スティーヴン・スピルバーグ監督の製作会社「アンブリン・パートナーズ」がNetflixと提携し、複数の映画製作を行うことが明らかになった。Netflixのツイッターが「伝説的なフィルムメーカーの会社が、Netflixに各年複数の新作映画を製作することになりました。とてもワクワクしています」と発表した。Netflixの共同CEOテッド・サランドスは「スティーヴンは、クリエイティヴで明確なビジョンを持ったリーダーです。世界中の多くの人にとってそうであるよう、私も彼が作り出した思い出深いキャラクターや物語を見て育ちました。刺激的で気付きを与えてくれる、不朽の作品です。『アンブリン』のチームと一緒に働くのが待ちきれません。スティーヴンの映画の歴史において、この章では私たちがその一部になれる。光栄で心が躍ります」とコメント。スピルバーグ監督といえば2019年、Netflix作品はオスカーではなく、エミー賞で選考されるべきだと発言して話題となった。同年のオスカーで、アルフォンソ・キュアロンが監督したNetflix映画『ROMA/ローマ』が監督賞、外国語映画賞、撮影賞を受賞したことがきっかけだった。スピルバーグ監督は、映画芸術科学アカデミーの役員会で、「Netflix作品には出品資格がない」というルールを設けるよう提案もしていた。そのため、一部のファンは「Netflixのことが嫌いなんだと思っていた」「お金の力ってすごい…」と辛らつなコメントを寄せている。(Hiromi Kaku)■関連作品:【Netflix映画】ブライト 2017年12月22日よりNetflixにて全世界同時オンラインストリーミング【Netflix映画】マッドバウンド 哀しき友情 2017年11月17日よりNetflixにて全世界同時配信【Netflixオリジナルドラマ】オルタード・カーボン 2018年2月2日より全世界同時オンラインストリーミング2月2日(金)より全世界同時オンラインストリーミング【Netflix映画】レボリューション -米国議会に挑んだ女性たち-
2021年06月22日Netflixがオリジナル作品のグッズを購入できるECサイト「Netflix.shop」をオープンした。現時点で購入できるのは、デザイナーのナタリー・グエン、クリストファー・カイツ、ブランドの「Hypland」「ビームス(BEAMS)」とコラボした「エデン」「YASUKE -ヤスケ-」のアクセサリー、Tシャツ、インテリアグッズなど。今月下旬にはルーブル美術館とコラボした「Lupin/ルパン」の帽子、パーカ、クッションなどが追加される。今後は「ウィッチャー」「ストレンジャー・シングス」といった大ヒットドラマにインスパイアされたグッズや、「BEAMS」が手掛けるNetflixのロゴウェアも発売されるとのこと。Netflixはこれまでにもアパレルブランドとコラボし、同社のオリジナルドラマ「ブリジャートン家」の印象的な名言をプリントしたスウェットシャツを売り出したことがあるが、自社のショップをオープンするのは初めて。Netflixのジョシュ・サイモンは、「ファンの皆さんに、お気に入りの物語とづながる新しい方法を提供できること、グッズを通して新しい世代のアーティストとデザイナーをご紹介できることをうれしく思います」とコメントしている。現在のところアメリカ国内での利用に限られているが、「数か月以内に各国でも展開予定」だという。(Hiromi Kaku)■関連作品:【Netflix映画】ブライト 2017年12月22日よりNetflixにて全世界同時オンラインストリーミング【Netflix映画】マッドバウンド 哀しき友情 2017年11月17日よりNetflixにて全世界同時配信【Netflixオリジナルドラマ】オルタード・カーボン 2018年2月2日より全世界同時オンラインストリーミング2月2日(金)より全世界同時オンラインストリーミング【Netflix映画】レボリューション -米国議会に挑んだ女性たち-
2021年06月11日世界最大級の動画配信サービス「Netflix」と、国内外約170のセレクトショップを運営する株式会社「ビームス」が、全2コレクション 計20アイテムを順次発売していく。今回発売されるコレクション2つは、Netflixブランドをモチーフにしたコラボレーション商品「Netflix × BEAMS」コレクションと、ロボットしかいない世界を描くSFファンタジー、Netflixオリジナルアニメシリーズ「エデン」とのコラボレーション商品「EDEN × BEAMS」コレクション。「Netflix × BEAMS」は、“自宅で過ごす時間を、本商品を通して楽しんでもらいたい”という思いから生まれた、ウェア&グッズや、Netflixを観る側も制作チームの一員と感じてもらえることを意識したTシャツなど13点のアパレルと雑貨をリリース。「EDEN × BEAMS」では、作中のキーとなるモチーフやシーン、セリフをシンプルにグラフィックに落とし込み、遊び心のあるデザインのアイテムが完成。全7点を展開する。「Netflix × BEAMS」コレクションで展開するNetflixブランドの公式アイテムの発売は、Netflix史上初の取り組み。2つのコレクションは、BEAMS公式オンラインショップにて販売中、6月1日(火)より「Netflix × BEAMS POP-UP STORE」で順次販売開始。順次、世界中へ拡大する。「Netflix × BEAMS」コレクション及び「EDEN × BEAMS」コレクションはBEAMS公式オンラインショップにて先行発売中。Netflixオリジナルアニメシリーズ「エデン」は5月27日(木)より全世界配信。(cinemacafe.net)■関連作品:【Netflix映画】ブライト 2017年12月22日よりNetflixにて全世界同時オンラインストリーミング【Netflix映画】マッドバウンド 哀しき友情 2017年11月17日よりNetflixにて全世界同時配信【Netflixオリジナルドラマ】オルタード・カーボン 2018年2月2日より全世界同時オンラインストリーミング2月2日(金)より全世界同時オンラインストリーミング【Netflix映画】レボリューション -米国議会に挑んだ女性たち-
2021年05月30日リンジー・ローハンがNetflixの映画に主演することになった。クリスマスをテーマにしたロマンチックコメディで、タイトルは未定。ローハンが演じるのは大金持ちのホテル王の娘。スキーの事故で記憶喪失になり、ブルーカラーの山荘のオーナーとその娘に面倒を見てもらうことになるという物語らしい。ローハン以外のキャスティングや監督はわかっていない。ローハンの映画復帰は久々。2018年にはMTVでリアリティ番組に出演したが、1シーズンで終わっている。文=猿渡由紀
