者の演技を引き出しているのでしょうか。 納得がいかなければ、何度も撮り直す?重要なシーンで、作品自体が成立しなくなる場合は粘ります。ただ、編集も自分でやっているので、例えば前半が良くて、後半失敗した時にはOKにします。これまでは限られた予算と少ない日数だったので、粘れるところも限定されていました。○なぜ「三行理論」にこだわるのか――今回の『ファインディング・ダディー(仮)』を思いついたきっかけは?シリアスな出来事を夢で見たことがあって、夜中に起きて急いでメモしました。初めてのことです。朝起きてシナリオにしようと思っていたんですが、やっぱり夢なのでなかなか話がつながらなかった。ただ、TCPを知って、シリアスな方じゃなくてエンタメの方に振っちゃってもいいのかなと。コミカルな要素を入れていったらアイデアが膨らんでいきました。シリアスなシチュエーションにも、笑いが生まれるのではないかと。ひょっとしたら、戦時中の防空壕の中でも……ほとんどなかったとは思いますが、どこかで笑いがあったのかもしれない。現実世界でも、笑いの要素があった方がすごく心に染みますよね。それを物語に落とし込むと、ドラマ性が強まり、全体の世界観が豊かになる。僕が映画でやりたかったことです。――確かに。すごく落ち込んでいても、笑ってしまったり、いつもと同じようにお腹が空いたりしますよね(笑)。そうなんですよね(笑)。それってすごくリアルなことで。自分の中では熱いテーマです。――プレゼンでは、「企画は3行で説明できるものじゃないとダメだ」と。あれは誰かの教えなんですか?初めて映画を撮った時、あるプロデューサーから言われたことでした。「この映画、三行で言うと?」と聞かれて、「言えないから映画にするんじゃないですか」と反論したのですが(笑)、「そこは落ち着いて考えてみて」と言われて。黒澤明監督の『七人の侍』を思い浮かべてみて……確かに三行で説明することができる。その「三行」さえ決まっていれば、脚本を書き直していっても、芯はぶれないんですよね。映画作りにおいてはいろいろなことが起こりますが、「この映画は何か」という核となる部分をスタッフみんなで共有できる。映画では大事なことなんじゃないかと、自分は思います。○スタッフ側にもお金を落として――今の日本映画界についてはどう思われますか?映画はなくならないと思います。アニメもありますし、コンテンツも豊富です。今は少女漫画原作ブームですが、あれもずっと続くわけではない。そうやって流行や傾向をぐるぐる回りながら、たまにすごい作品が飛び出してくる。作り続けられる環境があるのは、決して暗いことではないと思います。ただ、なくならないための工夫もちゃんとしていかないといけない。若手にチャンスを……チャンスは与えられるものじゃなくて、つかむものだと思うんですけど。今は二極化してきていて、テレビの人が映画を撮っていたりします。かたや、僕はフリーランスでやっていて、自主映画からやっていると、相当お金がない。制作費が上がって、監督やスタッフにお金が落ちるようになったら、気合いが入る人がいっぱいいるんですよ。予算があるだけで全然テンションが違う。めちゃくちゃパワーになる。それは贅沢な暮らしをしたいとかそういうことではなくて、むしろ逆。予算があれば、いい機材を使っちゃう。この業界にいる人たちはそういう人々です。スタッフ側にきちんとお金を落としてほしい。そこは出資者側の方々に強く言いたい。僕らをお金で釣って下さい。ものすごい勢いで、クリエイティブな方向に走っていくはずです。■プロフィール金井純一(かない・じゅんいち)1983年6月27日生まれ。埼玉県出身。大学在学中からドキュメンタリー作品をはじめとした映像作品を制作し、2007年の伊参スタジオ映画祭にてシナリオ大賞を受賞。2012年、短編『転校生』が第7回札幌国際短編映画祭にて最優秀監督賞、最優秀国内作品賞の2冠。2013年11月公開の『ゆるせない、逢いたい』で劇場長編映画デビューを果たし、2013年釜山国際映画祭NewCurrents、香港アジア映画祭、モロッコマラケシュ映画祭、フランスウズール国際映画祭でコンペティション部門にノミネートされ、ウズール国際映画祭では観客賞を受賞。そのほか、『さよならケーキとふしぎなランプ』(14年)、『ちょき』(16年)など。
