2023年10月6日、俳優の榮倉奈々さんが、アパレルブランド『newnow(ニューナウ)』を立ち上げることを発表。それに伴い、株式会社LAND NK(ランドエヌケー)を創設し、CEOに就任したことを報告しました。榮倉奈々「起業しようと奮い立たせてくれたのは…」榮倉さんといえば、同じく俳優の賀来賢人さんと2016年に結婚。同月現在、2人の子供の母親でもあります。今回アパレルブランドを立ち上げたきっかけについて、榮倉さんは『newnow』のInstagramアカウントで、次のようにつづっていました。新会社を設立したのですが、起業をしようと奮い立たせてくれたのは、紛れもなく子どもたちの存在です。何事にも好奇心を持ち挑戦し続ける子どもたちと6年間過ごしていると、私も新しい場所で、奮励したくなった...というのがブランドの立ち上げに対する素直な気持ちです。newnow_jpーより引用子供たちの存在が、起業を決心したきっかけだという、榮倉さん。「何事にも好奇心を持ち、挑戦し続ける子供たちと過ごしていると、新しい場所で奮励したくなった」といいます。榮倉さんは、洋服に対する思いを、次のように明かしていました。着心地がよく、買っただけでもドキドキする、クローゼットに並べるだけで胸が高鳴る、コーディネートを考えたらすぐにでも着替えたくなる、そんな洋服が好きです。かつてそんな純粋な気持ちで洋服を眺めていた自分を、再び思い出したくなりました。newnow_jpーより引用また、同アパレルブランドの起源が『家族』にあるため、撮影には夫の賀来さんにも協力してもらったのだそう。※画像は複数あります。左右にスライドしてご確認ください。 この投稿をInstagramで見る newnow(@newnow_jp)がシェアした投稿 『newnow』は、スタイリストの上杉美雪さん、デザイナーの福屋千春さんと3人で、『変わりつづける今を生きる服』というテーマのもと、洋服を提供するとのことです。榮倉さんの突然の発表に、ファンからはお祝いのコメントが多数寄せられました。・ずっとファンだった私にとって、とても嬉しいニュース。涙があふれて止まらない。・おめでとうございます!起源が家族なんて、最高じゃないですか…。私も榮倉さんが手掛けた洋服を着てみたいです!・子供たちがきっかけって、なかなかないことですよね。勇気ある決断、本当にすごいと思います。尊敬する!俳優業やファッションモデルなどの仕事はもちろん、子育てをしながらも、新たな挑戦へのスタートを切った、榮倉さん。きっと賀来さんと子供たちと支え合いながら、素敵な洋服を世に発信していくのでしょう。榮倉さんの決断と行動力は、多くの人に勇気を与えてくれました。[文・構成/grape編集部]
2023年10月06日俳優・榮倉奈々が、新アパレルブランド「newnow」を立ち上げ、新会社「株式会社LAND NK」を設立、CEO就任を発表した。ブランドのコンセプトは“変わりつづける今を生きる服”。“今”を表すものは、時の流れによって大きく変容していく。時代の鼓動を捉えて日々の変化にしなやかに適応しながらも、洗練を追求し、そしてその結晶を共有していきたい。それが、newnowの描くブランドの姿だという。また、ユニセックスで着られるラインアップも展開していることから、夫・賀来賢人との2shotメインビジュアルも公開。そして、自然環境に配慮し、受注生産を基本としており(※一部アイテムはECサイトにて通年販売)、10月28日(土)から31日(火)にかけて、ブランド初の受注会を実施。それに際して、公式サイトでは受注会の応募を受付中だ。ブランド立ち上げにあたり、榮倉さんが声をかけたのは、モード誌や広告で活躍するスタイリスト・上杉美雪と、「COATE」(コート)のデザイナー・福屋千春。一過性では終わらない、いつの時代も着られる心地良い服を作りたいという榮倉さんのビジョンに共感し、上杉さんがクリエイティブ・ビジョン・ディレクター、福屋さんがクチュール・デザイナーに就任した。今回の立ち上げに際して榮倉さんは「起業をしようと奮い立たせてくれたのは、紛れもなく子どもたちの存在です」と明かし、「なぜアパレルブランドかというと、シンプルに、洋服が好きだからという理由です」と説明。「わたくし自身newnowとともに成長していきたいと存じます。日本の社会が洗練された美しい人で溢れるよう、邁進し続けて参りたいと思います。そしてまずは、ここまで辿り着けたこと、感慨無量の極みです。どうぞよろしくお願いいたします」とコメントしている。(シネマカフェ編集部)
2023年10月06日パラマウントのCEOブライアン・ロビンスが、「Variety」誌に「(今後、コストの)高いオリジナルアニメ映画を公開し、観客が来るのをただ祈るつもりはありません」とコメント。新たなオリジナルものより、『スポンジ・ボブ』や『アバター(アニメ)』などの既存のIPに力を入れたいと言ったことを受け、映画人たちから批判が噴出している。『ギレルモ・デル・トロのピノッキオ』でアカデミー長編アニメ映画賞、ゴールデングローブ賞アニメ映画賞などを受賞したデル・トロ監督はシンプルに「なんてこった」とツイート。『LEGO ムービー』シリーズ、『スパイダーマン:スパイダーバース』のクリス・ミラー監督は「非常に知識不足な意見だと思います。どんなスタジオも、オリジナルのドラマ、アクション映画、伝記、コメディ、『アバター』を作らないとは言いません。アニメにだけIPが必要だなんて、馬鹿げている」と怒り心頭。『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』の脚本家ゲイリー・ウィッタは、『スター・ウォーズ』『トイ・ストーリー』『アナと雪の女王』などの大ヒットIPの多くが「誰かの“オリジナル”のアイディアをイチかバチかでやってみたことから始まったというのを、そんなにも簡単に忘れてしまうなんて」と呆れた様子だ。(賀来比呂美)■関連作品:ギレルモ・デル・トロのピノッキオ 2022年11月25日より全国にて公開、12月9日よりNetflixにて配信
2023年07月28日バービー人形の玩具メーカー「マテル社」のCEOイノン・クレイツと「マテル・フィルムズ」のロビー・ブレナーが「Variety」誌のインタビューに応じ、実写映画『バービー』について語った。クレイツは『バービー』を製作するにあたり、「マテル社外の人たちには、おもちゃや人形を売るためのものだと思われてしまうリスクがありました」とふり返った。しかし、同社にとって『バービー』は「質の高いコンテンツを作ること、人々が観たいと思うような社会的インパクトのある体験を創り出すこと」が重要だったという。「私たちは映画を作る前からおもちゃを売っているので、それ(映画による宣伝効果)に依存しているわけではないのです」と強調している。今作は『レディ・バード』や『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』で女性の描き方に定評があるグレタ・ガーウィグがメガホンを取り、パートナーのノア・バームバックと脚本を手掛けた。クレイツとブレナーは、初めてガーウィグの脚本を読んだとき、「ちょっと厳しいものがあるんじゃないかと思った」というが、「この世界で“安全”はうまくいきません。大胆にいきたかった。バービーだって大胆ですし」と、失敗を恐れず突き進み実写映画を実現させたことを明かした。ブレナーは、「男性が監督することは可能だったか?」と問われると「私たちは、この映画は女性の視点から語られるべきだと強く感じていました。男性にできないと言っているわけではありません。しかし『バービー』は、究極の女性エンパワーメント映画なのです。それは映画のDNAの中にあります。(だから)私たちはみんな女性が指揮を執るべきだと感じていたと思います」。(賀来比呂美)
2023年07月21日ジェームズ・ガン監督と、プロデューサーとのピーター・サフランが、「DCスタジオ」の共同会長兼CEOに就任することが決定した。「DCスタジオ」は、ウォルター・ハマダが率いていたワーナーの子会社「DCフィルムズ」に代わって11月1日に新設される会社。『ザ・スーサイド・スクワッド“極”悪党、集結』や「ピースメイカー」のメガホンを取ったガン監督に、『アクアマン』や『シャザム!』シリーズなどの製作を務めきたサフランという、すでにDCの世界に精通している2人。ガン監督はクリエイティブ面、サフランはビジネス面を主に担当することになるという。「私たちは、子どもの頃から愛し続けてきたDCのキャラクターの指揮を執ることになり、大変光栄に思います」と共同声明を出し、喜びを伝えている。また、「世界で最も才能のある脚本家、監督、俳優たちとのコラボ」も約束。この件を報告したガン監督のツイートには、「DCへようこそ!」「おめでとう!」「あなたによっても良いことだけれど、これからの映画にとっても素晴らしいこと」「今後の作品がすごく楽しみ」などの歓迎、祝福、期待のメッセージや、早くも今後のDC作品へのリクエストが多数寄せられている。(賀来比呂美)