2021年05月26日世界最大級の動画配信サービス「Netflix」と国内外約170のセレクトショップを運営する「ビームス」が、Netflixブランドをモチーフにしたコラボレーション商品『Netflix × BEAMS』コレクションを5月27日(木)から発売!『Netflix × BEAMS』コレクションで展開するNetflixブランドの公式アイテムの発売はNetflix史上初の取り組みです。世界初のNetflixブランドアイテム「Netflix × BEAMS」コレクションNetflixはドラマや映画、ドキュメンタリーなど世界中のあらゆるクリエイターによる最高のエンターテインメントを通して、世界中の人々に感動を与えています。そんなNetflixと、ファッション、カルチャー、アートなど洋服や雑貨を店舗体験と幾多の異業種コラボなどを通して、世の中にユニークな価値を提供してきたBEAMSが出会い、互いに目指す、”常に新しい文化を作り続け、世界中を楽しませたい”という共通点を見出しました。その共通点から生み出される「Netflix × BEAMS」と「EDEN x BEAMS」コレクションは新たなストーリーを世界に発信するものです。テリー・サイ(Netflix マーケティング・パートナーシップ部門 ディレクター)「Netflix は2015年に日本国内でサービスを開始以降、日本のカルチャーや物語に熱烈に注目してきました。今回、BEAMSをパートナーに、Netflixとして世界初のブランドアイテムの展開に挑戦できたことを、大変光栄に思います。”かたち”のないサービスを提供するNetflixから、メンバーの皆さまが手にとって親しんでいただけるアイテムを提供できることを夢のように感じるとともに、Netflixをより身近なものに感じていただけることに期待いたします」日高正幸(株式会社ビームス ビジネスプロデュース部 チーフプロデューサー)「BEAMSは、日頃からお客様 が『こうきたか!』と驚くような斬新なコラボレーションを目指しています。今回、世界で愛されるNetflixブランドと の取り組みを通して、世界中のお客様とBEAMSとの新たなつながりの創出に挑戦できることを嬉しく思います。 可能性あふれるNetflixとのコラボレーションを中長期的に見据えることで、BEAMSは新たなステージに突入したものと実感しております」今回発表された2つのコレクションは、5月27日(木)からBEAMS公式オンラインショップにて販売開始し、6月1日(火)よりBEAMS一部店舗に設置される「Netflix × BEAMS POP-UP STORE」で順次販売開始します。また、6月8日(火)以降海外ストアにて順次発売され、北米をはじめ世界中にコラボレーション商品の販路を拡大します。世界初のNetflixブランドアイテム「Netflix × BEAMS」コレクションが5月27日(木)より発売「Netflix × BEAMS」は、「本商品を通して楽しんでもらいたい」という思いから生まれたウェア&グッズや、Netflixを観る側も「制作チームの一員と感じてもらえる」ことを意識したTシャツなど13点のアパレルと雑貨をリリース。Netflixアニメ「エデン」よりコラボレーション商品「EDEN × BEAMS」も5月27日(木)より発売Netflix作品とBEAMSのコラボレーションプロジェクト初施策として、5月27日(木)からNetflixが独占配信するオリジナルアニメシリーズ「エデン」とのコラボレーションが実現。公開を記念した「EDEN × BEAMS」コレクションからのアイテムを同日発売。迫力のあるアニメーションや謎の多いストーリー展開、作品の中で動きまわる魅力的なキャラクター達が特徴の作品。作中のキーとなるモチーフやシーン、セリフをシンプルにグラフィックに落とし込み、遊び心のあるデザインのアイテムに仕上がりました。ほぼすべてのアイテムには作品のキーアイテムである「りんご」をモチーフにしたワッペンを使用。全7点を展開。Netflix・ネットフリックスNetflixは、190ヵ国以上で2億800万人の有料メンバーが利用するエンターテインメントに特化した世界最大級の動画配信サービスです。各種受賞作を含む幅広いジャンルのシリーズやドキュメンタリー、長編映画などを多くの言語で配信しています。あらゆるインターネット接続デバイスで、好きな時に、好きな場所から、好きなだけ映画やシリーズを楽しんでいただけます。また、一人ひとりの好みに合わせた作品をおすすめする独自の機能により、観たい作品が簡単に見つかります。広告や契約期間の拘束は一切ありません。BEAMS・ビームス1976年、東京・原宿に1号店をオープン。ファッションとライフスタイルにまつわるあらゆる物を世界中から仕入れ提案するセレクトショップの先駆けとして時代をリードしてきました。販売情報「Netflix × BEAMS」コレクション販売期間:2021年5月27日(木)BEAMS公式オンラインショップにて先行発売BEAMS一部店舗(販売店舗詳細はBEAMS 公式サイトをご覧ください)BEAMS店舗内「Netflix × BEAMS POP-UP STORE」 (※1)詳細は以下をご覧ください。「EDEN × BEAMS」コレクション販売期間:2021年5月27日(木)BEAMS公式オンラインショップにて先行発売BEAMS一部店舗(販売店舗詳細はBEAMS 公式サイトをご覧ください)BEAMS店舗内「Netflix × BEAMS POP-UP STORE」 (※1)詳細は以下をご覧ください。POP-UP STORE 開催情報 (※1)「Netflix × BEAMS」コレクション & 「EDEN × BEAMS」コレクション同時販売期間:2021年6月1日(火)〜ビームス 六本木ヒルズ (東京都港区六本木6-10-1 六本木ヒルズ ウェストウォーク 2F・3F)ビームス 新宿 (東京都新宿区新宿3-38-1 ルミネエスト新宿B2F)ビームス 大宮 (埼玉県さいたま市大宮区錦町630 ルミネ大宮ルミネ2 2F)ビームス ストリート 梅田 (大阪府大阪市北区角田町5-15 HEP FIVE 1F)※緊急事態宣言期間に伴い、営業状況変更の可能性がございます。最新の営業状況については、各店舗のホームページをご参照ください。