2017年06月10日ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)が、日本で初めてのショーを開催。滋賀県のミホ・ミュージアム(MIHO MUSEUM)で、2018年リゾートコレクションが発表された。これまでパームスプリングスの砂漠、リオデジャネイロの海と、場所や環境を変え、コレクション発表の旅を続けてきたルイ・ヴィトン。今回は、パリの「グラン・ルーブル」や「ガラスのピラミッド」を手がけた建築家・I.M.ペイによる、”地上の楽園”ミホ・ミュージアム(MIHO MUSEUM)が旅の目的地となった。ショーの蓋を開けると、タイトスカート、パンツスーツ、スリムなパンツなど、アーバンを意識したニコラ・ジェスキエールらしい要素が溢れていた。しかし、舞台は日本。一見シティライクな現代スタイルにも、和のエッセンスが落としこまれ、新しいジャポニズムの誕生を予期させる。インスピレーションとなったのは、侍、武道の稽古着、式服、葛飾北斎など。世界で活躍する北野武、日本の名監督・黒澤明といった映画人たちの名もあった。ジャカードのドレスやジャケットには、松のような絵柄が描かれ、スタッズ付きのレザートップスは鎧のように設計され、和の心を彩る。特徴的なのは、帯のようなウエストマーク。また、レースなどで仕立てたイブニングドレスは黄金色を交えて、能舞台を想起させる輝きを持たせた。2018年リゾートコレクションのビジュアルは、デザイナー山本寛斎が手掛けた。デヴィッド・ボウイの衣装をデザインしていた、山本への敬意を称し、彼が手掛けたアイコン、キャラクターたちをルイ・ヴィトンのバッグ、アクセサリーに登場させた。モデルたちの顔には、歌舞伎役者を想起させる独特なメイクを。和顔へチェンジしたモデルたちの中には、2017-18年秋冬ウィメンズコレクションにてランウェイデビューした、日本人モデル江原美希の姿もあった。様々な場面で、我々日本人を喜ばせる演出がたくさん用意され、温かみのあるショーの完成に繋がっている。
2017年05月20日来日中のジェームズ・マカヴォイとM.ナイト・シャマラン監督が4月26日(水)に都内で行われた映画『スプリット』のトークイベントに来場。その席でシャマラン監督はこの日の深夜1時(日本時間4月27日午前1時)に「ある重大な発表をする」と予告した。『シックス・センス』で世界中を熱狂させたシャマランの“完全復活作”とも言われ、全米で3週連続1位を獲得するなど高い評価を受ける本作。マカヴォイが女子高生3人を拉致監禁する、23人の人格を内包する解離性同一性障害の人物を演じていることも話題を呼んでいる。映画の中では9人の人格が表面に出てくることになるが、マカヴォイはアプローチについて「普段の9倍の苦労があった」と苦笑交じりに述懐。それでも、シャマラン作品への出演は「自分のキャリアにとっても非常に重大な意味を持つこと」と語った。日本の映画への出演はありうるか?と尋ねられると「もちろん。いい脚本があればどこにでも旅するよ」と即答。さらに「『どこにでも』ではなく、『日本ならば特に』だね」とリップサービスも!シャマラン監督は大学時代から、いわゆる“多重人格”である解離性同一性障害について興味を持っていたそうで「映画に描かれているのは、実際に存在する症例です。ある人格が高血圧なのに、ある人格は糖尿病持ちでインシュリンが手放せなかったり、別の人格には全くそういう症状が出ないということもあります。脳が『できる』と信じ切ることで重いものを持ち上げられたりということも実際に起こりうること。脳と身体はいかに繋がっているのか?非常に興味深く、不思議なんです」と興奮気味に語る。自身の映画作りについて「新しい物語を、新しい方法で伝える。そのやり方を見出すことにワクワクを感じるんです」と語り、本作に関して「見ているうちに、観客が『あれ? このジャンルかと思ったら、違うジャンルなの?』という驚きを何度も感じてもらい、最後の最後でまた『え?』