東京・丸の内の行幸地下ギャラリーで、若手アーティストの作品が集まる展覧会「ART AWARD TOKYO MARUNOUCHI(アートアワードトーキョーマルノウチ) 2024」が開催。入場無料で最新アートを見られる注目の展覧会をご紹介!最新アート20点が集結!アートアワードトーキョー丸の内 2023グランプリ受賞作品浅野克海「この世界、魂を震わすモノ」【女子的アートナビ】vol. 333「ART AWARD TOKYO MARUNOUCHI(アートアワードトーキョーマルノウチ) 2024」(以下、AATM)とは、若手アーティストの発掘・育成を目的とした現代美術の展覧会です。今年で18回目の開催となるAATMでは、日本全国にある主要な美術大学・芸術大学・大学院18校からノミネートされた147点の作品から選ばれた20点を展示。初日となる4月25日(木)には、グランプリなど各賞が発表され、丸ビル1Fマルキューブで表彰式が行われます。この表彰式は、オープンスペースで開かれるので、誰でも観覧可能です。(詳しい日時は、最後のInformation欄でご確認ください)AATMの会場となる「行幸地下ギャラリー」は、JR東京駅の地下道と直結。地下鉄丸ノ内線の改札を出てすぐの地下通路にあります。まさに駅チカで、しかも入場無料。東京に遊びに来たついでに、気軽に立ち寄れる場所です。アート界のプロが厳選!会場イメージ(昨年の様子)本展で審査員を務めるのは、美術館の学芸員や芸術大学の教授、ギャラリー代表など7名の専門家の方々です。審査員のひとり、東京都現代美術館 学芸員の藪前 知子さんは、一次審査を終えたあと次のように述べています。「今回の審査では、コロナ禍の特殊な環境の中で制作の第一歩を踏み出さなくてはならなかった世代が、どのように独自の表現に到達しているのかにおのずと注目することになりました。空間の欠落や身体の痛み、外界との違和感が一層研ぎ澄まされているのを感じ、とても刺激を受けました」ラーメンのアートも…!磯崎海友《ラーメン依存症》Photo: Takafumi Katoでは、今回展示される20作品のなかから、いくつかピックアップしてご紹介していきます。まずは、依存をテーマにしたユニークな版画作品《ラーメン依存症》。色彩や線のタッチなど、一見するとおしゃれなイラスト風なのですが、ラーメンをわしづかみにして口に含む女性の姿はけっこうグロテスク。シャワーからも水の代わりにラーメンが流れていて、異様な光景です。作者の磯崎海友さん(多摩美術大学 大学院)は、ご自身の制作について次のよう述べています。「依存を描くことを通して、人の生き様を垣間見る。生きることを見つめる。私にとってはその行為自体がとてもポジティブなことだ。」本展では依存に関する他の作品も展示予定です。原ナビィ《ぶっちぎり》続いては、力強い作品《ぶっちぎり》。げんこつの描写にすごいパワーを感じます。作者の原ナビィさん(東京藝術大学)は、本作について「ぶっちぎりの絵。楽しんで描いた。」とコメントを発表。作品もコメントもインパクトがあります。山口遼太郎《そらひかり》また、本展では、絵画だけでなく立体作品も展示されます。《そらひかり》は、静謐な雰囲気が漂ってくる不思議な陶芸作品です。制作した山口遼太郎さん(京都市立芸術大学 大学院)のコメントは、次のとおり。「日常に溢れる小さなひかりをモチーフに、陶土で小さく繊細な造形を行った。静かな場所にキラッと何かが光る場面や風景を表現した。」鈴木晴絵《〈あなたのための森〉積み木のチェック》Photo: 古賀 慧道次の作品《〈あなたのための森〉積み木のチェック》も立体作品。積み重ねた小さな木材の上に、かわいい木のオブジェがちょこんと乗っていて、素朴なフォルムですが何か惹き付けられます。本展では、版画と立体を組み合わせたインスタレーションによって、素朴さの奥に潜む作家の世界を表現します。作者の鈴木晴絵さん(女子美術大学 大学院)は、次のような詩的なコメントを寄せています。「事物に意味を付け縛るのは私。それを刻み、複製し、重ね合わせる。いつのまにか私から解放され森になる。あなたのための森」※2024年3月卒業・修了時点の大学名を明記しています。アーティストに質問&感想もシェアできる!また、開催中のアートイベントを見つけられるスマートフォンアプリ「PINTOR(ピントル)」を使えば、本展で展示されている作品の解説を読むことができます。さらに、作品について質問を投稿すると、アーティストから回答をもらうことも可能(※一部参加作家を除く)。ほかの来場者と感想をシェアすることもでき、より深く楽しいアート体験ができます。ぜひ会場で!本展では、全20作品が会場でどのように展示されるのかも見どころのひとつです。ネットの画像だけで作品の迫力や魅力は伝えきれないので、ぜひ現地でアートが放つエネルギーを体感していただきたいです。また、本展会場からすぐ近くにある「丸の内仲通り」付近には、草間彌生、ヘンリー・ムーア、舟越桂など世界的アーティストたちの彫刻やオブジェ全19点があちこちに展示されています。もちろん、これらの作品も無料で鑑賞できますので、ぜひ今回の若手アーティストたちの作品と一緒にご覧ください。Information会期:2024年4月25日(木)~5月12日(日)11:00~20:00※最終日のみ18:00まで※観覧可能時間は変更になる場合がございます※4月25日(木)丸ビル1F マルキューブにて表彰式を行います。(16:00~17:00)展示会場:行幸地下ギャラリー※入場無料【審査員】(五十音順)今村有策氏(東京藝術大学大学院美術研究科 教授)木村絵理子氏(弘前れんが倉庫美術館 館長)後藤繁雄氏(編集者、クリエイティブディレクター、京都芸術大学 教授)小山登美夫氏(小山登美夫ギャラリー 代表、日本現代美術商協会 副代表理事)建畠晢氏(埼玉県立近代美術館 館長)藪前知子氏(東京都現代美術館 学芸員)野口玲一氏(三菱一号館美術館 学芸員)
2024年04月24日ヨーロッパ在住のファッションジャーナリスト、平野秀美さんのファッションスナップレポートです。今回はファッション小物として大活躍するスカーフのおしゃれな使いかたをスナップで紹介いたします。1. 帽子のように使ってみる個性的で華やかなルックスを演出できるスカーフ。頭に被せるように使用すると、独自のスタイリングを楽しむことができます。また、ヘアスタイルを隠したり、毛束をまとめたりすることもできるので、特に髪のセットが難しい日や、急な外出の際にも便利です。2. ヘアバンド風に使う洗練されたアクセントとしてヘアスタイルを引き立てることができるヘアバンド風のスカーフの使いかた!スカーフをヘアバンドとして使うことで、シンプルな髪型に個性的なポイントを加えることができます。また、柄違いや太さを調整することで、見た目がだいぶ変わるので、その日のスタイルに合わせて印象を変化させることができるのも楽しいですよね!3. 頭全体を覆ってみる頭を覆い、あごの下で結ぶタイプ。なかなか真似は難しいですが、高級ブランドのシルクのスカーフは肌触りも良く、柄が個性的なものが多いので、ちょっと変わった使いかたでもおしゃれに見えますよね!スカーフ1枚でスタイル全体の印象も変わるので、つい何枚も持っていたくなりますよ!4. 定番のネック巻きスカーフは素材や柄、色彩などのバリエーションが豊富であり、それらを首に巻くことで、普段のコーディネートに個性的な要素を取り入れることができます。スカーフを首に巻くことで、季節やシーンに合わせたスタイリングができます。冬は暖かみのある素材や厚手のスカーフを使って防寒対策をし、夏は軽やかな素材や涼しげな色彩のスカーフを使って、清涼感を演出することができますよ!5. ターバンのように巻いてみるターバン風にスカーフを巻くことで、ユニークなファッションステートメントを作り出すことができます!普段のヘアスタイルに変化を加えたり、カジュアルなスタイルにひと工夫するだけで、目を引くスタイリングを楽しむことができます。スカーフはさまざまな柄や色、素材があり、それを使ってスタイリングにアクセントを加えることができます。普段のコーディネートに遊び心や個性をプラスしたり、フォーマルなシーンで華やかさを演出したりできるので、今後はよりスカーフ使いを楽しみたいですね!写真・文 平野秀美
2024年04月21日東京・六本木の国立新美術館で「マティス自由なフォルム」が開催されています。20世紀最大の巨匠のひとりとして知られるフランスの芸術家、アンリ・マティス(1869-1954)。本展では、特に彼が後半生で取り組んだ「切り紙絵」に着目し、日本初公開となる大作も登場しています。展示風景や学芸員さんのお話、おしゃれな限定グッズ&スイーツもご紹介!南仏ニースから約100点以上も来日!「マティス自由なフォルム」展示風景※本記事の写真は、主催者の許可を得て撮影しています。© Succession H. Matisse【女子的アートナビ】vol. 331本展では、マティスが後半生を過ごした南仏のニース市マティス美術館が所蔵するコレクションを中心に展示。ニースでマティスが手がけた「切り紙絵」にフォーカスしながら、絵画や彫刻、版画、舞台衣装など約150点の作品が紹介されています。国立新美術館主任研究員の米田尚輝さんは、本展の概要について次のように解説されています。米田さん今回の展示作品のうち、90パーセント以上がニース市マティス美術館のコレクションから構成されています。同美術館のコレクションはマティスがニース時代に制作したものが多いのですが、初期の重要作品もあります。今回は時系列的に構成され、パリ時代に描いた初期作品からフォーヴィスム時代、南仏時代の作品、さらに重要な彫刻の作品群も展示されています。南仏で明るい光と出合う左:アンリ・マティス《マティス夫人の肖像》1905年、右:《日傘を持つ夫人》1905年ニース市マティス美術館蔵© Succession H. Matisseでは、いくつか見どころをご紹介。まず、「Section1 色彩の道」では初期からフォーヴィスム時代の作品が並んでいます。マティスは21歳のときに画家になると決意。パリの国立美術学校でギュスターヴ・モローに学び、ルーヴル美術館で巨匠たちの作品を模写したりしながら技法を身につけていきました。その後、南仏に滞在し明るい光と出合ったことがきっかけとなり、鮮やかな色彩を使うフォーヴィスム絵画が生まれました。ちなみに、「フォーヴィスム」は日本語にすると「野獣派」となります。マティスなど一部の画家たちは荒々しい強烈な色彩を使うため、フォーヴ(野獣)にたとえられてこの名称がつきました。絵に描かれているオブジェも登場!右:アンリ・マティス《小さなピアニスト、青い服》1924年ニース市マティス美術館蔵 © Succession H. Matisse 、左:《赤い“ムシャラビエ(アラブ風格子出窓)”》北インド? 19世紀末〜20世紀初頭 個人蔵(寄託:ニース市マティス美術館)続く「Section2 アトリエ」では、アトリエで描かれた作品や、アトリエ自体をテーマにした作品を展示。マティスは南仏ニースに滞在し、骨董品などのオブジェを集め始めました。会場では、マティスが所有していたオブジェと、そのオブジェが描かれた絵画作品もあわせて展示。東洋風の火鉢や大きな織物などと一緒にマティスの絵が並べられ、ユニークな光景を見ることができます。展示風景より、マティスがデザインした衣装(制作したのは、モンテ・カルロ・バレエ団のアトリエ)© Succession H. Matisse続く「Section3 舞台装置から大型装飾へ」では、マティスが手がけたデザインに関する仕事などを紹介。マティスは、1920年にパリのオペラ座で開かれたバレエ・リュスの舞台「ナイチンゲールの歌」の舞台装置と衣装デザインを担当。この衣装のためにマティスは何枚も習作を描いたそうです。会場では、色鮮やかな衣装がズラリと並び、見ごたえがあります。色も形もポップでかわいい!アンリ・マティス《花と果実》1952-53年ニース市マティス美術館蔵 © Succession H. Matisse「Section4 自由なフォルム」では、本展のメインビジュアルにも使われている切り紙絵の大作《花と果実》が登場!色も形もポップでかわいい雰囲気の花の絵は、見ているだけで明るい気分になってきます。本作品について、米田さんは次のように述べています。米田さんマティスは1952年ごろ、アメリカ人コレクターから大型装飾作品を注文されました。本作品は、その装飾作品のためにマティスが提案した四つの案のうちのひとつです。5枚のカンヴァスが繋げられ、大きな切り紙絵になっています。本作品は、今後ニース市から外に出る可能性は限りなく低いと思いますので、日本で見られる最後の機会かもしれません。昭和のマティスブーム!展示風景© Succession H. Matisseまた、本展では、マティスと日本の関係を紹介した展示もあります。日本ではじめてマティスの展覧会が開かれたのは1951年、昭和26年でした。当時80歳を超えていたマティス本人が、展示作品の選定やポスター制作などにも指示を出したそうです。会場では、そのときの展覧会に関する資料なども展示され、昭和に巻き起こったマティスブームの様子を知ることができます。ヴァンスのロザリオ礼拝堂内部のレプリカ最後の「Section5 ヴァンスのロザリオ礼拝堂」では、マティスが晩年に室内装飾から祭服デザインまで手がけたロザリオ礼拝堂についての作品や資料などを展示。さらに、ヴァンスのロザリオ礼拝堂内部のレプリカをほぼ原寸大で再現した部屋に入ることもできます。グッズもスイーツも超おしゃれ!本展の特設ショップでは、オリジナルグッズが充実。かわいいマグカップやトートバッグ、ステーショナリーなどが揃っています。特にステキなのは、《花と果実》をあしらったTシャツ。グレーの生地と作品の相性がぴったりです。上:[デザート] アンリ・マティス《花と果実》「昔ながらのゴーフルと色々な果実バタフライピーのクリームとフランボワーズのクーリー」、下:アンリ・マティス《花と果実》 1952-1953年切り紙絵、410 × 870 cm、ニース市マティス美術館蔵 © Succession H. MatissePhoto: François Fernandezマティスの《花と果実》は、スイーツとしても登場。名画はどんなものにアレンジしてもおしゃれになりますね。色彩鮮やかなマティスの展覧会は、春のお出かけにもぴったりです。連休中も開館しているので、ぜひ足を運んでみてください。Information会期:2024年2月14日(水) ~ 2024年5月27日(月)開館時間:10:00~18:00※毎週金・土曜日、4月28日(日)、5月5日(日)は20:00まで※入場は閉館の30分前まで休館日:毎週火曜日休館※ただし4月30日(火)は開館会場:国立新美術館企画展示室2E観覧料:一般 ¥2,200、大学生 ¥1,400、高校生 ¥1,000※中学生以下無料
2024年04月21日ヨーロッパ在住のファッションジャーナリスト、平野秀美さんのファッションスナップレポートです。今回はオーバーサイズコーデがおしゃれなインフルエンサーを6名紹介します。1. 全てがオーバーサイズ!こちらはジャケットもトップスもオーバーサイズのオシャレなスーツスタイル。スーツと言えば身体に合ったサイズを選ぶかたが多いと思うのですが、それはビジネススーツ上の話。こちらはスーツと言っても普段着やパーティなどでオシャレに着こなせるファッションスーツ。ポイントは、ボトムスにありそう。オーバーサイズといってもご自身の丈に合ってるかどうかが、オーバーサイズを上手に着こなしているか、だらしがなく見えてしまうかの境目になりそうです。2. ニットは大きめが可愛いニットはなんだか大きめがかわいく見えるのは、私だけでしょうか?そのゆったりとしたシルエットが女性らしい柔らかさを引き立ててくれます。身体のラインを隠すことで、リラックス感やふんわりとした雰囲気を演出してくれます!また、大きめのニットは暖かみがありますので、その風合いや質感が、人々に心地よさや安心感を与えてくれるのではないでしょうか。3. オーバーサイズのコートこのような大きめのコートは、サイズにゆとりがあるので余裕が生まれ、自然と流れるようなシルエットが生まれます。これにより、スタイリッシュでありながらリラックス感のある雰囲気を演出することができます。この抜け感が、ファッションにおける自由さや個性を表現するのに一役買っています!かっこよく着こなしたい時には、オーバーサイズを選ぶとよいでしょう。4. 重ね着上手なオーバーサイズ長めのズボンに長めのシャツを組み合わせたオーバーサイズスタイルの魅力は、バランスの取れたプロポーションを生み出せること!ズボンとシャツがどちらもオーバーサイズなので、全体のシルエットがゆったりとした印象になりますよね。これにより、身体のラインを隠しつつも、洗練されたルックスを作り出しているようです。また、このようなスタイルは、トレンド感やストリートファッションの要素も含んでおり、個性的でおしゃれな印象を与えることができます。5. 大きめTシャツでゆるカワスタイル大きめのTシャツはカジュアルなスタイルにぴったりでありながら、適度な抜け感やこなれ感を演出することができます。そのため、ファッションの自由度が高く、さまざまなシーンやスタイリングにマッチする魅力的なアイテムです!今回は大きめのワイドパンツをチョイスし全体的にゆったりとした印象の中で、デニムジャケットは普通サイズを選んでいるところがポイント。バランスを保っています。オーバーサイズのアイテムはさまざまなスタイリングに適応しやすいです。他の服とのレイヤリングや組み合わせを工夫することで、個性的でユニークなルックスを作り出すことができるので、これからもオーバーサイズのファッションは人気がありそう。ぜひインフルエンサーたちの着こなしルックも参考にしてみてくださいね。写真、文・平野秀美