2021年05月26日Netflixが、クリスマス向けのロマンティック・コメディ(タイトル未定)の主演にリンジー・ローハンを起用したことを発表した。リンジーが演じるのは「最近婚約したばかりの高慢なホテル相続人」。リンジー演じる主人公がスキー事故で記憶喪失に陥り、気がつくとハンサムなブルーカラーのロッジ経営者とその娘の世話になっていて…というのが物語のプロット。「どこかで聞いたことのあるような…」と思うのは映画ファンも同じで、ゴールディ・ホーン&カート・ラッセル主演の『潮風のいたずら』を挙げて「リメイクなの?」とツイートする人が多数。「結末を予想しよう。彼女はブルーカラーの男性とその娘を選んで、婚約者を捨てるんでしょう?」と“先が読める”というコメントや、「そうならなかったら、それはそれでおもしろい」と期待する声も。Netflixのツイッターアカウントは、映画の製作を報告するとともにうれしそうな笑顔を浮かべるリンジーの写真を投稿しており、「あなたがハッピーならそれで十分」「よかったね」とリンジーとともに喜んでいる人もいる。リンジー以外のキャストはまだ発表されていないが、監督は『ハートビート』のプロデューサーのジャニーン・ダミアン、脚本はジャニーンの夫のマイケル・ダミアン(『ハートビート』)、ジェフ・ボネット(『Love by the Book』)、ホールマークチャンネルの数々のクリスマス映画を手掛けてきたロン・オリヴァーが担当する。(Hiromi Kaku)■関連作品:【Netflix映画】ブライト 2017年12月22日よりNetflixにて全世界同時オンラインストリーミング【Netflix映画】マッドバウンド 哀しき友情 2017年11月17日よりNetflixにて全世界同時配信【Netflixオリジナルドラマ】オルタード・カーボン 2018年2月2日より全世界同時オンラインストリーミング2月2日(金)より全世界同時オンラインストリーミング【Netflix映画】レボリューション -米国議会に挑んだ女性たち-
2021年05月25日Netflixで、故チャドウィック・ボーズマンの人生を称える特別番組「Chadwick Boseman: Portrait of an Artist」(原題)が、30日間限定で17日(米現地時間)から世界配信されるという。Netflixが予告編を公開した。予告編の冒頭では、チャドウィックが自身の声で「チャドウィック・ボーズマンです。私はアーティストです」と自己紹介。「人々は私を俳優と呼びますが、私自身は俳優だとは思っていません。アーティストだと思っています」と語っている。昨年8月28日、約4年にわたる大腸がんとの闘病の末、43歳で亡くなったチャドウィック。闘病していることはごく一部の関係者にしか伝えておらず、代表作の『ブラックパンサー』や、死後Netflixで配信されてゴールデングローブ主演男優賞を受賞した『マ・レイニーのブラックボトム』を撮影中も、ひそかに治療を受けていた。「Chadwick Boseman: Portrait of an Artist」の予告編では、『マ・レイニーのブラックボトム』の共演者ヴィオラ・デイヴィス、『ブラックパンサー』で共演したダナイ・グリラらがチャドウィックについて語っている。本編にはチャドウィックの憧れの人だったというデンゼル・ワシントンのほか、チャドウィックのアーティストとしての人生に関わりの深かった人物たちが登場する。チャドウィックは『マ・レイニーのブラックボトム』の演技が高く評価され、25日に開催されるアカデミー賞の主演男優賞にノミネートされている。(Hiromi Kaku)■関連作品:【Netflix映画】ブライト 2017年12月22日よりNetflixにて全世界同時オンラインストリーミング【Netflix映画】マッドバウンド 哀しき友情 2017年11月17日よりNetflixにて全世界同時配信【Netflixオリジナルドラマ】オルタード・カーボン 2018年2月2日より全世界同時オンラインストリーミング2月2日(金)より全世界同時オンラインストリーミング【Netflix映画】レボリューション -米国議会に挑んだ女性たち-【Netflix映画】マ・レイニーのブラックボトム 2020年12月18日よりNetflixにて配信
2021年04月14日端正なルックスに甘い雰囲気をまとい、韓国ドラマ界の“ロマンス職人”として熱い支持を受けているチ・チャンウク。シリアスからコメディまでこなす、彼の魅力とは?Netflixで独占配信中の『都会の男女の恋愛法』では、クールに見えて恋には純情なロマンティストを演じ、視聴者をときめかせたチ・チャンウク。30代の色気を増し〝ロマンス職人〞の称号を得ている彼ですが、素顔は飾らない〝シンプル派〞のようです。―自信家のオレ様男子からちょっと頼りない母性本能くすぐりキャラまで、多様な役を演じていますが、そもそも休まず作品に出続けている印象です。ワーカホリックでしょうか?(笑)ワーカホリックかどうかはわかりませんが(笑)、休んでいても新しい台本や人の作品を観ると、やりたい気持ちが湧いてくるタイプです。演じてみたい役に出合うと、恋をしたときのように胸がドキドキしてときめくんです。かつて、どうしても欲が出て、同時期にミュージカルとドラマの仕事をやったことがありますが、さすがにあれは大変だった(笑)。でも、演じるたびに新しい発見があるし、常に何か新しいことをしたい!という好奇心や欲があります。それに、「楽しく笑いながら仕事をする」がモットーなので、忙しくても苦に思ったことはないんです。―作品ごとに違ったカッコよさで女心を魅了していますが、何か意識していることはありますか?どんな人物にも、意外な顔ってあると思うんです。ギャップというか。完璧に見えるけど、実は寂しがりやとか、虫が嫌いとか(笑)。そういう落差にポイントを置いて演じている部分はありますね。それと、ドラマや映画にはその時代の流れがあるので、その流れに上手く寄り添える俳優になれたらいいなと思っています。でも、その他のことに関しては、あまり流行を意識しないタイプです……(笑)。―YouTubeやインスタグラムをやっていらっしゃいますよね。YouTubeは、はじめは頑張っていたのですが、すぐにネタに困ってしまって……(笑)。最近はオンライン文化が発達していて、若い世代を見ていると、様々なメディアやデバイスを扱うことに手慣れているなと感じます。SNSで情報を得たり、自分をアピールすることも得意ですよね。そういった部分で、自分との差を感じます。僕はパソコンもあまり触らないし、機械は苦手なんです。携帯を使うのも、電話やメール、簡単な検索くらいかな。最近の携帯って写真から文書作成まで多様な機能があって、できないことがないぐらいですよね。いろいろなコンテンツが楽しめて、すごいなと。―『都会の男女の恋愛法』では、仕事がデキて、サーフィンやカメラなど趣味も多彩な建築家を演じていました。チャンウクさん自身は、仕事から発展した趣味や、仕事以外でこれには詳しい!というものはありますか?〝通〞だと言えるほどのジャンルは特にないのですが……。チ・チャンウクという人間を構成するものは何かと聞かれたら、迷わず答えるのは〝家族と友人、演技、コーヒー、バイク〞です。コーヒーが好きで、僕の一日はコーヒーを飲むことから始まります。こだわりというほどではありませんが、酸味の強いものより、香ばしい風味のものが好みですね。旅行も好きで、いつか日本でツーリングをしてみたいと思っていたのですが、こういった状況なので、お預けになっています。旅ができないかわりに、最近は漢江沿いを走ったり、家で映画やドラマを観たり、本を読みながら気分転換をしています。―日本を訪れた際の思い出で、特に記憶に残っていることはありますか?日本は食べ物がとても美味しいですよね。