という衝撃を感じてもらえると思う」と自信を口にした。この日は、監督のファンだという「品川庄司」品川祐&庄司智春、そして、映画に出てくる拉致される少女たちと同じ現役女子高生で、第14回全日本国民的美少女コンテストでグランプリを受賞した高橋ひかるもゲストで登場!庄司さんがシャマラン監督に品川さんを「彼も映画監督なんです」と紹介すると、シャマラン監督は興味津々!「何を撮ってる?アクションならなんで筋肉ムキムキの相方(=庄司さん)を起用しないんだ?コンビの間で気まずさはないの?」と質問を浴びせる。庄司さんは「(気まずさは)ありますね。コンビ間で立場と収入に差が…」と世界的巨匠に人生相談(?)し、会場は笑いに包まれる。高橋さんは、シャマラン監督の『アンブレイカブル』公開の2001年生まれの15歳。ストレートにシャマラン監督に「Please take me to Hollywood!(私をハリウッドに連れて行ってください!)」と猛アピールを見せていた。シャマラン監督は日本での映画公開を前に改めて、黒澤明、宮崎駿、是枝裕和など影響を受けた監督の名を挙げ「この映画の最後の公開国が、特別な気持ちの繋がりを感じている大好きな日本であることに不思議な感覚を味わってます」としみじみと感慨を口にする。そして「今日の深夜1時に、ある重大な発表をするから、僕のTwitterをチェックしてください」」と不敵な笑みを浮かべて予告!一体何が発表されるのか?『スプリット』は5月12日(金)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:スプリット 2017年5月12日より全国にて公開(C) 2017 UNIVERSAL STUDIOS. All Rights Reserved.
2017年04月26日現在製作中のウェス・アンダーソン監督の最新作『Isle of Dogs』(原題)。日本を舞台にしたストップモーション・アニメーションとなる本作のアイデアには、黒澤明監督の名作と伝説のストップモーション・アニメーションが影響を与えているという。このたび、日本のファンに向け、アンダーソン監督本人からその件にまつわるコメントがシネマカフェに到着した。全世界で大ヒットし、アカデミー賞最多9部門ノミネート、最多4部門受賞の『グランド・ブダペスト・ホテル』(’14)の製作陣が再結集する本作は、2018年に全世界公開予定。全編にわたり日本を舞台とし、失踪した愛犬を探す少年と犬たちの壮大な旅と冒険を、『ファンタスティック Mr. Fox』(’09)と同じくストップモーション・アニメーションで描き出す。声優陣には、ビル・マーレイ、ジェフ・ゴールドブラム、エドワード・ノートン、ハーヴェイ・カイテル、ティルダ・スィントンほかアンダーソン監督作品常連の豪華俳優たちに加え、新たにスカーレット・ヨハンソン、グレタ・ガーウィグ、ブライアン・クランストン、リーヴ・シュレイバー、コーユー・ランキン、オノ・ヨーコら多彩な才能が集結する本作は、ただいま絶賛製作中だ。先日、海外ニュースサイト「IndieWire」でのインタビューにおいて、最新作『Isle of Dogs』のアイデアの源泉について語ったアンダーソン監督。アンダーソン監督がまず挙げているのが、60~70年代にTVアニメ(ストップモーション・アニメーション)として一世を風靡した「ランキン・バス クリスマス スペシャル」。日本では「ルドルフ赤鼻のトナカイ」でもお馴染みだ。アーサー・ランキン・Jr.とジュールズ・バスによる「ランキン・バス・プロダクション」のもと、日本の人形アニメの第一人者・持永只仁(MOMプロダクション)が人形製作を手がけた。アンダーソン監督は、この作品を子どものころに夢中で見ていたそうで、「いつか自分でもあんな作品(人形アニメーション)を作って見たかったんだよ」と語っている。そして、もう1つアイデアの源泉として挙げているのが、黒澤明監督。本作を制作にするにあたり、黒澤監督への熱烈なる敬愛を余すことなく表明しているアンダーソン監督は、「新作『Isle of Dogs』は黒澤作品からの影響のほうが(ストップモーション・アニメーションより)大きいかもしれないね」と断言。