2022年10月26日2022年9月25日、埼玉県さいたま市にある多目的ホール『さいたまスーパーアリーナ』にて行われた総合格闘技イベント『超RIZIN』での、ある出来事が議論になっています。この日行われたのは、格闘家の朝倉未来(あさくら・みくる)選手と、アメリカの格闘家であるフロイド・メイウェザー選手による試合。試合前、メイウェザー選手に花束を贈呈するためリングに上がった、政治団体『ごぼうの党』の代表である奥野卓志氏は、無言で花束を床に投げ捨てたのです。目の前で花束を投げ捨てられたメイウェザー選手は、冷静に落ちた花束を拾い上げ、セコンドにそっと手渡しました。花束を投げ捨てられたメイウェザー対応に「かっこよすぎる」「ごめんなさい」メイウェザー選手がここで怒りをあらわにしたら、イベントそのものに支障が出ていた可能性もあったでしょう。ネットでは関係者を含む多くの人がメイウェザー選手の行動を称賛し、1人の日本人として謝罪の言葉を述べました。榊原信行CEO、メイウェザー選手への『花束投げつけ』に謝罪同日のイベント中にリングに上がった、『超RIZIN』の運営を行う、株式会社ドリームファクトリーワールドワイドのCEOである榊原信行さん。榊原さんはメイウェザー選手への『花束投げ捨て行為』について、このようにコメントをしました。「超RIZIN」に続いて行われた「RIZIN」の途中でリングに上がった榊原CEOは「本当に情けない、恥ずかしい行為を働いた人間がいます。リングの中は本当に神聖な場所だし、命を懸けて闘う選手たちに、どちらを応援する、どちらのファンだとか関係なく、礼節を持って対応するべきだとそう思っています。本当に品性下劣な男をこのリングに上げたことを、この場を借りておわびしたいと思います。すみませんでした。本当に悔しいです」と謝った。「残念なことに世界中で流れているので、日本人の恥をさらすことになったことは本当に悔しいし、2度とこういうことが起きないように全力でやります。許してください。すみません。本当に勘弁してください。ごめんなさい」と頭を下げた。サンケイスポーツーより引用写真は試合前の会見のもの今回の花束贈呈は、最前列で観戦できるプレミアチケット『超RIZIN NFT DIGITAL TICKET』の最高額落札者が担当する決まりになっていました。奥野氏はこのチケットを420万の最高額で落札し、メイウェザー選手への花束贈与の権利を手にしたのです。榊原さんはメイウェザー選手への対応を深く謝罪すると同時に、騒動を起こした奥野氏の行為を強い言葉で批判。「日本人の恥をさらすことになり、本当に悔しい」と思いをあらわにしました。今回の件に対し、榊原さん以外の多くの人からも、メイウェザー選手への謝罪の声が多数上がっています。次回、日本でリングに上がる時は、メイウェザー選手が心を曇らさずに試合を終えることを誰もが祈っているでしょう。[文・構成/grape編集部]
2022年09月26日アップル社のティム・クックCEOに対して、1年以上に渡ってストーキングや脅迫行為を繰り返していた女性に、カリフォルニア州の裁判所は接近禁止を言い渡した。NPRなどが報じている。45歳の女性は、2020年10月から11月にかけてクック氏に200通あまりのメールを送信。アップル社が裁判所に提出した申立書によると、女性から送られてくるメールの内容はどんどん過激になっていき、弾丸を装填した銃の写真を添付するなど、「脅迫的で非常に不穏なものになっていった」とNPRは報じている。この女性は、クック氏の自宅にも二度不法侵入し、そのうち一度は警察に拘束されたが、すぐに釈放されている。2020年末、女性は《自分がクック氏の妻であり、彼と双子の子どもをもうけた》という内容のツイートを投稿。性的関係を望んでいることや、《もう生きていけない》《これ以上がまんできない》《家を焼き払うぞ》などといった破滅的な内容のメッセージをクック氏に送り続けた。またアップル社の申立書によれば、女性は複数の州で会社を立ち上げ、その役員としてクック氏の名前と自宅住所を無断で記載していた。最近では「あなたのことを忘れて、許してあげるから5億ドル払って」と要求していたという。アップル社は、この女性が武装してサンフランシスコのサウスベイに今も潜み、近いうちにまたクック氏への接近を試みる可能性が高いと主張していると、The New York Timesは伝えている。
2022年01月26日全米に約600店舗を展開する人気ステーキハウスチェーン「テキサス・ロードハウス」のケント・テイラーCEOが先週、65歳で亡くなった。遺族によると、新型コロナウイルス感染症の後遺症を苦にしての自殺だったという。The Washington Postが伝えている。テイラー氏は新型コロナウイルスに罹患後、様々な後遺症に悩まされていた。特に耳鳴りは悪化の一途を辿り、氏はみるみる衰弱していったという。「ケントは陸上競技のチャンピオンらしく懸命に戦っていましたが、ここ数日で激しく強まった苦しみに耐えることができませんでした」と遺族はThe Washington Postにコメントしている。18日にケンタッキー州ルイビル郊外に所有する畑で遺体が発見された。1955年、ミズーリ州で生まれ、ルイビルで育ったテイラー氏は、陸上競技の選手として才能を開花させ、奨学金でノースカロライナ大学に進学。幾度もの失敗を乗り越えた末に1993年、高品質の肉をリーズナブルな価格で提供するテキサス・ロードハウスを創業。席に着くとまずバケツ一杯のピーナツをサービスするスタイルも人気を集めた。昨年の新型コロナウイルスによるロックダウンの際は、店舗を閉めざるを得ない状況に追い込まれたが、テイラー氏は基本給と100万ドルのボーナスに500万ドルをプラスして寄付し、従業員に配った。「こうした無私の行為は、ケントと彼の強い信念を知る人にとっては何の驚きもありませんでした。彼は間違いなく、従業員ファーストの経営者でした。その起業家精神は、彼が築いた会社、彼が支援したプロジェクト、そして彼と触れ合った人々の中で生き続けていくでしょう」と、テキサス・ロードハウスの重役グレッグ・モーガン氏はThe Washington Postの記事で述べた。テキサス・ロードハウスの公式Twitterには「ケント、あなたがいなくてさみしいです。あなたがいたからこそ、あなたが描いたテキサス・ロードハウスの夢があったからこそ、私たちは毎日『この仕事が大好きだ』と言えるのです」と、追悼のコメントが投稿されている。
2021年03月23日マーベルCEOのケヴィン・ファイギが、『ブラックパンサー』の続編に「キルモンガーが再登場するらしい」といううわさについて答えた。※以下『ブラックパンサー』ネタバレを含む表現があります。ご注意ください。マイケル・B・ジョーダンが演じたエリック・キルモンガーは、『ブラックパンサー』のラストで死亡。しかし、同作でラモンダを演じたアンジェラ・バセットが、「マイケルは続編にも出るかも」と発言したことから、キルモンガーの再登場がうわさとなって広がった。ケヴィンは、「正直に答えると…純粋なうわさで憶測にすぎないよ。だって、(脚本と監督を担当する)クーグラーは、ほんの数週間前からキーボードに向かって大まかな内容を書き始めたんだから」と「BET」に語ったという。「まだ初期段階だし、とにかくそんなに決まっていることもないんだ」とも。マイケルはというと、昨年キルモンガー役でMTVムービー&テレビ・アワードの最優秀悪役賞を受賞した際に、「マーベル映画にカムバックする機会があったら、ぜひやりたい」と再出演を熱望していた。一方で、キルモンガーの役作りにのめり込み、セラピーに通ったことも告白している。(Hiromi Kaku)■関連作品:ブラックパンサー 2018年3月1日より全国にて公開© Marvel Studios 2017 MARVEL-JAPAN.JP/blackpanther