僕は食べることが大好きなんですが、麻布十番で見つけたお蕎麦の美味しい店は忘れられません。除隊後すぐに、母親を連れて東京旅行もしました。親孝行も兼ねていましたが、楽しい思い出になりました。―今回の号では、エシカルライフを特集しています。チャンウクさんは、何か実践していることはありますか?最近は外食をすることも少なくなり、出前を取ることが多いので、プラスチック問題を身近に感じるようになりました。デリバリー用の使い捨て容器や、コーヒーのテイクアウト用カップも気になりますね。特にコーヒーはよく飲むので、なるべくタンブラーを持ち歩いて、使い捨てカップの使用を控えようと心掛けています。―4月16日からはU-NEXTで主演ドラマ『僕を溶かしてくれ』が配信スタートします。どんなチャンウクさんが観られますか?僕が演じるマ・ドンチャンは、「他人はしないことをする」がモットーの敏腕TVプロデューサーです。番組の企画による冷凍実験から20年ぶりに目覚めた彼が、浦島太郎状態からどんなふうに現代社会に適応していくか。体温が上昇すると命の危険に陥る状態で繰り広げるロマンスもユニークで、ドキドキできるんじゃないかな。ストレスの多い今の世の中で、何も考えず楽しめる作品になっていると思います!JI CHANG WOOK1987年生まれ。2008年に『スリーピングビューティー』で映画デビュー。主演作にドラマ『あやしいパートナー~Destiny Lovers~』『ヒーラー~最高の恋人~』など。ミュージカル俳優としても活躍。チ・チャンウク日本公式ファンクラブ※『anan』2021年4月7日号より。写真・Kim Do-won(WONDERBOY STUDIO)スタイリスト・Ji Sang-eun(CHAENG’ Company)ヘア・Park Nae-joo(BIT&BOOT)メイク・Son Ye-jin(BIT&BOOT)コーディネーター・Shinhae Song(TANO International)取材、文・高橋尚子(by anan編集部)
2021年04月03日2019年のヒット映画『ナイヴス・アウト/名探偵と刃の館の秘密』の続編が、Netflixにて製作、配信されることになった。続編は2本の予定で、1本目はこの夏にもギリシャで撮影が始まる。監督は1作目に続きライアン・ジョンソン。1作目は4,000万ドルの予算で作られ、全世界で3億ドル以上を売り上げる大ヒットとなった。しかし、製作したMRCと北米配給したライオンズゲートは1作目の権利しか持っておらず、続編を作るにあたり、ジョンソンは、もっと良い条件を提示してくれるところを探し、Netflixが競り落とした。Netflixはまた、ジョンソンに完全なクリエイティブ面での自由を与え、予算も特定していないという、監督にとっては夢のようなディールだ。Disney+、HBO Maxに加え、先月はParamount+も始まり、配信戦争が激化する中で、Netflixは人気のシリーズ物をなんとしても獲得したかったのだと思われる。文=猿渡由紀
2021年04月01日第78回ゴールデン・グローブ賞で作品賞・女優賞(リミテッド・シリーズ部門)に輝いた傑作『クイーンズ・ギャンビット』(Netflixドラマ全7話)の全話レビューも遂に最終回。チェスの戦術名でもあるタイトルに込められた意味を、ゲーム作家の米光一成が解説します。ラスト、真っ白なコスチュームで現れる主人公ベス(アニャ・テイラー=ジョイ)の美しい姿も、チェスのクイーンに由来しているのです。「解かなきゃいけない問題」だったベスラスト、白のクイーンのように美しいベス(アニャ・テイラー=ジョイ)/Netflixオリジナルシリーズ『クイーンズ・ギャンビット』独占配信中。【『クイーンズ・ギャンビット』全話レビュー第7話】vol.7『クイーンズ・ギャンビット』各話レビューの最終回。続編を期待する声も多いが、多くの伏線をガッツリ回収し、これだけきれいに完結している作品だけに、蛇足にならないように続きを作るのはむずかしいだろう。最終話は、アリスが元夫のところに5年ぶりに出向いて、助けを乞うシーンから始まる。1話でチラっと描かれた無理心中を企てる直前のできごとだ。元夫は、すでに新しい家庭を築いている。「今さら遅い帰ってくれ」と言われて激昂、車にもどってくるアリス。「ママ?あの人誰?」というベスの問いに「誤りよ」と答える。”端数処理の誤差”だ、と。実母アリスは数学の博士である。「解かなきゃいけない問題」「問題って?」「お前をどうするか」ベス・ハーモンは、この母親の呪いと戦ってきたのだ。「希望の星だったの、みんなのね」孤児院でチェスを教えてくれたシャイベルさんが亡くなる。シャイベルさんの部屋に入ったベスは、壁一面に自分の記事が貼っているのをみつける。「シャイベルさんだけじゃない」孤児院でいっしょだったジョリーンは、自分もアイスを買うお金でベスが載ってた雑誌を買ったのだと話す。ベスの活躍が、彼女を勇気づけていたのだ。「私はあんたを救う気なんかない。自分だけで精一杯よ。ただそばにいるために来た。それが家族よ」6話で再会した初の公式戦の相手となった少女も、こう言っていた。「希望の星だったの、みんなのね」ベスの活躍が自分にとって意味のあることだと伝えていたのだ。ベスは、チェスが孤独な戦いではなく、たくさんの人に見守られていることを知る。たくさんの人を勇気づけていることを知る。それが、ラストのボルゴフとの対局につながる。孤児院でいっしょだったジョリーン(モーゼス・イングラム)と再会。薬を捨てる重大な意味『クイーンズ・ギャンビット』は、よく「少年漫画みたいに熱い」と絶賛される。それは、このラストの対局のインパクトが大きい。「オラにほんのちょっとずつだけ元気を分けてくれ」的な盛り上がりがあるからだろう。みんなを勇気づけ、みんなから勇気づけられる。「誰よりも強いのは孤独を恐れない人間。問題は周りの人たち。行動や感情を指図してくる人たち。知らぬ間に人生を無駄にしてしまう」と言っていた母親の呪縛から逃れ、「自分が居ていいのだ」と思えるようになるまでを描いているからこそ、ラストの対局が盛り上がるのだ。ベスは依存していた薬をトイレに捨てる。「薬物依存はいけませんよ」という教訓のためだけの場面ではない。この緑の薬は、母親の呪縛の象徴だ。1話を見返してみると、一瞬だがはっきりと、ベスの母親が手に持った緑の薬の瓶を落とす場面が描かれている。母アリスは、薬物のせいで無理心中まで追い込まれてしまったのだ。『クイーンズ・ギャンビット』に込められたものその薬物を捨て、みんなの協力を得て、ベスは戦う。タイトルの『クイーンズ・ギャンビット』は、序盤の定跡の名。ポーン(歩兵)を捨て駒にして、局面を有利に持ち込む戦術だ。ボルコフとの戦いで、ベスはクイーンズ・ギャンビットを仕掛ける。弱い駒を切り捨て突き進む。ロシアの強豪ボルコフ(マルチン・ドロチンスキ)との戦い。だが、最後に勝負の明暗を決めるのもポーンだ。ベスは、ポーンを一番奥まで進める。一番奥まで進んだポーンは昇格(プロモーション)できるというルールがある。ポーンが、クイーンになる。最後、ベスの服装は真っ白な長いコートに白い帽子。その姿は白いクイーンの駒のように見える。これは、コスチュームデザイナーのガブリエレ・ビンダーが意図したことだとブルックリン美術館のバーチャルコスチュームエキシビジョンの解説(※1)にある。60年代ファッション、めちゃキュートな部屋、豪華なホテルの内装、家具など、映像の美しさにもほれぼれするし、アニャ・テイラー=ジョイ演じるベスの魅力、さらにチェス対局の見せ方の多彩さなど、見どころの多いドラマだ。人間ドラマとしても緻密に構築されており、二度三度鑑賞するたびに新しい発見のある傑作であった。文・米光一成(ゲーム作家、代表作に『ぷよぷよ』『はぁって言うゲーム』など)information『クイーンズ・ギャンビット』原作・制作:スコット・フランク、アラン・スコット出演:アニャ・テイラー=ジョイ、ビル・キャンプ、マリエル・ヘラー文・米光一成