2024年04月20日婚活で約1000人の男性と出会い、年下夫を射止めたライター・かわむらあみりがお届けするコラム【結婚引き寄せ隊】連載第170回は、ひとりでいることが普通になってしまい、うっかり婚期を逃してしまう女性の特徴をお届けします。1.仕事をしているのが楽しい【結婚引き寄せ隊】vol. 170令和のご時世、無理に結婚しなくても、ひとりでいても、ふたりでいても、さまざまな選択肢が許容される時代です。まったく恋愛や結婚に興味がないなら、まわりが落ち着いていったからといって、無理をする必要はありません。それが自分の望むことならば、人生に悔いなく生きるのがベスト。ただ、一番やっかいかもしれないのは、本当は「恋人が欲しい」「結婚したい」のに、うっかりシングルが続いてしまう場合です。実際、30代の最後までしっかりシングルでいた筆者は、うっかり1,000人の男性と対面することになってしまうという婚活を経験し、この度エッセイ本『どうしても、結婚したかった。1000人の男性と出会った私の婚活ラプソディー』を発売したほど。だからこそわかるのですが、相手が欲しい人は、これからお伝えするようなところが自分にないか、確認してみてください。まずは、仕事をしているのが楽しい場合です。仕事に意識が集中しているため、恋愛や婚活をしようというところまでは、なかなか頭がまわりません。さらには、物理的に忙しくて、彼氏が欲しいと思っても、出会いのないまま気づくと仕事ばかりしている…という状況に。仕事で成果を挙げることはもちろん素晴らしいこと。ですが、たまには、これから訪れるであろう出会いの可能性にも意識を向けて行動してみると、新しい気づきがあるはず。2.誰かに深くコミットするのが苦手次に、コミュニケーション上手な女性は、出会いが多い印象です。相手が同性でも異性でも、交流することが苦にならず、社交的なタイプだといえるでしょう。いろいろな人たちとつながりを持つことができるということは、それぞれの人たちからお誘いの声がかかる機会も多く、さらには出会いのチャンスも広がりやすいということになります。その反対に、誰かに深くコミットするのが苦手な性格だと、同性はもとより、恋愛や結婚を考えるようなパートナーへコミットするなんて、とんでもないことになります。筆者はもともとコミュニケーション下手で、小さい頃はけっこうな人見知りでもありました。そんな性格なのに、仕事でもまったく出会いがないゆえに、重すぎる腰をあげて婚活を始めたところ、何年もかかってしまうことに…。なのでせめて、思い当たるところがある方は、ちょっとずつでも、疲れない程度に出会いの場に出向くといいでしょう。3.推しの影響が大きい最後に、うっかりシングルが長引く理由として、推しの存在による影響が大きいということもあります。筆者の場合、大好きなアーティストの歌を聴いたりライブに行ったりするだけで、幸せホルモンが出ますし、推しの俳優が出ているドラマや映画を観ると、ひとたび時を忘れて没入してしまいます。推しの存在は、とても豊かな時間を持てることでもあって、むしろオススメしたいぐらい…ではあるのですが、それは「シングルのままでいい」「結婚は考えない」「まだ出産を考える年齢ではない」など、出会いを考えない時期か、「そういう人生でいい」と自分で納得している場合。そして推しの存在にひっぱられて、現実社会でリアルに男性と付き合うことを忘れてしまうことがないタイプや、推しの応援と並行してバランスよく自分の恋愛も進行できるなら、なんの問題もありません。逆に、そういったことができないタイプは、現実には手の届かない存在にハマりすぎて、ご縁が遠くなってしまうこともあります。これは筆者自身もそうでした。あわてて出会いを探しても、すぐにうまくいくとは限らないため、時間をロスする可能性もなきにしもあらず。でも、ちゃんと現実の結婚計画が立てられるなら、存分に推しに没頭してもいいと思います。だって、楽しいですもんね!1年は長いようでいて、あっという間。時間は有限ですから、あとで悔いを残さないように、その年齢ならではの気持ちを恋活や婚活に生かしてくださいね! みなさんの恋がうまくいきますように!!文・かわむらあみり©AI Visual Vault/Adobe Stock文・かわむらあみり
2024年04月16日ヨーロッパ在住のファッションジャーナリスト、平野秀美さんのファッションスナップレポートです。今回は久しぶりのブラックスタイル特集!春夏になったらブラックを着る機会が減るかもしれませんが、実は意外とどんな時も大活躍のブラック。どんなスタイルか見ていきましょう。1. ワンピースにサッと羽織ってこのシンプルで洗練された雰囲気は目を引きますよね!ブラックの羽織りものが全体のコーディネートを引き締め、大人の余裕を感じさせてくれます。またワンピースもブラックなので、コーディネートは比較的簡単!とは言っても、雰囲気がとっても出ていてカッコよくきれいに決まってます。2. 煌びやかなパーティーにも華やかさとエレガンスさが魅力的で、パーティにもぴったりなワンピース。きらめくパーツが施されていて、ブラックとこのビジューが組み合わさることで、着る人の魅力を引き立て、パーティの雰囲気に華を添えます。落ち着いたカラーで人気も高そう。特別な日の雰囲気を盛り上げる一着として、このようなワンピースは、多くの人々に魅力をアピールできますよ!3. 小物次第で雰囲気が変わるシンプルで洗練されたこのオールインワンは、サイドのスタイルが大胆なデザインに仕上がっています。モノトーンのカラーリングと流れるようなシルエットが特徴で、多くの場面で使いやすく、さまざまなスタイルに合わせやすいという利点があります。またこちらの女性のように、個性的なジュエリーを選ぶと、より他のかたとのファッションセンスに違いが出て、オシャレに磨きがかかります。4. 『グッチ』の厚底ローファーがポイントこちらは『グッチ』の厚底ローファーと、短めスカートのワンピースがピッタリ。脚長効果が抜群であり、さらに全体がブラックで決まっているのに重苦しくない!理由は、肌ををしっかり見せて、メリハリをつけているから。ここまで全身ブラックなのもやっぱりカッコ良いです!5. 素材違いを十分楽しむ私がおすすめのこちらのスタイル、トップスはヨーロッパでもよく見かける透け感バッチリのタイプ。まだまだヨーロッパは肌寒いので、4月でもウールコートを着ている季節ではありますが、ブラックスタイルが決まりに決まってます。また、リップカラーとマッチしたチラリと見える赤パンプスも素敵!ブラックスタイルの魅力は、そのシックで汎用性の高いカラーリング。どんな場面でも適切で、シンプルながらも洗練された印象を与えてくれるので、季節問わず上手に活用していきましょう!写真、文・平野秀美
2024年04月14日東京・上野にある東京藝術大学大学美術館で「大吉原展」が開かれています。江戸時代のファッションや芸術の発信地だった遊廓地、吉原。華やかな日本文化が集まる場であるとともに、負の歴史も背負う吉原をテーマにした異色の展覧会について、専門家のお話や展示風景などをレポートします。文化発信と売買春の場所…展示室入り口※本記事の写真は、主催者の許可を得て撮影しています。【女子的アートナビ】vol. 330本展では、江戸時代に約250年も続いた幕府公認の遊廓・吉原で発達した江戸文化や芸術などについて、国内外からの名品で紹介。大英博物館や千葉市美術館、細見美術館などが所蔵する浮世絵や美人画などの絵画をはじめ、工芸品や着物なども展示されています。そもそも吉原とは、どんな場所だったのでしょう?江戸幕府が1617年に遊廓として許可した吉原は、最初は現在の東京都中央区・人形町にありました。1657年、明暦の大火を機に吉原は台東区・千束に移転。日本の代表的な遊廓として繁栄しましたが、明治以降は衰退し、1958年の売春防止法により消滅しました。プレス内覧会では、本展学術顧問で法政大学名誉教授の田中優子先生から、展覧会の趣旨などについて詳しい説明がありました。以下、要約してお伝えします。田中先生吉原は、文学や絵画、工芸などさまざまなものが生まれた場所です。遊女たちはすばらしい着物を身につけ、絵師たちは深い関心と尊敬の念をもって彼女たちを描いています。吉原は遊廓ですが、文化が凝縮し、新しい文化が生まれる拠点にもなっていたという側面は、日本の文化史において見過ごしてはならない点です。しかし、吉原の経済基盤は売買春であり、膨大な借金を抱えた遊女たちが働かされていました。これは明らかに人権侵害です。遊廓という組織は二度と出現してはならない場所であり、その存在が現在に至るまで日本社会で「女性」についての固定観念をつくってしまったのは間違いのないことです。日本文化の発信地であり、売買春の場でもあった吉原ですが、その片方を見ることによりもう片方を隠してしまうことに問題があると私は思います。両方があることを知ってください。なぜその両方が両立できたのか、それを考えつつ、吉原文化を見ていただきたいと思います。夜桜見物を描いた大作!歌川豊春《新吉原春景図屏風》天明(1781〜89)後期〜寛政(1789〜1801)前期、個人蔵【通期展示】では、展示の見どころをいくつかご紹介していきます。地下二階にある最初の展示室では「吉原入門」というテーマで、吉原の町を描いた作品や、喜多川歌麿の大判錦絵などが並んでいます。この部屋で特に注目したいのは、浮世絵界の有名な流派「歌川派」の祖、歌川豊春の《新吉原春景図屏風》。夜桜見物でにぎわう町の景色をテーマにした肉筆画の大作です。吉原ではさまざまな年中行事が行われ、例えば桜の季節になると、本物の桜の木を植木屋が運び込み、客が遊女たちと一緒に花見を楽しめるように演出されました。この作品には、遊女や客など町を行きかう人々が桜を楽しんでいる様子が生き生きと描かれています。花魁が泣いて怒った作品とは…展示風景より、中央に見えるのが高橋由一《花魁》[重要文化財]明治5年(1872)東京藝術大学所蔵地下二階の第二会場では、錦絵美人画や蔦屋重三郎の出版物、明治期の絵画などが展示されています。ここでの見どころは、日本初の洋画家として知られる高橋由一の作品《花魁》。本展を企画した東京藝術大学大学美術館教授の古田亮先生は、この作品について次のように解説しています。古田先生本作品は、実際にいた遊女を油絵で描いたものです。それまで遊女は、浮世絵の美人画として描かれていました。本作のように写実的に描かれたのは初めてだったため、花魁は驚いて「私はこんな顔ではありません」と泣いて怒ったという逸話が残されています。この作品は数年前から修復しており、今回の展覧会で修復後はじめて公開となりました。顔のツヤや目の輝きなど、描かれた当時の微妙な質感を見ることができるようになり、高橋由一の技量がわかると思います。吉原にタイムスリップ!展示風景より三階の第三会場に入ると、雰囲気がガラリと変化。吉原の町並みが現れ、三味線の音色も流れて、江戸時代にタイムスリップした気分を味わえる展示空間になっています。例えば「京町一丁目大文字屋サロン」のようにテーマごとに区切って、浮世絵や工芸品などを展示。本展のキービジュアルにも使われている喜多川歌麿の華やかな肉筆画《吉原の花》をはじめ、溪斎英泉や歌川広重、歌川国貞などの作品も楽しめます。展示風景より特に目を引いたのは、三味線の展示。古田先生は、次のように述べています。古田先生これは、18世紀前半に実在した「玉菊」という花魁が使っていたと伝わる三味線です。才色兼備で諸芸に通じ、吉原の人々から愛された玉菊は25歳で亡くなりました。その死をいたみ、吉原では玉菊供養の燈籠(とうろう)を飾るようになり、それが年中行事のひとつになりました。遊廓の美しい模型も!辻村寿三郎、三浦宏、服部一郎《江戸風俗人形》昭和56年(1981)台東区立下町風俗資料館所蔵【通期展示】最後の展示室では、《江戸風俗人形》を展示。台東区立下町風俗資料館のコレクションで、3メートル近い台の上に文化文政期時代の美しい遊廓の世界が再現されています。檜細工師の三浦宏氏による建物は、国産の木材を使用。部屋のつくりなど細かな部分まで再現されています。江戸小物細工師・服部一郎氏が各部屋の調度品を手がけ、人形師・辻村寿三郎氏が制作した人形は、刺繍された美しい衣装を身につけています。女性たちの化粧も当時流行したものになっていて、見ていて飽きません。本展では、遊廓の華やかで美しい一面だけでなく、遊女たちが置かれた境遇についての説明もあり、吉原の歴史についても考えさせられました。吉原文化の光と影を感じられる展覧会、ぜひ一度訪れてみてください。Information会期:2024年3月26日(火)~5月19日(日)開館時間:午前10時 ~午後5時(入館は午後4時30分まで)※会期中、作品の展示替えがあります前期展示:3月26日(火)~ 4月21日(日)後期展示:4月23日(火)~5月19日(日)会場:東京藝術大学大学美術館休館日:月曜日、5月7日(火)(ただし、4月29日(月・祝)、5月6日(月・振休)は開館)観覧料:一般 ¥2,000、高校・大学生 ¥1,200、中学生以下無料
2024年04月14日ヨーロッパ在住のファッションジャーナリスト、平野秀美さんのファッションスナップレポートです。今回はサッと着られてオシャレに見えるTシャツのコーデを紹介します。1. 短めTシャツでスタイリッシュにセクシーさと遊び心を感じるショートTシャツ。おへそが少し見えるだけで、魅力が引き立ちますし脚長効果もあります!このようなデザインのTシャツは、着る人の自信と遊び心を演出し、魅力をより際立たせることができます。2. 『グッチ(GUCCI)』のTシャツで品良く有名ブランドのTシャツは、デザインやスタイルにこだわりがあり、トレンドを取り入れつつも、ブランド独自のアイデンティティやスタイリングが反映されています。シンプルでありながらも個性的で魅力的なTシャツがたくさんあるのが特徴!こちらのTシャツは『グッチ(GUCCI)』。なんともかわいいイラストが個性的ですが、品があって素敵!3. 白Tでシンプルに勝負アーミーパンツは、シルエットやデザインによってさまざまなスタイルに合わせやすい特徴があります。ストリートファッションからカジュアルなデイリースタイルまで、幅広いコーディネートに適用でき、この真っ白なタンクトップTと組み合わせることで、カジュアルながらも洗練されたスタイルを演出してます。また目を引くオレンジブーツが、シンプルなホワイトタンクトップTを魅力的なスタイルに変えています。4. 個性的なメッセージ?個性的なメッセージTシャツの魅力のひとつは、着る人の考えや価値観を表現する手段としての機能しているところ。また、ユーモアや面白い言葉をプリントしたメッセージTシャツは、周囲の人々とのコミュニケーションを楽しむためのツールとしても人気。こちらの”?”が何を意味するかは不明ではありますが、メッセージ性のあるTシャツはこれからも人気の模様。5. 大胆なイラストTシャツなんとも大胆な唇が描かれたこちらのTシャツ、そのアートワークがもつエネルギッシュで遊び心のある雰囲気が魅力的!このような大胆なTシャツは、着る人の自信や自己表現を強調する一方で、周囲の人々にも楽しさやポジティブなエネルギーを与えてくれますよね。個性的で魅力的なスタイルを演出し、さらにファッションを楽しむこともできて、一石二鳥!6. 『J.W Anderson』のTシャツを重ね着『J.W Anderson』の大人気のTシャツをロンTと重ね着したスタイル。ヨーロッパでは、まだ肌寒いこともあるので、このようにジャケットではなく、ロンTと重ね着する人も多いです。Tシャツと言っても、本当に多くの種類がありまし。短めやオーバーサイズ、はたまた色やデザイン違いなど、自分好みのものを比較的簡単に探せるのも魅力のひとつです。これからの季節はよりTシャツの出番も増えてくると思うので、ぜひ上記のインフルエンサーたちのスタイルを参考に、春夏Tシャツスタイルを楽しんでください。写真、文・平野秀美
