動画配信サービスの普及に伴い、いまや世界各国のさまざまなドラマが気軽に楽しめるようになっていますが、それだけにどの作品を観たらいいのか迷っている人も多いのでは?そんななかでオススメするのは、“映画界の美しき天才”がテレビドラマに初挑戦した話題のシリーズ 『ロリエ・ゴドローと、あの夜のこと』です。現在、監督業から引退の噂もささやかれているこちらの方に、お話をうかがってきました。グザヴィエ・ドランさん(C) Shayne Laverdière【映画、ときどき私】 vol. 5822009年に19歳で映画監督デビューを果たし、映画界の新星として一躍脚光を浴びたドランさん。その後も『Mommy/マミー』や『たかが世界の終わり』など、作品を発表するたびに業界のみならず世界中の映画ファンたちから大きな注目を集めてきました。そんななか、念願のテレビシリーズでは、監督・脚本・製作だけでなく、ドラッグのリハビリ施設から出てきたばかりのエリオットという難しい役どころで出演もしています。今回は、自身が影響を受けたドラマや今後のこと、そして日本への思いについて語っていただきました。―最近、「実は映画よりもテレビのほうが好き」と明かしていますが、テレビドラマを好きになったきっかけについて教えてください。ドランさん僕はもともといろんなものに執着するタイプなので、テレビに対してものすごい執着心がありました。小さい頃は、『バフィー 〜恋する十字架〜』のサラ・ミシェル・ゲラーや『チャームド 魔女3姉妹』のホリー・マリー・コームズに手紙を書いていたこともあったくらい。しかも、エージェントに電話までして「僕の手紙は届きましたか?いつ本人の元に渡りますか?」と聞いていたほどです(笑)。たいていはすぐ切られましたが、なかには優しいアシスタントがいて、「グザヴィエ、元気?手紙は来週彼女が寄ったときに渡すから心配しないでね」と言ってくれたこともありました。そんなふうに、1990年代後半から2000年代初頭にかけて、僕はテレビのアイドルたちの大ファンだったんです。テレビは、自分の子ども時代の一部だった―そのなかでも、ご自身に影響を与えているシリーズはありますか?ドランさんさっきも触れた『バフィー 〜恋する十字架〜』や『チャームド 魔女3姉妹』、あとは『ヤング・スーパーマン』、『ロズウェル/星の恋人たち』。このなかだと特に『ロズウェル/星の恋人たち』には完全にやられてしまい、とにかく夢中でした。それくらいテレビに対しては大きな愛を持っているし、自分の子ども時代の一部になっていたのです。少し大人になってからは、HBOの作品を観るようになりましたが、なかでも『シックス・フィート・アンダー』なんかは信じられないほどパワフルだったなと。「あれはオリジナルじゃない」と言う人もいますが、ほかにはない新しさがあり、現代的でもあったので本当に素晴らしい作品だと思います。決して忘れられない存在だし、僕の長年にわたる映画づくりにもインスピレーションを与えてくれている作品です。―テレビドラマがドランさんのクリエイティビティにここまで深く浸透しているとは思いませんでした。ドランさん映画がテレビに刺激を与えるように、僕はテレビも映画を触発できると感じています。あくまでもストーリーテリングはどちらも同じであって、映画とテレビでは方法やフォーマットが違うだけ。『ロリエ・ゴドローと、あの夜のこと』はテレビということもあり、そこに付随するルールがあるのもわかっていたので、今回は映画的なアプローチは一切しませんでした。といっても、「監督をする」という意味では、映画なのかテレビなのかは特に関係ありません。そこにあるのは物語だけなので、それをとらえて相対するだけです。今回の自分の演技を誇りに思っている―ananwebでは、俳優として出演された『幻滅』で主演を務めたバンジャマン・ヴォワザンさんに取材を行っていますが、「ドランさんとの共演は最高だった」と。その理由は、監督と俳優を両方している方のなかには、自分の現場でなくても監督としての目線を捨てられない人がいるが、ドランさんは100%俳優としていてくれて助けられたからとのことでした。ご自身ではどのように感じていますか?ドランさん確かに僕はほかの監督の現場にいるときは、自分も監督であることや演出については、考えることは一切ありません。あくまでも、役者としているだけ。なぜなら、それは僕の仕事ではないし、そこに踏み入れるべきではないからです。もちろん、とんでもない撮られ方をしたくはないですよ!でも、だからといってそこに自意識を持ち込みたくはないので、まずはきちんと役者をケアしてくれる監督と現場であることは確認したいと思っています。―ちなみに、ご自身が俳優として心がけていることはありますか?ドランさん自分の頭やカラダのなかに入り込み、ほかの役者たちと演技することに集中したいといつも考えています。特に、ほかの監督と仕事をしているときは、自分が監督しているときとは違ってさらに先に行けることがありますから。そういう場面で役者としての成長を感じることができるのです。もちろんいつでもベストは尽くしていて、今回の自分の演技もとても誇りに思っています。でも、もしこの作品でほかの監督が僕を演出していたらまったく違う演技になっていたかもしれないですね。自分を嫌うことも、愛することも抵抗がない―では、今回のように監督と出演を兼ねている作品の場合、現場で意識していることはあるのでしょうか。ドランさん監督と役者の両方をしているときは、まず監督としてあちこちにいなければいけない大変さはありますね。そんななかで自分のシーンを演じている瞬間は、自分を見失ってしまうことも…。そういうときは、僕に対してつねに正直でいてくれる信頼できる仲間がそばにいて言葉をかけてくれるので、「自分は1人じゃない」と感じられています。あと、僕は自分の演技を見て「あそこの自分は嫌だな」とか「もっとシンプルでいいのにやりすぎてるな」と思うことにまったく抵抗がありません。なぜなら、僕は自分を嫌うことに何の問題もないんですよ(笑)。と同時に、僕は自分を肯定して愛することにも抵抗がない。ちゃんとできていれば、自分に対して「これでいいんだよ。まさに必要な演技だった」と言えるんです。―そういった葛藤がドランさんの演技に深みを与えているようにさえ感じます。ドランさん僕は自分の現場でも、ほかの監督の現場でも演じているときはつねにいろんなことを考えていて、それが止まることはありません。なぜなら、その場面に入り込みたいと思っても、そこには照明があり、多くの人がいて、床には自分の位置を示す印があることも全部わかっているので、完全に自分を忘れることは不可能だからです。しかもクリエイターとして、演者として、また一人の人間としてもさまざまな感情を持っていますからね。いまは仕事を離れてゆっくりしたい―つまり役に没頭しつつも、どこか客観的な視点がなくなることはないと。ドランさんだから瞬間的に何もかも忘れて完全に入り込むのは、僕にとっては自分に嘘をついているような気さえしてしまうのです。もちろん努力はしますし、できる限りのことはします。でも、つねにどこかで「やってはいけないこと」と「やらなければいけないこと」に対する意識が残っているのかなと。かといって、ただ実行すればいいわけでもなく、その瞬間を生きて、そこに存在しなければなりません。それが役者の仕事ですから。そのうえで僕が言えるのは、「演じることがとにかく好き」ということです。―今後はどのような作品を手掛けたいとお考えですか?ドランさん今回のドラマの準備や撮影は、人生でもっとも心躍る豊かな経験となりました。と同時に、この作品に全身全霊を捧げ、僕のすべてを語り尽くしてしまったことでむなしさを覚えているところも…。とはいえ、また作品は作りたいと考えていて、実現するかはわかりませんが、実はすでに2つの企画があります。ただ、いまのところその2つ以外は映画もドラマも撮るつもりはありません。それよりも、いまはこの仕事を離れてゆっくり休みたいなと。休息、睡眠、家族、遊び、建築、旅行、グルメ、そして心の健康とセラピーのための時間が必要だと感じています。ずっと休まずに走り続けてきましたから。日本に行ってすべてのことに触れたい―確かにそうですよね…。日本にはドランさんのファンが非常に多いですが、日本に対してはどのような印象をお持ちですか?ドランさん実は日本に行くのは前からの夢で、本作のプロモーションで行くはずだったんですが、直前にいろいろとあって来日する機会を逃してしまいました。これまでも、僕の過去作はほかの主要な国と比べると日本は1年半~2年遅れてリリースされていたこともあって、なかなか訪れることができなかったんです。というのも、場合によっては、日本での公開時期にその2つ先の作品に取り掛かっていたこともありましたから。なので、いまどこかに行けるなら、一番に駆け付けたい場所が日本です。日本の美しさや美学、建築、文化、風景などすべてに触れたいですね。東京はもちろん、電車に乗って京都や大阪にも行きたいなと思っています。僕はアジアに行ったことがないので、来年こそはパーソナルな形でもいいので行けたらいいなと考えているところです。―もし、日本人の監督や俳優、アーティストなどで一緒に仕事をしてみたい方がいたら教えてください。ドランさん日本の文化は僕の世界や生活に長年浸透していて、いろんな日本映画も観てきました。ただ、いますぐに具体的な例が思いつかなくて…準備しておけばよかったな(笑)。でも、是枝裕和監督の作品はほとんど全部観ているほど大ファンです。あと、アニメの場合、もし僕が声優を務めたら一緒に仕事ができるかもしれないですね!―ぜひ、日本とのコラボレーションも期待しています。最後に、ananweb読者に向けてメッセージをお願いします。ドランさんこの作品は素晴らしいスタッフとキャストが心を込めて作ったシリーズで、大きな喜びとやる気を感じながら、精密さを大事に僕ら自身のすべてを捧げて完成させました。それくらい物語やキャラクター造形には、僕らの愛と情熱と興奮が詰まっているのです。僕にとってはいままでで一番誇らしく思っている作品でもあるので、みなさんにも響くことを心から願っています。ぜひ、楽しんで気に入ってもらえたらうれしいです。インタビューを終えてみて…。どんな質問にも一生懸命答えてくださる姿に感銘を受けましたが、ときおりお茶目な表情を覗かせていたのも印象的だったドランさん。今後については気になる発言もありましたが、作品づくりや演技の話をしているときの姿が何よりも楽しそうだったこともあり、クリエイティブに対する溢れる思いを内に秘めていることはひしひしと伝わってきました。いちファンとしては長い目で見守りつつ、これからの展開にも注目していきたいと思います。ドラン作品を語るうえで見逃せない意欲作!ホラーとスリラーの要素を織り交ぜたサスペンスでありながら、同時に人間ドラマの側面も見事に描いている究極のテレビシリーズ。細部にまでこだわり抜き、予想を超えたラストへと突き進んでいく本作は、観る者に新たな衝撃と刺激を与えてくれるはずです。取材、文・志村昌美ストーリー1991年、ケベック州の郊外に暮らすラルーシュ家の長男ジュリアンと妹のミレイユは、向かいに住むゴドロー家のロリエと仲良し3人組だった。ところが、ある夜の事件を境に3人の人生は一変してしまい、ミレイユは秘密を抱えたまま町を離れて家族と距離を置くことに。それから約30年。母が危篤という連絡を受けて、ミレイユが故郷へと帰ってきた。ジュリアンとパートナー、次男のドゥニ、ドラッグのリハビリ施設から出てきたばかりの末っ子エリオットら家族が再び集結。しかし、母が残した予想外の遺言が引き金となり、葬り去られていた嘘と秘密が明かされるのだった。はたして、“あの夜”の真実とは…。目が離せない予告編はこちら!作品情報『ロリエ・ゴドローと、あの夜のこと』<字幕版>全話独占配信中配信:Amazon Prime Video チャンネル「スターチャンネルEX」(C) Fred Gervais
2023年06月06日ヨーロッパ在住のファッションジャーナリスト、平野秀美さんのファッションスナップレポートです。今回はファッションには欠かせないアクセサリーのなかでも、顔に一番近く、印象を左右するピアスのデザインをスナップ!どんなスタイルにピアスを合わせているのか、参考になります。フープピアスは世界中で大人気のようです!こちらは世界的に人気の高いインフルエンサーYOYOさん。太めのフープを、個性的で型破りな上下セットアップで上品に合わせています。シューズやグローブをオレンジのポイントカラーで決めており、全体のバランスがオリジナルティ溢れるスタイルになっています。小さめフープも可愛い!UKシンガーソングライターのエリー・ゴールディング(Ellie Goulding)もフープを上手に愛用していました。小さめのフープとゴリゴリのブレスレットのバランスも面白い!全体的にロックでカジュアルなスタイルのこのときは、小さめのフープピアスをTシャツスタイルに合わせています。ジャラジャラピアスも種類豊富!ビーズのような粒が連なったジャラジャラピアス。ここまで長いと存在感がすごいです!シンプルなオールブラックスタイルだからこそ、ピアスで遊んでいるようです。短めのジャラジャラピアスシルバー系のジャラジャラピアスはよく見かけますよね!全体がピンクスタイルなので、あえてシンプルな色のピアスにしていますが、全身がかなり派手なので、ピアスも存在感をなくさないデザインをチョイスしているようです。胸元に目線を集中させたい時は…こちらのセクシーでスタイリッシュな着こなしは、胸元に視線を集中させるためにピアスはあえて1粒ダイヤモンドで。ぱっくりと開いた胸元にはネックレスが連なっていて、ピアスがシンプルでもダイヤが輝き、ゴージャス感半端ないです。小物使いの天才的スタイルこちらはもう全てが個性的!個性的すぎるサングラスに目が先に行きますが、派手なラメ系スカートの組み合わせがすごい!そんな中でピアスは左右の長さやデザインが異なるアシンメトリーピアスをチョイス。全体的にまとまっているのは、ピアスで使用している色が、サングラスやスカートと同じ系統なので、全体のアクセントになりつつ邪魔になっていないという、最強の組み合わせです。メンズも愛用の揺れるピアス最近ではメンズだって揺れるピアスを愛用している方が多い!こちらはパンクテイストなシルバーピアスですが、ちょい長めで揺れるところがポイント。丸いメガネのキュートなフェイスに辛口ピアスがぴったりです。厚みが重要!?シンプルで大きいシルバーピアス最近はいろんな種類のピアスがありますが、至ってシンプルなシルバーピアスも、厚みがあればかなり目立つ!シルバー系はデニムとの相性もいいので、カジュアルに着こなしたい時はかなり重宝します。いかがでしたでしょうか?本日は海外で見かけたピアスのスナップを紹介しました。日本やアジアでは華奢なデザインが人気ですが、海外はやはりどれだけ目立つかがポイントになるくらい、ピアスの存在感が大きいものが目立ちました。これから新しいアクセサリーをご検討の方には、ぜひ存在感あるピアスもおすすめしたいところです。写真・文 平野秀美
2023年06月03日婚活で約1000人の男性と出会い、年下夫を射止めたライター・かわむらあみりがお届けするコラム【結婚引き寄せ隊】連載第143回は、好意を寄せてきた男性が「嫌な人」とわかり回避した体験談をご紹介します。1.やたらとスキンシップしてきて拒否【結婚引き寄せ隊】vol.143いろいろな出会いがあるなかで、とくにはたらきかけたわけではなくても、相手から気に入られてアプローチされることもあります。でも対応するうちに、だんだん「最低男だった」とわかって断った女性の「イヤな男性を回避できた話」をご紹介します。ひとりでは行けないからと、どうしてもと友達に誘われた合コンに、なんの気なしに参加したAさん。もともと、恋愛したいという気持ちがまったくなかった20代後半のAさんは、いわゆる推し活が充実していて、お気に入りのアーティストのスケジュールのほうが気になっていました。合コンでもふつうに推し活の話をするなど、男性に気に入られようとはしなかったものの、そんなナチュラルさが逆に良かったのか、合コンで出会った男性に好意を寄せられたAさん。相手はなかなかのイケメンで紳士的だったそうで、最初はまんざらでもなかったそう。ですが、その様子を見た男性が調子に乗ってだんだんとダイタンになっていき、やたらとAさんにぴったりくっつこうとしてきたり、肩を抱き寄せてきたりと、密着。いくら合コンの席だからといって、初対面なのに度を超えたスキンシップに怒り心頭のAさんは、「やめてください!」とキッパリと相手を拒否したそうです。まわりからも注目され、相手もちょっとビックリしていたらしいですが、密着してくるような男性なんて、拒否されて当然ですよね。紳士的に見せていただけで、実はただの節操なしなんて、お断りなのも納得です。2.やたらと結婚話をチラつかせて拒否30代半ばのBさんは、映画好きという同じ趣味の友人たちと、ちょくちょく集まっていました。趣味の話はもちろん、仕事の悩みまで話せる男女の友人たちとの時間は、いつもリラックスできる場所として、大事にしていたそうです。そんな知人たちとの場に、あるとき、新しい男性が参加。Bさんと同世代で、偶然住んでいる場所も近く、近所のローカルな話題をして盛り上がっていました。だからなのか、最初からほかの人たちよりもBさんに親しみを覚えて、その日以降、毎日男性は連絡をしてくるのだとか。はじめは趣味が同じということもあって話題も尽きなかったふたりですが、毎日どうでもいいことでも連絡してくる男性が、Bさんにとってちょっとずつ負担になってきたそうで、もちろん相手もそんなテンションの低い状態を把握していたのですが…。次に連絡をよこしてきたときから、「実は早く結婚して落ち着きたいんだよね」とか、「もし付き合ってくれるなら結婚前提がいい」などと、結婚話をチラつかせて口説いてくるようになりました。ふつうに聞けば想いを寄せられて良い話ではと思いつつも、当の本人は、まったくタイプではない男性に1ミリも心が動きません。そんななかで結婚がどうという男性の押しの強さに、うんざりしてしまったBさん。ハッキリと気がないことを伝えて、連絡は途絶えました。後日、別の友人から、「今度はアイツ別の女性を口説いてるよ」と耳にしたBさん。誰でもいいのだなと実感し、断って良かったと思ったそうです。3.くさいセリフを言いすぎて拒否30代前半のCさんは、やっと仕事が楽しくなってきた時期でした。家と会社の往復だけの生活でしたが、仕事だけしている状態をよく“つまらないことの代名詞”のようにたとえられることもありますが、Cさんはむしろそんな生活がスキ。いきいきとしていました。あるとき、職場で人が辞めることがあり、送別会が開かれたので参加。そこに、普段はあまり接点のない部署の男性もいて、話す機会があったそうです。違う部署の先輩にあたる男性から、ひと目で気に入られたCさん。どうやら先輩の好みだったそうで、ぐいぐいアピールしてきたのだとか。送別したくて参加しているのに、アピールしてくる先輩にドン引きし、さらには「こんなに理想の女性が社内にいたなんて」とか、「僕にとっての女神かも」などと、歯の浮くようなくさいセリフを言われたCさん。会が終わるまでは耐えたそうですが、終わるや否や一目散に帰宅したのだとか。後日、社内の人から「大丈夫だった?」と労われたCさんは、実はその先輩が彼女持ちだと知らされ、つくづく逃げて良かったと思ったそうです。相手から気に入られるのはうれしいことに違いありませんが、それが望まない人だったら、しんどいですよね。おたがいに納得できる相手と、みなさんが結ばれますように!文・かわむらあみり©Estradaanton/Getty Images©Three Spots/Getty Images©HD91239130/Getty Images文・かわむらあみり