2019年07月03日米Amazonのジェフ・ベゾスCEO(55)が、ゴシップ誌「National Enquirer(以下NE誌)」の発行元であるAmerican Media Inc.(以下AMI)から脅迫されていると個人ブログで明かした。「強要と脅迫に屈してしまうのではなく、個人的な犠牲を払い、恥をかくとしても、先方が言ってきたことを正確に公表することにした」と前置きし、事の顛末を綴っている。NE誌は1月、ベゾス氏が妻と離婚を発表して間もなく、恋人のローレン・サンチェスさんとプライベートジェットで旅行していたことを報じた。記事内では、ベゾス氏がサンチェスさんに送ったメールや写真も編集部が入手したことを仄めかしていた。ベゾス氏はセキュリティ担当の責任者に、AMIがどのような方法でメールを入手したのか、そしてNE誌の目的を突き止めるよう依頼した。これに勘付いたAMI側はベゾス氏に接触し、調査をやめるよう要求。やめない場合は、元妻との婚姻関係にあった時期に撮ったサンチェスさんのセクシーな写真や、氏の裸が写っている写真を公表すると脅してきたという。AMIのデヴィッド・ペッカーCEOはトランプ大統領の長年の友人であり、熱烈な支持者として知られている。これまでペッカー氏が選挙不正や不倫問題など大統領に不利なネタを買い取ってもみ消す「キャッチ・アンド・キル」という手法で大統領を支えてきたことは公然の秘密だ。対して、ベゾス氏は現政権に批判的な論調のワシントン・ポスト紙のオーナーである。大統領はことあるごとにTwitterでポスト紙及びベゾス氏を攻撃してきた。今回の問題は単なる女性スキャンダルという範疇を軽々と飛び越え、全米を巻き込んだ政治闘争に発展する可能性がある。
2019年02月08日先週、世界一の富豪として知られるAmazonのCEOジェフ・ベゾス氏(55)が25年連れ添った妻マッケンジーさんと離婚し、話題となった。14兆円以上とも言われるベゾス氏の資産の行方に注目が集まっているが、離婚前から愛人がいたことをNational Enquirer誌が突き止めている。PEOPLE誌によると、現在の2人の関係は絶好調だという。「2人は強く愛し合っていますよ。これまでよりもはるかにね」と関係者が語るお相手は元FOX11のニュースアンカーで女優としても活躍するローレン・サンチェス(49)。ハリウッドの有力エージェントであるパトリック・ホワイトセルと離婚調停中だ。子どもはホワイトセルとの間に2人、その前の恋人との間に1人いる。関係者によると、サンチェスは「とても陽気で社交的」だという。飛行機やヘリコプターのパイロット免許も持ち、14日には自分で操縦したヘリコプターから颯爽と降りてきたところをキャッチされるなど、とても活動的だ。「一見、2人は正反対に見えます。だからこそ、ベゾス氏は彼女に惹かれたのでしょうね」(前述の関係者)Page Sixは、昨年4月に、レストランで堂々と食事をする2人をスクープしている。「ジェフは個室を予約することもできたのに、図々しくも目立つ正面のテーブルを選んだんです。あっさりバレていましたよ」と目撃者は当時の様子を振り返る。2人に近い関係者は、それぞれの結婚が破綻した時期を「2018年秋」と証言しているため、時系列に齟齬が生じてしまう。不倫関係で育んだ愛は、結婚という枷が外れてますます高まるばかりのようだ。
2019年01月15日4日、ウォルト・ディズニー・カンパニーのボブ・アイガーCEOが、現在ディズニーランド・パークに建設中の 「スター・ウォーズ:ギャラクシーズ・エッジ」オープン日が2019年6月中とインタビューで答えたようだ。Barron’sのインタビューに応じたアイガーCEOは、2019年にカリフォルニア州アナハイムにあるカリフォルニア ディズニーランド・リゾートにオープン予定の「スター・ウォーズ」のテーマランド「Star Wars Galaxy’s Edge」(=スター・ウォーズ:ギャラクシーズ・エッジ)のオープン日が、6月中であると回答。これまでにも有識者やマニアの間などで6月21日オープン説などが言われていたが、公式コメントはこれが初めてとなる。全世界が注目する「スター・ウォーズ:ギャラクシーズ・エッジ」は14エーカーという広大な土地(参考:カーズランドが12エーカー)に建設され、銀河の辺境にある遠い惑星バトゥーが物語の舞台。同エリアにはゲストがミレニアム・ファルコン号に乗り込み極秘ミッションを遂行する「Millennium Falcon: Smuggler’s Run」と、ファースト・オーダーとの激闘に巻き込まれていく「Star Wars: Rise of the Resistance」という二種類の大型ライド系アトラクションが誕生する予定で、また、ほぼ同じバージョンの「スター・ウォーズ:ギャラクシーズ・エッジ」が、2019年秋にフロリダ ウォルト・ディズニー・ワールド・リゾートにオープンする予定だ。※取材時の状況に基づいて記事化しています。紹介したイベント、メニューなど、すべての情報は、予告なく、変更になる場合があります。(text:cinemacafe.net)
2019年01月07日ディーゼル(DIESEL)がCEO(“Chair” Executive Officer)を募集。2017年10月8日(日)まで志望者を募集している。CEO募集は、ディーゼルの創始者兼社長レンツォ・ロッソが、「ディーゼルのCEOが去って、心にぽっかり穴が空いているが、一番深刻なぽっかり空いた椅子をどうにかしたい」ということで始まった。CEOを選ぶのは大変な作業で、スキル、責任、そしてなによりも知識が必要だが、今回提供されるポジションはチェア・エグゼクティブ・オフィサー(Chair Executive Officer)。MBAの学位も財務のスキルも役に立たない。必要なのは座るのが得意なことだけだ。チェア・エグゼクティブ・オフィサーの志望者は応募期間中に、他の人と全く違う方法で座る確かな能力を示さなければならない。方法は、ブランドのFacebookのページにGIFまたはビデオをアップロードする。選ばれた応募者は、1週間チェア・エグゼクティブ・オフィサーを務め、ディーゼルのオフィスの中で最も重要な椅子に座ることになる。このユニークな募集に、我こそはと思う人は応募してみてはいかがだろうか。【詳細】ディーゼル CEO募集募集期間:2017年10月5日(木)〜10月8日(日)募集方法:ディーゼルFacebookページにGIFまたはビデオをアップロード
2017年10月09日モデルのミランダ・カー(34)とスナップチャット創立者でCEOのエヴァン・スピーゲル氏(26)が挙式した。式と披露宴には40人のみが出席したという。27日、ロサンゼルスの2人の自宅で「豪華でおしゃれな」結婚式が行われ、関係者の1人はピープル誌にこう語る。「式と披露宴はとてもこぢんまりしていましたが、豪華でおしゃれでしたね。ミランダは(結婚式の準備に)たくさん関わっていましたよ。彼女はすばらしいセンスがあって、自分が何をしたいかをわかっています。とてもスイートな人ですし、エヴァンとの結婚で有頂天です」ミランダは、エヴァンからのプロポーズは完全にサプライズだったと話していた。「(プロポーズを予想していたかって?)まったくしていなかったわ。エヴァンは『ミランダ、今言うよ。君の前でひざまずくのは最初で最後だよ』って言ってきたのよ」「私はかなりナーバスで感情的で、幸せに震えていたわ」また、ほかのインタビューでは、ミランダはエヴァンが自身と同じように自宅にいることを好み、友達を招いてディナーパーティーをしたり、お互いの話をよく聞きあったりしていると2人のことを話していたこともあった。ミランダは、2010年に俳優のオーランド・ブルームと結婚し、翌年長男フリン君を出産したが、2013年に離婚。2014年にスピーゲル氏と出会い、2015年に交際をスタートさせ、昨年7月に婚約したことを発表していた。(C)BANG Media International
