たとえAIが命の選別を始めたとしても、この笑顔を消すことなどできないはず。岩田剛典が見せる柔らかい笑顔には、それほどのパワーがある。ただし、役のためなら持ち前の笑顔を封印することも。『AI崩壊』で岩田さんが演じた警察庁の天才理事官・桜庭誠は、頭脳派ゆえにクールで、シビアで、笑顔を見せはするものの、そこには計算がある。演じた役は「自分には全くない要素」「ここまで頭脳派の役をやったことがなくて。ちょっと優秀なくらいではなく、MITで博士号を取得し、警察庁の理事官にまで上り詰めた超エリートの天才。『どんな人?』と思いました(笑)。想像がつかなかったんですが、その人間性の中に冷たさみたいなものがあるんじゃないかと思って。目はギョロッとしているけど動かず、低温な感じ。と同時に社交性もあって、人たらし的な部分を持ち合わせている。すべて計算なんですけどね」。「海外生活が長く、いろんなものを見てきたからこその社交術を持っている」ともいう桜庭は、国民の生活を支える医療AIの開発者・桐生浩介(大沢たかお)に対しても社交性を発揮。しかし、医療AIの突然の暴走を受け、桐生こそがテロリストだと断定する。「監視用のAIを駆使し、逃亡した桐生を追い詰めていくんです。でも、監視モニターのスクリーンに映し出される映像は別撮りで。何も映っていないグリーンバックを前に芝居をしていました。『この位置に大沢さんが映っている予定です』なんて指示は受けるけど、実際は…無(む)。新境地でしたね(笑)。微妙なニュアンスが問われることもあれば、瞬き1つが意味を持ってしまうこともあって。眼球の位置にも気をつかいました」。桐生を迅速に追い詰める捜査術はスマートで、容赦ない。「ここまでクールになれないし、実際の僕は結構ヌケているし…。自分には全くない要素だったので、桜庭を演じるのは難しかったです」と言いながら見せる笑顔は、やはり桜庭のそれと異なる。自身と役の距離は、「遠くもなく、近くもなく、ほどほどがいい…かも?」だそうだ。「日常の延長にある役のほうが想像はしやすい…。いや、かえって難しいか…。難しい問題ですね。ただ、遠いほうが新鮮ではあるかもしれない。僕自身は人との距離感があまり近くないので、桜庭の近さは新鮮でした。はじめましての相手なのに、『ぐいっ』って。でも、新鮮であればあるほど、説得力を持たせられるかどうかは不安になります。ちゃんと、天才捜査官に見えていました?だとしたら、よかったです(笑)」。難しい役や求められることには「集中力が必要」2019年は、人気者だがヒネくれた高校生になったり、探偵助手を務める元精神科医になったり。そして2020年の始まりは、天才捜査官。そういえば昨年、三代目 J SOUL BROTHERS from EXILE TRIBEの仲間であり、短編映画で演技に初挑戦した今市隆二がこんなことを言っていた。「いろんな役をやっていて、岩ちゃんはすごい」と。「あの映画の隆二さん、素敵でしたよね」と顔を綻ばせつつ、メンバーからの称賛の言葉と向き合う。「いろいろ演じさせていただける年齢になってきたのかなとも思います。それって、僕にとってはすごく嬉しいこと。役というよりは、作品の幅かもしれないですね。『AI崩壊』なんて、まさにそう。大きなプロジェクトで、僕好みの題材で、最高に魅力的でした。だからこそ、どんな役を演じるかより、どんな作品の中にいるかが大事にもなってきていて。ここ3年くらいかな?そう考えるようになったのは」「『どんな役を演じたいですか?』とよく聞かれるんですが、あんまりないかも。『どんな監督と組みたいですか?』なら無限に出てくるんですけど。もちろん、作品の幅が広がる分だけ、役のハードルも年々上がっています。難しい役が多いし、求められることも増えてくる。そこに対してクオリティを落とさず、しっかり打ち返していく。集中力が必要だなと思っています」。「集中力」という言葉に重みがあるのは、このインタビューを行ったのが「シャーロック」のクランクアップ翌日だから。「夜中まで撮影していて。ラストシーンはワンカットの長回しで…って、別の作品の話になっちゃった(笑)。失礼しました」と軽やかに話すが、「しっかり打ち返し」、この場にいるのだろう。今後の作品で組みたい監督は?「ハードでしたけど、体力があるうちに無理はしないと。本当は、もっともっとやりたいくらいなんです。EXILEと三代目の活動がありますから、お話をいただいたのにスケジュールが合わない作品もあって。こればっかりは出会いですね。でも、隆二さんもそうだし、仲間が年々増えている感覚はあって。僕の場合、お芝居の話を共有できる相手は、パフォーマーの先輩で言うと(EXILE)AKIRAさんであることが多かったです。最近はEXILE TRIBEのみんなもお芝居の世界に触れている人がだいぶ増えたから、会話ができますよね。先輩としても、後輩としても。『みんな、もっとやって』と密かに思っています(笑)」。いろいろな作品、いろいろな役に望まれる年齢になり、「もっともっとやりたい気持ち」もある。あとは、1日が24時間以上、1年が365日以上になるのを願うだけ?最後に、先程の発言を受けての問いを投げてみた。どんな監督と組みたいですか?「是枝裕和さん。白石和彌さん。蜷川実花さんには写真を撮っていただいたことはありますけれど、映画でご一緒したことはないのでぜひにと思います。(大ファンを公言している)クリストファー・ノーランが日本で何か撮ってくれないかなあとも思うし。まだまだ続きますよ(笑)」。(text:Hikaru Watanabe/photo:You Ishii)■関連作品:AI崩壊 2020年1月31日より全国にて公開©2020「AI 崩壊」製作委員会
2020年01月27日AIを題材にするなら、今このタイミングしかないと思った『22年目の告白 -私が殺人犯です-』で興行収入24億円超のヒットを記録した入江悠監督が、「ずっと夢だった」と語る近未来を舞台としたオリジナルサスペンス作品に挑戦する。それが、1月31日(金)から公開の映画『AI崩壊』だ。「僕は『バック・トゥ・ザ・フューチャー』シリーズや『ターミネーター』シリーズを観て育った世代。いつか自分が監督になったとき、そういうSF映画をやってみたいなという想いがあったんですけど、これだけの規模でやれる機会なんてそもそもなくて、ずっと胸にしまったままだったんです。それが、『22年目の告白 -私が殺人犯です-』がヒットしたおかげでチャンスをもらえて、こうして実現に至りました」舞台は2030年の日本。人々の生活を支える医療AI「のぞみ」が突然暴走を開始。年齢、病歴、納税額などあらゆるデータをもとに人間の生きる価値を選別。基準に満たない者を殺戮する未曾有の大混乱が巻き起こる。「もともとAIに興味はありました。しかもAIは今が過渡期。あとほんの少し時期が遅れたら、あっという間にAIもひとり1台携帯を持っているのと同じぐらい当たり前のものになる。AIを題材にするなら、まさに花開こうとする今このタイミングしかないなという想いでした」AI暴走の首謀者として指名手配されたのは、「のぞみ」の開発者である天才科学者・桐生(大沢たかお)。国民から英雄扱いされていたはずの桐生は、国家を揺るがすテロリストとして警察から追われる身に。面白いのが、ここで桐生を追跡するのもまたAIであること。最新のAI監視システムが、必死で身を隠す桐生を追いつめる。まさに令和時代の新しい逃亡劇だ。「桐生が逃亡を図る中で、どんなものを見せられるかについては、人工知能学会に入会したり、専門家の方に取材したり、1年間、じっくり時間をかけて調べた上で脚本を書きました。映画の中ではいろんなテクノロジーが登場しますが、本気で権力が国民を監視しようと思ったら、どれもできちゃうそうなんですね。僕たちの生活はそんな恐ろしさと背中合わせにある。そういった危機感を持った上で、来るべきAI社会に向けて『じゃあプライバシーについてどう思うか?』というような議論が広がればという想いを込めました」破格のスケールとテクノロジーで実現したアクション超大作桐生の逃亡劇は、一般道路を封鎖したり、巨大貨物船を貸し切ったり、破格のスケールで描かれた。「それはもう大変でしたね。日本って撮影させてもらえない場所が結構多くて、一般道を何日も封鎖したまま、そこに車を何百台も置いて撮影するなんてこと、通常では考えられない。今回は、たまたま名古屋の駅前の公道を貸してもらえたから実現できた。おかげで、従来の日本映画にはないスケールの画を撮ることができました」そんな大規模な撮影に、主演の大沢たかおも意気軒昂の表情だったという。「道路いっぱいに並んでいる何百台もの車を見て、『ここまでリアルにやってくれたんだ』と。映画は、嘘をつけない。そういうひとつひとつの積み重ねで、役者のみなさんの芝居の熱も変わってくる。その熱量がスクリーンから伝わったらうれしいですね」AIの発達が、従来の逃亡劇のあり方を根底から覆した。では、テクノロジーの進化は映画撮影の現場にどんな革新をもたらしたのだろうか。「CGの技術はすごい進化を遂げていると思います。今回で言えば、アナログでやっていることも多いんですけど、たとえばモニターに表示されるパソコンのプログラムとか、CGの力を使っている箇所は全部で900カットくらいある。この数は、相当数のもの。10 年前だったらできなかったと思います」入江監督から見た大沢たかお、そして岩田剛典の魅力デジタルの力に感嘆する一方、生身の人間の力に感動する場面も多かったと言う。「桐生に関しては、当初は昔のハリウッド映画の主人公をイメージしていたんです。けれど、大沢たかおさんが『そこまでアクションがすごすぎると、スーパーマンになってしまう』と。確かに桐生は科学者としては天才だけど、肉体的には普通の人。だからアクションに関しても、もっと無様にしたいと」撮影中は、大沢と何度もディスカッションを重ね、桐生のキャラクター像を構築していった。「大沢さんは、僕が頭の中でイメージしていたものを、ちゃんと生身の人間に落とし込んで表現してくれた。大沢さんの意見が入ることで、僕の考えていたものがより豊かになったんです。これは今の人工知能の技術ではできないこと。俳優とコミュニケーションをとりながらつくっていく映画の面白さを改めて実感しました」他にも大沢たかおの演技プランが活かされている場面は随所にある。「娘役の心ちゃんと手をつなぐシーンは、大沢さんのアイデアです。手をつなぐことで温度が伝わり、父親ひとりで娘を育ててきた日々や、娘を助けたい気持ちがより明確になった。そんな大沢さんの姿を見ながら気づいたんですよ、感情やぬくもりは人間が持っている才能なんだって。それは大沢たかおさんという俳優を主人公に迎えたことでもらえた大きな収穫でした」一方、桐生と敵対する天才捜査官・桜庭は岩田剛典が務めた。「岩田くんはある種の天才だと思います。彼が今回見せてくれたのは、“引き算の芝居”。余計なことを何もしないんですよ。表情もずっと変わらないし、所作も無駄な動きがない。下手するとロボットになってしまうところまで引いた先に、冷静沈着な捜査官という人物造形をなし遂げてくれた。普通できないですよ、こんなこと。俳優ってもうちょっと感情を大きく爆発させようとか、どうしても芝居を足したがるんですけど、岩田くんは引いて引いて無にした先に、桜庭のエリート感を表現してくれた。すごく勇気のいる作業だったと思います」現場では岩田と好きな映画の話で盛り上がった。入江作品の中でも「『ビジランテ』が面白かった」と感想を伝えてくれた岩田に、入江は映画好きの血を感じたそう。「ハリウッドとか、今の世界のトレンドは芝居をどんどん引き算して、余計なことをしない先に豊かさを出す方向へ向かっている。今回の岩田くんの芝居はまさにそれですよね。余計なものを一切引いた上で役を構築できる才能に驚かされました」メインストリームを歩いていない人に興味がある『SR サイタマノラッパー』で頭角を現し、今や映画界に欠かせない存在となった入江悠。その作品群には、『SR サイタマノラッパー』の匂いを感じる『ビジランテ』や『ギャングース』といったアンダーグラウンドな人々を描いたものもあれば、今回の『AI崩壊』や『22年目の告白 -私が殺人犯です-』のようなエンターテイメント大作もある。ジャンルやカテゴリーの枠にはまらない活躍を見せる入江悠だが、両者の間で何か共通するものはあるのだろうか。「基本的には何も変わらないと思っています。僕が見つめたいのは、この社会とそこで生きる人。『SR サイタマノラッパー』はこの社会からちょっと浮いている人たちのお話ですけど、この『AI崩壊』も主人公が社会から追いつめられていくお話。メインストリームを歩いていないという意味では共通項はあるんです。それは、僕がそういう人が好きだから。たぶん渋谷でパーティーしてイェーイと盛り上がっている人のことは僕には描けない。孤独を抱えていたり、何かを背負っている人に興味があるんです」この言葉を聞いた瞬間、『AI崩壊』の見方がまた変わった気がした。日本映画界期待の星が挑んだ渾身の大作。2020年というアニバーサリーイヤーを飾る1本になりそうだ。『AI崩壊』1月31日(金)公開(取材・文/横川良明)
2020年01月27日おとな向け映画ガイド今週のオススメはこの4作品。ぴあ編集部 坂口英明20/1/27(月)イラストレーション:高松啓二今週公開される作品は18本(ライブビューイング、映画祭を除く)。全国のシネコン等で拡大上映されるのが『AI崩壊』『バッドボーイズフォー・ライフ』『嘘八百 京町ロワイヤル』『前田建設ファンタジー営業部』『ナイブズ・アウト/名探偵と刃の館の秘密』の5本。ミニシアターや一部シネコンなどで上映される作品が13本です。この中から、おとなの映画ファンにオススメしたい4作品をご紹介します。『男と女 人生最良の日々』あの不朽の名作『男と女』の50年後を描いた映画です。主人公ジャン・ルイは海辺の瀟洒な老人ホームで余生を送っています。年輪を重ねた顔は多少枯れた感じではありますが、おしゃれでチャーミングなおじいさんです。が、そろそろ意識があいまい。思い出すのは、50年前に出会い、恋におち、別れたアンヌという女性のことばかりです。ある日、いつものように庭のベンチに腰かけていると、年老いているけれど気品があって美しい女性が声をかけます。「こんにちわ、座っていいかしら?」ふたりは話しはじめます。……施設のこと、子供のこと、老いた男の話は、何度も行きつ戻りつし、かつて愛した女性に、またたどり着きます。「あなたみたいに美しい女性だった」。彼女が長い髪をかきあげると、「すてきなしぐさだ。彼女もそうしていた」……。いつもいつも思い出すアンヌが目の前にいるのに、なかなか気が付かないジャン・ルイ。それが『男と女』50年ぶりの再会シーンです。ジャン=ルイ・トランティニャンとアヌーク・エーメ、監督はクロード・ルルーシュ、そして音楽はフランシス・レイ。かつてのスタッフ、キャストが再集結しました。冬のドーヴィル海岸、はしゃぐ子供たち、犬を連れて散歩する男、バックにかかるあのスキャット・コーラス。雨の高速道路、夜明けのパリ。彼女のもとへひた走るジャン・ルイの車……。50年前の映像が思い出とともによみがえります。フランシス・レイはこの作品のために新曲を作り、映画完成のあと、この世を去りました。「君はいつだって、俺の川がたどり着く終着地……」新しいシャンソンがヴァース(導入)のように使われ、ダバダバダ……につながります。まるで、「映画みたい」といいたくなるような、うっとりとさせてくれる映画です。