2023年05月31日近年、国内外の映画界で活躍が目覚ましい存在といえば女性監督。そこで今回オススメするのは、フランス映画界で“ジェンダーニュートラルの時代に突如現れた新星”として注目を集めている次世代の女性監督が手掛けた話題作です。『Rodeo ロデオ』【映画、ときどき私】 vol. 581短気で独立心の強いジュリアは、バイクにまたがるために生まれてきたような人物だった。ある夏の日、彼女は「クロスビトゥーム」というヘルメットを装着せずに、アクロバティックな技を操りながら公道を全速力で疾走するバイカーたちに出会う。そして、ある事件をきっかけに、彼らが組織する秘密結社の一員となった彼女は、超男性的な集団のなかで自分の存在を証明しようとする。しかし、次第にエスカレートする彼らの要求に直面し、コミュニティでの自分の居場所に疑問を持ち始めるのだった…。2022年にカンヌ国際映画祭のある視点部門で上映された際には、審査員たちの絶大な支持を受け、本作のために特別に設けられた “審査員の心を射抜いた”という意味のクープ・ド・クール・デュ・ジュリー賞を受賞。そこで、本作の見どころについてこちらの方々にお話をうかがってきました。ローラ・キヴォロン監督 & アントニア・ブレジさん本作で長編映画監督デビューを果たして大きな注目を集めているローラ監督(写真・左)と、共同脚本を務めるかたわら主人公のジュリアが心を許す女性オフェリーも演じた俳優のアントニアさん(右)。公私ともにパートナーでもあるおふたりに、作品が完成するまでの裏側やお互いへの思い、そして東洋思想から影響を受けていることなどについて語っていただきました。―ローラ監督は子どもの頃から近所で若者がモトクロスをしている環境で育ったそうですが、そのときから興味を持たれていたのでしょうか。ローラ監督以前からバイクには力強さとスピード、そして激しさを凝縮したような一面があると感じていましたが、何よりも自由を象徴する存在だと思っていました。そんななか、2015年にSNS上で目にしたのがクロスビトゥームの映像。彼らのやっていることの華々しさと情熱に加えて、どこかポエティックなものに魅了されて会いに行きました。彼らの強い連帯感や楽しんで練習している姿が純粋に美しかったのもありますが、彼らのなかにパリ郊外で生まれ育った頃の自分を思い出す部分もあったので、そういう意味でも惹かれたんだと思います。―今回は共同脚本ということですが、おふたりでどのように作業されていたのかを教えてください。アントニアさん私たちは仕事でもプライベートでもパートナーということもあり、以前から1つのことを一緒にすることでお互いの結びつきを強くできたらいいなと考えていました。そこでまずは「ローラの無意識のなかにはどんなことがあるのか?」といったことを中心に探りながらシナリオを書くことにしたのです。そういった流れのなかでキャラクターやストーリーについて考えていったわけですが、私はシナリオライターではないので、方法としては伝統的なシナリオの作り方ではありませんでした。それよりも自分たちが日々感じていることから自然と何かをくみ取り、新しいものを作っていくような感じだったかなと思います。あと、私が主に担当したのは、自分が演じたオフェリーのセリフや物事の見方について。これまでの俳優としての経験を踏まえたうえで、私のほうが理解できると思ったので、彼女の会話部分は私が中心に手がけました。アントニアのおかげで自分を見失わずにいられた―ローラ監督にとって、アントニアさんはどんな存在ですか?ローラ監督私にとってアントニアは、言わば“灯台の光”。なぜなら、彼女を見ればつねに自分の居場所がわかるからです。私の場合、シナリオを書くというのは意識と無意識のバランスを取る作業であり、その動きのなかから物語が生まれます。無意識の部分は謎めいていてはっきり見えないこともありますが、それを形にしてくれるのがアントニアです。シナリオを書くうえで、一旦自分を見失うというのも私にとっては大事なことですが、そればかりだとどこかに流れていってしまうことがあります。でも、彼女は海に浮かぶブイのようにそばにいてくれたので、私は完全に自分を見失うことなく、バランスを保つことができました。―素敵な関係性ですね。ジュリアについてもおうかがいしますが、シーンによっては女性性が強調されているときもあれば、男性性が表に出てきているときもあり、非常に興味深いキャラクターだと感じました。セクシャリティについてはあえて明確にしていませんが、どのようにして人物像を完成していったのでしょうか。ローラ監督ジュリアは誰にも止められない川の流れのような強い力を持った特異な存在ですが、同時にとても自由な人物にしたいと考えました。彼女を男性性と女性性の間を揺れ動いているように見せたのは、2つの間で絶え間なく動いているイメージを持たせるためです。ほかにも、劇中の彼女には「生と死」や「夢と現実」の間を行き来させました。そうすることで、ジュリアを誰にも定義することができないカメレオンのような存在にできたと感じています。いっぽうで彼女は他者のカラダに入り込み、相手に変化を起こしながら自分も変異していくウイルスのようなところもあるのかなと。そういう部分が観る人たちの考え方を変える力も持っているのだと思っています。本物の信頼関係がリアルなリアクションを生む―ジュリアを演じたジュリーさんの存在感も圧倒的でしたが、アントニアさんは一緒に演じてみてどうでしたか?アントニアさん彼女と出会ったのは、撮影が始まる3年ほど前のこと。そのときからお互いの経験について話し合ったりしていたので、現場に入る前から親密な関係性ができあがっていたと思います。今回、私の役割というのは、ジュリーと一緒にリハを重ねたり、演劇的なやり方で役作りをする方法を教えたりすることでしたが、彼女はそれらをすぐに自分のものにしてくれました。撮影では競技に挑むアスリートのように精神的にも身体的にも集中力が求められるので、かなり綿密な準備もしましたが、そのおかげで私たちの間に不自然さやぎこちなさというのがまったくない状態にまで持っていくことができたと思っています。―それぐらいの信頼関係がなければ、ヘルメットをしない状態で一緒にバイクに乗るシーンの撮影もできなかったのではないかと感じました。アントニアさん確かに、お互いへの信頼がなければああいうことは不可能だったかもしれません。それに私は役になりきるために、撮影中は自分である意識をなくすような状態にするのですが、そこで信頼関係がなければ、そもそもそういう状況に自分を置くこともできなかったと思います。これはほかの俳優と演じるときにも言えることですが、本物の信頼関係を成立させたうえでさまざまなリスクを取るからこそ、リアルなリアクションやさまざまな思いつきが生まれるのです。決められた枠組みから逃れることをいつも考えている―劇中では男性社会のなかに飛び込んでいくジュリアの姿が描かれていますが、いまだに映画界も男性社会とされています。監督はノンバイナリーであることを公言されてはいますが、女性監督として難しさを感じることも多いのではないでしょうか。ローラ監督映画界はもちろん、世界中がまだ男性中心なので、そのなかで女性が居場所を求めようとすれば、必然的に戦わなければいけません。そういう意味では、私はジュリアと似ているところがあるかもしれないですね。というのも、私は決められた枠組みから逃れ、他人からの期待を裏切ることをいつも考えているからです。そういったこともあって、私の作る映画というのは決してスタンダードになることなく、つねに自由なのかなと。実際、ジュリアもカメラのフレームには収まりきらない存在として描きました。―また、本作に関しては、コロナ禍で読んだ道教や神道の本から影響を受けているところがあるとか。ローラ監督そうなんですよ。そもそも私は昔から東洋思想に興味がありました。なかでも、「生と死はつながっているものであって同じサイクルにすぎない」というような考え方に魅了されています。そして、東洋思想によく見られる水、火、地といった自然に関わるエレメントにも親近感を抱いていたので、この映画でもそこを突き詰めてみたいなと。なので、たとえばジュリアの怒りは真っ赤に燃え盛る火で表してみたり、ブルーを基調にした静かなシーンでは水をイメージしたりしています。そのほかにも、死んだ人間が亡霊として再び姿を現すところなどは、生と死の循環や東洋の死生観を意識しました。撮影現場でも、スタッフやキャストに対して、「私たちは祖先や亡くなった人たちと一緒に映画を作っているんだよ」といった話をよくしたほどです。そういったこともあって、たとえ死んでしまっても残された人たちのなかでより存在感が増していくような様子を作品のなかでも描きました。美的感覚が優れている日本文化は“洗練の極み”―ちなみに、日本に対しても何か興味をお持ちのことはありますか?ローラ監督日本は美的感覚が優れているので、グラフィックや漫画、ホラー映画などにおいて素晴らしい印象が強いです。そして、日本文化といえば細部にまでこだわっているので、“洗練の極み”だと思っています。あとは、日本の人々が持っている恥じらいの気質も素敵ですよね。アントニアさん私がフランスやヨーロッパとまったく違うと感じているのは、日本に流れている時間や季節の感覚。そういう部分も私たちにとっては、非常に魅力的なところです。―それでは最後に、ananweb読者にメッセージをお願いします。ローラ監督女性というのは社会の規範に当てはめられ、周囲からステレオタイプな眼差しで見られがちですが、ジュリアというキャラクターと出会うことで、みなさんにも彼女の自由に生きる力を感じていただけると期待しています。そして、人と違うことは決して悲しむべきことでも、悪いことでもありません。むしろそういう自分に対して自信を持ってほしいですし、周りと違う何かが力となって自由が生まれると私は信じています。アントニアさんいまはさまざまなカテゴリーに区別されてしまう時代ではありますが、逆にこれまでなかったハイブリッドなものを作ることができる余地がある時代のようにも感じています。なので、女性たちには決められた枠の外にもっと出てもらえたらいいなと。抑圧から解放され、世界に向けて新しいものや言葉を生み出してほしいです。止まることなく、自由に向かって走り抜ける!圧倒的な疾走感と迫力に心を撃ち抜かれ、アドレナリンも全開になること間違いなしの本作。ギリギリを突っ走る恐れ知らずのジュリアの姿に抑えていた欲望が沸々とわき上がり、全力でアクセルを踏み込む怖さも吹き飛んでしまうはず。取材、文・志村昌美衝撃が走る予告編はこちら!作品情報『Rodeo ロデオ』6月2日(金)よりヒューマントラストシネマ渋谷ほかロードショー配給:リアリーライクフィルムズ + ムービー・アクト・プロジェクト️(C) 2022 CG Cinéma / ReallyLikeFilms
2023年05月31日ヨーロッパ在住のファッションジャーナリスト、平野秀美さんのファッションスナップレポートです。今回は永遠の憧れブランドの、ミニバッグのスナップをご紹介します。もっと欲しくなっちゃうかも?!目を引くミニトート『プラダ』( PRADA)ミニバッグの中でもミニトートバッグは、軽快でスタイリッシュな印象を与えてくれます。さらに最近目を引くプラダの三角柄がとってもお洒落!必要最小限のアイテムを収納するのに適したミニトートは、ちょっとお出掛けにはもってこいのサイズ。個性的なデザインに上質なレザー『トッズ』( TOD’S)トッズ(TOD’S)は、イタリアを代表する高級ファッションブランド。なかでも靴や皮革製品で知られていて、日本でも根強い人気を誇っていますよね。トッズは裏切らない上質なレザーが常に使用されており、自分へのご褒美や質の良いレザーアイテムが欲しい方にはおすすめ。細部にわたる丁寧な仕上げや職人技術が感じられます。さらに、写真のようにシンプルでクラシックかつ個性的なデザインが多く、カジュアルからクラシックなスタイルまでマッチしますよ!やっぱり欲しい『サンローラン』( Saint Laurent)こちらはサンローランのミニショルダーバッグ。ロゴマークもオールブラックで決めていて、かなりスタイルが決まってます。お出かけのときは最低限のものだけ入れて。両手が空くので、お買い物や荷物が増えそうな場合は、このようなミニショルダーを使用すると便利です。ゴールドが輝かしい『フェンディ』( FENDI)フェンディのラインナップは、バッグ、アクセサリー、靴、衣料品など幅広いファッションアイテムを取り揃えています。しかも間違いのないトレンディでお洒落なアイテムが見つかります。なかでもこちらのミニバッグ、ショルダーにもなるしトートバッグにもなる優れもの。フェンディロゴが大きく書かれてるのも魅力的。王道だからこそ欲しい『クロエ』( Chloe)クロエのCバッグは、クロエを代表する大きいCロゴが特徴的。そのシンプルながらも洗練されたデザインが魅力であり、多くのファッション愛好家やセレブリティに愛されています。クロエらしいフェミニンで柔らかな印象を与えるデザインが、世界中の多くの女性に愛されています。そんなクロエのCバッグのこちらのサイズも必要最低限な物だけ入れたい人にはぴったりなサイズ!可愛いですよね!いかがでしたでしょうか?大人気のブランドバッグの中から、代表的で個性豊かなバッグたちをご紹介しました。自分へのご褒美にぜひおすすめです。写真、文・平野秀美
2023年05月28日渋谷区立松濤美術館で、『エドワード・ゴーリーを巡る旅』が開かれています。『うろんな客』や『不幸な子供』などの絵本で大人気の作家、エドワード・ゴーリー(1925‒2000)。クールでミステリアス、そして残酷な彼の作品をご紹介します!ゴーリーって?『エドワード・ゴーリーを巡る旅』会場風景【女子的アートナビ】vol. 298本展では、アメリカのボストン近郊にあるゴーリーの終の棲家につくられた記念館、ゴーリーハウスで開催された企画展から、「子ども」や「不思議な生き物」などをテーマに約250点の作品が展示されています。エドワード・ゴーリーは、アメリカ・シカゴ生まれの絵本作家です。1歳半から絵を描きはじめ、早熟な少年時代を過ごしたあと、ハーバード大学でフランス文学を専攻。その後、出版社に就職してブックデザインを担当しながら、自作の絵本を刊行します。1962年に自分で出版社を立ち上げたあと専業作家となり、独特の世界観をもつ絵本を次々と出版していきます。絵本のほか、本の挿絵や演劇のポスター、舞台美術も手がけ、トニー賞などを受賞。個展も年に何度も開かれていました。日本では、ゴーリーが亡くなった2000年から絵本が刊行され、今でも若い世代を中心に人気を集めています。子ども時代の絵がうますぎ!『エドワード・ゴーリーを巡る旅』会場風景では、会場写真とともに、いくつか見どころをピックアップしてご紹介します。最初の展示室、第Ⅰ章「ゴーリーと子ども」では、まだ日本で翻訳書が出ていない初期作品や、作家が幼少期に描いた貴重な作品などを見ることができます。ゴーリーは、幼いころから知能が高く、飛び級も2回しているような子どもでした。緻密な絵を描き、すでに10代で絵にテキストを添えた「本」のような形の作品も生み出しています。展示されている絵は、子どもが描いたものとは思えない、完成度が高い作品です。ゴーリーの神童ぶりが伝わります。ブレイクした残酷絵本の原画『エドワード・ゴーリーを巡る旅』会場風景より、『不幸な子供』の原画同じ展示室で、大人気絵本『不幸な子供』の原画も見ることができます。救いようのない結末が待っている残酷なストーリーが展開する絵本ですが、日本をはじめ多くの人々の心をとらえています。本展を担当した渋谷区立松濤美術館学芸員の平泉千枝さんは、ゴーリー作品について次のように教えてくれました。平泉さんゴーリーにとって、子どもは大切なテーマです。作品では、子どもたちがさまざまな不条理に出会う様子が、非常に優雅に洒脱に描かれています。『不幸な子供』では、何不自由なく暮らしていたかわいらしい女の子が、孤児になり、どんどん悲惨な目に遭っていきます。昔の児童書『小公女』であればハッピーエンドになりますが、ゴーリーはそんな期待を裏切り、悲惨なまま終わります。でも、多くの人の心をとらえているのです。また、『不幸な子供』は、背景がかなり緻密に描かれています。あまりに細かく描きすぎて疲れたため、彼は数年間制作を中断していました。ゴーリーの絵本は、文字も彼が自分で書いています。うろん君が登場!『エドワード・ゴーリーを巡る旅』会場風景続く第Ⅱ章「ゴーリーが描く不思議な生き物」では、『うろんな客』の原画をはじめ、不思議でユーモラスな生き物が登場する作品原画が展示されています。ゴーリー作品でも人気の高い『うろんな客』は、長い鼻をもつ黒い生き物が、ある日突然家の中に入り込み、困ったことをしながら居座り続けるストーリーです。この生き物は、日本でも「うろん君」などと呼ばれ、キャラクターとしても大人気。公式図録によると、アメリカでは『うろんな客』をテーマにしたアニメーション製作も企画されているそうです。ユーモラスな生き物は、『音叉』にも出てきます。少女が海の底で出会った怪物は、彼女を守ってくれるような存在ですが、そのために彼女の家族を不可思議な手段で消してしまうという恐ろしいこともします。『ドラキュラ』でトニー賞!『エドワード・ゴーリーを巡る旅』会場風景2階の展示室では、ゴーリーが手がけた舞台美術や書籍、また晩年に住んだゴーリーハウスでの暮らしなどが紹介されています。ゴーリーは、バレエや映画の大ファンで、特にニューヨーク・シティバレエの公演に通いつめ、ほぼすべての公演を観たといわれています。バレエの絵本や舞台美術も手がけ、ミュージカル劇『ドラキュラ』では総合的デザインを担当。そこでトニー賞の衣装デザイン賞を受賞します。また、ゴーリーの作品は多くの人にインスピレーションを与え、日本のファッションブランドやアーティストにも影響を与えています。会場では、アパレルブランドUNDERCOVERによるドラキュラ・モチーフのセットアップも展示されています。本展は、4月8日からスタートしていますが、会場では連日若い人たちがつめかけ、熱心に展示を見ています。ゴーリーの人気について、平泉さんは次のように語っています。平泉さんゴーリーは、さまざまな古典文学を吸収して作品に反映させていますが、日本の『源氏物語』も大好きで、暗記できるほど読み込んでいます。そもそも、グリム童話などのおとぎ話は、人間の歴史や不条理を描き、残酷な部分もあります。それを盛り込んでいるゴーリーの作品は、今若い人の心をとらえています。なぜ惹かれるのか、ぜひ本展でご覧になって、考える機会していただけたらうれしいです。グッズも大人気!1階のミュージアムショップでは、ゴーリーのキャラクターがデザインされたグッズがたくさん並んでいます。こちらも、土日に行くと混雑しているので、できれば平日に行くのがおすすめです。本展は6月11日まで。Information会期:~6月11日(日)休館日:月曜日会場: 渋谷区立松濤美術館開場時間:10:00〜18:00※金曜日は~20:00(最終入館は閉館30分前まで)観覧料:一般¥1,000、大学生¥800、高校生・65歳以上¥500、小中学生¥100、※土・日曜日、祝休日は小中学生無料※毎週金曜日は渋谷区民無料