2024年04月13日婚活で約1000人の男性と出会い、年下夫を射止めたライター・かわむらあみりがお届けするコラム【結婚引き寄せ隊】連載第169回は、婚活していると出会う“男性”についてのエピソードです。なかでも、いまでも印象に残っている「婚活男性3選」その59をお届けします。1.こまめすぎる男【結婚引き寄せ隊】vol. 169それは主に30代の独身男女が集まる飲み会に参加したときのこと。同世代のシングル同士ということもあって、飲み会が始まる前から、すでにおたがいの共通点を見出すなど意気投合する人たちもちらほらいました。それぞれお酒もすすむなか、ひとりでせっせとまわりに食事をとりわけている男性に目が留まりました。あまり気をつかって楽しめていないように見えたので話しかけると、人のお世話をするのが好きだという返事が。もしかしてお酒が飲めないから食事のほうに気を配っているのかな、と思いつつ、こちらはこちらで自由に飲んだり食べたりしていました。飲み会も半ばとなり、すっかりその男性のことを忘れて別の人たちと盛り上がってしまい、ふとその男性を見ると、もうけっこうお腹がいっぱいであろう段階でもまだ「デザート食べる?」などとまるで店員さんのように気を配っています。飲み会も終わり、あらためて声をかけたら、誰とも連絡先を交換できなかった、と落ち込んでいました。飲み会の席でまめにしていたら、モテると思い込んでいたとかで、それって女性が男性たちの食事をとりわけるという昔ながらのポイント稼ぎのことかな…と思いつつ、でもそれをなぜあなたがしていたのだろうと謎だらけになりました。どこでどう情報を仕入れているのか不明ながらも、モテると思って、本意ではないことをがんばっても、なかなかうまくいかないのは男女ともに同じだなあと思ったのでした。2.一点を見つめる男それは婚活サイトで長らくやりとりしていた男性と会うことになったときのこと。婚活サイトでは、おたがいの条件が合う人としかやりとりをしないので、事前にプロフィールも把握できていて、あとは実際会うとどんな感じかな?というところのみとなっていました。メールでやりとりするぶんには、好青年といった印象だったその30代半ばの男性は、待ち合わせのカフェで会ったときもさわやかな印象。これはアタリかもしれない…などと思いながら、席へ着きました。しかし、そう時間が経たないうちから、異変を感じた私。何を頼もうかメニューを見せるも、なんだかメールとは違ってぎこちない感じ。あらためて、プロフィールに書いていた仕事のことや趣味のことなどを直接聞こうとするも、「ああ、はい」「ええ、まあ」などとふわっとした相槌ばかりで、話が続きません。さらには、最初に挨拶したときだけは目を見て話したものの、以降はほとんど私の後ろの壁なのかなんなのか、どこか一点をじっと見つめていて…。お茶をして30分ほどで店を出るなんて思いませんでしたが、もう無理だなーと退散。SNS上で好感触でも、やっぱり実際に会ってみないとわからないものだなあと思ったのでした。3.バブリーな男それは30代から40代がメインの婚活パーティに参加したときのこと。けっこう大人の男女が集まるパーティだったこともあり、わちゃわちゃせずにじっくりと落ち着いて自己紹介タイムを過ごすことができていました。男性がひとりずつ隣の席にずれていく自己紹介タイムも、半ばを過ぎた頃。ハッと目が覚めるようなビジュアルの男性がまわってきました。肩パッドが入ったスーツに、オールバックというのでしょうか、整髪料でまとめられたヘアスタイルは、90年代を思い出します。流行は巡ってきたりもしますし、個人の好みなので、それはそれで似合っているからいいかなと思いましたが…。「げんきぃ〜!?」と開口一番のあいさつに面食らう私。なんだろう、たとえるならバブリーな時代のプロデューサーのイメージというか、その迫力に押されながら、あっという間に自己紹介タイムは終了。婚活の場ではあきらかに浮いてしまうちょっとバブリーな感じは、おもしろいなあ、と楽しめる女性には合うのかもしれませんが、私には少々厳しかったです。婚活をしていると、個性豊かな人たちに出会うときもあります。思うような結果を得られないときもあるかもしれませんが、絶対、うまくいく日が来ます。みなさんの恋がうまくいきますように!文・かわむらあみり©ponta1414/Adobe Stock文・かわむらあみり
2024年04月12日多くの人が一度は夢見たことのあるものといえば、スーパースターとの運命的な出会い。そこで今回ご紹介するのは、まるで映画のような恋を経験した女性の真実に迫った話題作です。『プリシラ』【映画、ときどき私】 vol. 643世界が憧れるスーパースターのエルヴィス・プレスリーと出会い、恋に落ちた14歳のプリシラ。彼の“特別”になり、夢のような時間を過ごしていた。やがて彼女は両親の反対を押し切って、エルヴィスと一緒に暮らし始めることに。そして、「グレースランド」と呼ばれる彼の大邸宅で、プリシラは魅惑的な別世界に足を踏み入れる。彼の色に染まり、そばにいることが彼女のすべてだったが、そこには思い描いたものとは違う現実が待ち受けていた…。主演のケイリー・スピーニーが14歳の夢見る少女から自立した大人の女性になるまでを見事に演じ、昨年のベネチア国際映画祭で最優秀女優賞を受賞したことでも話題を呼んでいる本作。そこで、作品の魅力について、こちらの方にお話をうかがってきました。ソフィア・コッポラ監督『ロスト・イン・トランスレーション』や『マリー・アントワネット』といった大ヒット作を手掛け、女性監督のなかでも第一線を走り続けているコッポラ監督。映画監督でありながら、ファッション・アイコンとしても高い人気を誇っています。今回は、制作の裏側やプリシラ本人とのエピソード、そして本作の見どころなどについて語っていただきました。―監督はこれまでにさまざまな女性像を描いていますが、当事者が存命の映画は初めてということで、これまでと違う難しさもあったのではないでしょうか。監督そうですね、確かに難しさを感じる瞬間はありました。特に、私自身が表現したいことや真実に迫りたい気持ちを追求するだけでなく、彼女が居心地よくいられるものでないといけませんでしたから。そういう部分は責任を持って考える必要はありました。ただ、いつでも話を聞きに行くことができて、質問にも答えてもらえたので、そこはアドバンテージだったと思います。―ご本人とお話するなかで、特に印象に残っていることは?監督当時のことを話す彼女はまるでタイムスリップしているみたいで、細かいところまでよく記憶しているのには驚かされました。グレースランドにいたエルヴィスの友達のことや何を食べていたとか、そんなことを聞くのはとても楽しかったです。プリシラには、誰もが共感できるはず―プリシラに対して監督は共感を覚えたとのことですが、どのようなところに感銘を受けましたか?監督彼女が若かったことは知っていましたが、グレースランドに住みながら高校に通っているのは知らなかったので、その状況を考えるとかなり大変だったのではないかなと想像しました。あとは、大人になる過程でエルヴィスが求める理想の女性像も同時に目指さなければいけなかったので、その重圧はとても大きかったはずです。そんななかでも、自分自身を見つけて自立することができたので、そういう彼女の姿に感動しました。―そこにはご自身がこれまでに味わった感情と重なる部分もあったのでしょうか。監督たとえば、初めて異性と一緒に過ごしたときのことやファーストキスのこと、そして自分の求めていたものが実は違っていたことに気付く瞬間など、とても普遍的な出来事だと感じました。おそらくみなさんも経験することばかりだと思うので、そういう意味で私だけでなく誰もが共感できると考えています。あとは、感受性が豊かなところや周囲に合わせて大人っぽく振る舞ったりする姿、それから相手に対する失望などもとても人間的な感情なので、そういう部分も響いたのかなと思います。衣装を見ることが現場の楽しみだった―ananwebでは6年前にも取材させていただいており、その際に「理由は自分でもわからないけれど、限られたスペースを舞台にすることが多い」とおっしゃっていました。本作のプリシラもある意味では、限られた世界に生きる女性だったと思いますが、6年のときを経たいま、そういう題材に惹かれる理由についてご自身で解明できた部分はありますか?監督あははは、どうでしょう(笑)。でも、周りから期待されたり、誰かにこうあってほしいと見られたりするような状況は、きっとみなさんにもありますよね?葛藤しながら自分のアイデンティティを見つける過程というのは、誰しもが通る道だと考えています。だから私にとっても興味深いテーマだと感じてしまうのかもしれませんね。―なるほど。また、監督の作品といえばファッションがつきものですが、今回はどういったところにこだわりましたか?監督本作は衣装がとても多くて、1から作らなければいけないものもたくさんありましたが、50年代から70年代までのいろんなファッションが見られて、現場に行くのが楽しみでした。衣装を見るだけで、どこのシーンを撮っているのかがわかるので、それもおもしろかったですね。―そのなかでも、注目してほしい衣装があれば、教えてください。監督1つを選ぶのは難しいですが、結婚式のドレスはシャネルがオートクチュールで作ってくれたので、気に入っています。そのほかも、昔の写真を見て再現していますが、その作業は楽しかったです。プリシラはエルヴィスの人間的な部分を見ていた―色使いに関しても、全体的に意識されたことは多かったのではないでしょうか。監督50年代のドイツのパートは少し灰色っぽい感じにしていますが、グレースランドはビビットでカラフル、70年代は少しナチュラルなイメージにしています。ターコイズやピンクの服であったり、ゴールドのカーテンであったり、そういった色を使っていますが、過去の記録や写真を見ながら色彩設計をするのもおもしろかったです。―また、音楽も素晴らしかったですが、今回はご自身の夫であるトーマス・マーズさん率いるポップロックバンド「フェニックス」が手掛けています。一緒にお仕事されてみていかがでしたか?監督彼だけでなく、バンドのみんなとも仕事ができたのですごく楽しかったですね!それぞれが好きな楽曲をプレイリストとして持ち寄り、そこから作品に合いそうな音を見つけていくという方法を取りました。普段、私はこの時代の音楽はあまり聞かないほうではありますが、すごくおもしろかったです。音楽では大きなラブストーリーのなかにいるプリシラのエモーショナルな部分を表現したいと考えました。―エルヴィスといえば、これまで主人公として描かれることがほとんどだったので、本作のように脇役として映画に登場することは珍しいことだと思います。プリシラから見た彼をどのように描きたいと考えましたか?監督プリシラにとってはロマンティックな人ですが、同時にすごくもろい部分を持っているとも感じました。だからこそ、彼女もどうにかしてあげたいという思いがずっとあったのではないかなと。演者として公でパフォーマンスをしている姿よりも、彼女はエルヴィスの人間的な部分を見ていたのだと思います。日本の文化と一緒に育った感覚がある―日本に対しての印象もおうかがいしたいのですが、日本での撮影を経験されているだけに、監督にとっては縁がある国ではないでしょうか。監督そうですね。日本に初めて行ったのは6歳くらいでしたが、その後も家族と一緒に何度も訪れているので、日本の文化とともに育ったような感じすらしています。日本の好きなところは、モダンでありながら美しい伝統と見事に両立しているところです。本作の公開時期に行けないのは残念ですが、今年の後半にはもしかしたら日本に行けるのではないかなと考えています。いつも日本の友達にいろんなところへ連れて行ってもらっていますが、文房具屋さんを見たりするのが好きです。―監督にとって、創作の源となっているものは何ですか?今後どのような作品に取り組みたいと考えているのかを教えてください。監督モチベーションとなるのは、「ものを作るのがただ好きだから」という思いだけですね。自分の見ている世界を表現して、みんなと分かち合うことに喜びを感じています。これからの予定については、手を付け始めた企画がいくつかあるものの、まだはっきりとは決まっていない状況です。ただ、『マリー・アントワネット』を制作していたときに私の母がずっとカメラを回していたので、それでドキュメンタリーを作ろうと考えています。―楽しみですね。それでは最後に、ananweb読者に向けてメッセージをお願いします。監督自分が惹かれるものがあるとすれば、あなたと同じように惹かれている人が世界のどこかにきっといます。なので、自分の直感に従って、好きなことを追求してもらえたらいいかなと。他人がどう思うかよりも、まずは自分のことを信じてください。繊細で美しい物語に引き込まれるさまざまな葛藤を抱えながらも一人の女性として成長していく姿を描き、多くの共感を呼んでいる本作。ファッション、音楽、インテリアにいたるまで、ソフィア・コッポラ監督の生み出す世界観を存分に堪能できる必見作です。取材、文・志村昌美釘付けになる予告編はこちら!作品情報『プリシラ』4月12日(金)、TOHOシネマズ シャンテほか全国公開配給:ギャガ(c)The Apartment S.r.l All Rights Reserved 2023
2024年04月10日世界中で人気の高いコンテンツのひとつといえば、幅広い層から支持されているアニメーション。さまざまな作品が各国で誕生するなか、今回ご紹介するのは数々の国際映画祭で大きな反響を呼んでいる話題のフレンチ・アニメーション・コメディです。『リンダはチキンがたべたい!』【映画、ときどき私】 vol. 642リンダが1歳のときのかすかな記憶にあるのは、ママのお気に入りの指輪とパパが作ったパプリカ・チキン。とっても幸せな食卓だったのに、パパが突然消えてしまい、いまは少ししか思い出せなくなっていた。8歳になったリンダは、ママとふたり暮らしをしていたが、指輪を盗んだとママに勘違いされる。間違いだとわかったママは償いのためになんでもすると言い、リンダは「パパのパプリカ・チキンがたべたい!」と答えるのだった。すると、チキンをめぐる母と娘のクレイジーなドタバタ劇は大騒動に発展。はたして、リンダは無事にチキンを食べることができるのか……。第76回カンヌ国際映画祭Acid部門への選出やアヌシー国際アニメーション映画祭2023長編アニメーション部門の最高賞クリスタルの獲得など、大きな注目を集めている本作。そこで、こちらの方々にお話をうかがってきました。キアラ・マルタ監督 & セバスチャン・ローデンバック監督実写映画やドキュメンタリー作品で高く評価されているイタリア出身のマルタ監督(写真・左)と、イラストレーターでENSAD(フランス国立装飾芸術高等学校)の教授も務めるフランス出身のローデンバック監督(右)。今回は、制作上のパートナーであるおふたりに、お互いへの思いや完成秘話、日本との共通点などについて語っていただきました。―まずは、どのようなきっかけで本作が誕生したのかを教えてください。マルタ監督私が原案を作ったのは、別の作品のためにアーティストのレジデンスに住みながら作品づくりをしていたとき。時間が少しだけあまっていたので、セバスチャンを呼んで一緒に脚本を書くことにしたのです。私自身が自分を子どもっぽいと感じているからというのもありますが、「子どもを扱った作品にしたい」というのが最初の思いでした。ただし、子どもやファミリーだけでなく、すべての人に向けた作品にできたらいいなと。そこで、不正義やカオス、記憶などさまざまなテーマを混ぜながら、大人も子どもも同じレベルで描くことを意識しました。―そういった内容を「チキンが食べたい」というリンダの思いだけで映画にしてしまうのがすごいところでもありますが、なぜチキンを選んだのでしょうか。マルタ監督食べ物というのは、記憶と密接に繋がっているので、過去の優しい記憶と結び付けられる料理を中心に映画のストーリーを考えたいと思いました。そんなときに思い浮かんだのが、私のおばあちゃんの得意料理でもあった「パプリカ・チキン」。劇中で描く社会の不条理も、その料理がカバーしてくれるのではないかと考えて入れました。自由な表現も可能にできたと感じている―また、今回は先に声の収録を行って制作されたそうですが、珍しい方法だと思うので、その意図についてもお聞かせください。ローデンバック監督アニメーションを作る際、決められた工程を順番通りに進めていくのが縛られているように以前から感じていたので、それを壊したいと思いました。そこで、録音を先にすることで俳優たちが絵の制約を受けないような環境を作ることにしたのです。録音は4週間かけて行いましたが、野外や学校、階段の踊り場など、劇中に出てくるのと同じ背景のなかで、声優ではなく俳優に実写映画のような演技をしてもらいました。ただ、カメラはなく声だけを録音していたので、まずは音源を編集。そして、それを基にアニメーターたちが絵をつけていきました。いままでのやり方を壊すような方法ではありましたが、おかげで映画にイキイキとした側面が生まれたと思っています。―ほかにも色使いが非常に印象的で、日本のアニメでは見たことがないような作品だと感じましたが、色の使い方はどのようにして決めていきましたか?ローデンバック監督こういう色使いをした作品は、フランスでもないですよ(笑)。現実的な話をすると、低予算で済むからという理由がありました。あと、アニメーション制作において色を正確に付ける作業にはものすごい時間がかかりますが、この作品ではそこよりも別のところにエネルギーを使ったほうがいいと考えたうえでの決断でもあります。結果的には、自由な表現も可能にできたように感じているところです。1人よりも2人だからもっと遠くにまで行ける―これまでもお互いの作品を協力し合って作られていますが、一緒に仕事をするメリットなどがあれば、教えてください。マルタ監督私たちの場合は2人で一緒にやっているというよりも、2人で1人のような感覚がとても強くあります。もし自分1人だったらある地点までしか行けなかったかもしれないところも、2人だからこそもっと遠くに行ける。彼も同じ気持ちだとよく言っていますが、後ろから支えてもらうことによってより前に進めるのは大きなメリットだと感じています。ローデンバック監督そうですね、アーティストとしてのデュオという感じです。普段からいろんな芸術作品を一緒に見たり、一緒にモノづくりをしたりしているので、お互いすぐに理解し合えていると思います。―本当に素敵な関係ですが、それでも本作で意見が分かれたシーンなどもあったのでしょうか。マルタ監督そういうこともないですね。たとえ自分と違う意見を言われたとしても、全幅の信頼を置いている人から言われたら、「そっちのほうがいいんだろうな」と思うだけのことなので。むしろ1人で作業しているほうが時間がかかってしまうくらい。2人のほうが次のステップにどんどん進められて、時間のロスもなく済んでいます。うまく説明できませんが、本能的に感じていることなので、特にルールがあるわけでもないんですよ。仕事をしているときは「君がいてくれて本当によかった」といったことをお互いによく言い合っているほどです。