ヨーロッパ在住のファッションジャーナリスト、平野秀美さんのファッションスナップレポートです。今回はファッショニスタが愛用している膝下、またはロングスカートスタイルをピックアップ!やはりこの長さは上品に見えて大人っぽさが増します。どんなスカートがお好み!?1. エッジの効いたスタイルビーガンレザーを使用した膝下スカート。ビーガンレザーや一般的なレザー素材はエッジの効いた印象を与えて、クールでロックな雰囲気があります。スカート丈を膝下にすることで、女性らしさと同時に少しのアクセントを加えることができます。この組み合わせは、ファッションにおいて独自のスタイルを求める人たちにとって魅力的ですよね!2. 大胆スリットが魅力的Aラインスカートは、ウエストから裾にかけて広がるラインが特徴的です。優雅で女性らしい印象を与え、全体のバランスが美しく見えます。こちらのスカートは大胆に入ったスリットがポイント。シンプルでありながらも動きやすく、また動くたびに見えるブーツや肌がドキっとさせてくれます。3. 上品なプリーツスカートこちらのプリーツスカートは、素材やカラーが独特なため、動きによって生まれる優雅なフロー感がとっても美しい。また光と影で、メリハリのあるスカートスタイルになっています。このフロー感は、上品でエレガンスを引き立て、着る人に柔らかく品のある印象を与えてくれています。4. 個性的な柄でインパクト大個々の好みやシーンに合わせて服の柄を選択すると思いますが、パターンが入ることで、スタイル全体の印象を変えることができます。また、柄のあるスカートはそのデザインによって個性や特徴が際立ち、着る人の個性や主張を表現するのに適しています。5. バルーン風スカートこちらは完全なるバルーンスカートではないですが、変形型コクーンスカートで、動くとふんわりとしたシルエットになるのが特徴。柔らかな魅力を引き立て、動くたびに揺れる姿が可愛らしさやエレガンスを演出します。特に、歩くとスカートのシルエットが広がり、軽やかな動きが生まれるため、穏やかで女性らしい印象を与えます。スカートは、脚や腰の動きにフレキシブルに対応しやすく、この自由な動きは、着る人に穏やかで優雅な印象を与えるだけでなく、快適な着心地を提供してくれますよね。いろんな形のスカートがあるので、自分好みのデザインを見つけてみてください。写真・文 平野秀美
2024年01月27日普段行くことができない場所に観客を誘うのが映画の魅力でもありますが、最新作『すべて、至るところにある』が連れていってくれるのは、第一次大戦勃発の地でもあるバルカン半島。『どこでもない、ここしかない』と『いつか、どこかで』に続き、バルカン半島3部作の完結編となる本作では、旧ユーゴスラビアの国々に広がる圧巻の景色が映し出されていることでも注目を集めています。そこで、こちらの方々にお話をうかがってきました。リム・カーワイ監督 & 尚玄さん【映画、ときどき私】 vol. 634大阪を拠点に、香港や中国、バルカン半島などで映画を製作し、どこにも属することなく唯一無二の映画作りを続けているリム監督(写真・左)。タッグを組んだのは、リム・カーワイ監督作『COME & GO カム・アンド・ゴー』と『あなたの微笑み』でも存在感を放ち、国内外で活躍している俳優の尚玄さん(右)です。劇中では、突然消息を絶ってしまった映画監督のジェイを演じています。今回は、“前代未聞の制作スタイル”と呼ばれるリム監督の現場の様子や尚玄さんの役作りの苦労、そしておふたりがいま伝えたい思いなどについて語っていただきました。―最初から3部作にしようと考えていたのか、それともコロナ禍を経験したことによって生まれたものですか?監督バルカン半島の景色や歴史に興味を持っていたこともあり、1作目を撮り終えたときから3部作にしようという構想はありました。そこで最後は、総括の意味も込めて前の2作品を撮ったアジア人の映画監督という設定が面白いかなと思いついたのです。そんなときにコロナ禍になり、ウクライナとロシアで戦争が起きたので、世界が“世紀末”のようだと感じたことも。アーティストとしてこういう状況をどうとらえるのかについていろいろと考えたこともあって、主人公にはそのあたりの思いを投影しています。現地の建造物に影響を受けてアイデアが生まれた―本作に脚本はなく、撮影も行き当たりばったりだったとか。尚玄さんリムとはすでに2本一緒に仕事をしていて、撮影方法は理解していたので、今回も“いつものスタイル”なんだろうなと思っていました。以前は、沖縄から北海道まで移動しながら即興劇で撮影していましたからね。そういうプロセスを知っているという意味ではあまり不安はありませんでしたが、自分としては飛び込むような気持ちでセルビアに乗り込みました。最初に言われていたのは、映画監督の役で、イタリアの(ピエル・パオロ・)パゾリーニ監督のイメージということくらいだったと思います。監督尚玄さんは見た目がパゾリーニ監督に似ているので、彼のような気難しい映画監督がこういう時代をどう思うかという話にしたいと考えました。でも、撮っているうちに、どんどん変わってきてしまったんですよね…。―それは現地に着いてから、ストーリーに影響を与えるような出来事があったということでしょうか。監督そうですね。なかでも大きな影響を受けたのは、「スポメニック」と呼ばれる旧ユーゴスラビアの巨大建造物。ここには戦争や虐殺の犠牲者たちのために作られたモニュメントがありますが、いまの時代にも通じるものがあると感じたので、そこでアイデアが生まれました。それは尚玄さんが日本を出発する3日前のことでしたが、その時点では「映画監督が宇宙人の基地を探しに行く物語のなかで、姿を消した彼のあとを女優が追う」という構想しかなかったと思います。さまざまな現場を経験して、適応能力は高くなった―その話を聞いたときの印象は?尚玄さん「何を言ってるんだろう」と思いましたよ(笑)。でも、わからないままでいいやと。行けばわかるんだろうなと感じたので、とりあえずバルカン半島の歴史などについての予備知識だけを頭に入れてから向かいました。―以前『義足のボクサーGENSAN PUNCH』で取材させていただいた際、マインドセットは得意とおっしゃっていましたが、それが即興劇でも生かされている部分はありましたか?尚玄さん俳優が自由に芝居をするためには確固たる“背骨”みたいなものが必要で、それを作るために普段はすごく時間をかけています。ただ、今回は十分な準備期間がなかったので、そういう意味での不安は多少あったかもしれません。でも、リムの現場には慣れてきましたし、ブリランテ・メンドーサ監督の現場も同じようなところがあるので、与えられた要求に対してキャラクターとしての一貫性を保ちながら即座に適応できるようにはなりました。これまでもいろいろな芝居のトレーニングはしていますが、独創的な監督たちとさまざまな現場を経験したことで適応能力はかなり高くなったと思います。最終的には、いいケミストリーの効果を出すことができた―またおふたりで挑戦してみたいことはありますか?監督僕はマレーシア人なのに、実はまだマレーシアで撮影をしたことがありません。ぜひ次はマレーシアで撮りたいですし、尚玄さんにもまたお願いしたいので、いろいろと考えていますよ。いままでやったことないような役をやってほしいですね。尚玄さん最初はAV監督で、2本目が沖縄の成金だったので、そう考えると全部まったく違う役ですよね(笑)。でも、次はある程度の枠組みは作ってきてくださいよ。監督尚玄さんはどんどん良くなっているし、僕にも慣れたと思うので、別にいらないんじゃないですか?尚玄さんいやいや(笑)。―脚本がない場合、監督はどのようにして撮影を進めているのでしょうか。尚玄さん直前にだいたいのセリフを聞くことが多いですが、たとえば「明日は何するの?」とリムに聞くと「ちょっと待って」とか言いながら夕食後に1人で散歩に行くんです。で、ふらっと帰ってきて急にアイデアが思い浮かんだりするみたいですが、遅いときは当日の朝になることも…。なので、基本はリムに降りてくるのを待つしかないという感じですね。監督しかも、時系列で撮っていないので、俳優にとっては状況や気持ちの変化がわかりづらいところがあったかもしれません。そういう意味では彼らにプレッシャーを与えていて申し訳ない気持ちもありますが、俳優との信頼関係があったからできたことだと思っています。尚玄さん確かにそうですね。難しさはありましたが、リムは絶対に無理強いはしないですし、修正してほしいときはちゃんと言ってくれるので、そこに助けられました。監督だから最終的にいいケミストリーの効果が出せたんだと思っています。いいタイミングで撮影することにこだわった―それは作品からも感じられました。また、キャストとスタッフの計5名だけで車1台に乗り込んで撮影したというのも驚きですが、ハプニングはありませんでしたか?尚玄さんハプニングしかなかったんじゃないかな(笑)。監督はい、そうですね。―ちなみに、どんなことがありましたか?尚玄さん僕の口からは言えないことが多いですね…。監督あはは。どんどん言ってもらって大丈夫ですよ!尚玄さんでも、ハプニングをそのまま使っているところもあるので、観てくださる方が「もしかしてこれもハプニングかな?」と想像しながら楽しんでいただけたらと思います。―そのあたりも、面白がって観ていただけるといいですね。どのシーンも景色が素晴らしかったですが、撮影も大変だったのではないかなと。尚玄さん通行人がけっこういたので、誰もいなくなるのをひたすら待つことも多かったです。でも、これはスケジュールを決めていなかったからできたことだと思います。監督確かに、いいタイミングで撮るためにかなり粘りましたよね。それから旧ユーゴスラビアは道路が狭いので、たどり着くまでが大変でいつもドキドキしていました。尚玄さんでも、行く先々でゲストハウスを探して、現地のおいしい料理を食べるのが楽しかったです。僕も若いときはバックパックで世界を回っていましたが、そういう旅の仕方をだんだんしなくなっていたので懐かしい気持ちにもなりました。これまで60カ国以上旅をしてきた僕でもバルカン半島は初めてだったので、面白かったです。頭で決めつけすぎずに、直感で生きるようにしている―印象に残っている場所があれば、教えてください。尚玄さんたどり着くまで長時間を要したからというのもありますが、やっぱりセルビアのKadinjača(カディンジャチャ)のスポメニックですね。霧の中から急に大きな物体が現れたときは圧巻でした。あとは、撮休のときに1人で行ったモンテネグロ。美しい景色が見れる湖畔でのんびりワインを飲んだりできて、すごく楽しかったです。監督この作品に映っている景色は、セルビアやボスニア・ヘルツェゴビナに住んでいる人でさえ行ったことのないような場所ばかり。実際、現地の方々からも見たことないと驚かれたくらいです。―監督は海外の俳優だけでなく、日本の俳優ともたくさん仕事をしてきていますが、どのような印象ですか?監督日本人のみなさんは、本当に真面目ですよね。ただ、それゆえに尚玄さんのように臨機応変に柔軟に対応できる方が少ないようにも感じている部分もあります。もちろんそこが日本人のいいところでもありますが、いろんな監督のスタイルや多様化に対応するためにも、つねにオープンでいることは大事だと感じています。尚玄さん確かにそうですね。俳優は準備しないと怖いものなので、気持ちはわかりますが、僕も仕事をするときは頭で決めつけずに、自分の直感でその場を生きるということを徹底しています。どんどん外に出て、未知のものと出会ってほしい―尚玄さんは最近父親になられましたが、そのことが心境や考え方に変化を及ぼしたこともあったのでは?尚玄さん父親になったことは、僕のなかでもかなりの転換期だと感じています。これまでは自分の人生の尺度で生きていましたが、いまは自分が死んだあとのことまで考えるようになりました。ニュース1つとっても、物事の見方がすごく変わった気がします。―それでは最後に、ananweb読者にメッセージをお願いします。尚玄さんバルカン半島には独自の美しい文化を持っている国々がたくさんあるので、ぜひそのあたりを見ていただきたいです。ただ、そのいっぽうで戦争の傷跡が残っている部分があるのも事実。そういった歴史を少しでも知ってほしいですし、リムの作品では一緒に旅をしているような臨場感も受け取っていただきたいです。監督これからの時代はどうなるのかまったく予想できませんし、いい方向には行かないこともあるかもしれません。それでも目の前にあるものを1つずつクリアしながら生きていくしかないので、みなさんもいまの瞬間を生きることを大事にしていただきたいです。最近の若い世代は考え方が内向きになっている印象を受けるので、もっと他の国の歴史や文化に興味を持ち、心を開いてもらえたらいいなと。僕自身は旅先で知らない人と話したりすることでインスピレーションをもらっているので、みなさんもチャンスがあれば、どんどん外に出て未知のものと出会ってほしいです。インタビューを終えてみて…。息のあったやりとりに、お互いへの信頼が伝わってきたリム監督と尚玄さん。撮影の裏側には驚くことも多かったですが、そういった関係性だからこそできた作品だと改めて感じました。今後おふたりがどんな挑戦をされるのか、次回作にも期待が高まるところです。たどり着いた先に待ち受けるのは希望バルカン半島の壮大で美しい景色に圧倒され、ミステリアスなストーリー展開にもどんどん引き込まれていく本作。さまざまな文化に触れられるだけでなく、主人公たちと一緒に旅をしている感覚を味わえる必見作です。写真・園山友基(リム・カーワイ、尚玄)取材、文・志村昌美ストーリー旅先のバルカン半島で、エヴァは映画監督のジェイと出会い、一緒に映画製作を始める。ところがその後、世界はパンデミックと戦争に襲われてしまう。そして、ジェイはエヴァにメッセージを残し、姿を消すのだった。エヴァはジェイを探すため、再びバルカン半島を訪れると、かつて自分が出演した映画が『いつか、どこかに Somewhen, Somewhere』というタイトルで完成していたことを知る。エヴァがセルビアや北マケドニア、ボスニア・ヘルツェゴビナを巡るなか、ジェイの過去と秘密が明かされることに…。誘い込まれる予告編はこちら!作品情報『すべて、至るところにある』1月27日(土)よりイメージフォーラム他全国順次公開配給:Cinema Drifters(C) cinemadrifters写真・園山友基(リム・カーワイ、尚玄)
2024年01月26日ヨーロッパ在住のファッションジャーナリスト、平野秀美さんのファッションスナップレポートです。今回は海外のモデルやセレブたちから学ぶ、春のオススメヘアスタイルをピックアップしてみました。1. ロングのブロンドヘアーロングヘアでブロンドまでカラーチェンジするのは、結構勇気が必要。でも一度はやってみたい憧れのヘアスタイル。春らしく爽やかでどんな服装にも合わせやすいのが特徴です。ストレートでもカーリーヘアでもブロンドカラーなら注目の的!2. ベリーショートでかっこよくベリーショートは頭の形など、自分に似合うか見極める必要はありそうですが、ここまで短くできたらカッコ良いですよね。この思い切ったスタイルが他の人と差をつけてくれそうです。またベリーショートは女性らしいスタイルも、かっこいいスタイルも合わせやすく、さらにはトレンディースタイルがバッチリ似合うのが魅力!3. ショートヘアで自由に遊ぶベリーショートはちょっと…というかたには、ショートヘアもおすすめ!カラーを変えてみたり、その時々でちょっとカールを入れてみたり。遊び心あるヘアスタイルが好きなかたにはおすすめのスタイル。4. ショートボブで小顔効果が抜群人気のボブスタイルですが、今年はさっぱりとしたショートボブスタイルが人気になりそうな予感。春には爽やかに短めボブも魅力的ですよね。この髪型は、顔の輪郭がしっかりと見え、首元もすっきりとするので、小顔効果も抜群!モデルさんたちにも人気のスタイル。5. 定番ボブヘアーがダントツ人気!今年もやはりボブスタイルは、どの国でも人気のようです。色を変えたり、前髪を作ったり、ボブヘアといっても人それぞれ変わったスタイルに見えるのが素敵!また暑い時には髪も結べるくらいの長さが人気。ヘアアクセサリーなども使ってイメージチェンジしながら楽しめちゃう!2024年も定番のヘアスタイルが人気だと思いますが、春に向けてカラーを変えてみたり、いつもより短くしてみるなど、一工夫するだけで印象がガラリと変わります。今年は新たな自分発見してみてはいかがでしょうか?!写真、文・平野秀美