2017年05月31日ミランダ・カーが、スナップチャットCEOのエヴァン・スピーゲルと挙式した。ミランダは27日(現地時間)、カリフォルニア州ブレントウッドでエヴァンと暮らしている自宅に、家族や友人を招いて結婚式をした。2人の自宅には前日からケータリング業者などが出入りしているのが目撃され、当日は夕方4時頃から50人ほどの招待客が集まり始めた。彼らは全員、秘密の待ち合わせ場所からウィンドウに黒いフィルムを貼ったリムジンやバンに乗ってミランダたちの家まで送られてきたという。最初に一報を報じた「E!News」で関係者はミランダの花嫁姿について「プリンセスのようでした」と語った。別の関係者は「People」に「式も披露宴も内輪だけの集まりでしたが、とても豪華で上品でした。ミランダが熱心に準備していました。彼女は趣味がよく、求めるものがはっきりしていましたから」と語っている。34歳のミランダと26歳のエヴァンは2014年にルイ・ヴィトン主催のディナー・パーティで知り合い、その後交際がスタート。昨年7月に婚約した。ミランダは2010年にオーランド・ブルームと結婚し、6歳になる息子フリン君をもうけたが、2013年に離婚。エヴァンは初婚。ミランダの親族たちは5月中旬にオーストラリアからロサンゼルスに来ていたことから、すぐに挙式かという報道もあったが、実際の結婚式は5月最終月曜日のメモリアル・デー前の週末となった。(text:Yuki Tominaga)
2017年05月29日ミランダ・カーが、婚約者でアプリ「Snapchat」のCEOと来年結婚すると宣言した。ミランダは6月に、1年ほど前から交際していた「Snapchat」の創業者でCEOのエヴァン・スピーゲルと婚約したが、フランスの「Paris Match」誌上で結婚はいつになるか?という質問に「来年よ。待ち遠しいわ」と答えた。33歳のミランダは、26歳のエヴァンから結婚を申し込まれるとは「全然予想もしてなかった」と言い、「彼はこう言ったの。『ミランダ、僕が君の前でひざまずくのはこれが最初で最後だよ』って」「すごく緊張して、感情が高ぶって、幸せで震えていたわ」とプロポーズの瞬間を振り返った。ミランダには元夫のオーランド・ブルームとの間にもうけた5歳の息子・フリン君がいるが、エヴァンとも時間をかけて良い関係が築けているという。「私たちの交際が真剣なものかどうか確信が持てるまで、私はとても慎重だったの。いまでは2人が一緒に遊んでいるのを見るのが大好き」とミランダは語る。ミランダもエヴァンも家で過ごすのが好きで、友人を自宅に招いてミランダが手料理をふるまっているという。生まれ育った環境は違うが、「誠実さや家族観、正直なところなど共通点も多い」そう。エヴァンの知性に惹かれたというミランダは「彼とは何でも話せる。私の話を聞いて、理解してくれるの」とのろける。モデル業と並行して、化粧品ブランド「Kora Organics」も経営しているミランダは、ビジネス面でもアドバイスをくれるエヴァンについて「彼は私のソウルメイトよ」と深い信頼を寄せている。(text:Yuki Tominaga)
2016年10月25日ミランダ・カーが、スナップチャットCEOのエヴァン・シュピーゲルと婚約した。ミランダはインスタグラムの公式アカウントにダイヤモンドのリングを薬指にはめたモノクロ画像をアップ、「イエスと答えたわ!!!」と目がハート形になったスマイルマークやハートの絵文字を添えて、婚約を発表した。モノクロ画像には「Bitstrips」のアプリで作成した2人の似顔絵付き。ひざまずいたエヴァンが指輪を差し出し、ミランダが感激した面持ちで胸を両手で押さえている姿に「Marry Me!(結婚して)」の文字が躍っている。ミランダとエヴァンは2014年、ニューヨークで開かれた「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」のディナー・パーティで知り合い、友人同士だったのが昨年6月頃から交際に発展。今年5月にはカリフォルニアで1,200万ドルの豪邸を購入している。現時点では挙式の予定などは明らかにされていないが、ゴールインへ向けて大きな一歩を踏み出したのは間違いない。(text:Yuki Tominaga)
2016年07月21日アレキサンダー・ワン(Alexander Wang)が自身のブランド、「アレキサンダー ワン(ALEXANDER WANG)」のCEO兼チェアマン(理事長)に6月28日付けで就任した。アレキサンダーは引き続きクリエイティブ・ディレクターとしても任務を続け、今後はブランド経営にも携わる。これまで、チェアマンを務めていたアレキサンダーの母親イン・ワン(Ying Wang)と、CEOを務めていた義姉のエイミー・ワン(Aimie Wang)は退任し株主兼役員として業務を執行、兄のデニス・ワン(Dennis Wang)は引き続き同社のアドバイザーとして関わっていく。また、新たにエグゼクティブ ヴァイス チェアマン(副理事長)としてキャロライン・ワン(Caroline Wang)、エグゼクティブ ヴァイス プレジデント(副社長)に元DKNY社長メアリー・ワン(Mary Wang)が就任。ブランド成長維持とすべてのカテゴリー強化を目的とした組織拡大戦略となった。今回の人事に関してアレキサンダーは、「家族のサポートがなければブランドをここまで大きくすることは不可能でした。今は急速に変化する環境に対応できる強いリーダーシップと柔軟性が必要とされています」とコメント。また、新たに携わる経営については「CEOとチェアマンとして、新しい挑戦に取り組むことを楽しみにしています。クリエイティブとビジネスをシンクさせ、カスタマーとの会話を密なものにしていくにもタイミングが今だと感じています。私のゴールは常にブランドの価値を高めること、そして誠実で目的性のあるブランドを作ることです」と話している。
2016年06月29日ケリング(Kering)が、アレキサンダー・マックイーン(Alexander McQueen)のCEOにエマニュエル・ギンヅベルジュ(Emmanuel Gintzburger)が5月9日付けで就任したことを発表した。エマニュエル・キンヅベルジュは、フランス国籍の42歳。1997年にダノン(DANNON)に入社し、1998年から02年にルイ・ヴィトン・パシフィック(LOUIS VUITTON PACIFIC)の香港オフィスに移るまでマーケティング・アナリストとして従事。07年にインターナショナル・リテール・ディレクターとしてランバン(LANVIN)に移ったの後、09年にイヴ・サンローラン(Yves Saint Laurent)のヨーロッパのリテールディレクターとして入社。11年から16年まで同ブランドのリテール及びホールセールのディレクターを務め、世界の主要マーケットでのビジネスを発展させてきた。一方前任のジョナサン・エイクロイドは、リー・アレキサンダー・マックイーン(Lee Alexander McQueen)の死をはじめ激動ともいえる12年間をCEOとして支えてきた。エマニュエル・ギンヅベルジュは今後その職務を引継ぎ、ブランドのグローバル展開および成長を担っていく。
2016年05月07日米Intelは21日(現地時間)、同社の元CEO兼会長のアンディ・グローブ氏が死去したと発表した。79歳だった。死因は明かされていない。アンディ・グローブ氏は、ハンガリー出身のユダヤ系米国人で、ナチス・ドイツ占領下を生き抜き、旧ソ連による弾圧から逃れ、1956年から1957年に米国へ移民。カリフォルニア大学バークレー校で化学工学の博士号を取得し、フェアチャイルドセミコンダクターに入社した。1968年にロバート・ノイス氏とゴードン・ムーア氏が立ち上げたIntelに3番目の社員として入社。1979年に同社社長に就任。その後、1987年~1998年までCEO、1997年~2005年まで会長を務めた。Intelを世界最大の半導体メーカーにまで成長させるとともに、PC普及の立役者とされる。Intel CEOのブライアン・クルザニッチ氏は、「アンディは何度となく不可能を可能とし、数世代にわたる技術者や起業家、ビジネスリーダーに影響を与えた」とコメント。このほか、ビル・ゲイツ氏やティム・クック氏も追悼のツイートを投稿している。
2016年03月22日2015年に創立10周年を迎えた3.1 フィリップ リム(3.1 Phillip Lim)の共同創業者であるデザイナー、フィリップ・リムとCEOのウェン・ゾウによる特別講演会が3月28日、早稲田大学国際会議場で開催される。同講演にはフィリップ・リムやウェン・ゾウの他、ふたりと交流が深い雑誌『T JAPAN』の編集長である内田秀美を交え、3.1 フィリップ リムの創業から成長に至るまでのヒストリーやクリエイティビティー、グローバルビジネスとして成功させる秘訣や2人の生い立ちを含めたプライベートライフなどが語られる。なお、参加申し込みは専用のURL()より、3月21日の23時59分まで受け付けている。【イベント情報】「3.1 フィリップ リム 特別講演会」会場:早稲田大学 国際会議場 井深大記念ホール住所:東京都新宿区西早稲田1-20-14 1階会期:3月28日時間:19:00~20:30(18:30開場)入場無料(※事前申し込み制)