そこで、今回特別に日本のファンに向け、アンダーソン監督本人にお気に入りの黒澤作品を聞いてみると、「もちろんお答えするよ!挙げるとすれば、『天国と地獄』『悪い奴ほどよく眠る』『酔いどれ天使』かな」と、意外にも混沌とした社会を見つめた人間ドラマやサスペンスが並ぶ。また、1つめに挙げた「ランキン・バス・プロダクション」は、日米合作作品も多く残しており、のちに関連会社が宮崎駿監督作品『風の谷のナウシカ』の制作母体となったことでも知られている。黒澤監督同様、宮崎監督作品にも深い敬意を持っていると常々明かしているアンダーソン監督の日本文化への愛が伝わってくるコメントだ。日本を舞台というだけでなく、日本のエンターテインメントの源流にまで視野に入れた最新作で、どのような世界が展開されるのか期待が膨らむ。『Isle of Dogs』(原題)は2018年、公開予定。(text:cinemacafe.net)
2017年03月23日士郎正宗原作の「攻殻機動隊」を実写化した米映画『ゴースト・イン・ザ・シェル』の来日記者会見が3月16日(木)、都内で行われ、主演のスカーレット・ヨハンソン(少佐役)が出席。「キャラクター同様、自分自身が成長できた」と意欲作に強い手応えを示した。エリート捜査組織公安9課に配属された、世界でただ1人の“脳以外は全身義体の世界最強”の少佐(スカーレット)が、巨大企業を狙うサイバーテロ事件の捜査を通じて、自らの存在を揺るがす衝撃的な真実に導かれる。会見にはビートたけし(荒巻役)、ピルー・アスベック(バトー役)、ジュリエット・ビノシュ(オウレイ博士役)、ルパート・サンダース監督が同席した。「私にとっては長い旅路だった。日本が生んだ原作を映画化したこの作品を、最初に東京でお披露目できて、とても興奮しています」とスカーレット。オファーを受けた際には「どう実写化するのか、自分の中でイメージできず、怖気づいた」というが、サンダース監督との綿密なディスカッションを通して、「自分自身の存在に疑問を抱くというヒロイン像に徐々に魅せられていき、ついには作品のテーマが脳から離れなくなった」と心境も変化。「未知の世界に一歩を踏み出す決意はできた。心身ともに大変な作品でしたが、人として、女優として学ぶことも多かった」とふり返った。日本人キャストとして重要な役どころに挑んだたけしさんは、「これほど本格的で予算も大きなハリウッド作品は初めてで、自分にとってはいい経験」。共演シーンも多いスカーレットに対し「役者としてどう振る舞うべきか、ここにいるスカーレット・ヨハンソンさんに教えていただいた。さすがプロ!」と太鼓判を押した。また、原作ものの映画について「ファンに文句を言われる宿命」としながらも、「見事な作品。原作に忠実であり、新しい要素も入っている。唯一の失敗は、荒巻かな(笑)」とジョークを交え、本作を絶賛した。「僕自身が大ファンだったから、バトーを演じる不安はあったけど、すばらしいチームに巡り合えて、不安は吹き飛んだよ」(アスベック)、「すばらしい世界観の一部になれて、本当に光栄。初めて脚本を読んだときは、まるで“暗号解読”のようで、すべてを理解はできなかったけど、難しくもあり挑戦しがいがあるキャラクターだった」(ジュリエット)と共演陣も、日本が生んだ「攻殻機動隊」=『ゴースト・イン・ザ・シェル』のとりこ。全世界注目のプロジェクトに大抜擢されたサンダース監督は、「原作は描くのはテクノロジーの進歩を通して、何をもって人間なのかという偉大なテーマで、現代社会ではより身近なものになっている。大きな挑戦だったが、その分『受けて立つ』という気持ちだった。(黒澤明監督の)『醉いどれ天使』と『ブレードランナー』が出会ったようなスタイルを目指した」と話していた。『ゴースト・イン・ザ・シェル』は4月7日(金)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:ゴースト・イン・ザ・シェル 2017年4月7日より全国にて公開(C) 2016 Paramount Pictures. All Rights Reserved.