ローデンバック監督通常、2人で意見が違った場合、どちらかが妥協して相手に合わせることが多いかもしれませんが、ここまでの信頼関係が築けているとそういうこともまったくない。自分の意見が通らなかったとしても、つねに一緒に決断をしている感覚です。3か国の文化には、食が共通している―なるほど。では、日本についてもおうかがいしたいのですが、どのような印象をお持ちですか?マルタ監督建築やデザインなど、日本は空間の使い方が本当にうまいですよね。そういう部分は、本作にも間接的に影響を与えているのではないかなと感じているほどです。何もない空っぽなところにこそ実はいろんなものが凝縮されているように見えるので、日本の文化には興味を持っています。いま住んでいるフランスは私にとっては第二の祖国となりましたが、フランスよりも日本のほうが祖国イタリアと共通点が多いかもしれないですね。ローデンバック監督キアラはイタリア人で、僕はフランス人で、みなさんは日本人ですが、食に対する興味は同じだと思っています。僕たちも和食は大好きですからね。特にこの3か国の文化には、食が共通しているように感じています。あと、日本のアニメには食べ物のシーンが多く登場しますが、観る者に絵を通して食欲をわかせるというのは本当にすごいことです。それが日本のアニメの特徴でもある思っています。―ローデンバック監督はアニメーション監督のなかでも高畑勲監督を尊敬しているそうですが、どのようなところが魅力だとお考えですか?ローデンバック監督高畑監督がおもしろいと思うのは、似たような作品を作らないところ。毎回全然違うタイプでありながら、どのキャラクターに対しても強い愛情を感じます。ストーリーにあったビジュアルを選びつつ、やりたいことがはっきりしている部分も高畑監督の素晴らしいところですし、日本のアニメ業界のなかでも異色の存在ではないでしょうか。マルタ監督しかも、高畑監督は絵を描かない監督なのに、あれだけのアニメーションを作っているのはすごいですよね。ちなみに、今回のポスターではセバスチャンが描いた絵は1つもありません。ただ、2人でグラフィック的なディレクションをしているので、それをチームに伝えて描いてもらっています。現実世界もパーフェクトな人ばかりではない―それでは最後に、ananweb読者に向けて、メッセージをお願いします。マルタ監督映画のなかでは完璧な母親像が描かれることがありますが、今回私が見せたかったのは誰にでも手が届くような不器用な母親の姿。現実世界では女性も男性もパーフェクトな人ばかりではないので、「実際にこういう人たちいるよね」と思いながら見ていただけたらと。特に日本は完璧を求めている社会という印象があるので、人を許したり、寛容に相手を受け止めたりする大切さが伝わるといいなと思っています。ローデンバック監督あとは、人は誰かと一緒にいることで強くなれますし、楽しく過ごすこともできると思っているので、そういう部分も感じ取っていただけたらうれしいです。大胆で自由なリンダに心が躍る笑いあり涙ありの独創的なストーリー展開で、観る者を魅了する本作。目を引くカラフルな色使いと、チャーミングなキャラクターたちに誰もが虜になってしまうこと間違いなしです。取材、文・志村昌美引き込まれる予告編はこちら!作品情報『リンダはチキンがたべたい!』4月12日(金)新宿ピカデリーほか全国順次ロードショー配給:アスミック・エース(c)2023 DOLCE VITA FILMS, MIYU PRODUCTIONS, PALOSANTO FILMS, France 3 CINÉMA
2024年04月10日ヨーロッパ在住のファッションジャーナリスト、平野秀美さんのファッションスナップレポートです。おしゃれな人を見ると、色の使い方がとても上手な人が多いことに気付きます。ヨーロッパのファッションウイークのショー帰りのかたをメインに、色使いがおしゃれな人のスナップを紹介いたします。1. ピンク + グリーン!今すぐ真似したい色のコンビはこちら!ピンクとグリーンが合う理由は、色相環上でほぼ補色関係になるから。ピンクは赤を含み、赤と緑は色相環上で対向する補色なので、ピンクとグリーンを組み合わせると、鮮やかなコントラストが生まれ、視覚的に引き立ち合うのだと思います。2. 意外だけど合う色の組み合わせ『フェンディ』のショー後に撮影したこちらのふたり。私は個人的にはどちらも参考にしたい色の使い方をしています。左のかたはレッド+スカイブルー、右のかたはベージュグレー+イエローと、どちらも参考になりますよね。特にレッドとスカイブルーの組み合わせは、合わせにくそうに見えますが、こうして見るとお互いの色を強調してくれているようで、不思議な存在感を発揮してくれています。3. ふたりので組み合わせトーンもすてきこちらは『マックスマーラ』のショーを見に来たかたのスナップです。左のかたは淡いピンクコートの中をホワイトでまとめた明るめのスタイル。対照的に、ブラウンベースの落ち着いた右のかたのコーディネートも素敵。そしてふたりのグラデーションもマッチしています。4. ブルーを効かせたコーデ個人的にオススメしたいのは、こちらのコーディネート!淡いブルーをメインに濃いめのブラウンを全体に持ってくるという、なんとも勇気のいるコンビネーション。携帯ケースまでブルーなので、全体の統一感もバッチリ!色を楽しむ場合、全体のバランスを考慮することを忘れてはいけません。5. バッチリ決まったブラウン系!全体的にブラウン系で決めたこちらのかた、絶妙に異なるブラウンがそれぞれのパーツを上手に見せてくれているスタイル。ブラウン系のコーデの場合、やっぱりゴールドのアクセサリーは似合いますね。彼女のブロンドヘアまでもが統一感あって魅力的に見えます。6. 決めたい部分を派手に『J.W.Anderson』のショーを見に来たかたのスナップ。個性的なパフトップスの鮮やかなイエローがバッチリ目を惹きます。その他全体の色は落ち着いているので、ポイントに集中してカラーを集めている印象。スッキリとまとめたヘアスタイルも素敵!おしゃれをするにあたり、色の選び方はとっても重要な要素のひとつ。今回はこんな色のコンビネーションも素敵!と言えるスナップをご紹介いたしました。今後のファッションの参考になれば嬉しい限りです。写真・文 平野秀美
2024年04月07日デニムが豊富に登場する春。お馴染みの「UNIQLO」や「GU」からも新作デニムがたくさん登場しています。しかし、デニムと一言にいってもストレートやワイドといったパンツのシルエットから、ハイライズにローライズといったウエストの位置も違うアイテムが非常に多く存在しています。そんな数多くあるデニムのなかから何を選べば失敗しないのか。そこで今回はスタイリストの筆者がおすすめする「UNIQLO」と「GU」の推しデニムをご紹介します。【GU】ミドルライズワイドジーンズGUのなかでおすすめのジーンズはミドルライズワイドジーンズ。GUでは人気のワイドシルエットのジーンズですが、他の商品と違った良いポイントは、わたり幅からもも幅の設計が美しい点と、ヒップトップが高く見える設計、そしてミドルライズであるという点です。わたり幅とは、股のつけ根の部分を起点とした幅のことを指します。対するもも幅は、股のつけ根からおよそ15cm前後下の位置を起点とした幅です。このミドルライズワイドジーンズは、わたり幅ともも幅がほぼ同じサイズでした。つまり、股のつけねから太ももの一番細く見える部分まではジャストサイズで履けて、太もも下から裾にかけてフレアに広がる美シルエット設計が実現されています。太って見えるワイドパンツ商品の多くは、わたり幅にゆとりがあり過ぎたり、わたり幅はジャストでも、もも幅が太過ぎたりと脚のラインを過剰に覆い隠してしまう傾向にあるので股の付け根と太もも幅のサイズ感を重視して選ぶと良いですね。さらにこちらの商品はハイライズでなくミドルライズなので、下腹部が間延びして見えるデメリットも防いでいます。また、横から見た時のヒップトップも高く、ツンと上向きのヒップに見せる効果を持っているので自信を持っておすすめできるアイテムです。【UNIQLO】ストレッチスリムアンクルジーンズ今回発売されているジーンズアイテムのなかで、スタンダードに履けてスタイルアップしやすいのはやはりストレッチスリムアンクルジーンズ。ユニクロはGUに比べるとサイズ展開も多いのですが、そのぶんトレンドを意識したシルエットではなく、標準の設計にならった商品が多いです。(ユニクロでトレンド感のあるアイテムはS/M/L展開がほとんど)となると、スキニージーンズやワイドジーンズといった極端に細かったり、太かったりするシルエットは履く人の脚の長さや太さによっては太って見えることもしばしば…。誰が履いても失敗が少ない王道で着回しの効くジーンズを選ぶなら、このストレッチスリムアンクルジーンズになります。ポイントは先におすすめしたミドルライズワイドジーンズ同様に、わたり幅ともも幅がほぼ同じ幅であること。そして膝から下の裾幅も直線的なので全体的に肉感を拾いにくいスッキリシルエットが完成します。丈もアンクル丈なので、ヒールパンプスやショートブーツなどを合わせることができます。デニムは、ヒップ・太もものフィット具合が重要デニムは数あるパンツアイテムのなかでも厚地だからこそ、体にフィットするサイズ感であることが大事。とくにお尻と股の付け根、太もものフィット感がゆる過ぎず、窮屈過ぎないジャストサイズを選んでください。実は、それだけでパンツの見栄えはよくなります。ウエストの位置や丈感の良し悪しはパンツのシルエットや組み合わせたいトップスによって違うので、まずはお尻と太もものサイズに合うものを探してみてくださいね。Information・GUミドルライズワイドジーンズ ¥2,990・UNIQLOストレッチスリムアンクルジーンズ ¥3,990イラスト・文 角 佑宇子
2024年04月07日東京・上野にある国立西洋美術館で「ここは未来のアーティストたちが眠る部屋となりえてきたか?——国立西洋美術館65年目の自問|現代美術家たちへの問いかけ」が開催されています。かなり長いタイトルがつけられたユニークな本展について、研究員さんのお話や展示風景などをレポートします!“死者の作品しかない美術館”に現代アートが集結!国立西洋美術館入り口付近※本記事の写真は、主催者の許可を得て撮影しています。【女子的アートナビ】vol. 328本展では、国立西洋美術館で史上初となる「現代アーティストたちが制作した作品」を展示。同美術館が所蔵するコレクションにインスパイアされて新たに制作された作品など、20組以上のさまざまな世代のアーティストたちによる多彩なジャンルのアート作品が紹介されています。本展を担当された国立西洋美術館主任研究員の新藤淳さんは、開催の経緯について次のように述べています。新藤さんこの展覧会は、ひとつの問いからはじまりました。国立西洋美術館は、生きている作家の作品は収められていない状態が続いている、つまり“死者の作品しか存在しない美術館”なのですが、生きているアーティストたちも招いたほうがいいのではないか、という問いです。なぜなら、この美術館には生きたアーティストたちの糧となるために建てられた歴史があるからです。美術館の母体となった「松方コレクション」を築いた松方幸次郎は、当時日本にいた多くの絵描きたちに本物の油絵を見せてあげたいという思いから、コレクションを集めていきました。未来の芸術をつくるアーティストたちの刺激になってほしいという願いが込められていたと考えられるこの美術館に、今生きているアーティストたちの方々を招き、問いを投げかける形で展覧会を構成しました。章タイトルがユニーク!左:ポール・セザンヌ《葉を落としたジャ・ド・ブッファンの木々》(1885-86)、右:内藤礼《color beginning》(2022-23)では、展示作品のなかから、特に印象に残った作品をいくつかご紹介していきます。まず、全体を通してユニークだと思ったのは、各章のタイトル。問いかけるスタイルで、末尾にクエスチョンマークがついています。例えば最初の0章は、「アーティストのために建った美術館?」。この章では、「国立西洋美術館はアーティストのために建ったのではなかったか?」という問いかけを象徴する作品や資料が紹介され、コレクションを築いた松方幸次郎の肖像画や、美術館の基本設計を担当したフランスの建築家、ル・コルビュジエのスケッチなどが並んでいます。続く1章のタイトルは、「ここはいかなる記憶の磁場となってきたか?」。1章で目を引いたのは、内藤礼のアクリル絵画《color beginning》。本作品の隣には、国立西洋美術館の所蔵作品であるポール・セザンヌの油彩画《葉を落としたジャ・ド・ブッファンの木々》が並び、この二作品だけ、ほかのアーティストたちの作品とは離れ、大きな壁で仕切られた端っこにある静かな空間に展示されています。解説によると、セザンヌの『葉を落としたジャ・ド・ブッファンの木々』の隣に、自身の絵画を距離をあけて展示する、というプランを内藤が提案。この展示室を見た感想としては、シンプルに、居心地のいい空間だと思いました。イケアの家具が展示室に!?展示風景より、小田原のどかの作品など続く2章「日本に『西洋美術館』があることをどう考えるか?」では、靴を脱いだ空間で鑑賞する小田原のどかの作品群がユニークです。彫刻家の小田原は、国立西洋美術館の彫刻が免震用台座のうえに展示されていることに興味を示し、彫刻を「転倒」させたインスタレーションを制作。まっすぐ立っているのが当たり前、というイメージがある彫刻が倒れている光景は、なかなかインパクトがあります。彫刻の「転倒」と、人間が思想的に「転向」することを重ね合わせているそうで、深いテーマが含まれた作品です。展示風景より、鷹野隆大の写真など4章「ここは多種の生/性の場となりうるか?」では、ショールームのような、あるいは友人の部屋のような不思議な展示室が出現。写真家の鷹野隆大によるプロジェクトで、彼の写真とイケアの家具、国立西洋美術館の所蔵作品などが並び、かなり異質な光景を見ることができます。解説によると、鷹野は手ごろに買えるイケアの家具が並ぶ日常空間に、個人ではけっして買えない国立西洋美術館の芸術作品を飾ることで生まれる違和感がおもしろいと感じた、とのこと。実際、この部屋に入るとすごくミスマッチな感じがして、なんとも落ち着かない気分になりました。展示風景より、弓指寛治の作品など反─幕間劇─のセクションでは、弓指寛治によるカラフルで強烈な作品群を展示。美術館とは思えない空間で、どこかの学園祭やイベントに迷い込んだ気分になります。国立西洋美術館のある上野公園は、文化エリアといわれていますが、路上生活者の方々も暮らしていました。弓指は、それらの人々にフォーカスし、路上生活者の多い近隣エリアに約1年通った経験をもとに絵画などを制作しました。手前:竹村京《修復されたC.M.の1916年の睡蓮》(2023-24)釡糸、絹オーガンジー作家蔵、奥:クロード・モネ《睡蓮、柳の反映》(1916)5章「ここは作品たちが生きる場か?」では、竹村京の《修復されたC.M.の1916年の睡蓮》と、クロード・モネの《睡蓮、柳の反映》の組み合わせに目を引かれます。国立西洋美術館が所蔵するモネの本作品は、一部が破損した状態のままで保存されていますが、絹糸などを使った竹村の作品と重ねて見ると、まったく新しいタイプの非常に美しいアートに見えます。照明の効果もあると思いますが、布を通して見るとモネの絵が光を放ち、睡蓮の浮かぶ水面が揺れているように感じました。桜と一緒に…!本展ではほかにも映像作品や陶芸、詩なども含めたバラエティー豊かな展示作品が揃っています。性的な表現を含む映像などもあり、テーマやメッセージが含まれているものも多く、見ごたえ抜群です。国立西洋美術館で、これほど多くの現代アーティストたちによる刺激的な作品を見られる機会は、今後あるかどうかわかりません。ちょうど上野ではお花見シーズンに入っていますので、ぜひ桜と一緒に、このユニークな展覧会をご覧になってみてください。Information会期:2024年3月12日(火)~5月12日(日)開館時間:9:30~17:30(金・土曜日、4月28日(日)、4月29日(月・祝)、5月5日(日・祝)、5月6日(月・休)は9:30~20:00)※入館は閉館の30分前まで会場:国立西洋美術館企画展示室休館日:月曜日、5月7日(火)(ただし、3月25日(月)、4月29日(月・祝) 、4月30日(火)、5月6日(月・休)は開館)観覧料:一般 ¥2,000、大学生 ¥1,300、高校生 ¥1,000、中学生以下無料