2024年01月21日気になる話題の映像作品をおすすめするコラム【テレビっ子の窓】第11回。日本の作品から韓国の作品まで日々チェックしている、テレビウォッチャーで、ライター・エディター・コラムニストのかわむらあみりがお届けします。Netflixシリーズ「無人島のディーバ」独占配信中【テレビっ子の窓】vol.112024年も幕を開け、新たな1年も女性が活躍するような年になるといいなということで、今回は女性が主人公の“ヒューマンドラマ”にスポットを当てた韓国ドラマ4選をご紹介します!パク・ウンビンの名演が光る「無人島のディーバ」Netflixシリーズ「無人島のディーバ」独占配信中歌手を夢見ていたソ・モクハ(パク・ウンビン)は、家庭の悩みを抱えるなか、同じ境遇であるクラスメイトのチョン・ギホ(ムン・ウジン)と一緒に島から逃げ出すことを決意。しかし、海で行方不明になったモクハは、無人島に辿り着きます。15年間の無人島生活を経たのち、奇跡的に救助されたモクハは、カン・ウハク(チャ・ハギョン)の助けで社会復帰して歌手の卵となり、憧れ続けたディーバになるため、夢への道を突き進むのですが…。Netflixシリーズ「無人島のディーバ」独占配信中昨年「ウ・ヨンウ弁護士は天才肌」での天才弁護士役で大ブレイクし、韓国のゴールデングローブ賞といわれる第59回百想芸術大賞でテレビ部門大賞を受賞したパク・ウンビンの最新作「無人島のディーバ」(2023年)。どんな境遇でも純粋に夢を叶えようとするモクハに釘付けになります。ぺ・スジの愛らしさに魅了「イ・ドゥナ!」Netflixシリーズ「イ・ドゥナ!」独占配信中K-POPガールズグループ“ドリームスイート”のメインボーカルのイ・ドゥナ(ペ・スジ)は、人気絶頂のなか突然の引退宣言を行い、大学に復学するためシェアハウスへ。世間から隠れてひっそりと暮らすドゥナは、ある日、シェアハウスに引っ越してきた平凡な大学生イ・ウォンジュン(ヤン・セジョン)と出会って…。Netflixシリーズ「イ・ドゥナ!」独占配信中ドゥナとウォンジュンのラブストーリーを中心に、芸能界の光と影が映し出される「イ・ドゥナ!」(2023年)。もともと主演のペ・スジは、ガールズグループ“miss A”出身なので、ドゥナとしてのステージパフォーマンスも見事なもの。また、ウォンジュン役のヤン・セジョンは、今作が除隊後の復帰作に。揺れ動くドゥナの心情にも見入ります。ソン・ジヒョ×ナム・ジヒョンのケミ「魔女食堂にいらっしゃい」「魔女食堂にいらっしゃい」 U-NEXT独占配信中© STUDIO DRAGON CORPORATION魔女のヒラ(ソン・ジヒョ)がオーナーを務める魔女食堂では、“願いを叶える料理”を提供しているものの、食べると大きな代価を払うことに。そんな魔女食堂に、不運に遭ったジン(ナム・ジヒョン)が訪れ、魔女食堂で働くことになります。魔女ヒラのもとには、対価を払ってでも願いを叶えたい客たちが続々と訪れるのですが…。「魔女食堂にいらっしゃい」 U-NEXT独占配信中© STUDIO DRAGON CORPORATION妖美な魔女役のソン・ジヒョ、生きづらさを抱えながら魔女食堂に辿り着いたナム・ジヒョンを中心に、さまざまな人間模様が繰り広げられるストーリーやミステリアスな魔女食堂にもどきどきする「魔女食堂にいらっしゃい」(2021年)。さらに、悩みを抱えた青年ギリョン役にチェ・ジョンヒョプの出演も。ギリョンは魔女食堂でアルバイトしながら、ジンとともにどのような未来を掴むのかにも注目です。パク・ボヨンにほっこり「今日もあなたに太陽を〜精神科ナースのダイアリー〜」Netflixシリーズ「今日もあなたに太陽を ~精神科ナースのダイアリー~」独占配信中大学病院の内科から精神科に異動し働き始めたチョン・ダウン(パク・ボヨン)は、心やさしい看護師。さまざまな事情によって精神科に来たり、入院したりしている患者たちの毎日を明るく照らすためにがんばり、精神科ナースの基本となる、患者を守るための配慮を学んでいくのですが…。Netflixシリーズ「今日もあなたに太陽を ~精神科ナースのダイアリー~」独占配信中現在、日本でも公開中の韓国映画『コンクリート・ユートピア』にも出演し、パク・ソジュンの妻役を演じて、権威のある第44回青龍映画賞で人気スター賞を受賞したパク・ボヨン。「今日もあなたに太陽を ~精神科ナースのダイアリー~」(2023年)では、ダウンの上司として登場する演技派イ・ジョンウンの存在や、成長していくダウンの姿に勇気づけられます。今回は、それぞれに多彩なストーリーがある“ヒューマンドラマ”をお届けしました。お気に入りのキャストや、そのときどきの気分などから、気になった韓国ドラマを味わってみてくださいね。文・かわむらあみり文・かわむらあみり
2024年01月21日ヨーロッパ在住のファッションジャーナリスト、平野秀美さんのファッションスナップレポートです。2月に入るとバレンタインデーの話題で持ちきりの時期。本日はデートのときに着たいおしゃれなスタイルをご紹介いたします。1. いつもとは違ってちょっと上品にデートは気合をいれた装いで!というかたは、ドレッシーなファッションを選んでみてはいかがでしょう?キレイめなスタイルは、印象も良く背筋が伸びて自信がもてます。存分にデートを楽しめそう!2. ブラックでクールにセクシーにブラックはシックでスタイリッシュな雰囲気を演出する一方で、魅力的な要素を引き立てることができます。エレガントでクラシックな印象を与える色でもあり、また神秘的で謎めいた魅力のある色でもあります。デートで勝負したいかたは、ぜひブラックで攻めてみてはいかが?3. カジュアルに明るくカジュアルファッションを選ぶ魅力のひとつは、「リラックスした雰囲気で、親密な時間を楽しむことができる」という点だと思います。デートでも普段と変わらず自分らしさを見せたいかたは、ぜひカジュアルなスタイルを選んで!4. シックにオフィススタイルで!今年のバレンタインデーは水曜日!ということで、友人や恋人と会うのは仕事の後というかたも多いはず。オフィススタイルは、プロフェッショナルな印象を保つスタイルが多いので、いつもとは違うシックでしっかりとしたファッションもバレンタインデーにはいいかも!?この日だけは、控えめながらも華やかなアクセサリーや赤い小物を取り入れたりすると、特別な日という印象を与えてくれます。5. やっぱり優雅にロングワンピースで優雅な雰囲気と女性らしさを見せてくれるロングワンピース。特別な日にふさわしい華やかな雰囲気を演出します。特に、深い赤やワイン色などのデートにぴったりの色合いを選ぶと、気品がありながらも情熱的な印象を与えますよ!バレンタインデーに相応しいエレガントでロマンティックな雰囲気を創り出すスタイルから、仕事帰りのスタイルでも十分楽しめるスタイルまで、あなたにぴったりな選択があれば幸いです!素敵な日になりますように。写真、文・平野秀美
2024年01月20日婚活で約1000人の男性と出会い、年下夫を射止めたライター・かわむらあみりがお届けするコラム【結婚引き寄せ隊】連載第164回は、いいなと思った男性が実はダメ男だった!という体験談をご紹介。こんなNG男にはつかまりませんように…!1.「付き合おうなんて言ってない」【結婚引き寄せ隊】vol.164気になる男性が、本当に性格もよくて、自分のことだけを大事にしてくれる人なら、何の心配もないですよね。でも、フタを開けたらトンデモ男だった!ということもあるんです。そんなダメ男に言われた、あぜんとする言い訳をご紹介しましょう。出会いを探していたAさんは、恋活に励んでいたものの、空振りが続いていました。「誰かいい人いないかな」が口グセになっていたところ、ある日、合コンに誘われてとりあえず参加。あまり期待していなかったそうですが、そこで知り合った男性と意気投合して、すぐに連絡先を交換しました。それからはふたりで仕事終わりに食事に行ったり、休日にも会うようになったり。とんとん拍子に距離が縮まっていって、Aさんはうれしくてまわりの人たちにも「彼氏ができた」と言ってまわっていたところ、女友達のひとりに「彼氏に一度会わせてほしい」と言われました。そのことをふたりで会ったときに男性に話すと、「これまで一度も付き合おうなんて言ってないよね?」と、キョトン。しかし、その言葉を聞いてビックリしたのはAさんのほうです。「えーっ!」といままでのことを思い出すと、確かに、付き合おうとは言ってもらっていないし、言ってない…と愕然。でもまるで恋人同士のように仲が良かったのに、と男性に伝えると、その件以降連絡が途絶えがちになり、自然消滅したのだそうです。これはAさんの早とちりだったのか、それとも男性の思惑通りだったのか。なんとも微妙な話でした。2.「僕ら友達だよね」仕事も趣味も謳歌している印象のBさんは、けっこうアクティブな女性。自分自身の時間を充実させていたので、あまり恋愛にかける時間はないのかと思いきや、彼氏ができたとのことでした。ひとりでいてもいきいきとしているBさんを惹きつけたのはどんな男性なのかと、まわりの女友達は興味津々の様子。Bさんと彼氏のなれそめを聞いたところ、趣味のジョギングで知り合ったということ、飾り気のない性格で初対面からとても親しみやすい感じがしたということなど、相手の第一印象なども話してくれました。さらには、知り合って短い期間だけれど、ふたりでいると自然体でいられるということで、ひさしぶりの恋ということもあって、照れながら男性のことを話してくれました。ですが、あるとき「友達にも紹介するから一緒に来る?」と女友達のランチ会に相手を誘ったところ、なんと、「…え?僕ら、友達だよね」と、突き放されてしまったそう。すでに男女の関係にもなっていて、すっかり恋人同士のつもりでいたBさんは、寝耳に水の状態で落ち込んでしまいました…。深い仲でなければまだしも、関係をもっておいて友達を主張するとは…! Bさんは、自分の見る目がなかったことも後悔していましたが、それよりも男性が最悪。いい人そうに見えてそうじゃない男性は、もっと最低だなと思ったのでした。3.「デートがあるから」恋活や婚活に励んでいたCさんは、いろいろな場所に出かけていたこともあり、男女ともに知り合いの多い女性。誰ともフレンドリーに接し、すぐに打ち解けることができるため、飲み会や合コンに誘われることも多いようでした。出会いはあるものの、なかなかいいなと思える男性に巡り会えずにいたそうですが、あるとき飲み友達が連れてきた男性が好みのど真ん中だったそうです。その男性とすぐに会う約束をして、すでに何度かふたりで会っているとのことでした。ある日の昼下がり、ふたりでカフェに行くと、30分も経たないうちに「実はもう一件予定を入れていて、デートがあるから今日は帰るよ」と、Cさんのぶんの支払いも一緒に済ませてサッサとカフェを出てしまいました。ひとりカフェに残されたCさんは、ただただ唖然としたそうですが、「なんだアイツ…(怒)」と怒りがだんだん込み上げてきたのだとか。それにしても、好感をもたれているとわかっているはずなのに、女性に対して失礼すぎる男性っていったいなんなんだろうとゲンナリ。「この人だ!」と思っても、実はイイ顔をしているだけのダメ男をつかんでしまうこともあるかもしれません。それでもメゲずに、素敵な人をつかめるよう応援しています!文・かわむらあみり©Robert Kneschke/Adobe Stock文・かわむらあみり
2024年01月19日『ソーシャル・ネットワーク』で世界的な注目を集め、名だたる映画監督たちから愛されている実力派俳優ジェシー・アイゼンバーグが監督に初挑戦。アカデミー賞をはじめ数々の賞に輝く名優ジュリアン・ムーアとの最強タッグに加え、人気女優エマ・ストーンがプロデュースを手掛けていることでも話題を呼んでいる1本です。『僕らの世界が交わるまで』【映画、ときどき私】 vol. 633DV被害に遭った人々のためのシェルターを運営するエヴリン。高校生の息子ジギーは、社会問題には関心がなく、ネットのライブ配信に精を出す毎日を過ごしていた。社会奉仕に身を捧げる母親と、自分のフォロワーのことしか頭にないZ世代の息子。いまではお互いのことがわかり合えなくなっていた。そんななか、ジギーは同じ高校に通う聡明な女子生徒に恋心を抱き、エヴリンは母親とともにシェルターに逃げ込んできた少年の世話に過剰にのめり込んでしまう。衝突を繰り返し、反発し合いながらも、実は似たような空回りを続けるエヴリンとジギー。お互いの世界が交わらない母と息子の思惑は、どこに向かっていくのか…。2022年サンダンス映画祭ワールドプレミア上映されたのち、第75回カンヌ国際映画祭批評家週間オープニング作品にも選ばれ、高い評価を得ている本作。そこで、こちらの方に作品の背景などについてお話をうかがってきました。ジェシー・アイゼンバーグ監督近年は劇作家や短編小説作家としても活躍の場を広げていますが、本作で待望の映画監督デビューを果たしたジェシーさん。オリジナルとなる脚本だけでなく、劇中のYouTubeで歌われている曲の大半も自ら手がけています。今回は自身が抱えている葛藤や創作活動の源、そして日本の好きなものなどについて語っていただきました。―これまで20年以上にわたる俳優活動のなかで、さまざまな監督の現場を経験されてきたと思いますが、それを踏まえたうえで監督として意識されたことはありましたか?ジェシーさんたとえば、僕が経験したなかで最悪だったのは、みんなが何をしているのかを監督がまったくわかっていなかった現場です。その監督は俳優のこともスタッフのことも何も理解していなかったので、とにかくひどい状況でした。でも、そういった経験があったからこそ、今回の現場で僕が目指していたのは、みんなのことをよく知り、全員がベストな仕事ができるような環境を作ること。自分が中心になってしまうのではなく、みんなが働きやすくなるためにどうすればいいかを考えました。謙虚な気持ちと好奇心を持って現場に挑んだ―逆の立場をよく知っているジェシーさんだからこその素晴らしい心がけですね。ジェシーさんそれに僕自身が「こんな映像が撮りたい」とか「こんな音がほしい」と思っていても、実際に形にしてくれるのは才能のある現場の方々ですから。僕としては、初めての監督作品ということもあり、謙虚な気持ちとともに、好奇心を持っていろんなことを学びたいという思いで現場に挑みました。―ちなみに、監督として影響を受けている方などはいらっしゃいますか?ジェシーさん素晴らしい監督はたくさんいるので何人もいますが、あえて名前を挙げるとするならば、『嗤う分身』という映画を一緒に作ったリチャード・アイオアディ監督。それから『アドベンチャーランドへようこそ』のグレッグ・モットーラ監督です。彼らは非常に心が広くて、俳優を自由にさせてくれるタイプの監督。でも、それだけでなく同時に自分が必要としているビジョンもしっかりと映画に落とし込んでいたんですよ。その様子を見たときに、監督というのは“独裁者”にならなくても自分がほしいものを得られるのだということを知りました。意義深いことに貢献できているのか自問自答している―また、ジェシーさんはご自身の家族の仕事と自分の仕事が持つ意義を比べてしまうことで、悩んでいた時期もあったとか。これだけ世界的な成功と人気を手にしているジェシーさんでさえもそう思っていたことに驚きましたが、それゆえにこういった作品が生まれたのだなとも感じました。この作品と向き合うことで、仕事に対する思いや心境にも変化が出てきたのではないでしょうか。ジェシーさん初めて聞かれたことではありますが、心理的に鋭い質問をありがとうございます。まず、僕の両親はふたりとも教師をしていて、僕の妻は「障がいに対する正義」というものをニューヨークの公立高校で教えています。なので、そういった彼らに比べると僕のような芸術に関わる仕事はすごくナルシシスティックで利己主義的で、虚栄心にまみれているような気がして、ずっと罪悪感がありました。だから僕は「本当に意義深いことに貢献しているのだろうか、それともただ好き勝手なことをやっているだけではないだろうか」とよく自問自答しているのです。映画のなかで、「息子のしていることにはまったく価値がない」と思っていた母親が最終的には「多くの人を幸せにしていて意味があることなんだ」と理解する姿を描きましたが、もしかしたらこれは僕が自分自身に言い聞かせたいことなのかもしれませんね。妄想と創造性がモチベーションの源―非常に興味深いお話です。本作では家族としてわかり合うことの難しさも描いていますが、ご自身が家族とのコミュニケーションで意識していることや気を付けていることがあれば、教えてください。ジェシーさんこれは僕の家族の“文化”なのかもしれませんが、僕たちは心のなかにあることをすべて言ってしまうところがあるんですよね。なので、そういう部分は劇中の家族とはまったく違うのかなと。映画では母親のエヴリンがすべてを隠して何も言わない性格というのもあって、ある種の緊張感が家のなかに漂ってしまうのだと思います。でも、僕の家族は誰かが怒っていると、お互いに叫び合ったりしているくらいですよ(笑)。1週間ほどケンカしてしまうこともありますが、何でも打ち明けられる関係性が築けていると感じています。―素敵ですね。現在は俳優業にとどまらず、執筆や音楽など幅広い活動をされているので、ジェシーさんの豊かな才能には刺激を受けます。ご自身の創作意欲を駆り立てているものは何ですか?ジェシーさんそう言っていただけるのはうれしいですね。僕のモチベーションの源は一種の“パラノイア”というか、妄想と創造性の両方によるものだと思っています。でも、そのいっぽうで「失敗してしまうのではないか」という心配がつねにあるのも事実。おそらくそういう不安があるから、何かを終えるとすぐに次のプロジェクトを始めてしまうのかもしれません。ときには1つではなくて、いくつものことを同時にしてしまうこともあるくらいです。あと、僕自身があまり社交性のある人間ではないので、自分のなかでストーリーやキャラクターについて考えるのがすごく楽しいんですよね。それが僕にとってのクリエイティビティだと考えています。家族なら問題があっても諦めないでほしい―では、日本についてもおうかがいしたいのですが、日本のカルチャーでお好きなものはありますか?ジェシーさん僕はいまニューヨークに住んでいますが、ニューヨークの人たちは日本の文化や映画、そして日本食が大好きなんですよ。家の近所にある日本の食品店では、日本がいかに素晴らしいかについて、みんなが話し合っているくらいですから。ちなみに、そのなかでも僕が大好きなのはお好み焼き。「広島には最高のお好み焼きがある」と聞いているので、いつか広島で食べてみたいです。それにアメリカ人として広島を表敬訪問すべきだとも考えているので、そういう意味でもぜひ広島には行きたいと思っています。今回はこの作品と一緒に日本へ行けなかったことが本当に残念だったので、次回作では必ず日本に行きたいです!―お待ちしております。それでは最後に、ananweb読者に向けてメッセージをお願いします。ジェシーさんみなさんも自分の家族に対してがっかりすることはよくあるんじゃないかなと思います。そういうときは、この映画でも描かれているように他人の息子を自分の子どものように扱ったり、他の女性に母親のようなものを求めたりして、“家族の代わりの人”を外に求めることがあるかもしれません。ときにはそれが素晴らしい場合もありますが、僕は家族なら諦めないでほしいと考えています。なので、家族との間で問題が起きたときは外に目を向けるのではなく、まずはお互いにしっかりと向き合うことが大事ではないかなと。そういった部分をぜひこの映画からも感じていただきたいです。難しいからこそ面白いのが家族ときには厄介ですれ違ってしまうこともあるけれど、かけがえのない家族の愛おしさと大切さに気付かせてくれる本作。不器用でちょっぴり痛々しい親子の姿に、いつの間にか共感と温かさで胸がいっぱいになるはずです。取材、文・志村昌美引き込まれる予告編はこちら!作品情報『僕らの世界が交わるまで』1月19日(金)TOHOシネマズ シャンテ他全国公開配給:カルチュア・パブリッシャーズ(c)2022 SAVING THE WORLD LLC. All Rights Reserved.