2016年03月09日RIA(Rich Internet Applicationカンパニーの日本ネクサウェブは、新たなCEOに崔彰桓(チェチャンファン)氏が就任したと発表した。同氏は2003年韓国外国語大学を卒業し、2004年教保情報システムズの日本法人に入社。 2006年にトゥービーソフト(韓国)に入社し、2008年からトゥービーソフト 東京支社長として勤務後、2012年トゥービーソフトジャパンのCOO(最高執行責任者)に就任。2014年トゥービーソフトジャパンとの合併後は、日本ネクサウェブの取締役に就任している。同社はUIプラットフォームのnexacro platformを軸に、モダナイゼーションを実現するXGENシリーズ(XGEN-WEB, XGEN-VB, XGEN-SAP)などのソリューションラインナップをより多くの顧客に提供するため、ビジネス基盤やパートナーシップ強化と事業戦略の立案・実行に注力するという。
2016年02月02日キヤノンは1月27日、同日の取締役会にて決定した社長人事を発表した。現・代表取締役会長兼社長CEOの御手洗冨士夫(みたらいふじお)氏が代表取締役会長CEOに、現・専務取締役イメージコミュニケーション事業本部長の眞榮田雅也(まえだまさや)氏が代表取締役社長COOにそれぞれ就任する見込み。今回の人事は3月30日の株主総会後に行われる取締役会にて正式決定する。都内で開いた記者会見には、御手洗氏と眞榮田氏が登壇。代表取締役社長COOとして眞榮田氏を選任した理由や、今後のキヤノンの成長戦略について説明があった。○新社長にはカメラ技術者だった眞榮田氏眞榮田氏は1975年にキヤノンへ入社。その後、カメラ開発にかかわるエンジニアとしての経歴が長く、2007年にはイメージコミュニケーション事業本部長に就任した。御手洗氏は眞榮田氏のことを「カメラのデジタル化において、指揮官として活躍し、キヤノンが市場でトップを獲得するのに貢献した人物」と評価。生産体制を見直し、自動化していくことでコスト削減を実現した実績を持つ。また、カメラで培った光学技術を応用して開発した映画製作機器「CINEMA EOS SYSTEM」を手がけ、映画産業に新風を送り込んだことにも触れられた。眞榮田氏は今回の社長人事を受け、「強いプロダクトを継続的に投入し、最先端の技術で作り続ける。また、原価の低減も並行して行う。カメラだけでなく全社的に生産改善をしていけば、キヤノン全体の事業強化につながっていく。既存の事業も新規の事業も同じように取り掛かりたい」とコメントした。今後は、眞榮田氏が開発・生産・販売を中心に担当し、御手洗氏が人事や総務、経理といった管理部門、海外関係の営業などを重点的に見ていく。特に営業については、眞榮田氏が生産側の立場から、御手洗氏がマーケティング的な見地から、両面で働きかけて強化していく方針だ。○今後のキヤノン「BtoCからBtoBへ」キヤノンは2016年に「グローバル優良企業グループ構想」という経営計画のフェーズVに入る。再び成長戦略をとっていく、その5カ年計画のスタートとなる2016年に、社長交代を決意したと御手洗氏は述べた。これまでは「カメラ・光学」「複写機など事務機」の2つの大きな流れがあった。この2つにも開発投資はしていくが、それだけでなく新たな事業3つにも注力していく。1つめがオランダのオセ社買収などによって強化してきた商業印刷分野。2つめが監視カメラ分野。これは2015年5月にスウェーデンのアクシスを子会社化したことからもうかがえる。3つめは半導体事業。傘下に収めたアメリカのモレキュラーインプリント社とともに、ナノインプリントと呼ばれる新しい方式の次世代半導体露光装置によって、産業機器分野の強化を目指す。御手洗氏はこれら3つを柱にしていくとしたうえで、もっと大枠の戦略として「カメラやプリンターといったBtoC事業からBtoB事業へ。フェーズVはその転換のための5年間となる」と述べた。
2016年01月27日●日本では「航空運送事業許可=就航」にならないわけ2015年末、エアアジア・ジャパンは突然のCEO交代を発表した。航空業界には、「2016年春の就航を目指しているのに、オペレーションのプロである小田切義憲氏がいなくなって大丈夫なのか」と思った人も多いはずだ。果たしてエアアジアグループCEOのトニー・フェルナンデス氏の決断は吉と出るのか、"離陸"への課題を整理してみた。○日本ならではの"仮免許"を理解できず今回のCEO交代は、日本での開業準備が遅れ就航開始のめどが立たないことに業を煮やしたマレーシアのエアアジア本社が、「なぜAOC(航空運送事業許可)が出ているのに就航開始にこんなに手間取るのか」と航空局交渉を取り仕切っている小田切氏に激怒し、今回のトップ交代につながったと言われている。しかし、エアアジア本社は今の日本ではAOCが"仮免許"でしかないことをきちんと理解していなかったようだ。2014年7月に新生エアアジア・ジャパン設立当初、就航は2015年6月を予定していたが、AOCを取得できたのは2015年10月になってからである。アジア各国では「AOC=就航開始」という図式が出来上がっており、日本でもスカイマークのような新興航空会社が立ち上がった頃は同様の位置付けで、AOCが下りれば程なく就航を迎えられた。しかしその後、日本もLCC(低コスト航空会社)時代に入り、当局による事業審査の基準やプロセスに強度の変化が出てきた。日本でも新興航空会社が立ち上がった時代、つまり、「AOC=就航開始」となっていた時代は、LCCに対して行われたような「リスク管理のための安全弁や補強措置を要求しつつも経営が重たくなることには一定程度配慮する」というような比較的シンプルな審査承認ではなかった。つまり、機体メーカーのマニュアルを踏襲するだけでなく、"JCAB(航空局)コスト"とも言われた審査現場前線での非常に厳しい詰問をクリアしなくてはならなかった。LCC時代に入ってからはいったん、審査プロセスに緩和の変化が見られた。対象LCCであるピーチ・アビエーション(以下、ピーチ)、ジェットスター・ジャパン、エアアジア・ジャパンには全て、ANAまたはJALが生産体制面の支援をすることを言明し、整備・運航の折衝に長けた人材を送り込みもしていた。そのため当局としても、「大手の後押しがあるなら大丈夫だろう」という認識に立って行われたという側面がある。大手エアライン側からも、「今までのような仔細・厳格な審査が続けば就航に時間がかかりすぎ、LCCの経営に支障をきたす」との当局への働きかけがあったとも聞く。しかし、同じLCCでも春秋航空日本のように日本の大手が支援・関与しないケースについては、当局審査は以前の厳しさに立ち返ってきているように見え、AOCが"仮免許"の位置づけであることがより鮮明になってきた。大もとの事業許可(AOC)は、事業会社としての資金面・機材面の信頼性がある程度担保されれば早い段階で下りるのだが、いざ実運航に直結する規程・社内管理など細部の運用に関わる事項については、規程の様々な項目の折衝で厳しい審査の目が向けられるのだ。○実務審査に厳然と残る大きな壁以前から特に手ごわい審査とされているのは、「整備管理規程」と「運航管理規程」の審査だ。例えば、「運航整備士を本来必要ない地方基地の出発前点検にも配置する(させられる)のか」「整備会社への重整備外注にあたってどのような管理体制を敷くのか、それを実行できるスタッフはいるのか」「技術部長は大手の経験何年以上のものであることを条件にする(させられる)のか」「乗員の機種移行訓練では実機での飛行を最低何回行うのか」などといった、整備や運航の業務実施の細目に関する規程である。当局が「これならちゃんと安全に運航を行える」と認めてくれるまで交渉を詰めていかなければならず、航空会社にとっては大変な労力・スキル・交渉力を要するものだ。つまり、航空会社はできるだけコストをかけない方式にしたいと考え、当局は何かあった時に審査不備を指摘されないよう(何かが起こらないよう、と当局は言う)できるだけ確実・安全な方式を要求する。このせめぎ合いが少なくとも1年は続く。これを乗り切るためには、技術やオペレーションのエキスパートが必須なだけでなく、品質保証や安全審査というニッチだが航空会社の安全管理に必須の分野の熟練要員も必要なのだ。ここがそろわないと、いくらAOCがあっても就航のめどは立たない。現在のエアアジア・ジャパンが就航に必要な人材を確保できていなければ、審査は延々と続くことになる。