『ナイブズ・アウト/名探偵と刃の館の秘密』1月は毎週良質なミステリーが登場します。なかでもこの作品が一番、かと。よくできたプロット、ミステリアスな舞台背景、そして個性的で芸達者な役者たち、楽しませてくれる条件がそろっています。『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』(2017年)のライアン・ジョンソン監督が「ミステリーの女王アガサ・クリスティーに捧げたい」とオリジナル脚本で長年の夢に挑戦した、王道を行く「Whodunit(犯人探し)」映画です。ニューヨーク郊外にある豪邸。世界的なミステリー作家ハーランが、85歳の誕生パーティーの夜、謎の死を遂げます。屋敷は深い森の中にある1890年代に建てられたゴシック建築。ハーランの膨大なナイフコレクションがインテリアの中心です。その夜、屋敷にいたのは、長女夫妻と息子、次男夫妻と息子、亡き長男の妻と娘、年老いたハーランの母、そして専属看護師です。この家族の間には、膨大な財産と版権などのビジネスをめぐるいさかいがあります。事故死か、他殺か?そこに名探偵の登場。警察も一目をおく高名な探偵を演じているのは「007ジェームズ・ボンド」のダニエル・クレイグ。謎の人物からの依頼を受けて捜査に加わったという設定です。ハーラン役は大御所、クリストファー・プラマー。長女役にジェイミー・リー・カーティス、その息子をクリス・エヴァンスが演じています。お膳立てはよし。捜査が進み、次々と明らかになる事実。そして、意外な結末……。そうだよ、観たかったのはこういうの、といいたくなる、おとな向きエンタテインメントです。『淪落の人』香港では日曜になると、街なかの、例えば歩道橋の脇とか、そこかしこにダンボールをしいて、日本でいうとお花見の宴会のように、何人かで飲み食いをしている光景を目にします。普段は住み込みで働くフィリピン人のメイドさんたちが、たまの休みに仲間と過ごす憩いの場です。そんなメイドさんと、雇い主である中年の香港人とのハートウォーミングな心の交流の物語です。雇い主のリョンを演じているのは、ジョニー・トー作品などのハードボイルドからホラームービーまで、守備範囲の広いアンソニー・ウォン。建築現場で働いていたのですが、突然の事故で半身不随となり、その補償金でほそぼそと暮らしています。妻とは離婚、アメリカに留学している息子とスカイプで会話をし、彼の成長だけが生きがいというやや気難しい中年男です。そこに紹介者を通じてやってきたのが、フィリピン人のエヴリン(クリセル・コンサンジ)です。人生は終わったと絶望した男と、写真家の夢を諦め、出稼ぎを選んだ女。言葉もわからず、なかなかうちとけないふたりですが、すこしずつ片言の英語でおたがいの心を通わせるようになっていきます。淪落の人、って「(女性などが)堕落して身を持ちくずすこと」(新明解)と辞書には随分な意味が書かれていますが、このタイトルは、白居易の『琵琶行』という詩からとっているのだそうです。左遷され失意のなかで、やはり人生のどん底にある琵琶の奏者と出会い、天涯淪落の人同士、縁を大切にすべき、と詠った一節です。新人監督のオリヴァー・チャンが、香港の「劇映画初作品プロジェクト」の資金援助を受けて、オリジナル脚本を映画化。香港のアカデミー賞といえる香港電影金像奨でチャン監督が最優秀新人賞。脚本に魅せられてノーギャラで参加したという、主演のアンソニー・ウォンは主演男優賞を獲得しています。良い後味の残る、ウェルメイドな香港映画です。首都圏は、2/1(土)から新宿武蔵野館で公開。中部は、2/1(土)からシネマスコーレで公開。関西は、4/3(金)からシネ・リーブル梅田で公開。『アメリカン・ドリーマー』1970年前後のカルトヒーロー、デニス・ホッパーの関連映画公開が続いています。12月には、そのドキュメンタリー『デニス・ホッパー/狂気の旅路』と、監督第2作『ラストムービー』、そして2月は、1日から『アメリカン・ドリーマー』と大ヒット作『イージー・ライダー』、28日は出演作『地獄の黙字録』が劇場で上映されます。ハリウッドの異端児、鬼才、狂気の芸術家、自由な生き方をめざすヒッピー……、デニス・ホッパーという存在は謎めいて、悪の魅力にあふれています。ジェームズ・ディーンの『理由なき反抗』『ジャイアンツ』に出演した2枚目スターでしたが、60年代はマリファナやドラッグにひたる生活。それをそのまま映画にしたような『イージー・ライダー』(1969年)で監督業に手を染め、一躍注目の人となります。この『アメリカン・ドリーマー』は、監督第2作『ラストムービー』の撮影を終え、編集作業に入っている頃のデニス・ホッパーをとらえたドキュメンタリーです。何も隠すことはない、とカメラの前でマリファナを吸い、バスタブで3Pに熱中し、裸で町を歩く……。どこまでが狂気で、どこまでが正気か? どうやら、狂気のアーティスト、デニス・ホッパーを演じているふしも見え隠れします。大成功のあと、次回作に過大な期待をかけられていることへのプレッシャーがそうさせているとも見えます。いかにも70年代の空気が横溢した作品です。全米の大学キャンパスで上映されたものの、ネガフィルムは焼失。存在する1本のプリントからデジタル化された幻のフィルム。日本ではこれが初の一般公開です。首都圏は、2/1(土)からユーロスペースで公開。『イージー・ライダー』も日本公開50周年記念として、同じ映画館で公開されます。中部、関西は現在未定。
2020年01月27日今月末より公開される映画『AI崩壊』で主演を務める俳優の大沢たかおが、1月26日(日)今夜の日本テレビ系「おしゃれイズム」にゲスト出演。5年ぶりの出演となる大沢さんが俳優業に関する衝撃発言や、その肉体美をキープするストイックな私生活などを明かす。「MEN’S NON-NO」等のモデルとして活動、「若者のすべて」や「星の金貨」などドラマ作品で注目を集めると、「劇的紀行 深夜特急」シリーズに沢木耕太郎役で主演。ギャラクシー賞などを受賞し俳優としても評価される存在に。2000年代に入ると『異邦人たち』『リリイ・シュシュのすべて』、日本アカデミー賞優秀主演男優賞を受賞した『解夏』に同助演男優賞を獲得した『地下鉄(メトロ)に乗って』などに出演。さらに演技派としての地位を確立。その後もザテレビジョンドラマアカデミー賞に橋田賞など各ドラマ賞を総なめにした「JIN-仁-」や『藁の楯』『風に立つライオン』、アクション大作『キングダム』などの作品に出演。フィクションだけでなく数多くのドキュメンタリー作品も世に送り出している大沢さん。そんな大沢さんが「実は引退を考えていた」と“衝撃告白”。秘かに休業してやっていたことを明かす。またオファーを受けるのは“○○次第”と意外すぎる仕事選びの基準や、『AI崩壊』で共演した女優の松嶋菜々子が明かす弱点など大沢さんの様々な側面が明かされていく。また圧倒的な肉体美をキープするためのストイックな食生活や、MCの上田晋也、藤木直人、森泉も爆笑した“ご近所さんに配る物”まで、俳優・大沢たかおのプライベートが満載の30分になりそう。大沢さんを主演に迎えAIをテーマにオリジナル脚本で挑むサスペンス超大作『AI崩壊』は、1月31日(金)より全国にて公開。2030年、医療・金融・交通・セキュリティなどAIが国民の生活を支えるインフラとして欠かせない存在となっている“AI社会”の日本で、ある日、AIが暴走。日本中を巻き込む、想像を絶する大惨事が発生する――というストーリー。「おしゃれイズム」は1月26日(日)22時~日本テレビ系で放送。(笠緒)
2020年01月26日ウエディングファッションブランドのエマリーエ(EMarie)は、2020年2月2日(日)、表参道にサロン&スタジオをオープンする。エマリーエは、2019年11月にAI(人工知能)とのコラボレーションショーでも話題を呼んだウエディングファッションブランド。今回、表参道にオープンする新店舗には、数々のウエディングドレスを取り揃えるサロンと、ドレスのデザインと制作を行うスタジオを設ける。店内では、ウエディングドレスはもちろん、ハレの日にもぴったりの洗練されたワンピースやツーピースのオーダーメイドも対応する。細やかなところまで手の行き届いた“自分だけの”ワンピースやツーピーススーツは、より身体のラインを美しく見せてくれ、特別な日をより特別にしてくれるはず。新しくなった店舗で、大切な1着を選んでみては。【店舗詳細】・エマリーエ 新サロン 表参道サロンオープン日:2020年2月2日(日)住所:東京都渋谷区神宮前5-39-3 2FTEL:03-6804-3090・エマリーエ スタジオオープン日:2020年2月2日(日)住所:東京都神宮前5-39-8-106TEL:03-5962-7915■価格帯ウエディング レンタルドレス 380,000円〜 オートクチュールドレス 620,000円〜ワンピース・ツーピーススーツのオーダーメイド 380,000円~
2020年01月25日京都を拠点として活動し、今年で旗揚げ20周年を迎える烏丸ストロークロック。2018年に発表し彼らの代表作となった『まほろばの景』を再創作して全国四都市で上演する。東日本大震災で実家を失った男・福村が、災害ボランティアなどを経て知的障害者施設のヘルパーとして働き始める。そこで出会った利用者・和義と関係を築くも、彼があるとき姿を消してしまう。山を探し歩く中で、さまざまな人々と出会うという物語。2018年の上演では、舞台美術と音楽もあいまって、異世界への没入感を高めていた。ひとつの題材に対し、長い期間をかけて取り組むのが彼らの特徴。さまざまなアプローチで短編をつくり、それを長編へと昇華させる。『まほろばの景』も2017年から仙台での滞在制作による短編など、いくつかの作品を積み重ねて2018年に長編化。今回はさらに再度の滞在制作、東北神楽や修験道体験の取材やフィールドワークを実施したという。今作は神楽や山岳信仰など、日本古来の文化がふんだんに織り込まれている作品だが、今回の再創作ではそれがより深みを増すことになるだろう。じっくりと時間をかけたからこそ生み出される表現に期待したい。烏丸ストロークロック『まほろばの景2020』は、1月25日(土)から27日(月)まで兵庫・AI・HALL(伊丹市立演劇ホール)、2月16日(日)から23日(日・祝)まで東京芸術劇場 シアターイースト、2月29日(土)・3月1日(日)に三重県文化会館 小ホール、3月6日(金)から8日(日)まで広島市東区民文化センター ホールにて上演。文:釣木文恵
2020年01月24日シンガーソングライターの山下達郎(66)が1月19日、「山下達郎のサンデー・ソングブック」(TOKYO FM)に出演しAI美空ひばりについて「冒とく」と表現した。ネットでは様々な意見が上がっている。AI美空ひばりは、歌手・美空ひばりさん(享年52)を最新の人工知能技術で蘇らせたもの。昨年9月にはドキュメンタリー番組が放映され、さらには「NHK紅白歌合戦」にも登場。スクリーンに映し出されたひばりさんが新曲「あれから」を歌い話題を呼んだ。19日、山下のもとにリスナーからの質問が届いた。そこには「単刀直入にお聞きします。昨年の紅白、AI美空ひばりはどう思われますか?」とつづられており、さらに「技術としてはありかもしれませんが、歌番組の出演やCDの発売は絶対に否と考えます」と文面は続いた。すると山下は、こう一言述べた。「ごもっともでございます。一言で申し上げると冒とくです」山下の発言は大きな話題となり、Twitterでは「美空ひばり」がトレンド入りを果たした。さらに《AI美空ひばりは、批判はあれど、曲を聴いて当時を思い出し、涙を流す方だってたくさんいた》《俺はどうしても、AI美空ひばりを観てその歌を聴いて泣いたひとを否定出来ない》と擁護する声も上がるいっぽうで、山下に賛同する声も上がっている。《歌だけならまだしも、曲間の台詞は非常にいただけない。故人を誰かの都合で勝手に喋らせるわけですから、この技術を用いて故人が恣意的に神格化されることに違和感を覚えます》《AI故人のやばいところは、生きてる人間の都合に合わせて故人のありようを改竄できるとこにあるよなあ私の知ってる故人はこんなこと言わないとか必ずこう言うだろうとかAI故人は死者の復活ではなく別人格の創造》また《AI美空ひばりについては、技術の進歩ってすげーと思う反面、それは本人ではないということを承知した上で色々やらなくちゃならんよなと思う》《AIと人間をごちゃ混ぜにしちゃうのは違うって感じ》と、あくまでひばりさんとAIは“別物である”と認識することが大事という声も上がっている。「俳優がひばりさんを演じるのとAI美空ひばりとでは違いがあります。前者は、俳優自身とひばりさん本人が別物であるということが明確。いっぽうAI技術で本人そっくりの存在を作り出すとなると人格の再現性が極めて高いです。そのため慎重に扱う必要があります。また今回は、“ひばりさんを尊ぶ”という方向に流れていったのも非難の理由のようです。技術は素晴らしいものですが『故人とAIは別物』という前提で、どう蘇らせて、それをどう使うのかという議論を進める必要があります」(ITジャーナリスト)
2020年01月20日話題のスポットやエンタメに本誌記者が“おでかけ”し、その魅力を紹介するこの企画。AIがちまたにあふれ、より身近になってきている現在。その勢いは、未来はAIに乗っ取られてしまうのか?とまで噂されるほど。そんななか、メディアアーティストの落合陽一氏が総合監修をして話題となっている日本科学未来館の常設展示「計算機と自然、計算機の自然」を体験してきました。■「計算機と自然、計算機の自然」日本科学未来館3F(東京都江東区青海2-3-6)常設展「未来をつくる」ゾーンにて展示メイン展示の「計算機と自然」は計算機=コンピューターと自然の融合を表現した作品。鹿威しに水をやったり落ち葉を拾ったりするのはロボットアーム。樹木のそばでヒラヒラと舞うのは人工のチョウたち。自然とコンピューターがなんの違和感もなく共存するアートになっています。ロボットが自然に見えるのか、樹木が人工的に見えるのか……。ほかには、武田信玄や紀貫之など歴史上の人物の浮世絵たちがしゃべりだしたり、AIによって作り出されたとは思えないほどリアルな人物や猫の画像が代わる代わる現れたり。そんな作品たちに触れるうちに、計算機によって翻弄されている自分に気がつきます。「人類は『経験』と「法則」を繰り返す」のコーナーでは、移動手段が、自分の足で歩いていた人間たちが今は自動車を使い、未来は人が思い描いただけでその場に行ける時代がくるのでは……と導いているのですが、本当にそんな未来がくるんだろうな、とワクワクしてしまいました。この不思議な世界観はくせになりそうです!「女性自身」2020年1月28日号 掲載