2024年01月17日ヨーロッパ在住のファッションジャーナリスト、平野秀美さんのファッションスナップレポートです。今回は寒い日を乗り切るための、おしゃれなアウターをご紹介いたします。個性的な着こなしもとても参考になります。1. もこもこフェイクファーのロングコート寒い季節や冷たい風の中でも体温をしっかりと保ってくれるもこもこロングコート。寒冷地や冬にはファッションと機能性を兼ね備えているアイテムです。また、その柔らかな触り心地がよく、ついつい毎日愛用したくなるほど。豪華な外見がとってもエレガントかつスタイリッシュな印象ですよね。長い丈が優雅な雰囲気を醸し出し、フェイクファーのもこもことした質感が高級感を演出してくれます。2. タイプ違いのアウターの組み合わせとってもユニークな着こなしかたなので、ぜひご紹介したかったのが、こちらの重ね着。シルバーピンクのゴージャスなジャケットが、とても個性的で目をひくデザインです。が、なんとこちらはジャケットだけではなく、中にロングコートを着用しているところがまた面白い!ジャケットを脱いでもお洒落、ジャケットを羽織っても魅力たっぷりなファッションセンスを見せてくれる、とても参考になる着こなしかたです。3. カーキトレンチが深みあり!トレンチコートといえば、ベージュやネイビーが定番カラーとして人気ですよね。今回はこの味のある2種類のグリーン&カーキの深みのあるカラーがとっても繊細で大人っぽいと感じました。基本的にどんな色との相性も良いので、今年はカーキ系トレンチはもっと人気が出るのではないかと思っています。4. ピンク系アウターで色っぽくどちらもピンク系のアウターを着用されていますが、本当にピンクって幅広い!左のかたのようにショッキングピンクは、目をひく鮮やかさがあり、洗練されたスタイルを表現してくれます。また右のかたの淡いピンクは、より柔らかく優しい知的な印象。どちらもとても色っぽく、今後アウターを購入されるかたは、ぜひピンク系も検討してみてください。5. 重ね着で個性を発揮こちらは私がイチオシの着こなしかた。トレンチコートだけでは寒さを凌げないヨーロッパの冬は、このようにフェザー系のベストなどを上から重ねることで、より暖かく、そして長くトレンチコートを着用することができるんです。またマフラーも普通に巻くのではなく、片方をコートの中に隠して自分らしい重ねかたを見せてくれている点も、とてもファッションセンスの高いかただと感じます。6. 寒い冬はダウン系!やっぱり外せないのがダウン系ジャケット。ヨーロッパの冬はとにかく寒いので、長めが人気。また最近ではオーバーサイズやユニセックスのデザインがこちらでも人気上昇。定番ブラックはどんなスタイルにも合わせやすいので、やはりここヨーロッパでも一番よく見かけるカラーでもあります。いかがでしたでしょうか?まだ寒い季節ではありますが、アウターを変えるだけで外に出かけるのも楽しくなるかもしれません。ぜひ個性的な着こなしや色鮮やかなコートなど、今までにないファッションを取り入れてみてください。写真・文 平野秀美
2024年01月14日ヨーロッパ在住のファッションジャーナリスト、平野秀美さんのファッションスナップレポートです。2024年は開運スタートしたい!そんな方におすすめの縁起が良さそうなオシャレピアスをご紹介いたします。1. 縁を結んでくれそうなリボンピアス大ぶりでインパクトのあるキラキラピアス。縁を結んでくれそうなリボンの形をしたピアスは、最近特によく見かけるようになりました。インパクトのみならず、縁起も良さそうなデザインは、2024年初めからぜひ身につけたいデザイン!2. 蛇は幸運の象徴かなり個性的なデザインが強烈なインパクトを与えてくれるこちらのピアス。蛇は幸運の象徴とも言われ、特にゴールドカラーは金運が良くなりそう!またデザインとして蛇が天に向かっている点も縁起が良さそうですよね。なかなかこのタイプの形を探すのは難しいかもしれませんが、逆に探せたら幸運の証かも!?3. 雫型のピアス最近ファッショニスタのあいだでよく見かける、こちらの雫型のピアス。特にゴールドカラーが人気のよう。雫は癒しや浄化、そして生命力や希望を意味するシンボルなんだとか。デザイン的にも服装に関わらず身につけられそうなデザインなので、ひとつ持っていると重宝しそう。4. 小ぶりのキラキラピアス重ねつけやっぱり小ぶりのピアスは可愛いですよね!中でもキラキラしたダイヤモンドのピアスやジルコニアなど、デザイン違いを重ねつけすると、よりゴージャスに見えます。こちらのかたはすべてのピアスはキラキラしているけど、ひとつひとつは小ぶりでデザインが違うので、とっても洗練された耳元に見えます。5. パールを贅沢に使用日本ではひと粒パールやシックなデザインが人気のパールですが、こちらのかたのように遊び心のあるパールピアスも、これもまたお洒落!ブルーのアウターとホワイトパールの色の相性もとてもよく、かなり個性的なピアスではありますが、おしゃれに見える!6. 見せる時は思いっきりパーティードレスを着用しているこのお二方のピアス、かなり大ぶりで印象深いデザインですが、見せるところは思いっきり見せるという印象。どちらも大胆過ぎる程の大きさのピアスを上手にシックに着こなしています。いかがでしたでしょうか?2024年は、今まで選んだことのないデザインのピアスで、雰囲気をガラリと変えてみるのもいいかもしれません。新しい自分らしいピアスをぜひ楽しんでみてください。写真、文・平野秀美
2024年01月13日映画のなかでも、人気が高いジャンルのひとつと言えばアクション。そこで今回ご紹介するのは、「ヒプナゴジア」と呼ばれる半覚醒状態に陥ったおばあちゃんを主人公にした一風変わったアクション映画です。『レオノールの脳内ヒプナゴジア』【映画、ときどき私】 vol. 632かつてフィリピン映画界の巨匠と呼ばれていたレオノール。72歳になり、映画監督を引退したいまでは、電気代も払えないほどの状況に追い込まれていた。しかも、2人息子のうち兄を事故で亡くし、弟は仕事で遠くへ行くことに。そのせいでレオノールは精神的にも落ち込んでしまっていた。そんなある日、新聞に掲載されていた脚本コンクールを目にした彼女は、現状を抜け出すために脚本の執筆を再開。しかし、脚本のアイデアについて考えながら歩いていたとき、上から降ってきたテレビに運悪くぶつかってしまう。その結果、ヒプナゴジアに陥ったレオノールは現実と物語の世界を行き来するようになる。そして、彼女は自分が脚本を書いていたアクション映画の世界に入り込んでしまうことに…。サンダンス映画祭で審査員特別賞を受賞するなど、各国で高く評価されている本作。そこで、観客を魅了する作品の裏側についてこちらの方にお話をうかがってきました。マルティカ・ラミレス・エスコバル監督8年もの歳月を費やして完成させた本作で、待望の長編監督デビューを果たしたエスコバル監督。独自の世界観で注目を集め、フィリピン映画界でも今後の活躍が期待されています。今回は、作品が誕生するまでの苦労やいまのフィリピン社会に対して感じている疑問、そして自身が大切にしている信念などについて語っていただきました。―本作は21歳から8年がかりで作り上げたそうですが、その過程で大変だったことを教えてください。監督ワークショップに参加したり、脚本を書いたりするだけでも4年くらいかかりました。その後は、やっぱり資金調達に一番苦労しましたね。―日本でも中年以降の女性を主人公にした映画はお金が集まりにくいという話を取材した監督から聞いたことがありますが、そういう難しさがあったのでしょうか。監督はい、フィリピンもまさに同じ状況だと思います。今回も最初の段階でプロデューサーから「この映画は万人受けするものではないし、大ヒットすることはない」と言われましたから。でも、だからこそこういう映画を好きな観客に向けて力を注ごうと決めました。資金調達のためにさまざまなバイトも経験した―最終的には、どうやって資金を集めることができたのですか?監督まずは、自分の車やいろんなものを売りました。それからほかの現場でカメラマンや撮影監督をしたり、コマーシャルの撮影でカメラオペレーターをしたり、ときにはクッキーの販売をしていたことも(笑)。女性だけで「ワンウーマンチーム」というグループを作ってお互いに仕事を紹介して支え合ったりもしていますが、本当にさまざまなバイトをしてきました。あとは、家族や友達に援助してもらったり、ボランティアで手伝ってもらったり、タダで撮影場所を提供してもらったりしたので、そういったサポートのおかげで何とか作ることができたと感じています。―それは大変でしたね。でも、この作品の成功を経て環境に変化も出てきたのではないでしょうか。監督まだ生活自体はそこまで変わっていないように思います。ただ、この映画を作ったことでこれからも映画監督を続けていける自信はつきました。とはいえ、生活が楽になったわけではないので、もっと仕事をして貯金をしなければいけないなと…。そういう問題はまだあるものの、「もう1本作れる」という確信が自分のなかに生まれたのは大きいと思います。アクション映画が観客の心理をうまく利用している―本作は初めての長編作品ですが、最初からジャンルはアクションと決めていたのでしょうか。監督はじめにアクション映画のワークショップを受けていたこともあり、そのときからアクションをテーマにすることは考えていました。ただ、私の場合は「どうしておばあちゃんのアクションスターはいないんだろう?」とか、「フィリピンではなぜアクションスターが大統領になるくらい現実の世界にまで影響を与えているのだろうか?」といった疑問がこの映画に繋がっています。―フィリピンでは、なぜそこまでアクション映画が人気なのですか?監督これはリサーチをするなかで読んだ本によるものですが、フィリピンにはまだまだ貧しい人が多いため、映画のなかでヒーローが貧しい人々を救う設定にみんなが共感してしまうからだと言われています。だから、アクションスターが大統領になったら、映画と同じように自分たちのことを救ってくれるのではないかとみんなが期待してしまうのです。―劇中でもつねにテレビでアクション映画が流れている様子が描かれていますが、それが一種の刷り込みのようになっているところもあるのかなと。監督確かにそれはあると思います。昔はいまよりも放送時間が長かったですが、フィリピンではテレビでアクション映画がずっと流れているような状況ですからね…。それくらい日常にアクション映画があることを作り手側も知っているので、過剰なほど供給することで観客の心理をうまく利用しているところはあると考えています。「いまが一番」という風潮には不安を覚えている―そして、映画のなかで暴力が物事の解決策になりうるということがつねに示唆されていることにも問題があると感じているとか。監督おそらくこれはフィリピンだけでなく、世界中で言えることかもしれませんが、現実の世界でも暴力で物事を解決しようとしているところがありますよね。それこそがいまだに戦争が終わらない理由でもあると思っています。―また、フィリピンと言えば2022年のジェンダーギャップ指数でアジア最高となる世界19位となりましたが、以前に比べて女性が働きやすい環境になっている実感はありますか?監督正直、私自身はそこまでよくなっているとは感じていませんし、数字がいいと言われてしまうことに対して逆に心配になっています。なぜなら、「いまアジアで1位なんだからこれでいいだろう」とみんなが考えてしまうと、それ以上よくなることがなくなり、むしろ悪くなってしまうことが予想されるからです。しかも、実際のフィリピンは政治でもさまざまな業界でも、重要なポジションにいるのはだいたい男性。女性監督は男性の2倍働かないと認めてもらえませんし、女性は男性と比べると難しい作業を任せてもらえなかったり、意見を聞いてもらえなかったりすることはよくありますから…。なので、実態が伴っていないのに、「いまが一番」という風潮は違うのではないかと思っています。ただ、この作品では本当にいいチームに恵まれたので、素晴らしい経験ができました。―では、現場での様子についてもうかがいますが、ハプニングなどはありましたか?監督だいたいクレイジーなことを言い出すのは私ですからね(笑)。たとえば、劇中で登場人物が突然踊り出すシーンでは俳優に私が無茶ぶりして急遽お願いしました。ほかにも、俳優が見つからなくてノリで私自身が出てしまったり、キャスティングディレクターに妊娠している男性役を演じてもらったり、私の母にも登場してもらったりしています。あとは、エキストラが全然足りなくて、友達をたくさん呼んだので、よく見るとフィリピンの映画監督もたくさん映っていますよ。なので、フィリピン映画好きの方ならいろいろ気が付くかもしれないですね。クレイジーなことばかり考えていて脳内はぐちゃぐちゃ―そういう楽しみ方もできますね。作品を拝見していると、監督の脳内は一体どうなっているのかと気になってしまいました。監督私の頭のなかは、つねにぐちゃぐちゃですよ(笑)。クレイジーなことばかり考えていますから。劇中に出てくるカラフルな脳とかフォトコピーする幽霊などの変わった設定は、普段パッと思いついたことを映画に入れています。子どもの頃からそんなことばかりを考えているかもしれませんね。―なるほど。今回で来日は3回目ということですが、日本に対してはどのような印象を持っているのかを教えてください。監督日本は何でもきっちりとしているし、きれいだし、効率がいいことが多いし、とにかく便利だなと思います。それに比べてフィリピンはまったく整理されていないので、私の頭のなかよりもごちゃごちゃしているのではないかなと(笑)。あとは、どこに行っても食事がおいしいですね。私は日本食が大好きなので、マニラにある「TOKYO TOKYO」という日本食のファストフード店にいつも行くのですが、本物は全然違うことを知りました。日本に来るまでは、そのお店で食べているものが日本食だとずっと思っていましたから(笑)。―それでは最後に、ananweb読者にメッセージをお願いします。監督まず伝えたいのは、「自分の気持ちに従ってください」ということです。とにかくそれが一番重要だと考えています。あとは、何かをしたいと思う衝動。「映画を撮りたい」とか「詩を書きたい」とか「絵を描きたい」とか、新しいことをしたい衝動を感じたらとりあえず始めることが大事です。これは私自身に言い聞かせていることでもありますが、「自分の心を聞いて従う」ということをみなさんもぜひ意識してみてください。唯一無二の世界観に引き込まれる!「奇想天外なストーリー」と「脳内アクションスターのおばあちゃん」という組み合わせが予測不可能な展開を繰り広げ、観客を虜にしてしまう本作。観たこともないようなアクション映画と出会いたい人には、オススメの1本です。取材、文・志村昌美目が離せない予告編はこちら!作品情報『レオノールの脳内ヒプナゴジア』1月13日(土)より、 シアター・イメージフォーラムほか全国順次ロードショー配給:Foggy、アークエンタテインメント
2024年01月12日毎日さまざまな動画が大きな話題となっていますが、2015年に注目を集めた1本は、イタリアに住むある高校生がYouTubeに公開した5分のショートムービー。ダウン症の弟を主人公に据えて一緒に撮影した『ザ・シンプル・インタビュー』は、瞬く間に世界中で話題になり、現在までに60万を超える再生数を記録し、小説としても出版されました。そこでご紹介するのは、感動の実話を映画化した注目作です。『弟は僕のヒーロー』【映画、ときどき私】 vol. 631いつも2人の姉妹から命令されてばかりいた5歳のジャックは、初めてできた弟に大喜び。しかも、両親から弟のジョーは「特別」な子だと聞かされ、ジャックは「ジョーがスーパーヒーローに違いない」と確信するのだった。ところが「特別」の意味を知ったジャックは、いつまでも子どものように無邪気に振る舞う弟と一緒に居ることが恥ずかしくなり始め、思春期を迎えると弟の存在を隠すようになる。ある日、好きな子についてしまった嘘が、家族や友達、そして町全体を巻き込むほど取り返しのつかない事件となってしまう…。原作はヨーロッパ各国で翻訳されるだけでなく、日本でも絵本作家のヨシタケシンスケさんが装画を担当した邦訳版が出版されるなど、本国イタリアでは25万部を超えるベストセラーとなっています。そこで、映画化を手掛けたこちらの方に見どころなどについてお話をうかがってきました。ステファノ・チパーニ監督監督に抜擢されたのは、イタリアとロサンゼルスで映画を学んだ経験を持ち、今後が期待されているチパーニ監督。本作が初の長編監督作にもかかわらず、ヴェネツィア国際映画祭でプレミア上映され、“イタリアのアカデミー賞”と称されるダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞ではヤング・ダヴィッド賞にも輝いています。今回は、制作過程で大切にしたことやダウン症の子どもたちから学んだこと、そして自身の日本愛などについて語っていただきました。―彼らの物語は言葉や文化を超えて多くの人の心をとらえていますが、その理由について監督はどうお考えですか?監督映画を作る人間というのは、自分たちが描く作品に「普遍性のあるものになってほしい」という願いを込めて作っていますが、そういうなかで、今回の作品はユニバーサルな形で観客のみなさんに届けられたことに幸せを感じています。というのも、この映画に関しては、どの国でもみんな同じような感情と愛が湧き上がっているように感じていて、世界各地で上映するたびに驚いているからです。まるでスイッチを押しているかのように観客から反応が返ってくるので、それがこの物語の持つ力ではないかなと。僕自身も文化や障がいを超えて訴えかけられる映画を作れたことを大変うれしく思っています。障がいについての映画ではなく、思春期の兄弟を描いた―本作はただの感動ストーリーやお涙頂戴のような作品になることなく、コメディや青春の要素を絶妙なバランスで織り交ぜているところがおもしろかったです。制作するうえで、意識されていたことはありますか?監督僕たちがこの映画を作るにあたって、共通認識としていたのは「障がいについての映画を撮っているのではない」ということでした。なぜなら、障がいについて真正面から切り込みたかったわけではなく、あくまでも兄弟の関係について語りたいという気持ちが強かったからです。とはいえ、障がいのある家族がいる人たちは、さまざまな問題を抱えており、ときにはそれを恥だと感じてしまうこともあると思います。でも、そこを乗り越えて成長し、受容していく姿を見せたいと考えました。そういったこともあり、この作品ではジャックの成長譚が核となっています。それに、彼が感じる「恥」という感情は、障がいを持った兄弟がいるからではなく、思春期にありがちなこと。実際、自分の身体や家族の問題を恥ずかしいと感じることは、どんな若者にもあることですからね。―そういった普遍性があったからこそ、多くの人から共感を得られたのも納得です。監督ジャックは弟を受け入れられなかったのではなく、自分の問題を受け入れられなかっただけ。そこを乗り越えられたことが彼の成長にも繋がっています。先程「バランスがいい」と言っていただいたのがすごくうれしかったんですが、今回はいくつもテーマがあるなかで、1つに偏ってしまうと重い作品になる可能性もあっただけに、そのあたりはうまく配分することを心がけていました。ダウン症の子たちに人間関係の大切さを教えられた―なるほど。また、本作にはダウン症の子どもたちも出演していますが、非常にピュアで豊かな独自の感性を持っている印象を受けました。制作過程で出会ったダウン症の子どもたちと触れ合うなかで、監督自身が教えられたこともあったのでは?監督ダウン症を抱える子は症状の出方がさまざまで本当にみんな違うので、ひとくくりには語れませんが、彼らに共通していると感じたのは、すごく愛情深くて、他人をとても信頼してくれる人たちだということ。彼らは「あなたの話を聞くから、私の話も聞いて」という姿勢なので、その様子に人間関係においてシンプルなものがいかに大切かを改めて気づかされました。劇中で描いているように、「障がい者は完璧じゃないから切り捨てよう」みたいな考えの人がまだまだ社会にはいるかもしれません。でも、ジョー役を演じてくれたダウン症の子が「そもそも人間は誰もが完璧じゃないんだよ」という言葉を発していて、まさにその通りだと思いました。なので、僕はそういう彼らと一緒に生きられる社会は本当に幸せだと感じています。社会において改善すべき課題は世界中にある―素晴らしいひと言ですね。とはいえ、障がい者の方々に対する偏見はまだ残っていると思いますが、どういった部分を改善すべきだとお考えかお聞かせください。監督まず、現代に関して言うと、いまは“原始的な状態”にいると僕は考えています。なぜなら、世界のあちこちで戦争が起き、人が殺し合いをしている状況下で自分たちの生活や問題のことしか考えられなくなっているからです。それによって人々は障がいを抱えている方々に目を向ける余裕がなくなり、無関心が社会全体にはびこってしまう原因を生み出しているのだと感じています。おそらくこれはイタリアだけでなく、世界中で起きていることなので、そういう状況は改善しなければいけないなと。ただ、若い人たちの考え方は進んでいますし、感性も豊かなので、そういう意味での希望はあると思っています。とはいえ、まだまだ遅れているところはたくさんあるので、こういった物語を通して新しい視点を持つ必要性を感じていただきたいです。愛する日本文化に取り憑かれている―そういう部分も考えながら観ていただけるといいですね。また、本作で日本の観客が気になることの一つといえば、『ドラゴンボール』の孫悟空が登場するあたりですが、監督は日本のカルチャーにご興味があるのですか?監督それどころか、僕は日本文化を愛しているんですよ!悟空に関しても、実は脚本になかったのに、どうしても僕が入れたくてねじ込んだくらいですから(笑)。というのも、僕が子どもの頃のイタリアではありとあらゆる日本のアニメが入ってきていて、大きな影響を受けました。『ドラゴンボール』はもちろん、『聖闘士星矢』や『キャプテン翼』など、全部観ています。あとは、日本の映画も大好きなので、小津安二郎監督、溝口健二監督、黒澤明監督、北野武監督などの作品を観てきましたし、侍のことを書いた「葉隠」という本を毎日のように読むくらい日本文化に取り憑かれていますよ(笑)。―それはすごいですね。では、来日したらやりたいこともたくさんあるのではないでしょうか。監督とにかく全部したいです!実はここ4年くらい日本に行く計画を何度も立てていて、チケットを買ったこともあったのですが、パンデミックのせいでキャンセルになって以来まだ実現できていません…。日本に行けたら、温泉に行ったり、東京を回ったりして、大阪でおいしいものをいっぱい食べたいと考えているので、したいことは本当に山ほどあります。―ぜひお待ちしております。それでは最後に、日本の観客に向けてメッセージをお願いします。監督この映画がみなさんのお気に召していただけたら、何よりもうれしいです。人の心を語っている作品で、感動を与えてくれるものになっていると思うので、文化を超えて楽しんでいただけることを願っています。愛すべきキャラクターたちの虜になる!愛とユーモアに溢れた家族の姿に笑って泣いて、心の奥まで温かくなっていくのを感じる本作。誰もが人とは違うからこそ、みんなが“特別”な存在なんだと教えてくれる珠玉の1本です。取材、文・志村昌美目が離せない予告編はこちら!作品情報『弟は僕のヒーロー』1月12日(金)よりシネスイッチ銀座、新宿シネマカリテ、YEBISU GARDEN CINEMA、アップリンク吉祥寺ほか全国順次公開配給:ミモザフィルムズ(c)COPYRIGHT 2019 PACO CINEMATOGRAFICA S.R.L. NEO ART PRODUCCIONES S.L.
