人間と同じように動物も病気になることがあります。しかし経済的な理由で、ペットの治療費を払えない飼い主もいるといいます。アメリカのヴァージニア州に住む8歳のブライソンくんの愛犬であるブルースが、犬パルボウイルス感染症にかかってしまいました。犬パルボウイルス感染症は、免疫のない子犬がかかると致死率が高く、犬にとって危険な感染症といわれます。診察の結果、治療には最低でも800ドルがかかることが分かりました。しかし、ブライソンくん一家はその治療費を工面することができなかったのです。Posted by Kimberly Woodruff on Tuesday, May 4, 2021Posted by Kimberly Woodruff on Tuesday, May 4, 2021愛犬を助けたい!少年がとった行動は…ブライソンくんは、ブルースのことをなんとかして助けたいと思いました。そこで彼は大切にしているポケモンカードを売って、ブルースの治療費を自分で稼ぐことにしたのです。自宅の前庭に『ポケモンカード売ります』という看板を立てて、大事なコレクションを売り始めたブライソンくん。そんな息子の思いを知った母親は心を痛め、寄付金サイトで協力を募ることにしました。目標金額はブルースの治療費と同額の800ドル(約8万7千円)に設定。すると続々と寄付が集まり、1万3千ドル(約141万円)を超えるお金が寄せられたのです。This will give you all the feels:After finding out his dog was sick, 8-year-old Bryson started selling his most prized possessions to pay for the dog's treatments: his own Pokémon cards. Now that's true love. pic.twitter.com/xuO7QT2QoE — GoFundMe (@gofundme) May 14, 2021 それだけではありません。この出来事は『ポケモン』のアメリカ本社にも伝わります。そしてブライソンくんの行動に感銘を受けた『ポケモン』が「きみが売らなければならなかったカードをこれで埋め合わせしてね」と、入手困難なレアもののポケモンカードを彼にプレゼントしたのです。A Lebanon boy who gained national attention after selling his Pokémon cards to help raise money for his puppy's medical...Posted by WCYB on Friday, May 21, 2021A Lebanon boy who gained national attention after selling his Pokémon cards to help raise money for his puppy's medical...Posted by WCYB on Friday, May 21, 2021寄付金サイトには全米だけでなく、ブライソンくんのことを知った世界中の人から寄付が寄せられたそう。そのお金のおかげで、ブルースは治療を受けることができました。Posted by Kimberly Woodruff on Saturday, May 8, 2021Posted by Kimberly Woodruff on Saturday, May 8, 2021ブライソンくんの母親は、ブルースの治療後に残ったお金は、病気のペットたちを助けるためのチャリティに寄付するつもりだということです。「ブルースが家に帰ってきてすごく嬉しいよ。自分を誇りに思う。これで弟と妹もブルースと一緒に遊べるし、僕ももっと頻繁に遊んでいるよ」と語ったブライソンくん。愛犬のために大切なポケモンカードを手放すことをいとわなかった8歳の少年の優しさは、世界中の人たちの心を温かくしてくれました。[文・構成/grape編集部]
2021年06月09日警察の黒人への暴力に抗議する人たちによるプロテスト『Black Lives Matter(黒人の命は大切だ)』。抗議デモは2020年6月15日現在、アメリカだけでなく世界各国に広がっています。また平和的なデモとは別に、一部では暴動や略奪が起こり、問題となっています。ニューヨーク州バッファローでも同年5月31日に、暴徒化した人たちによって商店などが荒らされる被害がありました。この地域に住む高校3年生のアントニオ・グウィン・ジュニアさんは映像で暴動の様子を見て、自分の住む町が荒らされていることに嫌な気持ちになったのだそう。何とかしないと。そう思った彼はすぐにホウキとチリトリ、たくさんのゴミ袋を持って暴動のあった現場に向かいます。時刻は深夜2時。その時間からアントニオさんはなんと1人で道路に散乱したガラスやゴミなどを掃除し始めたのです。午前8時頃にほかの人たちが掃除にやってきた時には、すでにほとんどのゴミはアントニオさんによって片付けられていたということです。Posted by Kimberly LaRussa on Tuesday, June 2, 2020Posted by Kimberly LaRussa on Tuesday, June 2, 2020Posted by Kimberly LaRussa on Tuesday, June 2, 2020Posted by Kimberly LaRussa on Tuesday, June 2, 2020海外メディア『TODAY』によると、その場を通りかかった女性がアントニオさんに声をかけ、彼が1人で掃除をしていたことを知り、彼の写真を撮りました。その後、彼の善行はSNSや地元のメディアで紹介され、拡散されます。するとアントニオさんのことを知ったマット・ブロックさんが、所有していたスポーツカー、2004年型のマスタングを彼にプレゼントすることにしたのです。赤いマスタングは偶然にも、他界したアントニオさんの母親が乗っていた車と同じだったのだそう。さらに親切の連鎖は続きます。次は保険会社がアントニオさんの自動車保険代を1年間支払ってあげることを申し出ます。さらに今度はアントニオさんが進学を希望している大学が、彼に4年間の全額奨学金を与えることを申し出たのです!アントニオさんの行いを知った人たちからは多くの称賛のコメントが寄せられています。・君のような人を世界はもっと必要としている。・すべてのアメリカ人の手本となってくれてありがとう。・お母さんはあなたのことを誇らしく思っているはず。アントニオさんは次々と寄せられた見知らぬ人たちからの好意に「現実だと思えません。まるで映画のようです」と語っています。彼は暴動が起きた後の町を深夜2時から約10時間、休みなしに掃除し続けたといいます。暴徒に荒らされた場所では地域の住民たちがボランティアで掃除をしている姿が見られますが、みんなが眠っている夜中にたった1人で掃除をするなんて、なかなかできることではありません。いい行いは必ず誰かが見ているものです。アントニオさんはこれからもその美しい精神と行動力で明るい未来を切り開いていくことでしょう。[文・構成/grape編集部]
2020年06月17日