2020年01月20日篠原涼子主演「ハケンの品格」が4月期、13年ぶりに水曜ドラマ枠に帰ってくることが分かった。2007年に放送された「ハケンの品格」は、篠原さん演じるスーパー派遣社員・大前春子を主人公に描くお仕事ドラマ。篠原さんのほかにも、春子との掛け合いも話題となった大泉洋、小泉孝太郎、板谷由夏、安田顕ら豪華キャストが出演していた。新卒で会社に就職し正社員になれば将来は安泰、という日本の雇用システムは平成で終わり、日本人の仕事に対する考え方は大きな変化を見せている。働き方改革や副業、アウトソーシング、AI導入などなど…カオスと化したこの令和の時代、スーパーハケン大前春子はどんな働き方をしているのであろうか?本作では、新しい時代の働く者の品格を問う――。今回続編に出演するにあたって、主演の篠原さんは「時代も平成から令和になり、『働き方改革』が謳われる世の中で、スーパーハケンの大前春子がどのように働き、生きて行くのか私自身もいまから演じるのを楽しみにしておりますので、視聴者の皆様にも楽しみにお待ち頂けたらと思います」とコメントを寄せている。また、今作でも引き続き脚本を担当する中園ミホは「ハケンの品格は、実際の派遣社員の女性たちと取材という名の飲み会を何度も重ねて、生まれた作品です。13年経った今も彼女たちとの飲み会は続いていますが、ハケンの皆さんを取り巻く環境は改善されず、むしろ厳しくなっていると感じます」と指摘し、「すべての働く女性たちにエールを送れるよう、新たな『ハケンの品格』に取り組んでいます。ご期待ください!」と呼びかけている。「ハケンの品格」は4月、水曜日22時~日本テレビにて放送予定。(cinemacafe.net)
2020年01月20日1月31日(金)公開の映画『AI崩壊 』の舞台挨拶が1月31日(金)に行われることが決定し、主演の大沢たかお、賀来賢人らが登壇する。本作は、医療や金融、セキュリティ、交通など生活インフラをAIが支える近未来の日本を舞台に、AIが暴走し日本中に起こるパニックを描くSFサスペンス。『22年目の告白-私が殺人犯です-』の入江悠が脚本と監督を務め、大沢たかお、賀来賢人、岩田剛典、広瀬アリス、三浦友和ら豪華キャストが出演する。舞台挨拶の先行受付は1月18日(土)11:00より「ぴあ」(アプリ)にて実施される。『AI崩壊 』舞台挨拶日時:1月31日(金)会場:丸の内ピカデリー12:00の回上映後と15:00の回上映前に舞台挨拶を予定登壇キャスト(予定):大沢たかお、賀来賢人、岩田剛典、広瀬アリス、入江悠監督料金:全席指定/2,100円会場:新宿ピカデリー14:10の回上映後と17:30の回上映前に舞台挨拶を予定登壇キャスト(予定):大沢たかお、賀来賢人、岩田剛典、広瀬アリス、入江悠監督料金:全席指定/2,100円先行受付の詳細は、ぴあ(アプリ)に掲載中『AI崩壊』 公式サイト()1月31日(金)全国ロードショー©2019 映画「AI崩壊」製作委員会
2020年01月17日「フラワーズバイネイキッド 2020 ー桜ー」が、2020年1月30日(木)から3月1日(日)まで、東京・日本橋三井ホールにて開催されます。“日本一早いお花見”を楽しめる人気イベント「フラワーズバイネイキッド」は、クリエイティブカンパニーのネイキッド(NAKED Inc.)が手掛ける、花をモチーフにした体験型デジタルアート展。2016年から毎年開催されている人気イベントで、“日本一早いお花見”を楽しめることから、毎年多くの来場者が会場へと足を運んでいます。“桜”をテーマに、アニバーサリーイヤーを祝福2020年は、日本橋開催5年目を迎えるアニバーサリーを祝して、会場全体を“桜”でいっぱいに。五感を刺激する様々な演出を楽しめます。前回までのイベントで登場をした人気コンテンツも“桜”をテーマにバージョンアップし、これまでにない「桜」と出会える空間が作り出されます。インタラクティブな体験氷の花が咲く冬から、春へと移り変わる、雪解け水の川の流れとともに「フラワーズバイネイキッド」がスタート。大きなタンポポの綿毛が登場する「Dandelion Hill」では、綿毛に向かって息を吹きかけるとふわっと舞い上がり、景色が変わるインタラクティブな体験を楽しめます。ほかにも、降り注ぐ太陽の光を表現した「Glowing Garden」など、神秘的な情景を描く様々なガーデンが広がっています。プロジェクションマッピング×本物の桜見どころとなるのは、“日本一早いお花見”を象徴するお花見アート空間「桜彩」。プロジェクションマッピングや美術造作、本物の桜を融合した会場には、そよ風にのって桜がふわりと香るロマンチックな演出を楽しむことができます。桜の木の周りには、コンテンツをイメージしたドリンクや行先を占う花みくじ、観客の感情に応じて多様な桜が咲く演出などが展開されます。キールズとのコラボ作品また、キールズ(KIEHL’S SINCE 1851)とのコラボレーションによる作品も発表。スキンケア製品に使用される草花の香りを体験できるシャーレや、 化粧水「カレンデュラトナー」に使われる花びらの成分が抽出されていく様子をマッピングで表現したフォトスポット「ビックフラスコ」など、花と植物の演出が繰り広げられます。全13作品を公開&さくらモチーフのメニューもそのほか会場では、いけばな作品とコラボレーションした空間や、太陽と菜の花が輝く空間など、全13作品を公開。AIアーティスト「HUMANOID DJ」とコラボレーションした特別パフォーマンスの実施や、桜のドリンクやお菓子の提供など、様々なコンテンツも用意されています。イベント情報イベント名:フラワーズバイネイキッド 2020 ー桜ー催行期間:2020年01月30日 〜 2020年03月31日住所:東京都中央区日本橋室町2丁目2-1
2020年01月17日映画『AI崩壊』(1月31日公開)のジャパンプレミアが14日に都内で行われ、大沢たかお、賀来賢人、岩田剛典、広瀬アリス、芦名星、玉城ティナ、松嶋菜々子、三浦友和、入江悠監督、AIが登場した。同作は2030年を舞台に、天才科学者・桐生浩介(大沢)が開発したAIが突如として暴走し、日本中がパニックに陥る様子を描く。年齢、年収、家族構成、病歴、犯罪歴などの国民の個人情報を完全に掌握したAIが人間の生きる価値を選別し、殺戮を始める。シックなシースルーの黒ドレスで登場した松嶋、若々しく美脚を見せた玉城、一際目立つイエローのドレスで注目を集めた芦名、個性的なワンピースで決めた広瀬と、女優陣も華やかに登場した同イベント。玉城は「ここに立たせてもらってることも信じられないくらい、とても嬉しく思っています」と豪華キャストに驚く。大先輩の三浦とバディを組んだ広瀬は「すごく緊張したんですけど、すごく気さくに話してくださって。リラックスとまではいかなかったですけど、いい緊張感でした」と撮影を語る。三浦は広瀬について「素晴らしい女優さんだというのを再確認した現場で、楽しかったですね。ずっと2人のシーンばかりで他の方たちはそんなに絡まなかったんですよ」と称賛。1月クールの日本テレビ系ドラマ『トップナイフ-天才脳外科医の条件-』(毎週土曜日22:00〜)でも共演する2人だが、広瀬は「今、毎日一緒にいます」と笑顔を見せた。また松嶋は「どういう風に撮るんだろうってわくわくしながら台本を読んでたんですね。出来上がりもとても楽しみで、観たらすごくアクションでサスペンスなんですけど、あたたかいものが根底に流れていて」と同作を表す。開発の志半ばで亡くなった役を演じたが「AIを開発するんですが、ただただ便利になればいいということではなく、育てる側の思いが大切なんだと言うことが丁寧に描かれていて、感動する部分が多いなと思いました」と作品の見所を明かした。
2020年01月14日映画『AI崩壊』(1月31日公開)のジャパンプレミアが14日に都内で行われ、大沢たかお、賀来賢人、岩田剛典、広瀬アリス、芦名星、玉城ティナ、松嶋菜々子、三浦友和、入江悠監督、AIが登場した。同作は2030年を舞台に、天才科学者・桐生浩介(大沢)が開発したAIが突如として暴走し、日本中がパニックに陥る様子を描く。年齢、年収、家族構成、病歴、犯罪歴などの国民の個人情報を完全に掌握したAIが人間の生きる価値を選別し、殺戮を始める。イベント冒頭には、主題歌を歌うAIも登場し、素晴らしい歌声を披露しつつも「AIで『AI崩壊』って信じられます!?」と苦笑。AIがあたためたステージからキャスト陣が登場しレッドカーペットを歩くと、観客も歓声で迎えた。5度目の共演で夫婦役となった大沢と松嶋だが、松嶋は「何年かおきくらいに共演してるので、いつも『久しぶり』と言いながらお話しさせていただいて。夫婦役って、シーン数が少ない中で関係ができあがってるところから演じなければいけないので本来難しいものだと思うんですど、何度かご一緒しているので、気心が知れている中、いい緊張感を保ったままできた」と振り返る。大沢も「夫婦の姿がずっとこの映画の根底に流れているので、これまでの共演の集大成が出せればいいなと思って。現場でも『大切なシーンだから』と前もって話したんですけど、『そんなのわかってるわよ』くらいで」と松嶋をからかいながら、「でも、それくらい気合いが入って。緊張して寝れなかったくらい」と述懐。しかしそんな2人を見ていつの間にか賀来が姿を消したようで、賀来は「2人の豪華なやりとりがあって、僕はどうしたらいいんですかって状況」と説明していた。オリジナルで大規模な邦画を作ることについて、大沢は「僕たち映画人はこれからインターネットとかとこれから戦う中で、本当に向き合わないと生き残っていけないし、自分も消えるかもしれない」と熱弁する。さらに「同じく映画界の中でも、アジアの映画もどんどん頑張っていて、アメリカの映画も頑張っていて、日本の映画は負けそうなくらいしんどいと思うんです。それでもみんなに『まだまだ日本映画は捨てたもんじゃない』と思ってほしくて、監督やプロデューサーさんと話して、こういう作品を作ってきました」と様々な状況を見据えた話を展開。「賛同してくれた素晴らしいみなさんが全力でトライしてくれて、できたのがこの『AI崩壊』です。日本映画もこれくらいのものがどんどん作られるんじゃないかという自信を持っています。これからのエンターテインメントの未来に期待を含め、厳しい言葉をいただきながらがんばっていきたいです」と意気込んだ。
2020年01月14日映画『AI崩壊』(1月31日公開)のジャパンプレミアが14日に都内で行われ、大沢たかお、賀来賢人、岩田剛典、広瀬アリス、芦名星、玉城ティナ、松嶋菜々子、三浦友和、入江悠監督、AIが登場した。同作は2030年を舞台に、天才科学者・桐生浩介(大沢)が開発したAIが突如として暴走し、日本中がパニックに陥る様子を描く。年齢、年収、家族構成、病歴、犯罪歴などの国民の個人情報を完全に掌握したAIが人間の生きる価値を選別し、殺戮を始める。登場したキャスト陣はサウンドバイツでムービーカメラの質問に丁寧に答えていき、岩田は所属する三代目J SOUL BROTHERS from EXILE TRIBEの10周年についても「今まで支えてくださったファンの皆さんに対して、恩返しのできる1年にしていきたい」「年始から年末まで飽きさせない、楽しませる1年にしたいなという思いです」と回答。再度ステージ上にキャスト陣が登場すると、岩田は「ふだんはなかなか自分のお芝居が気になって、初号試写では物語が入ってこなかったり純粋に楽しめなかったりするんですけど、本当に今回は演出も音楽も素晴らしくて、見終わったあとの満足感が本当に高い映画ができたなと感じています。これだけ初号試写で手応えを感じる映画ってなかなかないと思います」と作品への手応えを語った。また、今回演じたエリート捜査官という役には「普段のイメージとは真逆」としつつも、「すごく新鮮でしたね。なかなか天才の役をやることってないので。監督と現場でお話しさせていただいて、ちょっとずつ作り上げていきました」と振り返った。その後、芦名がMCの青木源太アナウンサー(日本テレビ)から「近未来、アクション、家族愛、サスペンス要素などありましたがどこが印象に残りましたか?」という質問に、「機敏な動き……?」と天然ボケを発揮し、助けを求められた隣の岩田も戸惑う事態に。「機敏な動き」ではなく「近未来」と理解した芦名が「本当にごめんなさい」と慌てる様子に、会場も爆笑となる。芦名は改めて「やっぱりすべて人の愛に表現がつながっている。AIがいても、作って動かしているみんなの感情があることが描かれている作品だと思うので、絆とか愛とか、人の心の持つものをすごく感じました」と感想を述べ、不安そうに「大丈夫……?」と隣の岩田に確認。岩田は「ばっちりです」と太鼓判を押していた。
2020年01月14日人間とロボットという垣根を超えて惹かれ合った2人の運命を描く、ファンタジックでコミカル、かつ感動的な胸キュン必至の韓国ドラマ「キミはロボット」。この度、“人間とAIロボット”の2役に挑戦したソ・ガンジュンにキャラクターの魅力や注目ポイントなど、本作についてたっぷり語ってもらった。5人組の俳優グループ「5urprise」(サプライズ)のメンバーで、「華政<ファジョン>」「恋はチーズ・イン・ザ・トラップ」『ビューティー・インサイド』などジャンルを問わず活躍し、日本でも人気急上昇中のソ・ガンジュン。そんないま注目の彼が今作で演じているのは、“人間”のナム・シンと“AIロボット”のナム・シンIII。人間のシンは、PKグループのナム会長を祖父に持つ財閥三世で、幼い頃に父を失い、母ローラとも引き離され、祖父の元でワガママに育った愛を知らない性格最悪の財閥御曹司。あるとき、母を探すために向かったチェコで事故に遭い、意識不明になってしまう。一方、ナム・シンIIIは人工知能分野の世界権威であるローラが、奪われた息子をモデルに作ったロボットで、優れた頭脳とパワー、学習能力、そして思いやりまでを兼ね備えている、人間よりも人間らしい存在。泣いたら抱きしめてくれたり、辛いときには慰めてくれたりと優しさいっぱいだ。そんな正反対の2人のナム・シンを演じ分けたソ・ガンジュンは、2018KBS演技大賞で優秀賞を受賞している。――まず、本作への出演を決めた理由、そして2人のナム・シンというキャラクターに感じた魅力を教えて下さい。韓国ドラマでロボットを扱ったテーマが珍しく、ロボットという無生物を演じることに魅力を感じました。それから、一人二役を演じるのもおもしろそうだったので、オファーを受けました。人間ナム・シンは、とてもシニカルな性格なんです。心に深い傷を抱えていて、他人に対して心を閉ざしている人物です。愛情を与えてもらえず、自分の居場所を奪われるかもしれない不安によって性格が歪んでしまいます。最後に、ロボットの愛情により改心する姿に胸を打たれました。AIロボットのナム・シンIIIはとても純粋です。それから、人間に対してはっきりとした主観を持って行動をします。それを見た人間が、本当の人間とは何かについて考えさせられたりします。とても魅力的なキャラクターだと思いました。――人間とロボットの一人二役ということで、役作りにあたって何か心がけたポイントはありますか?全く違う二つのキャラクターを演じてほしいという意見をたくさんもらいました。そう見えるように、内面からキャラクターを作っていくことにしたんです。二つのキャラクターを理解しようと努力しました。理解が難しいところは、監督に質問して説明してもらうようにしました。納得して演じられたと思います。――演じたからこそ分かる2人の違い、見分けるポイントは?ヘアスタイルが違っていて…見た目も少しずつ違うんです。ロボットのナム・シンIIIは純粋さに合ったスタイル、人間のナム・シンはクールで洗練されたスタイルでした。劇中、ロボットと人間がお互いに成りすますシーンがあるのですが、内面の違いで見分けがつくようにしました。いくらお互いの「ふり」をしても、僕が人間ナム・シンを演じる時は、人間ナム・シンの内面を意識して演じているので、それが感じられると褒めてもらえました。――それぞれ、ご自身との似ている点はありますか?ロボットのナム・シンIIIはとても純粋な人物ですが、学んで感じることによって自分の考えがしっかり固まっているんです。思考が独り善がりなわけでなく、自分の主張をしっかり持っている人物なんですよね。