2023年05月28日ヨーロッパ在住のファッションジャーナリスト、平野秀美さんのファッションスナップレポートです。今回はファッションアイテムのアクセントになるもの、日よけの実用性もあるものなど、帽子のお洒落スナップを紹介いたします。浅めにかぶったハットスタイル古着っぽさが可愛いブラウンのハット。普通に着用したらあたりまえのスタイルに見える帽子も、浅めにかぶって今時っぽい雰囲気を楽しんでいるよう。人気急上昇のキャップスタイルキャップにレースがついたガーリーなものを最近よく見かけます!かっこいいけど可愛いダブルスタイル、1つあればどっちのスタイルも楽しめますよ!パッチワークハットがお洒落シンプルな服装でも、個性的なハット次第で、一気に雰囲気が変わります。言ってしまえば、ハット次第でファッションレベルが変わるとも言っても過言ではないかも。ウェスタンスタイルに似合うハットウェスタンスタイルの象徴的なアイテムのひとつ、カウボーイハット。広いつばと高い頂部が特徴で、日差しから顔や首を保護する役割もあるため、これからの季節にはもってこいの帽子です。ウェスタンスタイル以外でもTシャツにデニムなどのシンプルな服装に合わせても似合いますよ。超特大のつばが個性的!人気の定番デザインのハットもいいけど、たまには写真のように超個性的すぎるデザインはいかが?ハットがあるのとないのでは、雰囲気がだいぶ変わりそうですよね。服と似たような色のチョイスで個性的なハットにして、違和感がないよう、気をつけましょう。ハットのクラウンが浅めのものも魅力的お揃いのハットと似たスタイルが可愛らしいお二人。ファッションウィークでは常にお洒落番長として注目を集めているインフルエンサーの方々。こちらのハットは浅めのクラウン(帽子の山の部分)なので、顔の表情もよく見えるため、ファッション小物として使用することが多い印象です。日焼け防止効果を狙うなら、深めのクラウンがおすすめ。いかがでしたでしょうか?ハットのあるなしで雰囲気がだいぶ変わりますし、ハット次第でその日のスタイルの印象も変わりますね。上手にファッションアイテムを使用してお洒落を楽しんでください。写真、文・平野秀美
2023年05月27日ディズニー初の完全没入型イベント、「ディズニー・アニメーション・イマーシブ・エクスペリエンス」のプレス内覧会に、俳優の風間俊介さんが登場。見どころや楽しみ方など、風間さんにたっぷりお聞きしてきました!風間俊介さんがオフィシャルサポーター!風間俊介さん© 2023 Disney【女子的アートナビ】vol. 297「ディズニー・アニメーション・イマーシブ・エクスペリエンス」は、まるでディズニー映画の中に入ったかのような体験ができる、ディズニー初の完全没入型イベントです。2022年12月に北米でスタートし、日本は海外巡回1か国目となっています。本イベントでオフィシャルサポーターを務めるのは、ディズニーを深く愛する俳優の風間俊介さん。一般公開より一足早くイベントを体験した風間さんを囲んで取材会が行われ、その後にインタビューも実施。ディズニー愛あふれる風間さんのお話を、まとめてご紹介します。心がほわほわ…「ディズニー・アニメーション・イマーシブ・エクスペリエンス」会場風景 © 2023 Disney――まず、全体の感想を教えていただけますか?風間さんまったく新しい体験でした。スクリーンでアニメーションを見るときとも違いますし、ディズニーパークで体験するものともまったく違い、視界いっぱいにアニメーションがあるのです。アニメーションの中に入って、包まれて、キャラクターたちが見ているその世界と同じ世界に立たせていただけるのです。新しい体験ができて、心がほわほわしています。――いろいろな映画が組み合わさっているのが特殊ですよね。風間さん今年はウォルト・ディズニー・カンパニー100周年ですが、この100年でいろいろな作品が生まれていて、それが積み重ねられています。例えば、空というキーワードでは、ダンボやピーター・パン、アラジンとジャスミンが空を飛び、海ではアリエルが泳ぎ、モアナもいます。僕たちの世界にある空、海、風がキーワードになって、作品世界と僕らの世界が結ばれていて、おもしろくワクワクしました。――音楽はいかがでしたか?風間さんクオリティがすごいです。クリアサウンドで、曲も歌声もしっかり聞こえました。ディズニーの作品は、ディズニー・ミュージカル・アニメーションもあり、音楽は作品世界に没入できるキーになっていると思いますが、今回の音響設備はすばらしいものでした。グッときたシーンは…© 2023 Disney――本イベントは、2つのギャラリーで映像を見られますが、まずはギャラリーAで印象に残ったシーンを教えていただけますか?風間さんオープニングの『ライオン・キング』もよかったですし、“アラジンの空”から“ピーター・パンの空”へのつなぎは壮大で、たまらないなと思いました。ディズニー作品は、すべてにおいて、魅力的な壮大さがあります。視界の端までアニメーションがあるので、スクリーンで見たときよりもさらに壮大に感じられ、こんなに違う体験ができるのかと思いました。後半では、ラプンツェルのランタンが上がり「I See The Light(輝く未来)」という曲が流れるシーンがあります。目の前にラプンツェルとユージーンがいて、まずひとつランタンが上がり、空いっぱいにランタンが上がるまで、ゆっくりその光景を眺められるのです。実際にあの瞬間に立ち会ったら、こんな風に見えるのだろうな、というリアルな体験ができました。――今まであまり扱われなかったキャラクターが一瞬出てくるシーンもあるようですが、ファンとしていかがでしたか?風間さんディズニーを深く愛している人たちを喜ばせてくれるような、「ここでこれが出た!」と思わせてくれたシーンがありましたよ。アラジンとピーター・パン、ベイマックスが空を飛んだあと、そこに『ビアンカの大冒険~ゴールデン・イーグルを救え!』が入ってきたのです。あそこはグッときましたし、ワクワクしましたね。お腹いっぱい以上に見たい「ディズニー・アニメーション・イマーシブ・エクスペリエンス」会場風景 © 2023 Disney――ギャラリーBは、いかがでしたか?風間さんモアナやエルサもいいですが、ポカホンタスもよかったです。「カラー・オブ・ザ・ウィンド」では、曲がはじまる前に静寂があり、オールを水に入れるときのチャポンという音や、木々の揺らめきの音から曲に入っていくのです。今回のイベントは、テクノロジーの進化によって可能になった展示だと思うのですが、そのテクノロジーが歓迎されないであろう森や自然を、現代技術を使った映像で体感できるのは、おもしろい経験でした。――リピートして楽しみたいと思いましたか?風間さん二回、三回と見ていきたいですね。視界よりさらに広いところに映像で包み込んでくれるので、すべてを見切れていないです。また、この体験は、いつもできるわけではありません。今後、もしかしたら、また新たなプログラムであるかもしれませんが、単純に今の期間を逃したら、もう今の作品は見られませんよね。そう思うと、お腹いっぱい以上に見ておきたいです(笑)。「ディズニー・アニメーション・イマーシブ・エクスペリエンス」会場風景 © 2023 Disney――アニメーターズ デスクの展示などもありましたね。風間さん「ディズニー・アニメーション・イマーシブ・エクスペリエンス」を体験したうえで、最後にアニメーターズデスクが置いてあるんですよね。技術が進歩しても新しいことに挑戦しても、それは机から生まれるものだと思うし、アニメーターたちの線一本からスタートするのだと思う。すごいものを見せてもらったあと、あの机が置いてあることの意味に、胸が熱くなりました。きっといろいろなものが進歩したとしても、いつもスタートは人間のイマジネーションから、アニメーターの描く線一本からスタートするのだろうと思います。その届け方や過程は変わっても、原点は変わらないのだと思います。「ディズニー・アニメーション・イマーシブ・エクスペリエンス」特設ショップ © 2023 Disney――本イベントでは、グッズも盛りだくさんです。缶バッジから純金カードまでありますが、どんなグッズが気になりましたか?風間さんひとつ、見せてもらったなかで、アニメーションの背景だけ載っているグッズがあったのです。例えば、パークで購入するグッズはすごくかわいらしくて、パークを楽しむのに特化しています。また、ディズニーストアで売っているものは、ディズニーの世界観を存分に楽しめるものです。でも、展覧会などのグッズは、年齢を重ねた者たちにも日常使いできる、落ち着いたグッズが多々出てきます。ちょっと一歩引いたようなグッズが、最高に魅力的ですね。よく見ないとディズニーとわからない、そんなグッズにときめきを覚えます。今回、グッズのレシートは長めになるかと思います(笑)。自分ががんばる理由になっている© 2023 Disney――ディズニーは新しいものに挑戦し、多様性のある作品もあります。改めて、ディズニーの変わっていく勇気、変わらない核について、語っていただけますか。風間さん文化面では、むしろ一貫していて変わっていないと思います。昔からディズニーは、常にマイノリティのことを描いていると僕は思います。例えば、ダンボははるかに耳が大きくて、ほかの仲間とは違う身体的特徴があるがゆえに、はじかれていく。そんなダンボだからこその輝き方をしています。多様性やマイノリティに対する思いは、信念でやり続けてきたのだと思います。時代により見せ方は変わり、技術的な進化は取り入れて、時代の先頭に立ち、でも信念はぶれずに変わらない。その変わるものと変わらないもののバランスがすごいと思いますし、見習いたい。柔軟でありたいと思います。――風間さんにとって、ディズニー・アニメーションはどんな存在ですか?風間さん僕も、エンターテインメントの仕事をさせてもらっていますが、プロがやる仕事は、細部までこだわって届けるのだということを、いつも見せてもらい、感動しています。自分もこれくらいの熱量で届けないときっと届かないのだろうな、と思わせてくれる。自分ががんばる理由になっている、そんな存在です。――次、ディズニーに何をしてほしいと思いますか?風間さんディズニーは、よく王道といわれますが、いつも挑戦しつづけて、それが後に王道になったと思います。なので、この100年も挑戦しつづけ、たぶん100年の先も考えていると思う。ディズニーが150周年を迎えたとき、僕はたぶん90歳なのですけど、150周年一緒に祝わせてくださいって思っています(笑)。元気に過ごして、90歳のとき、世界中のディズニーパークを闊歩していたいですね(笑)。――最後に、このイベントをどんな風に楽しんでほしいと思いますか?風間さん見にくる、聞きにくる、のではなく体感するのが正解なのかなと思う。ウォルト・ディズニー・カンパニーのイマジネーションの根源は、アニメーションにあり、アニメーションからはじまり、ここまでの名作が生まれたという歴史を感じることができるイベントだと思います。ここにきて、終わった後、いろいろな作品をもう一度見たくなると思います。取材を終えて…芸能界きってのディズニーファンとして知られる風間さん。イベントを体験されたばかりの風間さんは、感動が全身からあふれ出ていて、本当に楽しそうに見どころやディズニーの魅力を語ってくれました。そんな風間さんが激推しする楽しいイベント「ディズニー・アニメーション・イマーシブ・エクスペリエンス」、ぜひ訪れてみてくださいね!©2023 DisneyInformation会期:~8月31日(木)※会期中、展示エリア拡大につき前期・後期に分かれています。前期:4⽉29日(土・祝)~6⽉27日(火)後期:6⽉28日(水)~8⽉31日(⽊)会場:前期:森アーツセンターギャラリー/後期:森アーツセンターギャラリー&スカイギャラリー開館時間:10:00~22:00(ただし、7/4、7/11 の火曜は17:00 まで)*入場は閉館の1時間30分前まで観覧料:【前期平日】一般/大学生・専門学校生¥3,000、高校生・中学生¥2,000、小学生¥1,000【前期土日祝】一般/大学生・専門学校生¥3,200、高校生・中学生¥2,200、小学生¥1,200【後期平日】一般/大学生・専門学校生¥3,600、高校生・中学生¥2,200、小学生¥1,200【後期土日祝】一般/大学生・専門学校生¥3,900、高校生・中学生¥2,500、小学生¥1,500※本イベントは入場開始時間に合わせた完全入れ替え制。(本イベント後期のスカイギャラリーを除く)※チケットは事前予約(日時指定)制。ご予約された入場開始時間までにご来館ください。
2023年05月27日婚活で約1000人の男性と出会い、年下夫を射止めたライター・かわむらあみりがお届けするコラム【結婚引き寄せ隊】連載第142回は、なぜか恋が進展しない女性が思いがけず男性から敬遠されてしまうNGモードをご紹介します。1.恋も仕事も張り切りすぎる【結婚引き寄せ隊】vol. 142「いいな」と思う男性が現れたり、前から気になる男性がいたり。どうにかがんばってアプローチをしているつもりなのに、なかなか恋が進展しない女性がいます。もちろん相手の男性の好みではなかったとか、タイミングが合わないといった理由も考えられますが、実は女性側が恋が叶わない言動をしていることも…。そんなNGモードのひとつめは、恋も仕事も張り切りすぎる女性です。独身時代、私自身もそういった時期がありましたし、婚活していた女友達や恋愛相談をされたときの女性のタイプを見てみると、意外にもこういったタイプの女性の恋がうまくいかないことが少なくない印象。とくになんにでも一生懸命全力でぶつかっていくようなタイプや、久しぶりのトキメキを感じた男性につい舞い上がってしまうタイプなどは、アプローチのバランス感覚がうまくいかず、男性が好意を重荷に感じてしまうこともあるようです。また、仕事を頑張らないよりは頑張っているほうがプラスの印象なのは言うまでもないものの、ちょっとずつ関係性を築いていきたいのに、女性側からのパワーを感じすぎてちょっと後退りしてしまうという男性も。頑張る女性に惹かれる男性も多いのですが、「守ってあげたい」と思わせるような保護本能をかきたてられる女性に、本能的に惹かれやすいという男性もいるようです。2.妙に気を配りすぎるなぜか恋が進展しないふたつめのタイプは、妙に気を配りすぎる女性。まわりのことをよく見ていて、気が利く人が多く、そんな女性はむしろモテるのではと思いながらも、案外そう簡単に恋が実りやすいというわけでもないようです。その理由として、いわゆるあざとい系の女性は、気が利くタイプの女性のことをうとましく思うことがあったり、男性からもちょっと八方美人のように映ってしまうところがあったり。どこにいても気を配るタイプの女性は、人によって態度を変えることは少ないものの、その点が逆に「誰に対してもいい顔をしている」などと、誤解されてしまったという場合も。とはいえ、男性の性格によっては、いろいろと気遣いしてくれる女性がうれしい人もいるはずで、気になる相手の好みをよく探っておくことで、思わぬ誤解を避けられることもありそう。さらには、気を配るタイプの女性自身が、アプローチしても手応えがないと、「またうまくいかないのかな」「迷惑になったらいけないから」といった具合に、本当はあと一歩というところで、気疲れして引いてしまうということもあるようです。いま自分がどのような状態にいるのか、信頼できる第三者にもアドバイスしてもらえると、安心ですよね。3.恋の駆け引きを勘違いしている最後は、恋のかけひきを勘違いしている女性です。なかでも昔からよく聞くのは、男性はハンター気質だから、追う恋が好き。だから、どんなに好きでも、なるべく男性から追わせるように仕向ける、という作戦です。よく恋愛のノウハウ本とかにもそんなことが書かれていたことがありましたし、なんとなく男性ってそういうもんだというイメージが一般的にも定着している節があります。でも、男性が追ってくるなんて、よっぽど女王様気質の女性か、本当に相手の男性に気持ちがない女性だけのはず。たとえばLINEの返事は即答しないとか、会ったらあえてそっけなくするとか、連絡したくても限界まで我慢するといった女性もいますが、それって、どこまで効果的なのでしょうか。確かに、情熱のままとんでもない行動に出てしまいそうなら、ちょっとは気持ちにフタをしたほうがいいです。しかし、相手をじらすためのテクニックと思って自分で自分を抑え込むと、ただ、疲弊するだけ。さらには「俺には気がないだろう」と勘違いさせることもありますし、相手から来させる労力を使わせるため、男性が本当に多忙なときは、わずらわしく思われること必至。これでは、うまくいくものもいかなくなります。よく男性の状況を見極めて、アプローチできるといいですよね。自分では精一杯のことをやっているつもりでも、実は相手は異なる印象を持ってしまうこともあるかもしれません。気になる人が出てきたときは、自分の気持ちに素直に動けるといいですね。みなさんの想いがうまくいきますように。文・かわむらあみり©RapidEye/Getty Images©SDI Productions/Getty Images©brusinski/Getty Images文・かわむらあみり
2023年05月24日ヨーロッパ在住のファッションジャーナリスト、平野秀美さんのファッションスナップレポートです。もうすぐ梅雨の時期ですが、実は海外では雨の日でもサングラスはファッションやUV対策としても愛用されています。本日は梅雨の季節でも愛用したいお洒落なサングラスをピックアップします。ラウンドタイプで柔らかな印象にラウンドタイプのサングラスは、個性的でおしゃれな印象を与えてくれるのと同時に柔らかな印象が特徴。一般的には、顔のフォルムが面長タイプの方に相性が良さそう。丸いフォルムが対称的なバランスを作り、柔らかな印象に見えるようです。キャットアイの三角サングラスでトレンディに独特で斬新なデザインのキャットアイの三角形サングラス。ファッションスナップを撮影していると、ストリートでもよく見かける人気のデザインで、他のサングラスとは一線を画します。若者やファッションインフルエンサーなどがよく使用している人気のスタイル。映画に出てきそうな個性的すぎるサングラスファッションショーなどではよく見かけますが、普段なかなかショップでも見かけないような個性的すぎるサングラス。人と異なるファッションを好む人にはもってこいのアイテム!サングラスはとっても目立つので、色や形を変えるだけで雰囲気がガラリと変わります。丸いサングラスが今熱い!最近さらによく見かけるのが、小さめの丸いサングラス。ボヘミアンやヒッピーなどのスタイルだった丸い形のサングラスは、最近ではトレンディでクラシックでレトロで上品さをも感じます。バリエーション豊富で、大きめのレンズや細いフレーム、異なる色など本当に種類豊富。自分のファッションに合わせて選んで楽しめそう!形がさまざまなサングラスこのふたつのサングラスは、印象がレトロで1970年前後を彷彿とさせる雰囲気。サングラス次第でその日のファッション全体の印象が変わるといっても過言ではないくらい、インパクトを与えてくれます。雨の日だって楽しくおしゃれしたいですもんね!自分好みのサングラスを複数持っていると、お洒落の幅も広がりそう。いかがでしたでしょうか?自分の顔の形や好みのスタイルに合うサングラスを見つけて、自分らしい個性的なルックスを楽しんでみてください。サングラスは梅雨の時期だってUV対策になるし、お洒落にも見えるアクセサリーとして重宝します!写真、文・平野秀美