2024年01月10日ヨーロッパ在住のファッションジャーナリスト、平野秀美さんのファッションスナップレポートです。今回は寒い季節にオススメなブラウンやベージュをベースにした暖かそうな着こなしです。参考になるファッションをご紹介いたします。1. 『クロエ』のショルダーバッグもイイ!色のトーンでお洒落に見せる基本的に温かみのある色の中から、異なる色を上手に組み合わせた、とても参考になるスタイル。ブラウンのクロエのショルダーバッグをはじめ、落ち着きのあるイエローとベージュの組み合わせのニットやズボンまで、上品であり色の組み合わせが素晴らしい。2. ブラウン系?それともベージュ系!?おふたりとも素敵なスタイルですが、左側のかたは濃いめのブラウンを基本とした落ち着いたファッションに、差し色のオレンジのショルダーバッグで重くならないよう組み合わせています。右側のかたは淡いベージュをメインにした、フェミニンなドレスが印象的なスタイル。どちらもとっても大人っぽく落ち着いた雰囲気が魅力的。3. 柄で印象が変わる!?基本のカラーはブラウンですが、ホワイトラインの入ったワンピースで鮮やかな色に見せてくれます。またブラウンと相性のいいブラックの小物で、全体のバランスが落ち着いて見えます。ショートジャケットがロングワンピースをより引き立ててくれています。4. 真似したいブラウン系!最近よく見かけるのが、明るめのブラウンを上手に組み合わせた全体スタイル。こちはらビーガンレザーコートに、淡いのブラウンシャツをチョイスした組み合わせがとってもお洒落。同じブラウンといっても、色の濃さやトーン次第で、全く異なる色のように組み合わせることができるんですね。5. 柄との組み合わせも!スタイリッシュでカッコいいトレンチコートに合わせたヒョウ柄パンツ。バッグもブラウン系でとってもクールに決まってます。シューズだけアイボリー系をチョイスすることで、足元が明るく見え、全体が重く感じないようになっています。今回は、今の時期にぜひ真似してみたいブラウン系カラーの着こなしスタイルをご紹介いたしました。ブラウンは温かみのある色なので、寒い時期は上手に組み合わせて、心も体も暖かくしてくださいね。写真、文・平野秀美
2024年01月08日ヨーロッパ在住のファッションジャーナリスト、平野秀美さんのファッションスナップレポートです。今回は今すぐ真似したいおしゃれなファッショニスタのスタイルをご紹介いたします。2024年はファッションにより磨きをかけていきましょう!1. 柄スーツをカジュアルにこちらは、上品であり個性的な柄の上下セットのスーツに、よりカジュアル感を追加したスタイル。ヨーロッパではよく着こなすフーディーを、スーツに合わせてしまうところが魅力的!上品でありながら、一気に親しみやすいカジュアルな印象に大変身。2. 個性に磨きをかけてひとつひとつのアイテムが個性的なシルエットであり、よりハイセンスな印象を与えるこちらのスタイル。一瞬でおしゃれさんに見えるポイントとして、アシンメトリーを上手に使用したり、個性的なシルエットを組み合わせることで、パッと目をひきます。他の人とは異なる印象になりますよ。3. 上品に仕上げるホワイトパンツがとっても印象的なこちらのスタイル。ホワイトのもつ清潔感と上品さを、存分に感じさせてくれる組み合わせです。オーバーサイズの柄のコートも、とっても品があり素敵!ゴールドのジュエリーがブラックのトップスとの相性もよく、全体的に高級感にあふれたスタイルに仕上がっています。4. ニットスタイルで緩くおしゃれ番長とも言えるスージーのニットスタイル。ニットといってもディテールにこだわったおしゃれなデザインなので、緩く優しい印象ですが品も保っています。また、色も落ち着いたモノクロで統一。バッグもシューズもブラックで、全体をまとめています。5. カジュアルに個性的にセクシーで大胆なトップスにズレ落ちそうなデニムが、なんとも個性的で今どきっぽい。最近はこちらのスタイル、本当によく見かけるようになりました。デニムをピックアップすることで、よりカジュアル感が出ていますし、ズボンを黒やダークブラウンに合わせることで、上品な雰囲気も出せそう。6. 『ロエベ』のパズルバッグでブラックスタイルを極める季節問わず人気のブラックスタイルですが、飽きのこないおしゃれなディテールのシャツやスカートを組み合わせていて、とっても清楚で上品。厚底のアンクルブーツで今どきっぽい雰囲気も出ています。また柄が個性的なロエベのパズルバッグが目を引き、全体のバランスを引き締めて楽しくさせています。今回は、上品かつカジュアルなスタイルを上手に着こなしているファッショニスタたちをご紹介いたしました。2024年は、今まで以上にファッションに気を遣って楽しみたいですよね。参考になれば幸いです。写真、文・平野秀美
2024年01月07日ヨーロッパ在住のファッションジャーナリスト、平野秀美さんのファッションスナップレポートです。今回はこの時期に増える、ちょっとしたおでかけやパーティにぴったりなファッションをご紹介いたします。あまり気取らず、でもカジュアルすぎないスタイルがおすすめの、ワンピースとオールインワンです。1. レースのワンピースで上品にパーティやイベントでよく愛用されるのがワンピース。こちらのように、レースのデザインは、やはり上品に見えパーティなどにおすすめ。それほど派手ではない色を選ぶと、気軽なイベントなどにも着ていけて便利です。2. シンプルなタイトドレス鮮やかな色がとっても魅力的でかわいらしいこちらのドレス。袖部分はアシンメトリーになっており、デザインにもこだわりを感じられます。また、大人っぽく首元は少し隠れるようなデザインで、派手すぎずシンプルすぎない、バランスの取れたドレスは、いつだってお出掛けに最適です。3. 柄と色を楽しんでこちらは一見普通のオールインワンに見えますが、柄と色がなんともカッコいい!鮮やかな柄と色がパーティ等にちょうどいいバランスです。また、オールインワンはカッコいい印象を与えてくれるので、ドレスはもういいかなという時は、ぜひオールインワンでパーティに参加してみてください。4. ふんわりワンピースシルエットにこだわったワンピース。色も華やかなベビーピンクで、一瞬で目を引きます。このようにワンピースのシルエットのみならず、色のチョイス次第で、普段着からパーティドレスにも着ていけるワンピースになるんです。5. 柄で印象が変わるこちらも似たようなデザインのワンピースですが、柄が入ることで、雰囲気が一気に変わりますよね!このように、シンプルなデザインであっても、柄や色次第で、見た目の印象が大幅に変わり、パーティにぴったりな上品さと派手さをもったスタイルに変わります。いかがでしたでしょうか?今回は、普段着でも着こなせますが、どちらかというと、ちょっとしたパーティやイベントなどにぴったりなファッションをご紹介いたしました。色や柄の選びかたで、雰囲気が一気に変わるので、ぜひ試してみてください。写真、文・平野秀美
2024年01月06日2021年の『春原さんのうた』でマルセイユ国際映画祭のグランプリを含む3冠を獲得するなど、国内外で高く評価されている杉田協士監督。昨年の東京国際映画祭でも注目を集めた最新作『彼方のうた』が、まもなく公開を迎えます。そこで、こちらの方にお話をうかがってきました。眞島秀和さん【映画、ときどき私】 vol. 630映画やドラマ、舞台などで幅広い活躍を見せ、今年も主演ドラマ「#居酒屋新幹線2」や「おっさんずラブ-リターンズ-」といった話題作への出演が控えている眞島さん。劇中では、主人公の春と過去にある関わりがあった剛を演じています。そこで、現場の様子や年齢を重ねていくなかで感じる心境の変化、癒しの時間に欠かせない存在などについて語っていただきました。―杉田監督とは、以前からお付き合いがあったそうですが、今回ご一緒されてみていかがでしたか?眞島さん杉田さんとはお互いに20代の頃から一緒に映画作りをしてきましたが、杉田さんの現場はほかで味わうことのないような穏やかで優しい時間がつねに流れている印象。いつ始まったかもわからないようなとても不思議な雰囲気なので、撮影に参加した感覚もないくらいです。しばらく会えていなかった時期もあったので初日は驚きもありましたが、久々に再会したときに「こういう作品を作るところに杉田さんはたどり着いたんだな」と感慨深い気持ちにもなりました。昔を思い出してノスタルジックな気持ちになった―ということは、役作りもこれまでとは違う部分もあったのでしょうか。眞島さん僕はもともとたくさん準備していくタイプの役者ではありませんが、今回はいつも以上に「撮影現場に行くんだ」という意識をなるべく持たないほうがいいかなと。特に、普段お芝居をされていない方々にもご協力いただいて撮影した作品だったので、スッとお邪魔するような感じで行くようにしていました。―なるほど。そのなかでも印象に残っていることはありますか?眞島さん実は、撮影場所がたまたま僕が若い頃によく行っていた場所の連続だったので、それはすごい偶然でしたね。役者を目指し始めたばかりで何も進まないもどかしい時間を過ごしていた街の景色のなかにいるのは不思議でしたし、ノスタルジックな気持ちにもなりました。―本作では、悲しみを抱えている人同士が支え合っていく姿が描かれていますが、ご自身にもそういう経験や転機となった出会いなどはありますか?眞島さん人生ってそういう出来事の連続じゃないかなと思います。作品でいうならドラマ「海峡」や「なぜ君は絶望と闘えたのか」のように、自分ができるすべてを出し尽くせるような作品に節目節目で出会えていることも本当にありがたいことです。「人生は夕方が一番いい」という言葉の意味がわかった―今年で俳優デビューから25年を迎えましたが、心境の変化などはありますか?眞島さん「現場であと何回こういう喜びが味わえるのかな」とか、「両親や友達にあと何回会えるんだろう」とか、そういう感覚が強くなってきたような気がしています。これが年を重ねていくうえで起きる変化のひとつなのかなとも思いますが、そのおかげでいまは瞬間瞬間がこれまで以上に愛おしく感じるようになりました。最近は大したことじゃなくても楽しめるようになってきたので、景色も前よりきれいに見えるんですよね。これってすごく素敵なことだなと思っています。―それは47歳になったいまだからこそわかることであって、20代や30代の頃には気付けなかったと。眞島さんそうですね。そういう思いが顕著になってきたこともあって、前に朗読を担当した小説「日の名残り」のなかに出てくる「人生は夕方が一番いい」というセリフの意味もちょっとだけわかってきました。いろんなことを逆算するようになってからのほうが楽しくなってきたので、これからも目の前のことを一つ一つしっかりとやりつつ、より密度の濃いものにしていきたいなと考えています。愛犬との散歩の時間が何よりも癒し―お忙しいなかで、日々の癒しとなっている時間はどんなときですか?眞島さんそれは、仕事が終わって家に帰ってきてから行く愛犬との散歩の時間です。特にハードルの高い作品のときは本当に助けられているので、毎日「長生きしてくれ」と懇願しています(笑)。少し前に、ギネス世界記録で世界最高齢だったワンちゃんが31歳で亡くなったニュースを見て、「そこを目指そうね」って話しているところです。最近はほかにハマっていることもまったくなく、ワンちゃん一筋ですね(笑)。―そんなふうに、仕事を忘れられるような時間は大事ですよね。眞島さんあと、お散歩をしていると季節の移り変わりや近所のいろんな変化にも気付けるのがいいなと。この前も、家の近くに交番ができたので、おまわりさんにうちの子を紹介してきました。―おまわりさんにワンちゃんを紹介されたんですか!?相手は眞島さんだと気が付いていたのでしょうか…。眞島さんいや、それはないですね。ちなみに、なぜ紹介したかというと、うちの子は光る首輪をつけているんですけど、おまわりさんたちが「あの光っているのは何だ!」みたいな感じで警戒して立ち上がっているのが見えたんですよ(笑)。なので、「この色はうちの子ですよ」というのを知ってもらおうと思って、紹介しました。仕事で適当にやってきたことはひとつもない―お仕事とワンちゃん以外に、いま興味を持っていることや挑戦してみたいことはありますか?眞島さんバイトしたいなと思うことはありますね(笑)。―それは意外ですが、どんなバイトをしてみたいですか?眞島さんバーのカウンターに立ってみたりとか、飲食業がいいなと思いますね。活気のあるお店の前を通ると、威勢よく声を出しながら働いてみたいなと考えることがよくあるので。―眞島さんがいたら驚きですが、楽しそうですね。では、ご自身が仕事を続けるなかで貫いてきたことがあれば、教えてください。眞島さん特にそういうものはないですが、何に対しても本当に一生懸命やってきたつもりなので、適当にやってきたことはひとつもないはずです。それくらいじゃないかなと思います。「いまが大変でも年月がたてば大丈夫」と伝えたい―「色気がすごい俳優ランキング」で1位に輝くなど、近年はそういう観点で注目されることも増えているようですが、ご自分ではこの状況をどのように受け止めていますか?眞島さん「そう見える人もいるんだな。ふーん…」くらいの感じですね(笑)。でも、僕らの仕事というのは、作品としてのエンターテインメントを提供するだけでなく、客観的にどう見えるかを楽しんでもらうのもひとつですからね。なので、みなさんにとってそれが楽しいことに繋がっていればいいなと思っています。―それでは最後に、ananweb読者に向けてメッセージをお願いします。眞島さん女性だけでなく、男性にも言えることですが、20代から30代にかけては1つのターニングポイントみたいなところがあるかもしれません。でも、いま抱えている悩みや将来に対する不安というのは、ある程度年月がたったら、全然大したことじゃなかったなと思うことがほとんどです。僕にもそういう時期がありましたが、一生懸命やっているだけで何とかなりましたから。もし、プライベートで悩みがあるのなら、仕事をがんばっていればいつの間にか時間が過ぎて気にならなくなるので、「いまが大変でも大丈夫ですよ」というのを伝えたいです。インタビューを終えてみて…。大人の色気を漂わせつつ、落ち着いた雰囲気で一つ一つ丁寧に答えてくださる眞島さん。なかでも、仕事に対する真剣な表情と目尻を下げて愛犬について話されるときのギャップがとても素敵でした。本作では、眞島さんならではの存在感を放つ佇まいが印象的なので、ぜひスクリーンでご覧ください。内に秘めた悲しみにそっと寄り添う多くの言葉で語ることなく、観る者の心に訴えかける本作。杉田監督ならではの余白と余韻が生み出す、温かくて不思議な世界観に包み込まれる1本です。写真・園山友基(眞島秀和)取材、文・志村昌美ストーリー駅前のベンチに座っていた雪子に、書店員の春は道を尋ねるふりをして声をかける。春は雪子の顔に見える悲しみを見過ごせずにいたのだ。またあるときは、剛の後をつけている春。剛の様子を確かめる日々を過ごしていた。実は、春が子どもだった頃、街中で見かけた雪子や剛に声をかけた過去があったのだ。春の行動に気づいていた剛が春の職場を訪れ、春自身がふたたび雪子に声をかけたことで、それぞれの関係が動き出す。そして春は2人と過ごすうちに、自分自身が抱えている母親への思いと悲しみの気持ちに向き合っていくことに…。引き込まれる予告編はこちら!作品情報『彼方のうた』1月5日(金)よりポレポレ東中野、渋谷シネクイント、池袋シネマ・ロサほか全国順次公開配給:イハフィルムズ(C)2023 Nekojarashi Inc.写真・園山友基(眞島秀和)
2024年01月04日性の多様性に関するさまざまな取り組みが広がりを見せるなか、まもなく公開を迎える映画は、8歳のトランスジェンダーの少年を主人公に描いた話題作。第73回ベルリン国際映画祭において、史上最年少となる9歳で最優秀主演俳優賞受賞の快挙を成し遂げたことでも注目を集めている1本です。『ミツバチと私』【映画、ときどき私】 vol. 629夏のバカンスに入り、フランスからスペインにやってきたある家族。その一員である8歳の少年は、男性的な名前である“アイトール”と呼ばれることに抵抗感を示すなど、自身の性をめぐって周囲からの扱いに困惑し、悩みを抱えていた。心を閉ざしていたアイトールだったが、叔母が営む養蜂場を訪れ、ミツバチの生態やバスク地方の豊かな自然に触れることで徐々に気持ちがほどけていく。ある日、自分の信仰を貫いた聖ルチアのことを知ると、自分もそのように生きたいという思いが強くなっていくのだが…。自身の性自認に悩む子どもの成長を描き、大きな反響を呼んだ本作。そこで、作品が誕生したいきさつなどについて、こちらの方にお話をうかがってきました。エスティバリス・ウレソラ・ソラグレン監督数々の短編を手掛け、さまざまな国際映画祭で評価を得てきたソラグレン監督。着実にキャリアを積み重ねてきたなか、本作が初の長編劇映画となります。今回は、制作過程での苦労や影響を受けた出来事、そして作品を通して伝えたい思いなどについて語っていただきました。―今回、トランスジェンダーという題材を取り上げようと思ったきっかけなどがあれば、お聞かせください。監督私はいままでも、アイデンティティや身体、ジェンダー、家族などを作品のテーマにしてきました。前作に取り組んでいる際には、「私たちはいつ自分の正体に目覚めるのだろう?」「私たちのアイデンティティと体の関係は、どういうものなのだろう?」「アイデンティティは、自分の内側に見つけるものなのか、それとも外的な要素に影響されるものなのか?」といったことを繰り返し自分のなかで問いかけていたほどです。そんななか、16歳のトランスジェンダーの少年が自殺してしまったニュースを聞き、衝撃を受けた私は「この問題は蓋をすべきことではない」と感じて映画を作ろうと思うように。私が脚本を書いたのは2018年ですが、当時のスペイン社会ではメディアも政治もトランスジェンダーについてはなるべく触れないようにしようという風潮だったので、映画に関わる人たちからの偏見が強く、そこと闘うのが一番大変でした。子どもたちも自分は何者かと考えている―そんな厳しい状況のなか、主人公を8歳の子どもにすることに対してもいろんな意見が挙がったと思いますが、設定についてはどのようにして決めていったのでしょうか。監督16歳の少年の事件は、自分のなかである種の“引き金”にはなりましたが、この映画を作るうえで大きな影響を受けたのは、自分が住んでいる地域にあるトランスジェンダーの子どもをもつ家族の会です。彼らと話をしていて、本当にさまざまなことに気付かされました。そのなかでも一番驚いたのは、3歳や5歳くらいの幼い子どもと家族もいたことです。というのも、いままでの社会では「成熟した大人が自分のジェンダーを好きに選んでいる」と思っている人が多いかもしれませんが、実は言葉を覚え始めた頃から子どもたちは「自分は何者なんだろう」と考えているんだなと。そういったことがわかってきたので、映画でも表現したいと思いました。ともに学んで歩んでいく家族の過程も見せたかった―最終的に3歳から9歳までの子どもを持つ20世帯の家族に会われたそうですが、劇中に登場するキャラクターたちは、監督が実際にお話しされた方々からインスピレーションを受けているのですか?監督そうですね。本人と同じように家族も苦しんでいますし、「自分たちの子どもに一体何か起きているのか」という疑問もあるので、劇中でさまざまな反応をする家族の様子に関しては、そのあたりをリアルに反映しています。そんなふうに、映画ではお互いに悩みを抱えながらも、ともに学んで歩んでいく家族の過程を目に見える形で描きたいと思いました。その理由としては、スペインの社会では当事者だけでなく、家族も責めるようなところがあるからです。そういったこともあり、トランスジェンダーの子どもだけを取り上げるのではなく、変わっていく家族の姿も見せたいと考えるようになりました。―この作品を経て、監督自身のなかでもマイノリティの方々に対する向き合い方などに変化を感じている部分はありますか?監督当事者ではない人間からすると、正直に言って彼らの痛みを理性的に理解するのはなかなか難しいことかもしれません。でも、主人公を通して、彼らが抱えている苦しみや思いを受け入れることが重要だと考えています。