そういう点が、僕に似ていると思いました。人間のナム・シンは、似ているところがあってはいけないんじゃないですか?(笑)――ロボットと甘く切ない恋をするカン・ソボンを演じたコン・スンヨンとは、2018KBS演技大賞でベストカップル賞を受賞。そんなコン・スンヨンとの共演はいかがでしたか?とても一生懸命な役者です。ロボットの気持ちに応えるなんてとても難しいことなのに、真剣に受け止めてくれて感謝しています。そういうところが、僕たちの息がピッタリだった理由だと思います。――そんなソボンの魅力はどこだと思いますか?人間的で暖かい面だと思います。足りない部分もあるかもしれないけど、人間ナム・シンの立場から言えば、一番心を許していた人物だったと思います。だから、ソボンに惹かれたんじゃないでしょうか。ロボットのナム・シンIIIの立場では、真剣に接してくれる気持ちに魅力を感じたんだと思います。ドラマの中で僕に本気で接してくれるのは、ソボンとソボンの家族しかいません。他の人たちは、自分の野望や欲望があって、僕のことを無視する人もいました。でもソボンは、僕をロボットという存在として認めてくれる、唯一の存在だった気がします。――台本を見て演じるのが楽しみに思った、またはドキドキしたシーンはありましたか?アクションシーンが多かったんですよ。災難モードが発動して、火災現場で救助したりとか。海外のブロックバスター映画を見て「このシーンはどうやって撮影したんだろう」とわくわくしたことがあったので、今作でアクションシーンが多いと知って「どう撮影して、僕はどう演技したらいいんだろう」と楽しみにしていました。実際に撮影してみて、セットを爆破させたりCGを使ったりした過程がとても新鮮でしたね。――居酒屋の前の傘シーン、公園の自転車デートなどなど、ナム・シンIIIとカン・ソボンのドキドキするシーンがたくさん散りばめられている本作。演じながら自身がドキドキしたシーンはありますか?ソボンが僕にキスをしてくれるシーンです。もちろん、愛情のこもったキスではなく、確認するために無理やりキスしたんですけど、それがとても新鮮でした。普通は男性キャラクターから先にするのに、女性キャラクターのほうからだったので、ドキドキしました。――最後には、感動的なシーンが待ち構えている本作。これを演じるにあたって、どのような気持ちで臨んだのですか?また、この後2人はどのように過ごすと思いますか?デービッド博士が涙を流せる機能を設定したと言えるシーンですが、僕は象徴的なシーンだったと思っています。そのシーンは、人間として演じました。おとぎ話のように、人間になりたがっているロボットが本当の人間になって、人間対人間としてソボンに再会するシーン。結末は、二人で離れた場所で暮らすんじゃないでしょうか。みんなにはロボットという事実が知れ渡ってしまったし、遠くの島へ行って二人で幸せに暮らすと思います。いつかはナム・シンIIIがひとり残されるんでしょうね。サッドエンディングかもしれないですけど。それから、ソボンが旅立った後、自分で動作を停止させるんじゃないかな。こんな結末を想像してみました。――物語を見進めていくと、人間ナム・シンも実はそんなに悪い人間ではない、ということが分かる気がします。そんな人間ナム・シンの魅力についてはどう思われますか?人間ナム・シンは愛情に飢えた人物です。誰か味方がいたわけでもなく、愛されたこともなく。人間ナム・シンの居場所をナム・シンIIIが奪ったと思っているので、そういったことから性格が歪んでしまったんだと思います。外から見たらシニカルだけど、実はとても心が温かい人物なんですよ。可哀想で、抱きしめてあげたい人物。たくさんの関心と愛情が必要なんです。――ずばり、本作の見どころは!この作品は、ロマンス、アクション、スリラー、AI、ヒューマン、ラブコメ、政治など様々なジャンルが入っています。見所もたくさんありますし、AIロボットと、人間ソボンとのラブストーリーも個性的だと思います。楽しんでくださいね。――今後、挑戦したい役はありますか?今の年齢に合った役を演じたいです。年を取ったらできない役ってあると思うんです。今の年齢だからこそ演じられるキャラクター、そういう役を思う存分に演じたいです。20代だから演じられる、20代の役を演じたいですね。青春に関するストーリーや、学園ものとか。制服は着なくても、大学生や、20代が抱える人間関係、人生、青春の痛みとか…そういったジャンルです。それから、一人二役も難しかったですが、一人二十役にも挑戦してみたいです。『スプリット』という映画があるのですが、俳優だったらチャレンジしてみたいキャラクターだと思います。すごく面白そうだなって。――日本に来たら必ず食べたくなる日本食はありますか?ラーメンは必ず食べて帰ります。お気に入りのお店があるんです。行けないときもありますが、ほぼ行っていますね。僕は味噌ラーメンが好きなんです。辛くなくてコッテリした濃いスープが好きです。――最期に、日本のファンへメッセージをお願いします。見所がたくさんありますし、ソボンとナム・シンIIIの風変わりなラブストーリーも楽しんでいただけると思いますので、楽しみにしていてくださいね。肌寒くなってきましたが、お体にお気をつけて、またすぐに皆さんにお会いできるように、これからの作品も応援お願いします。ありがとうございます。(cinemacafe.net)
2020年01月13日グローバル化や情報化、AI(人工知能)などの技術革新が急速に進み、これからは予測困難な時代になるといわれています。こうした背景があるため、今まさに、未来を担う子どもたちの教育現場は改革の真っ最中。大きく変化していく様子に、不安を覚える親御さんは多いでしょう。しかし、わたしたちが子どもの教育において心がけるべき行動は、意外なほどシンプルです。今回は、これからの社会や教育がどう変わっていくのか、今後どのような能力が必要なのか、そうした能力を高めるためにはどうしたらいいのか、などを掘り下げていきます。子どもの学びが進化する2016年1月に閣議決定された内閣府の第5期科学技術基本計画(2016~2020年度)では、日本が目指すべき未来社会の姿として「Society 5.0 時代」が提唱されました。「Society 5.0 時代」とは、あらゆるモノがインターネットでつながり、 AIからは常に最適な答えを得ることができ、ロボットの労働力を得てより自由になった人間の、可能性が大きく広がっていく「新社会」のことです。このような時代に生まれ育っていく子どもたちには、社会の変化を前向きに受け止め、人間ならではの感性を働かせて課題に向き合い解決していくことや、社会と人生をより豊かにしていくことが期待されています。だからこそ、これからの子どもたちに必要なのは、自ら学んで考え、判断し、行動する力、いわゆる「生きる力」だと考えられているのだとか。そうした背景を踏まえて学習指導要領が改訂され、2020年度より小学校から順に実施されることになりました。その具体的な内容は、グローバル化や情報化への対応力、社会のさまざまな課題を解決する力を育むために、小学校中学年から「外国語教育」を導入することや、小学校における「プログラミング教育」を必修化することなどです。後者には論理的な思考力(プログラミング的思考)の教育も含まれます。これから必要となる能力とは?そんななか、通信教育を手掛けるユーキャンが、10代~40代の男女356名を対象に、2020年のトレンド予測・資格取得・教育改革に関する意識調査を行ないました(2019年11月1日~8日)。先述のとおり、今は教育改革が進められている真っ最中。同調査における「今後社会で活躍するために必要だと思う能力」の1位から3位までに登場した内容は、「やっぱり」といいたくなるようなものばかりです。1位:多種多様な人とかかわるためのコミュニケーション能力(36.2%)2位:ストレスに負けない精神力・思考(34.8%)3位:グローバル化に対応した英語・語学力(30.6%)4位以降は、「問題を発見するための判断力・読解力(26.4%)」、「主体的に問題を解決するための論理的思考力(22.8%)」と続きます。(参考:生涯学習のユーキャン|2020年のトレンド予測と資格取得に関する意識調査)では、それぞれの項目について、親は子どもに何をしてあげればいいのでしょう。専門家の意見やアドバイス、アンケート調査などを参考に、詳しく考えていきましょう。コミュニケーション能力アップは “家庭の会話” から一般財団法人日本コミュニケーション能力認定協会によれば、「他者との信頼関係を築くコミュニケーション能力は、人生を豊かにする大切なちから」だとのこと。また、学習科学・発達心理学の世界的権威といわれる、テンプル大学教授のキャシー・ハーシュ=パセック氏と、デラウェア大学教授のロバータ・ミシュニック・ゴリンコフ氏が共著した『科学が教える、子育て成功への道』(扶桑社)には、変化の激しい時代に必要な力のひとつとして「コミュニケーション能力」が挙げられています。そして、経団連が2017年7月28日~8月31日に行なったアンケートでは、新卒採用の選考時に重視する要素として、「コミュニケーション能力」がトップでした。じつは「主体性」「チャレンジ精神」「協調性」「誠実性」を差し置き、2004年から15年連続で第1位です。時代の変化で、今後もよりいっそう多くの企業が「コミュニケーション能力」を重要視するのではないでしょうか。(参考:一般社団法人 日本経済団体連合会|2017 年度 新卒採用に関するアンケート調査結果)このように、子どもたちを待ち構える新しい時代において、彼らが豊かな人生を築いていくためには「コミュニケーション能力」が欠かせません。しかし、核家族化や、近所づきあいのコミュニティ縮小化、インターネットがもたらしたバーチャル世界の広がりにより、今の子どもたちは異世代間や考え方の異なる人との交流はもちろんのこと、対面でのコミュニケーションがとても少なくなっています。だからこそ、まずは家庭内でたくさんの会話を交わし、意見を楽しくいい合う機会をもうけることをおすすめします。帝京短期大学教授(生活科学科学科長)の宍戸洲美先生いわく、「コミュニケ―ション能力は、家族の関わりの中で少しずつ育てていくことが大切」とのこと。たとえば、食事タイムを利用して、料理の感想をいい合ったり、盛り付けのアイデアを出し合ったりしてみてはいかがでしょう。皆で一緒に映画を鑑賞し、感想をいい合い、登場人物が身近な誰に似ているかいい合うのもいいかもしれません。人と人に感覚の差があることを実感できるはず。また、幼いころから、あらゆる年代・性別・国籍の人々と接することができるよう、地域活動や親子向けのワークショップに参加してみるのもおすすめです。いろんな人がいて、いろんな意見があると身にしみついていくうち、「コミュニケーション能力」の向上とともに視野も大きく広がるはずです。“ストレスへの対処法” はこう教える「ストレスに負けない精神力・思考」と聞くと、今注目されている「レジリエンス(回復力・復元力)」を思い浮かべる人は多いかもしれません。しかし、日本ストレスマネジメント学会事務局長でもある、桜美林大学の小関俊祐先生いわく、レジリエンスはストレスに対抗する手段のひとつに過ぎないとのこと。レジリエンスばかりに注目したり、「絶対に負けないぞ!」と頑張りすぎたりする必要はないのだそう。子どもが何かに失敗してストレスを受けたとしても、ストレスを発散する手段さえ身につけていれば何も問題はないのだ、と小関先生はいいます。ストレスと無縁の人生を送ることは不可能なので、子どもには、小さいうちからストレスとどう向き合い、どう対処していけばいいのか教えることが必要とのこと。ちなみに、ストレスの対処法には「ストレスコーピング」というものがあるそうです。ストレスコーピングの種類は2つあり、ひとつは「情動焦点型」と呼ばれています。“体験済み” のストレスにフィットする対処方法なので、たとえばテストの点数が悪かったときなどに、マンガを読んだりテレビを観たり運動したりと、気分を変える行動でストレスを軽減します。もうひとつは「問題解決型」という、“これから起こる” ストレスにフィットする対処方法。たとえば明日のテストが心配でストレスを感じるなら、勉強する、早く寝てコンディションを整える、親や友だちとテストについて会話してみるなどして、その不安を解消することが問題解決になり、ストレスの軽減につながります。いずれの場合も、日常的にできる(ストレス対処法としての)行動の選択肢が多いほど、ストレスとうまくつきあえるようになるのだそう。しかし、子どもたちはまだ経験が浅く選択肢が少ないので、親が「マンガでも読む?」「散歩してみる?」「もう一回ノートを見なおしてみる?」などと選択肢を提示してあげる必要があるといいます。ただし、その際に、親が行動を決めつけてしまうのはNG。子どものストレス対処能力が育ちにくくなってしまうだけではなく、親が示したもの以外を子どもが選んだとき、今度は親がストレスを感じてしまうからです。親がストレスを感じたら、結局その感情が子どもに伝わってしまうでしょう。親子ともども、うまくストレスをかわしたり対処したりできるようにすることが大切なのですね。“表現する” ことを楽しめる子どもに国際化が進む新時代への対応を目的として、2020年から英語教育が大きく変わるといいます。この状況を日本教育新聞(NIKKYO WEB)は2019年6月26日 に公開した記事で、ガラパゴス化しているといわれてきた日本の英語教育に本格的なメスが入ります。(引用元:日本教育新聞電子版NIKKYOWEB|英語教育改革が2020年度からスタート、小中高校で英語の授業はどう変わる?)と表現しました。こうした変化にともない、「うちの子の英語教育は、どうすればいいの?」「もう手遅れなの?」などと、根拠なく焦ったり不安を感じたりする親御さんもいるでしょう。しかし、立命館大学大学院 言語教育情報研究科教授の田浦秀幸先生によると、日本で生まれ育ち、日本語を母語とし、外国語として英語を学ぶEFL環境(English as a Foreign Language)において、臨界期は関係ないそうです。子どもの聞き取り能力の臨界点についても、クラスの環境や先生との相性、生徒自身のモチベーションなどの条件によっても大きく異なるので、何歳までとは断言できないとのこと。それに、慶應義塾大学名誉教授・ココネ言語教育研究所所長の田中茂範先生が語学諮問委員として研修を担当していたJICA(国際協力機構)の、シニアボランティアと呼ばれる50代後半~60代の方々の多くは、その年齢から赴任した国の言語をしっかりと習得しているそうです。田中先生によれば、英語学習を成功させるには、次の「3つの条件」があるのだとか。Language Exposure(英語にふれること)の質量Language Use(英語を使うこと)の質量Urgent Need(英語を使わなければならない必要性)の存在(引用元:StudyHacker こどもまなび☆ラボ | 英語はだれでも身につけることができるのか?成功する英語学習の3つの条件)前出のシニアボランティアの方々同様、海外に引っ越したなどの場合は、容易に「3つの条件」が揃います。日本にいる場合でも、たとえば近所に引っ越してきた外国の子どもと話をしたいから、英語を学び、学んだ言葉でどんどん話しかけてみる、といったこともあるでしょう。しかし、誰もが海外に住めるわけではないし、必ずしも外国人と交流できる環境に、子どもたちが置かれるわけではありません。