トニー氏がここまで認識していたかといえば疑わしい。エアアジア・ジャパンがANAと合弁会社で日本市場に初上陸した際、会社設立から約1年後の2012年8月に就航を果たした。創業から就航までがスムーズに進んだのは、パートナーのANAが有する経験と当局への与信に助けられたものであることをトニー氏は自覚していなかったと思われる。エアアジア・ジャパンは小田切氏に代わって、スカイマークの前経営トップである井手隆司氏と有森正和氏を招聘(しょうへい)した。「航空の専門家を入れ経営体制を強化」としたエアアジア・ジャパンではあるが、当局の技術・運航部門との今後の許認可面の折衝がスムーズに進むか、まだ課題は多いように思われる。●就航までに必要な70億円の調達に親会社のエアアジアも課題あり○事業計画と資金に問題は?現在エアアジア・ジャパンは中部空港(セントレア)を拠点に、札幌/仙台/台北にA320を2機使用して運航するとしている。国内2路線は大手のほか、エアドゥやアイベックスエアラインズとも競合するし、台北は日本のLCC2社(ピーチ、バニラエア)が成田から就航する激戦地である。格安運賃で新規需要を創出するというLCC方式は当初は機能するだろうが、既存エアラインの半額以下、時に破格のバーゲン運賃を提供してまずは消費者の注目を得て知名度を上げていく手法を当初は取らざるをえず、採算は二の次となろう。この場合、問題は資金が持つかだ。エアアジア・ジャパン設立時の資本金は20億円だが、日本における新規航空会社設立の歴史を見ても、就航までに最低60億~70億円を集めることが必要だ。それは既存株主の増資で行うしかないが、親会社であるエアアジアの経営状況が良くない。直近期は辛うじて収支はトントン持ちこたえたが、実質は赤字でキャッシュフローは厳しいと言われる。ここにきて、各国でジョイントベンチャーを展開するエアアジアのビジネスモデルに陰りが見え、順調に伸びているタイ・エアアジア以外は長距離のエアアジア Xを含め業績が芳しくなくエアアジア本社に、どれだけ日本への増資余力があるのか注目される。エアアジア・ジャパンの主要株主である楽天への出資要請も行われているようだが、本国・マレーシアからの出資がない中では他社が応じるとは考えにくく、当面はエアアジア本社からの資金でつなぐと見るのが妥当な線と思われる。しかし、事業開始が遅れるほど機材のリース料(1機月額4,000万円超)、人件費(開業要員の250人がそろえば月額1億円)、乗員訓練費などが次々とキャッシュアウトしていく。加えて、開業できたとしても当面は赤字事業にならざるを得ないだろうから、資金繰りは早晩再び大きな問題となってエアアジア本社にのしかかる可能性が大きい。ただ、今は原油価格低落と円高局面という日本の航空業界にとっての僥倖(ぎょうこう)がある。井手・有森両氏が今後、"守備範囲"である資金調達でどのような手腕を発揮するのか見守りたいところだ。○中部でピーチの成功を再現できるのか一度、他社に目を移してみよう。国内LCCで成功を果たしているピーチを見てみると、早々にLCCターミナルを作り同社が関空をハブとして急速な拡大を行える環境を整えた関空運営会社の全社的支援体制、そして何より、その事業拡大を支え得た関西経済圏の"地力"という背景がある。LCCが成り立つには、東南アジア各国のLCCが拠点とする都市と同様、「安い運賃が提供されれば、その事業計画を支えるに足る新規需要が創出される」ことが不可欠なのである。同時に、昨今の航空の成長を支えるインバウンド旅客を惹きつける要素があるかも決め手になる。関空で言えば、京都だけではない関西の観光資源のことである。名古屋・中部圏にどれだけの新規需要が眠っているのか、また、エアアジア・ジャパンがそれを掘り起こせるのか。「LCCターミナルの建設」を言明したセントレアの支援、そして、中部経済圏の民力と吸引力が、エアアジア・ジャパンの浮沈を握っていると言えそうだ。○筆者プロフィール: 武藤康史航空ビジネスアドバイザー。大手エアラインから独立してスターフライヤーを創業。30年以上におよぶ航空会社経験をもとに、業界の異端児とも呼ばれる独自の経営感覚で国内外のアビエーション関係のビジネス創造を手がける。「航空業界をより経営目線で知り、理解してもらう」ことを目指し、航空ビジネスのコメンテーターとしても活躍している。スターフライヤー創業時のはなしは「航空会社のつくりかた」を参照。
2016年01月22日Citrixは1月20日(米国時間)、キリル・タタリノフ(Kirill Tatarinov)氏を同社の社長兼CEOに任命したと発表した。同氏は1月25日付けで社長兼CEOに就任する。同氏は直近では、マイクロソフト ビジネス ソリューション事業部(MBS)のエグゼクティブ プレジデントとして、Microsoft Dynamics の研究開発、セールス、マーケティングならびに運用の職務を担っていた。2002年にマイクロソフトに入社する前は、BMC Softwareでシニア・バイスプレジデントと最高技術責任者(CTO)を務め、 BMC入社前は、Patrol Softwareを共同創業者として起こし、チーフ アーキテクト、研究開発部長も担っていた。同氏は「このような素晴らしい時期に、Citrixの一員となれることを大変光栄に思います。Citrixはワールドクラスのブランド、革新的な製品、およびGlobal 500の99%を含む膨大な導入基盤を有する象徴的な企業です。Citrixはデジタルビジネスの成功の鍵です。すべての業界、地域にわたり、安全なアプリケーションおよびデータの配信は、あらゆる規模の企業にとって戦略的に不可欠です。Citrix のリーダーや、従業員、世界中のパートナーの皆さまと共に、イノベーションの限界を押し上げ、より大きな価値を創造していけるものと期待しています」とコメントしている。
2016年01月21日ストレージクラフトテクノロジーは1月19日、米国本社の新CEO就任と米投資会社のTA Associatesより1億8,700万ドル(約220億円)の出資を受けることを発表した。TA Associatesからの資本参加が決定したと同時に、StorageCraft TechnologyのCEO兼社長であるジェフ・シュリーブ(Jeff Shreeve)氏が退任し、新たに会長兼CEOとして、マット・メデイロス(Matt Medeiros)氏が就任した。メデイロス氏は35年以上にわたりIT業界に携わり、ネットワークセキュリティベンダーのDell SonicWALL、Apple Computer、NeXT、Phillips Electronicsなどでシニア・エグゼクティブを経験している。Dell SonicWALLでは、2012年にDellに買収される前は、約9年にわたり、SonicWALLのCEO兼社長を務めていた。なお、TA Associates からの出資時期は2016年1月末を予定している。同社では、2016年中にフラッグシップ製品であるStorageCraft ShadowProtectシリーズの強化版を発表するとともに、下記の計画を通じてビジネスを拡張していく。グローバルでの新しい市場の開拓バックアップ・ディザスタリカバリー・ソリューションを強化新しいパートナーシッププログラムを発表カスタマーサポートプログラムを強化
2016年01月20日「Google I/Oは5月18日~20日に開催」と、GoogleでCEO(最高経営責任者)を務めるSundar Pichai(サンダー・ピチャイ)氏がTwitterで公表した。Google I/Oはグーグル製品のアップデートが発表される開発者会議で、対外向けには2008年より開催されている。ピチャイ氏は「I/O’16 coming to neighborhood where it all started 10 yrs ago」と書きつづり、10年前にGoogle I/Oの全てが始まった場所でI/O 2016が行われるとツイート。実際に、今回の開催地は例年のカリフォルニア州サンフランシスコのモスコーンセンターではなく、Google本社の目と鼻の先にあるマウンテンビューのショアライン・アンフィシアターで開催される。なお、より詳細な情報は「間もなく(More details soon)」としている。Google I/O 2015ではAndroid MやAndroid Pay、Google Photosなどの発表が行われており、例年通りであれば、Androidの最新バージョンの発表に注目が集まる。