2021年03月24日ゴールデン・グローブ賞2冠!主役のアニャ・テイラー=ジョイの授賞式での美しい姿も話題になった『クイーンズ・ギャンビット』(Netflixドラマ全7話)。全話レビューの第6回目では、ゲーム作家・米光一成が、人間模様の描き方の見事さに着目。最終話直前の緊迫感を解説します。ミュージカル化への期待も高まる主役のベスを演じるアニャ・テイラー=ジョイ。受賞おめでとう!Netflixオリジナルシリーズ『クイーンズ・ギャンビット』独占配信中。【『クイーンズ・ギャンビット』全話レビュー第6話】vol.6『クイーンズ・ギャンビット』が第78回ゴールデン・グローブ賞で作品賞・女優賞(リミテッド・シリーズ部門)に輝いた。アニャ・テイラー=ジョイの深いグリーンのディオールのドレス姿も話題になった。放送映画批評家協会賞も作品賞・女優賞をダブル受賞。アニャは、こちらもディオールのプラム色のギリシャ風チュール姿で登場。さらに、デヴィッド・O・ラッセル監督の次回作に、アニャ・テイラー=ジョイの出演が決定したと報じられた(※1)。ロバート・デ・ニーロ、マイク・マイヤーズ、ティモシー・オリファント、マイケル・シャノン、クリス・ロック、アニャ・テイラー=ジョイ!発表された出演陣だけでも超大作の予感だ。さらにさらに、原作小説の劇場用舞台権をLevel Forward社が取得。ミュージカル化への期待も高まっている。快進撃の『クイーンズ・ギャンビット』各話レビューもついに第6話。最終回直前だ。「男たちはいろいろ教えたがる。賢いわけじゃない。自分を大きく見せたいだけ。指図しても聞き流せばいい。自分の思うままに進めばいいの。強い女にならなくちゃ。妥協が当たり前のこの世の中で。自分を貫くにはね。ほら、あなたはあなたよ」第5話(※2)同様、実母アリスがベスに向かって語る言葉からはじまる。この力強い名台詞が、単純な「良いセリフ」としては機能しないところに『クイーンズ・ギャンビット』の迫力がある。第6話、第7話は、最終ボスであるボルコフとの戦いに向けて盛り上がると同時に、無理心中をしようとした母親の記憶との戦いにも突入する。クレオ=スパイ説を検証第3話のレビュー(※3)でも書いたが、『クイーンズ・ギャンビット』は、チェス対局パートは明快かつ爽快だが、ベスを取り巻く人間ドラマのパートは謎が多い。たとえば、第6話に登場するクレオ。けっこうな謎の女だ。ベニーの地下部屋へ、チェス仲間と一緒にやってきたクレオ。ベスと友達になり、パリに来たら連絡してねと約束する。1967年、パリの国際大会で、ボルコフとの対局の前夜に電話をしてきて、ホテルのバーにいるから飲もうとしつこく誘う。ベスは誘惑に負けて、飲んでしまい、二日酔い。対局に遅刻してあわてて向かうハメに(第1話の冒頭のシーンがようやく!)。結局、コンディションが整わないままにボルコフと対局し、負けてしまう。クレオ(ミリー・ブレイディ)の誘惑に負けて飲酒してしまうベス。クレオは、友人なのになぜ大切な試合の前に飲みに誘ったのだろうか。しかも、しつこく。もちろん、そういう性格なのだということで観ていても全然かまわない。が、「IMDb」(インターネット・ムービー・データベース)では、クレオがソ連のスパイなのではないか説も出ている。ベスが勝つのを妨害するために行ったのだ、と。それを示す明確なシーンやセリフはないが、最終話のタウンズのセリフが、クレオ=スパイ説を傍証している。タウンズが、モスクワでの対局に駆けつける。「すぐにビザが取れたの?」とベスに聞かれ、タウンズは「新聞社の世話でね」と答え、その後に、モスクワ大使館の協力もあったと語る。「君の気をそらすためかも」「失敗ね」と会話する。ベスの想いを知っているのは(ドラマ上では)クレオだけだ。タウンズがそのことを知り、モスクワ大使館の協力もあって駆けつけることができたとあれば、ふたりの会話も気の利いたジョークではないのかもしれない。そうなると、クレオがスパイ説はとても濃厚だ。蛇足。クレオがバーで飲んでいたのはパスティス。パスティスの元の意味はSe pastiser(まがいもの)の意味だ。いよいよあと1話。ベスのチェス人生はどうなる?眼の縁を真っ黒にしたメイクベルディックやベニーたちの仲間に支えられ、酒やドラッグを絶っていたベスだったが、この敗北で、ふたたび自堕落な生活へ逆戻りしてしまう。酒を瓶でラッパ飲み、60年代の大ヒット曲ショッキング・ブルー「ヴィーナス」を聞きながら踊り、飲み、吐く(名シーン)。心配して訪ねて来てくれたハリー・ベルティックをガン無視。会場まで駆けつけてくれるが、「同情はいらない」とあしらい、「スーパーで働いてる人とは違う」と酷いことまで言ってしまう。この時のベスは、眼の縁を真っ黒にしたメイク。「闇落ち」感の演出にしてはやりすぎ!と思った人もいるかもしれないが、これはショッキング・ブルーのボーカルのマリスカ・ヴェレスとそっくり。「ヴィーナス」の映像を観て真似たのだと考えるとオチャメである。文・米光一成(ゲーム作家、代表作に『ぷよぷよ』『はぁって言うゲーム』など)information『クイーンズ・ギャンビット』原作・制作:スコット・フランク、アラン・スコット出演:アニャ・テイラー=ジョイ、ビル・キャンプ、マリエル・ヘラー文・米光一成