田中先生いわく、英語を学ぶ多くの人は、「英語を勉強し、ある段階まで話せるようになったら、そこでやっと活用する」という発想をしているそう。その発想の背景にあるのは、「いつか、英語ができるようになったらいいな」という姿勢。3条件の最後の「Urgent Need(英語を使わなければならない必要性)の存在」はありません。それでは英語学習は成功しないのです。大切なのは「いつか、どこかで、だれかと英語で話すため」と考えながら学ぶ “学習者” になるのではなく、「今、ここで」とすぐに英語を使う “表現者” になることなのだとか。田中先生によれば、2020年の新学習指導要領では、英語でコミュニケーション活動を行なうことに力点が置かれ、英語は「学ぶ」から「使う」へシフトするのだそう。学校教育の場でも、“表現者” になることが求められるようになるのです。「まだ不完全だから英語は話せない」といった “学習者” 的な発想にならないよう、たとえ覚えたばかりの限られた英語でも、表現することを子どもに楽しんでもらいましょう。そうすれば、「英語で表現したい」気持ちそのものが、「Urgent Need(英語を使わなければならない必要性)」になります。「これは英語で何ていうのかママにも教えて」「へぇー、そんな言葉なんだ。すごいね!」などと、気持ちよく導いてあげるといいかもしれませんね。***これからの社会や2020年の教育がどう変わっていくか、今後どんな能力が必要なのか、そうした能力を高めるためには、どうしたらいいのかなどを掘り下げました。教育改革が実施されるからと力を入れすぎず、子どもと一緒にいろんな人とコミュニケーションを取り、子どもがうまくストレスに対処できるよう、行動の選択肢をたくさん与えてあげてください。そして、英語や他国語の “表現者” となることを、子どもと一緒にぜひ楽しんでみてくださいね。(参考)政府広報オンライン|2020年度、子供の学びが進化します!新しい学習指導要領、スタート!内閣府|Society 5.0 – 科学技術政策内閣府|科学技術基本計画 – 科学技術政策生涯学習のユーキャン|2020年のトレンド予測と資格取得に関する意識調査キャシー・ハーシュ=パセック著, ロバータ・ミシュニック・ゴリンコフ著,今井むつみ訳, 市川力訳(2017),『科学が教える、子育て成功への道』,扶桑社.一般社団法人 日本経済団体連合会|2017 年度 新卒採用に関するアンケート調査結果StudyHacker こどもまなび☆ラボ |「コミュニケーション能力を重視しすぎ」な親が、犯しかねない過ちとはStudyHacker こどもまなび☆ラボ |コミュニケーション能力を育てよう!会話をグレードアップさせる3つのヒント。StudyHacker こどもまなび☆ラボ |自己肯定感を育む、親子コミュニケーション。「聞いて!」「あとでね」の正解StudyHacker こどもまなび☆ラボ |ストレスと無縁の人生を送ることは不可能。教えるべきは「転んだときの起き上がり方」StudyHacker こどもまなび☆ラボ |子どものストレスを軽減させる“ストレスコーピング”。選択肢は多ければ多いほどいいStudyHacker こどもまなび☆ラボ |子どもの「レジリエンス」を高めるのは、親子の会話。結果ではなく“挑戦”を褒める!日本教育新聞電子版NIKKYOWEB|英語教育改革が2020年度からスタート、小中高校で英語の授業はどう変わる?StudyHacker こどもまなび☆ラボ |【田浦教授インタビュー 第1回】「臨界期」は存在しない?発音・聞き取り・文法・語彙における臨界点StudyHacker こどもまなび☆ラボ | 英語力とは何か?2020年の新学習指導要領の狙いと言語活動の両輪「CAN-DO」「CAN-SAY」StudyHacker こどもまなび☆ラボ | 英語はだれでも身につけることができるのか?成功する英語学習の3つの条件
2020年01月12日WEBや女性誌で人気上昇中の占い師・真木あかりさんによる、連載コラム「真木あかりの惑星カレンダー」では、 惑星の動きを占星学的に読み解きます。今回は、20年に一度の星回り、グレート・コンジャンクションについてお届けします。■2020年 グレート・コンジャンクション木星、土星が山羊座で合(2020/12/22)■20年に一度の節目がやってくる2020年の星占いで注目されている星回りはいくつかあるのですが、なかでも大きなものは「グレート・コンジャンクション」でしょう。これは木星と土星が同じ場所に巡るという現象で、2020年12月22日、水瓶座で起こります。前回、グレート・コンジャンクションが起こったのは2000年のこと。そう、木星と土星が出会うのは20年に一度。今回はさらに、約200年に一度のグランドミューテーション(※)という節目でもある、「とてもすごい機会 」となっています。グレート・コンジャンクションが起こるときは「時代の転換点」と呼ばれるような出来事が多くなります。アラフォー以降あたりですと、2000年前後の経済・政治の大混乱からの就職氷河期、不況、ネット社会の本格的スタートなどが感慨深く思い出される方も多いでしょう。今回、2020年という節目前後で起こる変化はさらに大きく、星占い的な用語でいえば「地の時代」から「風の時代」への移行が起こる、という意味を持ちます。どんなふうに移行するのか、ちょっとまとめてみましょう。◎「地の時代」で重視されること・金銭や物質をたくさん持っていることが重視される・形のある資産をたくさん持っていることに価値がある・権力、歴史に重きが置かれる◎「風の時代」で重視されること・知性、コミュニケーション、情報、ネットワークに重点が置かれる・所有にこだわらない・人々のつながりが自由になり「所属」「帰属」意識は希薄化風の時代の兆候はすでに、多くの人が感じ始めているのではないでしょうか。「大手だから安心」「有名だから大丈夫」といった考え方はすでに過去のもの。古い体制や権力は徐々に勢力を失い、一部は解体され始めています。働き方も、副業が解禁され、リモートワークやフリーランスなど自由度が増してきました。さらには「ものを所有する」ということへのこだわりも、少しずつ変わってきています。シェアやクラウド化といった試みは、どんどん進んでいくでしょう。グレート・コンジャンクションは12月22日、約1年後です。まだまだ先……ではありますが、人間、ハイ変わりましょうといって変わるものでもないのですよね。新しい時代にも自分らしい人生を生きていく、それが一番大切なことであり、そのためにも1年かけてじっくりと、ココロとアタマを新しい時代のマインドセットになじませていく。そんな姿勢が、大事になってきます。■グレート・コンジャンクションまで、どう過ごす?星の運行スケジュールさて、グレート・コンジャンクションに至るまでの星の運行を少し見ていきましょう。3月22日土星水瓶座入り5月11日~土星逆行開始7月2日逆行中の土星山羊座入り9月29日土星順行12月17日土星水瓶座入り12月19日木星水瓶座入り12月22日グレート・コンジャンクション3月に土星が水瓶座に入ると、テクノロジーの発展に「待った」がかかるようなことが多くなるでしょう。AIやクラウド化の弊害やデータ流出、シェアリングサービスを悪用した事件など「いくら便利になってもね……」という見方が強くなる傾向が出てきます。人々の倫理観や危機感を問う論調も強まってくるはずです。ただ5月の土星逆行を機にそうした流れはいったんおさまり、人とは何か、知能とは何かといった問いを持つようになる人は多そうです。動きがあるのは7月以降、山羊座に土星が戻るタイミング。権威や旧体制、古い価値観のようなものがもう一度フォーカスされ、「こういったのはもう古いよね」「縛られないほうがハッピーだね」との認識が深く浸透していくでしょう。そして12月下旬、土星と木星が相次いで水瓶座に入り、22日にグレート・コンジャンクションが起こります。2020年のクリスマスから年末にかけての季節は、「変わりゆく時代への期待と不安」とともに過ごされると思うのですが、ひとつ言えるのは「まだ起こっていないことをわざわざ悪いほうへ想像して不安になるよりも、時代の傾向をおさえて自分の人生を選択する」そんな行為こそが大事なのだろうということです。いくら変化が不安といっても、歴史のどの時代においても不変の時代などなかったわけです。怯えるよりも、ベストな選択をする意思を持つ。違ったら戻ってやり直す。今に限らず、いつだって大事なことではありますが、変化の1年を生きる今こそしっかりと、心がけてまいりましょう。※グランドミューテーション:グレート・コンジャンクションが起こる星座(場所)のエレメントが切り替わること。約200年ごとに訪れる。>>次回もお楽しみに1月後半のボイドタイムカレンダー(1月14日更新)*******************************プロフィール真木あかり占い師。大学卒業後、フリーライターなどを経て占いの道へ。四柱推命を中心に、占星術や九星気学、タロットカードなどを用いて鑑定・執筆を行う。『悪魔の誕生日事典』(宝島社)をはじめ著書、連載多数。
2020年01月11日オリンピックイヤーに向けて建設ラッシュが続いていた東京。2020年は注目のスポットが続々オープン!駅やクルーズターミナルも新設され、アクセス性は一気に向上。ますます東京が魅力的な国際観光都市に変貌!? 今回は春までに開業予定の8つのスポットをご紹介します。【1月24日オープン】江戸前場下町(じょうかまち)“江戸前”をテーマにした豊洲市場の場下町(城下町)。東京の台所・豊洲市場に、初の場外施設が誕生。フードホール棟、多目的広場、マルシェ棟の3エリアからなり、日本の食とライフスタイルを発信。豊洲市場の食材を活かした飲食店や、おみやげが買える物販店など、21店舗が入店予定。中央の多目的広場では、屋外マルシェなどのイベントも開催される。【1月24日オープン】PARCO劇場伝説の劇場がパワーアップ!より臨場感を味わえる造りに。渋谷PARCO建て替えのため、3年以上休館していたPARCO劇場が開場。旧劇場の舞台と客席の距離感を継承し、創る側の創造性を刺激する舞台空間と、圧倒的に舞台に近い客席を両立した新劇場。「志の輔らくご ~PARCO劇場こけら落とし~」で幕を開け、3月から多彩なオープニングシリーズの上演がスタート。【3月14日オープン】高輪ゲートウェイ駅デザインアーキテクト・隈研吾氏が設計する山手線の30番目の新駅。JR品川駅と田町駅の間にできる新駅。“グローバルゲートウェイ品川”をコンセプトに、新たな街の核施設として機能する。折り紙をモチーフにした大屋根など、和を感じられる造りが印象的な駅舎は、隈研吾氏が建築デザインを担当。改札内には無人AI決済コンビニが初出店。駅以外の商業エリアは2024年度以降に開業予定。【4月13日オープン】WATERS takeshiba商業施設が一部先行開業。今夏には劇団四季専用劇場が。文化・芸術を核にしつつ、竹芝の地域資源である水辺を活かした複合型まちづくりを推進。商業施設「アトレ竹芝」が4月13日にI期、7月14日にII期が開業決定。また劇団四季の専用劇場が「JR東日本四季劇場[春][秋]」として生まれ変わる。[秋]劇場は7月14日開場。[春]劇場は9月10日に開場し、『アナと雪の女王』を公演。【4月15日オープン】東京ディズニーランド ニューファンタジーランド史上最大規模の開発で、さらに魅力的なテーマパークに。夢と魔法の王国がパワーアップ。ファンタジーランドを拡張し、『美女と野獣』をテーマにした新エリアが誕生する。アトラクション「美女と野獣“魔法のものがたり”」、屋内シアター「ファンタジーランド・フォレストシアター」などがオープン。さらに別エリアにも新アトラクションやミニーに会えるスポットが仲間入り。©Disney【4月25日オープン】SMALL WORLDS TOKYOエヴァやセーラームーンなどの世界観をミニチュアで完全再現。動くミニチュアが生み出す“もうひとつの世界”への没入体験ができる、世界最大級の屋内型ミニチュア・テーマパークが有明に誕生。「エヴァンゲリオン 第3新東京エリア」「エヴァンゲリオン 格納庫エリア」「美少女戦士セーラームーンエリア」など、7つのエリアで構成。AR/VRを活用した映像アトラクションも楽しめる。【4月オープン】WITH HARAJUKU文化発信地として注目の的。原宿の新ランドマークに。原宿駅前の約5000㎡の敷地を利用した、再開発プロジェクト。商業施設が立ち並ぶ路面店空間や、ファッション・ライフ・カルチャーのトレンドを創出するイベントホールなどを擁する。8階には、明治神宮の森を一望できるパークビューレストランも。原宿駅前と竹下通りを繋ぐ通り道も造られ、街の回遊性も高まる。©2019,Takenaka Corporation【春オープン】有明ガーデン商業施設、劇場などを擁する湾岸エリアの新ランドマーク。200店舗を超える大型商業施設を核に、多彩な施設で構成。国際会議にも使える約8000人収容の国内最大劇場型ホールをはじめ、露天風呂付きの温浴施設、全749室の大規模ホテルも同時オープン。2021年4月には、劇団四季専用劇場「有明四季劇場」が開設され、国内最多上演記録更新中の『ライオンキング』を公演予定。※『anan』2020年1月15日号より。取材、文・鈴木恵美(by anan編集部)