2024年04月07日4月16日より、東京・上野の東京国立博物館で特別展「法然と極楽浄土」がはじまります。本展の音声ガイドを務めるのは、歌舞伎俳優の松本幸四郎さんと市川染五郎さん。今回、ガイドの収録を終えたお二人に展覧会の見どころなどを語っていただきました。松本幸四郎さんと市川染五郎さんが音声ガイドを担当!左:市川染五郎さん、右:松本幸四郎さん【女子的アートナビ】vol. 329特別展「法然と極楽浄土」は、鎌倉初期時代に活躍した法然(法然房源空、ほうねんぼうげんくう、1133~1212)にスポットを当て、彼が開いた浄土宗が発展していく歴史を貴重な名宝でたどることができる展覧会です。戦乱や天災、疫病、貧困などに人々が苦しんだ平安末期に生まれた法然は、比叡山で修業を積み、1175年に浄土宗を開きました。「南無阿弥陀仏」ととなえれば救われる、という教えは貴族から庶民まで幅広く支持され、信者が増加。一時は既存の勢力から迫害を受け、讃岐国(香川県)に流されましたが、その後許されて帰京し、80歳で生涯を閉じました。本展は、2024年に浄土宗開宗850年を迎えることを機に開催。教科書で見たことがある有名な国宝《阿弥陀二十五菩薩来迎図(早来迎)(あみだにじゅうごぼさつらいごうずはやらいごう)》をはじめ、国宝や重要文化財に指定されている多くの文化財が集結します。今回、本展の音声ガイドを務める松本幸四郎さんと市川染五郎さんに、展覧会への期待や見どころなどについてお聞きしました。早く見たくてワクワクしています!――まず、本展では、どのようなところが見どころだと思われますか。幸四郎さんこの展覧会では、日本の歴史や過去の作品が発表されていますが、ただ過去のものを見るというより、今でも生き続けている「存在感」を感じられるのではないかと思います。歴史があるからこそ素敵だということもありますが、それ以上に現代にも生きていることが感じられそうです。染五郎さん見どころ、というお話ではないかもしれませんが、自分が早く見たいです(笑)。とにかく早く見たくて、ワクワクしています。五百羅漢図(ごひゃくらかんず)より、左:第24幅 六道 地獄 【4/16(火)~5/12(日)展示】 、右:第57幅 神通 【5/14(火)~6/9(日)展示】狩野一信筆江戸時代・19世紀東京・増上寺蔵――では、特に楽しみにしている作品を教えていだたけますか?幸四郎さん《五百羅漢図》(狩野一信筆)は、時間をかけて隅から隅まで見たいと思っています。自分は何かを表現するという商売をしているので、どうしても作品の表情や色合いなどが気になります。この作品は、現世の人々にお見せしてお伝えするものという思いで描かれていると思うので、そこに表現されている素敵さや、今にも生きている部分をじっくり見てみたいです。染五郎さん気になる作品は、《仏涅槃群像(ぶつねはんぐんぞう)》です。特に、2メートルを超える寝釈迦(ねしゃか)を見てみたいです。また、《阿弥陀如来立像(あみだにょらいりゅうぞう)》も気になります。この作者は、特定はされていないけど慶派の仏師がつくったと考えられる、と解説にありました。自分は運慶や快慶が好きなので、生でその独特な空気をまとっている仏像を体感してみたいです。仏涅槃群像(ぶつねはんぐんぞう)江戸時代・17世紀香川・法然寺蔵――染五郎さんは大の仏像好きと伺っています。どんなところに魅力を感じられますか?染五郎さんそもそも仏像が好きな理由は、動きやポーズが好きだからです。そしてそれら一個一個に意味があるということなので、その部分に魅力を感じています。――若い世代や子どもたちは、日本美術など縁遠く感じる傾向にありますが、ご家庭でどのように促されると、染五郎さんのように仏像好きの若者に成長されるのでしょうか。幸四郎さん彼の生まれ年の守り神が不動明王なのですが、とある場所でその仏像が飾ってあるのを見たとき、そのことを彼に伝えると、「自分の守り神だ」と感じた出来事があったかと思います。本当に、ちょっとしたきっかけでした。ただ、子どもが興味を持つものは見落とさず、それを膨らませてあげたいという思いはずっとありました。優しいけれど強い意思を持たれた方――今回の音声ガイドの収録で、特に意識されたことなどはありますか?染五郎さん展示の魅力をお客様に伝えないといけないものだと考えて臨みました。ふだん舞台や映像でお芝居するときも同じですが、どれだけ気持ちが入っていようがセリフを理解していようが、お客様に伝わらないと意味がないと思っております。基本的なことですけど、一言一句伝わるように意識して収録させていただきました。――音声ガイドで、幸四郎さんは法然上人のセリフを話される場面もありました。法然上人について、どのように感じられましたか。幸四郎さんしっかりと修業をされてきて、それまでなかったものをつくられた方でもあります。反発も相当あったと解説にも書かれていました。でも、けっして反抗するという意識はなかったと思います。素直に思われたことをみなさんと共有しましょうという感じで行動された方で、優しいけれど強い意思を持たれた方という感じがしました。――法然は、分け隔てなく万人を救うことを目指しました。庶民のよりどころであったという点で、仏教と歌舞伎に共通点もあるように思いますが、その点について、どのように感じられていますか。染五郎さん普遍的な教えは、今を生きる人たちにも響くものだと思いました。歌舞伎も、今の方々には難しそうと思われがちですが、意外に柔軟性があります。その時代のはやりだったり、価値観だったりを柔軟に取り入れている演劇だと思うので、楽しんでほしいと思いますし、法然さんの「南無阿弥陀仏ととなえれば誰でも極楽浄土に行ける」という教えも柔軟性があり、歌舞伎とも共通してつながるところだと思いました。他には代えられないこと――日本美術と同じく、歌舞伎も若い人に伝えるという点で難しさを感じられることもあるかと思います。どのように伝えていきたいと思われますか。幸四郎さんまずは今の方に感動していただくこと、ですよね。自分は先人に憧れて歌舞伎を受け継いできましたが、先人がつくられたすごいものを紹介する役目ではないのです。役者なので、今の方々に感動していただくものとして存在し続けるのが大事だと思います。とはいえ、歌舞伎は現代語でもないし、時代も違うし、わかりにくいものではあると思います。今は家から出なくても、YouTubeや配信などの映像を自分の生活に合わせて楽しめます。でも、だから逆に歌舞伎は珍しいでしょ、ということにもなります。舞台を見に行くというのは、その日、その時間に合わせなければなりません。でも、舞台を見て、銀座を楽しんで、時間を贅沢に使う一日があってもいいんじゃないですか、という感じで、時代に逆行する珍しいものを武器としてメッセージを出していくのが大事かなと思います。――美術館や博物館も、同じようなことが言えそうですね。幸四郎さん確かに、鮮明に作品が印刷されたチラシなどがあれば、それを見ればいいということにもなり、わざわざお寺から博物館まで仏像や作品を運んでくる必要がなくなりそうです。でも、遠くから博物館まで運び込まれた作品をその場で見るということは、その作品をそれまで大事に保存し保管してきたお寺さんや多くの方々がいて、長い年数がかかっていて、どれだけ多くの人々の想いが加わっているのか、という部分も感じていただけるのです。だからこそ、実際に来て見ていただくというのは、他には代えられないことですよね。父とは通じ合うものが…――2024年は時代劇『鬼平犯科帳』での親子共演も話題になりました。今回、音声ガイドのご共演で何か感じられることはありましたか。染五郎さん父とは舞台でいろいろ共演させてもらい、舞台のことやセリフも父から教わってきましたので、セリフ回しは父と似ているなと思うことがあります。言葉で説明するのは難しいですけど、父とは親子だからこそ、言葉でなくても通じ合うものがあると思います。音声ガイドの声だけでも、そのつながりを感じていただけるのではないかと思います。――染五郎さんのお父様への想いについて、幸四郎さんはどのように感じられましたか。幸四郎さんそれはもう、ありがたいですね。ふだんは、こういう話はあまりしないですしね(笑)。芝居に出たり、稽古したり、それにまつわることを話すのが日常ですから。――お稽古場では師匠となり、家では父親となり、接し方など切り替えていらっしゃるのでしょうか。幸四郎さんよくそう言われますけど、僕は無理なんですよ。どこに行っても親子は親子。どうしようもないので、変えるのは無理なんです。教える立場ですから、セリフ回しなど似てくる部分もあるでしょうし、彼が自分で膨らませることもあるでしょう。でも今回のように、歌舞伎以外での共演はあまり機会がないですよね。――いろいろお話いただき、ありがとうございました。最後に、展覧会をご覧になる方にメッセージをお願いいたします。幸四郎さん展覧会では、歴史をキーワードに考えていただく時間があるといいなと思います。過去の情報を得られるだけでなく、脈々と今に生きているものも感じていただきたいです。音声ガイドなど、わかりやすい説明もたくさんあります。ナビされていない部分でも、何かご自分にしか感じられない唯一のものもあるかと思いますので、五分でも十分でも長く中にいて、感じる時間を過ごしていただきたいです。――ありがとうございました。お得な音声ガイドセット券も販売中!お二人のお話、いかがでしたか。ぜひ、幸四郎さんと染五郎さんが作品の魅力を紹介してくれる音声ガイドを聴きながら、展覧会を楽しんでみてくださいね。会場でのガイド機貸出料金は1台¥650(税込)、アプリ版は¥800(税込)。現在、お得な音声ガイドセット前売券¥2,400(税込)も販売中です!(前売券の販売は4月15日まで)Information会期:2024年4月16日(火)~6月9日(日)開館時間:9時30分~17時00分(入館は閉館の30分前まで)本展は事前予約不要です。休館日:休館日月曜日、5月7日(火)※ただし、4月29日(月・祝)、5月6日(月・休)は開館会場:東京国立博物館平成館(上野公園)観覧料:一般 ¥2,100(一般前売¥1,900)、大学生 ¥1,300(大学生前売¥1,100)、高校生 ¥900(高校生前売¥700)
2024年04月07日ヨーロッパ在住のファッションジャーナリスト、平野秀美さんのファッションスナップレポートです。今回は見るだけで気分が華やぐ、春先におすすめの爽やかスプリングファッションをご紹介いたします。1. 淡いピンクが春らしさ爆発全体の色がとっても春らしくカラフルで素敵!ピンクとイエローのコンビネーションもぴったりです。ショートスカートでも短すぎる印象はなく、ロングブーツとの相性もいい、バランスの取れたうつくしい春ファッションです。『ディオール』のピンクの「Lady Dior」も春らしいカラーでかわいいですね!2. ミニスカートでスッキリこちらのスタイルも短めのスカートで、全体的にスッキリとした雰囲気。上下が同じ素材とカラーのデザインなので、統一感もあってより清潔感が感じられます!そしてミニスカートにはやはりロングブーツが定番!まだ肌寒いことも多い春先、ショートスカートの場合は、パンプスやサンダルよりも、ロングブーツとのスタイルがおすすめです。3. 春らしいワンピース『マックスマーラ』のショー前に撮影したこちらは、シンプルな色をベースとしたアウターとワンピースのコーディネート。色の統一ができているので、見せたい部分に目が向きます!ワンピースの柄も春らしい花柄。パーティやデートなどに着てみたいかわいらしいデザインですね。またアウターは袖部分が珍しいデザインになっていて、パーツひとつとっても魅力的なファッションです。4. 大人っぽいワンピースで春先は少し大胆なシルエットのワンピースもいいかも!?ワンピースが比較的シンプルなデザインですので、バッグやシューズにこだわってみてもいいと思います。スッキリとまとめたヘアスタイルも、全体のスタイルにぴったりあっていて、きれいにまとまってます。今期の『フェンディ』イチ推しのバッグと一緒に。5. 淡いカラーでも大胆に爽やかなブルーのトップスは、ちょっぴりセクシーで大胆なデザイン。さらにショートパンツがなんとも絶妙なバランスでおしゃれに見せてくれます。特に彼女は背が高いので、より脚の露出が多めに感じますが、いやらしさのないスッキリとした見た目は、元気で健康的な笑顔と彼女の魅力ならでは。また、『フェンディ』のバッグとトップスの色もぴったり!6. 薄めのトレンチコート春といってもまだ少し肌寒い頃。薄めのコートを羽織る人も多い中、やはり薄めのトレンチコートはとっても人気。このかたのようにワンピースも露出高めで薄い素材の場合、ヨーロッパの春はまだ寒いので、トレンチとの相性も抜群です。日本の今年の春は、桜の開花が遅れるほど、肌寒い日が多いですね。アウターの使い方やこれからの春ファッションの参考になれば幸いです。写真・文 平野秀美
2024年04月06日お出かけ日和の春はスニーカーが活躍する季節。ですが、スニーカーはヒールのあるパンプスと違って脚を細く、長く魅せることが難しいアイテムです。そのため、ボトムスとの組み合わせによっては脚が太く見えるといった失敗を招く可能性も…。そこで今回は、やってはいけない相性の悪いボトムス×スニーカーの組み合わせをご紹介します。テーパードパンツ×ダッドスニーカーテーパードパンツは太ももはゆったり、足首はスッキリと細く見えるアイテム。とくに下半身とお尻のボリュームをカバーして、美脚に見せる効果を持つパンツです。そのアイテムにボリュームの出るゴツめのダッドスニーカーを合わせると、メリハリが生まれず逆に脚が太く見えてしまいます。テーパードパンツにはコンバースのローカットシューズや、アディダスのスタンスミスなどスマートに見える細身のスニーカーを合わせましょう。もし細身のパンツにダッドスニーカーの組み合わせをしたい場合は、テーパードではなくスキニーorストレートシルエットのパンツを選ぶと好バランスに。細身のパンツの場合は足首が少し見える程度のアンクル丈のパンツを合わせれば野暮ったさも回避できます。ミモレ丈スカート×ハイカットスニーカー春先はショートブーツ感覚ではけるハイカットのスニーカー。基本的にどのボトムスでも相性は良いのですが、唯一鬼門となるボトムスはミモレ丈のスカートです。ミモレ丈スカートとは、ふくらはぎの中心に位置するスカート丈を指します。ふくらはぎのもっとも太い部分を強調させてしまうミモレスカートは、ヒールのあるパンプスやブーツなどで脚のライン全体をスラリと長く見せなくてはいけません。そこに華奢見せパーツである足首を隠すハイカットスニーカーを合わせると、引き締まりのない大根足ができ上がってしまうのです…。ハイカットスニーカーには、ふくらはぎがすっぽり隠れるロングorマキシ丈のスカートを合わせましょう。もしくはスリットの入ったロングのナロースカートを合わせて。スリットがあると歩くときにできる隙間からハイカット部分がチラ見えしておしゃれです。メリハリが出ない組み合わせはNGボトムスとスニーカーの組み合わせで失敗をする最大の要因は、脚のシルエットにメリハリが生まれないことです。今回ご紹介した、「テーパード×ダッドスニーカー」と「ミモレスカート×ハイカットスニーカー」は、本来ある脚の細い部分を隠してしまう組み合わせなので気をつけて。とくに足首の露出部分をスニーカーが邪魔していないかどうかをチェックしてみてくださいね。もしどうにも野暮ったく見えてしまう場合は、ロングスカートかワイドパンツを合わせましょう。そうすれば、少なくとも野暮ったさと太見えを防ぐことができます。ぜひ、これらを踏まえて相性の良い鉄板の組み合わせを探求してみてください。イラスト・文 角 佑宇子
2024年04月06日新卒3年目の女性ITエンジニアが発案港区のIT企業エス・エー・エス株式会社は、ファッションウィッグをサブスクでレンタルできるサービス「HairRea(ヘアリア)」を3月27日から開始した。今回のサービスは、様々な髪型、髪色、髪の長さのウィッグを、服を着替えるように髪を着替えて楽しめる定額レンタルサービス。同社新卒3年目の女性ITエンジニアが、新規事業チャレンジ制度の第2弾として発案したという。ファッションウィッグが自宅に届く「HairRea」では、高品質なファッションウィッグが一律料金で自宅に「レンタル」として届けられる。そのため、これまで高級なウィッグに手が届かなかった人も気軽に試すことができ、いらなくなったら返すだけでよい。また、気に入ればそのまま購入することも可能だ。現在用意されているウィッグは、ショート、ボブ、ストレートなど髪色の違いを含めて全10種類。すべて日本かつら協会のQOLWIG適合商品で、ウィッグの課題とされていた不自然さ、ムレ、臭い、手入れの手間などを解消した。今後はウィッグの種類を増やす予定という。料金は、ウィッグ1台のレンタルにつき、初月は3,980円(税込)、2ヶ月目以降は月額2,980円(税込)となっている。(出典元の情報/画像より一部抜粋)(最新情報や詳細は公式サイトをご確認ください)※出典:プレスリリース