2017年03月16日黒澤明監督が手掛けた1985年公開の映画『乱』が、この度デジタル修復を行い、『乱 4K』として4月1日(土)より公開されることが決定。これにあわせて、初出しビジュアルと予告編も到着した。戦国時代。猛将・一文字秀虎は七十歳を迎え、家督を3人の息子に譲ろうとする。乱世にも関わらず息子たちを信じて老後の安楽を求める父に異を唱える三男の三郎を、秀虎は追放してしまう。だが一の城と二の城の城主となった太郎と次郎は、三郎の案じた通り、秀虎に反逆し、血で血を洗う争いが始まる。その陰には、実の父と兄を秀虎に殺された太郎の正室・楓の方の策謀があった…。『乱』は、構想10年、製作費26億円をかけて挑んだ黒澤監督の晩年の最高傑作。キャストには仲代達矢、寺尾聰、根津甚八、原田美枝子、宮崎美子ら日本映画を代表する俳優たちが登場し、アカデミー賞ほか国内外の映画賞を多数受賞するなど大ヒットを記録した。そして今回、2015年に最先端技術でデジタル修復を行い、本作の圧倒的なスペクタクルと映像美を、4Kクオリティの素晴らしい画と音で楽しむことができるようになっているという。そしてこのほど公開されたビジュアルと予告編は、今回の上映のために新たにデザイン・編集した初出しの完全オリジナル。ポスタ-ビジュアルは、激しく壮大な騎馬合戦を背景に、鬼気迫る表情でたたずむ仲代さんの姿が目を引くインパクトのある作りに。また予告編では、寺尾さん、根津さん、原田さん、ピーターなど豪華キャスト陣も加わり、ダイナミックで色彩豊かな映像や、愛憎にまみれた家族同士の争いを展開する名シーンの数々が盛り込まれている。世界を代表する巨匠が自ら、「ライフワーク」だと宣言した究極の反戦ドラマ。迫力たっぷりの4Kで体験できるこの機会を、ぜひ見逃さないでいて。『乱 4K』は4月1日(土)よりYEBISU GARDEN CINEMAほか順次公開。(cinemacafe.net)
2017年02月09日デンマークのコペンハーゲンに生まれ、マーベルコミックとブルース・リーをこよなく愛する日々を送っていたマッツ・ミケルセン少年。このときの彼はもちろん、大人になった自分が『ドクター・ストレンジ』という名のマーベル世界で、ブルース・リーばりのアクションを披露することになるなど夢にも思っていなかった。「スパイダーマンが好きだったんだ。筋肉もなく、けれども口だけは一人前のピーター・パーカーに10歳の僕は共感してしまった。しかも、そんな彼に超人的な力が突然備わる。それって、どんな子どもも夢見るシチュエーションだろう?あとはハルクも好きだったな。マーベルコミックやブルース・リー好きの友だちは周りにもたくさんいたけど、僕はちょっと、それらに時間を費やし過ぎていた子どもだったかもしれない(笑)」。『ドクター・ストレンジ』で演じたカエシリウスはマッツ少年が愛したヒーローではなく、それどころかヒーローのドクター・ストレンジと相対する存在。だが、信念を持って行動し、戦いを繰り広げる闇の魔術師カエシリウスを「悪」と決めつけることはできない。「僕は常々、演じる人物に“生”を吹き込みたいと思っている。それがたとえ悪役であってもね。高笑いをしながら子どもを喰らう悪役はもう古い。昨今の悪役はもっと興味深いし、大抵がヒーローの写し鏡になる存在でもあるんだ。だからこそヒーローは葛藤するし、敵の持つエネルギーから自分を引き離そうとする。ということは、悪役も説得力を持っていなくてはならない。それがいまの悪役、いまの世界なのだと思う」。まさに「写し鏡」であることを物語るようなアクションシーンが、中盤に訪れる。「アクションはこれまでにも経験してきたけど、カンフーは初めて。もちろん夢の時間だったし、『体が動くうちにやっておかないと!』と思った(笑)。大変だったけど、ベネディクト(・カンバーバッチ)や素晴らしいスタントチームと共に、ネバー・ギブアップの精神でいいシーンにできたんじゃないかと思っているんだ」。「大変」と言いつつどこか余裕を感じられるのは、子ども時代から準備は万全だったからか。しかしながら、俳優の道を歩み始めた頃もまだ、後の自分がマーベル映画や、はたまた『スター・ウォーズ』シリーズに出演することなど予期していなかったという。