2020年01月11日「うちの子は学校の友だちがたくさんいるし、習い事をいくつもさせているから人間関係は充実しているはず」「休みの日は家族で遊んで、長期休みにはおじいちゃんおばあちゃんに会っているし、コミュニケーションはうまく取れているほう」そう信じて安心している親御さんも少なくないのではないでしょうか。しかし、子どもの成長や学びの場は、家庭や学校・習い事以外にもたくさんあるのです。今回は、子どもの生きる力をぐんぐん伸ばす「多様な人間関係の大切さ」について考えていきましょう。狭い世界で生きる現代の子どもたち昔に比べて、今の子どもたちは世界中のさまざまな情報に触れることができるだけでなく、インターネットを通じてたくさんの人たちとすぐにつながることができるようになりました。しかしその反面、現実の人間関係はどんどん狭くなってきていることをご存じですか?平日も休日も習い事や塾などで予定がぎっしりと入っていて、近所の友だちと遊ぶこともままならない日々を過ごしている子どもたち。しかも、これから中学・高校に進学するにつれ、ますます自由な時間が減っていくことは明らかです。ただし、子どもの人間関係が制限されているのは、私たち親の意識が影響しているともいわれています。「今の親たちは、子どもと他人との関わりに敏感で、警戒心がすごく強い」と指摘するのは、国立青少年教育振興機構理事長の鈴木みゆきさん。たしかに、ニュースなどで子どもが巻き込まれる事件を目にするたびに不安を感じ、周囲への警戒心が増すのも無理はありません。「遊ぶことの大切さ」を子どもたちに伝える活動を行う『一般社団法人TOKYO PLAY』代表理事の嶋村仁志さんは、次のように述べています。子どものことを、邪魔なものであったり「自分には関係ない」と思ったり、あるいは子ども教育の専門家などが自分のサービスの「お客」として見る。そういうものばかりだとしたら、その社会では子どもをきちんと育てることができないのではないでしょうか。(引用元:Study Hacker こどもまなび☆ラボ|遊具なし、プログラムなし。異例だらけの“ガラクタ遊び”が欧州で大人気の理由)親以外の近所の大人や、お友だちのお父さんやお母さんたちとの関わり合いは、子どもにとって非常に貴重な体験になるといいます。嶋村さんは、「子どものころに近所の人にかわいがられたり、逆に迷惑をかけて怒られたりしたような経験がないまま大人になってしまうと社会性が育ちにくい」ことも指摘しています。今の子どもたちは、昔に比べて確実に狭い人間関係の中で生きているのです。多様な価値観への理解とコミュニケーション能力が必要な時代次に、どうして狭い世界で生きていくのが良くないことなのか、これからの社会ではどんな能力が求められるのかについて考えていきます。脳科学者の茂木健一郎先生は、「子どもが社会に出て活躍するために育てておきたい能力はふたつある」と述べています。ひとつは、読み書きや計算といった「認知的な能力」。そしてもうひとつは、他人と円滑なコミュニケーションをとれる「社会的な能力」です。どんなに勉強ができても、人とうまく関係を築けなければ社会では活躍できません。茂木先生によると、「幼児期は特に社会的スキルを育む必要がある」とのこと。そのためにも、日常的に年齢の違う子たちと遊ぶ機会を多くもち、さまざまな考え方やたくさんの個性に触れることが大切なのです。さらに、これからはグローバル化が進み、多様な価値観や背景を持つ人たちと接する機会が格段に増えていくでしょう。教育ジャーナリストの中曽根陽子さんは、「さまざまな価値観への理解とコミュニケーション力は、経験からしか学べない」と話します。そのためにも重要となるのが、家庭や学校・習い事以外の “第3の居場所” なのです。子どもが “第3の居場所” で得られるものとは?家庭を “第1の居場所”、学校や習い事を “第2の居場所” としたとき、“第3の居場所” とはどのようなところを指すのでしょう。前出の中曽根さんによれば、地域で開催される自然観察会や、スポーツ、音楽、アートのイベントなど、年齢も背景もさまざまな人が集まる場所だといいます。それ以外にも、1日限りのワークショップや、子どもだけで参加するキャンプ、親の友人同士の集まりなど、出会いの機会はたくさんあります。■コミュニケーション能力が伸びる!そういった第3の居場所では、自分の知らない世界を見聞きすることができるので、子どもはぐんと視野を広げることができます。そして、コミュニケーションの点においても大きなメリットが。中曽根さんは、「心理的距離があるので、理解し合うためにはどんな切り口で話をしたらいいか、自然と相手のことを考えながら話をするようになる」といいます。それは、家族や身近な友人との会話では得られない緊張感です。相手と距離があるからこそ、自分の考えを筋道を立ててわかりやすく伝える訓練にもなるのですね。■「公私」の感覚を知り、礼儀を学べる!前出の鈴木みゆきさんは、さらに「礼儀」を学ぶにも絶好のチャンスであると述べています。親以外の大人との交流で、まず、子どもは「礼儀」を身につけます。親への甘え方とはちがう態度で接したり、あるいは親が相手なら反発するようなことも素直に聞き入れたりと、子どもなりに「公私」の感覚を持つのです。また、子どもの頃、「大人の話に子どもが口を挟むな!」なんて周囲の大人に言われた経験がある人もいるでしょう。これは、「場を知る」「立場をわきまえる」ということにつながるものです。(引用元:Study Hacker こどもまなび☆ラボ|「大人の愛」と「協働力」が子どもを大人に導いていくーー親以外の人との交流によって広がる子どもの視界)■親の心がラクになる!また、子どもに第3の居場所があることは「親にとってもメリットがある」と説くのは、東京大学大学院教育学研究科臨床心理学コース教授の中釜洋子先生です。中釜先生は、「最近、わが家のルールを知らず知らずのうちに細かく決めてしまって、ママ友だちや祖父母などの考えが自分に合わないと、付き合いを狭めてしまうケースも少なくありません」と述べており、親が神経質になることで他者に対して心を閉ざしたり、人付き合いを限定したりするというのです。しかし、社会に出れば臨機応変な対応を求められることが多いもの。中釜先生は、「子どもは、『おうちではダメだけど、おばちゃんの家なら甘いお菓子を食べられる』と区別して考えることができ、意外と柔軟な思考をしている」といいます。親御さんが周囲との関係を閉ざさないように心がけることで、子どもは状況に応じた対応を学べるようになるでしょう。また、親自身も子どもと1対1で向き合い続けるとストレスがたまりますが、ほかの家族の多様な子育ての方法を知ることで、子育てのヒントに気づくきっかけにもなります。みなさんも、わが子を見ては、「どうして○○ちゃんみたいにいい子にできないのかしら」とほかの子どもの良い面ばかりに目がいき、自分の子どもが劣っているように見えてしまうことはありませんか?それはどんな親でも同じです。第3の居場所では、ほかの人が「△△くん、優しいね!」「上手にできるね!」と、わが子の良いところを見つけてくれることも。そうやって、子どもだけではなく、親御さんにとっても「気づきの場」になるのです。親子で一緒に地域の集まりに参加しよう!先ほどからお伝えしているように、第3の居場所はこれからますます必要とされるでしょう。もし今、子どもの人間関係を広げたいと考えているのなら、そのような場所に足を運んでみてはいかがですか?前出の鈴木さんがおすすめするのは、一般の親子が参加できるファミリーキャンプ。全国に点在する青少年自然の家などの施設で、お互いに知らない親子同士がキャンプをするというものです。家族以外の人と一緒に自然体験するという経験をとおして、他人と協力して働くことができる「協働力」が身につくといいます。また、嶋村さんが代表を務めるTOKYO PLAYでは、都内のあちこちで「とうきょうご近所みちあそびプロジェクト」を実施しています。これは、地元地域に暮らす人たちが町会や商店街と協力し、多世代の人が楽しみ、交流する場所をつくることを支援する活動だそう。子どもは大人との交流によって、褒められたり励まされたりすることで自己肯定感を育むことができます。ほかにも、スポーツのイベントやアート系のワークショップなど、お近くの地域でも交流の場がたくさんあるはずです。ぜひ探して参加してみてくださいね。***人間関係は、親子や先生と生徒といった「タテ」の関係と、友人同士といった「ヨコ」の関係のほかに、「ナナメ」の関係もあります。じつはこの「ナナメ」の人間関係こそ、子どもにとっての逃げ場になったり、刺激を与えられる場所になったりするのです。ぜひお子さんに、豊かな人間関係を築くきっかけを作ってあげましょう。(参考)Study Hacker こどもまなび☆ラボ|「大人の愛」と「協働力」が子どもを大人に導いていくーー親以外の人との交流によって広がる子どもの視界Study Hacker こどもまなび☆ラボ|遊具なし、プログラムなし。異例だらけの“ガラクタ遊び”が欧州で大人気の理由PHPのびのび子育て 2019年12月号,PHP研究所.学研キッズネット|AI時代を生き抜くために~「失敗力」が育つ6つの栄養素家庭・学校以外の第3の場所が子どもの生きる力を育てるMIKU|家族の中の子どもを考えよう
2020年01月11日入江悠監督×主演・大沢たかおのタッグで、AIが人間の生活に欠かせない存在となった未来の日本を舞台に描く『AI崩壊』。この度、大沢さん、賀来賢人、岩田剛典といった初共演の3人が初めて出会う本編シーンが到着した。3人がそれぞれ演じているのは、AI開発者・桐生浩介(大沢さん)、AIを管理する企業の代表・西村悟(賀来さん)、そして警視庁の天才捜査官・桜庭誠(岩田さん)。劇中では、天才科学者で画期的なAIの開発者だが、開発したAIが突如として暴走し、テロリストとして逃亡者となってしまう桐生。そんな桐生をAI捜査網を駆使して追い詰めていく桜庭。そして、桐生の義弟である西村は、日本中を逃げ回る桐生を手助けするが…。物語をけん引する彼らが出会ったことで、物語は急速に展開、それぞれの運命の歯車が徐々に狂い始めるのだ。今回、3人は初共演。しかし、撮影現場では抜群のチームワークを見せていたという。大沢さんと共演シーンが多かった賀来さんは、大沢さんに役者としての在り方や役について質問攻めにし、お互いに意見交換をしながら撮影を進めていったそう。大沢さんは「岩田さんは相当台本を読み込んでいて、芝居からも彼がこの作品に賭ける意気込みや気迫が伝わってきました。だから彼との共演シーンはとても安心して臨むことができました」と岩田さんとの共演の印象を明かし、「賀来君がすごいのは、現場で演出が変わってもすぐに合わせてくれる所でした。入江監督の指示をすぐに理解し、瞬時に応える。それと僕が演技のニュアンスを少し変えると、彼も僕に合わせて演じてくれるんです。本当に優秀だなと思いました」とその適応力を絶賛した。本作は、原作なしの入江監督の完全オリジナル脚本。人間臭さがある桐生、何を考えているか分からない二面性を持つ西村、クールな天才・桜庭…。そんなキャラクターに3人を起用したのは、<演じる役を多角的に自分で考えられるかどうか>が決め手になったそう。入江監督は「サスペンス要素が強いので、この人は何を考えているのか?物語がどんな方向に進んでいくのか?そこまで計算して予想がつかない演技ができる人たちに集まってもらいました」とも明かしており、撮影現場では活発に話し合いが行われ、結果、とても熱量のこもった映画に仕上がった。『AI崩壊』は1月31日(金)より全国にて公開。(cinemacafe.net)■関連作品:AI崩壊 2020年1月31日より全国にて公開©2020「AI 崩壊」製作委員会
2020年01月10日「夫に対して“思いやりがない”“わかってくれない”と、この3日以内に感じた人は要注意です。50代以降になって、長年連れ添っている夫の言動や行動が、急に鼻につくようになるという人は多くいるんです」こう語るのは、『夫のトリセツ』(講談社+α新書)を出版したばかりの、脳科学・AI(人工知能)研究者の黒川伊保子さんだ。昔は平気だったのに……50〜60代の“更年期夫”にイライラを募らせてしまうようになるのには理由がある。「人間の脳は7年を一つの区切りと考える傾向があります。結婚7年、14年、21年目……と、離婚危機が訪れやすい。50代は子どもが独立、そして60代には定年退職と、夫と2人きりになる時間が増えます。そこに、結婚28年目や35年目が重なると、夫婦の関係が一気に悪くなってしまうことがあるんです」さまざまなタイプがいる“イラつかせ夫”だが、“男性脳”の仕組みを理解すれば傾向と対策が見えてくるという。黒川さんに夫の“操縦術”を伝授してもらった。【イラ夫1】家事を傍観しているだけ → してほしいことはルールで示す「鍋ができたよ」と声をかけても、鍋敷きなどの用意すらしないで、テーブルでただ待っているだけの夫にイラッ!「ゴール思考の男性は、たとえば鳥を狩るとき、周囲においしそうな野草や果物があっても、鳥しか見えない。つまり『鍋だよ』と聞くと、鍋しか見えなくなるんです。男性はテレビのCM中にトイレに行くときも、トイレというゴールに向かうだけです。一方で女性はプロセスを思考しながら行動するので、トイレに行く途中にコップを片付け、台拭きを持って帰ってくることができる。家事は多重タスクなので、女性よりも男性は3〜6倍もストレスを感じるものなんですね。『鍋』の日はおたま・鍋敷き・薬味を夫が用意するように求めるなど、夫に家事をさせたいなら、ルールを提示しましょう。目的をはっきりさせることで、夫を動かすことができます」(黒川さん・以下同)【イラ夫2】嫌みばかり言ってくる → 気にせず、「そうよ」で返すサケ一切れの夕食のおかずに対して「これだけ?」と言う夫。“一日家にいて。これだけしか作れないのか”という嫌みか!?「じつは嫌みではなく、単なる確認である場合が多いのです。夫はおかずの内容を確認して“どうやってご飯を2膳食べようか”というゴールを見ているだけ。だから『そうよ』『足りないなら、卵もあるけど』などと、気にせず答えてしまえばOKです」「まだできていないの?」「どうして○○がないの?」などの言葉も、嫌みに聞こえて、単なる確認の可能性が高いのだ。【イラ夫3】相談を聞き流す、しても忘れる → 名前を呼び、3秒待って、要点を先に話す大事な相談をしたいのに、真剣に話を聞いてくれない夫。どうにか相談して決めたと思っていても、あとから聞いていないと言われてしまって……。「男性の脳は“問題解決型”。とりとめもない会話には、解決すべき問題がないため、音声認識エンジンを切ってしまうんです。つまり、あなたの話を聞いているように見えても、聞き流している可能性が高い。だから、大事な話をする際は、まずは夫の視界に入って名前を呼び、3秒ほど待って音声スイッチを切る前に、ゴールと数字を簡潔に伝えましょう。たとえば『母の三回忌について相談したいことがある』とゴールを提示して、『要点は3つ。いつ、どこで、誰を呼ぶ』とポイントを絞って話してみましょう」「女性自身」2020年1月21日号 掲載
2020年01月08日長年連れ添った夫なのに、好きで結婚した仲だったのに……。こんなにイライラさせられるようになったのはなぜだろう?じつは脳の違いに理由があるんです。「夫に対して“思いやりがない”“わかってくれない”と、この3日以内に感じた人は要注意です。50代以降になって、長年連れ添っている夫の言動や行動が、急に鼻につくようになるという人は多くいるんです」こう語るのは、『夫のトリセツ』(講談社+α新書)を出版したばかりの、脳科学・AI(人工知能)研究者の黒川伊保子さんだ。昔は平気だったのに……50〜60代の“更年期夫”にイライラを募らせてしまうようになるのには理由がある。「人間の脳は7年を一つの区切りと考える傾向があります。結婚7年、14年、21年目……と、離婚危機が訪れやすい。50代は子どもが独立、そして60代には定年退職と、夫と2人きりになる時間が増えます。そこに、結婚28年目や35年目が重なると、夫婦の関係が一気に悪くなってしまうことがあるんです」さまざまなタイプがいる“イラつかせ夫”だが、“男性脳”の仕組みを理解すれば傾向と対策が見えてくるという。黒川さんに夫の“操縦術”を伝授してもらった。【イラ夫1】愚痴に共感してくれない →「共感してほしい」と素直に求める近所付合いで頭にきて「隣の奥さん、こんなこと言うのよ」って愚痴ったとき、「そりゃ、ひどいね」と共感してくれると思いきや、「君も悪いんじゃないか?」と、想定外の指摘が!「古来、女性は群れの中で生きているため、周囲と共感しながらプロセスを解析して、これから起こる問題を未然に防ごうとします。一方、狩りに出ていた男性は、遠くを見ながら瞬時に危険を察知して、問題解消をはかるという脳の仕組みなんです。だから夫は、問題の早急な解決のためにできることから手をつけようとする。たとえ隣の奥さんが99%悪いと理解していても、注意できる妻だけに注意するんですね。そもそも男性に自分の気持ちを察してもらうことは無理なので、共感してほしいときは、前もって『答えはいらない。共感してほしい』と言っておきましょう」(黒川さん・以下同)【イラ夫2】“やりたいこと”に何でも反対 → “試しに”という言葉で抵抗感を減らす「パートに出たい」「習い事を始めたい」などと相談しても、いつも反対してくる夫は多い。「外敵から身を守る男性は危機意識が高く、大きな問題が起きない限り現状維持を望むためです。これまで平和な家庭だったのに、突然、パートで働くと言われると、夕食の準備や洗濯は大丈夫なのか、夫は不安になって反対してしまうのです。こういった場合『お試しで働き始めてみた』というように、『お試し』という言葉で不安を緩和させつつ、事後報告。絶対にやりたいことは、夫に相談せずに強行する覚悟も、時には必要だと思います」「女性自身」2020年1月21日号 掲載