2024年04月03日映画ファンにとって毎年欠かせないイベントのひとつといえば、横浜フランス映画祭。今年も豪華なゲストたちによって大きな賑わいを見せましたが、今回はこちらの方にお話をうかがってきました。ヴァンサン・ラコストさん【映画、ときどき私】 vol. 641『EDEN/エデン』や『アマンダと僕』などに出演し、フランス映画界をけん引する若手実力派俳優として知られるヴァンサンさん。オープニング作品『愛する時』では、ある過去を抱えながら小さな息子と暮らす女性マドレーヌと運命の出会いを果たす裕福なインテリ学生のフランソワを演じています。そこで、役作りの裏側や人間関係で大事にしていること、そして日本での忘れられない思い出などについて語っていただきました。―まずは、本作に出演したいと思った決め手について教えてください。ヴァンサンさん監督のカテル・キレヴェレのことはよく知っていましたし、彼女の過去作『スザンヌ』もすごく好きだったので、ぜひ仕事をしたいと考えていました。あとは、この作品で描いているテーマも非常におもしろいし、20年にわたるカップルの姿にもロマンがあるなと。いろんなものが詰まっている複雑な役どころでもあったので、友人であり素晴らしい俳優でもあるアナイス・ドゥムースティエと一緒に演じたいという思いになりました。役のアイデンティティを表現するために10キロ以上減量―ananwebではキレヴェレ監督に以前取材をしたことがありますが、非常に細かいところにまでこだわりを持っていらっしゃる方という印象を受けました。現場ではどのような演出がありましたか?ヴァンサンさん確かに、彼女の演出はとてもこだわりが強いですよね。そんななか、僕がこの役を演じるうえで言われたのは、まず痩せることでした。なぜなら、内面のもろさや繊細さ、そしてキャラクターの持つ優しさを身体で表現してほしいというリクエストがあったからです。そのために糖分をまったく取らずに10キロ以上も減量しましたが、そうすることで役のアイデンティティを表現しています。―なるほど。また、劇中の2人はそれぞれの秘密を共有し合うことによって、特殊な愛情で結ばれていたと思いますが、彼らの関係性をどのようにとらえましたか?ヴァンサンさんマドレーヌとフランソワは、お互いを求めているというよりも、社会から存在を拒否されている2人であるがゆえにお互いを支え合って生きているカップルだと思いました。苦しい生活のなかでフラストレーションが溜まっていくところもありますが、真摯な愛情もあるのでそこが映画としても美しい部分だと感じています。人間関係で大事なのは、自分らしくいられるかどうか―ご自身が人と付き合ううえで大事にしていることがあれば、お聞かせください。ヴァンサンさん僕自身は幸いなことにすごく自由に生活ができる国で、何の問題もなく暮らしているので、恋愛に関しても自分が思う通りの人間関係が実現できていると思います。とはいえ、自分らしくいられるかどうか、というのは一番重要ですね。相手に求めているものがあるとすれば、優しさとユーモアがあって、いろいろな感性を持ち合わせている人であること。ともに時間を過ごすことになるので、それらは僕にとって欠かせないものです。―また、ヴァンサンさんはこれまでに数多くの作品に出演されており、毎回まったく違う印象を受けるのですが、作品選びはどのようにしていますか?ヴァンサンさんまず僕が作品を選ぶ際に重視しているのは、監督がどういう人かということです。どんなにシナリオがよくても、監督の解釈によって変わるので、監督の芸術的なビジョンに自分がピンと来るかどうかは必須ですね。あとは、自分が観客として観たときにおもしろそうと思う作品には出たいなと考えています。僕にとって映画が生活の一部というのもありますが、観客としての視点は大切にしている部分です。オフは何よりも自分の時間を大切にしている―ご自身の見せ方で意識されていることもあるのでしょうか。ヴァンサンさん僕は若い頃から仕事を始めたので、最初はティーンエイジャーの役からスタートしましたが、その後はコメディやドラマでいろんな役を演じてきました。そのなかでも、なるべく同じタイプの役を選ばないようにはしています。とはいえ、俳優は提案をもらってから成り立つ仕事なので、いい話をもらうまでに時間がかかることもありますね。―ちなみに、オンオフはどのようにして切り替えていますか?ヴァンサンさん撮影のときは長い期間ほかのことが何もできないので、オフのときはなるべく自分のために時間を使うように心がけています。家族や友人に会ったり、旅行をしたり、本を読んだり、映画を観たり、自宅のインテリアを考えてみたり、スポーツをしたり。とにかく自分の時間を大切に考えるようにしています。日本の文化は、どれも特別で繊細―日本に来るのは3度目とのことですが、どのような印象をお持ちですか?ヴァンサンさんいろんな文化があって素晴らしいと思いますが、そのひとつである映画には質が高くて美しい作品が多いと感じています。そういった部分は、昔から現在まで絶えることなく受け継がれているので、是枝裕和監督や今村昌平監督、北野武監督、濱口竜介監督といった監督の映画が僕は好きです。ほかにも、漫画や文学、そして食にいたるまで特別な文化ですし、どれも本当に繊細ですよね。―もし、日本での印象的な思い出などがあれば教えてください。ヴァンサンさん初めて日本に来たのは友達とのバカンスでしたが、ちょうどフランスがワールドカップで優勝したときでした。その瞬間は京都にあるバーにいたので、日本人とフランス人が一緒になって喜んだことが記憶に残っています。それから僕は動物好きということもあり、鹿を見に奈良に行ったこともありました。ただ、せんべいをあげていたらどんどん鹿が集まってしまい、せんべいはなくなったのに15匹くらいの鹿に取り囲まれて追いかけられたことも(笑)。あれは忘れられない経験ですね!人生に悩みがあるのは、とても自然なこと―それでは最後に、ご自身と同世代のananweb読者に向けてメッセージをお願いします。ヴァンサンさん人生においてずっと悩みがあると感じることもあるかもしれませんが、これはとても自然なことです。なので、悩みを抱えている自分自身も受け入れていったらいいのではないかなと思います。他人に目を向けてみれば、みんなも将来に不安を持っている状態にあることがわかるので、「これは普通のことなんだ」と再認識できるはずです。実際、僕自身も自分がしていることが正しいかどうか、確信を持てていません。でも、それよりも自分に対して疑いを持ったり、悩んだりすることは悪いことではないと考えるほうがいいのではないかなと。そうやっていろんなことに好奇心を持って乗り越えていくのは大事だと思っているので、みなさんにもそれを伝えたいです。あとは、友達と話をしたり、音楽を聴いたり、映画を観たり、外に意識を開いていくような生活にしていくのもオススメですね。インタビューを終えてみて…。これまで作品ごとにまるで違う顔を見せているヴァンサンさん。それだけに素顔はどんな感じか楽しみにしていましたが、フレンドリーでとても自然体な方でした。フランス映画界には欠かせない一人でもあるので、今後も幅広い作品での活躍を期待したいところです。作品情報「横浜フランス映画祭 2024」写真・園山友基(ヴァンサン・ラコスト)
2024年04月02日ヨーロッパ在住のファッションジャーナリスト、平野秀美さんのヨーロッパファッションスナップレポートです。今回は暖かくなってジャケットを脱ぐファッションが増える季節にぴったりなシャツコーデをご紹介いたします。1. 柄シャツで個性を楽しむやっぱり自分の好きな柄だと気分が上がりますよね!こちらは全体的に濃いめの色を使用したとっても面白い柄。なかなか人と被ることがなさそうなので、自分だけのファッションを楽しめそうです。2. 縦ラインでスッキリ!こちらのストライプは複数のカラーを使用した魅力的なデザイン。シンプルなラインシャツですが、カラフルで、縦シマなので、よりスタイリッシュに。また、スッキリとした見た目に仕上がっています。全体をスタイリッシュに仕上げたい時は、ボーダーよりもストライプがおすすめ!3. 着こなし上級者!シンプルなホワイトシャツなのですが、こちらは着方次第で、こんなにおしゃれに見える!という参考になるスタイリングのひとつ。こんな着方をしちゃうなんて、本当におしゃれさんですよね!シンプルなシャツでも、ここまで個性的に見せてくれるなんて、正直すごいのひと言です。4. ショートシャツで可愛らしくショートシャツの魅力は、なんと言っても軽快な着こなしと快適さ!適切にスタイリングすれば、ビーチやリゾート地のカジュアルなスタイルだけでなく、都会の街中でもスタイリッシュに着こなすことができます。こちらの女性のように、スッキリとしたパンツスタイルにぴったりです。5. 個性的なデザインのシャツで勝負!ひと目で丁寧な縫製と仕上げが施されているとわかるシャツ!高価な雰囲気も出ていて、とってもカッコ良く、目を引く要素が特徴です。なんといっても、こだわり抜かれたシャツは、高品質な素材で作られており、快適さと耐久性を兼ね備えているので、1枚あればどんなシーンでも使えて便利!6. ロングシャツワンピースシャツのなかでも、シャツワンピースは春から人気が出てきます。スッキリとしていて軽いので、天気がいい日や暑くなる季節にはとっても便利!最近ではシャツワンピースもオーバーサイズが人気です。シャツの魅力のひとつは、その汎用性!さまざまな場面やシーンで着用することができる万能なアイテムです。ビジネスシーンではフォーマルな装いとして、カジュアルな日常生活ではリラックスしたスタイルとして、さまざまなコーディネートに合わせることができて便利ですよ!春からのファッションに、存分にシャツを取り入れて楽しんでくださいね。写真・文 平野秀美
2024年03月31日ヨーロッパ在住のファッションジャーナリスト、平野秀美さんのヨーロッパファッションスナップレポートです。今回はこれからの季節に活躍するサングラスをご紹介いたします!1. 大きめのサングラスで日差しカット大きめのサングラスの特徴は、顔の大部分を覆うことで、目元やその周辺をしっかりと保護してくれる点!紫外線から目を守るだけではなく、顔全体を広範囲にわたって保護し、日焼けやシミ、しわなどの肌へのダメージを軽減してくれるんですね。さらに、大きめのフレームのものは、顔の形を柔らかく見せたり、ファッションアクセントとして取り入れることもできます。2. 個性的なサングラスどちらのサングラスも個性的ですが、女性のサングラスは、超細身で個性爆発なサングラス。シャープな印象を与えてくれるだけでなく、カッコ良さもプラスしてくれるので、女性らしいファッションに合わせることで、バランスの取れた雰囲気になります。3. 男女ともに人気の形スタンダードでやや大きめのフレームサングラスは、性別を超えて着用できるデザインです。一般的に、中性的な形状や色合いで、幅広い顔型やスタイルに適しています。これらのサングラスは、ファッションのトレンドに左右されず、長く愛用できるデザイン性をもっています。4. ホワイトフレームを楽しむホワイトフレームの明るい色合いが装いにアクセントを加え、スタイリッシュで洗練された雰囲気を演出してくれてます!個性的な形ではあるものの、ホワイトのフレームが程よい優しさとかわいらしさを演出。このようなサングラスは、他のアクセサリーや服装とのコーディネートにおいて、独自のスタイルを強調するのに役立ちます。また、明るいホワイトフレームは、夏の暑い日や明るい場所で特に目を引き、個性的でユニークな印象を与えることもできます。5. 透けレンズでクールに透けたレンズは、一般的に柔らかで穏やかな印象を与えてくれると言われています。また、透けた素材が光を通すことで、顔全体をやわらかく見せる効果もあり!さらに、スタイリッシュに見せてくれる透けたレンズは、通常の無色または薄色のレンズよりも珍しく、個性的なスタイルやファッションセンスを表現するのに適しています。6. 三角フレームでお洒落に三角フレームのサングラスは、他の一般的なフレームとは異なる独特の形状をしているので、ユニークなデザインによって個性的なファッションアイコンとしての印象を与えてくれます!また、形が目立つデザインなので、着用者の顔立ちを引き立たせ、ファッションスタイルに独自のスタイリングを追加してくれます。これからの季節、サングラスはファッションアイテムとしてもUV対策としても使用したいですよね!そんななかで、一般的なデザインとは異なる斬新なスタイルや素材、色使いが、着用者の個性を強調し、ファッションのアクセントとして際立たせることができます。おしゃれファッションアイテムとしても選んでくださいね。写真・文 平野秀美
2024年03月30日暖かい日が続くと、そろそろ冬アウター卒業の兆し。となると、手を伸ばしたくなるのが春アウター。定番のトレンチコートも良いですが、旬のデザインを踏襲したトレンドアウターも目が離せません。しかし、昨今の流行は着こなし方が難しいデザインも非常に多いです。そこで今回は、安易に取り入れたら失敗を招きやすい!買ってはいけないトレンドアウターをご紹介します。攻めすぎ?バイカージャケットかつて流行を席巻したライダースジャケットに変わる春アウターとして、今年はバイカージャケットが登場。無骨さとスポーティブさを兼ね備えたバイカージャケットはエッジの効いた着こなしができるとおしゃれ感度の高い若者の間で支持されています。しかし、アラサー世代がこのバイカージャケットを取り入れる場合、アイテムのデザインによっては攻めすぎた着こなしで周囲から浮いて見える可能性があります。というのも、バイカージャケットはレーサーをモチーフとしたアイテム。独特の配色やロゴのデザインが特徴的で、ライダースジャケット以上に個性が強く、ボトムスとの組み合わせが難しいからです。何よりキレイめなコーディネイトに落とし込みにくく、かといってカジュアルにまとめすぎると若作り感の否めない着こなしになります。スタイリングのさじ加減が非常に難しいトレンド服はできれば避けておいた方が良さそう。すっけすけ!シアー素材のアウター数年間人気が続いている、シアー素材。ブーム初期はその透け具合に大人世代は着ることすら抵抗がありましたよね。しかし、トレンドが定着化した今では30代以降の方も気軽に取り入れています。当初はインナーやトップスがメインでしたが、今季はシアー素材のアウターが登場。ブルゾンやマウンテンパーカーなどにシアー素材が用いられているものが多いです。しかし、シアー素材のアウターはトップス以上に着こなしが難関。まず、透けて見えるのでインナーのカットソーもシアーアウターと相性の良いアイテムを選ばなくてはいけません。素肌が見える面積を整えて生っぽく見えるのを回避する必要もあります。さらに、他のアウターと比べて薄くて生地に立体感がないため、着こなし全体が少々だらしなく見えるケースも少なくありません。こちらもバイカージャケット同様、上手にコーデを完成させるのに計算が必要なアイテムなので気をつけましょう。今、GETすると良い春アウターは?今回は取り入れてはいけないNGトレンドアウターをご紹介しました。では、逆に大人世代にぴったりなトレンドアウターはどのようなものでしょうか。個人的におすすめしているのは、短丈のデニムジャケットとトラックジャケットです。デニムジャケットはトレンドでありながら定番でもあるので、着丈の短いアイテムに切り替えるだけで旬な装いに。トラックジャケットはバイカージャケットほど無骨さはないので、anan世代が愛用するようなキレイなアイテムにも合わせやすいスポーティなアイテム。どちらもいつものコーデにプラスするだけで鮮度の高い着こなしになるので、ぜひ取り入れてみてくださいね!イラスト・文 角 佑宇子
2024年03月30日ヨーロッパ在住のファッションジャーナリスト、平野秀美さんのヨーロッパファッションスナップレポートです。今回はカジュアルだけど大人っぽくて、マネしたくなるファッションをご紹介いたします。1. シャツとデニムのシンプルファッション本当にシンプルながら、こんなにかっこよく着こなせるのはうらやましい限りです。ポイントは、オーバーサイズのシャツを前の部分だけインしている点。必要最低限の小物で、シンプルにまとめています。2. 1970年代風の雰囲気が素敵レッドブラウンのブーツカットのコーデュロイが、なんとも雰囲気を醸し出してくれていますよね。また淡い色のシャツとサングラスが、より味を出している、全体のバランスが完璧に作られたカジュアルスタイル。3. トレンディーなオーバーサイズデニムのセットアップは、よく見かけるカジュアルスタイルのひとつですが、どちらもオーバーサイズで決めている点が遊び心があって素敵!中のシャツでファッションを楽しんでいて魅力的です。デニムは本当に幅広いファッションに応用できるので、カジュアルスタイルの定番として複数持っておくといいかもしれません。4. ホワイトTシャツは必須!クールに決まったこちらのファッション、実はなんともシンプルな組み合わせ。ホワイトのTシャツにデニムスカートという、カジュアルの代名詞とも言えるスタイル。ロングコートにレザーブーツで、そのカジュアルさをよりカッコよく見せてくれています。5. ワイドパンツで決める!ワイドパンツは、通常のジーンズやスキニーパンツよりも脚回りがゆったりしており、優れた着心地を実現してくれるので、多くの女性に愛されています。こちらのように、カジュアルにも合わせやすく、シックな大人ファッションにもワイドパンツはおすすめ!今後のスタイルに取り入れておくと、おしゃれに見えますよ!カジュアルなスタイルは、着用する人に快適さと自由さを提供して、日常の活動や移動をより楽に行うことができます。自分らしいポイントを押さえながら、どんどん大人カジュアルを取り入れてみてくださいね。写真・文 平野秀美