2016年01月13日10月にGoogleの新CEOに就任したSundar Pichai氏がイスラム教徒や他のマイノリティに対するサポートの必要性を訴えた。日本ではほとんど報じられなかったので、ご存じない方が多いと思う。米国でも一部のメディアが取り上げたものの、その数日前に公開されたMark Zuckerberg氏の「イスラム教徒をサポートする」という声明に比べるとずっと小さな扱いだった。GoogleのCEOとはいえ、Pichai氏の一般的な知名度は低い。その違いが報道の差になって現れた形だ。しかし、「いいね!」の数で圧倒されても、議論を掘り下げ、より深い印象を残したのはPichai氏の方だった。Pichai氏は22歳の時にインドから米国にやってきた。手記「Let’s not let fear defeat our values」の中で同氏は、米国は移民に「機会を与えてくれる地」であり、移民を新たな米国人として受け入れる寛容さ、オープンな心が米国の強みであると述べている。Googleのキャンパスにはさまざまな人種の人々が働き、異なる文化が混ざり合っている。それが活気を生み出し、大きな仕事を成し遂げられる特別な場所を実現しているという。「これを投稿するかどうか、ずいぶんと考えた。なぜなら、不寛容への批判はここ最近の論争の火に油を注ぐだけになってしまいそうな空気だからだ。しかし、われわれのような攻撃を受けていない存在こそ、いま声を上げるべきだと感じた」「恐れに駆られて、私たちの価値を失わないようにしよう。私たちは米国そして世界において、イスラム教徒や他のマイノリティコミュニティをサポートする必要がある」(Pichai氏)シンプルに、米国のあるべき原則を説いている。○Twitterをマスターしたドナルド・トランプ氏Pichai氏の手記の中に「Trump」という名前は一度も出てこないが、Donald Trump氏の発言を意識した内容であるのは明らかだ。来年の米大統領選に向けた共和党候補の指名争いレースに参加しているTrump氏はイスラム教徒や移民をとがめるコメントを繰り返し、イスラム教徒の米国入国を禁止すべきとまで言い出した。それでも指名争いトップを独走している。Trump氏の好調ぶりの背景にはテロ不安があると言われているが、テロ不安が急激に高まったのはパリ同時テロからであり、そもそも同氏は候補者指名レースの序盤を賑わせるだけの泡沫と見なされていた。それがレース終盤に向かう時期でも健在であるのだから、テロ不安だけでは説明できない。いまTrump氏が受け入れられている理由を一つ挙げるとしたら、それは彼が自分の言葉でしゃべっているということだ。演説ではプロンプターを使わず、用意された台詞ではなく、自分のメッセージを伝える。平易で短い言葉は「バカっぽい」と言われたりもするが、政治家疲れを感じている多くの米国民には正直で新鮮にも聞こえる。そして、今回の選挙戦で同氏を押し上げているのがTwitterである。New York Timesの「Pithy, Mean and Powerful: How Donald Trump Mastered Twitter for 2016」によると、Trump氏はスマートフォンでTwitterの使い方をマスターし、スタッフに任せずに、自らツイートし始めた。過激な表現を好むTrump氏にTwitterなんて危険きわまりないが、メディアに揚げ足取りされることばかりだった同氏にとって、Twitterはたくさんの人たちに誤解のない自分を伝えられる手段になっている。実際のところ、同氏はTwitterを上手く利用している。実業家であるTrump氏が支持を伸ばす背景に政治家疲れがあるなら、IT企業の経営者の言葉も新鮮に受け止められるはずである。ところが、移民問題に関してZuckerberg氏やMarissa Mayer氏、Eric Schmidt氏などの言葉はTrump氏ほどのインパクトを残せていない。なぜか? ―― 内容はともかく、Zuckerberg氏がFacebookノートで意見を述べたり、Schmidt氏がインタビューでコメントしても、その言葉は改革者のものではなく、慎重な政治家の発言のように伝わってしまう。Twitterを駆使して、生の声を演出するTrump氏ほど人々の関心を引くことはできない。Pichai氏の手記に話を戻すと、同氏の伝え方は戦略的だ。投稿先にGoogle+ではなくMediumを選んだ。読み物としてブログを公開できるようにしたブログサービスであり、良質な読み物を求めるユーザーが集まっている。GoogleのCEOが同社のサービスを使わずに、あえてMediumで勝負するのはリスクである。しかし、炎上を避けて、望ましい議論を広げたいのだから、Mediumに投稿するのは理にかなっている。その一方で、Pichai氏が働く場所(=Google)に触れながらもGoogleという言葉を使うのを避けるなど、細部においては慎重だ。結果、難しい主張でありながら、誤解されることなく、同氏の言葉は効果的に広がっている。私は2009年にChrome OSの発表会で初めてPichai氏を知ったが、その時からこれまで同氏に対しては「謙虚な人」という印象を抱いている。しかし、同氏と働いたことがある人たちのコメントを読むと、対立を避け、協調を重んじる人でありながら、困難なタスクに挑戦するのを厭わない大胆さを兼ね備えているようだ。Eric Schmidt氏が反対したChromeブラウザの提供を押し切ったのは有名な話である。Pichai氏のCEOとしての力量は未知数だが、謙虚でありながら自分の考えをしっかりと持ち、協調を重んじながら批判を恐れずに大胆に行動できる……それらは「Do the right thing」を新たな社是とするGoogleのCEOに求められる資質と言える。
2015年12月25日IBMは11月18日、都内で「THINK Forum Japan」を開催した。同フォーラムではIBMコーポレーション会長・社長兼CEOのジニー・ロメッティ氏が「コグニティブ・ビジネス時代のリーダーシップ」と題し、人間のような学習能力や情報処理能力を備えたコグニティブ・システムにより専門知識を拡張し、その習得を加速化したりすることが可能なコグニティブ・コンピューティング「Watson」が切り拓く未来について講演したほか、パネルディスカッション、各種講演を行った。ロメッティ氏は「我々は日本のCEOや役員など500人を対象にアンケート調査を実施し、約76%が将来的にデジタルコンバージェンスは業界に影響を与えると回答した。クラウドやアナリティクス、モバイルの3つはテクノロジーシフトとしてIT産業が変わるだけでなく、そのほかの業界においても変化が起こるだろう。テスラやUber、Airbnbなど新しいテクノロジーを活用した企業が生まれており、すべての事業や企業がデジタル化したらどうなるのだろうか。デジタル化というのはビジネスの基盤であり、目的地ではない。我々のビジネスでも顧客のデジタル化に取り組んでいるが、最も変革的なトレンドはコグニティブなテクノロジーを活用することだ」と強調した。同氏はコグニティブ・ビジネスについて「デジタルビジネスにデジタルインテリジェンスを加えるとコグニティブビジネスができる。テクノロジー、ビジネスの時代としてコグニティブが到来している。現在、なぜ改めてテクノロジーの時代なのかについて3つの現象がある。まず1つ目は、かつて見えなかったデータが見えるようになっている。2つ目はコグニティブ・コンピューティングの導入があり、あるとあらゆるデータを理解・推論し、学習するシステムのことで『Watson』が恰好の例だ。3つ目はコードとクラウドの繋がりで、クラウドがプラットフォームとなり、そしてプログラマーがクラウド上でアプリケーション開発を行っている。これら3つの現象を踏まえると思考能力を製品・プロセスに織り込むことができる」と語った。そして、コグニティブ・ビジネスの5つの特徴として「1点目はより深く人との関わりが可能となり、2つ目はワトソンにより知識が拡張できる。3つ目は、コグニティブ・ビジネスであれば自動車や医療機器、家電などに学習機能を有した製品・サービスの創出が可能となり、4つ目は企業のプロセスやオペレーションでも学習することができ、5つ目はどんなリサーチに対しても活用が可能だ。データで企業は変わり、その結果、コグニティブになっていく。日本企業は新たなライバルの出現により、新しい競争の在り方・基盤が必要となっている」と同氏は指摘した。