2020年01月08日若者に大人気のKing GnuやRADWIMPSからAI美空ひばりと、幅広い世代に向けたラインナップを揃えた令和初の『第70回NHK紅白歌合戦』。第2部の関東での平均視聴率が37.3%と過去最低を記録する形となったが、舞台裏では数々の“事件”が起きていた。今回のハイライトとなったのが、デビュー40周年目にして紅白初出場となった竹内まりや(64)だ。生命の尊さについて歌った竹内だが、そこには“亡き後輩”への思いが秘められていた。「視聴者から募集した大切な人との写真を映像で投影する演出だったのですが、そこに竹内さんと故・岡田有希子さん(享年18)の2ショット写真もありました。実は竹内さんが今までにもっとも多く曲を提供したのが岡田さん。昨年にそれらの曲をまとめたアルバムが発売された際にも『(岡田さんが)生きていたら52歳……』とコメントするなど、道半ばにして亡くなって自ら命を絶ってしまった岡田さんのことを今でも気にかけているそうです。そこで竹内さんサイドから『岡田さんも一緒に出してあげたい』と希望して、写真を使うことになったと聞いています」(NHK関係者)いっぽう、2年連続の出場となった松任谷由実(65)の周辺には緊迫した空気が流れていたという。「実は、各出演者サイドに、『松任谷さんへの楽屋挨拶は控えてください』というお触れがNHKから出ていたんです。楽屋の場所すら明かさない徹底ぶりでした。松任谷さんは歌う前の準備を大切にする人。特に今回はテレビ初披露する曲ということもあり、静かに気持ちを整えたかったのでしょう」(レコード会社関係者)名曲『ノーサイド』初披露の裏には、大御所ならではの“ルーティン”があったようだ――。「女性自身」2020年1月21日号 掲載
2020年01月06日「今回の紅白は若者に大人気のKing GnuからAI美空ひばりまで集め、幅広い世代の支持が期待されていました。しかし、一昨年のサザンオールスターズや米津玄師さん(28)のようなわかりやすい目玉とヒット曲が少ないことが裏目に出てしまったようです……」(NHK関係者)令和初の開催となった『第70回NHK紅白歌合戦』。大好評だった昨年超えが期待されるも、第2部の関東での平均視聴率は37.3%。2部制となった89年以降で最低の数字を記録する結果に。そんな波乱の舞台裏に本誌記者が密着。リハーサルから本番までの4日間、テレビには映らない驚愕ハプニングの数々をキャッチ!出演者のなかでも特に大きな注目を集めていたのが、氷川きよし(42)だ。氷川は昨年12月に一部週刊誌で《男らしく生きて欲しいって言われると、自殺したくなっちゃうから、つらくて……》と苦悩を“告白”していた。紅白リハーサル時に行われた囲み会見でも「きよし“くん”にサヨナラ」と新たな決意を語っていた氷川は、ある女性アーティストに感銘を受けていたようだ。「紅組トリのMISIAさん(41)は、LGBTQ運動の象徴であるレインボーフラッグやバックダンサーに女装家の人らを起用し、“音楽に国境や性別は関係ない”というメッセージを込めていました。氷川さんもいたく感動したそうで、親しいスタッフに『あのバックダンサーの衣装、今度私もやりたいから覚えておいてね』と言っていたようです」(レコード会社関係者)リハーサル時に氷川と親しげに話していた菅田将暉(26)は、スタッフも魅了していた。「30日のフォトセッション時には、菅田さん見たさにNHKの女性スタッフがずらりと並んで、『かっこよすぎる……』と黄色い声をあげていました。また、菅田さんは初出場ながらトリ近くで歌もフル尺で披露していましたが、これは極めて異例のこと。今回披露した『まちがいさがし』は菅田さんの親友でもある米津玄師さんが作詞・作曲しており、とても大切にしているそうです。そこで、出演オファーを受けた際に『きちんと人に届けられるように歌いたい』と希望したことで、今回の形になったと聞いています」(前出・NHK関係者)いつか紅白で菅田と米津の生コラボを見られる日がくるかも!?「女性自身」2020年1月21日号 掲載
2020年01月06日今、注目の女の子を紹介する『anan』で連載中の「イットガール」。今回はアーティストの中元みずきさんです。「性格はエルサよりアナに似てるかな。妹気質です(笑)」と話す中元さんの魅力に迫りました。『アナと雪の女王2』日本版エンドソングで一躍注目!弱冠19歳の新人にして、人気ディズニー映画の日本版エンドソングアーティストに選ばれた中元さん。「オーディションに合格してから今まで、ずっと夢の中にいるみたい。少し前までスーパーでアルバイトしていましたから(笑)。レコーディングは震えるほど緊張しましたが、“未知の旅へ踏み出そう”という歌詞に、とても勇気をもらいました。歌って偉大。どんなに落ち込んでいても、明るい曲を聴くと自然と笑顔になれる。私も人に勇気や幸せを与えられるアーティストになるのが夢なんです」愛おしくてたまらない、私の癒しです。6歳から飼っている、チワワとプードルのミックス犬。名前はメロディ?『アナ雪2』のオラフはかわいさが倍増!より好きになっちゃいました。グッズを見つけるとつい買ってしまいます。憧れの人、AIさんのCDをヘビロテしてます。生まれて初めて行ったライブも、初めて買ったCDもAIさんでした!なかもと・みずき2000年生まれ。5歳より歌手を志し、歌とダンスを習う。『アナと雪の女王2』日本版エンドソング「イントゥ・ジ・アンノウン~心のままに」でデビュー。※『anan』2020年1月1日-8日合併号より。写真・土佐麻理子文・間宮寧子(by anan編集部)
2020年01月05日大沢たかおを主演に迎え、入江悠監督がAIをテーマにオリジナル脚本で挑むサスペンス超大作『AI崩壊』。本作で大沢さん演じるAI開発者・桐生の義理の弟・西村悟を演じるのが、「今日から俺は!!」でのコミカルなキャラクターで一躍ブレイクし、「ニッポンノワール ―刑事Yの反乱―」で見せたシリアスな演技も話題となっている賀来賢人。大沢さんは「賀来君は演技力があるし、彼の年代では稀有な存在の俳優。これからもっと人気が出て活躍すると思います」と絶賛。賀来さんがこれまで培ってきた演技力に太鼓判を押しており、その人気に火が付くのは必然だったようだ。賀来さんは2007年の映画『Little DJ ~小さな恋の物語~』で俳優デビューを果たし、2009年に映画『銀色の雨』で初主演。NHK連続テレビ小説「花子とアン」や大河ドラマ「花燃ゆ」などに出演し、数々の舞台にも出演しながら演技力を磨いていった。そして2018年「今日から俺は!!」の振り切ったコミカルな演技と男気溢れるアクションのギャップで一躍人気となり、今年は「ニッポンノワール」が話題を呼んだばかり。そんな賀来さんの活躍を見ていたという大沢さん。本作で初共演を果たしたが、賀来さんの撮影現場での役者としての振る舞いや役への姿勢を見て、人気が出るのは必然だと思ったという。現場での対応力は「彼の年代では稀有な存在」本作では大沢さん演じる桐生と賀来さん演じる西村の掛け合いが物語の核となっており、2人の関係性が重要だった。そんな中、大沢さんが本番で台本に書かれていない微妙なニュアンスや表情をアドリブで見せると、賀来さんもその演技を瞬時に理解して演技で応え、臨機応変な演技力が素晴らしかったと絶賛を贈る。「賀来君がすごいのは、現場で演出が変わってもすぐに合わせてくれる所でした。入江監督の指示をすぐに理解し、瞬時に応える。それと僕が演技のニュアンスを少し変えると、彼も僕に合わせて演じてくれるんです。本当に優秀だなと思いましたし、彼の年代では稀有な存在の俳優さんだと思いました」。「今後さらに人気になるんじゃないかな」さらに、「そうした姿を見て人気の理由が分かりましたし、むしろ今後さらに人気になるんじゃないかな」と、賀来さんの人気の秘密を明かしている。そんな2人は本作で義理の兄弟を熱演。大沢さんは医療AIの天才開発者・桐生浩介、賀来さんは桐生の義理弟の西村悟を演じる。桐生はAI暴走の犯人にされ逃亡者となるが、西村は桐生の逃亡を助け彼を信頼する唯一の人物、なのだが...。共演シーンも多い2人の熱のこもった迫真の演技はスクリーンで確かめてみてほしい。「“やるぞ!”というみんなのスイッチが入る」大沢たかおの存在感一方、賀来さんもそんな大沢さんに対して「義理の兄弟という関係性もあり、近い存在になりたいと思っていましたが、大沢さんがそういう空気を作ってくださいました。大沢さんがカメラの前に立つと存在感や“やるぞ!”というみんなのスイッチが入る瞬間を見られたので、それを見られただけでもこの作品に参加してよかったと思いました」と、大沢さんに対し尊敬の念を語っている。『AI崩壊』は2020年1月31日(金)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:AI崩壊 2020年1月31日より全国にて公開©2020「AI 崩壊」製作委員会
2020年01月05日大沢たかおが主演を務め、完全オリジナル脚本で描く超大作映画『AI崩壊』の特別映像が公開になった。本作はAI=人工知能が人々の日常に深く入り込むようになった近未来を舞台に描くパニック・アクション大作で、このほど公開になった映像では多くの映画に出演してきた俳優たちの口から「これ実際にやるの?」「大変な撮影になる」「1秒たりとも見逃せない」など衝撃的なフレーズが連発。本作は物語だけでなく、映画自体の製作スケールも“過去にないもの”になっているようだ。本作の主人公・桐生浩介は、人を助け、人に優しく寄り添う人工知能の開発を目指す人物。彼が開発したAI「のぞみ」は人々の健康を見守り、生活インフラにまで入り込むシステムになった。かつて起こった私生活上の出来事がきっかけで日本を離れていた浩介は、愛する娘と共に久々に帰国するが、ある時、AI「のぞみ」が暴走。日本中がパニックに陥り、浩介は犯人だと断定されてしまう。自身の無実を訴える機会すら与えられない浩介は、現代よりもセキュリティが強化された日本を逃走しながら、AI暴走の謎を解き、未曽有の事態を収束するべく奔走する。『SR サイタマノラッパー』シリーズや『太陽』『22年目の告白 私が殺人犯です』などの作品で知られる入江悠監督は、完全オリジナル脚本を執筆するべく1年以上に渡ってリサーチを重ね、観客が信じられる近未来とAIがすぐそばにいる日本像を描き出した。さらに本作は日本中が危機に陥るパニック映画であり、命がけで逃走する主人公を描いたサスペンス・アクションでもある。このほど公開になった映像は、主演の大沢をはじめ、賀来賢人、岩田剛典、松嶋菜々子、広瀬アリス、そして名優・三浦友和が登場し、大規模かつ過酷だった撮影を振り返る。本作は可能な限りロケ撮影を行い、主人公が決死の逃走を試みるシーンも、落下した自動車がクラッシュする衝撃的な場面も実際に撮影された。特別映像には日本各地で行われた撮影を記録したメイキング映像もふんだんに登場。「こんなスピード感のある日本映画は久しぶりなんじゃないか」と語る大沢は「苦悩を乗り越えるような感覚を役と一緒に持てた」と振り返る。その他のキャストも、本作の撮影現場が想像以上の規模・大変さだったことを振り返るも、そこに身を投じること、熱量を注ぎこむことに意義を感じていたようで、全員が本作の魅力、映画が描くAIと現代社会の問題について熱く語っている。『AI崩壊』1月31日(金)より全国公開
2020年01月05日みなさんあけましておめでとうございます!2020年のスタートが切られ、正月早々色んなニュースが飛び交っています。今年の年末はみなさんどんな過ごし方をしましたか?筆者は約10年ぶりに家族とも恋人とも友だちともすごさず、一人自宅で静かに年を越しました。「ぼっちの年越しってちょっとさみしさを感じるかな」と思い、せめてタイムリーな話題に乗るために紅白歌合戦にチャンネルをあわせたところ……。「これ、凄い!」とNHKの執念を感じたのです。■チャンネルは変えさせない!NHKの執念すら覚える演出12月31日のチャンネル争いでの悩みはだいたい紅白歌合戦を観るか、「笑ってはいけないシリーズ(日本テレビ)」を観るかという判断です。若い世代だとテレビの前にいるときは紅白をメインにしつつ、演歌歌手が出たタイミングでチャンネルを変える……という柔軟な対応をする人が多いと思います。今回もそうやって“いいとこ取り”して視聴しようと思いっていました。が、しかし、数年ぶりに観て思いました。「チャンネルを変えるタイミングが無い!!!」と。当然ながら出演者の構成は若い人向け(今話題のアーティストなど)、万人受け(誰もが知っているベテランアーティスト)、シニア向け(演歌歌手など)、と大きく分けると3タイプに分かれています。このシニア向けが20代30代的にはつまらないわけで、チャンネル変更チャンスです。しかし今回驚いたことに、ほぼすべての演歌歌手の演出に“若い人が思わず観続けてしまう仕掛け”が施されていました(単独歌唱は、なんと石川さゆりさんのみ)。たとえば丘みどりさん(35)の出演時には、今年初登場となったKis-My-Ft2がバックダンサーを担当。三山ひろしさん(39)は昨年に続き、けんだまギネス記録への挑戦が。天童よしみさん(65)は、今年話題になったMattさんとの共演で歌っていたりしていました。思わず「これは!」と観てしまう演出が続きまくるのは、もはや「チャンネルはそのままで」と全力で訴えかけるNHKの執念!筆者はレビューを書こうと思ったからだけでなく、紅白歌合戦のチャンネルを一度も変えることなく最後まできっちり視聴してしまったのでした。■副音声のパワーは“ぼっち”に効く!また紅白の法則とあわせて毎年話題になるのが、副音声の面白さです。今年は南海キャンディーズの山里亮太さん(42)と渡辺直美さん(32)が務め、定期的にゲストを入れ替えながらゆるりとしたトークが進みます。正直歌番組なのに副音声ってどうなのかなあと思いながら、初めて全編副音声での視聴をしてみました。結論、「これは、ぼっちに効く!」本来は紅白って、家で一人でちゃんと観るべきテレビ番組ではありません。1年の疲れをダラダラ癒やしながら、家族であーでもないこーでもないと観る番組です。それができないぼっち視聴者に、この副音声というサービスが凄く効くのです。3秒に1回は出演者にどうしようもないツッコミをかます山ちゃんと(でも出演者の情報たくさん持ってて凄い)、視聴者ばりに曲目に興奮し続ける直美。通常のバラエティの進行ではありえないユルさがなんだか一緒にテレビを観ている気分にさせてくれて、凄くありがたいのです。毎年歌番組なのになぜ?と思ってた副音声のパワーは、近年増える単身世帯へ向けたものだったのか……。そう思うと、全世代取り入れてやるぞ!という、これまたNHKの執念を感じるのでした。■メッセージ性強し!死なせてもらえない時代の到来紅白の演出は毎年、その年の話題になったものを中心に行われます。2019年はラグビーと来年に控えた東京五輪が主な演出テーマ。そのため序盤から郷ひろみと五輪に扮したダンサーのギラギラした曲目が歌われるなど、かなり勢いのある明るい演出が目立ちました。そんな中でも個人的に「これは…」と、良くも悪くも言葉を失ったものが2つあります。1つは故・美空ひばりさんをAI(人工知能)技術で蘇らせ、新曲「あれから」を歌わせるという演出です。「AI技術すげええええ」と、思うほどのクオリティではあったのですが、そもそも死者を蘇らせて歌わせる時代って、どうなんだろうなと、ふと疑問に思います。よく「歌は魂」といいますが、「ここに魂はあるのかな」と。人間は当然いつか死ぬわけですが、「死なせてもらえない時代」が来るということを肌で感じました。そして凄いと思うと同時に、ちょっとだけ怖さを覚えてしまったのでした。2つめは、紅組のトリをつとめたMISIAさんの演出です。数年前に和田アキ子さん(69)がいなくなると聞いて「これじゃあ締まらないのではないか」と思ったのも、もう昔の話。歌姫MISIAは愛をバッチリ歌いきり、鳥肌モノ。そしてラストの6色レインボーで、別の意味での鳥肌になったのでした。6色レインボーは、近年注目されるLGBTのイメージカラー。MISIAさんの歌唱はラストに向かいドラァグクイーンなどが取り囲み、踊り、それを見守る出演者もみんなレインボーフラッグを振るという大団円……。私は「NHK攻めるなー」と関心したのですが、ふと疑問にも思ったのです。「当事者がこれを見たら、嬉しいのだろうか?」と。実際にネットの声を後で探してみると、「説教臭さがあるな」という人や「家族に隠しているのに、あれみて凍りついた」と話す当事者の意見もありました。そもそも紅白って、いつの間に今回のような様々な演出をする“チャレンジングな番組”になっていたのでしょうか。叫ばれるテレビ離れを食い止めるための“本気”なのでしょうが、いろんな意味で執念を感じさせられました。そんなNHKも推していた東京オリンピックが、2020年は開催となります。今年は1年どんな年になるのか。楽しみです。(文・イラスト:おおしまりえ)