なぜなら、これまでの社会の尺度で正しくないとされていたことでも、そこに立ち向かおうとする子どもと家族によって健全化されていく部分もあることを知ったからです。本当の家族のような雰囲気を目指して作った―舞台となるのは監督の出身地でもあるバスク地方ですが、独自の言語や文化を持っている様子も描かれており、非常に興味深かったです。監督バスク語はスペイン語と違って、名詞や形容詞などにおいて男性と女性で区別されることがほとんどない言語なんですよね。劇中では、自由でリラックスした雰囲気のなかで交わされる会話のときにバスク語を使用し、少し堅い空気感のなかではスペイン語を使うなどして言語を混ぜています。バスクの社会というのは、家族や社会の絆が強いので、そういった部分が教育や政治にも反映されているんだなと改めて感じました。―そして、本作では約500人のなかからオーディションで選ばれた主演のソフィア・オテロちゃんの演技も素晴らしいの一言に尽きます。どのような演出をされたのでしょうか。監督ソフィアに関しては、キャスティングの段階からこういう演技ができるということはわかっていました。なので、私が取り組んだのは、撮影に入る前までにキャストの間で親子や兄弟としての関係性にリアリティを持たせること。ケンカも含めたさまざまな思い出作りをすることによって、本当の家族のような雰囲気を作れるようにしたいと考えました。「どんな困難でもやれる」という自分への信頼感が大事―画面からも伝わってくるリアルさには、そういった背景があったんですね。では、日本についてもおうかがいしたいのですが、どのような印象をお持ちですか?監督日本人は他人を尊重する民族であり、とても繊細でディテールにこだわる方々だなと感じています。また、外交的で文化度も高いのですが、そのいっぽうで保守的な部分もあるんだなということにも今回気付かされました。とはいえ、日本に来るのは初めてで、しかも到着してからずっと仕事に追われているので、まだ銀座界隈しか見ることができていないのですが(笑)。それだけで日本について語ることは違うと思うので、もう一度ゆっくり来たいなと考えているところです。―お待ちしております。それでは最後に、ananweb読者に向けてメッセージをお願いします。監督私はみなさんにアドバイスをできるような立場ではありませんが、始めるのも続けるのも大変な映画業界のなかで、私が関心を持っていただける存在になったのは、自分自身を信じることができるようになってからだと感じています。みなさんも一人一人、さまざまな問題と向き合っていらっしゃるところかもしれませんが、まずは「どんな困難でもやれる」という自分への信頼感が大事かなと。そういったことがキャリアにおいても人生においても第一歩だと考えているので、ぜひみなさんも意識していただければと思います。家族の温かさと優しさに包まれるトランスジェンダーが抱える悩みや問題だけにフォーカスするのではなく、ともに生きる家族の姿も丁寧に描いている本作。観る者の心を揺さぶる俳優陣の繊細な演技と、美しいバスク地方の景色にも魅了される必見作です。取材、文・志村昌美胸が熱くなる予告編はこちら!作品情報『ミツバチと私』1月5日(金)より新宿武蔵野館、ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国順次公開配給:アンプラグド(c) 2023 GARIZA FILMS INICIA FILMS SIRIMIRI FILMS ESPECIES DE ABEJAS AIE
2024年01月04日2024年も楽しく笑って過ごしたいところですが、笑いに取り憑かれる生を送ることになってしまったある男の実話が映画化。ラジオ番組や雑誌へのネタ投稿で圧倒的な採用回数を誇り、“伝説のハガキ職人”と呼ばれたツチヤタカユキさんの私小説をもとにした話題作『笑いのカイブツ』がまもなく公開を迎えます。そこで、こちらの方にお話をうかがってきました。岡山天音さん【映画、ときどき私】 vol. 628映画『キングダム』シリーズや『沈黙のパレード』、『ある閉ざされた雪の山荘で』など話題作への出演が続き、実力派俳優として注目を集めている岡山さん。劇中では、5秒に1本ネタを考え続ける生活を送り、笑いにすべてを捧げた不器用なツチヤを見事に演じ切っています。今回は、自身も味わった苦しい過去や“演技のカイブツ”だと思う俳優仲間のこと、そして好きなお笑いなどについて語っていただきました。―精神的に追い込まれるような大変な役どころだったと思いますが、どのようなお気持ちで現場に挑まれましたか?岡山さん前回主演を務めたときからはだいぶ時間がたっていて、その間に経験値も増えていたので、どうしたら面白い作品になるかというのを事前に滝本(憲吾)監督といろいろ相談させていただきました。脇役のときだったら踏み込まないような領域にまで入ることになりましたが、それが主演としての責任ではないかなと思ったので。普段よりもリーチするべき範囲が広かったぶん、撮影前から監督とは信頼関係が築けたと感じています。ツチヤとは“同じ星に生まれてしまった人”みたいな感覚―とはいえ、現場では引き裂かれそうになる日々を経験されたとか。役作りで苦労したのはどのような部分でしたか?岡山さんツチヤが強烈な個性を持って生まれてしまった人物ということもあり、どうやっても社会とうまく混ざり合えないので、何をするにしても息苦しい感じはありました。ツチヤはただそこに存在しているだけで、とてつもない異物感みたいなものがありますからね。でも、僕自身がもともと持っている性質も完璧主義というか極端なところがあるので、ツチヤの行動原理はわりと最初からスッと入ってきたほうかなと。ツチヤのようなことはしないまでも、“同じ星に生まれてしまった人”みたいな感覚はありました(笑)。―監督も岡山さんのことを「いい意味で変」とおっしゃっているようなので、おふたりに近いものを感じていたのでしょうか…。ご自分でも変わっているなと思うことはありますか?岡山さん他人の身体に乗り移れないのでわかりませんが、自分が感じていることをみんなも感じているんだろうなと思っていますし、「自分だけ特別」ってことはないと考えています。でも、なぜか「変だもんね!」とはよく言われますね(笑)。その人のなかでどうしてそういう判断になったのかはどこに着目しているかによっても違うかもしれませんが、そんなふうに強烈な孤独というか誰ともわかち合えない瞬間を味わうことはあります。「何考えているのかわからない」とか「心を開いてくれないよね」みたいなことも言われることが多いですが、自分としては「けっこう開いているけどな…」と思うことも。なので、「この人も僕のことをそう思っていたんだ」と気付かされる日々です。10代は芝居にのめりこみすぎて地獄の日々も経験した―ご自身も若い頃は、オーディションに全然受からない“地獄の時期”があったとか。そういう部分でも、ツチヤには重なるところがあったと思いますが、岡山さんはどのようにしてつらい時期を乗り越えましたか?岡山さんツチヤと近い人間である感覚がありながら圧倒的に違うのは、僕はわりと周りに混ざることができますし、自分と異なるものにも美しさや面白さを見い出せます。自分のなかの“正義”がはっきりしているツチヤに比べると、僕はまだ定まっていない部分があったので折り合いをつけられる余白があったのかなと。外側からもらったものが自分のなかに根付いていることもあるので、そういう部分での差はあると感じています。―とはいえ、笑いに取り憑かれているツチヤのように、演技や役にのめりこみすぎて日常生活に支障が出たことはありませんか?岡山さんそれは、けっこうありますね(笑)。特に10代の頃は、周りが求めているお芝居に到達しなきゃと思うあまり、あがいていた時期があったので、あのときは本当に地獄の日々でしたね…。先入観で勝手に作り上げてしまったり、「芝居とはこういうものだ」と安易に考えて抽象的なものを追いかけてしまったりしていたので、そのときは生活を後回しにしていました。なので、一緒に暮らしていた家族にはすごく気を遣わせてしまいましたし、当時は支障だらけだったと思います。いまのマイブームは、人間を“研究”すること―ということは、いまはそういう経験を踏んで、うまく切り替えられるようになったと。岡山さんそうですね。仕事とプライベートをわけないと、どんどん自分が貧しくなりますし、そこを面白くしないと日常の延長線上にあるお芝居も枯渇してしまうとわかったので。「生きているからにはいろんなことを味わわないともったいない」と気付いてから、どうしたら価値のある日常にできるのかを考えるようになりました。と言っても、まだ試行錯誤の日々ですが、「お芝居だけ鋭くできればいいんだ」という方向性からは変わってきているのを感じています。―ちなみに、ツチヤにとってのお笑いくらい、ハマっていることはありますか?岡山さん基本的に熱中することが好きなので、読書するとなったら、ずっと本を読み続けたりします。エンタメに関係するものはどれも好きですが、最近は人を見るのが面白いですね。昔だったら、時間があると台本と向き合ってばかりいましたが、いまはいろんな人と会うようになりました。長く付き合いがある人でも頻繁に会うと知らなかった側面が見えたり、イメージと違ったりすることもあるので、それが見えるのが面白いなと感じています。しかも、相手の反応によって、自分自身の内側や根っこを知ることに繋がりますからね。ここ数年は、そんなふうに人間を“研究”するのが僕のブームです。自分の好きなことの“奴隷”になっている人が好き―そのなかで、「この人は“演技のカイブツ”だな」と思った方がいたら教えてください。岡山さんそれは、本作でも共演した仲野太賀くんですね。初めてご一緒したのは10代半ばくらいですけど、テストや段取りのときだけでなく、セッティング中もどういうふうに集中力を高めて本番にピークの瞬間を持っていくか、というのをすごく丁寧にされています。僕は年齢を重ねるとともに、お芝居との向き合い方も現場での立ち振る舞いも変わってきた部分がありますが、太賀くんは青い炎が静かに揺らいで燃えているようなたたずまいが子どものときから変わっていない。単純に同じ質量のモチベーションをずっと保てていることがすごいですよね。それだけお芝居や周りに対して愛があるということでもありますが、僕の抱く人間像では測れない領域まで来ているので、そこに彼のカイブツじみたものを感じています。―なるほど。また、岡山さんは「ユーモアを持って日々を過ごすことを大事にしている」とお話されているようですが、ご自身の“笑いのツボ”は何ですか?岡山さんこれはお笑いに限らずですが、自分の好きなことの“奴隷”みたいになっている人が好きですね(笑)。表現が強く聞こえるかもしれませんが、周りがついていけない速度が出ていたとしても自分の本能のままに振り切って突き進んでいる人をみると爆笑してしまいます。その人のなかにしかない文脈で意味がわからなくても、もはやわからなさすぎて面白い。そういう人のお笑いを見ると純度100%という感じがして、自分も笑ってしまうことが多いです。いい悪いだけで判断せずに、その瞬間を楽しんでほしい―お気に入りの芸人さんはいらっしゃいますか?岡山さんずっと好きなのは、永野さん。バラエティ番組などに出られていると、みんなが永野さんの脳みそにお邪魔しているような状態になるので、そういう瞬間は至福のときですね。あと、若手芸人の小松海佑さんという方も、すごい角度のある企画をYouTubeとかでされているので見ています。その人だけの世界に連れて行ってくれるような芸人の方がすごく好きです。―それでは最後に、今年で30歳を迎える岡山さんから同世代のananweb読者に向けてメッセージをお願いします。岡山さん僕もいろんなことがよくわからないなと思うことが多いですね。日によって仕事も恋愛も肯定的に見つめられたり、そうじゃないときもあったりしますから。ただ、その瞬間に抱いている好きとか嫌いとか、ポジティブとかネガティブとかは、外側の常識から来るものだったりするので、それはあまり気にしなくていいと思っています。本来、感情の色味みたいなものはたくさん種類があるので、その瞬間ごとにしかない色合いを味わって楽しんでいけばいいのではないかなと。いい悪いだけで判断して終わらせてしまうのではなく、角度を変えたら面白い部分も見えてくるので、僕自身もみなさんと一緒に楽しんでいきたいです。インタビューを終えてみて…。穏やかな空気感をまといつつ、ときおり覗かせる鋭い視点と独特なワードセンスで楽しませてくださった岡山さん。監督が褒め言葉として「いい意味で変」とおっしゃっていたのも腑に落ちるほど、岡山さんワールドに引き込まれるような感覚がありました。本作では、演技のカイブツぶり全開の熱演を見せる岡山さんをぜひ堪能してください。魂を揺さぶり、笑いよりも涙が込み上げる!ヒリヒリするほどまっすぐな思いに突き動かされ、ほとばしる熱量に圧倒される本作。傷ついても、痛みを伴っても、好きなことに立ち向かっていくからこそ味わえる人生の面白さを体感させてくれる必見作です。新たな年を迎えたいまこそ、自分のなかに眠る“カイブツ”も目覚めさせてみては?写真・園山友基(岡山天音)取材、文・志村昌美ヘアメイク・森下奈央子スタイリスト・岡村春輝トップス¥15,400(キート)、パンツ¥33,000(ウィザード/ともにティーニー ランチ 03-6812-9341)、その他(スタイリスト私物)ストーリー何をするにも不器用で、人間関係も不得意な16歳のツチヤタカユキ。唯一の生きがいは、大阪で暮らしながらテレビの大喜利番組にネタを投稿し、「レジェンド」になることだった。狂ったように毎日ネタを考え続けて6年、お笑い劇場で才能が認められ、念願叶って作家見習いとなる。しかし、笑いだけを追求し、常識から逸脱した行動をとり続けるツチヤは周囲から理解されず、志半ばで劇場を去ることに。自暴自棄になりながらも笑いを諦められないツチヤは、ラジオ番組にネタを投稿する“ハガキ職人”として再起をかける。次第に注目を集めると尊敬する芸人・西寺から声が掛かり、構成作家を目指して上京を決意するのだが…釘付けになる予告編はこちら!作品情報『笑いのカイブツ』1月5日(金)テアトル新宿ほか全国ロードショー配給:ショウゲート、アニモプロデュース(C)2023「笑いのカイブツ」製作委員会写真・園山友基(岡山天音)
2024年01月03日婚活で約1000人の男性と出会い、年下夫を射止めたライター・かわむらあみりがお届けするコラム【結婚引き寄せ隊】連載第163回は、婚活していると出会う“男性”についてのエピソードです。なかでも、いまでも印象に残っている「婚活男性3選」その56をお届けします。1.やたらと時計を気にする男【結婚引き寄せ隊】vol.163それは婚活サイトで知り合った男性とふたりで会おうとなったときのこと。男性はだいたいは希望する条件に合っていて、実際に会うまでメールでやりとりした感じでは、誠実そうな人柄という印象でした。待ち合わせをしていたカフェへと急ぐなか、電車の乗り継ぎで手間取ってしまい、約束の時間をちょっと過ぎて到着すると、店の前で自分の腕時計をじっと見つめている相手の男性を発見。お待たせしたことを謝りながら、店内でお茶をしました。しかしその男性、話しながらも、5分に1回ぐらいはチラチラと腕時計を見ています。最初は、こちらが遅れてきたのだし時間を見るのも仕方ないかなと思っていたものの、さすがに会話している最中にチラチラ時間を気にしすぎじゃあないのと思いはじめた頃、「すみません。実はこの後休日出勤の予定があって」と、20分ほどで帰り支度をしはじめるではないですか。あっけに取られながらも、ギリギリに到着したから早く帰ることにしたのか、休日出勤というわりにカジュアルな格好できたのを見ると本当は別の婚活女性と約束をしているのか。本当にすぐ帰るなら、事前に言うはずだよねと思うと、いずれにしてもなんだかなあと意気消沈。せめて相手ときちんとコミュニケーションを取れる時間ぐらい、確保するのが礼儀だよなと思ったのでした。2.大勢の前でダメ出しする男それは30代がメインの婚活パーティに参加したときのこと。30代とはいっても、自分を含めてほとんどがアラフォーの男女という集まりだったので、そういう意味ではリラックスしながら参加できました。フリータイムがメインの婚活パーティでしたが、同世代ならではの子どもの頃に観たテレビ番組の話や、最近気になるトピックの話など、さまざまな話題で盛り上がっていたのですが…。参加女性のひとりが、「婚活パーティに参加したということはみなさん理想の家庭像は?」というような質問をしだしてから、雲行きがあやしくなってきました。それまで口数が少なかった参加男性が、突然、「最近の女性は家事もちゃんとできない人が多いですよね」などと切り込んできます。場内がシーンとするなかで、そんな空気はおかまいなしに、「婚活パーティならちゃんとした女性がいるかと思って参加した」というのですが、参加女性陣はしらけムード。こういうタイプの男性いるよね、と内心思いながらも、本音だとしてもこういう場所で口に出すデリカシーのなさが、縁遠くなるんでしょうねとサッサとその男性から離脱。同じように思ったのか、ほかの女性たちもあっという間にその場を離れました。女性だけでなく、男性だって家事をしていいですよね。家事問題に限らず、自分の考えに固執しすぎると、うまくいかないことが多いだろうなと思ったのでした。3.ボディタッチをする男それは30代から40代の男女が集まる婚活食事会に参加したときのこと。カジュアルなレストランでバイキング形式で始まった食事会は、最初は自己紹介をしながら静かに始まったものの、食事を取りに小さな店内の中で行き来するうちに、だんだんとくだけた雰囲気になってきました。隣りの席の男性が気をきかせて料理を取ってきてくれたり、自分がドリンクをもらうときにまわりのぶんもオーダーしたり、みんなで食べたり飲んだり。和気あいあいとしているものの、逆にざっくばらんになりすぎて、ただご飯を食べに来ただけみたいになってきたなぁ…と思っていたら、背後に人の気配を感じました。なんだろう? と振り向くと、メガネの男性がニコッと微笑んでいます。目が合うと、私の腕をつかんで「こっちのイスが空いてるから座りますか」と空いた席へ案内されました。しばらくその男性とたわいもない話をしていましたが、何かを話したあとにさらっと背中を触ってきて、もしかしてわざとかなとちょっと警戒していたら、今度は髪を触ろうとしてきてゾゾゾッ!そういえば席に誘導されたときも腕をつかまれたなと思い返し、ほかにとくに気になる男性もいなかったことから、「このあと用があるんで」と食事会自体を脱出。初対面からやたらと接触しようとするのは、意識的ならタチが悪いし、もしもクセだとしてもゲンナリ。参加費のぶんもっと食べておけばよかった…と思いながら、とぼとぼと帰ったのでした。出会いを探していると、いつも思い通りにいくとは限らず、めげることもあるかもしれません。でも、いつか自分にぴったりの人に出会うチャンスが巡ってきます。みなさんの未来は輝くはず!文・かわむらあみり©Nicholas F/peopleimages.com/Adobe Stock文・かわむらあみり