「デンマーク以外の国で仕事をする自分すら想像していなかったしね。いまだにシュールな感じがするよ。でも、デンマークの一俳優である僕がハリウッド大作に参加し、興味深いキャラクターを演じさせてもらえるなんて本当に光栄だと思っている。自分の仕事ぶりが誰かの目に留まり、評価されたということでもあるから」。母国デンマークをはじめとするヨーロッパの映画からアメリカのTVドラマ、ハリウッド大作まで。いまや世界各国を飛び回り、作品に飛び込むのがマッツの俳優人生だ。「作品選びにおいて最も大切にしているのは、監督。その次に大事なのは、脚本。確固たるビジョンがあり、そのビジョンを不眠不休で形にするエネルギーを持っている監督かどうか。そんな監督であれば、たとえ理解の範疇を超えた企画であったとしても、一緒にやりたいと思えるものだよ。もちろん、脚本が素晴らしいに越したことはないけどね」。一緒に仕事をしたい監督は、「たくさん。本当にたくさん」。苦悩の表情を浮かべてみせる。「すでに亡くなった人たちも含めてね。その中には、日本を代表する名匠(黒澤明)もいる。でも、どう頑張っても会えないから、彼らの作品を観て自分を慰めるよ(笑)。“仕事をしたい監督のリスト”を作らないといけないのであれば、僕の長年のヒーローであり続けているマーティン・スコセッシがトップに来るかな。えっ?彼も日本に来ていたの?ニアミスじゃないか…。でも、それが人生ってものだよね」。昨年はカンヌ映画祭で審査員も務めたマッツだが、「実は俳優になってからの方が映画を観なくなった。理由を何度も考えたけど、はっきりした答えは出ない」とのこと。しかし、“仕事をしたい監督のリスト”が長いものになるほど、映画愛は深い。「映画に関わる者として、いろいろなことに気づいてしまうのが一因かもしれない。リラックスして観られないんだ。でも、そうだね…、僕にとって大きな意味を持つ作品を1つ挙げるとしたら、(クシシュトフ・)キェシロフスキの『デカローグ』かな。いまも繰り返し観ているよ。出演者はあまり知られていない人たちばかりだけど、だからこそクリーンで美しい傑作だと思う」。さて、2010年にはデンマーク女王からナイト(騎士)の称号を授与され、“北欧の至宝”とも称されるマッツだが、俳優の兄ラースもナイトの称号保持者。つまり、ミケルセン家には“至宝”が2人もいることになる。こう指摘してみると、「あと3人いるよ。妻と子どもたち2人も、僕にとっては至宝だから」。何て素敵な答え。「“至宝”なんて言われると、暗殺されるんじゃないかと恐怖を感じるよ(笑)。デンマークにはまだ国王という存在もいることだし、争い事には巻き込まれないようにしないと。でも、皆さんがそう言ってくださるということは、僕たちの作った作品や演じた役を気に入ってくださっているということだと思う。だから、もちろん嬉しい。僕らが映画を作るのは自分たちのためではなく、皆さんに観ていただきたいから。皆さんが『よかった。好きだ』と言ってくださる以上に、僕らが求められることはないしね」。(text:Hikaru Watanabe/photo:You Ishii)■関連作品:ドクター・ストレンジ 2017年1月27日より全国にて公開(C) 2016MARVEL
2017年01月30日黒澤明監督の代表作『七人の侍』(1954)と、ハリウッドリメイクされた名作『荒野の七人』(1960)の2作品を原案に、再リメイクされた映画『マグニフィセント・セブン』が1月27日に公開を迎えた。このたび公開を記念して、"7"という数字に秘められた謎について紹介。まずは、幸運の数字"ラッキー7"と呼ばれる理由について。このラッキーセブンは、アメリカのメジャーリーグで起こったプレーが起源と言われている。きっかけは1885年、シカゴ・ホワイトソックス(現:シカゴ・カブス)の優勝がかかった試合で、7回にホワイトソックスの選手が打ち上げた平凡なフライが強風に吹かれホームランとなり、チーム優勝へと導いた出来事。勝利投手が「ラッキーセブンス」と表現したことから、7は縁起がいい数字という思想が生まれたという。続いて、日本における7の存在について。