2023年05月21日トレンドカラーのグリーンをはじめ、近年ではピンクやブルーなど色とりどりのカラーパンツが登場しています。そんなカラーパンツの良い点は、はくだけでお洒落になるところ。ですが、その一方で色の主張が強いあまり、カラーパンツだけが悪目立ちしてしまう失敗コーデもたくさんあります。今回は、こんな風に着こなすのはダサ見え確定!カラーパンツのやってはいけないコーディネイトの特徴をご紹介します。カラーパンツはシャツインNG!カラーパンツはそれだけで主張が強いアイテム。そのため、トップスをシャツインすると360度全方向からパンツだけが目立ってしまいます。パンツが目立つということは、そこに視線が集中するので脚の長さ、脚の太さなどスタイルに対する視線も集中するので注意が必要です。特に初めてカラーパンツを取り入れるというかたは、できたら着丈の長いトップスもしくは、カーディガンやジャケットを羽織ってお尻や腰まわりのラインを隠しましょう。そうするとカラーパンツも悪目立ちすることなくコーデに馴染みます。また、個人的におすすめしたいカラーパンツは立体的なシルエットを作るセンタープレスやタックパンツです。薄手でゆったりしたイージーパンツで色モノを取り入れると、ややカジュアル過ぎる印象に。安易に白黒を合わせると失敗する!お次のNGコーデは、とりあえず白or黒のトップスを合わせた着こなし。もちろん変ではありませんし、安定でハズレのないコーデと言えるでしょう。ですが、カラーパンツの色によっては色のメリハリが強く出てしまって、アクの強い着こなしに見えてしまう可能性があるので注意してください。とくにビビッドなレッド、ブルー、イエローやグリーンといった原色系のカラーパンツに白や黒は、お洒落な着こなしでいう“ニュアンス感”のない着こなしになりやすいです。もし、そうした白黒&原色コーデをする場合は、カーディガンやジャケットのどこかに柔らかい色のベージュやライトグレーなど、強い色同士を馴染ませてくれるニュアンスカラーを採用してください。もし重ね着や羽織ものを取り入れないワンツーコーデ(トップスとボトムスだけで構成されたコーデ)をする場合は、先にお伝えしたようなグレー、ベージュ、ブラウンやネイビーといった彩度のやや低い色と合わせると良いでしょう。カラーパンツはコーデの配色バランスがカギこの他には、コーデ全体が淡すぎる色でまとまっている着こなしも失敗しやすいです。つまり、ポイントとなるのは配色のバランス。色みが淡すぎると野暮ったくなるので、引き締め色を使う。反対に色みが強すぎると主張が強くなるので柔らかい色を投入する。このバランスを整えることでカラーパンツコーデはお洒落になります。ぜひ、参考にしてみてくださいね。イラスト、文・角佑宇子
2023年05月20日ヨーロッパ在住のファッションジャーナリスト、平野秀美さんのファッションスナップレポートです。本日はファッションウィーク期間中にヨーロッパで見つけた、イケメン達のファッションをチェックしてみました。パリでも自己流ファッションが熱い! / マーク・ゲーリングMarc Goehringマーク・ゲーリングはファッションディレクター兼スタイリスト。ロングブーツにデニムを大胆にインしたスタイルが印象的。よく見るとブラックのネイルもしていて、彼流ファッションが今熱い!これからどんどん男性ネイルも普及していきそうですね!Instagram@marcgoehringカラーを上手に使った上品スタイルメインとなるグリーンを多彩に楽しませてくれているスタイル。ポイントカラーのパープルが印象的!上品なスタイルで、カラーをこんなに使ってるのにまとまっているなんて、かなりのファッション上級者!こんな上司がいたら、大人気で困っちゃいそうですね。ジャケットinジャケットステラ マッカートニーのショーの会場で見つけたイケメン。いかにもお洒落さんっぽい印象は、着こなし方にポイントが!?アウタージャケットはボトムスと合わせたデニムで、中のジャケットは印象をガラリと変えてしまう清楚なジャケット!小物使いもひとつひとつお洒落で参考になります。シンプル is ベスト笑顔が素敵な北欧のイケメン。スタイルは至ってシンプルなんだけど、長身に大きめのバッグ、そして素足が見えるパンツの丈の長さがお洒落ポイント!着飾ってお洒落に見せても良いけど、シンプルに自分自身を楽しんでいるところが好印象。ピンクヘアで個性爆発!オールブラックスタイルでクールに決めた全身とは反対に、一瞬で目を引くピンクヘアがポイント!カラフルなスタイルだとヘアカラーの印象も弱くなってしまいそうですが、ブラックとの相性の良いピンクは、かなり効いたポイントカラーになっています。いかがでしたでしょうか?ヨーロッパの至る所で見つけたイケメンたちのファッションをチェックしてみました。イケメンとは顔がいいという意味よりも、今回出会ったイケメンたちは、自分自身を愛してスタイルを楽しんでいるような印象が強く感じました。今後も世界のイケメンスナップをお楽しみに!写真、文・平野秀美
2023年05月20日東京・天王洲にあるWHAT MUSEUMで、高橋龍太郎コレクション『ART de チャチャチャ ―日本現代アートのDNAを探る―』展が開かれています。本展では、日本屈指のアートコレクター、高橋龍太郎さんが集めたコレクションのなかからセレクトされたアート作品を展示。音声ガイドを担当された柴咲コウさんのコメントや、コレクターである高橋さんのお話、会場風景やカフェなどもご紹介します!柴咲コウさんが音声ガイド!柴咲コウさん【女子的アートナビ】vol. 296高橋龍太郎コレクション『ART de チャチャチャ ―日本現代アートのDNAを探る―」展では、アートコレクターで精神科医の高橋龍太郎さんが集めた約3,000点を超える作品から、33作家の作品約40点を展示。横尾忠則や杉本博司、鴻池朋子、山口晃など、国内外のアートシーンで活躍する作家たちが手がけた見ごたえある多彩な作品が紹介されています。本展の音声ガイドを務めたのは、俳優・歌手・企業家など多方面で活躍されている柴咲コウさん。柴咲さんが展覧会に寄せたコメントもご紹介します。現代アートの振興、普及へ多大な貢献をされている精神科医・高橋龍太郎さんのコレクションから選ばれた作品が並ぶこの作品展はアートに触れるだけではないトキメキを感じます。来場された方の特別なひとときに、自身のナレーションが音声ガイドとしてお役にたてることをとても嬉しく思います。各作家さんが日本の伝統文化などを再解釈し新たに表現した作品から浮き出てくる情景やストーリー。文章を語りながら私自身も現代アートのDNAを探っていきたいと思います。なお、WHAT MUSEUMでは、公式アプリをダウンロードすれば、無料でガイドを聴くことができます。日本の現代アートはおしゃれ!高橋龍太郎さんプレス内覧会では、コレクターの高橋龍太郎さんが登壇。本展への思いを語ってくれました。高橋さん今回の展覧会では、日本に関係する和テイストの作品を集めています。日本の現代アートの作家たちは、本当にさまざまな意味でおしゃれです。「いき」という言葉につながります。哲学者の九鬼周造は、主著「いきの構造」で、日本の「いき」は媚態と意気地、諦めの3つの要素から成り立つとしました。その「いきの構造」があってこその現代アートだと私は思っています。日本の現代アートは、国際的にはガラパゴス文化扱いになっている部分もありますが、私は世界中の人たちに、日本の作家たちが生み出す多様性ある作品を理解してほしいと思っています。作家たちは、力量がありながら世界につながりにくい状況を、そのおもしろがりかたで生き抜いています。その「いきさ加減」を本展で発見していただきたいです。レントゲンを見ながら描いたドクロも登場!高橋龍太郎コレクション『ART de チャチャチャ ―日本現代アートのDNAを探る―』展 会場風景では、いくつか展示作品をピックアップしてご紹介します。1階の展示室は、本展のために壁が黒く塗られ、作品が浮かび上がるような形で展示されています。さまざまな作品がありますが、共通のテーマは生命と自然。例えば、杉本博司さんの作品《陰翳礼讃》は、谷崎潤一郎の小説と同じタイトル。この作品では、ろうそくの一生が表現されていて、その生命を感じることができます。鴻池朋子《無題》2010 ©Tomoko Konoikeまた、2階の展示室、SPACE3に入って目に飛び込んでくるのは、頭蓋骨が描かれた鴻池朋子さんの作品。かなり大きなドクロで、ドキッとします。この展示室のテーマは、日本の文化と風俗。鴻池さんの襖は、ご自身のレントゲンの頭蓋骨を見ながら描いたそうです。日本の伝統的な襖に大きなご自身の頭蓋骨、その周りに鹿がいて、後ろには山が描かれています。奇妙な組み合わせですが、黒いドクロがおしゃれな雰囲気にも見えます。山口晃《何かを造ル園》2001 ©YAMAGUCHI Akira, Courtesy of Mizuma Art GallerySPACE4では、山口晃さんの作品が3点登場。油彩画の《何かを造ル園》では、現代の日本人や昔の人が何かをつくっている様子が描かれています。その隣では、人が悩んでいる顔も描かれ、何かをつくるのに思い通りにいかないというシニカルな様子も伝わる作品です。ライブで作品制作を見られる!作品制作中の能條雅由さんまた、WHAT MUSEUMの1階SPACE2では、公開制作:能條雅由『うつろいに身をゆだねて』が同時開催されています。作家の能條さんによる新作が展示されているほか、この場に能條さんが滞在し、新たな作品を公開制作していきます。こちらで新しく生み出された作品は、空いている壁に次々と展示されていく予定。作品の生まれる瞬間を見たり、また作家とコミュニケーションをとったりすることもでき、さらに完成した作品のなかから気に入ったものを購入することも可能です。※新作の販売はwebにて行われます。※能條さんの滞在日程については、公式SNSでご確認ください。⾼橋龍太郎コレクション『ART de チャチャチャ ー⽇本現代アートのDNAを探るー』展と公開制作:能條雅由『うつろいに身をゆだねて』は、8月27日まで開催。見終わったあとは、おしゃれなカフェへ!WHAT CAFEの店内アート鑑賞を楽しんだら、ぜひWHAT CAFE(ワットカフェ)も訪れてみてください。運河に面した開放的でおしゃれな空間で食事やドリンクを楽しみながら、若手アーティストたちの作品を見ることができます。WHAT CAFEで展示されている日比谷泰一郎さんの作品例えば、こちらは日比谷泰一郎さん(1987年生まれ)の作品。日比谷さんは、天王洲のパブリックアートも手がけている方で、街中で彼の作品を楽しむこともできます。なお、ここに展示されている作品は無料で鑑賞でき、好きなアートがあれば買うこともできます。数万円台で買える作品もあるので、はじめてアートを買う方にもおすすめ。WHAT CAFEでは1か月ほどで展示の入れ替えがあります。現在の展示は5月21日まで。作家が参加するワークショップなどのイベントも開催されているので、最新情報は公式サイトでご確認ください。Information会期:~8月27日(日)会場:WHAT MUSEUM 1階SPACE1および2階開場時間:火~日 11時~18時(最終入場17時)月曜休館(祝日の場合、翌火曜休館)観覧料:一般¥1,500、大学生・専門学生¥800、高校生以下無料※オンラインチケット制※同時開催の展覧会観覧料を含む
2023年05月19日女性にとって、人生の大きな転機のひとつといえば結婚。そこで今回オススメするのは、「新世代香港映画特集2023」で上映される映画から、偽装結婚と本物の結婚との狭間で揺れ動くアラサー女性の姿を描いた注目の1本です。『私のプリンス・エドワード』【映画、ときどき私】 vol. 580香港のプリンス・エドワード地区にある金都商場(ゴールデンプラザ)。ここは結婚式に必要なドレスや小物、結婚写真の撮影依頼などが格安で揃えられるショッピングモールとして知られていた。ウェディングショップで働くフォンは、交際しているウェディングフォト専門店のオーナーであるエドワードと同棲中。ある日、フォンはエドワードからプロポーズを受けるが、実は10年前に中国大陸の男性と偽装結婚しており、その婚姻がまだ継続していることが発覚する。偽装結婚の離婚手続きと結婚式の準備を同時に進めていたフォンだったが、自分の心が無理していることに気がつくのだった…。2019年に中国の批評家が選ぶ中華圏映画の年間1位に選出され、“香港のアカデミー賞”とも言われる金像奬でも新鋭監督賞と音楽賞の 2 冠に輝いた本作。そこで、こちらの方に制作秘話などについてお話をうかがってきました。ノリス・ウォン監督本作で長編デビューをはたし、香港映画界でも注目を集めているウォン監督。今回は、香港における偽装結婚の実態や自身の体験、そして結婚制度に対する思いなどについて語っていただきました。―まずは、「結婚」という題材を描こうと思ったきっかけから教えてください。監督子どもの頃から結婚に対しては、ファンタジーのような素敵な印象が前からあったので、いつか結婚をテーマにした作品を書きたいというのはありました。そんななか、私がこの脚本を書いたのは、ちょうど30歳のとき。香港では30歳前後の女性が結婚していないと、「なんで結婚しないの?」「いつ結婚するの?」と聞かれるので、私もまさにそういう状況だったのです。―本作では結婚だけでなく、偽装結婚も同時に描いている構成がおもしろかったです。そのアイディアはどこからきたのですか?監督私が大学で映画制作を学んでいたとき、同級生は私以外みんな中国の大陸からやってきた学生でしたが、実はそのなかの1人から偽装結婚を持ちかけられた経験があったのです。彼は香港の居住権と身分証明書がほしかったそうで、もちろん断りましたが、そこまでする真意は何なんだろうと。そのあたりに面白さを感じていて、前々から探求したいと思っていました。ちなみに、その彼とはいまでも仲のいい友達です(笑)。―すごい経験ですね。香港では偽装結婚の問題がニュースにもなっているようですが、いまでもよくある話なのでしょうか。監督以前は、非常に多かったようですね。なので、この物語でも主人公が偽装結婚をするのは10年前に設定しました。当時は、香港へ移住したい大陸の中国人にとって、一番手っ取り早い方法が香港人と結婚することだったのです。ただ、希望者が多くてなかなか相手が見つからないという問題があり、そのときに彼らが頼みに行ったのが香港の私立探偵会社。私も実際にそういう会社を調べましたが、かなり商売繁盛していたそうです。偽装結婚のリサーチも自ら行った―取材の過程では、面白いエピソードなどもあったのでは?監督実際にたずねて行っても、彼らは商売柄あまりいろんなことを話せないことがわかったので、次は新聞の広告から探すことにしました。というのも、香港の新聞には「結婚相手募集」の広告がたくさん掲載されているからです。そこに電話をかけると、いわゆる“仲介人”につながるので、「どういった情報を提供しなければいけないのか」など、必要な条件についてリサーチしました。ところが、話を進めていくうちに、本当の応募者ではなく映画を撮ろうとしていることがバレると、すぐに電話を切られてしまったこともありました。―ちなみに、通常の広告と偽装結婚の広告では、見分け方というのがあるのでしょうか。監督もちろん、「偽装結婚」という言葉は使われていませんが、夫や妻を求めている人に向けた広告のなかで、お金に関する表記が強調されているような場合は、おかしいなと感じます。先方は「あくまでも縁結びに対する報酬です」と主張していますが、料金についての書き方ですぐにわかるものですよ。―なるほど。また、劇中では結婚に対する鋭いセリフが散りばめられており、非常に興味深かったですが、それもご自身の経験をもとにしたものですか?監督セリフについては、私が日常生活でいろんな人と接した際に得たものが大半だと思います。普段の私はわりと物静かということもあり、周りの人たちがどういう会話をしているのかをいつも観察しているので、それらを参考にしています。そういった影響もあるのか、私はたくさんのセリフを書くのが大好きなタイプの脚本家。プロデューサーや先輩からは「セリフが多すぎる」と言われることもありますが、私の作品にセリフが多いのはそういう理由です。結婚制度に対して、否定的だった時期もあった―本作でも、これだけはどうしても入れたいと思ったセリフはありました?監督強く印象に残っているシーンは、オープニングで主人公のフォンと恋人が話しながら会社に戻っていく場面。フォンが買った亀を見て、男性が「水槽から水槽へ見事な救出劇だ」というようなセリフを彼女に言うのですが、時間内に入れるのが難しそうだからカットしようとしたんです。そしたら、2人から「やめてください!ここは僕たちにとって大事なセリフです」と言われてそのままにすることにしました。というのも、このセリフはフォンの未来を暗示するメタファーのような意味合いがあったからです。いま振り返ってみると重要なセリフだったなと感じるので、2人には感謝しています。―冒頭から注目ですね。本作を観て「結婚とは何か」について考える女性も多いと思いますが、この作品を経たいま、監督自身にとって結婚とは?監督結婚を描いた映画の多くは、最後に男女が結婚してハッピーエンドとなりますが、実は私はそのような考え方には反対なんですよ。というのも、以前の私にとって結婚とは女性を縛る制度のように感じられており、結婚に対して否定的だったからです。実際、私たちの母親世代の女性たちは結婚によって多くのことを諦めてしまった世代で、すごく残念なことだと思っています。だからこそ、この映画ではそういう部分を少し皮肉りたいという気持ちで作りました。なので、恋人であるエドワードも、あまりいい結婚相手ではないようなキャラクターにしています。ただ、この映画の撮影が終わってから2年経ったいまは、結婚に対して考えが変わったところもあるんですよ。結婚よりも、いい相手と出会うことのほうが重要―どのような変化があったのでしょうか。監督これは映画を撮っている最中に気がついたことですが、大事なのは結婚するかしないかではない。それよりも、その女性にとっていい相手と出会えればそれでいいのではないかということです。なので、最初に「結婚は女性を縛っている」と言いましたが、制度としていいか悪いかは関係ないといまは考えています。ちなみに、この作品を香港で公開した際、さまざまな議論が巻き起こりました。特に男女で意見が分かれたのですが、結婚の準備をしている男性のなかには恋人に対して「この映画は絶対に観てはダメ。観たら僕たちは別れてしまうかもしれない」と言った人までいたそうです(笑)。―男女で感想を言い合うのは面白いかもしれないですね。では、日本についてもおうかがいしたいのですが、日本にいらっしゃったことはありますか?監督2019年に父が亡くなったあとのことですが、実は母と2人で3か月ほど大阪に行き、一緒に日本語を勉強したことがありました。私の母は20年近く日本語を学んでいたので、日本語が非常にうまくて学校でも上級者クラスに入っていたほど。若い学生たちのなかで楽しそうにしている母を見て、私もうれしかったです。どんな問題にも、勇気を出して立ち向かってほしい―監督も日本に滞在するなかで、思い出に残っていることといえば?監督日本はとにかくすべてオンタイムで、みんなきちっとルールを守っているのが印象的でしたね。毎日8時に起きて学校に行き、一生懸命勉強したので、まるで中学生の頃に戻ったような気分でした(笑)。いろんな国からやってきた人たちと友達になれたのも楽しかったので、また大阪に戻って日本語の勉強を続けたいなと思っています。―ということは、もしかして日本を舞台にした映画の構想などもあるのではないかなと。監督私は母と違って入門クラスでしたし、3か月で飛躍的に日本語が進歩したわけではないので、すぐには難しいかもしれません。でも、ある香港人が京都にやってきて、そこでいろんな出来事が巻き起こるような映画をいつか撮れたらいいなとは考えています。―楽しみにしています!それでは最後に、フォンと同世代のananweb読者にメッセージをお願いします。監督人は誰でもそうですが、日常生活のなかでたくさんの問題と直面しますよね。でも、困難にぶつかったときこそ、一旦冷静になって「自分が求めているものは何か」についてじっくりと考え、それから実行することが大切だと思っています。フォンもそれまではいろんな問題に対して立ち向かうことができなかったのですが、勇気を出して解決しようとしたおかげで、自分が求めているものを手に入れられたのではないかなと。そういう意味で、私はこの作品はハッピーエンドだと思っていますが、みなさんにもそういうふうに取り組む姿勢が大事だと伝えたいです。大事なのは、周りに流されずに自分を見つめ直すこと!結婚や年齢にとらわれるあまり、つい後回しにしがちなのは自分の心が本当に求めているもの。そんな日々を送るなかで、本作は自分自身に問いかけるきっかけと気づきを与えてくれるはずです。取材、文・志村昌美続きが気になる予告編はこちら!作品情報『私のプリンス・エドワード』(新世代香港映画特集2023)5月19日(金)より新宿武蔵野館ほか全国順次ロードショー配給:活弁シネマ倶楽部️(C)2019 MY PRINCE EDWARD PRODUCTION LIMITED. All Rights Reserved.