2024年03月24日東京・六本木にある森アーツセンターギャラリーで、テレビ朝日開局65周年記念「MUCA(ムカ)展 ICONS of Urban Art ~バンクシーからカウズまで~」がはじまりました。本展の東京会場公式アンバサダーを務めるのは、俳優の水上恒司さん。ご自身でもアート制作をされている水上さんに、展覧会の見どころやアートについて、お聞きしてきました!水上恒司さんが公式アンバサダー!水上恒司さん後ろの作品は、リチャード・ハンブルトン《突撃》(1985)【女子的アートナビ】vol. 327本展では、ドイツ・ミュンヘンにあるアーバン・アートと現代アートに特化した美術館、Museum of Urban and Contemporary Art(MUCA)が所蔵する作品60点以上を展示。世界で大人気のストリートアーティスト、バンクシーの日本初公開となる大型彫刻作品や、ファッションデザイナーとしても活躍するKAWS(カウズ)の代表作をはじめ、アーバン・アートの世界を切り拓いてきたアーティストたち10名の作品を楽しめる展覧会です。今回紹介されているアーバン・アートとは、現代都市社会から生まれたグラフィティ・アートやストリート・アート、ポスター・アートなどのこと。都市空間にある公共の壁や建物、橋などに描かれる作品も多く、政治的・社会的メッセージを伝えるときもあります。そんな刺激的な作品が並ぶ展覧会の東京会場公式アンバサダーを務めるのは、俳優の水上恒司さん。独学で勉強して創作活動もされている水上さんにインタビューを行い、展覧会やアートのことなどお聞きしてきました!展覧会全体が好き!――まず、本展をご覧になって、どんな感想をもたれましたか?水上さん今回展示されている作品のアーティストたちは、世の中に対する批判やメッセージを恐れることなく、臆することなく提示していると感じました。僕自身は、まだキャリアとか知識とかいろいろ拙いので、そんな自分からすると、彼らのような活動はビビッてしまってなかなかできないのですけど、この作家たちはアートでちゃんと表現していて、そんな姿勢に心を打たれました。――特に印象に残った作品、好きな作品はありますか?水上さんリチャード・ハンブルトンの《突撃》は、パッと見たときの印象が好きですね。僕は陰が好きなので、その描き方とか見てしまいます。でも、ほぼすべての作品が、そのつくった時代の世の中に対するメッセージみたいなものがちゃんとあるから、どの作品が好きかと問われると、ひとつひとつ挙げていくときりがないです。例えば、女性のストリートアーティストとして活動しているスウーンの作品もすごくいいと思いますし、もちろんバンクシーもいいし、展覧会全体が好きという感じです。――出品作家のなかで、以前から好きだったアーティストはいらっしゃいますか?水上さん好きとか嫌いとかはあまりなくて、ただ前から身近に感じていた作家はカウズかなと思います。彼の作品を見ていると、一番欲しくなりますね。フィギュアとかもありますし。――本展で初めて知った作家さんも多いですか?水上さんもちろんです。僕は創作活動をしていますけど、本当に素人なので、今回ほとんどのアーティストさんのことをはじめて知りました。多くの同世代の人たちと同じように、そんなにアートに詳しくない僕だからこそ、今回アンバサダーとして、こういう場で話すコメントのうちの何かがみなさんに伝わればいいなと思っています。人生をより豊かにしてくれる…――本展は、アーバン・アートの展覧会ですが、現代アートは少し難しいと思っているかたもいるようです。ゴッホやモネなどは親しみがあるけど、知らない作家だと難しく感じるのかもしれません。水上さんゴッホやモネは超有名だし、教科書に載っているのを見ているから知っていますけど、正直それで本当にゴッホのことを知っているのかはわからないですよね。ゴッホは知っていると言う人々も、じゃあゴッホはどういう技法で何が有名なのか、本当に知っている人は少ないと思う。それぐらい、アートの世界に対して、ちゃんと知ろうとしている人は少ないのではないかと思います。僕もそうです。でも、知らないことがいけないわけではないですよね。そんな人間だからこその楽しみ方もあります。ふらっと展覧会を見に来て、作品の背景とか気になる人はその先を調べればいいと思います。僕の場合は、調べるというより、いろいろな作品を見ながら、家にある画材を使って自分の作品をこんなふうに描けば近い雰囲気になるかな、と消化しています。人それぞれ、展覧会の感じ方、消化の仕方はあると思います。――まずは展覧会を見に来ていただかないと、その世界に触れられないですよね。水上さんそうですね。見ないと、その先はないので。アートは、生きていくうえでは絶対的に必要なものではないかもしれません。僕が携わっている映画やドラマの世界も、なくても生きていける。衣食住があれば、人間は生きていけますから。でも、無駄とかいわれる娯楽や余興みたいなものを取り入れたほうが、より豊かに生きていける。そのなかのひとつがアートだと思います。だから、別に見なくてもいいんです。でも、興味が少しでも芽生えたら、絶対に見に来た方がいいです。アートは、人生をより豊かにしてくれるもののひとつですから。アートは大きな刺激物――俳優業のかたわら創作活動もされていて、数年前には個展も開催されました。いつ、どんなきっかけで、創作をはじめられたのですか?水上さん未就学児というか、僕の記憶がない本当に小さいころから絵を描いていました。絵を描くと、ほめられることが多かったので、それが気持ちよくて今日まで描き続けているのかなと思います。――アート制作と演じることの相乗効果はありますか?水上さんあると思います。そもそも演じるという行為は、時間をかけて必要なスキルや技術を身につければ、誰しも到達できるものだと思っています。僕はまだ道半ばですけど、いずれ演じ方はしっかりと身につくはずです。でも、実はその先、演じる人間がどんなふうに生きていきたいのか、あるいは今までどんなふうに生きてきたのか、という部分が芝居のときに透けて見えてくるので、僕はむしろその部分が大事だと思っています。その大事な部分のなかに、アートが大きな刺激物として存在しているので、その相乗効果は間違いなくあります。――アートを見て、感じて、蓄積したものが、演じるときに内面からにじみ出てくるという感じでしょうか。水上さんそうですね。努力だけではどうしようもない部分だと思います。同じMUCA展を見たとしても、人によって感じ方や見方は全然違いますよね。また、単に芸術に触れればいい、という話でもないと思います。すごくいい時間を過ごせる――創作活動と俳優業の両立で、大変なことはありますか?水上さん絵を描くのは職業にしていないので、負担ではないし、大変とは思わないです。僕の中での軸は芝居ですから。時間があるとき、描きたいときに描くという感じです。――創作は、ゼロから生み出すので壁にぶつかるときとかありますか?水上さん芝居のほうでは、こうしたいけれどわからない、という感じで壁にぶつかることはあります。仕事の場合はそうなりますが、創作活動は趣味なので、壁にぶつかることもなくて、楽しんで描いています。――今後、創作で挑戦してみたいことはありますか?個展などの予定は?水上さん3Dの彫刻作品はやってみたいですね。彫刻刀を使って、手で彫り出していく創作物をつくってみたいと思っています。個展は、今のところは考えていません。――いつかまた個展を開いてくださるとうれしいです。最後に、読者のかたにメッセージをいただけますか?水上さんアートがわからない人でも、とりあえず水上がいろいろ言っていたから行ってみよう、という感じでもいいので、ぜひMUCA展に来ていただければ、すごくいい時間を過ごせるのではないかと思います。――ありがとうございました!取材を終えて…まっすぐな眼差しで、質問に答えてくださった水上さん。24歳という若さながら、ご自身の考えをしっかりと確立され、ぶれない強さが伝わってきました。そんな水上さんを魅了したMUCA展には、刺激的な作品が勢ぞろい。ぜひ、足を運んでみてくださいね!カウズのバラエティー豊かなブロンズ作品《カウズ・ブロンズ・エディション#1-12》(2023年)や、オークションで落札後すぐにシュレッダーで一部が細断されたバンクシーの有名な作品《Girl Without Balloon》(2018年)も展示されています。Information会期:2024年3月15日(金)~6月2日(日)開館時間:10:00~19:00金曜日・土曜日・祝日・祝前日・GW(4月27日~5月6日)は20:00まで※入場は閉館の30分前まで休館日:会期中無休会場:森アーツセンターギャラリー(六本木ヒルズ森タワー52階)観覧料:【平日】一般 ¥2,400、大学・高校生 ¥1,700、小学・中学生 ¥1,000【土・日・祝】※5/6含む一般 ¥2,600、大学・高校生 ¥1,900、小学・中学生 ¥1,200
2024年03月24日ヨーロッパ在住のファッションジャーナリスト、平野秀美さんのファッションスナップレポートです。今回はファッションウィーク常連のイケメン達のスタイルをチェックしてみましょう!1. 強モテのイケメン、アレックスファッションウィークではいつも大人気のアレックス。堂々としたファッションが多い彼は、常にサングラスをかけて、話しかけにくい印象がありましたが、実は話すととても気さく。優しく、印象と違うかっこよさも見せてくれます。そんな彼は、WWDのスタイルディレクターやローリングストーン誌のコントリビューターとしても活躍中。どんな時も、アレックスらしいかっこよさを見せてくれるので、ファッションウィークで彼を見つけるのが楽しみでもあります。2. カップルで人気のインフルエンサーjs ロケスAlice Barbier & js Roquesとして活躍しているインフルエンサー。若い人たちにも絶大な人気を誇り、常に自分たちらしいファッションを展開しています。各ブランドで見せてくれるスタイルが楽しみです。3. J.W. Andersonで発見!ファイ・カドラあのケンダル・ジェンナーとも仲良しと噂の ファイ・カドラをロンドンで発見!彼は、ロンドンを拠点に、建築、デザイン、アートディレクションなど、さまざまなアーティスティックなクリエイティブシーンに関わっている、才能溢れるイケメン。今後も彼に注目していきたいです。4. PURPLEマガジンのCo-founder オリヴィエ・ザームスタート当初は、カップルが始めたインディペンデント・マガジンでしたが、今やファッション、アート、カルチャーを扱う世界的に有名なカルチャー誌となった『PURPLE』のCo-founderオリヴィエ・ザーム。彼のスタイルはトレンドに左右されない、彼らしいカジュアルなスタイルが定番。今回は可愛い愛犬もランウェイを見たんですね!5. イタリアのイケメンアーティスト、マッテオ・パオリージョ俳優としてのキャリアに加え、2017年から『Icaro』というプロジェクトで歌手、ラッパーとしても活動しているMatteo Paolillo。キリッとした顔立ちと、ばっちり決まったスーツスタイルが、オーラがあってかっこいい!周りの女性たちからの黄色い声援もすごかった!本日はファッションウィークで発見した、世界のイケメンをご紹介いたしました。みな自分のスタイルをよく知っているという印象で、トレンドに乗るだけではなく、自分スタイルを楽しんでいるんですね!今後も彼らをチェックしていきたいと思います。写真・文 平野秀美
2024年03月23日婚活で約1000人の男性と出会い、年下夫を射止めたライター・かわむらあみりがお届けするコラム【結婚引き寄せ隊】連載第168回は、本命がいることに悪びれもせず、アプローチしてくる不届きな男性のビックリ言動をご紹介します。1.「同棲してる人は関係ないから」【結婚引き寄せ隊】vol.168婚活していると、男性だけではなく、同じように出会いを探している女性とも多く知り合うことがあります。そんな女性たちと話していると、時にはビックリするような男性の存在を知ることも…。まずは、仕事で知り合った男性と意気投合して、食事に行ったという30代Aさんのお話から。会社は違うものの、何社か組んで同じプロジェクトを担当することになったAさんとその男性は、同世代ということもあって、最初から親しみやすい感じだったそうです。何か月か顔を合わせる機会が続いたのち、あるときちょうど夕食の時間に仕事が終わり、ふたりでレストランへ行きました。朴訥とした印象だった男性でしたが、いざ仕事以外で面と向かって話してみると、けっこう面白い一面もあることを知り、好印象を抱いたAさん。仕事のグチからプライベートのことまでざっくばらんに話していると、彼は隠すこともなく同棲している彼女がいることを話します。心のどこかでほんの少しガッカリしたAさんでしたが、そんなちょっとした変化を見逃さなかったその男性。突然あらたまって、「これから朝まで一緒にいない?」と言ってきたのだとか。「彼女が待ってるんでしょ?」とすかさず切り返すと、「ああ、同棲してる人は関係ないから。同居人だよ」と言う男性。彼の理屈では、同棲はしているけど冷めた関係だから、ふたりでどこかに泊りたいというトンデモ発言を連発。一気にテンションが下がったAさんは、怒りを隠さず、食事代をきっちりワリカンで支払いさっさと帰宅したのだそう。後日仕事で会ったときは思い切り無視してやったそうです。堂々と浮気しようとするなんて、最悪ですよね。2.「向こうがしつこいだけ」都心にあるこぢんまりとしたあるバーでは、自然と出会いを求める男女が集まりやすいといわれているらしく、シングルで彼氏が欲しいアラサーのBさんは、仕事帰りにそのバーに行くことが楽しみになっていたそうです。あるとき、バーの常連の男性が連れてきたメガネの男性がいました。派手さはないものの、小さな声でぼそっと話すその男性のまじめな感じが気に入って、何度かバーに通ううちに、同じようにたまに顔を出すその男性とBさんはだんだん仲良くなっていったそうです。まだ付き合おうという話は出ていなかったものの、「今度ふたりで遊びに行こうよ」と男性から言われていたこともあり、すっかりいい関係だと思っていたBさん。ですが、あるときいつも行く曜日以外にふらりとバーに行くと、そのまじめそうな男性と知らない女性が肩を寄せ合って親密そうにふたりきりで飲んでいる場面に遭遇。じっと見ていたBさんに気づいた男性は、ひどく驚いた表情をしたそうですが、その女性に何かをつぶやいたあと、Bさんのほうへ。「今日来るなんて珍しいね」と話しかけ、あげく「向こうがしつこくて」とその女性から言い寄られて困っている、と言ってきたのだとか。さすがにその女性に関係を聞くこともできず、でも明らかにその場を取り繕うウソを相手がいる場で平気で言ってくる男性の人間性が怖くなり、それ以降はバーへ行くこともなくなったそうです。飲み屋の出会いは、玉石混交なのかもしれませんね。3.「いつも本気だから」さっぱりとした性格で、男女問わず知り合いが多いCさんは、時間の都合さえつけば、いろいろな友達から誘われる飲み会に参加していました。Cさんが好きなのははスポーツマンタイプの男性で、好みの男性と仲良くはなるものの、恋愛にはあまり発展しなかったのだそうです。そんなときに顔を出した飲み会に、Cさんの好きなタイプの男性が参加していました。さらには、相手の男性もCさんを気に入り、最初はみんなで飲んでいたのが、二次会では「ふたりだけで飲みに行こうよ」と男性から誘われたのだとか。しかし、その様子を見ていた他の参加者から、「そいつは女がいっぱいいるから気をつけて」と言われ、Cさんはとまどってしまいました。その男性はまずいと思ったからなのか、Cさんに「いつも本気だから」とニッコリ。男性いわく、みんなに本気、だそうですが、結局はただの女好きだとわかり、Cさんのほうからお断りしたそうです。そんな口説き文句でついていくわけがないですよね。出会いを探していると、いろいろな出来事があるものです。次こそは良い出会いがあるはず!文・かわむらあみり©kapinon/Adobe Stock文・かわむらあみり
2024年03月22日婚活で約1000人の男性と出会い、年下夫を射止めたライター・かわむらあみりがお届けするコラム【結婚引き寄せ隊】連載第167回は、婚活していると出会う“男性”についてのエピソードです。なかでも、いまでも印象に残っている「婚活男性3選」その58をお届けします。1.持ち家をゴリ押しする男【結婚引き寄せ隊】vol. 167それは結婚相談所でのお見合いをすることになったときのこと。結婚相談所では、こちらが希望する年収や年齢などの条件に合う男性で、さらに相手側からの希望ともこちらが合い、アドバイザーが「合いそうだ」と思った相手とお見合いをセッティングしてくれます。毎月決まった人数を紹介してもらえるので、自力で相手探しをすることに疲れたときなどは、とても助かるものでした。そんななか、あるとき、年上の堅実そうなサラリーマンの男性を紹介してもらったことがありました。一見、地味な印象ながら、新入社員で入った会社に長く勤めている真面目な男性。結婚は生活でもあり、その男性ぐらい落ち着いているのでもいいのかもしれないな、などと思いながら、結婚相談所の中にある部屋での顔合わせをしたのですが…。結婚したらどのあたりに住みたいかを聞かれ、東京だと通勤に便利だと答えると、「実は…」と、その男性は東京以外の場所に住んでいたのですが、それが「持ち家なんです」とのこと。その場所から見える景色が気に入っているため、「結婚したら奥さんにもこの場所に住んでほしいんですよ」と言うのです。釣り書きの段階で、関東近郊に住んでいることはわかっていたものの、一緒に住む場所をすでに相手の家に限定され、しかも賃貸ではないとなると当分引っ越す可能性もなく、相手の話からは一生その場所から動きたくないようで。都心に通うにはかなり大変なことと、その前に住む場所が限定されるのなら最初から言ってくれていたらなあと、残念な気持ちになったのでした。ふたりで暮らす場所は、仲良くなったら一緒に相談して決めたいものです。2.クイズにしたがる男それは大人数での婚活パーティに参加したときのこと。自己紹介タイムでは、短い時間で次から次へと違う男性と「はじめまして〜」と顔を合わせていくので、途中からはだんだん疲れてきてしまいます。そんな頃、ちょっとキザな感じの男性がまわってきました。時間もないことだし、サクサクっと自己紹介を進めていきたいところなのに、「どんなお仕事されているんですか?」とたずねると即座に、「なんだと思う?」と切り返してきます。一応渡されたプロフィールカードを見ると、営業としか書いておらず、何の職種かも不明…。困惑していたら、さらに「当ててみて」と畳みかけてくるではないですか。意味不明…と思いながら、テキトーに「食品会社とか?」と言うと、「惜しい!」と言われ、もう面倒だなととりあえず考えるフリをしていたら、それだけで持ち時間が終了しました。婚活会場にいた司会者から「はい、次のかたにまわってください」とのアナウンスが。こんな短時間で自分にまつわる話を初対面の相手に当てさせるなよ、ほとほと消耗したのでした。何事も最初が肝心ですよね。3.顔色が悪い男それは飲み会に参加したときのこと。仕事の都合で遅れてしまい、飲み会を行っている居酒屋へと急いで到着すると、すでにお酒もすすんでそれぞれの席が盛り上がっていました。4、5人ずつ座っているグループがいくつかあり、男女ともに30代と40代といったところ。とりあえず、ひとりぐらいは入れそうな席があったグループのところへ入れてもらい、乾杯。なんとか遅れを取り戻そうと、とりあえず同席した男女の会話に聞き入っていると、おや? 端っこに座っている痩せ気味の男性の顔色が悪いように見えます。声をかけると、「あ、いつもこんな顔なんで」というそっけない返事。もともとそういった顔色だったらすごく失礼なことを言ってしまったと思い、すかさず謝罪すると、「僕のこと気になるんですね?」とニヤリ。その急な発言と微笑みに「えっ!?」とつい驚いてしまい、ゾゾーッとしながらも、そこからは目を合わさずに他の人と会話。しかし、時折視線を感じてその男性を見ると、ニヤリとしながらずっとこちらを見つめているという…。うわーっと思い、お酒はなかなか進みません。普通に心配の声をかけられただけでその後一切会話もしていないのに、どこでどうやったら自分に気があると思えるのかとちょっと怖くなり、その男性がトイレで席を立ったときに「実はまだ仕事があって」と自分のぶんのお金を支払い、ささーっと退散しました。どうせ見つめられるなら、彼氏がいいに決まってます。いろいろなところで出会いを探していると、ときどき思いがけない出来事に遭遇することも。でも最終的に、たったひとりの運命の人に会えれば結果オーライ! みなさんの恋がうまくいきますように!!文・かわむらあみり©Paylessimages/peopleimages.com/Adobe Stock文・かわむらあみり