七夕、七草、七味唐辛子、七福神、七不思議…日本国内でも7のつく言葉はたくさん存在している。法事関係の「初七日」「三十五日」「四十九日」といった「死者にまつわる数字」でもあることから、縁起の悪い数字なのではと思う人もいるそうだが、この数字は「祖霊(先祖)を神様として奉る」と言う民間信仰に由来するため、決して「縁起の悪い数字」というわけではないという。この"7"という数字は、映画界でも重要な数字だ。『アベンジャーズ』『ザ・ドラえもんズ』『白雪姫と七人のこびと』『龍三と七人の子分たち』など、7人組が活躍する名作が数多く存在。実は7人というのは人間が一度に覚えられるキャラクターの限界であり、それぞれの個性を生かしきれる最大の人数が"7"だと言われている。またビジュアル的に「並んだ時に見栄えがイイ」というのも大きなポイント。センターにリーダーが1人、左右に3人ずつ、きれいに並べるのは7人組ならではといえる。すでに挙げた作品、そして本作の原案『七人の侍』『荒野の七人』のほかにも、『セブン』や『007』シリーズなど、多くの傑作が存在。映画だけに限らず、テレビドラマでは『男女7人夏物語』『ワイルド7』、漫画では『七つの大罪』、アニメでは『交響詩篇エウレカセブン』『マクロス7』、ゲームでは『ドラゴンクエスト7』『ファイナルファンタジー7』と、7がつく作品は多い。そんな"7"がタイトルに用いられている『マグニフィセント・セブン』は、『トレーニング デイ』『イコライザー』『サウスポー』などで知られるアントワーン・フークアが監督を務め、主演のデンゼル・ワシントンをはじめ、クリス・プラット、イーサン・ホーク、イ・ビョンホンなど豪華キャストが集結。アウトローな7人による復讐劇と正義を描く。
2017年01月29日第89回アカデミー賞において最多13部門14ノミネーションに輝く“大本命”『ラ・ラ・ランド』のジャパンプレミアが1月26日(木)、都内で行われ、主演のライアン・ゴズリング&デイミアン・チャゼル監督が日本のファンに向けて、本作をアピールした。すでにオスカー前哨戦で近年例を見ない一大旋風を巻き起こしている『ラ・ラ・ランド』。先日発表されたアカデミー賞ノミネーションでは作品賞をはじめ、ライアンが主演男優賞、チャゼル監督が監督賞候補に挙がったほか、エマ・ストーンが主演女優賞、さらに脚本賞、撮影賞、編集賞、美術賞、衣装デザイン賞、録音賞、音響効果賞、作曲賞、主題歌賞(2曲)で候補に。受賞結果は2月26日(現地時間)に明らかになり、最多11部門を制覇した『タイタニック』『ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還』の記録にどこまで迫るかも注目される。そんな絶好のタイミングで、ライアンが『きみに読む物語』の来日PR以来、実に13年ぶりに日本の地を踏んだ。待ち焦がれたファンの熱気を肌で感じながら、自身も久しぶりの来日を満喫しようと、サインやツーショット撮影など積極的にファンとコミュニケーションする神対応を披露。「いつか、日本で映画を撮りたいな。何かアイデアないかな?」とリップサービスで会場を沸かせた。『セッション』で一躍脚光を浴びた現在32歳のチャゼル監督にとっては、今回が初来日。クラシカルな日本映画にも造詣が深く、「黒澤明や溝口健二ら名匠の作品から多くを学んだから、この作品を日本の皆さんに観てもらえるのは光栄」と感無量の面持ち。“若き天才”のイメージも強いが、壇上でトークする姿は、物静かで謙虚な好青年という印象だ。映画は夢追い人が集まるLA(=ロサンゼルス)を舞台に、ジャズピアニストを目指すセブと女優志望のミアが運命的な出会いを果たし、恋の花を咲かせながら、挫折と栄光を味わう新感覚のミュージカル・エンターテインメント。「監督が思い描くビジョンをもとに、この作品が完成したこと自体が奇跡だし、ラッキーなこと。それだけでうれしいのに、高い評価を得て、(アカデミー賞で)多くのノミネーションを受けたのはこれ以上ない驚きだよ」と吹き荒れる旋風に感慨しきりのライアン。初タッグを組んだチャゼル監督については、「俳優が監督に求める要素すべてを持った人物。