2023年05月18日絶大な影響力を持ち、いまや世界を動かすほどの可能性も持ち合わせているインフルエンサー。現在は、さまざまなジャンルで個性豊かなインフルエンサーが数多く活躍していますが、その1人が“中国全土でナンバー1インフルエンサー”として注目されているドキュメンタリー監督の竹内亮さんです。そこで今回は、まもなく開催される映画祭「竹内亮のドキュメンタリーウィーク」の見どころや中国の知られざる魅力についてご紹介します。初公開作品から人気作の続編までが一挙に公開!【映画、ときどき私】 vol. 579これまでにドキュメンタリー監督・番組プロデューサーとして、多くの映像制作を手がけてきた竹内さん。過去にはテレビ東京の『ガイアの夜明け』や『未来世紀ジパング』、NHKの『世界遺産』や『長江天と地の大紀行』などに携わってきました。その後、2013年に中国人の妻と中国に移住し、翌年には南京市で映像制作会社を設立。日本に住む中国人や中国に住む日本人のように異国の地でがんばる人たちに密着した『我住在這里的理由(私がここに住む理由)』を制作して大きな反響を巻き起こします。中国の大手動画サイトbilibiliやYouTubeなどでの動画再生回数は、4年で6億回を突破したほど。中国最大のSNSとされるWeiboでは、2017年から5年連続で「影響力のある十大旅行番組」にも選ばれています。さらに、竹内さんの総SNSフォロワー数はWeiboや抖音などを合わせると630万人を超えており(2023年5月時点)、Weibo旅行関連インフルエンサーランキングではなんと全国で1位。日本人にもかかわらず、名実ともに中国全土でもっとも人気のあるインフルエンサーの1人と呼ばれています。過酷な長江源流に10年振りに再挑戦今回のイベントでは、そんな竹内さんが自信を持って日本に届けたい4本が一挙に上映。まず1本目は、本邦初公開となる完全劇場版『再会長江』です。全長6300キロにもおよび、アジア最大の大河にして“中国の母なる大河”とも称される長江へ10年振りに向かいます。北極、南極に次ぐ地球第三の極地と呼ばれるチベット高原を以前訪れた際、「長江源流の最初の一滴」が撮れなかったことに対して後悔の念を抱いていた竹内さん。本作では、中国の変化をとらえるとともに長江源流に再挑戦する姿が映し出されています。また、中国への留学が決まっている小島瑠璃子さんがナレーションを務めたことでも話題となり、注目を集めているところです。中国大手メディアでは報じられなかった真実を知る続いては、『お久しぶりです、武漢』。竹内さんが降り立ったのは、2020年1月に新型コロナ対策として、人類史上かつてない規模のロックダウンが実施された街・武漢です。ロックダウン解除直後で感染リスクがあるなか、周囲の反対を押し切って武漢に入った竹内さんは10人の武漢市民に密着。中国大手メディアでは報じられない真実の武漢を映している本作は、2020年6月の配信直後に中国全土で大きな反響を呼びました。今回は、その3年後を追加取材した特別版となっています。3本目の『大涼山』で取り上げているのは、中国でもっとも貧しい地域のひとつと言われている秘境。四川省の山奥にある断崖絶壁の村には、世界第2位の経済大国とされる中国のイメージとは程遠い原始的な生活を営む少数民族が住んでいます。本作がとらえているのは、いまの日本では見ることのできないような光景から現代社会のなかで必死に生きようとする彼らの姿、そして子どもたちの涙に隠された思い。中国で2000万回再生、YouTubeで500万回再生された『走近大凉山』に新たなシーンが追加され、見応えも十分です。ファーウェイによる驚きの世界戦略の真相に迫る最後は、『ファーウェイ100面相』。本作で追いかけているのは、3年前に「国家安全保障に関わる」として、トランプ前大統領から名指しで批判された中国通信機器企業・ファーウェイです。竹内さんは、ファーウェイと「撮影内容には一切干渉しない」という約束を交わしたあと、日本を含む世界13カ国を周り、世界各地に散らばる20万人のファーウェイ社員を撮影。撮影期間は、なんと3年にもおよんでいます。ここでは、ファーウェイによる驚きの世界戦略の真相に迫っており、興味深い内容が満載です。日本とは同じアジアであるにもかかわらず、まだまだ知らないことが多い中国。本イベントでは普段見ることのできないリアルな中国を体感できるだけでなく、新たな魅力にも気づかされるラインナップが堪能できる絶好の機会となっています。中国は、面白くて飽きないフシギな国そして今回は、竹内さんから特別にananweb読者へ向けてメッセージをいただきました。みなさんは“中国”と聞いて、どんなイメージを持ちますか? 「怖い」「汚い」「不自由」といった感じではないでしょうか?私は中国に移住してすでに10年が経ちますが、私が感じた中国は、「明るい」「人情」「自由」です。なぜこれほどまでに違うのか?それはみなさんが「マスコミによって作り上げられた中国」しか知らないからです。実際に中国に住んだことのある日本人は、ほぼ私と同じ印象を持ちます。いままでも、そしてこれからも、好むと好まざるとにかかわらず、日中は永遠の隣人として付き合っていかなければなりません。日中関係のトラブルの多くは、互いの文化を理解しないところから始まります。だからこそ、ぜひみなさんに私の作品を見ていただきたいと思っています。バッシング目線ありきではない、普通の庶民の目線から見た中国はきっと、いまみなさんの頭のなかにある中国とはまったく別のものです。さあみなさん、私の映画を通して、この面白くて飽きないフシギな国を旅しましょう!作品情報「竹内亮のドキュメンタリーウィーク」期間:5月19日(金)から5月25日(木)場所:角川シネマ有楽町
2023年05月18日いくつになっても胸のトキメキは欠かせないものですが、「最近キュンとしてないなぁ」と感じている人も多いのでは?そこで、そんな欲求を満たしてくれるオススメのTVアニメとしてご紹介するのは、現在放送中の『山田くんとLv999の恋をする』です。今回は、こちらの方々にお話をうかがってきました。水瀬いのりさん & 内山昂輝さん【映画、ときどき私】 vol. 578単行本と電子書籍の累計発行部数は200万部を突破し、ananマンガ大賞の第13回大賞にも輝くなど、人気急上昇中の本作。ネットゲームが原因で予想外の失恋をしてしまう女子大生・茜と、他人とのコミュニケーションが苦手なゲーマーの男子高校生・山田が繰り広げる“難攻不落の恋”を描き、反響を呼んでいます。今回は、『Re:ゼロから始める異世界生活』や『映画ドラえもん のび太と空の理想郷(ユートピア)』に出演の水瀬さんが茜を担当し、『HUNTER×HUNTER』や『呪術廻戦』に出演の内山さんが山田を演じています。そこで、お互いの印象やそれぞれの恋愛観、そして最近キュンとした出来事などについて語っていただきました。―まずは、本作に出演が決まったときのお気持ちや作品に対する印象をお聞かせください。水瀬さん異世界や魔法使いなど、特殊能力がある役が多かったなか、茜のように“普通の大学生”を演じられるというのは新鮮な感覚でした。なので、オーディションで合格したと聞いたときは、すごくうれしかったです。でも、「自分に務まるのかな?」という不安な気持ちになったこともありました。それでもいまは、なるべくたくさんの方から愛されるヒロインになれるようにがんばろうと思って演じています。内山さん僕は出演が決まってから原作をしっかり読ませていただいたんですが、おもしろくて、どんどん続きが読みたくなる作品だなと思いました。アニメーションになったら、また違う魅力が生まれるだろうなとも感じられたので、アフレコが始まるのが楽しみでしたね。キャラクターとしては高校生ということで、自分の過去の記憶を糸口にキャラクターを作っていこうかなと考えていましたが、僕の高校時代はだいぶ遠くなってしまいました(笑)。大学生活を想像しながら楽しくお芝居をしている―ということは、ご自身の経験も生かされている部分もあるのでしょうか。内山さん山田くんは無口で不愛想ではありますが、必要以上にいい人に見られようとすることなく、そのままでいるタイプ。そこが特徴だと考えましたが、そのときに思い出したのは、高校時代の自分。人に評価されるかどうかは気にせず、けっこう傍若無人に生きていましたからね(笑)。昔の自分を振り返りながら演じていたところはあったと思います。水瀬さん私自身は大学生活を経験していませんが、「合コン」とか「サークル」といった聞いたことがあるフレーズがたくさんあったので、「学業もがんばりながらプライベートも楽しんでいる子かな?」と想像しながら楽しくお芝居をしています。ゲームのなかに関しては、年齢も性別もバラバラのプレイヤーたちと一緒にいるので、そこはいろんな方と出会う自分の環境に近いものがあるように感じました。「こんな表現力もあるのか」と驚かされた―おふたりは2015年の『心が叫びたがってるんだ。』でも共演されていますが、相手役のキャスティングを聞いたときはどのようなお気持ちでしたか?水瀬さん私は山田くんが内山さんだと聞いたとき、「そうでしょうね!」と思いました。イメージから何の誤差もないというか。とはいえ、そうなると自分のほうが山田くんよりも年上の役なので、「はたしてどこまでできるのか」という心配もありました。ただ、内山さんとは過去にも別の作品でご一緒したことがあったので、人見知りしなくてもいいという意味ではよかったです。内山さん僕は、「本当に大人になったなぁ」と思いました。って、親戚のおじさんみたいですけど(笑)。水瀬さんいやいや、5歳くらいなのでそこまで離れていないですよね!内山さんでも、最初にちゃんと共演したときは、高校卒業してすぐくらいの印象だったので、そこからいろいろとキャリアを積んできた現在がすごいなと。昔とは違う大人感を見事に出されていたので、「いのりちゃんってこういう方向性の表現もやるんだ」と知って、幅広い技術を感じました。本当に、何でもできちゃうんですね!水瀬さんあまり言うと、逆に信憑性がなくなるからやめてください(笑)。でも、今回は内山さんの山田くんがいたからこそ、いろいろと挑戦できたと思っています。「難攻不落の恋」をしたときの攻略法とは?―恋愛に関して、ご自身が演じたキャラクターと似ているところや共感したところはありましたか?水瀬さん茜はプライドもありますが、強くて、正直さもあるキャラクター。しかも、シチュエーションによっては怒ってもおかしくないのに、ひねくれたり歪んだりすることなく、それを発散させられるのはすごいですよね。それに比べると私は、心のなかでモヤモヤを育てて、怪物になってしまうタイプですから…。内山さん怪物!?そんなところあったの(笑)?水瀬さんけっこう根に持ってしまうところがあるんですよね…。相手にそういう意図がなかったとしても、少し強く聞こえてしまうだけで一気にテンションが下がったり…。周りを心配させないようにできる強さがある茜より、自分のほうが子どもだなと思います。内山さん僕は、単純に高校生の山田くんが大学生の茜と知り合えていいなと。自分が高校生のときは、同級生が文化祭に年上の彼女を連れてきたときなんてすごい話題になって、みんなが盛り上がってたこともありましたから。自分にはそんなことがなかっただけに、うらやましかったです(笑)。―本作では「難攻不落の恋」がテーマとなっていますが、もし自分も難しい相手に恋をしたら、どのように攻略しますか?水瀬さんやっぱり大事なのは、相手の印象に残るようなことをすることでしょうか。といっても、これは恋愛リアリティショーを見て感じたことなので、ちょっと違いますかね…。内山さん(笑)。ちなみに、恋愛リアリティショー的目線ではどうなんですか?水瀬さん私の性格的にグイグイいけないほうなので、それを逆手に取って「あの人とあまり話せてないな」と思ってもらうことで印象に残すみたいな感じですかね。内山さんなるほど。僕は、どうせ難攻不落なら当たって砕けろ精神でストレートにいって、コミュニケーションを取ろうとするかなと思います。ちゃんと中身を見てもらえるとうれしい―真逆の方法ですが、どちらも効果はありそうですね。では、自分がされたらうれしいことは?内山さんそれも普通に正面突破で来られたらいいんじゃないかなと。遠回りするのではなく、食事とかお茶に誘ってもらえたらいいですね。ぜひ、みなさんもガンガン行きましょう(笑)。水瀬さん私のように誘えない系の女子は、きっといまガクッとしていますよ…。私はどちらかというと、ガンガン来られるほうが難しいかもしれません。というのも、会話が楽しいというのが大前提なので、話のなかでポジティブなワードを自然に入れてもらえたらうれしいです。見た目を褒めてくれるよりも、そのほうが中身を見てくれている感じがします。内山さん見た目を褒めるのはダメですか?水瀬さんうーん、女心はいろいろありますから…。内山さんつまり、見た目よりも中身を見てほしいと。水瀬さん見出しになりそうな言葉ですね(笑)。でも、確かに見た目だけじゃなくて、中身にも興味を持ってもらえているんだなとわかると、自己肯定感も上がる気がします。内山さん、外見ばっかり見ていませんか?内山さんあははは!でも、会ったばっかりの人だと、すぐには中身までわからないですからね。特に、仕事中とかはプライベートと違う場合もあるだろうし。水瀬さん確かに。恋愛って難しいですね…。茜にはずっとキュンとしている―ちなみに、最近おふたりがキュンとした出来事はありましたか?水瀬さんこの前、映画館で『ドラえもん』を観ていたとき、周りが子どもだらけだったんですが、上映が終わったときに隣にいた子がお父さんに「もう1回観たいね!ありがとう」と言っていたんです。キュンとするのと同時に、自分が子どもだった頃、両親にちゃんとお礼を言えてたかなと。その姿に入場料以上の価値をもらいました。私もちゃんとそういう言葉を伝えられる人になりたいなと改めて教えてもらったところです。内山さんそんないいエピソードはないなぁ。そもそも、最近キュンとしていないですね(笑)。でも、この作品にはキュンとしましたよ!特に後半ですが、山田くんと茜以外のキャラクターたちの心の動きも描かれているので、そこにも胸キュンポイントはたくさんあります。―では、本作でキュンとしたシーンといえば?内山さん実は、僕はずっと茜にキュンとしているんですよ。水瀬さんそうなんですか?それはうれしいです!内山さんというのも、茜って優しいし、問題が起きてもポジティブに切り替えようとするので、ああいう人が身近にいたらいいだろうなと思いました。茜は応援したくなるいいキャラクターですし、僕はめっちゃ好きです。山田くんが待っていると思ってがんばってほしい―それでは最後に、ananweb読者に向けてメッセージをお願いします!水瀬さんいつも多方面に注意を払ったり、仕事とプライベートの切り替えが難しかったりと、私には想像もできないような環境下で働いている方が多いと思うので、みなさんには尊敬の気持ちでいっぱいです。そのなかで心がクタクタに疲れてしまうときもあるかもしれませんが、その先には山田くんが待っていると思ってがんばっていただけたらと。みなさんのことを応援しています!内山さん高校時代の同級生に子育てをしながら働いている友達がいるので、いろいろと話を聞くことがありますが、その両立は本当に大変だなと感じています。でも、誰かと交流しているだけで心がほぐれることもあるので、やっぱり友達は大事にしたほうがいいなと。これは僕自身にも言えることですが、仕事ばかりで同じ業界の人とだけずっといるとその業界のルールや事情を絶対的なものとして捉えがちですからね。そうならないためにも、いろんな世界の友達とつながることを大切にしてほしいと思います。インタビューを終えてみて…。昔からお互いを知っていることもあり、息の合ったやりとりを見せていた水瀬さんと内山さん。その相性の良さは、劇中の茜と山田にも見事に生かされていると感じました。そんなおふたりだからこそできるテンポのいい掛け合いにもぜひ注目です。不器用な2人の恋愛模様に悶絶!胸キュンポイントも、笑いのセンスもレベル高めのアニメシリーズ。日頃の疲れや悩みで頭がいっぱいになるときもありますが、落ち込んだ気分も一瞬で忘れさせてくれること間違いなしのラブコメストーリーです。写真・園山友基(水瀬いのり、内山昂輝)取材、文・志村昌美ストーリーネトゲで知り合った女性と浮気した彼氏から、突然別れを告げられ、サイアクな出来事に直面した女子大生の木之下茜。手元に残ったのは、彼氏と話を合わせるために始めたネトゲのキャラだけだった。茜がストレス発散のためにネトゲの狩り場で暴れていると、同じギルドの山田にたまたま遭遇。失恋の愚痴をこぼすも、「興味はないすね」と、そっけなく返されてしまう。キレイになって元彼を見返そうとオフラインイベントに参加した茜は、再びその言葉を耳にし、山田と運命的な出会いを果たすことに…。胸がキュンとする予告編はこちら!作品情報TVアニメ『山田くんとLv999の恋をする』4/1(土)より毎週土曜24:30~TOKYO MXほか各局にて放送中地上波同時配信のABEMA、dアニメほか、各配信サービスにて好評配信中(C)ましろ/COMICSMART INC./山田くんとLv999の製作委員会写真・園山友基(水瀬いのり、内山昂輝)
2023年05月17日婚活で約1000人の男性と出会い、年下夫を射止めたライター・かわむらあみりがお届けするコラム【結婚引き寄せ隊】連載第140回は、婚活していると出会う“男性”についてのエピソードです。なかでも、いまでも印象に残っている「婚活男性3選」その48をお届けします。1.マナーにうるさい男【結婚引き寄せ隊】vol. 140それは40代前後の大人の男女が集まる婚活パーティに参加したときのこと。この日は少人数のプチお見合いのようなスタイルで、それぞれの参加者とゆっくり会話できる進行になっていました。男性がひとりずつ、女性の座る場所に移動していくなかで、オールバックでビシッとキメた男性がまわってきました。一見、気難しそうな印象のオールバックの男性でしたが、いざ目の前に座って顔を合わすと、ぎこちないながらもニコリと微笑む男性。ひとりずつソフトドリンクを選び、席へ移動。少しホッとして自己紹介を始めると、オールバックの男性は適度に相槌を打ちながら、こちらの話に耳を傾けています。ひととおり話して、いったんドリンクを飲もうとグラスを手にとり、なんとなくストローで氷を混ぜると…。「それ、よくないですよ」と注意してきた、オールバックの男性。思わずキョトンとしてしまった私を尻目に、「氷をカラカラと音を立てて飲むのは、子どもみたいですから」と、真顔で注意した理由を伝えてくる男性…。いつも氷をかき混ぜるのではなく、たまたま混ぜただけで、しかも初対面なのにとこちらのテンションはダダ下がりしてしまいました。残り時間、その男性は、自分の自己紹介をしながら、「マナーができている女性が基本です」と、氷をカラカラとかきまわした私を前にキッパリと断言してきました。いや、こっちもマナーにうるさすぎる相手は御免だよ、とウンザリしたのでした。2.身長を気にする男それは婚活サイトで知り合った男性と、初めて会うことになったときのこと。相手の情報はプロフィールページからある程度把握することができて、顔写真も見ていたので、待ち合わせ場所でもスムーズに相手を認識することができました。ひとつだけ事前のイメージと違ったのは、160センチ弱の私よりも少し背が高いかな?ぐらいの小柄な男性だったこと。顔写真のイメージだとなんとなく大柄な男性なのかなと思っていましたが、それ以上とくに気にすることもなかったので、カフェでお茶をすることに。飲み物をオーダーして、ひと息つくと、男性から「身長は何センチですか?」という質問があり答えると、「へー」というテキトーな返事がかえってきました。そんなに自己紹介も進んでいない段階で、なんで身長を聞いてくるのかなと思っていると、「僕、背が高い女性が好きなんです」と言う男性。「え?」と聞き返すと、自分の身長がそんなに高くないため、相手は背が高いとより憧れがあるそうで…。最初からプロフィールにそれ書いておけよ、と内心あきれつつも、その男性より僅かに背の低い私は、なんと言えばいいのか。と終始モヤモヤしながら、一気にコーヒーを飲み干して、すぐその場を去ったのでした。3.フリー恋愛の男それは30代から40代のシングルの男女が集まる飲み会に参加したときのこと。年代が近い人たちが多いということもあって、参加者の職業は異なるものの、この年代の仕事の向き合い方などで話は尽きません。次第に、それぞれの恋愛の話になっていきました。すると、長めの前髪をかきあげながら、ひとりの男性が「俺はフリー恋愛だから」とニヤリ。話を聞いてみると、「何人彼女がいても恋愛は自由でしょ」というスタンスだそうで、なぜかそれがカッコイイと思っているのか、ドヤ顔で恋愛観を語る男性。彼には同じくフリー恋愛肯定派の彼女がいて、広く浅くの恋愛を彼女がOKするなら、そういうのもアリなのね、と。ただ、私はひとりの相手と深く付き合いたいため、フリー恋愛タイプの人とは無理だと思ったのでした。婚活していると、最初はいいなと思っても、話すうちに全然求めているタイプではないと気づくこともあります。でもそれも、最終的には自分にもっとも合う男性が明確になるための、遠回りなようで近道なのかもしれません。みなさんの恋愛がうまくいきますように!文・かわむらあみり©DavidGraham86/Getty Images©Antonio_Diaz/Getty Images©PacoRomero/Getty Images文・かわむらあみり