2024年01月02日ヨーロッパ在住のファッションジャーナリスト、平野秀美さんのファッションスナップレポートです。今回は2024年に着こなしたい、目を惹くおしゃれさんたちのスーツスタイルをスナップしてみました。1. エメラルドグリーンが眩しいスーツスタイルの魅力鮮やかな色彩が特徴的で、洗練された印象を与えるカラフルなスーツ。大胆かつ華やかなスタイリングも可能です。 華やかで洗練されたカラースーツは、特にフォーマルなイベントやパーティなどで活躍します!写真映えする印象的なスタイリングで、他の人たちよりも目を惹き注目の的に。2. レイヤード感の演出がかっこいい!シャツを重ね着することで、スーツスタイルに立体感や奥行きが生まれます。特に異なる色や柄のシャツを組み合わせることで、独特のレイヤード感が楽しめます。また、洗練されたファッションスタイルを演出するだけでなく、季節やシチュエーションに合わせてスタイリングの変化を楽しむことも。かなりオリジナリティー溢れた着こなしかたで、かっこいいです!3. 自然な温かみあるブラウンスーツと重ね着ブラウンは自然な温かみをもつ色であり、その特性がスーツにも反映されています。暖色系のブラウンは肌なじみが良く、着る人に温かみを与え、柔らかな印象を演出してくれます。またこちらのかたのようにインナーをブラックにするとカッコよく、インナーをホワイトにするとより優しい雰囲気に。レースを重ね着するなどのオリジナリティーを追加すると、スーツスタイルに個性が生まれ、おしゃれ度が断然アップします。4. 個性的で洗練されたな色、パープル。パープルは他の一般的なスーツの色とは異なるため、その個性的な印象が魅力です。他の人と差をつけ、おしゃれなスタイルを演出できます。またこちらのかたのように落ち着いたパープルカラーは、エレガントで洗練された雰囲気を醸し出します。落ち着きと品位を感じさせ、フォーマルやパーティ等の着用にも適しています。5. 明るいけど派手すぎない魅力!その穏やかで優雅な雰囲気から、洗練された印象を与えることができるアイボリーのスーツスタイル。明るい印象をもちつつ、適度な控えめさがあります。そのため、派手すぎず、かといって地味すぎないバランスが魅力的で、ブライダルスーツとしても人気。また、アクセサリーやシャツの選び方によって、雰囲気を調整しやすいです。6. シックでエレガントなブラックブラックはクラシックなカラーであり、エレガントかつ品格のある印象を与えます。シンプルながらも力強い存在感があり、ビジネスやフォーマルなイベントでの着用にぴったり。しかし、実はブラックスーツはフォーマルな場面だけでなく、カジュアルな場面でも適応できます。シーンに合わせてシャツやアクセサリーを変えることで、異なる雰囲気を楽しむことができますよ!スーツは洗練された雰囲気とカッコいい女性を演出してくれる、一番わかりやすいスタイルでもあります。またパーティやイベントなどでどんな服装をすればいいかわからない場合も、スーツは有効です。どんな場面でも適応しやすいスーツスタイル、色を変えるだけで雰囲気もだいぶ変わりますので、ぜひ楽しんでみてください。写真・文 平野秀美
2024年01月01日ヨーロッパ在住のファッションジャーナリスト、平野秀美さんのファッションスナップレポートです。今回は冬のスタイリッシュな足元をご紹介いたします。1. ロングブーツ、ニーハイで脚長効果抜群!こちらのかたは元々脚が長いので、通常のニーハイが膝下に来てしまっている印象ですが、やはりロングブーツやニーハイはドレスにピッタリでかわいい!ロングブーツやニーハイブーツは、カジュアルなスタイリングからフォーマルな場面まで、さまざまなシーンに対応できます。デザインや素材の選びかたで、コーディネートの雰囲気を変えることができます。2. パンプスとソックスのセットパンプスとソックスを組み合わせることで、トレンディで洗練された印象を作り出せます。シンプルなパンプスに、カラフルな靴下やパターン入りの靴下を合わせることで、足元が一気にオシャレになります。また、同一カラーでシックに見せることで、品あるスタイルにも対応できていいですよ!冬だからこそ、暖かなソックスに合わせてもOK!3. セクシーで洗練された印象超ロングニーハイブーツは、膝上や太ももまで覆うデザインが特徴的で、セクシーで洗練された印象を醸し出します。脚を美しく引き締め、女性らしい曲線を強調します。さらに、スタイリングのポイントとして、超ロングニーハイブーツはファッショナブルなアクセントにもなります。シンプルな服装に取り入れることで、全体の印象をアップデートし、トレンド感を演出でき、お洒落度アップ!4. 保温性抜群のスウェードブーツ柔らかい肌触りが特徴のスウェードブーツは通気性がありながらも保温性が高い素材です。寒い冬の季節に足を暖かく保ち、カジュアルなスタイルからフォーマルなスタイルまで幅広く対応できます。デニムとの相性が良い一方で、ドレッシーコーディネートにもマッチします。冬にぴったりなシューズといえます。5. 季節感やおしゃれさが相まった魅力ショートアンクルブーツと編みタイツを組み合わせることで、足元にレイヤード感が生まれています。また、ブーツの上の編みタイツが、コーディネートに立体感を与え、季節感を演出。彼女のようにスカートやワンピーススタイルとの相性も抜群です!脚を露出させるデザインですが、その露出がちょうど良いバランスを生み出します。6. 冬でもスニーカーは抜群の安定感!スニーカーは一般的に軽量でクッション性が高く、そのため快適な履き心地があります。冬でも足元が軽く、歩きやすいのが特徴です。また、さまざまなデザインやカラーバリエーションがあり、季節やファッションに合わせて選ぶことができます。スタイリッシュなスニーカーを履くことで、冬のコーディネートにアクセントを加えることができますよ!冬は寒冷な季節であり、軽量で足の動きに追従する柔軟性があるシューズが快適です。重たいブーツや靴は歩きにくく危ないので、できるだけ歩きやすさを考えたものを選ぶのもいいでしょう。また足元を暖かくしてくれる素材や形などもおすすめです!活動内容や天気に合わせて、適切な冬用シューズを選ぶことが大切ですね。写真・文 平野秀美
2023年12月31日ヨーロッパ在住のファッションジャーナリスト、平野秀美さんのファッションスナップレポートです。デートに着ていきたい、オシャレなコートをピックアップしてみました!1. 柄が印象的!ロングコートブラックの超ロングコートは一般的ですが、こちらはそこに描かれた美しい花柄模様が、とっても女性らしさを演出していてインパクト大!絶対に被ることのないアウターですね。またそれほど寒くない時期には、パンプスに合わせて足元をスッキリさせると、よりセクシーに見せてくれます。2. アイボリーは、きれいスタイル好きにこのアイボリーのロングコートは、万人にウケの良さ抜群!またロングコートでも重い印象にならないので、軽やかでスッキリとした印象に見せてくれます。他の小物の色とも合わせやすいので、1枚あるととっても便利。デートやパーティなどにおすすめのカラーです。3. トレンチコート VS ウールコートどちらがお気に入りですか?真冬になるとトレンチコートだけでは寒い印象ですが、最近は暖かく着こなせる機能的な服も出てきているので、真冬でもトレンチは人気です。またウールコートはやはり暖かさ、そして清潔感もあり多くの人に選ばれています。どちらもおすすめのアウターですので、寒さやお出かけの理由によって使いわけるといいかもしれません。4. ビーガンレザーで個性的にビーガンレザーコートは、環境への配慮や動物愛護に寄与するだけでなく、スタイリッシュで洗練されたデザインにも特徴があります。ビーガンレザーは今ではトレンドの1つで、暖かくて種類も豊富に出ているので、選ばれやすいようです。色はとってもユニークなクリーミーブルー。かっこいい印象も強く、デキる女性に見せてくれるので、ぜひ1着は持っていてもいいかもしれません。5. レディースケープコートで上品にレディースケープコートはとっても雰囲気がありパーティーや重要なイベントなどでよく見かけるコート。その清潔感、優雅さ、そして特有のロマンティックな雰囲気があります。彼女はブラックとホワイトで全体を組み合わせ、シックに決めています。パーティーにぴったりな華やかなスタイルです。デートでも、高級レストランや雰囲気のある場所に行く時にも、これくらい気合を入れてもいいかもしれません。6. チェックはいつだって魅力的!シンプルなロングコートはよく見かけますが、こちらのようにチェック柄もやっぱり雰囲気があって素敵!きれいに決めるというよりは、味のあるスタイルを好むかたに人気があるコートかもしれません。チェックコートはシンプルな服装にアクセントを加えるだけでなく、他の柄や色との相性も豊富です。これにより、様々なスタイルやシーンに合わせてコーディネートを楽しむことができます。冬のコートの魅力は、防寒だけでなく、ファッションアイテムとしての存在感や個性を引き立ててくれ、季節感を演出できるのが楽しいですよね!これから冬本番。どんなコートを今シーズンは楽しみたいですか!?ぜひ上記のスタイルも参考にしてみてください。写真・文 平野秀美
2023年12月30日コロナ禍を経てようやく世の中も落ち着きを取り戻し、最近では国内外問わず旅行に行くことも増えたのではないでしょうか。世界を50か国以上フリースタイルでめぐっている筆者も、フィジーや香港、そして最近では半月ほどエジプトに滞在するなど、海外旅行に行く機会も多くなりました。そこで今回は、そんな旅行中、リアルに活躍した便利グッズをご紹介します。旅のプロも実際に活用しているアイテムなので、ぜひ旅行準備の参考にしてくださいね。探し物を「音」で見つける紛失防止タグ「Tile」探し物を音で見つけるスマートトラッカー「Tile」は、iOSとAndroidどちらのスマートフォンにも対応している紛失防止タグです。 アプリから「Tile」を鳴らすことはもちろん、「Tile」からスマホを鳴らすこともできます。最後に検知した場所を記録してくれることにより落とした場所がわかるため、旅行中の紛失防止として大切なものに付けておきます。新色グレーの「Mate(2022)」(税込 3,980円)は防水、軽い、小さい、そしてスタイリッシュなので、持ち歩くものに付けても邪魔にならず使いやすいです。キーホルダーに付けられるように穴が空いていることに加え、カラビナ付きのケースもあるので、日常では鍵などに、旅行中はスマホに付けたり、スーツケースやカバンに入れたりして使用していました。海外でバスや鉄道を利用する際、スーツケースやかばんを座席とは少し離れた場所に預けることもあるので、「Tile」を入れておくと常に場所がわかり安心。さらに旅行中は、注意散漫になりスマホを置き忘れたり、どこに入れたか忘れたり、盗難も発生しやすいので、スマホに付けておくこともおすすめします。Tileネットワークのメンバーが紛失したTileの近くを通ると、その位置情報がクラウド上に送信され、Tileアプリに通知が届くので、世界中のTileユーザーの協力によって紛失物を見つけやすくしてくれます。カラーバリエーションも豊富なのでいくつか持っていると便利ですよ。スマホを肌身離さず持ち歩けるスマホショルダー旅行中は写真を撮影するだけでなく、地図をチェックしたり、タクシーの配車をしたりとスマホが大活躍します。そのためすぐ使えるように手で持っていることが多いですが、そんな時に便利なのがスマホを斜めがけできる3COINS「スマホストラップホルダー」です。斜めがけすることでスマホで手が塞がれることもなく、さらにはそのままポケットに入れれば盗難防止にもなります。透明の薄いカードをスマートフォンのカバーに挟み、ストラップを付けるだけでショルダーになり、紐の長さも調節可能。お値段も330円(税込)と、汚れても買い換えられるコスパのよさも魅力的です。荷物が増えた時やプチ旅行に便利なポケットボストンバッグ旅行に行くときはスーツケースを半分空にしていたはずでも、買い物などで荷物が増えてしまうのが女子旅あるある。そんな時に便利なのが「MILESTO UTILITY ポケッタブルボストンバッグ」です。筆者は限定カラーの35Lを旅行中は必ずバッグに入れています。グレージュやブラックなど、カラーバリエーション豊富な定番品が現在も購入できます。また容量も18L〜45Lまであり、自分の旅スタイルに合った形を選べるのもポイントです。コンパクトに折り畳めるだけでなく、背面にはキャリーハンドルに通して固定できる機能がついているのでスーツケースの上に乗せて移動することができ、動きやすくてとっても便利。軽いのに素材が頑丈なので、長年使うことができます。実際、飛行機利用の際に預け荷物にしても、とくに破れるなどの問題もなく戻ってきました。荷物が増えた時はもちろん、旅行中に1〜2泊分の荷物を持って移動する際にも活躍します。筆者はエジプトで砂漠キャンプに行ったのですが、その時にスーツケースから1泊分の荷物をこれに詰めて、それだけ持って行きました。何かと便利なフリーザーバッグ旅行に必ず持って行くアイテムのひとつがフリーザーバッグです。いろいろな種類があるので、お好みのものでいいかと思いますが、イケアのフリーザーバッグはサイズも豊富、デザインも可愛いのでテンションが上がります。大中小各サイズ10枚くらい持って行っても、長旅では使い切ってしまうほどに大活躍。IKEA原宿はオランウータン、IKEA渋谷はパンダ、IKEA新宿はクマと都心型店舗限定柄のフリーザーバッグもあるのでチェックです。使用例としては、現地で購入したフルーツや食料を入れて持ち運ぶ、使わない日本円を入れておいて保存、お土産の小物、チケットやレシートを入れるのに使用しています。また旅の準備の際、充電ケーブル、アクセサリー、下着、靴下などを入れるのにもぴったり。飛行機の気圧で化粧品が漏れることもあるので、フリーザーバッグにしっかり入れて二次被害を防げるようにもしています。パッケージが可愛いので、帰国後はバラマキ土産を小分けにして入れるなど、ギフト用に使うのもおすすめです。寒い時にさっと羽織れるウルトラライトダウンジャケット最後にご紹介するのは、軽くて暖かいユニクロのウルトラライトダウンジャケット(税込6,990円)です。付属のミニバッグにコンパクトに収納できるので、旅先で持ち歩くバッグに入れて寒い時に羽織るようにしています。海外での移動中、バスや鉄道は冷房が効いていて冷え過ぎることも多いのですが、これをひとつ持っているだけで暖かく過ごせます。エジプトの冬は日中はとても暑いのに朝晩冷えるので、ウルトラライトダウンジャケットが欠かせませんでした。カラーバリエーションも豊富ですが、白や黒などベーシックなものをひとつ持っておくと、機能性のみならずファッション的にも使いやすくて便利だと思います。南米旅行や砂漠など、大自然のある場所に行く時にも欠かせないアイテムです。いかがでしたでしょうか。どれも実際に活用しているおすすめアイテムなのでぜひ参考にしてみてくださいね。雨宮あゆみ世界50か国以上をフリースタイルでめぐった後、トラベルライターとしても活動し、世界の旅インフルエンサーが集まる大使館や観光庁主催の会への参加や旅に関する国際会議登壇、ASEAN tourism Awards Japanからは東南アジア諸国への観光促進に尽力したということで感謝状をいただいた経歴も。Instagram @amemi8で旅情報も発信中。
2023年12月26日ヨーロッパ在住のファッションジャーナリスト、平野秀美さんのファッションスナップレポートです。今回はファッショニスタが愛用するマフラーをチェックしてみたいと思います。マフラーの巻きかたにも注目です!1. シンプル is ベスト清潔感がありモダンなスタイルに、ユニークなメガネがぴったりなファッショニスタは、シンプルに無地のボリュームがあるブラックカラーのマフラーをチョイス。とても力強く魅力的なスタイルに仕上がっています。2. フリンジ付きマフラー色の選びかたもですが、なによりもフリンジ付きの網マフラーが印象的なスタイル。マフラーは寒さをしのぐための小物としても有効ですが、上手に選ぶと冬ファッションのメインにもなります。冬にしか楽しめないマフラーファッション、その日のスタイルによって楽しんでいきましょう。3. チェック柄でカジュアルにホワイトとイエローを上手に組み合わせたきれいなスタイルに、印象深いチェック柄のマフラー。チェック柄はカジュアルに見せてくれるので、スポーティに見せたい時にはぴったりの柄です。色の組み合わせもマッチしていて、まとまっています。4. 同じ素材と色で組み合わせこちらはトップスと同じ素材と色を組み合わせた、一見マフラーに見えないスタイル。トップスと同じものを選ぶことで、マフラーの存在と印象をできるだけ薄くすることができますね。スッキリ見せたい時や、シンプルに組み合わせたい時に使える手段です。5. 『バーバリー』チェックで決める!全身バーバリーチェックで決まっているこちら、今年の新作カラーのデザイン。マフラーだけでも上品さを感じさせてくれるチェック柄です。さすがバーバリーチェック!ホワイトとブルーの組み合わせも清潔感がありインパクト大。6. 新しいマフラーの形私もJ.W Andersonの似たようなタイプのマフラーを持っていますが、本当に首周りを温めてくれ、邪魔にならずスッキリとしたスタイルに決まります。こちらのかたのように、ワンピースと同じ色を選ぶと、セットスタイルのように見えてスッキリと決まっています。マフラーを強調したくない時やスッキリまとめたい時は、絶対的におすすめの新しい形のマフラーです。いかがでしたでしょうか?暖かさとスタイルの融合を楽しめるマフラーは、冬だけに楽しめるオシャレ小物。単なる防寒アイテムに留まらず、着るひとの個性やセンスを引き立て、季節感やコーディネートにアクセントを添える存在として、幅広いシーンで愛されています。ぜひ自分スタイルで、マフラーをお洒落の1つとして楽しんでください。写真・文 平野秀美
2023年12月24日ヨーロッパ在住のファッションジャーナリスト、平野秀美さんのファッションスナップレポートです。ブランドバッグもいいし、個性的な形のバッグもいい!ということで、今回はファッションウィーク期間中に気になった個性的なバッグたちをピックアップしてみました。1. 風呂敷のようなバッグで目を惹くかわいらしいファッションがとっても似合っているこのかたのバッグは、風呂敷のような可愛らしい形。また色もパッと目をひくオレンジです。全体がモノクロで統一されているからこそ、メインアイテムとして注目したくなりますよね。2. カラーバランス最高のクラッチカラーの選びかたが最高!なかなかグリーンのクラッチバッグを選ばないと思うのですが、服や小物とまったく異なる色にすることで、なんとも言えない相乗効果が生まれ、全体の印象が一段とオシャレに見えますよね!このグリーンのクラッチバッグ、大きめでより目立ちます。3. 『ルイ・ヴィトン』の超個性的なショルダーバッグ!?よくみると、『Louis Vuitton』というロゴが見えるオシャレすぎるショルダー。これはネックレス?それともバッグ?と目を疑ってしまいます。どちらにしても、一般的なサイズや形では無いのは確かです。高級ブランドがつくるデザインは、私たちがまったく想像つかないことをするので、面白いですよね!4. 『ロエベ』のウエストバッグ定番ではありますが、やはりロエベのこのタイプのバッグは重宝します。サイズと色がとってもオシャレです!邪魔にならずポイントカラーになって、全体のスタイルを引き立ててくれています。ひとつあればいろんな場面で活躍してくれそうですよ!5. 『アクネ』のコロンとしたハンドバッグ淡い色と形が特徴的な『Acne Studios』のハンドバッグ。このかたの組み合わせがとっても魅力的!レッドのオーバーサイズのトレーナーに合わせたグリーンの豹柄スカートにぴったりですよね。6. 運気が上がりそうな形形も色も運気が上がりそうなチャーム型のバッグ。中に何が入るかな?とワクワクしそうなミニバッグです。彼女のようなモダンでシックなスタイルだと黒のクラッチや革系のバッグを選びがちですが、このように遊び心があるバッグも、その日のファッションの雰囲気を変えてくれて楽しい!いかがでしたでしょうか?本日は一風変わった形のバッグをご紹介いたしました。とは言ってもファッションとしては抜群のアイテムでもあるバッグは、定番の形から遊び心ある形まで自分好みに揃えたいですね!写真・文 平野秀美