2024年03月20日気になる話題の映像作品をおすすめするコラム【テレビっ子の窓】第13回。日本の作品から韓国の作品まで日々チェックしている、テレビウォッチャーで、ライター・エディター・コラムニストのかわむらあみりがお届けします。『ワンダフルワールド』 ディズニープラス スターで独占配信中 SAMHWA NETWORKS. All Rights Reserved.(全14話/毎週金・土曜日2話ずつ配信)【テレビっ子の窓】vol.13話題作が目白押しの韓国ドラマの中でも、今回はシリアスなストーリーからコメディタッチのものまで多彩な最新のサスペンス&ミステリーを4作ご紹介します!ヒューマンサスペンス『ワンダフルワールド』『ワンダフルワールド』 ディズニープラス スターで独占配信中 SAMHWA NETWORKS. All Rights Reserved.(全14話/毎週金・土曜日2話ずつ配信)ある日、愛する息子を殺され、人生が一変した心理学教授で有名作家のウン・スヒョン(キム・ナムジュ)。法をかいくぐり野放しとなっていた犯人を自らの手で葬り、刑務所へ入ったスヒョンは次第に絶望の淵から這い上がります。出所すると、同じように過去に傷を負った謎の青年クォン・ソンニュル(チャウヌ)と偶然出会うのですが、おたがいに秘密を抱えていて…。『ワンダフルワールド』 ディズニープラス スターで独占配信中 SAMHWA NETWORKS. All Rights Reserved.(全14話/毎週金・土曜日2話ずつ配信)悲しい過去を背負う男女の運命が絡み合うヒューマン・サスペンス『ワンダフルワールド』(2024年)では、“顔の天才”と呼ばれるチャウヌの甘い表情とは違う、シリアスな演技にハッとさせられます。デビュー後の映画初出演作『デシベル』(2023年)でも、難しい役どころに挑戦したチャウヌの新しい姿に注目です。犯罪サスペンス『殺人者のパラドックス』Netflixシリーズ『殺人者のパラドックス』独占配信中冴えない毎日を送っている大学生のイ・タン(チェ・ウシク)は、あるとき思いがけず人を殺してしまい、パニック状態に。しかし、なぜか殺人の証拠は消え、死んだのは犯罪者だったことを知り、心境に変化が訪れます。捜査が難航する中、勘の鋭い刑事チャン・ナンガム(ソン・ソック)は、タンを怪しんで執拗に追い始めるようになるも、また殺人事件が発生して…。Netflixシリーズ『殺人者のパラドックス』独占配信中映画「パラサイト 半地下の家族」(2019年)のチェ・ウシクと、『私の解放日誌』(2022年)のソン・ソックが共演する犯罪サスペンス『殺人者のパラドックス』(2024年)。若手実力派のチェ・ウシクが極限の状態で平凡な青年が変化していくさまを体現し、大人の魅力あふれるソン・ソックが凄みのある哀愁漂う刑事を見せています。展開もテンポも小気味いい!下剋上サスペンス『予期せぬ相続者』『予期せぬ相続者』 ディズニープラス スターで独占配信中© 2024 Disney and its related entities(全12話/毎週水曜日2話ずつ配信)過酷な環境で育ったハン・テオ(イ・ジェウク)は、鋭い頭脳と冷徹さ、そして並外れた野心を武器にどん底から脱出し、目標へと突進。そんなテオの前に、財閥のカンオグループ会長の婚外子カン・イナ(イ・ジュニョン)、底辺の生活から這い上がろうとするナ・ヘウォン(ホン・スジュ)が現れます。それぞれが違う欲望を持つ3人が手を組み、社会の頂点に立つため危険な状況に踏み込んでいくのですが…。『予期せぬ相続者』 ディズニープラス スターで独占配信中© 2024 Disney and its related entities(全12話/毎週水曜日2話ずつ配信)さまざまな手を使ってトップに上り詰める権力争いと復讐を描いたサスペンス『予期せぬ相続者』(2024年)。ファンタジーロマンス活劇『還魂』(2022年)で日本でも注目を集めたイ・ジェウク、U-KISS出身のジュンことイ・ジュニョン、モデルから女優へと転身し急成長中のホン・スジュといったフレッシュな面々が繰り広げる最新作から目が離せません。コミカルミステリー『タッカンジョン』Netflixシリーズ『タッカンジョン』 独占配信中ある日、機械メーカーで社長を務める父チェ・ソンマン(リュ・スンリョン)の会社へ行った娘のミナ(キム・ユジョン)は、不思議な機械に足を踏み入れたとたん、「タッカンジョン (甘辛いたれのついた鶏のからあげ)」に変身してしまいます。娘を人間に戻したいソンマンは、ミナに片想い中の社員コ・ペクジュン(アン・ジェホン)とともに力をあわせるものの、続々と予想外の出来事が起きて…。Netflixシリーズ『タッカンジョン』 独占配信中愛する人の最大のピンチを救うため、奇妙な大冒険に乗り出す父と、彼女に片思い中の男性の姿を描いたコミカルミステリー『タッカンジョン』(2024年)。ウェブ漫画が原作とはいえ、“からあげに変身する”という奇想天外すぎる設定が斬新。昨年『ムービング』でも子どもを守るために闘ったリュ・スンリョンが、またも我が子のために奮闘する前代未聞のストーリーに釘付けに!!今回は、最新のサスペンス&ミステリーのなかでも、多様な展開を見せる最新の韓国ドラマをご紹介しました。気になるキャストやストーリーがあったら、一度、観てみてくださいね。文・かわむらあみり文・かわむらあみり
2024年03月20日映画の長い歴史において、“不朽の名作”と呼ばれる作品は数多くありますが、間違いなくその1本に挙げられるのが『ピアノ・レッスン』。いまなお愛され続けている名曲「楽しみを希(こいねが)う心」を生み出したことでも知られる本作が公開から30年のときを経て、4Kによる鮮明な映像で蘇ります。『ピアノ・レッスン 4Kデジタルリマスター』【映画、ときどき私】 vol. 64019世紀半ば、ニュージーランドの孤島。父親の決めた相手と結婚するためにやってきたエイダは、娘のフロラと1台のピアノとともにスコットランドを離れる。「6歳で話すことをやめた」エイダにとって、ピアノをもはや声の代わりとなっていた。ところが、夫となるスチュアートはピアノを重すぎると海辺に置き去りにし、しまいには現地で通訳を務めるベインズの土地と交換してしまう。そんななか、エイダに惹かれたベインズは、ピアノ1回のレッスンにつき鍵盤を1つ返すと提案。はじめは渋々受け入れたエイダだったが、レッスンを重ねるうちに彼女のなかにもある感情が芽生えることに…。1993年に、カンヌ国際映画祭のコンペティションで女性監督初のパルム・ドール受賞という快挙を成し遂げた本作。今回は、映画史にその名を刻み込み、歴史を変えたこちらの方にお話をうかがってきました。ジェーン・カンピオン監督2021年には『パワー・オブ・ザ・ドッグ』でアカデミー賞の監督賞に輝くなど、『ピアノ・レッスン』から30年以上経ったいまなお第一線で活躍し続けているカンピオン監督。そこで、当時の制作秘話や自身にとって愛とは何か、そして若い世代に伝えたい思いなどについて語っていただきました。―本作のヒロインであるエイダは、30年前のキャラクターとは思えないほど非常に現代的なところがある強い女性像だと感じましたが、人物像を形成するうえでどのようなことを意識されていましたか?監督まず、「話をしない」ということによって、エイダの社会に対する拒絶を表現したいと思いました。あるフェミニストの作家からも「エイダという女性は反抗的な女性である」と言われたこともありますが、それは私を含むすべての女性が抱いている怒りだと考えています。そして、それは誰もが同等の機会を与えられていないことに対する怒りです。とはいえ、私のフェミニズムはあくまでもベーシックなもの。根底にあるのは、「男女が平等に扱われてほしい」というそれだけです。いい仕事をするのに、ジェンダーは関係ない―作品を発表した当時、ご自身の出身地であるニュージーランドでもそういった流れはあったのでしょうか。監督個人的な経験からお話すると、私がフェミニズムのムーブメントを感じたのは、大学生だった70年代の頃。当時は映画学校も男女の比率が半々でしたし、若い女性みんなが関わっているほど女性解放の運動が盛んにされていました。このまま順調に行くかと思っていましたが、90年代後半から「お金がすべてである」という風潮が社会を覆ってしまい、どんどんひどい状況に…。そこから昨今の#MeToo運動へとつながっていくわけですが、ようやく女性たちに追い風が吹き始めたように感じています。そもそもいい仕事をするのにジェンダーは関係なく、重要なのはそれぞれの感覚や才能。最近はそういった理解が進んできているように思います。―また、本作を語るうえで、テーマ曲となるマイケル・ナイマンのピアノ曲「楽しみを希う心」は欠かせませんが、いまだから話せる誕生秘話があれば教えてください。監督実は、私自身はピアノが弾けませんし、あまり音楽的な人間でもないので、彼にアプローチすることを恥ずかしいと感じていたんです。でも、実際にアプローチしてみるとすごく喜んでくださいました。というのも、彼は私が手掛けていたテレビシリーズのファンだったんですよ(笑)。その後、彼がオーストラリアに来てくれたので、ピアノの部屋を用意したのですが、5分くらい滞在したと思ったらショッピングに出かけてしまい、それが終わったら今度はクリケット。そしてまたショッピングに行きたいというので、正直に言うと時間がなくなってきて私自身はすごく慌てていました。本当に美しい曲でワクワクした―それは驚きですが、その状況からどのようにして、あれだけの名曲が生まれたのでしょうか。監督もともと彼は弦楽器を多用することで有名な方だったので、「怒らないで聞いてほしいのですが、できればピアノで表現してもらえませんか?」と聞いてみました。はじめは彼もかなりショックを受けていたようですが、「古いスコットランドの曲をリサーチしてみようと思う」と言って快く了承してくださったのです。エイダはスコットランド出身の設定だったので、曲によって彼女の底辺にあるものが浮かび上がってくるようなすごくいいアイデアだと思いました。―実際、初めて曲を聴いたときはどのような印象を受けましたか?監督その時点でいまの完成形とほぼ同じ曲が出来上がっていましたが、本当に美しくて、ワクワクしたのを覚えています。私は音楽に詳しいほうではありませんが、音楽が私の体や魂にどんな作用を及ぼすのかを感じることはできるので、その思いを彼に伝えました。私の人生において、彼と一緒に仕事ができたことはもっとも偉大な経験のひとつ。彼はとても直感的な方で、本物の天才です。その後、彼の家族とも友情を育むことができたので、そういった意味でも素晴らしい思い出となりました。愛とは人間が持つもっとも洗練された“ギフト”―本作のみならず過去作『ブライト・スター ~いちばん美しい恋の詩~』などでも、監督の描くラブストーリーには繊細な美しさと大胆な力強さがあると感じています。そういった部分が観客の心を捉えている要素でもあると思いますが、ラブストーリーを描くうえで大事にしていることはありますか?監督私にとって、愛というのは人生において一番重要で、一番美しいもの。人間が持つもっとも洗練された“ギフト”ではないかと感じているほどです。愛には人間同士だけでなく、自然への愛などいろいろありますが、相手に深く注意を払い、深く理解し、深く感謝するというのが愛だと考えています。おそらくそれは私が表面的なことに興味がなく、人の心が持っているものを知りたいという気持ちが強いからそう感じるのかもしれません。愛が与えるつながりの経験とは、“本物の心”を持っている人に対してのご褒美だと私は思っています。―素敵なお考えですね。では、まもなく公開を迎える日本についてもおうかがいしますが、どのような印象をお持ちですか?監督私は日本の文化が大好きで、これまで3回訪れたことがあります。いつも短い滞在ではありますが、その繊細さや礼儀正しさは美しいですよね。特に、細部へのこだわりは素晴らしいと思うので、そういう部分を愛しています。そのほかにも黒澤明監督をはじめ、『愛のコリーダ』という非常にエロティックな映画を作られた大島渚監督も大好きですが、日本の文学にも魅力を感じているところです。なかでも「源氏物語」は世界のなかでも非常に古い物語なので、興味を持っています。次に日本を訪れるときは、もう少しゆっくりしたいですね。孤独なときこそ一番深い学びがある―それでは最後に、ananweb読者にメッセージをお願いします。監督いまみなさんが過ごしている20代や30代というのは非常に大変な年代であるというのは理解しています。特に、自分探しをしたり、自分らしくいられるパートナーや仕事を見つけたりするうえで、葛藤が多い時期ですからね。ときには孤独を感じることもあると思いますが、私自身の経験を通して言えるのは、孤独なときこそ一番深い学びがあるということです。自分が不幸だと思ってしまうときは、考えすぎていることが多いので、そんなときは心とカラダをつなげてみると幸せを感じられるのではないかなと。私の場合は、心を安定させるために瞑想やヨガ、気功などに取り組んでいます。いずれにしても、自分は自分が考えている以上の存在であるという意識と勇気を持てるようになると、また別の境地にたどり着けるはずなので、みなさんにもぜひそれを伝えたいです。心が震えるほどの美しさを目の当たりにするどれだけ年月が経っても、決して色褪せることのない傑作。美しい映像と音楽、そして自分らしい生き方を貫いたエイダの揺るぎない愛の姿に、誰もが心を突き動かされるはずです。取材、文・志村昌美胸を締めつけられる予告編はこちら!作品情報『ピアノ・レッスン 4Kデジタルリマスター』3月22日(金)TOHOシネマズ シャンテほか、全国ロードショー配給:カルチュア・パブリッシャーズ(c)1992 JAN CHAPMAN PRODUCTIONS&CIBY 2000Photo by Grant Matthews courtesy of Netflix Inc.
2024年03月19日ヨーロッパ在住のファッションジャーナリスト、平野秀美さんのファッションスナップレポートです。今回はこの春におすすめのシンプルで大人っぽいワンピースのコーデを紹介します。1. ストライプのワンピース鮮やかなパターンであるストライプ(日本ではボーダーと呼びます)のワンピースは、単色のワンピースよりも目を引き、スタイルにダイナミックな要素を加えてくれます。さりげなく洗練された印象を与えることができるので、ちょっとしたお出掛けやデートにもおすすめのパターンです!2. オールブラックスタイルブラックカラーは、エレガントでクラシックな印象を与えます。シンプルながらも洗練されたスタイルを演出し、着る人の魅力を引き立ててくれますよね!ゴールドやシルバーのアクセサリーとも相性はいいですが、シンプルにアクセサリー無しでも素敵。夜のデートやイベント、パーティなど、エレガントさと魅力を兼ね備えたスタイルで、特別な時間を演出してくれます。3. 魅力的なタイトワンピースタイトなワンピースは身体にフィットするため、ボディラインを美しく強調してくれます。適切なサイズを選ぶことで、スタイルをより良く見せることができます!シックなデザインは、さまざまなシーンやイベントに適しています。4. 爽やかライトブルーで優しい雰囲気ライトブルーは清涼感があり、涼やかな印象を与えます。特に暑い季節に着ると、涼しげな雰囲気を醸し出します。またリゾート感もあるので優しい印象を与える色でもあり、女性らしさを引き立ててくれます!5. 素材次第ではマタニティーワンピースにもこちらはとってもおしゃれなイエローアイボリーのロングドレス。素材がとても柔らかく伸びる素材なので、妊娠中にも着用可能!珍しい色のコートとの合わせ方も素敵!マタニティードレスから選ばなくても、妊娠中に着用できるワンピースも意外とありそうですね。どんな場面でも、ワンピースは着用しやすさとおしゃれを兼ね備えたスタイルが魅力的!自分らしいワンピースを選んで、これから春のスタイリングを楽しんでください。写真・文 平野秀美
2024年03月17日