2023年05月16日天王洲の寺田倉庫G1ビルで、『ウェス・アンダーソンすぎる風景展あなたのまわりは旅のヒントにあふれている』が開かれています。本展は、昨年韓国で開催され大ヒットを記録。話題の展覧会の見どころや会場の様子をご紹介します!ソウルで大ヒットした展覧会『ウェス・アンダーソンすぎる風景展』会場風景【女子的アートナビ】vol. 295『ウェス・アンダーソンすぎる風景展』は、2022年に韓国のソウルで開催され、25万人を動員した展覧会《Accidentally Wes Anderson(AWA)》の巡回展です。Accidentally Wes Andersonとは、アメリカで2017年に立ち上げられたInstagramのアカウント。ニューヨーク在住のコーヴァル夫妻が、自分たちで行ってみたい旅行先をネットで検索して、その場所の画像を投稿しはじめました。その後、夫妻が自分たちで撮った写真も投稿するようになり、その画像がいかにもウェス・アンダーソン監督風ということで人気を集め、書籍化もされてアメリカで大ヒット。さらに、展覧会も開催されることになりました。本展では、ウェス・アンダーソン監督自身も「僕が撮りそうな写真だ」とコメントしている美しい写真の数々を、カラフルに色分けされた展示室で楽しむことができます。ウェス・アンダーソン風とは?『ウェス・アンダーソンすぎる風景展』会場風景そもそも、ウェス・アンダーソン風とはどんな写真なのでしょうか。展覧会を担当したBunkamuraザ・ミュージアム学芸員の岡田由里さんは、次のように解説してくれました。岡田さんウェス・アンダーソン監督の作品は、独創的なストーリー展開に加えてビジュアル的にも細かいところまで徹底的にこだわり、つくられていることで知られています。代表作は、『ザ・ロイヤル・テネンバウムズ』や『グランド・ブダペスト・ホテル』。本展では、そんな監督作品の特徴から、特に、シンメトリー性、ピンクやターコイズなどパステルカラーを多用する点、デコラティブ性の3点に注目して写真作品を展示しています。監督の映画をご覧になったことがない方でも、この3点をおさえて見ていただければ、ウェス・アンダーソンすぎるというのはどういうことか、おわかりいただけると思います。旅に出たくなる写真がいっぱい!『ウェス・アンダーソンすぎる風景展』会場風景本展の副題は、「あなたのまわりは旅のヒントにあふれている」。会場では、北米やヨーロッパ、アジアなど世界の魅力的な場所をめぐる写真約300点を10のゾーンにわけて紹介され、旅に出たくなる雰囲気にあふれています。乗り物がテーマとなっている部屋では、トラムやケーブルカー、ミニバス、飛行機、気球など、さまざまな種類の写真があり、また乗り物の窓から見える景色の写真も多くあります。『ウェス・アンダーソンすぎる風景展』より《ヴィッカース・ヴァイカウント》例えば、《ヴィッカース・ヴァイカウント》は、ロンドンのガトウィック空港で撮影された飛行機とタラップの写真。ペパーミントグリーンの色彩がポップで、とてもかわいいです。作品についての解説は、隣のキャプションに記載されているものもあれば、各展示室の入り口にQRコードがあり、それで読み取って解説を見られる作品もあります。歴史的、文化的背景についての解説もあるので、写真を見ながら知的好奇心も刺激されます。実際に行ってみたくなる写真も多く、旅心をくすぐられる展覧会です。かわいいグッズもいっぱい!『ウェス・アンダーソンすぎる風景展』会場風景最後のミュージアムショップでは、カラフルでかわいいグッズがいっぱい揃っています。韓国で人気のあったグッズを直輸入したものや、東京展オリジナルのグッズもあり、目移りしそう。また、公式ブック『ウェス・アンダーソンの風景』もショップで購入可能です。本展は5月26日まで開催。Information会期:~5/26(金) ※休館日なし会場:寺田倉庫G1ビル(天王洲)開場時間:11:00~19:00(最終入館18:30)金・土は20:00まで(最終入館19:30) 5/22~25は 20:00 まで※状況により会期・開館時間等が変更となる場合がございます。観覧料:一般¥2,000、大学生¥1,500、高校・中学・小学生¥1,000※本展は予約不要。状況により【 オンラインによる事前予約 】が必要となる場合がございます。詳細は展覧会公式ホームページをご確認ください。
2023年05月14日蒸し暑い初夏は、はき心地楽ちんなジョガーパンツが最強アイテム!ですが、ジョガーパンツってどうしても部屋着っぽくなってお洒落さとは皆無な着こなしになりがちですよね。そんな時はコレを組み合わせて!今回は、プラスワンアイテムでジョガーパンツが一気に洒落見えする着こなしテクニックをご紹介サマーニットベスト+ジョガーパンツジョガーパンツはウエストからお尻まわりのラインが見えると部屋着っぽさが出ます。そのパーツを程よくカバーしてくれて、尚かつお洒落な印象を引き立たせてくれるのがオーバーサイズのニットベストです。インナーのカットソーはベストよりも少し長めの着丈のものを選んで、気になるお尻まわりのラインも全て隠しちゃいましょう。配色はブラックをベースにすると着こなし全体に引き締まりが生まれて、かっこよくなります。初夏に黒コーデだと重く見えがちな印象がありますが、サマーニットのベストなら問題なありません。サマーニットは編み目が粗く透け感があるので、コーデ全体で見るとむしろ軽やかさと涼しげな雰囲気に仕上がります。ふくれジャガードキャミ+ジョガーパンツ今季人気のアイテムとしておすすめのふくれジャガードキャミトップス。ふくれジャガードとは、ジャガード織という立体的な模様が浮き出ている生地のことを指します。そんな特徴的な生地を使った、ふくれジャガードキャミトップスは胸下からふんわりと広がるギャザーデザインが大人可愛い印象を与えます。一見すると合わなさそうなイメージがありますが、実はこの2つのアイテムは組み合わせるとお洒落なミックスコーデが完成します。ふくれジャガードキャミトップスは素材に高級感があるので、ラフなジョガーパンツが一気に高見えするのです。他、アクセサリーなどに煌びやかなメタリック素材を取り入れるとこなれた大人のジョガーパンツコーデが完成。ラフなパンツはラフに着るだけだと失敗するジョガーパンツコーデが失敗する大きな原因は、組み合わせるアイテムがカジュアルorラフなものばかりであるケースが多いです。例えば、ゆったりTシャツにジョガーパンツ、スウェットにジョガーパンツなど。このようなラフ&ラフな着こなしは、アイテムの素材が上質なものでないと一気にだらしない印象になるので気をつけて。コーデがどこかカジュアルすぎるな、部屋着っぽいなと感じた時は高見え要素を感じるアイテムをプラスしましょう。ぜひ、ご参考までに。イラスト、文・角佑宇子
2023年05月13日ヨーロッパ在住のファッションジャーナリスト、平野秀美さんのファッションスナップレポートです。大好きな柄スタイルが戻ってきた!今回は海外インフルエンサーが着こなす柄ファッションをピックアップ!ルール無し!好きな柄を着こなすこちらのスナップは、彼女が純粋に好きで合わせたかった組み合わせのよう。全く異なる色と柄は、一見合わせやすくガチャガチャうるさそうですが、実際柄の主張は多いけどNGスタイルという印象がなく、逆に自己流に着こなせていて、かっこいい!大胆なバラ柄はパーティにも!ミラノでスナップしたこちら、大胆でゴージャスなワンピースにデニムを合わせたスタイル。全体的に目立つ色に大きめのバラが散りばめられていて、目を惹きます。パーティなどでも目立つ魅力的な柄!ゼブラ柄で統一感ありこちらはワンピースもパンプスもゼブラ柄で統一。ゼブラ柄はブラックとホワイトなので、比較的着こなしやすく合わせやすい柄の1つ。アニマル柄に挑戦してみたい方は、まずはゼブラ柄から入ってみると着こなしやすいかもしれません。上下同じ柄のコーディネイト目を引くグリーンが魅力的なこちらのコーディネイト、よくみるとシャツとズボンの柄が一緒!柄の大きさが違うだけで別の柄に見えるから不思議。また同じ色同士なので、ばっちり決まってます!似たトーンの服装で柄を楽しむこちらは一見普通のチェック柄シャツですが、意外と合わせにくかったりするんですよね。今回はスカートも似たような色合いで合わせていることがポイント。全体のバランスが調和されて、シャツだけが浮いてしまっていることもなく、ソックスの色までトーンを合わせて完璧なスタイルになっています。いかがでしたでしょうか?柄ものを使用する際の注意点はあるようでなかったり。色のトーンを合わせれば、柄は上下異なるものでも、比較的合わせられるのかもしれませんね。ぜひパターンを楽しみながらスタイリングを楽しんでください。写真 平野秀美
2023年05月13日少しずつ夏の気配を感じ始める時期となりましたが、まぶしい日差しに目を閉じると懐かしい夏の思い出がまぶたに浮かぶこともあるのでは?そこで今回オススメするのは、大切な人と過ごしたひと夏を描き、賞レースを席巻するほどの喝采を浴びた話題作です。『aftersun/アフターサン』【映画、ときどき私】 vol. 577思春期真っただ中にいる11歳のソフィは、離れて暮らす若き父・カラムとトルコのひなびたリゾート地にやってきた。輝く太陽の下、カラムが入手したビデオカメラを互いに向け合い、2人は親密な時間をともにする。最後の夏休みから20年後。当時のカラムと同じ31歳になったソフィは、ビデオテープに収められた映像のなかに大好きだった父の知らなかった一面を見出してゆくことに…。これまでに世界各国の映画祭で249のノミネートと82の受賞を記録し(2023年5月10日時点)、映画界に大きな反響を巻き起こした本作。今回は、こちらの方に作品の裏側についてお話をうかがってきました。シャーロット・ウェルズ監督スコットランド出身で、現在はニューヨークを拠点に活動しているウェルズ監督。本作で華々しい長編監督デビューを飾り、新たな才能として注目を集めています。そこで、制作時に意識していたことや現場での様子、日本から影響を受けていることなどについて語っていただきました。―本作は自叙伝の要素が強い作品ということですが、フィクションと実話を構成するうえで意識されたことはありましたか?監督今回インスピレーションとなったのは、自分が過去に体験したことや当時の会話など。それらを整理するために、まずは父親とのことだけでなく、母親に関することも含めた幼少期全体の思い出を書き出すことから始めました。そこからキャラクターやフィクションの部分を発展させて、脚本として仕上げています。そのなかで唯一変えずに維持したのは、当時自分のなかに存在していた感情。そこだけは、忠実に描きました。―タイトルの『aftersun/アフターサン』とは日焼けのあとに塗る保湿クリームのことですが、ヒリヒリするような感情を描いた本作には完璧なタイトルだと感じました。どのようにして思いついたのでしょうか。監督脚本を書き始める前から仮のタイトルとして付けていましたが、直感で決めたので、実はいつどこで思いついたのかも覚えていないくらい。アフターサンローションは英国人のホリデーには欠かせないものですけど、正直に言うと、そこに込めた意味を深く考えたこともないんです…。ただ、観る方によってタイトルの解釈が違うと聞き、それについての記事もたくさん出ているので、いまは面白いなと思っています。俳優の努力と才能が認識されたことがうれしい―それぞれが好きなように受け取れるというのも、楽しみ方のひとつですね。また、劇中では父親役のポール・メスカルさんとソフィ役のフランキー・コリオさんが本当に素晴らしかったです。ただ、キャリアも技術もあるポールさんと、演技未経験のフランキーさんというまったく違うタイプの2人を演出するのは大変だったのでは?監督フランキーは子どもですし、本作が初めての演技だったので、今回は彼女を中心に現場を組み立てていきました。なので、ポールとのシーンでは、彼が彼女の演技を引き出すパートナーになるようにお願いしています。あとは、フランキーだけの撮影とポールだけの撮影を交互に繰り返しながら進めていきました。そんななかで面白かったのは、大人の俳優だけでクラブのシーンを撮ったときのこと。彼らにもそれぞれ演出が必要なんだと改めて気がつき、それまでいかにフランキー中心で現場が動いていたのかを実感しました。―そのかいあって、繊細で非常に難しい役どころを演じ切ったポールさんはアカデミー賞の主演男優賞にも見事にノミネートされましたね。監督私も本当にうれしかったです。ノミネートが発表される当日は、可能性があるかもしれないと思ってはいましたが、緊張してアパートのなかを歩き回ってしまいました(笑)。ノミネートされたあとはポールからも電話が来たので、お互いへの感謝と敬意を伝えつつ、いかに信頼関係のある特別な撮影だったのかというのを興奮しながら語り合ったほどです。特に今回はコロナ禍だったこともあり、限られた密な空間のなかでの大変な撮影だったことも大きかったかもしれません。私としては、彼の努力や才能が認識されたことがうれしいですし、これによってより多くの人に作品が届くことをありがたく感じています。思い出を振り返る作業ができて楽しかった―監督としても、初の長編映画でここまで注目されるとは想像していなかったかもしれませんが、これまでの道のりを改めて振り返ってみていかがですか?監督本当に、予期していないことばかりでした。それどころか、最初は締め切りに間に合わせることに必死すぎて、作品を観客に受け入れてもらえるかどうかを考える余裕もなかったほどですから。そんななか、カンヌ国際映画祭で上映をした際、あれだけ多くの観客からの共感を得ることができ、高く評価していただけたのはうれしかったです。初長編作品というのは、人生で一度しかないことなので、それがこれだけ特別な経験となって光栄に感じています。―この作品では当時の父親とご自身が同じ年代になったという視点が生かされていますが、昔から子どもながらに父親が何かを抱えていることは感じていたのでしょうか。それともご自身が30代に入ったことで、自身の父親が抱えていた生きづらさと共感する部分があってこのテーマに興味を持ったのですか?監督これは難しい質問ですね。おそらく昔のアルバムを見ていたときに、いまの私が送っている生活が当時の父親の環境とはあまりにも違っていることに気がついたのが最初だったかなと思います。私は11歳の娘を育ててはいないので、「あのときの父は何を感じていたんだろう」と考えるようになったのがきっかけです。そこからさらに掘り下げていきたいと思ったのですが、そのなかでも描きたかったのは2人が1つの喜びを共有している姿。それぞれに苦しみを抱えてはいましたが、2人が重なることによってポジティブなものになっていく様子を見せたいと考えました。思い出というのは、意図的に掘り返さないと前方に持ってくることはできませんが、普段はなかなかそういう機会がないので、この作品で思い出を振り返る作業ができて楽しかったです。女性同士で協力して、地位向上につなげたい―初来日となりましたが、日本に対してはどのような印象をお持ちですか?監督数日しか滞在していないので、まだ日本について語れる段階ではないのかもしれないですね。ただ、私はニューヨークという多国籍な文化のなかで暮らしていて、日本食もつねに食べられるような環境にいるので、日本に対しては“未知の国”というイメージはありません。あとは、ファッションやデザインはそのまま持ち帰りたいくらい素敵だなと思っています。とはいえ、今回はいわゆる観光地というようなところばかりを回っているので、次に戻ってくるときは東京の外に出て、新しいことを吸収したいです。―ちなみに、日本の作品やカルチャーで好きなものがあれば教えてください。監督私は小津安二郎監督から多大な影響を受けています。特に、色使いや家族の描き方、空間の捉え方、そして静の状態といったものはいつも参考にしてきました。あとは、カメラのフレーミングなども研究して取り入れているので、小津監督は本当に大きな存在です。―それでは最後に、ananweb読者に向けてメッセージをお願いします。監督『aftersun/アフターサン』では、以前から一緒に作品を撮っている男性たちと仕事をしましたが、今後新たなコラボレーターを探すときは女性と組みたいなと考えているところです。まだまだ男性優位の社会ではありますが、そうやって女性同士でお互いに協力して高め合っていければ女性の地位向上にもつながると思っています。それくらい女性にとっては、コミュニティが非常に大切だというのを伝えたいです。心にしまっていた愛おしい思い出が蘇る!ヒリヒリとした胸の痛みを覚えつつも、まばゆいほどの美しさに魅了される本作。観る者の心に静かに入り込み、記憶と想像力を刺激する珠玉のストーリーは、誰にとっても忘れられない映画体験となるはずです。取材、文・志村昌美引き込まれる予告編はこちら!作品情報『aftersun/アフターサン』5月26日(金)ヒューマントラストシネマ有楽町、新宿ピカデリーほか全国公開配給:ハピネットファントム・スタジオ️(C) Turkish Riviera Run Club Limited, British Broadcasting Corporation, The British Film Institute & Tango 2022
2023年05月11日東京・日本橋の三井記念美術館で、NHK大河ドラマ特別展『どうする家康』が開かれています。本展では、家康の生まれたときから亡くなるまでの人生を、美術品などで紹介。国宝や重要文化財も多数展示されています!120点の作品で『どうする家康』を体感!『どうする家康』ブース展示コーナー【女子的アートナビ】vol. 294この展覧会では、NHK大河ドラマ『どうする家康』と連動し、家康だけでなく織田信長や豊臣秀吉などに関連する美術品や歴史資料など、約120点の作品を展示。三井記念美術館からはじまり、岡崎市美術博物館と静岡市美術館に巡回する展覧会です。美術館のあるフロアには、大河ドラマのパネルや映像が楽しめる展示コーナーも設置され、撮影も可能。ドラマファンの気分を盛り上げてくれる、楽しいつくりになっています。意外に質素…家康の遺愛品重要文化財《青磁鉢附乳棒》明時代(15-16世紀)静岡・久能山東照宮博物館蔵最初の展示室1では、大御所時代の家康が、駿府城内で使っていた遺愛品が紹介されています。これらの遺愛品について、本展を担当された三井記念美術館学芸部長の清水実さんは次のように解説してくれました。清水さん家康の遺愛品は、割と質素な感じがします。もともと家康は、名品をたくさん所持していましたが、それらは「駿府御分物(すんぷおわけもの)」として、亡くなったあと、尾張と水戸、紀州の御三家に譲られ、今は徳川美術館などが所蔵しています。それらの名品に比べると、最後まで家康の手元にあったものは質素です。そのような質素なものを家康は好んで使っていたようです。また、家康は理系人間だったようで、漢方を調合する本や、マニアックな香木、薬剤や香木をすりつぶす乳棒や鉢なども最後まで手元に残していました。刀剣乱舞ONLINEのパネル展示も国宝《短刀無銘正宗》(名物 日向正宗) 鎌倉時代(14世紀)三井記念美術館蔵前期展示4/15-5/14続いての展示室2では、国宝の名刀が前期と後期にわけて紹介されています。前期は、国宝《短刀無銘正宗》が登場。鎌倉時代の刀工、正宗がつくった名刀です。あの石田三成が所持していたもので、その後、関ケ原の合戦で水野日向守勝成が手に入れ、「日向正宗」と呼ばれるようになりました。三井記念美術館では、昨年の改修工事で展示ケースの照明がLEDに変わったため、刀剣類の刃文(はもん:刀の焼き入れのときにできる模様)がとても鮮明に見えます。ちなみに、本展の1階入り口では、刀剣乱舞ONLINEのパネル展示コラボも見られます。こちらは、写真撮影可能。パネルとリアルな国宝の刀を一緒に楽しめる絶好のチャンスです。(パネルは7階に移動する可能性もあります)迫力の図屛風!『どうする家康』会場風景展示室4では、江戸から京都までの東海道・甲州街道・中山道を描いた迫力の図屛風《大日本五道中図屛風》が紹介されています。この屏風には、家康の没後30年頃の景色が描かれ、岡崎や浜松、駿府の城や関ケ原の布陣、甲斐や信濃などもあり、家康の足跡をたどることができます。同じ展示室では、家康の9男で、尾張藩初代藩主の徳川義直が描いた《徳川家康画像》も展示。教科書で見るような狸親父の顔ではなく、温和な表情でした。息子が描いた本作品の顔が、リアルな家康に近いといわれているそうです。本当に金ぴか!殿の甲冑『どうする家康』会場風景最後の展示室では、ドラマでも出てくる金ぴかの甲冑が登場!実際に、若き家康が着ていたもので、徳川家ではこの甲冑を江戸城内で代々大切に扱い、明治維新後は静岡に移し、最終的に久能山東照宮に奉納されたそうです。本展の愛用品や肖像画などを通して、リアルな家康の素顔を知ることができました。大河ドラマの世界を体感できる展覧会は6月11日まで開催。Information会期:~6月11日(日)※会期中、展示替えを行います。休館日:月曜日会場:三井記念美術館開場時間:10:00〜17:00(入館は16:30まで)観覧料:一般¥1,500、大学・高校生¥1,000、中学生以下無料