野心家であり、それに値する才能があるんだ。たとえ無理だと思えることも、監督の熱意に押されると、現場一丸で頑張れるんだ。すばらしい体験だったよ」としみじみふり返った。一方、チャゼル監督は「僕の夢であるこの映画を実現する上で、ライアンは特別な存在。もちろん、(共演する)エマ・ストーンもね。2人はミュージカル映画というジャンルに、人間味をもたらしてくれた。歌も踊りも、ライアンに至ってはピアノ演奏も全部こなしてくれて、本当にすばらしかった」とこちらも敬意と感謝を惜しまなかった。ジャパンプレミアには、ブロードウェイミュージカルへの出演経験がある女優の米倉涼子が駆けつけ、「すっごくカッコいい」とライアンにメロメロ。昨年末の離婚後、初めての公の場に登場し、芸能マスコミからの問いかけには無言だった。『ラ・ラ・ランド』は2月24日(金)よりTOHOシネマズ みゆき座ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2017年01月26日黒澤明監督の『七人の侍』と、同作をハリウッドリメイクした『荒野の七人』を原案にした『マグニフィセント・セブン』。マグニフィセント(Magnificent)=“偉大なる”7人のうち、お調子者のギャンブラーにして名ガンマンを好演するクリス・プラットの魅力が詰まった本編映像が、シネマカフェに到着した。冷酷非道な暴漢ボーグ(ピーター・サースガード)に町を支配され、愛する夫を目の前で射殺された未亡人エマ。賞金稼ぎのサム(デンゼル・ワシントン)、ギャンブラーのファラデー、凄腕スナイパーのグッドナイト(イーサン・ホーク)、その相棒でナイフ使いのビリー(イ・ビョンホン)らワケありのアウトロー7人を雇い、ついに復讐のときを迎えるが――。本作で演じるキャラクターの魅力を存分に見せつけ、その天才的な銃の腕前を披露するクリス。おもしろくて、カッコよくて、そして大事な場面では優しさも見せる、すべてのモテ要素が満載の姿に、思わず胸キュンとせずにはいられないスペシャルな映像となっている。自らも銃を手に取り、迫る決戦に備えて射撃練習をするエマ(ヘイリー・ベネット)。「綺麗だ。…撃ち方が」と射撃練習をするエマに声をかけ、撃ち方の説明をはじめるファラデー。しかし、エマは彼を遮るように、見事なフォームで射撃を続け、ファラデーを一蹴。冷たくあしらわれ、しょげるかと思いきや、ファラデーは素早く腰の銃を抜き、早撃ちの連射を披露。撃った弾丸は遠くの的へ百発百中!「すげえ、俺って最高だ!」と自画自賛するも、ふと真顔になり、「少し指を引けば人が殺せる。だが一生悪夢が残る」と語りだす。そして、銃を手に自ら戦いに参加しようとするエマを気遣いながら、「戦うならズボンをはけ」と真剣な眼差しで忠告するのだった。圧倒的な射撃の腕を披露しながら、簡単に人を殺めることができる銃を手に取ることの意味をエマに説く、ファラデーの真の姿が映し出されているこの映像。酒飲みのギャンブラーで女好きのお調子者。しかし、銃の腕は超一流の自称“世界一のモテ男”を喜々として演じているクリスは、『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』『ジュラシック・ワールド』など大作映画の主演を果たし、いま最もハリウッドで注目を集める俳優の1人だ。今年は、ジェニファー・ローレンス共演のスペース超大作『パッセンジャーズ』(3月24日公開)、出世作の続編『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス』(5月12日公開)も控えている。銀河でも、恐竜パークでもなく、壮大な荒野を縦横無尽に駆け巡りスマートに銃を撃ちまくるクリス・プラットの新たな姿に注目していて。『マグニフィセント・セブン』は1月27日(金)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:マグニフィセント・セブン 2017年1月27日より全国にて公開(C) 2016 Sony Pictures Entertainment(Japan)Inc.
2017年01月23日