2020年01月03日新しい年を迎え、2020年がスタートした。日本は夏に五輪を控えており、多くのイベントが休止や開催時期の変更を発表しているが、日本映画界は気になる新作がめじろ押し!映画館での公開を待っている状態だ。1:今年もアニメーションが映画界を席捲!?2019年は『天気の子』が大ヒットを記録し、『プロメア』が口コミで息の長い興行を展開、『映画 すみっコぐらし とびだす絵本とひみつのコ』が人気を集めて話題になったが、今年の映画界もアニメーション作品が興行ランキングの常連になりそうだ。注目は何と言っても今年で生誕50周年を迎える『ドラえもん』。記念すべき年の“ドラ映画”は一体、何を題材にするのか?製作陣が出した答えは、ドラ映画の原点ともいうべき“恐竜”だ。3月6日(金)公開の『映画ドラえもん のび太の新恐竜』は、『ドラえもん のび太の宝島』の監督:今井一暁×脚本:川村元気のコンビが再登板。白亜紀を舞台に冒険と感動のドラマを描き出す。さらに8月7日(金)には2014年に公開され“ドラ泣き”のフレーズを生んだCGアニメーション映画の第2弾『STAND BY ME ドラえもん2』が公開。ファンの間でも人気の高い『ばあちゃんのおもいで』を中心にした物語になるという。『ドラえもん』の最大の強みは、年齢や性別などの“死角”がまったく存在しないこと。今年は“50周年”にふさわしい活躍を各所で見せてくれそうだ。また、興行記録を更新し続ける人気シリーズの最新作『名探偵コナン 緋色の弾丸』(4月17日公開)、『ラブライブ!』の京極尚彦が監督を務めることでも話題の『映画 クレヨンしんちゃん 激突!ラクガキングダムとほぼ四人の勇者』(4月24日公開)、久々のオリジナル作品になる『劇場版ポケットモンスター 2020』(7月10日公開)などの定番作品も揃って待機中。そして、アニメファンを超えた支持を集めている『劇場版 Fate/stay night [Heaven’s Feel]III.spring song』(3月28日公開)、『劇場版 ヴァイオレット・エヴァーガーデン』(4月24日公開)、伝説の人気作を2部作で新生させる『劇場版 美少女戦士セーラームーン Eternal』(9月11日に前編が公開)、上橋菜穂子のファンタジー小説を映画化する大作『鹿の王』(9月18日公開)など、気になるアニメーション映画が続々と公開を待っている。コミック、アニメともに完成度が高くファンが急増中の『劇場版 鬼滅の刃 無限列車編』も2020年公開。さらにファンを増やすことになりそうだ。そんな中、2020年最大のアニメーション作品になりそうなのが、6月公開予定の『シン・エヴァンゲリオン劇場版』だ(本稿ではタイトル最後の“リピート記号”を省略)。新劇場版シリーズのスタートから13年、前作『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』から8年。ついにシリーズが完結する(予定)。現在、『エヴァ』の人気は世界規模になっており、昨年に開催された完結編の冒頭10分公開はフランスのパリで開催され、日本を含む各地で生中継され、多くのファンが集結。最終章の動向を世界中のファンが注視している状態だ。これまでも『エヴァ』は謎に満ち、公開されるとさまざまな考察や予測、感動が渦巻いてきたが、本作もおそらく公開初日を迎えるまで、その内容はシークレットになることが予想され、公開後に大きな話題になることは必至。右肩上がりに興行記録も伸ばしており、“シン・エヴァ”はシリーズ最後にして最大の作品になりそうだ。2:コミック原作、続編……今年公開の注目作実写映画は2020年も人気作の続編や、ファンの多いコミックを実写化した作品が多く待機している。高畑充希と山崎賢人主演の『ヲタクに恋は難しい』は来月2月7日(金)に公開。咲坂伊緒の人気コミックを基にした『思い、思われ、ふり、ふられ』は5月29日(金)にアニメーション映画が、8月14日(金)には実写映画が公開になる異例の“ダブル公開”で映画化。12月18日(金)には週刊少年ジャンプでの連載開始時から注目を集めている『約束のネバーランド』を基にした実写映画も公開になる。そして夏には『るろうに剣心』の最新作が登場。過去3作品の累計興行収入は125億円を突破。ついに描かれる最終章は2部作で『るろうに剣心最終章 The Final』が7月3日(金)に、『るろうに剣心最終章 The Beginning』が8月7日(金)に公開。佐藤健が主演を、大友啓史が監督を務め、剣心最大の危機、そして新時代への移り変わりを壮大なスケールで描くという。過去3作はアクロバティックなアクション描写も高評価を集めており、最終章でどんなアクションが描かれるのかも気になるところだ。その他、『スマホを落としただけなのに 囚われの殺人鬼』(2月21日公開)、『コンフィデンスマンJPプリンセス編』(5月1日公開)、『貴族降臨 ーPRINCE OF LEGENDー』(3月13日公開)などのシリーズ作、人気小説を映画化する『峠 最後のサムライ』(2020年公開)、『燃えよ剣』(5月22日公開)、『騙し絵の牙』(6月公開)、『罪の声』(2020年公開)なども公開を予定している。3:未知の世界が待つ“オリジナル”作品原作・シリーズものが人気を博す一方で、製作者たちはオリジナル企画を実現させるべく日夜、企画を練っている。まだ誰も知らないドラマ、映画館で初めて出会う新たな切り口、アッと驚かされる未知の世界……今年も映画館でしか楽しめないオリジナル作品が数多く公開になる。早くも今月末31日(金)から公開になる『AI崩壊』は、完全オリジナルのSFパニック映画。人工知能(AI)が生活に深く入り込んでいる近未来でAIが突然暴走。人間の命を“選別”し始める未曽有の危機に、犯人の汚名を着せられた科学者が立ち向かう。SF、大規模なロケ撮影、熾烈なアクション、オリジナル脚本など日本映画界では“挑戦”と呼ばれることの多い要素がつまった作品だ。また、過去の実話や歴史を“オリジナルの視点”で映画化する作品も多い。初夏公開の『HOKUSAI』は、世界でも有名な画家・葛飾北斎の知られざる生涯を描く作品で、青年期の北斎を柳楽優弥が、老年期の北斎を田中泯が演じるという。また、6月には日本中が感動した1998年の長野五輪の日本スキージャンプチームの“舞台裏”を田中圭主演で描く『ヒノマルソウル〜舞台裏の英雄たち〜』が公開。日本代表がメダルを目指す裏側で奮闘したテストジャンパーの姿を描くそうで、こちらも誰もが知るドラマを“新たな視点”で描いたものになる。そして新視点、斬新な解釈の極めつきになりそうなのが、12月公開の『新解釈・三國志』だ。古典中の古典『三國志』をタイトル通り完全な新解釈で映画化。ドラマ、映画、舞台でヒット作を連発する福田雄一が監督を務め、大泉洋が劉備玄徳役で主演に!このコンビが壮大な歴史劇を描く?知略に満ちたドラマ?それともギャグ満載の映画に?まったく予想がつかない本作の全貌は約1年後に明らかになる。他にも窪田正孝主演の『初恋』(2月28日公開)や、波瑠と成田凌が主演を務め、男女の30年に渡る日々を描く『弥生、三月-君を愛した30年-』(3月20日公開)、まだまだ新作を期待したい大林宣彦監督の『海辺の映画館−キネマの玉手箱』(4月公開)、坂元裕二がオリジナル脚本を執筆し、有村架純と菅田将暉が出演する『花束みたいな恋をした』(冬公開)などオリジナル作品が続々と控えている。今回紹介したのは、2020年公開映画のほんの一部。まだ発表になっていない新作映画も多くあり、2020年もさまざまな映画がスクリーンを彩ることになりそうだ。(C)カラー (C)藤子プロ・小学館・テレビ朝日・シンエイ・ADK 2020 (C)和月伸宏/集英社 (C)2020 映画「るろうに剣心 最終章 The Final/The Beginning」製作委員会 (C)2020 HOKUSAI MOVIE
2020年01月02日ついにスタートした2020年。今年のアート始めはどの展覧会にする?首都圏を中心に、年始からオープンしている美術館をピックアップしてご紹介します!まず、会期中無休で元日からオープンしているのが、六本木ヒルズ内にある森美術館。開催中の『未来と芸術展:AI、ロボット、都市、生命——人は明日どう生きるのか』では、テクノロジーの発達が私たちの生活におよぼす影響を、アート、デザイン、都市や建築などを通して考察するもの。新年にふさわしく、夢のある近未来像を見ることができる。また、上野エリアでは、1月2日(木)より東京国立博物館、国立西洋美術館、国立科学博物館、上野の森美術館が開館する。東京国立博物館では、恒例の正月企画『博物館に初もうで』を開催。2020年の干支である「子(ねずみ)」をテーマにした作品の特集や、トーハク所蔵の国宝《松林図屏風》(長谷川等伯筆)、国宝《古今和歌集(元永本)下帖》など名品の数々が展示される他、いけばなや和太鼓、獅子舞など伝統芸能のイベントも開催。華やかなお正月の雰囲気が楽しめそうだ。東京国立博物館『博物館に初もうで』 《鼠、猫と遊ぶ娘と子供》 鈴木春信筆 江戸時代・18世紀 東京国立博物館蔵東京国立博物館『博物館に初もうで』 国宝《松林図屛風》長谷川等伯筆 安土桃山時代・16 世紀 東京国立博物館蔵国立西洋美術館では、欧州随一の名門家の華麗なコレクションの歴史をたどる『ハプスブルク展600年にわたる帝国コレクションの歴史』が開催中。ベラスケス《青いドレスの王女マルガリータ・テレサ》をはじめ、各時代の絵画を中心に版画、工芸品、タペストリー、武具など約100点が紹介される。国立西洋美術館『ハプスブルク展600年にわたる帝国コレクションの歴史』 ディエゴ・ベラスケス《青いドレスの王女マルガリータ・テレサ(1651-1673)》 1659年ウィーン美術史美術館、絵画館蔵国立科学博物館で開催されているのは、大人も子どもも楽しめる『特別展ミイラ〜「永遠の命」を求めて』。世界各地から集結した43体のミイラの中には衝撃的な姿のものも。最新の調査や研究結果をもとに、謎に包まれたミイラの実像に触れることができる。国立科学博物館『特別展ミイラ〜「永遠の命」を求めて』 《チョンチョーロ文化のミイラ》紀元前3200年頃オリジナルはバルパライソ自然史博物館所蔵上野の森美術館では1月13日(月)まで『ゴッホ展』が開催中だ。ゴッホの作風に大きな影響を与えた「ハーグ派」「印象派」とゴッホとの出会いに注目した展覧会で、《糸杉》をはじめとする約40点のゴッホの作品に加え、マウフェやセザンヌ、モネなどハーグ派と印象派を代表する巨匠たちの作品も紹介されている。上野の森美術館『ゴッホ展』 フィンセント・ファン・ゴッホ《糸杉》1889年メトロポリタン美術館蔵上野以外のエリアでも、1月2日(木)から美術館は続々とオープン。丸の内にある三菱一号館美術館では、開催中の『印象派からその先へ世界に誇る吉野石膏コレクション展』にて、ルノワール、モネ、ピカソ、シャガールら名品が堪能できる。三菱一号館美術館『印象派からその先へ世界に誇る吉野石膏コレクション展』ピエール=オーギュスト・ルノワール《シュザンヌ・アダン嬢の肖像》1887年吉野石膏コレクション両国にある江戸東京博物館も1月2日(木)より開館。開催中の『大浮世展—歌麿、写楽、北斎、広重、国芳夢の競演』展では、江戸時代の人気浮世絵師5人の代表作を一堂に観覧することができる。江戸東京博物館『大浮世展—歌麿、写楽、北斎、広重、国芳夢の競演』現代アートに触れたいなら、東京都現代美術館へ。こちらも1月2日(木)より開館しており、ファッションデザイナー皆川明によるブランドを掘り下げる『ミナ ペルホネン/皆川明つづく』、日本を代表するメディアアーティストグループ、ダムタイプによる大規模個展『ダムタイプ|アクション+リフレクション』、東京都現代美術館ならではの視点で日本の若手作家を紹介する『MOTマニュアル2019 Echo after Echo:仮の声、新しい影』と、3つの企画展を見ることができる。東京都現代美術館『ミナ ペルホネン/皆川明つづく』そのほか、1月2日(木)から開館している都内の美術館には、マティス、クレー、デュシャンなど「窓」をモチーフにした作品が集まる『窓展:窓をめぐるアートと建築の旅』が開催中の東京国立近代美術館(竹橋)、日本の女性写真家の草分けを紹介する『山沢栄子私の時代』などが開催中の東京都写真美術館(恵比寿)などがある。また、時間に余裕があるなら、足を伸ばして箱根の美術館を訪ねてみるのもおすすめだ。年中無休で開館している箱根彫刻の森美術館では、1月5日(日)まで『箱根ナイトミュージアム』を開催。毎日16時45分から18時まで、光のアーティスト高橋匡太により、野外彫刻がドラマティックに浮かび上がる中を、周囲のライトアップに呼応して色が変化する提灯を持ちながら鑑賞することができる。『箱根彫刻の森美術館箱根ナイトミュージアム』 ガブリエル・ロアール《幸せをよぶシンフォニー彫刻》箱根エリアでは他にも、ポーラ美術館が年中無休で開館。企画展『シュルレアリスムと絵画―ダリ、エルンストと日本の「シュール」』、現代美術ギャラリーでは『佐藤翠「Diaphanous petals」展』を見ることができる。また、箱根ラリック美術館も同じく無休で、『アール・ヌーヴォーの花園 —ミュシャとラリック花々と植物のかたち—』が開催中。1月2日(木)より開館する岡田美術館では、『DOKI土器!土偶に青銅器展—はにわもいっしょに古代のパレード—』が開催されている。ここで紹介した以外にも、首都圏では多くの美術館がお正月からオープンしているので、ぴあアプリを参考に、2020年のアート詣でに出かけてみてはいかがだろうか。
2020年01月02日