2021年03月16日Filmarksでは4.3の高得点、2020年秋ドラマ満足度ランキングのベスト3にランクイン、辛口で知られるRotten Tomatoes(ロッテン・トマト)で97%と高評価の『クイーンズ・ギャンビット』(Netflixドラマ全7話)。全話レビューの第5回目では、主人公のチェスの天才少女ベス(アニャ・テイラー=ジョイ)の同棲生活が描かれます。相手のベルティックを演じるのは『ハリー・ポッター』シリーズではおでぶのダドリー役、ハリー・メリング(大変身に驚きます)。ゲーム作家・米光一成といっしょに佳境に入っていきましょう。仕事と恋愛ははっきりと切り離せるのか?天才少女の恋愛は前途多難。Netflixオリジナルシリーズ『クイーンズ・ギャンビット』独占配信中。【『クイーンズ・ギャンビット』全話レビュー第5話】vol. 5仕事と恋愛をはっきりと切り離すことはできるのか。しかも、それが厳しい競争社会であるチェスのプロともなるとどうだろう。第5話は、主人公ベス・ハーモン(アニャ・テイラー=ジョイ)が、恋愛に巻き込まれる回。そもそもベスは、人間関係においてはクールでポーカーフェイス。あまり泥沼化させない。「世界のすべてが64マスでコントロールできれば安心できるのに」というタイプだ。『ハリー・ポッター』シリーズのダドリーがスリムに宿敵ボルコフに負け、養母を亡くしたベス・ハーモン(アニャ・テイラー=ジョイ)。雨の中、たくさんの荷物を持って暗い家に帰宅する。電気をつける。養母が好きだった動物画。テーブルのコーヒーカップ(口紅がついている)。暗い部屋でそれを眺める。セリフがなくとも、その動き、表情、照明、カメラの動きから、孤独が伝わってくる。ハリー・ベルティックから電話がかかってくる。最初のトーナメント戦の最終試合で打ち負かした相手だ。実は、ハリー・ベルティックは、『ハリー・ポッター』シリーズのダドリー・ダーズリー役のハリー・メリングが演じている。ダドリー役のときは、ぽっちゃりまるまるした子どもだったのに、しゅっとした大人になってる!言われなければぜんぜん気づかない風貌の変化に驚く。ベルティックは、ベスに恋している。ボルコフに負けて落ち込んでるベスに電話をし慰め、自分が練習相手になると申し出る。歯並びを治したのもベスに再会するためだ。奔放に誘うベス!だが、うまくいかない。ついアドバイスをしてしまう。「君はすぐカッとなって周りが見えなくなる」「怒りは武器よ」「怒りは香辛料だ。使いすぎると感覚が鈍る」いや、いいことを言ってるのだ。だが、うまくない。「くそ、何をやってるんだ」と帰りの車でベルティックは後悔に苛まれる(エンジンをかけ損ねたタイミングに重ねる演出の妙!)。次の日もやってしまう。「(ボルコフは)州チャンピオンとは違う。世界チャンピオンだ。10歳の彼にも勝てないさ」トイレに入ったベルティックは自分の言ったことを「最悪だな」と後悔する。自分より強いベスに、アドバイスし、教訓めいたことを言う滑稽。しかも「州チャンピオンとは違う」と自分のことを卑下してしまう。ベスは奔放だ。服を一枚脱いで、ラジオのボリュームをあげて踊っている。「もう夏よね」。曲はペギー・リーの「feaver」。「あなたが腕を私に回すと、我慢できなく燃えてしまう」という歌だ。チェスボードの前に座り「来る?」と誘う。セクシャルな誘いだと受け止めていいようなシチュエーション。だが、ベルティックは、暗い顔をして帰る。才能の格差が恋愛を阻むベスとベルティックは同棲することになるのだが、うまくいかない。チェスの対局をすると、ベスにははっきりと見えている手筋が、ベルティックには見えない。「君にはついていけない」チェスのことだとベルティックは割り切ることができない。「ぼくはチェスが好きじゃない。かつてのぼくほどには」とベルティックは言ってしまう。ベスと一緒に暮らすことで、自分のチェスへの集中力がベスほどではないことを思い知らされてしまったのだ。ベルティックは、ベスのスタイルをこう表現する。「ナイトやビショップを惜しみなく捨てる。素早くキングを攻め敵を動けなくする」ベルティックは、自分を惜しみなく捨てられた駒のように感じている。恋のABCにコーチは必要か1967年オハイオ米国チェス選手権で、ベスは連勝。マルチ画面を使ってテンポよく試合を見せる。過去の対局では負けたベニー・ワッツにも勝つ。ベニー・ワッツを演じるのは、トーマス・ブロディ=サングスター。『ラブ・アクチュアリー』の片思いに悩む少年を演じて一躍有名になり、『メイズ・ランナー』でイケメンに成長した姿を見せ、『ゴッドレス 神の消えた町』『ゲーム・オブ・スローンズ』等に出演。ボルコフと再戦するためには、「いいコーチが必要だ」というベニー・ワッツ。「ベルティックでなく、もっと強いヤツ。もっと大人な誰かだ」ということで、ベニー・ワッツが色恋抜きでコーチになるのだ。最後にかかる曲は、Nancy Wilsonの「Teach Me Tonight」。「今夜教えて、恋のABCを」っていう歌だ。第5話の冒頭で母アリスはこう語る。「誰よりも強いのは孤独を恐れない人よ。問題は周りの人たち。行動や感情を指図してくる人たち。言いなりになって、知らぬ間に人生を無駄にしてしまう」教訓のようにみえる言葉は、呪縛としても機能してしまう。文・米光一成(ゲーム作家、代表作に『ぷよぷよ』『はぁって言うゲーム』など)information『クイーンズ・ギャンビット』原作・制作:スコット・フランク、アラン・スコット出演:アニャ・テイラー=ジョイ、ビル・キャンプ、マリエル・ヘラー文・米光一成
2021年03月09日今、注目の女の子を紹介する『anan』で連載中の「イットガール」。今回はインフルエンサーのなえなのさんです。「20歳になったので外見を大人っぽくしたいです」と語るなえなのさんの素顔に迫りました。アンニュイな動画が大人気。総フォロワー数は、500万人超え!今最もZ世代に推されている女の子として、注目の的。「TikTokは、おうち時間を楽しんでもらいたくて、約1年間毎日投稿しています。YouTubeは、ファンの方と一対一の空間にいるみたいな親近感がテーマ。最近は字幕をつけたので、外国の方とも交流ができるようになりました!次は給食で出たデザートを集めて、懐かしみながら食べる動画も撮りたいな」。今後、挑戦したいことは。「演技をやってみたいです。プライベートでは体を絞ること。運動が一番嫌いだけど、ジムに通って頑張ってます!」今一番行きたいのはiriさんのライブ。スピーカーでライブ音源を流して聴いてます。好きな曲は「Wonderland」。たべっ子どうぶつのグッズがいっぱい!特に、耳が可愛いキリン推し!指人形やぬいぐるみを集めています。休日はNetflixでアニメを見ています。『呪術廻戦』の五条先生がかっこよくて、戦闘シーンを何度も見ちゃう!2001年生まれ。14歳の時にSNSを始め、“Z世代に最も注目される20歳”として話題に。雑誌『LARME』の専属モデルも務める。現在、『恋とオオカミには騙されない』(ABEMA)に出演中。※『anan』2021年3月10日号より。写真・土佐麻理子文・松下侑衣花(by anan編集部)