2023年05月10日現在の日本では、生涯を通じて5人に1人がこころの病気にかかるともいわれており、メンタルヘルスへの関心が高まっています。そこでいまこそ観るべき1本としてご紹介するのは、本年度ベルリン国際映画祭で最高賞を受賞した日仏共同製作の傑作ドキュメンタリーです。『アダマン号に乗って』【映画、ときどき私】 vol. 576パリのセーヌ川に浮かぶ⽊造建築の船「アダマン」。ここは精神疾患のある患者を無料で迎え⼊れ、創造的な活動を通じて社会と再びつながりを持てるようサポートしているユニークなデイケアセンターだ。“均⼀化”や“⾮⼈間化”の波が押し寄せる精神科医療の世界において、共感的なメンタルケアを貫き、誰もが表情豊かになれるこの場所はまさに奇跡のようだった。そして、カメラは⼈々の語らう⾔葉や表情の奥に隠された真実を映し出していくことに…。今年2月にベルリン国際映画祭で⾦熊賞受賞という快挙を成し遂げたことを受け、日本では急遽時期を繰り上げて公開されている本作。そこで、見どころについてこちらの方にお話をうかがってきました。ニコラ・フィリベール監督2002年に発表した『ぼくの好きな先⽣』が世界的大ヒットとなり、いまや“現代ドキュメンタリーの名匠“とも称されるようになったフィリベール監督。今回は、撮影時の忘れられない出来事や患者とのコミュニケーションで意識したこと、そして精神医学を学ぶべき理由などについて、語っていただきました。―華やかな作品が並ぶなか、決して派手とは言えない本作がベルリン国際映画祭で最高賞に輝いたことに大きな意味があると感じました。ご自身ではどのように受け止めていますか?監督これまで映画祭に参加したことはあってもノミネートされたことがなかったので、受賞以前にノミネートされたことがまずはうれしかったです。しかも、金熊賞受賞は予想していなかったので、本当に驚きました。びっくりしすぎて現実とは思えないくらいの衝撃でしたが、自分のことを誇りに思っています。そして、現在の精神科医療は苦しみのなかにあるので、少しでもそこにスポットライトが当たってくれたらいいなと。この作品が今後の精神医療に与える影響についても、期待しているところです。―日本ではこういった施設を見たことがない人も多いと思うので、アダマン号はどんなところなのかを教えてください。監督アダマン号は係留されているので航行する船ではありませんが、水の上にいる感覚はあるので言うならば“浮かぶ建造物”ですね。施設のなかにはさまざまな場所がありますが、閉ざされた空間はないので、患者たちはどこでも自由に移動が可能。パリの中心でありながら別の場所に来たような錯覚にとらわれるとてもゆったりとした場所です。もともとはパリの中央にある病院の精神科でチーフをしていた方が船で暮らしている人だったので、こういう場所にデイケアセンターを作ろうと思い立ったとか。精神疾患を抱える方々が過ごす場所は美しいとは限らないので、彼は“美しい場所”を作りたかったんだと思います。アダマン号では、スタッフと患者に区別はない―確かに、一般的なデイケアセンターのイメージとはまったく違っていたので驚きました。監督通っているのは主にパリに住む患者たちですが、アダマン号に病床はないので、みんな朝か昼にやってきてしばらく滞在したら帰ります。定期的に通っている人もいれば不定期の人もいて、ただ雰囲気に浸ってコーヒーを飲みに来る人もいるので、全体的にとても優しい雰囲気ですね。―アダマン号に漂う自由で温かい空気感は、映像からもよく伝わってきます。監督しかもアダマン号ではスタッフも患者もみんな私服なので、そこには区別も何もありません。患者は「病気」という枠に閉じ込められておらず、ちゃんとした「人」として見られています。個性的で他人とは違うものを持ってはいますが、それを“異常な人”とジャッジされることがないので、ありのままでいられるのです。そしてスタッフたちは、彼らを孤独から引っ張り出し、世界とつなげる手助けもしてくれます。アダマン号というのは、そういう思想を持った場所なのです。―素晴らしいですね。ただ、そのいっぽうで精神科医療の厳しい現状に対しては危機感も抱いているとか。監督特に財政的な問題や人手不足など、いろんな要因が重なって公的な精神科医療の状況は悪化しています。スタッフたちはやる気を失ってしまうような環境で仕事をしているので、患者の声に耳を傾ける余裕も、ワークショップを開く時間も持てなくなっているほど。本当にたくさんの問題がありますが、それが本作を撮る動機にもなりました。精神疾患を抱えている人たちへの考え方を変えるべき―実際に彼らの活動を間近でご覧になって、監督の考えに影響を与えたことはありましたか?監督まずは、精神疾患を抱えている人たちに対する、私たち自身の考え方を革命的に変えるところから始めるべきだと感じるようになりました。一般的に我々は彼らのことを“危険な人たち”のように見てしまうことがありますが、ある統計によると精神疾患の患者たちが他人に襲い掛かるような犯罪例は非常に少ないそうです。といっても、“魔法の杖”があるわけではないので、いきなり変えるのは簡単ではありません。ただ、社会が彼らに対する見方を変えていけば、それが広がっていくのではないかと考えています。―とはいえ、彼らとどう向き合っていけばいいかわからない人も多いのではないかなと。ただ、本作は患者たちと信頼関係をうまく築いたからこそ撮れた作品だと思うので、そこに何かヒントがあると感じました。監督はどのようなことに気をつけて撮影をされていたのでしょうか。監督まさに信頼関係が一番大切なベースになると思っていたので、最初にしたのは、シンプルに説明すること。僕が何を考えているのか、そして「もしカメラを受け入れたくなかったら受け入れなくてもいいよ」と伝え、プレッシャーを与えないように心がけました。とにかく、僕が彼らをジャッジしたりするような視点でやっているわけではないというのを理解してもらうことが大事だったと思います。あくまでも、その場にある人間関係から一緒に作り出そうとしている気持ちであることをわかってもらえるように意識しました。サプライズのような出来事は、毎日起こっていた―なるほど。「もっとも美しいシーンは、不意に意図せずに撮れることが多い」とおっしゃっていますが、今回の撮影でもそのように感じた瞬間はありましたか?監督精神科医療の現場にいると、サプライズのような出来事は毎日起こりました。でも、そこで絶対にしてはいけないのは、自分が撮りたいと思っていたものにはめようとしたり、固定観念を持って取り組んだりすること。あくまでも、これから起こることに対してつねに準備万端の状態でいることが重要なのです。撮影中は予測していたことが起こるなんてことはなく、むしろ予測不可能なことばかり。それでもしっかりと注意さえ払っていれば、湧いてくるように素晴らしい出来事にたくさん出会えるのです。それこそが僕にとっては、監督としての喜びでもあります。―そのなかでも、印象に残っている場面を挙げるとすれば?監督毎週月曜日の朝に、アダマン号で行われている患者とスタッフのミーティングに参加していたときのこと。そこでは新人の自己紹介があったり、プロジェクトの説明があったり、前週の振り返りをしたりしていますが、何度も行くとだんだん誰がよく発言する人で、誰が座っているだけの人なのか、というのがわかってきます。ところがある日、いままでずっと黙っていた人が突然手をあげて発言したことがあったんです。そこは本編にも使っていますが、ある女性がダンスのワークショップを開きたいといって話し始めました。まさか彼女があんなに長く話をするとはまったく予想していませんでしたが、リアルなサプライズをもたらしてくれましたし、とても素晴らしくて力強いシーンになったと思っています。精神医学を学ぶことで、自分を認められるようになる―観客にとっても、非常に印象的な場面のひとつですね。本作は日本との共同製作となりましたが、監督にとって日本はどのような存在ですか?監督日本は本当に大好きな国ですよ。特にヨーロッパにとって日本は謎めいた国でもあるので、そこがとても魅力的だなと。近代的であると同時に伝統的な部分も色濃く残っていて、さらに詩的でありながら隠された暴力性みたいなものも共存しているように感じるので、霧のようなイメージです。―日本でも最近はメンタルヘルスの重要性が叫ばれていますが、精神医学を学ぶことはなぜ大切だとお考えですか?監督僕が精神医学に心を動かされる理由は、自分自身と向き合うきっかけを作ってくれるから。人間というのは、誰もが心に影のようなゾーンを持っていますが、それがどういうものかわからずに恐怖や不安を抱いてしまうことがあります。僕自身も自分のなかにそういう部分があるにもかかわらず、認めたくないと考えていた時期が長らくありました。実際、25年前に精神科クリニックのドキュメンタリーを初めて作ったときでさえ、最初は認めようとはしなかったほどです。でも、精神医学を学んだことによって、いまは自分にもそういう部分があることを簡単に自覚できるようになりました、―本作を通してご自身が感じたことを日本の観客にも教えてください。監督彼らは風変りなところもありますが、一緒にいるとすごくホッとすることがあります。なぜかというと、私たちは「こうあるべきだ」というスタンダードやプレッシャーを感じながら生きていることが多いですが、そんななかでも彼らはファンタジーのような軽やかさを持って生きているからです。精神疾患の治療を受けている患者のなかには、深刻で苦しみを抱えている人も当然います。でも、この作品に登場する彼らのように頭脳明晰で世界から解放されている人たちと触れ合っているだけで感動を覚えるはずです。いままで見えていなかったものに対しても目を開かせてくれるので、彼らのちょっとずれた視点は僕だけでなくみなさんにもとても刺激的だと思います。嘘のない言葉の数々が心に響く!ありのままの姿で生きることの美しさだけでなく、誰もが内に秘めているクリエイティビティを自由に表現することの素晴らしさも感じさせてくれるアダマン号の人々。彼らはさまざまな偏見と闘うことを余儀なくされている精神科医療における“希望”であり、その存在は社会の在り方についても多くの気づきを与えてくれるはずです。取材、文・志村昌美優しさが溢れている予告編はこちら!作品情報『アダマン号に乗って』ヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館ほか全国公開中配給:ロングライド️(C) TS Productions, France 3 Cinéma, Longride – 2022
2023年05月08日ヨーロッパ在住のファッションジャーナリスト、平野秀美さんのファッションスナップレポートです。どんな時でも人気のブラックスタイルをご紹介します。個性的なトップスで爽やかにブラックだけを着るときに注意したいのは、重苦しくならないことですよね。こちらは部分的に肌の露出をすることで、夏でも暑苦しく見えない、比較的爽やかにも見えるスタイルになっています。夏は足首を見せるように着ると、全体のバランスがとりやすくなりますよ。ヘソ出しルックで今っぽくビーガンレザーのズボンをメインに、合わせてブラックのTシャツをチョイス。ヘソ出しルックにすることで、こちらも重くならないように、バランスをとっています。小物まで徹底してブラックに!こちら完璧なブラックスタイル。重く感じるかなと思いきや、レースの透け感あるスカートが全体を軽やかにしてくれているよう。ちょっとしたイベントなどにはちょうどいい、上品でシックなスタイルです。オーバーサイズで緩くお洒落に休日スタイルのような緩い印象が魅力的なこちら、ブラックではなくダークな紺ですが、バランスのサンプルとして紹介します。暗いカラーに明るめのシャツと彼女のブロンドヘアがバランスが取れていて、だらしない印象になりません。今すぐ真似したい大人可愛いスタイル!とにかく素材違いで重ね着!こちらの左側のブラックスタイルは、もう暑いのか寒いのかよくわかりませんが、そんなスタイルでもなんだかアリなんですね!ダウンベストに合わせたレースのブラトップスとレーススカート、そして高めの位置で結んだヘアスタイル全てが、小悪魔的な印象を演出してくれています。いかがでしたでしょうか?私個人もブラックスタイルはよくするのですが、上記スナップは参考になる点も多いので、ぜひ春夏にダーク系で合わせるときは、参考にしてみてくださいね。写真 平野秀美
2023年05月07日ヨーロッパ在住のファッションジャーナリスト、平野秀美さんのファッションスナップレポートです。今回は、最近目を引くミニスカートの着こなしスナップをご紹介いたします。長身を生かしたかっこよさ!ジュリー・ペリパスJulie Pelipasジュリー・ペリパスは、ウクライナ人のスタイリスト、Vogue Ukraineのファッション・ディレクターであり、No More Plastic Foundationのアンバサダーでもあります。いつもクールで笑顔が少ない彼女ですが、そのかっこいい彼女らしいスタイルが大人気。長身を生かしたファッションが多く、元々脚が長いのに、さらに脚が長く見えるニーハイブーツに超ミニスカートをチョイス。腰の位置がありえない場所にあります!@juliepelipasカラフルファッションがお得意なエミリー・シンドレフ Emili Sindlevエミリー・シンドレフのファッションは、カラフルでとっても個性的。彼女はミニスカート好きでもあります。鍛えられたボディを隠さず見せてくれるあたりも、彼女らしい大胆さが際立っています。明るい色のミニスカートでさらに目立たせて!@emilisindlevシンプルなスカートもコーディネイト次第こちらミニスカートではない可能性もあるのですが、スラリと高身長の彼女の膝上スカートスタイル。シンプルなタイトブラックスカートに、シャツとニーハイがばっちり決まっています。超ミニスカートで大胆に大胆すぎるほどの超タイトなミニスカート。真似するには勇気がいりますが、ここまで大胆に見えるのは、ミニスカートとアンクルブーツのバランスもあるかも!?ストッキングにミニスカートは反則級に可愛い肌色が透けて見える黒ストッキングでセクシーに着こなしているのがこちら。脚が長いからできるアンクルブーツとの組み合わせもかっこいい。ジャケットでクールに全体をカバーしているのが今どきっぽい!?年齢に関係なく着こなすミニスカートがかっこいい!ミニスカートは若い時だけのスタイルと思われがちですが、そんなことありません!こちらの女性もレザー風のミニスカートをクールに着こなしています。厚底シューズとモノクロジャケットがヘアスタイルとカラーと合っていて全体的に真似したいかっこよさ!いかがでしたでしょうか?ミニスカートは着こなし次第で、セクシーというよりカッコよく着こなせるんですね!全体的に言えるのは、ほとんどがブラックをチョイスしていること。ミニスカートが目立ちすぎないように、色を抑えているのかもしれませんね。写真 平野秀美
2023年05月06日婚活で約1000人の男性と出会い、年下夫を射止めたライター・かわむらあみりがお届けするコラム【結婚引き寄せ隊】連載第141回は、出会いを探していて「イヤだと思った要注意男性」をご紹介します。1.結婚に対する価値が低い男【結婚引き寄せ隊】vol. 141いろいろな出会いを探していると、普段は敬遠するようなタイプとも、うっかり遭遇してしまうことがあります。恋活や婚活をしている女性が、「こんな男はイヤ!」とNGを出した男性のひとりめは、こんなタイプでした。相手の浮気が原因で真剣交際をしていた彼と別れたというAさん。しばらくしんどい日々を送っていましたが、半年ほど経つとやっと心の傷が癒えて、「次はただの恋愛ではなく、ちゃんと結婚を見据えた付き合いがしたい」と考え、婚活することにしました。さっそく多くの男性と知り合うことができる婚活パーティへ参加。同世代で爽やかな男性と、意気投合したそうです。パーティのあと、ふたりでお茶をすることになり、知り合った男性とじっくり会話することに。知り合うきっかけも「婚活」と銘打っていたパーティだったので、もちろん相手の男性も結婚願望が強いと思っていた、Aさんでしたが…。「結婚したら、人生終わりでしょ」と、男性から言われたのだとか。婚活と言っても、なかには恋活目当てや、遊び目的の男性も稀にいるという現実を知らなかったAさんは、衝撃を受けました。男性の両親の仲が悪く、結婚に対して良い印象を持たないで育ったらしく、そのパーティには友達に誘われてしぶしぶ参加したことが判明。家庭環境において、結婚に対する価値が低くなってしまった場合、なかなか考えを変えることは難しいかもしれませんよね。Aさんは動揺しながらも、なんとかその場を乗り切ったものの、当分ひとりでいい、としばらくシングルライフをエンジョイすることにしたそうです。2.元カノへの復讐に燃える男多趣味で男女ともに知り合いが多いBさんは、いつも明るくて、親しみやすいキャラクターの持ち主。ですが、恋愛経験は少なく、知り合いは増えるものの、そこからさらに親密な関係の男性を作るのはニガテなようでした。ずっとシングルだったBさんでしたが、あるとき、知り合いのひとりから「ちょうど良い男性が彼女を欲しがっている」と、男性を紹介されて会うことに。緊張しながらも、知り合いの引き合わせで食事に行ったBさんは、常にやさしく接してくれる相手の男性を気に入りました。まわりからのすすめもあって連絡先を交換し、その後、ふたりでデートすることになったそうです。当日、その男性が考えてきたというデートプランに沿って、女性に人気のスイーツがあるカフェや、大きな公園などへ出向いたそうですが…。「なんかずっとキョロキョロしてるんですよ」とBさん。どの場所に行っても男性が常にまわりを見て、ぶつぶつ言っていたとかで、思い切ってどうしたのか聞いてみたら、なんとそれらは元カノとよくデートしていた場所だそうで。偶然元カノに会ったら、いまは新しい彼女もできて幸せだということを、見せつけてやりたいと、それまでのやさしい表情とは打って変わった怖い感じで言われたのだとか。いやあ、元カノに振られた復讐心だけで、紹介されて付き合わされたBさんの立場って、なんなんでしょう。さすがにBさん本人も、二度とその男性とは連絡を取っていないそうです。3.SNSでグチを吐く男恋活をしていたCさんは、なかなかの面食い女性。恋活パーティなどにも足を運んで、それなりに声はかかるそうですが、本人がOKできるようなカッコいい男性とはなかなか巡り会わないらしく、不本意ながらシングル歴を更新していたそうです。でもあるとき、顔を出した合コンに、Cさん好みのイケメンがいました。ひと目見るなり、その男性が気に入ったCさんは、自らその男性のいるテーブルへ行って、その場にいた参加者の男女と盛り上がったのだとか。その積極性もあってか、イケメン男性とイイ感じになり、さらには「けっこう好きなタイプだよ」などと甘い言葉を囁かれたらしく、舞い上がっていたCさん。すっかりイケメン男性に夢中になったようでした。知り合ったばかりとはいえ、その男性とさらに仲良くなりたいCさんは、直接聞いたわけではないものの、彼の名前でSNSを検索して調べたところ…彼のTwitterを発見。名字はなく下の名前だけだったものの、表示されている写真はどう見ても彼の顔。さらにはフォロワーもその日同じ場にいた彼の友達のようで、彼に間違いなさそうです。発見した喜びも束の間、彼がつぶやいていたのは、なんと会社のグチか、誰かの悪口ばかり。Cさんは彼の本性を見てしまったようで、一気にテンションが下がってしまいました。いくら顔が好みでも、中身がこれではね、とさすがにそれきりとなったそうです。出会いを探していると、思わぬ展開があるときもありますよね。でも、こちらから「NG」を突きつけたくなるような男性には、近づかないに越したことはありません。みなさんが理想の男性とうまくいきますように!文・かわむらあみり©fizkes/Getty Images©Vasyl Hubar/Getty Images©fizkes/Getty Images文・かわむらあみり
2023年05月05日大人気キャラクター「おぱんちゅうさぎ」の期間限定コラボカフェ「おぱんちゅ食堂」が、ルミネエスト新宿ではじまりました!今回、オープン初日に行われたプレス取材に参加。みんな大好きな「おぱんちゅうさぎ」の世界観がたっぷり感じられるフードメニューや店内の様子など、詳細をレポートします!涙目がかわいすぎ!「おぱんちゅうさぎ」「おぱんちゅ食堂」会場風景【女子的アートナビ】vol. 292「おぱんちゅうさぎ」とは、人気クリエイター「可哀想に!」さんが描く、ピンク色のうさぎのキャラクター。今にも泣きそうな涙目の顔と頭の青いリボン、白いふわふわパンツがトレードマークです。いつも健気にひたむきに生きているのに、なかなか報われない可哀想な姿が共感を呼び、Twitterで大ブレイク。SNSの総フォロワー数は、75万人です。SNSのほかLINEスタンプも人気で、本誌『anan』でも、昨年末に「ネクストブレイクキャラクター」として登場しました。「おぱんちゅうさぎ」が切り盛り!4月20日にオープンした「おぱんちゅ食堂」は、おぱんちゅうさぎが切り盛りする食堂をイメージしてつくられています。まずは、店内の様子からご紹介。お店に入ると、おぱんちゅうさぎワールドが全開です!天井には、いろいろなイラストがデコレーションされ、店の中央では、名シーンを集めた映像も流れています。テーブルにも、さまざまなポーズをしたおぱんちゅがデザインされています。特にカワイイのは、パフェの中に閉じ込められている姿。可哀想だけど、めちゃくちゃキュートです!フォトジェニックなおぱんちゅフード続いて、食堂のメニューをご紹介。フードとデザート、ドリンクが4種類ずつ用意されています。こちらは、フードメニューの「おぱんちゅ定食」HANBAGU。ピンク色がたくさん使われたカワイイ定食で、(SHOGAYAKI、NIKUDANGO、HANBAGU、CHIKIN=NANBAN各税込¥1,760)から選べます。どの定食にも、おぱんちゅうさぎの顔がついたおにぎりがセットされ、また小鉢のフォルムがパンツ型になるなど、細部まで凝っています。デザートもフォトジェニックです。「おぱんちゅと落ちたアイス」(税込¥1,320)は、バニラアイスとチーズクリームがたっぷり入ったソフトクリーム風のデザート。こちらのアイス、試食させていただきました。「おぱんちゅうさぎ」はモナカの皮でできているので、食べられます!ボリューム満点のデザートですが、甘さ控えめでフルーツもたっぷり入っていて、かなりおいしかったです。こちらは、おぱんちゅの「友だちフロート」(税込¥1,089)。ストロベリー味のドリンクに、アイスのおぱんちゅが浮いています。アイスが溶けてくると、おぱんちゅの顔もどんどん崩れて悲しそうになるので、カワイイうちに食べてあげてくださいね。うれしい来店特典も!おぱんちゅ食堂では、事前予約をした上でカフェを利用してメニューを注文すると、「フォトフレーム風クリアカード」が特典でもらえます。6種類あり、ランダムで1枚プレゼントされるので、どれがもらえるかは当日のお楽しみ。このカードは、メニューが提供される前にもらえるので、食べるときにお店で使えます。試しに、スイーツの写真を撮ってみました。おぱんちゅ食堂のフレーム、かわいくて楽しいです!グッズコーナーも充実!また、カフェ店内には、グッズコーナーもあります。今回のオリジナルグッズは、本コラボカフェのために「可哀想に!」さんが描き下ろしたイラストを使用。アクリルキーホルダーやサテンステッカー、缶バッジ、タオルなど、今しか買えないグッズが販売されています。なお、グッズは数に限りがあり、会期中に品切れになるアイテムもあります。「可哀想に!」さんのECサイトやカフェ公式サイトでも販売しているので、気になる方は早めにチェックしてみてください。ルミネエスト新宿の「おぱんちゅ食堂」は6月18日 (日)まで。今後、大阪、愛知、宮城でも開催されます。Information会期:~6月18日 (日)会場:BOX cafe&space ルミネエスト新宿店開館時間:11:10~20:40※80分入れ替え制©KAWAISOUNI!