2023年12月23日東京・六本木にある森アーツセンターギャラリーで、「キース・ヘリング展アートをストリートへ」がはじまりました。東京展のスペシャルサポーターと音声ガイドナビゲーターを務めるのは、俳優の磯村勇斗さん。昔からへリングが大好きだったという磯村さんに、展覧会のご感想やアートについて、お聞きしてきました!磯村勇斗さんがスペシャルサポーター!磯村勇斗さん。キース・ヘリング作《ブループリント・ドローイング》の展示室にて【女子的アートナビ】vol. 320本展は、世界的アーティスト、キース・ヘリング(1958-1990)のアートを体感できる大規模な回顧展です。キース・へリングは、アメリカ・ペンシルベニア州生まれ。1978年にニューヨークのスクール・オブ・ビジュアル・アーツに入学し、1980年代初頭にニューヨークの地下鉄駅構内にある広告板にグラフィティ・アートを描きはじめ、注目を集めます。やがて次々と展覧会が開かれて国際的にも評価が高まり、日本でも展覧会やワークショップを開催。精力的に制作を続けますが、1988年にエイズと診断されます。その後はエイズ予防のメッセージをアートで訴えるなど、31歳で亡くなるまで、アートをとおして社会的な活動も行いました。本展では、初期のサブウェイ・ドローイングや、誰もが見たことのある人気のモチーフが登場する《イコンズ》、6メートルもある大型作品など約150点を展示。絵画だけでなくオブジェクトもあり、展示空間もドラマチックに演出されています。そんな楽しい展覧会の東京展スペシャルサポーターと音声ガイドナビゲーターを務めるのは、磯村勇斗さん。内覧会に登壇した磯村さんにインタビューも行い、展覧会やアートのことなど、いろいろお聞きしてきました!ビビッときました!――昔から、キース・へリングが大好きだったとのことですが、どんなきっかけで好きになられたのですか?磯村さん大学で美術を専攻していまして、アメリカのポップカルチャーを勉強していました。アンディ・ウォーホルや草間彌生さんなどのアーティストのなかにキース・へリングもいて、教科書に載っていたキースの絵を見て、ビビッときたんです。この絵好きだ!と思いました。そこから、彼の絵をどんどん見るようになりました。――どんなところにビビッときたのですか?磯村さん学生時代のことで、作品名をしっかり覚えてはいないのですが、人の集合体のような作品で、人がシンプルに描かれているだけで、絵は止まっているはずなのに、なんで人が動いて見えるのだろう?と思いました。線の効果や、人のちょっとした動き具合だと思うのですが、止まっている絵をこんなにも楽しく見せることができるのだな、と衝撃を受けました。――そんな大好きなアーティストの展覧会でスペシャルサポーターに選ばれて、いかがですか。磯村さん率直にうれしかったです。今まで取材などでキース・へリングが好きですという話をしていたのですが、それが今回このような形でオファーをいただけて、すごくうれしく思いました。はじめての展覧会スペシャルサポーターがキース・へリングなんて、光栄でありがたいです。好きな気持ちを乗せて…――今回、音声ガイドナビゲーターも担当されています。収録はいかがでしたか。磯村さん緊張しました。キース・へリング自身、自分の作品についてあまり説明していなくて、彼が当時どのような思いで生きていたのか明かされていないまま今に至ります。音声ガイドでは、そんな彼の言葉や思いをセリフのように自分が語る部分があります。自分の気持ちをどのくらい入れたらいいのだろうと悩みながら収録しました。特に、セリフの部分をキースに寄せるのか、自分自身の言葉でやるかを悩みましたが、そこはキースを好きな気持ちを乗せながら、自分らしくやりました。――音声ガイドで、印象に残っているストーリーなどはありますか?磯村さんキースの言葉で、「鑑賞者もアーティスト」というのがあり、それが僕たちの仕事も同じだと思いました。映画は映像として完成した時点では90パーセントで、劇場で公開して、お客さまに見ていただき、ようやく100パーセントになると思っています。それと一緒だなと思いましたし、キースの感覚と近いものを感じられました。すべて自分たちで解決して満足するのではなく、余白を残して、しっかり鑑賞者であるお客さまにゆだねるという心が大事だなと思いました。――今回の展示で、特にお気に入りの作品はありますか?磯村さん本当に絞るのが難しいのですが、特によかったのは《ブループリント・ドローイング》の作品群です。暗い展示室の中にモノクロ版画の作品が並んでいるのですが、展示空間づくりも含めてお気に入りです。キースが死の宣告を受けたあと、彼が今までやってきたアート人生を振り返りながら制作したもので、悲しい部分を感じつつも、パワフルで、皮肉な部分もあります。それらを暗く描くのではなく、明るく描いているのがすごく僕の中でしびれました。ぜひ注目していただきたいポイントです。友だちになれそう(笑)――本展では、キース・ヘリングの生涯についても詳しく触れられています。この点について、どう思われましたか。磯村さんキースはパートナーを亡くし、自分がエイズであることも知り、死を感じながら創作活動をしていました。死を知りながら、何かものづくりをするというのは、どんな気持ちだったのだろうか、とすごく考えます。当時描いていた絵を見ると、ものすごくエネルギーがありながらも、どこか寂しさもある。でも、それを悲しく描くのではなく、最後まで色を使って明るく描いて、明るく生きていこうとしていたのではないかと僕は感じました。鑑賞者の立場になり、アートはみんなのため、という想いを最後まで心の中に秘めながら描いたのではないかと思いました。――キースのアーティストとしての活動期間は約10年間でした。磯村さんもデビューして約10年ですが、今回彼の作品を観られて、改めてどう感じられましたか。磯村さん10年という短いなかで絵を描き、それが今の世界でみんなに知られている。彼がもし今生きていたら、どんなふうに作品を作って世の中にメッセージを届けていたのか気になります。キースの作品にはセクシャルな部分など社会的なメッセージもあり、現代でも通用するものです。彼の生きてきた時代と今は全然変わっていないし、彼の絵が僕らにも刺さるということは、今もその問題に向き合わなければならないことだと僕たちに教えてくれます。彼は20代で、すでにいろいろな問題が見えていた。それは、考えられないくらいすごいことだと思います。――磯村さんにとって、キースはどんな存在ですか?あこがれの人でしょうか。あるいは、友だちになりたい人ですか?磯村さん友だちになれそうな感じがします(笑)親しみやすい方なのではないかな、と思います。キースは、小さいころから絵を描くことが大好きで、親にやめなさいと言われても描き続け、どんどん手が止まらず描いてきた人だった。自分も、役者をやりたいといって、反対されながらもずっと口にしてやり続けてきたので、その辺のマインドみたいなものはすごく共感できます。もし今の時代にキースが生きていたら、こういう話をして「わかる、わかる!」と言い合いたいですね(笑)。いい友だちになれそうな気がします。――キースなどのアートを見ることは、役作りに何か影響していますか?磯村さん俳優業にどうつながっているかはわかりませんが、やはり絵は自分の世界を広げてくれるものでもあり、想像力を掻き立てられて豊かにしてくれるものです。役者も想像力が豊かでないとできないので、それを養う力がアートにはあると思います。グッズも持っています!――ちなみに、キースのグッズもお持ちですか?磯村さんグッズはいろいろ持っていて、ステッカーやファイル、ポーチ、Tシャツ、ジャケット、「光りを放つ赤ちゃん」と「吠える犬」のオブジェクトもあり、全部で十数点は持っています。――お部屋に飾って楽しんでいるのですか?磯村さん赤ちゃんと犬のオブジェクトは自分のなかのお気に入りで、それは部屋の観葉植物の下に置いています。配置を工夫して、気分によって犬に追われている赤ちゃんにしたり、赤ちゃんが追う犬にしたりしてシーンをつくり、寂しい遊びをしています(笑)。観葉植物はヤシ科の大きな葉があるもので、その下に置いているのですが、意外にかわいくて合います。――アートがお好きなんですね。磯村さん小さいころからアートは好きで、家族で旅行に行ったりするときは、必ず美術館に寄るくらいでしたので、その影響で自分も絵が好きになっていました。美術館で絵を見るのも好きですけど、その空間も好きなんです。部屋にアートを飾ると、その好きな空間を家の中で味わえて、自分のプライベートの時間が充実するし、落ち着きます。――最後に、展覧会を楽しみにしている方にメッセージをお願いします。磯村さんキース・へリングの作品は、今の若い人たちも見たことがある人がほとんどだと思います。でも、キースがどんな人なのかを知っている人は少ないと思います。今回の展覧会では、彼がどういう人でどんな人生を歩んできたのか、みなさんが見たことがある絵の背景にはどういった思いがあるのか、といったことを知ることができるチャンスだと思います。ここまでキース・へリングの裏側を解説していく展覧会はなかったと思うので、ぜひ、みなさんに来ていただけるとうれしいです。――ありがとうございました!取材を終えて…キース・ヘリングのTシャツがお似合いだった磯村さん。ご自身でも絵を描いているそうで、アートにも大変詳しく、楽しいお話を聴かせてくださいました。取材後、会場で音声ガイドを聴きながら作品を観たのですが、キースの人生や彼の言葉が紹介され、まるでドキュメンタリー映画を見ているような感覚で作品を鑑賞できました。特に、エイズと診断されたあとのキースの想いや、死について語る部分では涙腺が崩壊。彼の作品と磯村さんの声が重なり、すばらしい鑑賞体験ができました。ぜひ音声ガイドを聴きながら、キースの作品をご覧になってみてください。All Keith Haring Artwork ©Keith Haring FoundationInformation会期:~ 2024年2月25日(日)会場:森アーツセンターギャラリー(六本木ヒルズ森タワー52階)時間:10:00~19:00※金曜日・土曜日は20:00まで※年末年始(12月31日~1月3日)は11:00~18:00※入場は閉館の30分前まで休館日:会期中無休観覧料:一般・大学生・専門学校生¥2,200中高生¥1,700小学生¥700※事前予約制(日時指定券)音声ガイド貸出価格:¥650(税込)※お一人様一台につき撮影:山本倫子
2023年12月23日『300〈スリーハンドレッド〉』や『ジャスティス・リーグ』など、数々のヒット作を手掛けてきたザック・スナイダー監督。最新作は、黒澤明監督の名作『七人の侍』からインスパイアを受け、構想に20年以上かけたオリジナルSF超大作『REBEL MOON:パート1 炎の子』です。そこで、Netflixでの独占配信がスタートしたばかりの話題作について、こちらの方々にお話をうかがってきました。ソフィア・ブテラさん & エド・スクラインさん【映画、ときどき私】 vol. 626壮大な銀河を舞台に繰り広げられる本作で、すべてを支配する銀河の帝国“マザーワールド”にリベンジを誓った主人公コラを演じているのが、映画『キングスマン』に登場する義足の殺し屋でも知られるソフィアさん。そして、冷酷非道で血も涙もない“マザーワールド”の執行官であるノーブル提督をテレビドラマ『ゲーム・オブ・スローンズ』や映画『デッドプール』でも注目を集めたエドさんが演じています。今回は、劇中で激しいバトルを繰り広げるおふたりに、アクションシーンの裏側や現場での様子、そして影響を受けている日本のカルチャーなどについて語っていただきました。―本作では、何と言っても壮絶なアクションが見どころですが、ソフィアさんはダンサーでもあるので、そういった経験が生かされた部分もありましたか?ソフィアさんそうですね。ダンスにも格闘シーンにも振り付けがあるので、そういう意味で類似する部分はたくさんあると感じています。私の場合、学びのプロセスは見ることから始まるので、まずはスタントダブルの方がどういう動きをしているのかを観察するところから取り組みました。ちなみに、ダンスのときは特定のカウントで動いていますが、アクションのときに意識しているのはリズム。言葉で説明するのは難しいですが、頭のなかで「ダダダ、ダダ、ダ、ダダダ」みたいなリズムを感じながらアクションをしているんですよ。とても健全な環境で撮影に挑むことができた―面白い違いですね。対するエドさんも杖を持ちながらのアクションなど、難しさもあったのではないでしょうか。エドさん僕もスタントダブルの方に、いろいろと教えてもらうことは多かったです。なかでも、さまざまな開発に取り組んだのは、杖の持ち方。撮影で使っているものは軽い杖ですが、自宅でトレーニングする際には11キロ以上ある鉄の棒を使って練習しました。ちなみに、実はこの杖にもちゃんと意味合いがあって、絶滅してしまった動物の大腿骨を使っている杖という設定。希少価値の高いものが暴力の象徴となってしまっている様子を描いているそうです。そんなふうに、ザックはすべてに対して説明をしてくれるので、本当に素晴らしい監督だと思いました。―なるほど。細かいところにもこだわりが隠されているとは興味深いですね。ソフィアさんザックは創造性と才能に溢れた天才で、彼の熱意は毎日私たちにも伝わっていたので、とても健全な環境で撮影に挑むことができました。こういう作品で初めて主演を務めさせていただけてうれしかったです。主人公が女性ということもあって、視覚的にも美しい映像が詰まっている作品になっていると感じています。エドはキャラクターを見事に体現していた―また、劇中でのエドさんの見事な悪役ぶりには思わずこちらまでゾクッとしてしまいましたが、ソフィアさんから見たエドさんの素顔を教えてください。エドさんまずは、怖がらせてしまってごめんね!ソフィアさん彼はまさにこの通りの素敵な人ですよ(笑)。実は、エドとはこれまでに共演の話が5回くらいあったもののなかなかうまくいかず、今回ようやく一緒に演じることができたんです。彼は役作りとしてダイエットもしていたようですが、青白い肌と骨格がわかるような顔つきでキャラクターを見事に体現していると思いました。彼がそういう状態を作り上げてくれていたからこそ、私も本当に恐ろしさを感じました。エドさんソフィアのことも怖がらせていたみたいでごめんね(笑)。ソフィアさんでも、そこまで仕上げて役になりきってくれたおかげで、私は自分の緊張感やエネルギーをテイクの間でも維持し続けることができましたし、すんなりと役に入れてとても演じやすかったです。おそらくそういった部分は、画面にもはっきり出ていると思います。本人が考えている以上にエドは素晴らしいことをしていると私は感じました。いつか日本で撮影することが夢―また、ザック・スナイダー監督といえば日本の映画やポップカルチャーから大きな影響を受けている方ですが、おふたりも日本に関して興味を持っていることはありますか?ソフィアさん私が大好きなのは、やっぱり日本のアニメ。なかでも、『聖闘士星矢』や『ドラゴンボールZ』、『攻殻機動隊』、『獣兵衛忍風帖』、『AKIRA』、それから宮崎駿監督の作品などを観て育ちました。エドさん僕は大学で絵画を学んでいたのですが、その際に日本のアーティストから影響を受けたこともありました。大学時代には日本人の学生との共同制作で絵を作ったこともあり、その作品はいまでも大切に家に飾っています。また、僕はいろんな作品のワールドツアーで多くの国を回っていますが、そのなかでも日本が100%お気に入りの場所。みなさんの落ち着きや他人を尊重する気持ちは本当に素晴らしいので、「ほかにもこういう場所がもっとあればいいのに…」と思っているほどです(笑)。以前、日本で撮影するチャンスをもう少しで実現できそうだったこともありますが、いまでも日本での撮影は僕の夢。いつか役に立つ日が来るかもしれないと思って、剣道を学んでいるところです。何かを克服するときは自分のなかでも力を感じる―ぜひ、楽しみにしています!本作では反乱者たちによるリベンジが描かれていますが、もしご自身の人生のなかで何かにリベンジした経験などがあれば教えてください。ソフィアさん生きていると、人生のなかでさまざまなレベルで何かに立ち向かわなければいけないときってありますよね。「リベンジ」というほど強いものではありませんが、いろんなことを克服するときは自分のなかでもより力を感じる瞬間かなと。そういった経験は、これまでもたくさんしてきました。この作品で言うなら、物語やキャラクターを理解して、きちんと自分のものにすることが今回の私が成し遂げるべきことだったと思っています。それはまるでそびえ立つ山のようだったので、どうやってうまく登っていくかということを考えながら演じました。ネガティブな感情は最低限に抑えるようにしている―エドさんはリベンジされる側でしたが、いかがでしたか?エドさん僕は生涯を通して反抗的な理念を持っているような人間で、若い頃から反体制的な主義を掲げながら育ってきました。アンダーグラウンドやサブカルチャーといったものに興味を持ち、自分を非エリートだと思っているので、もし自分がこの作品のなかに実在していたら、きっと武器を持って戦いに出るタイプだったでしょうね!とはいえ、自分はリベンジや復讐といったものにはまったく共感していません。むしろ怒りや悔しさ、恨みといった感情はつねに自分の心から切り離すようにしているほど。それは自分のためだけでなく、相手にとってもそのほうがいいと考えているからであって、ネガティブな感情は最低限に抑えるようにしています。ただ、父親として3人の子どもたちにいろんなことを教える立場になった途端、自分が体制側の人間みたいだなと感じることは最近よくありますけどね(笑)。日本のみなさんとこの作品を共有できることがうれしい―それでは最後に、日本の観客に向けてひと言お願いします。ソフィアさんこの作品は、153日間というとても長い撮影期間をかけて作り上げました。ザック・スナイダー監督が先導してくれたこの映画をみなさんに観ていただけることをうれしく思っていますし、共有できることにすごく興奮しています。インタビューを終えてみて…。劇中では敵対関係にあるおふたりでしたが、撮影時には冗談を言って笑い合うなど、仲の良さが伝わってきたソフィアさんとエドさん。お互いへの信頼関係があったからこそ、激しくぶつかり合うことができたのだと感じました。クライマックスのなかで、最大の見どころでもあるおふたりの手に汗握るアクションシーンは必見です。圧倒的な映像に興奮が止まらない!無限に広がる銀河に誘われ、壮大な世界観と美しい映像が堪能できる本作。圧巻のアクションシーンはもちろん、アウトロー集団たちが繰り広げるドラマにも胸が熱くなること間違いなしです。写真・園山友基(ソフィア・ブテラ、エド・スクライン)取材、文・志村昌美ストーリー巨大帝国“マザーワールド”が支配する銀河。暗い過去から逃げてきた心優しい熱き戦士コラは、惑星の片隅にある平和な村で暮らしていた。ところがある日、帝国の刺客が突然現れ、侵略を開始。コラは侵害されてしまった村人の敵討ちのために立ち上がり、仲間を集める旅へと出ることに。コラが出会ったのは、顔色ひとつ変えずに復讐心を燃やす二刀流使いのネメシスや金でしか動かないクールな宇宙船パイロットのカイを始めとする団結とは無縁なアウトローたち。果たして、寄せ集めの〈チーム・レベルズ〉は冷酷非道で人間味ゼロの提督アティカス・ノーブルを倒し、悪の帝国へリベンジできるのか…。テンションが上がる予告編はこちら!作品情報Netflix映画『REBEL MOON — パート1: 炎の子』12月22日(金)世界独占配信写真・園山友基(ソフィア・ブテラ、エド・スクライン)