2021年03月05日辛口で知られるRotten Tomatoes(ロッテン・トマト)で97%と高評価評価の『クイーンズ・ギャンビット』(Netflixドラマ全7話)。全話レビューの第4回目では、主人公のチェスの天才少女ベス(アニャ・テイラー=ジョイ)と養母アルマとの別れが描かれます。『愛の不時着』にも劣らない熱狂を生んだ傑作の見どころを、『嵐にしやがれ』でもプレイされて話題になった『はぁって言うゲーム』の作者・米光一成が一話ずつ解説していきます。【『クイーンズ・ギャンビット』全話レビュー第4話】vol. 4養母アルマとベスの違いベス(アニャ・テイラー=ジョイ)はチェスの大会で、養母とメキシコに行く。Netflixオリジナルシリーズ『クイーンズ・ギャンビット』独占配信中。好きなことや得意なことを仕事にすべきか、趣味にすべきか。悩ましい問題だ。『クイーンズ・ギャンビット』第4話は、この悩ましい問題をめぐるドラマだ。主人公ベス・ハーモン(アニャ・テイラー=ジョイ)は、孤児院から出て、チェスの才能ひとつでのしあがってきた。1966年、メキシコ大会へ。養母アルマ(マリエル・ヘラー)は文通相手の男に夢中だ。毎日遊びに出かけている。ベスは、大会に集中しようと焦っている。リラックスしたほうがいいと、養母アルマが遊びに出かけようと誘う。「明日、大会がはじまるのよ。エンドゲームの研究をする」「もう少し人生の研究をしたら。人生チェスだけじゃない」「これが得意なの」「私の経験からして得意なことが大事なことじゃない」「なら何が大事?」「生きること成長すること。人生を楽しむの」とはいえ、養母アルマが奔放に遊んでいられるのは、ベスの賞金のおかげだ。養母アルマは、自分が得意なことを仕事にしなかった。彼女はピアニストを目指していた。だが、あがり症のため断念したのだ。文通相手の男は、オアハカ(メキシコの都市)に帰ってしまう。アルマは「仕事でオアハカへ」と言っているが、おそらくこれは彼が家庭や仕事のある街へ戻ったということだ。「オアハカってきっとデンバーみたいなところね」とアルマは言う。デンバーは、養父ウィートリーがいる場所。ウィートリーは、デンバーに行ったきり戻ってこなくなった。デンバーで仕事をし、おそらく別の家庭を築いている。ベスの実母アリスも、才能をどう扱うか悩んでいたのかもしれない。第1話で、実母アリスとベスがトレーラーハウスで暮らしている場面が描かれる。やりなおそうと夫が説得しても、かたくなにアリスは拒絶する。その時にベスが拾い上げるのが数学の本。著者は、アリス・ハーモン博士と表紙に記されている。母アリスは、コーネル大学数学科の博士だ。養母アルママ(マリエル・ヘラー)とベス、ふたりともお酒が好きだ。なぜマナー違反を?ベス・ハーモンと少年ジョルジ・ギレフの対局。この対局、ベス・ハーモンが奇妙な行動にでる。席を立ってスカートをひらひらさせながら歩いたり、貧乏ゆすりをしたりする。あきらかにマナー違反だ。なぜ、ベスはこんなことをしたのだろう?幼いジョルジ・ギレフは、攪乱されてしまう。負けた少年とベスは話す。「いつか世界チャンピオンになります」「もしなれたら次はどうするの?」と質問するベス。「意味がわかりません」「16で世界チャンピオンになったら残りの人生は何をするの?」ジョルジ・ギレフは、やはり意味がわかりません、と答える。少年にとって、これは微塵も「仕事」ではないのだ。純粋に、世界チャンピオンになることを目指し、チェスを趣味として愛しているのだ。ベスが、マナー違反をしてまで勝ちにこだわったのは、彼女にとって、チェスの対局が、ある部分で「仕事」になってしまったからだろう。ベスは、ジョルジ・ギレフを「いままでで最高の相手」と認める。勝利しても浮かない表情のベスがロビーで目撃するのは、ピアノを弾いている養母アルマの姿だ。あがり症の彼女が大勢の人の前で華麗にピアノを演奏している。「あがり症じゃなかったの?」「楽しんで弾くぶんには平気なの」ここでも、自分の得意なことを趣味にするという選択が描かれている。チェスの大会を追って、アルマとベスは豪華なホテルを渡り歩く生活をしていた。ふたたび薬物に手を出すベス得意なことを仕事にする道は厳しく、時には汚いことにも手を染めてしまう。だがベスはその道を選んだ。選んだにもかかわらず、ベスは、宿敵ボルゴフに負ける。「弱点がなかった」大敗だ。追い打ちをかけるように、養母が肝炎で亡くなってしまう。ふたたび精神安定剤に手を出してしまう。薬局で、緑の薬を差し出されたベスは、スペイン語でこう言う。「もっと」もっと厳しい道がベスの歩む先に続いている。文・米光一成(ゲーム作家)information『クイーンズ・ギャンビット』原作・制作:スコット・フランク、アラン・スコット出演:アニャ・テイラー=ジョイ、ビル・キャンプ、マリエル・ヘラー文・米光一成(ゲーム作家)
2021年03月03日Netflixの大人気作『クイーンズ・ギャンビット』の主人公のベス(アニャ・テイラー=ジョイ)はチェスの天才少女。第3話では、ライバルのイケメンプレイヤー、ベニー・ワッツ(トーマス・ブロディ=サングスター)が登場する。『愛の不時着』に比肩する傑作の見どころを、神木隆之介と福山雅治のコラボ動画などで話題の『はぁって言うゲーム』の作者・米光一成が一話ずつ解説していきます。【『クイーンズ・ギャンビット』全話レビュー第3話】vol. 3主人公ベス・ハーモン、チェス大会で連勝好敵手・ベニー・ワッツ(トーマス・ブロディ=サングスター)とベス・ハーモン(アニャ・テイラー=ジョイ)。Netflixオリジナルシリーズ『クイーンズ・ギャンビット』独占配信中。アメリカではチェスセットの売り上げも爆伸びさせた『クイーンズ・ギャンビット』(Netflixドラマ全7話)。全話レビューの第3回目。ベス・ハーモン(アニャ・テイラー=ジョイ)はチェス大会で連勝し、賞金を稼ぎまくる。初めての大会で勝負したタウンズ(ジェイコブ・フォーチューン=ロイド)は、「チェスレビュー」の記者としてやって来ている。美しくなったベスを見て「わお!」と感嘆の声をあげる。ベスも、それに応じてポーズをとる。「君の記事を書きたい」とタウンズはベスを誘う。「部屋にカメラがある」「あなたの部屋?」いぶかしむ表情のベスだが、「チェスボードもあるから指せるよ」で、すぐに部屋に行ってしまう。お笑いコンビ・納言のネタなら「なぜついてくるの?」「チェスボードはセコいってよ」と続く流れだ。チェスボードにつられて部屋に入ってしまったベス。写真を撮りながら、タウンズはベスに近づき、手を伸ばして髪の毛を触る。見つめ合うふたり。急にドアが開いて男が入ってくる。「お邪魔しちゃったかな、ぼく」この男が、短パンにカットしたムチムチのジーンズをはいている。登場人物を紋切り型な人間に描かない『クイーンズ・ギャンビット』はチェスのドラマだ。チェスの試合は勝敗がはっきりする。いっぽうで人間関係は試合のように白黒つかない。ていねいに慎重に、人間関係を描いていく。説明セリフや、あからさまなシーンで関係性にわかりやすい決着をつけることを良しとしない。タウンズと男はおそらくカップルだ。ベスはそう推測したように見える。わかりやすいラブロマンスに堕さず、登場人物を紋切り型な人間に描くことはない。このあたりの匙加減が絶妙だ。ベスと養母アルマ(マリエル・ヘラー)の関係も、多層的だ。チェス大会で賞金が入ることを知った養母アルマは、ステージママとなる。賞金と経費を計算し、スケジュールを仕切り、学校に「風邪だ」とウソをついてベスを休ませ、飛行機に乗り、豪華なホテルに宿泊する。ベスと一緒に、チェス大会に出向く。養母アルマからそれまでの暗い表情が消える。エリック・サティの曲を悲しそうに弾くこともなくなる。