また、ロメッティ氏は「深い関わりを顧客・従業員と持つチャンスはあるか、データを活用する余地はないか。そしてエビデンスに基づかない意思決定の代償はなにかと考えることだ。多くの企業は意思決定がエビデンスベースではない状況の一方、選択肢が揃えばしっかりした意思決定ができるのではないか。研究、製品開発、カスタマーサービスなどのパターンを見出す余地は多々あるほか、労働力の高齢化への対応や社員のスキルアップを図りたいということはないだろうか」とコグニティブ・ビジネス時代への対応と新しいビジネス構築の方策として問題提起を促した。そのためにコグニティブ・ビジネスがあると同氏はいい「プロジェクトの進捗を追跡するため、まずは最初に測定指標を策定する。その後、システムをプロトタイプ化した上でトレーニングし、現在のシステムと繋げる。もちろん業種や領域の知識を得ていなければならないが、コアなWatsonシステムを作り、業種ごとに構築している。例えばWatsonヘルスがあり、300億の画像解析ができる医療機器メーカーのソリューションを生み出しており、糖尿病の治療や膝関節の置換手術に役立てることが可能だ」と語る。さらに「ヘルスケア以外にも、ワトソンでなければ可能ではないものを我々は提供している。そしてテクノロジーのシフトが始まると変革は必須であり、不可避だ。デジタル同様にコグニティブもいずれ普及していき、コグニティブなくして大量の情報に対応することは不可能になるだろう。ベストチョイス・チャンスはコグニティブであり、人類が直面する最も困難な課題に対応・支援するのもコグニティブだ。大胆な予測にはなるが、将来的に人類の重要な意思決定は、なんらかのコグニティブシステムに支えられ、競争の基盤も変化していくだろう」とWatsonの未来について同氏は胸を張った。
2015年11月19日米VMwareのCEOを務めるパット・ゲルシンガー氏が、都内で開催された同社の年次カンファレンス「vForum 2015」に合わせて来日し、本誌などの取材に応じた。ゲルシンガー氏は、デルによるEMC買収などについて改めて説明。「デルによる買収後も、VMwareは何も変化しないと考えている。独立性はこれからも保たれることになる。変化するのは、デルによって、VMwareの成長が加速されることだろう」と述べた。この中で、ゲルシンガー氏は買収発表があった日の朝一番に、Hewlett Packard Enterprise(HPE)のCEO、メグ・ホイットマン氏と電話で話したことを明かし、「今後も独立性を保つことについて説明し、お互いにそれを確認した。VMwareとHewlett Packard Enterpriseは、パートナーとして強力な関係があり、早い時点で、メグから正しい情報を同社の営業現場に伝える必要があった。買収については驚いていたが、独立性を保つという点では理解を得ている」と語った。また、ホイットマン氏との会話後に、マイケル・デル氏から電話で連絡があり、「そこでも独立性を維持することを確認した」と述べるとともに、「マイケル・デルは、VMwareの独立性の維持を明確に示し、取締役会もエコシステムも、デルとは別の体制を維持することを示した。その考え方は一貫している。マイケルは、オープンなエコシステムの時代において企業を経営してきた経緯を持ち、その経験の中で、こうした企業の独立性を保つことの重要性も知っている。デルにとってもそれが最適な判断になるだろう。変化を必要最小限に留めようと考えている」と説明した。さらに、ホイットマン氏が自社の従業員に宛てたメールでデルの買収戦略を厳しく批判したことについては、「メグが社員に送信したメモは、デルとHPEの関係を指したものであり、どちらが正しいのか、どちらが間違っているのかという問題ではない。市場での立場も異なり、やり方が違うのは当然である」とも付け加えた。「パートナーや顧客からは、デルによるEMC買収については驚いたという声を数多く聞いた。だが、私が聞いているのは、それに伴う素直な質問と、ポジティブな意見であり、ネガティブな声はひとつもない。デルにとっても、株価を維持するという点で、VMwareを手に入れる価値があると言える。今後、技術面での連携も進むことになるだろうが、その点はこれからの話し合いになる。シンクライアント事業との親和性などもメリットになり、エンドユーザー・コンピューティングの広がりも期待できる。また、デルが得意とする中小企業市場に対してアプローチできるというメリットもある」これまで、EMCはVMwareの80%の株式を取得していたが、ゲルシンガー氏の説明によると、今回の買収では、EMC所有株の7割が一般公開株となり、デルの出資比率は30%にとどまることになり、「株主のベースを広げることになる」とゲルシンガー氏。デルが今後買収に伴い抱えることになる負債についても、「VMwareのキャッシュフローを、デルの負債の返却に活用することはない。VMwareの株式を売却するということもない」とコメント。「VMwareとして、独自にM&Aを実行したり、革新的なイノベーションに対して投資したりして、ポートフォリオの拡大にも取り組む」という。今回のゲルシンガー氏の来日は、vForum 2015への参加が主な目的であったが、「富士通、NEC、日立などの日本のパートナー企業と話し合いを行う機会を持ち、今回の買収によっても、体制には変化がないということを理解してもらい、今後の協力関係を確認した」と述べた。「EMCはストレージベンダーであり、日本のベンダーをはじめとして、ストレージ分野で競合関係にある企業とも取引をしてきた。デルはサーバの大手ベンダーであり、競合関係がある企業も存在するが、今回の買収でも関係が維持される状況に変わりない」同席したヴイエムウェアの会長である三木泰雄氏は、「10年前にEMCに買収された時も、パートナー、顧客から、今後の独立性の維持について多くの質問を受けた。その後の独立性は周知の通りであり、今回のデルによるEMC買収も、その実績をもとに判断されているようだ。10年前ほど多くの質問がない。自然に受け入れられている」と語った。なお、ゲシルンガー氏は仕事用のデバイスとしてMacを使用していることで知られるが、「1週間前に、マイケル・デルから、Macをそのまま使ってよいと言われた」と明かした。一方、VMwareのパブリック・クラウド・プラットフォーム「VMware vCloud Air」については、今後、EMCとVMwareによって設立する新会社「Virtustream」へと事業が統合されることになるが、「社名をVirtustreamとしたのは、法律的な観点から選択したもの。Virtustreamは、SAPによる基幹業務を提供するなど、ユニークな強みを持っている。さらに、VMware vCloud Airも継続的に提供を行っていくものになる。新会社の設立によって、クラウド領域において、幅広い要求に対応できる体制が整うことになる」と語った。「今、変化が激しいIT時代を迎えている。それは、vForum 2015の参加者数が記録的な数を達成していることからも明らか。パートナーの関心が高まり、顧客が直面している課題の解決に強い関心が集まっている。VMwareは、Software-Defined Data Center、統合ハイブリッド・クラウドのほか、エンドユーザー・コンピューティング環境や、クラウドネイティブ・アプリケーション環境を実現するソリューション、そして、セキュリティといった製品群を提供している。日本では、多くのパートナーと共に、顧客の課題解決を提案することができる体制が整っている。今回、富士通やNTTコミュニケーションズとの協業を発表し、日本市場に強くコミットメントをしていることを、改めて強調することができた。エントユーザーコンピューティング分野においても、AirWatchによるエンタープライズモバイルの実現、VDIの伸張など、この分野のナンバーワンプレーヤーである」さらに、インテル時代を含めて30年以上にわたり、日本でビジネスを行ってきた経験をもとにした発言もあり、「アジアの学生の海外留学経験率は、日本が最も低かった。日本の文化は、密な関係を持つことがベースにあるが、他国と比べて、外と関わり合うことには課題がある。急激に変化する技術をとらえるには、グローバルとのコラボレーションが重要であり、共通の言語で話すことが大切になってくる。ここに、日本が、有効性を発揮するための阻害要因がある。日本の中だけでは、イノベーションは不十分であり、日本の技術力を最大化できない要因になっている」と語った。
2015年11月13日