2023年12月22日東京・丸の内にある静嘉堂@丸の内で、2024年1月2日から2月3日まで「ハッピー龍イヤー! ~絵画・工芸の龍を楽しむ~」が開かれます。古代から吉祥をもたらすものとして扱われていた「龍」。辰年の2024年、おめでたい龍の絵画や工芸品が静嘉堂に集まります。おめでた気分MAXの展覧会!【女子的アートナビ】vol. 321「龍」が誕生したのは、古代中国。体はヘビ、頭には角が2本あり、口に長いひげを生やした姿で描かれる想像上の動物です。ふだんは水中にひそんでいますが、天に昇って雨を降らせる力などをもつとされ、古くから雨ごいの神としても信仰されていました。そんな龍をモチーフにした作品が本展に集結。企画を担当された静嘉堂文庫美術館学芸員の長谷川祥子さんは、本展の見どころについて、次のように教えてくれました。長谷川さん2024年に幕開けとなる本展は、来年の干支・辰(龍)を祝うテーマで開催するものです。想像上の動物である龍は、東アジアでは吉祥の霊獣として、また皇帝のシンボルとして数多く名品に表されています。このたび、静嘉堂の所蔵品から龍モチーフの作品を、幅広いジャンルから揃えました。これまで公開の機会のなかった“龍たち”も、ここぞとばかりに初登場です。さまざまな表情、迫力あるポーズも楽しい、そして重要文化財2件を含む、意外に()名品揃いの展覧会です。どうぞお楽しみください!anan読者におすすめの作品は…青花黄彩雲龍文盤「大清乾隆年製」銘清時代・乾隆年間 (1736〜95)景徳鎮官窯今回、長谷川さんにanan読者へのおすすめ作品を3点ピックアップして解説していただきました。ひとつめは、景徳鎮のお皿です。長谷川さんこの大皿は真ん中に正面を向いた五爪龍が描かれ、中央には「宝珠」を持つがごとく、「寿」の字を入れた丸文が描かれています。上質なコバルト顔料で、龍とそれを取り囲む炎や雲を濃いブルーで描いて本焼成したのち、今度は清朝で開発されたばかりの、酸化アンチモンによる美しい「レモンイエロー」の顔料を余白すべてに塗りつめてからもう一度焼いています。なんとも濃密なカラー!清朝官窯ならではの逸品なのです。幕末最大の浮世絵派閥、夢の競演!三代歌川豊国(国貞)・二代歌川広重 画《長崎 円やま》江戸時代・文久元年(1861)ふたつめのおすすめ作品は、江戸時代の浮世絵です。長谷川さん異国情緒ただよう、長崎・円山(まるやま)の妓楼(ぎろう)で、男女二人が窓辺に広がる海を眺めています。長いキセルをステッキのようにたてた遊女の打掛は、大海原から立ち上る昇竜(のぼりりゅう)のデザインです。ちなみにこの浮世絵は、国貞が三代歌川豊国と名乗り、歌川派の重鎮として活躍した時期の作品ですが、画面に繰り広げられる見事な景色は、風景画を専門とした二代歌川広重が描いています。一点で、幕末最大の浮世絵派閥・歌川派の競演、“人物の豊国”と“風景の広重”を楽しめる、お得な作品です。皇族の服をリフォーム!?《紺地龍“寿山福海”模様刺繍帳》(部分)清時代 (19世紀)最後のおすすめ作品は、刺繍で装飾された美しい布です。長谷川さん「帳(とばり)」とは、中国文人風の「煎茶会」を邸宅の広間で催す際、茶室の入り口に掛けられた暖簾(のれん)のような布のことです。この羅地(らじ)の絹は、中国皇帝のシンボル・五爪をもつ龍と、さまざまな吉祥文様を各色に染めた色糸による刺繍によって、ことに龍の鱗は金箔の「撚(よ)り糸」による刺繍で装飾されています。限りなく吉祥文様が詰まった“寿山福海”(じゅざんふくかい)という意匠です。この帳は何と、清朝皇族の袍(服)であったものを、煎茶人がリフォームしたものと推定されます。姓名に「龍・竜・辰・タツ・リュウ」でうれしい割引も!長谷川さんの解説、いかがでしたか。ほかにも、迫力満点の橋本雅邦「龍虎図屏風」(重要文化財)と、鈴木松年「群仙図屏風」の屏風対決が見られたり、大人気の国宝「曜変天目(稲葉天目)」も出品されたりと、静嘉堂のスター作品も登場。おめでたい気分を味わえること、間違いなしです!なお、本展では「辰年生まれ」の方、姓名に「龍・竜・辰・タツ・リュウ」がついている方は、同伴者も含めて入館料が200円も割引になります。ぜひ、お友だちやご家族のなかで辰年生まれや姓名にご縁のある方を探し、みなさんでハッピーな展覧会にお出かけください。Information会期:2024年1月2日(火)~2月3日(土)会場:静嘉堂@丸の内開館時間:10:00~17:00※金曜は18:00閉館。※入館は閉館時間の30分前まで休館日:月曜日(ただし1月8日(月・祝)、1月29日(月)は開館)1月9日(火)※1月29日(月)はトークフリーデーとして特別開館いたします。観覧料:一般¥1,500大学・高校生¥1,000中学生以下無料※「辰年生まれ」の方、姓名に「龍・竜・辰・タツ・リュウ」がついている方は、同伴者も含め、本展の入館料を ¥200割引。※他の割引との併用不可。※ご入館の際、証明になるものをご提示ください。
2023年12月22日『ミッドサマー』や『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』などの話題作を次々と世に送り出し、現在の映画界でもっとも勢いがある映画製作・配給会社と言われている「A24」。そこで今回は、日本初公開となる11作品をスクリーンで楽しめる特集上映「A24の知られざる映画たち presented by U-NEXT」のなかからオススメの1本をご紹介します。『ショーイング・アップ』【映画、ときどき私】 vol. 625美術学校に勤める彫刻家のリジーは、間近に控えた個展に向けて作品の制作に追われる日々を送っていた。ところが、大家で隣人でもある芸術家のジョーはお湯が出ないまま修理をしてくれず、家に迷い込んだ鳩の世話まですることになり、思うようにいかない。リジーは創作に集中できないまま、それでも一生懸命に毎日を過ごしていくことに…。昨年のカンヌ国際映画祭のコンペティション部門出品で高く評価されたのち、今年4月に全米で公開された本作。今回は制作秘話などについて、こちらの方にお話をうかがってきました。ケリー・ライカート監督アメリカの“インディーズ映画の至宝”と称され、活躍を続けているライカート監督(写真・左)。12月22日に日本で公開を迎える『ファースト・カウ』に引き続き、本作ではA24と2度目のタッグを組んでいます。そこで、監督から見たA24の魅力や創作活動の原動力、そして女性監督としての苦労を乗り越えてきた秘訣などについて語っていただきました。―舞台となるのは、監督が住んでいるコミュニティでもあるそうですが、モデルとなっている方がいるのでしょうか。監督特定の誰かの話を映画にしたわけではなく、自分たちが知っている多くのアーティストからさまざまなインスピレーションをもらいました。ただ、主人公の隣人であるジョーが大家という設定は、カナダの画家エミリー・カーの経験がもとになっています。というのも、実は最初は彼女の伝記を作ろうとしていたことがあり、大家として収入を得ていた経験があったことを本で読んで知っていたからです。彼女は絵を描く時間を取るために大家になることを選んだのですが、実際は住人の方々からいろんなお願いをされることが多く、全然絵を描く時間が取れなかったとか。そういった失敗談から、本作は日常生活と創作活動のバランスについての物語になりました。―タイトルの『ショーイング・アップ』には、どのような思いが込められていますか?監督まずは、友人や誰かが自分を必要としているとき、そこに「現れる」という意味があります。それから作品づくりをするアーティストにとっては、日々作業台に「向き合う」という意味にもなると思って付けました。こんなにも作り手の願いを叶えてくれるスタジオはない―主演のミシェル・ウィリアムズさんが素晴らしかったですが、ご一緒されるのは4度目となります。現場での様子や監督から見た魅力について、お聞かせください。監督今回、ミシェルとはキャラクターを一緒に模索していくような感覚がありました。そのうえで、彼女は役作りとして実際のアーティストと一緒に時間を過ごして準備をしてくれたり、劇中のアパートで実際に生活をしてみたり、自分の手で作品を作ってくれたりしています。ミシェルといえば、新しいことにトライしたい気持ちが強い方でもありますが、お互いのことをよく知っているからこそ、リスクがあってもいろんな挑戦ができました。天候や共演者が変わるだけでも違ったことを提案してくれますし、さまざまなアイデアも出してくれるので、本当に信頼できる俳優ですね。単純な作業でさえ、ミシェルの手にかかれば絶対に素敵なものになるという安心感もあったほどです。―おふたりの間に長年の信頼があったからこそ、生まれた作品とも言えそうですね。そして、本作を語るうえで欠かせない存在となるのがA24ですが、2作続けてお仕事をされてみていかがでしたか?監督私たちにプレッシャーを与えることなく辛抱強く待ってくださり、これ以上ないほどのサポートをしてくれました。昔から一緒に仕事をしてきた方が何名かいるというのもありますが、とてもいい関係を育ませていただいているので、これからも続いていったらいいなと思っています。こんなにも作り手の願いを叶えてくれるスタジオは、なかなかありませんからね。―ちなみに、A24の作品で監督が好きな作品があれば、教えてください。監督たくさんあって選ぶのが難しいですね…。でも、1本だけ挙げるとすれば、『ムーンライト』です。監督のバリー・ジェンキンスと同じく私もマイアミ出身ですが、彼のような方法で撮影されたマイアミを見たことがありませんでしたから。本当に美しい映画だと思っています。動物たちは私たちの“オブザーバー”でもある―監督の作品は、動物が多く登場する傾向にあり、本作でも鳩などの動物が印象的に出てきます。どういった意図で動物を起用されていますか?監督今回の鳩についてはそこまで深い意味を持たせているわけではなく、リジーとジョーが生活でお互いに関与するきっかけにしたくて入れました。といっても動物を撮影するのは難しいので、本当は避けたいといつも思っているんですよ。ただ、言葉を話さない動物たちとコミュニケーションすることでキャラクターが人間との関係では見せない側面を露わにするので、そこを映したくて登場させているところはあるのかなと。ある意味、動物たちは私たちの“オブザーバー”と言えるのかもしれませんね。―なるほど。本作ではリジーが抱えるフラストレーションについても描かれていますが、それが創作活動のモチベーションを上げている部分もあるように感じました。では、監督にとってインスピレーションの源は何ですか?監督私も若い頃は、リジーのように悩みやフラストレーションが原動力になっていた部分もありました。いまはだいぶ状況も変わりましたが、当時は男性監督たちと同じように女性が映画を作れないことがよくありましたからね。あと、映画づくりというのは、長い時間をかけてパズルを組み合わせていくような作業なので、その過程で見たり聞いたりすることが自分の気持ちに火をつけてくれることも。そういった一つ一つが大事だと考えています。大事なのは、自分を信じる気持ち―思うように映画が作れなかった時期もあったようですが、どのようにしてその壁を乗り越えて、自分なりの道を切り拓いていかれたのでしょうか。監督私は長編の1作目と2作目の間に、12年ほど間が空いてしまったのですが、その間もつねに映画のことを考え、小さい作品でも撮り続けていました。それは、長編が撮れるチャンスがやってきたときにその機会を逃さないように、時間を無駄にしてはいけないと考えていたからです。結果的に時間はかかりましたが、いつでもできる準備が整っていたおかげで次の扉を開くことができました。あと、大事なのは、自分を信じる気持ち。「自分が目指すゴールには価値があるんだ」と勇気を持って進むことが大切だと考えています。ちなみに、これは長年教える立場にいて感じていることですが、「自分のアイデアは素晴らしいから映画にすべきだ!」という姿勢で来ることが多いのは若い男性。それに対して、若い女性はどちらかというと「まだ周りに認められていないから…」と不安そうにしている傾向があると感じています。―男女でそのような違いあるのは興味深いですね。監督でも、若い頃なんて誰だって自信がない人が大半ですよね。「成功するまで、うまくいっているフリをしろ」という言葉が英語にありますが、まさにその通りだなと思っています。待っているだけで「あなたのしようとしていることは価値がありますよ」なんて誰かが言ってくれるわけではないので、年齢に関係なく自分を信じるしかないですよね。日本では、人との輪を大事にしていると感じた―確かに、その通りですね。話は変わりますが、監督は今年の東京国際映画祭に参加するために来日されていましたが、日本で印象に残っていることがあれば教えてください。監督10日間しか滞在できませんでしたが、日本のことは映画を通して30年以上見てきたのですべてが刺激的でした。建築や庭は美しいですし、東京の地下鉄はアメリカの映画館よりも静かだと感じたくらい(笑)。みなさん親切なので、言葉がわからない国で迷子になるなら、日本より最高の場所はないですよね。それと、自己中心的なところが多いアメリカに比べると、人との輪を大事にしている印象ですし、日本のみなさんがしていることには合点がいくことが多いとも思いました。「なんでアメリカではしていないんだろう?」と何度も考えてしまったほどです。あとは、銃社会ではない場所で生きることがどれだけ素晴らしいのかを改めて実感しました。―それでは最後に、日本の観客に向けてメッセージをお願いします。監督自分の作品がほかの国の方々にどのように観られているのかはあまり知ることができないので、とても気になっているところです。それだけにこの作品をみなさんに観ていただけることは本当にうれしく、夢のようなことだと思っています。A24ならではの作品が続々登場!家族や友人との複雑な人間関係を繊細に描いて共感を呼ぶ本作をはじめ、A24が放つ最新作が一挙に堪能できる今回の特集上映。ヒューマンドラマやコメディ、ミステリー、ドキュメンタリーといった幅広いジャンルのなかから、新たなお気に入りの1本を探してみては?取材、文・志村昌美目が離せない予告編はこちら!作品情報「A24の知られざる映画たち presented by U-NEXT」12月22日(金)より、ヒューマントラストシネマ有楽町・渋谷ほかにて4週間限定ロードショー2024年1月26日(金)よりU-NEXTにて独占配信配給:U-NEXT(c) 2022 CRAZED GLAZE, LLC. All Rights Reserved.
2023年12月21日婚活で約1000人の男性と出会い、年下夫を射止めたライター・かわむらあみりがお届けするコラム【ママライフばんざい!】連載第52回は、義両親と接するなかで言われた“ウンザリ発言”をご紹介。こんなパターンはできれば避けたいというエピソードをお届けします。1.ダイエットを勧めてくる【ママライフばんざい!】vol.52彼氏とうまくいき、いざ結婚したら、お互いの両親に会う機会も少なくないはず。そんなときに、もしも相手の親からこちらに注文があったら、「先が思いやられるわ」とウンザリするに違いありません。まずはこんな言葉を投げかけられたという女性のお話から。仕事で知り合った同年代の男性と付き合って、1年ほど経ったAさん。「そろそろ…」という雰囲気になり、自然と結婚の話が出てきました。お互いに一人暮らしで、親の話はあまりしていなかったこともあって、結婚報告に行こうという話になり、いざ当日。その日は彼のお母さんが家でふたりを待っているということで、緊張しながら、彼の実家を訪れたAさん。彼女のことを見るなり、開口一番、彼のお母さんは「あら、あなたちょっとダイエットするといいわね」と言ってきたのだとか。思いがけないその発言を聞いて、顔が歪むAさんに、彼は「緊張しているようだからちょっと打ち解けさせようとして言っただけだよ〜」などと、母親をかばっていたそうです。そんな彼の態度にもムカムカしていたAさんでしたが、なんとかその日を切り抜けたものの、彼と結婚して本当に大丈夫なのかなと困惑。まだ様子見しているのだとか。言葉の真意はわかりませんが、それにしても、初対面であまり言われたくない言葉には違いありません。2.出生前診断を勧めてくる結婚後もアラフォーまでバリバリ働いていたBさん。妊娠がわかってからカラダを気遣うようになり、少しずつ産休までの仕事を整理するようにしていたそうです。すでに独身時代、両家の両親ともに顔合わせも済んでおり、結婚式も済ませていたものの、両家とも家が遠くて普段はあまり親に会う機会は多くなかったそうです。Bさんも夫も、それほど頻繁に実家に連絡をするタイプでもなく、まだ妊娠を伝えていなかったため、「妊娠報告をしよう」ということになりました。まずは夫の両親に報告するべく、家に連絡を入れ、さっそくBさんは夫の実家へ。そこで義母から言われたことは、「年齢も年齢だから、出生前診断したほうがいいんじゃないの?」という言葉。まず「おめでとう」ではなく、Bさんがアラフォーゆえに、子どもに異常がないかどうかを先に調べろということを強制してきたようですが…。どんな子が産まれても大事にしたいと考えているBさんは、義母の一言に「そんなことを言われるなんて!」と怒り心頭。非常にセンシティブなことでもあり、高齢出産だからといって、本人たちの気持ちも聞かずにズケズケとそんなことを妊婦に言ってくる親なんて嫌ですよね。その言葉を聞いて、フォローしなかった夫も役に立たない!と怒っていたBさん。温かくない義両親とは、なるべく距離を置いておくに限ります。3.勝手に掃除するお互いに仕事が忙しいCさん夫婦は、小さいお子さんがいるものの、夫婦で時間のやりくりをしながら、家事や育児を行っていました。Cさんの両親はご高齢ということもあって、出身地の田舎から上京して家にくるようなことはほぼないのですが、Cさんの夫の実家は東京ということもあり、たまに家を行き来するような機会があったのだとか。あるとき、仕事に追われて掃除もままならなかったCさんに、いつものように夫は「無理しなくていいよ。できるほうがやればいいんだから」と言って、かわりに家事をやってくれていた…と、ここまでは、優しい夫の話だったのですが…。休日出勤を終えて夕方に家に帰ったCさんは、びっくり。家の中がピカピカにきれいに磨かれて、整理整頓されていました。夫が掃除するといっても、拭き掃除までは徹底してやらないのに、どうしたんだろうと思っていたら、「母さんが来て掃除してくれたよ」とポツリ。「はあ?」と聞き返すと、夫も疲れてしまって弱音を吐いたら、義母がやってきて家中を掃除していったのだそうです。ありがたいけれど、そこまでして恩を売りたくなかったというCさん。離れているのに、なんだか義両親に肩身が狭くて、よけいに疲れたそうです。結婚となると、必ず相手の親のことがついてまわるものなので、うまくやっていけたらいいのですが…。なるべくストレスフリーで過ごせる家庭になるよう、みなさんの結婚生活がうまくいきますように!文・かわむらあみり©fizkes/Adobe Stock文・かわむらあみり
2023年12月18日ヨーロッパ在住のファッションジャーナリスト、平野秀美さんのファッションスナップレポートです。今回は素敵なインフルエンサーたちのファッションとリップカラーについて、チェックしてみたいと思います!1. 上品でグロッシーリッチなピンク全体を個性的でかっこいいデニム&ボンバージャケットでまとめた彼女は、スタイルに映える上品なピンクカラーのリップをチョイス。このタイプのカラーは、どんなスタイルにも合わせやすいので、一番人気とも言えます。最近はマット系も人気で、TPOに沿って選びたいですね。2. 落ち着いた淡いピンクカラー淡いピンクは一般的に優雅で女性らしい雰囲気を醸し出してくれます。肌になじみやすく、柔らかい印象を与えながらも、品のある華やかさを演出しているよう。まさに彼女の今回のスタイルにぴったりな、派手すぎず、上品を強調するリップカラーです。3. インパクト大なレッドレッドは力強く、自信に満ちた印象をもたらしてくれます。リップの色が強調されることで、強さと積極的で目立つ姿勢を感じさせます。まさにこのかたにぴったりなカラー!さらに、こちらのかたのように、レッドカラーのリップは他の色よりかなり目立つため、強い存在感をもっています。顔全体の印象を一変させ、個性的でセクシーな雰囲気を演出。メイク全体の中でも唇にフォーカスを当てますよね。これにより、他のメイクや服装を引き立てる効果もあります。4. 優しいピンクレッド柔らかで女性らしい印象を与えながらも、程よい明るさや元気さを感じさせるカラーです。優しいピンクレッドは、温かみがあり、肌になじみやすい色調なので、自然な印象を演出しつつも、健康的で元気な雰囲気を醸し出します。真っ赤なレッドが少し苦手なかたは、ピックレッドに挑戦してみるといいと思います。5. 肌の色に近いカラーで肌の自然な色調を引き立てつつ、軽い印象を与えるカラー。他のメイクアップとの相性が良いため、アイシャドウやチークとも調和が取りやすいです。また彼女の場合は、インパクトの強いヘアースタイルを活かしたメイクアップと言えます。6. スタイルと合わせたダーク系ダークな色合いは強い存在感をもっています。唇に深みが生まれ、他のメイクや服装とのコントラストが際立ちます。これにより、個性的でセンセーショナルな印象を作り出します。このかたのように、スタイルに合わせたダーク系のリップカラーは、大人の女性らしさや個性を引き立て、洗練された印象を作り上げます。メイク全体やファッションとの調和を考慮しながら選ぶと、より一層魅力的に仕上がります。リップカラーを選ぶ際には、肌の色、シーズン、イベントの性質、お好みのスタイルなどを考慮するといいと思います。最終的には自分の好みが最も重要なので、自分に合ったカラーを知っておくと、心地よく感じ、自信をもってつけることができ、リップメイクが楽しくなります。写真・文 平野秀美
2023年12月17日