2023年05月04日国立西洋美術館の常設展示室で、小企画展『橋本コレクション展―指輪よりどりみどり』が開かれています。本展では、カルティエやブルガリなどの高級ブランドから、歯や髪の毛が入ったユニークなタイプまで、約200点の指輪が集結。今回、展覧会を担当された研究員さんに、展示の見どころなどをお聞きしてきました!圧巻の指輪が約200点!『橋本コレクション展―指輪よりどりみどり』展示風景【女子的アートナビ】vol. 291『橋本コレクション展―指輪よりどりみどり』では、国立西洋美術館が所蔵する約760点もの指輪コレクションからセレクトされた約200点の指輪を展示。ダイヤモンドやルビーなどの宝石を使ったゴージャスな指輪や、カルティエやブルガリ、ヴァン クリーフ&アーペルなどの高級ブランド、さらにユニークな素材を使ったものや、彫刻作品のような指輪も見ることができます。これらの指輪は、すべてコレクターの橋本貫志氏が集めたもの。橋本氏は、2012年に約870点もの宝飾品を同館に寄贈し、これらは「橋本コレクション」と呼ばれています。今回、本展を企画された国立西洋美術館の学芸課主任研究員、飯塚隆さんに、見どころや指輪の楽しみ方をお聞きしてきました。きれいな指輪ばかり、ではない!『橋本コレクション展―指輪よりどりみどり』展示風景――まずは、本展開催の経緯について、教えてください。飯塚さん国立西洋美術館の「橋本コレクション」は800点以上もあり、魅力的な作品があるのにもかかわらず、通常の常設展ではほとんど展示できていませんでした。2014年には、寄贈していただいた記念にお披露目の大規模展覧会を開きました。そのときは、300点ほど展示しましたが、その後なかなか指輪に特化した企画展が開けませんでした。そろそろ、きちんと紹介したいと思い、今回200点以上を版画素描展示室で展示しています。過去の展覧会で紹介できなかった作品も、半分以上含まれています。――展覧会のタイトルにある「よりどりみどり」には、どんな思いがこめられていますか?飯塚さん橋本コレクションには、一般的にジュエリーショップで買えるものと比べると、はるかに変化に富んだ、多種多様な指輪がそろっています。時代や素材、技法、様式もさまざま。紀元前2000年頃のものから、現代の作品まであります。世界随一といってもいいぐらい、いろいろな作品が集まっているコレクションなので、「よりどりみどり」。きれいなモノばかりではなく、おもしろい指輪、不思議な指輪、とても指輪には見えない指輪。さまざまな指輪があるのが橋本コレクションの魅力です。どこから見てもOK!『橋本コレクション展―指輪よりどりみどり』展示風景――展示の構成もユニークです。「ウェアラブルデバイス」や「素材なんでもかんでも」など、解説パネルを読むのも楽しく感じました。どのように構成されたのですか?飯塚さん展覧会というのは、たいがい学術的でお堅いものなので、あるテーマを定めて構成するのがふつうです。ただ、橋本コレクションの場合、時代や素材といった特定のテーマを立てると、取りこぼされる指輪も出てきて、かえって本来の魅力が伝わらなくなるおそれもあります。そこで、最初からテーマを立てるのはやめて、純粋に指輪を見たときの驚きや戸惑い、おもしろみなど、私が感じた着眼点を切り取り、トピックを立てていきました。例えば、「ゆびわ動物園」では、学術的あるいは動物学的な意味ではなく、単に動物をモチーフとした指輪を展示しています。各セクションは独立しているので、どこから見ても構わないような構成になっています。乳歯や髪の毛入り、ポイズン・リングも…!左《毛髪の納められた指輪》(18世紀後期)、右《アール・ヌーヴォーの指輪》(おそらく1900年頃)いずれも国立西洋美術館 橋本コレクション――乳歯や毛髪入りの指輪なども展示されています。なぜ、カラダの一部を入れる指輪が作られたのですか?飯塚さん基本的には、大切な人間への深い思いがあり、それに裏打ちされた作品だと思います。例えば現代なら、身近な人の写真を飾ったりしますよね。でも、時代を遡ると写真がない。肖像画はありますが、それを持てるのは一握りの人間だけです。大切な人を身近に感じたいとき、実際に人の髪の毛や歯など、カラダの一部を肌身離さず持ちたいと思い、その持ち運びに適していたのが指輪なのです。容器のついたタイプの指輪は、古くから作られているので、そこに髪の毛などを入れる作業は比較的簡単にできました。裕福な人だけが持つ高価なものではなく、一般の人でも作りやすかったのだと思います。《アメリカ陸軍空挺部隊のバッジが付いたポイズン・リング》1940年頃国立西洋美術館 橋本コレクション――毒を入れられるポイズン・リングや小型カメラつき指輪も飾られています。これらは、実際に使われていたのですか?飯塚さんポイズン・リングは実際に使われていた、という言い伝えがあります。モノを入れるタイプの指輪で、そこに毒を入れたり、薬や香水を入れたりすることもあります。今回展示されているポイズン・リングは、軍人が持っていたものなので、毒の可能性が高いと判断しています。また、ロシアのスパイが使っていたカメラ付きの指輪もあります。カメラで撮った写真もあるので、実際にカメラとして機能していたようです。「えっ!」「あれっ?」「オーッ」と楽しんで!《ダンサーの指輪》(現代) 国立西洋美術館 橋本コレクション――最後に、anan読者のみなさんにメッセージをお願いします。飯塚さん指輪は、非常に身近なものだからこそ、みなさんには一定のイメージがあると思います。でも、橋本コレクションの指輪を見ると、そのイメージをはるかに逸脱した指輪がごろごろあります。それを楽しむためにも、自分の指輪のイメージを忘れて、開かれた心で見ていただければと思います。「えっ!」「あれっ?」「オーッ」と、そんな風に感じることが、橋本コレクションの魅力を味わっていることにほかならないのです。自分の概念が揺さぶられているのを感じて、楽しんでいただきたいです。――貴重なお話を聞かせていただき、ありがとうございました。レプリカがミュージアムショップに!飯塚さんのお話、いかがでしたか?本記事ではご紹介しきれないほど、会場ではさまざまな指輪を楽しむことができます。また、ミュージアムショップでは、なんと橋本コレクションのレプリカが販売されています!デザインは4タイプ(1点は5月下旬ごろ販売予定)。橋本コレクションの感覚を自分の指で楽しめるなんて、うれしいですね。販売時期や購入方法などの詳細は、ミュージアムショップのInstagramをご覧ください。本展の開催は、6月11日まで。世界遺産に登録されている美術館で、ぜひユニークな指輪をご覧になってみてくださいね!Information会期:~6月11日(日)※休館日は月曜日(ただし、5月1日は開館)会場:国立西洋美術館新館2階版画素描展示室開館時間:9:30~17:30(毎週金・土曜日は20:00まで)※5月1日(月)、2日(火)、3日(水・祝)、4日(木・祝)は20:00まで開館※入館は閉館の30分前まで観覧料:一般 ¥500、大学生 ¥250、高校生以下および18歳未満、65歳以上は無料(入館の際に学生証または年齢の確認できるものをご提示ください)※本展は常設展の観覧券または「憧憬の地ブルターニュ―モネ、ゴーガン、黒田清輝らが見た異郷」展観覧当日に限り同展観覧券でご覧いただけます。※5月18日(木)は本展および常設展は観覧無料(国際博物館の日)
2023年05月02日ゴールデンウィーク真っ只中に何をしようかと悩む人も多いと思いますが、有意義な時間を過ごしたいときにぴったりなものといえば映画鑑賞。そんなときにオススメの1本は、さまざまな悩みを抱えつつも一生懸命に生きている女性を描いた注目作『それでも私は生きていく』です。そこで、こちらの方々にお話をうかがってきました。パスカル・グレゴリーさん & メルヴィル・プポーさん【映画、ときどき私】 vol. 575フランス・パリを舞台に、シングルマザーとして奮闘するサンドラを主人公に描いた本作で、アルツハイマー病を患っている父ゲオルグを演じたパスカルさん(写真・左)と、サンドラと惹かれ合っていく友人クレマンを演じたメルヴィルさん(右)。ベテランならではの見事な存在感を発揮しつつ、いずれも物語のカギを握る重要な役割をはたしています。今回は、一緒に来日したおふたりに、作品への思いやお互いの印象、そして困難との向き合い方などについて語っていただきました。―まずは、おふたりが本作への出演を決めた理由から教えてください。メルヴィルさんそれは、サンドラ役のレア・セドゥとの共演と、ミア・ハンセン=ラブ監督と一緒に仕事がしたかったからというのが最初の決め手です。レアに関しては、彼女が若い頃からよく知っていますが、いまやフランス映画界のみならず世界の映画界を代表する俳優の1人となりました。それほど魅力的で美しく、そしてミステリアスな存在なので、今後もすごく楽しみにしているところです。そして、監督については、彼女の作品が好きだったというのもありますが、作家主義的でエリック・ロメール監督のような「いかにもフランス映画」という作品を撮れる監督だと思っています。パスカルさん私もいまメルヴィルが言ったのと同じで、「レアと一緒に仕事をしてみたかった」というこれに尽きます。そして、その期待通りでした。これまでの彼女は、どちらかというと作り込んだような洗練された役が多かったかもしれませんが、今回演じたのは等身大の女性。リュックを背負って歩いたり、いろんな冒険をしたり、勇気を持って行動をしたりと、普通の女性を魅力的に演じている姿にとても感銘を受けました。演じる難しさは、いつも感じている―それぞれのキャラクターについてもおうかがいしますが、パスカルさんが演じたゲオルグは病を抱えていることもあり、苦労した部分もあったのではないかなと。どのようにして役作りをされましたか?パスカルさん病気を患っている人物を演じるという意味では、確かに肉体的な挑戦や複雑なところはたくさんありました。という話をすると、観客のみなさんは病気の役を難しいと思うかもしれません。でも、普通の役も同じくらい難しいものなので、正直に言うと私にとってはいつもと変わりませんでした。今回は、監督のお父さんが実際に病気だったときの様子を収めたテープも聞かせてもらったので、そういったところから役作りの着想を得ています。―メルヴィルさんが演じたクレマンは、迷いや悩みを抱えている人物なので繊細な表現が求められる役どころでしたが、監督は「的を得た演技をしていて理想的な俳優だと心から思った」と話されています。演じるうえで、意識されたことはありましたか?メルヴィルさんこの作品は、監督自身が経験した人生の一部を描いていることもあって、彼女の頭のなかで厳密に出来上がっているのを感じました。実際、セリフの言い方ひとつにしても、細かいこだわりがあったほどですから。なので、今回は私が勝手に想像して演じるのではなく、彼女が描いているものに忠実に演じようと考えました。彼女自身にもこの役と同じような恋人がいるのですが、その人が私と似ているようなので、そんなところからもアプローチをしています。クレマンという人物は、サンドラにとっては希望や愛の喜びを再認識させてくれる救済者であり、“白馬に乗った王子様”みたいな男性。初めは理想主義的なところがどうかなと思ったこともありましたが、演じているうちにいろんな深い側面も見えてきたので、最終的には複雑でとてもいい人物像に仕上がったと感じています。パスカルは自分にとって、共感できる存在―ananwebでは、ミア・ハンセン=ラブ監督にも別作品で取材をしたことがありますが、非常に才能がある方で、これからのフランス映画界には欠かせない人物だと感じました。一緒にお仕事をされてみて、印象的だったことがあれば教えてください。メルヴィルさん実際の彼女と彼女が与えている雰囲気には、ギャップがあると思いました。というのも、彼女はすごく優しくてちょっとシャイなところがあるんですが、物事をはっきりと言うところもあって、自分がほしいものが何かをすごくよくわかっている人です。現場では、いろんな指摘をたくさん受けましたし、何度も撮り直しをしたこともあったので、壊れやすくて繊細のように見えますが、仕事においてはまったく違う印象を受けました。でも、私は監督の考えにはすごく共感していましたし、強い信頼関係が生まれたと思っています。パスカルさんこれまでに彼女の映画は観ていたので、作品を通して彼女の人生に対する見方や姿勢がどういうものかは感じていました。私の場合、通常は映画の撮影が終わると監督とは会わなくなることが多いのですが、彼女は例外でいまでも会ったり、電話で話したりすることもあるほど。いままでにロメール監督をはじめ数名の監督とはそういうこともありましたが、普段はあまりないことないので、彼女とは深いところでお互いをわかり合うことができているのだと感じています。―本作では、おふたりの共演シーンは少なかったですが、お互いの印象などについてお聞かせください。メルヴィルさん随分前ですが、私たちはロメール監督の作品で1回共演したことがありました。彼の現場というのは、キャストもスタッフもみんな家族の一員のようになるので、いい雰囲気のなかで出会ったおかげでいまでも友達と呼び合えるような間柄です。それに、私たちは作品の選び方も似ているところがあるので、そういう意味でも共感できる存在だと感じています。パスカルさんメルヴィルは本当に素晴らしい人ですよ。かっこいいし、考え方がエレガントだし、頭もいいし、最高の俳優であるとも言えますね。私は俳優っぽくない俳優が好きなのですが、彼もその1人だと思っています。日本からは、毎回カルチャーショックを受けている―それでは、日本についてもおうかがいしたいのですが、どのような印象をお持ちですか?メルヴィル日本に初めて来たのは25年前までさかのぼりますが、そこから10回くらい来日をしています。一番最近は10年前で、私が出ている映画のイベントに招待してもらって、東京や京都を訪れました。私は日本が大好きなので、呼ばれればいつでも来たいと思っています。なぜ日本が好きかというと、フランスとはまったく違う別世界のようだから。特に東京は未来的で、建物や車、電車などがSFみたいなところもあるのでそれがとても楽しいです。あとは、日本のみなさんがとても親切で優しくて繊細なので、そういうところにも癒されています。パスカルさん私は今回で4回目の来日で、仕事だけでなく個人的な観光旅行でも訪れていますが、毎回たくさんのカルチャーショックを受けています。私も東京や京都をはじめ、さまざまな都市に行きましたが、アジアならではの異国情緒や街によって異なる側面を見ることができるのが楽しいところです。―おふたりとも子どもの頃から俳優というお仕事を続けていますが、長年にわたって活躍されるうえで心がけていることはありますか?パスカルさん秘訣というのは、特にないですよ(笑)。というのも、私自身は俳優としてのキャリアや理想像について考えたことはなく、すべては偶然の出会いによるものだからです。もちろん、仕事は一生懸命していますが、基本的にはいろんな人との出会いによってここまで来れているのかなと。ロメール監督の有名な言葉に「すべては偶然から始まる」というのがありますが、私も偶然によって運命が決められているように思うので、流れに身を任せている感じです。メルヴィルさん私もパスカルと同じで、偉大な演出家や監督との出会いに尽きると思っています。俳優のなかには、「いまこの監督が売れているから出演しよう」みたいな感じで作品を選ぶ人もいますが、そういう仕事の仕方では長続きはしません。本当に素晴らしい方々との出会いが私のキャリアを作ってくれているのです。人生には奇跡のようなことが起きると感じている―誰の人生にも、サンドラのようにさまざまな困難が立ち向かってくることがあります。そういうとき、経験豊富なおふたりがどのようにして乗り越えているのかを教えてください。パスカルさんまずは、あまり過去を振り返らないことです。過ぎたことを後悔するよりも、つねに未来のことを考えるように心がけています。ときには身近な誰かが亡くなる場合もありますが、ほかの人たちは生き続けなければいけません。人生においては命を守ること、そしてなるべく周りのことに翻弄されることなく純粋に生きていくことが大切ではないかなと。それが若さを保つことにもつながると考えています。メルヴィルさん人生というのは、何が待ち受けているのか誰にもわかりません。でも、困難な状況に陥っても誰かと出会うことで希望を持たせてもらえることがあります。そんなふうに、ある日のたった1つの出来事ですべて変わってしまうこともありますが、それこそが人生です。私が演じたクレマンがまさに“希望の象徴”のように描かれていますが、難しい時期に直面したり、悲しいことがあったりしても、人生には奇跡のようなことが起きて視界が開けていくこともあるんだなと私自身も感じています。インタビューを終えてみて…。大人の落ち着いた雰囲気がありつつ、ときおりお互いを見て笑い合う姿も素敵だったパスカルさんとメルヴィルさん。「これからはもっと共演したい」とも話されていたので、フランス映画界が誇る名優でもあるおふたりの共演作がこれからもたくさん観れるのを楽しみにしたいと思います。それでも前を向いて生きていくどんなにつらいことがあっても、その先には“美しい朝”のような希望が待っていると感じさせてくれる本作。仕事や恋愛、そして家族との向き合い方に日々悩みながらも、自由に生きようとする女性の姿は、自分の人生において何が大切なのか考えるきっかけを私たちにも与えてくれるはず。写真・TOKIO IEHARA(パスカル・グレゴリー、メルヴィル・プポー)取材、文・志村昌美ストーリー夫を亡くしたあと、通訳の仕事に就きながら8歳の娘リンを育てているシングルマザーのサンドラ。仕事の合間には、病を患う年老いた父ゲオルグの見舞いも欠かさなかったが、かつて教師だった父の記憶は徐々に失われ、自分のことさえも分からなくなっていた。彼女と家族は、父の世話に奮闘していたが、愛する父の変わりゆく姿を目の当たりにして、サンドラは無力感に押しつぶされそうになる。そんななか、サンドラは旧友のクレマンと偶然再会。知的で優しいクレマンと過ごすうち、いつしか2人は恋に落ちていくのだが…。心を動かされる予告編はこちら!作品情報『それでも私は生きていく』5月5日(金・祝)より 新宿武蔵野館、シネスイッチ銀座ほか全国順次公開配給:アンプラグド
2023年04月30日東京・丸の内にある静嘉堂文庫美術館(静嘉堂@丸の内)で、特別展『明治美術狂想曲』が開かれています。本展では、明治時代をキーワードにした絵画や工芸品を展示。「腰巻事件」でセンセーションを巻き起こした話題作も登場します!国宝や重要文化財など約50点を展示!特別展『明治美術狂想曲』展示会場【女子的アートナビ】vol. 293日本の西洋化がはじまった明治時代、人々の生活だけでなく、美術の世界でも大きな変化がありました。油彩画が広まり、欧米好みの工芸品が生み出され、また古くからある日本の仏教美術が軽視され、排除されたのもこの時期です。そんな明治時代の社会の変化を軸に、本展では、油彩画や日本画、工芸品など静嘉堂所蔵のコレクションを約50点展示。国宝や重要文化財を含む貴重な作品が紹介されています。「美術」が生まれた!河鍋暁斎《地獄極楽めぐり図》明治2~5年(1869~1872)※前期と後期で場面替えがありますでは、本展の見どころをピックアップしてご紹介します。第一章は「『美術』誕生の時―江戸と明治のあわい―」。1868年にスタートした明治時代、欧米に追いつこうと日本社会の近代化が急激に進んでいきました。「美術」という言葉が生まれたのも、美術館ができたのもこの時代です。そんな時期に描かれたのが、河鍋暁斎の《地獄極楽めぐり図》。江戸と明治の文化がミックスされた作品です。暁斎は、江戸後期の狩野派の技法を身につけた絵師ですが、浮世絵や明治のモチーフも作品に取り入れ、本作には当時は珍しかった汽車も描かれています。(汽車の場面は5月7日まで展示)人気の国宝も展示!左:薩摩焼《色絵金彩麒麟鈕香炉》明治9年(1876)頃、右:薩摩焼《色絵金彩獅子鈕香炉》明治9年(1876)頃続く第二章「明治工芸の魅力―欧米好みか、考古利今か―」では、美しい工芸作品がずらり勢ぞろい。明治時代、日本では外貨獲得のため、欧米人に好まれる華やかなデザインの工芸品が数多く製作されました。「超絶技巧」と呼ばれる細やかな技術を使った作品も多く、海外でジャポニズムブームが盛り上がっていきます。1867年に開催された「パリ万国博覧会」で人気があったのは、薩摩焼。明治以降も人気が続き、欧米に輸出されました。本展で見られる薩摩焼も、とっても華やかです。国宝《曜変天目(稲葉天目)》南宋時代(12~13世紀)この章では、国宝の《曜変天目(稲葉天目)》も展示されています!本作品は、古美術が再評価されるきっかけとなった「第1回観古美術会」(1880年)に出品されました。重要文化財橋本雅邦《龍虎図屛風》明治28年(1895)前期展示次の第三章「博覧会と帝室技芸員」では、橋本雅邦の迫力ある作品《龍虎図屛風》を見ることができます(5月7日まで)。本作は、1895年に京都で開かれた博覧会に出品されたものです。当時の評価はあまりよくなかったそうですが、1955年、重要文化財に指定されました。渡辺省亭原画濤川惣助《七宝四季花卉図瓶》明治時代19~20世紀また、超絶技巧の七宝作品も、見どころのひとつ。《七宝四季花卉図瓶》は、色彩が華やかで、とても美しい作品です。こちらは、フロア中央部にある吹き抜けの空間「ホワイエ」に展示されています。下半身が「布」で隠された…!黒田清輝《裸体婦人像》明治34年(1901)最後の第四章「裸体画論争と高輪邸の室内装飾」では、黒田清輝の《裸体婦人像》が登場!本作品は、近代洋画の父と呼ばれた画家、黒田清輝が渡欧中、白人女性をモデルにして描いたものです。帰国後、1901年の白馬会にこの絵を出品したとき、警察が介入。公共の場で裸体画を展示することが認められず、下半身部分が布で覆われてしまいました。このセンセーションを巻き起こした出来事は、後に「腰巻事件」と呼ばれるようになりました。当時のメディアを賑わせた話題作は、その後、西洋文化を理解していた岩﨑家が購入。高輪にある屋敷に飾られていました。ミュージアムショップで販売中の公式図録も、センセーショナルなデザインです人気の「ぬいぐるみ」は先着で購入可能に!静嘉堂@丸の内ミュージアムショップで販売中。 税込価格¥5,800 ※ お一人様1個のみアートを楽しんだら、ぜひ静嘉堂のミュージアムショップにもお立ち寄りください。以前の記事でもご紹介した、国宝《曜変天目(稲葉天目)》の「ぬいぐるみ」。あまりに人気で、しばらく入手困難でしたが、現在は先着で購入できるようになりました!1日10個限定ですので、ご興味のある方は、10時の開館時間にあわせてお出かけになると、入手しやすいかもしれません。(※最新情報は、公式サイトでご確認ください)展覧会は6月4日まで開催。Information会期:~6月4日(日)[前期]4/8(土) ~ 5/7(日)[後期]5/10(水) ~ 6/4(日)※休館日は月曜日、5月9日(火)会場:静嘉堂@丸の内 (明治生命館1階)開館時間:10:00 – 17:00 (入館は16:30まで)。金曜日は18:00 (入館は17:30)まで。観覧料:一般 ¥1,500、大高生 ¥1,000、中学生以下無料
2023年04月30日