「ベス、考えたんだけど、わたしに10%くれない。エージェントの手数料」「それじゃあ、15パーセントにしましょう」ベニー・ワッツにミスを指摘されて、対局を振り返るベス。養母アルマは、ベスをサポートしたいのか、お金を稼いでくれるから利用しているのか、はっきりしない。おそらくその両方だろう。ベスも、アルマをよき養母だと思っているのか、チェス以外の段取りをしてくれる便利なマネージャーと思っているのか、はっきりしない。ベニー・ワッツ(トーマス・ブロディ=サングスター)との対局で、大会で初の敗北を喫したベスを、養母アルマはなぐさめる。「常に完璧とはいかない。それは無理」「チェスのことわからないくせに」ベスは八つ当たりする。「負けたときの気持ちはわかる」「そうでしょうね」と、いじわるなベスの返事。「これであなたもわかった」ついアルマもいじわるに返してしまう。ベスは怒って立ち去ってしまう。その後、空港に向かうタクシーに乗り込むふたり。そっぽを向いている。そっぽを向いたまま、ベスは、アルマの手を握る。「The End of the World」(Herman’s Hermits)が流れる。別れの曲だ。さよならを言ったあと、どうやって生きていけばいいのかわからないと嘆く歌。ふたりは、孤独を通じて、つながっているのだ。文・米光一成information『クイーンズ・ギャンビット』原作・制作:スコット・フランク、アラン・スコット出演:アニャ・テイラー=ジョイ、ビル・キャンプ、マリエル・ヘラー文・米光一成
2021年02月24日Netflixの大人気作『クイーンズ・ギャンビット』の主人公のベス(アニャ・テイラー=ジョイ)はチェスの天才少女。第2話ではいよいよ公式大会に出場。「女だ、子どもだ」と見下してくる男たちを相手取って、最初の勝利を掴みます。『梨泰院クラス』『愛の不時着』の興奮に匹敵する傑作の見どころを、ドラマを愛するゲーム作家・米光一成が一話ずつ解説していきます。【『クイーンズ・ギャンビット』全話レビュー第2話】vol. 2地味なファッションを笑われるベス主人公のベスはチェスの天才少女。Netflixオリジナルシリーズ『クイーンズ・ギャンビット』独占配信中。Netflixのランキング各国で1位を総なめした『クイーンズ・ギャンビット』(Netflixドラマ全7話)。全話レビューの第2回目。主人公ベス・ハーモン(アニャ・テイラー=ジョイ)は、ウィートリー夫婦に引き取られる。養護施設時代のままのまじめな服装で高校へ行くベス。白いブラウスは一番上まできっちりボタンを留め、くすんだ青色のカーディガンを重ねる。白い靴下にプレーン・トゥのシューズ。高校のクラスメートから「茶色の靴に茶色の靴ひも結ぶ?」と笑われる。クラスメートは、明るいピンクやパステルカラーの服を着て、白と茶のおしゃれな靴を履いている。50年代の終わり頃から、上流階級をターゲットにしていたオートクチュールとは別に、一般庶民、若い世代向けの既製服産業が急速に発展した。そういった流行のファッションを身にまとうクラスメートから、ベスは、地味だと笑われる。この後、ベスはチェス大会で勝利し、賞金を得て、自信を持ち、どんどん高級ファッションを着こなし、立場が逆転していく。この学校にチェスクラブはないの?とクラスメートに聞くベス。チェスは男がやるものチェス雑誌で大会があることを知るが、参加費の5ドルがない。用務員のシャイベルさんに手紙を書き、参加費を借りて出場する。第2話の後半は、ベスの初めての大会が描かれる。最初の対戦相手は女の子アネット・パッカー(エロイーズ・ウェッブ)だ。「なぜ女同士にされたの」「よくないことよね」第2戦以降は、すべて男が対戦相手だ。このころのチェスは男がやるものだという雰囲気だった。「やられたよ」対戦相手が女性だとあなどっていた男は、自分が劣勢になって急に不機嫌になる。翌日の第3戦、親切にしてくれていたタウンズ(ジェイコブ・フォーチューン=ロイド)との対局。好敵手で、ふたりとも対局を楽しんでいる表情から、真剣になっていく表情の変化が描かれる。エンドゲームまでもつれこむ。投了したタウンズ。「君、いくつだ。いや、いい。答えないで。落ち込むだけだ」「36歳」とベスは嘘をつく。「ありがとう。君は本当にすごい。自覚してる?」終わってトイレに駆け込むベス。初めての生理がきてとまどう。ベスは、街の雑貨屋のチェス雑誌で大会のことを知る。ベスの実力が偏見を打ち砕く第4戦。クシで髪をなでつけるイヤな感じの男の対局は、盤面を映すこともない(この辺の観せ方のテンポ、最高!)。ベスが大会で勝ち上がるのと対照的に、養母の状況は悪化していく。養父オールストン(パトリック・ケネディ)は家に戻らなくなり、生活は困窮し、養母アルマ(マリエル・ヘラー)はふさぎこみがちになる。大会の最終戦、ハリー・ベルティックとの戦い。遅刻してくるハリー・ベルティックは、あからさまにベスをあなどっている。あくびを繰り返す。だが、強い。ベスは、「すぐにもどる」といってトイレに逃げ込む。精神安定剤を呑み、自らを叱咤する。鏡の奥、天井にチェス盤の幻影が映る。そして、あのふてぶてしい顔になって、チェス盤の前に戻ってくる。驚くベルティック。指した手を見てまた驚く。「ちくしょう」「もう終わりよ」「いや挽回できる」「そうは思わない……できたかも、遅刻しなければ」ベスはベルディックに「ボード上で決着をつける」と言う。負けたベルディックは、あなどっていた最初の態度を捨てて、周囲で観ていたみんなの拍手にまざって、ベスに拍手を贈る。競技(ゲーム)のすばらしいところは、男だろうが女だろうが、年齢も肌の色もどうであろうが、すべての人が平等に、ゲームのルールに従って勝敗が決することだ。だから、最初は偏見を持っていた男たちも、彼女と対局することで、あっという間に態度を変える。頑なに偏見を維持することはない。ただきれいだからではない『クイーンズ・ギャンビット』は、フェミニズムを新しい視点で描いた作品だ。ボード上だけで公平に決着がつくチェスを通じて、男性優遇の社会を女性であるベスがのしあがっていく。養父母の家に初めてベスが来て、ミッドセンチュリーの家具でそろえたきれいな部屋を眺めたとき、養母アルマが動物画を指して「ローザ・ボヌールの絵よ。もちろん複製だけど」と説明する。ローザ・ボヌールは、動物を写実的に描いたフランスの画家だ。十九世紀のヨーロッパでは、まだ女性画家は少なく過小評価されていた。そんな中で、レジオンドヌール勲章を受けた初の女性芸術家であり、フェミニズム初期を代表する人物である。『クイーンズ・ギャンビット』の60年代ファッションや、部屋、家具、セットの美しさが、観る者の心をとらえるのは、ただきれいだからではなく、物語のテーマと深く結びついているからだ。文・米光一成information『クイーンズ・ギャンビット』原作・制作:スコット・フランク、アラン・スコット出演:アニャ・テイラー=ジョイ、ビル・キャンプ、マリエル・ヘラー文・米光一成
2021年02月17日アニャ・テイラー=ジョイ主演の配信ドラマ『クイーンズ・ギャンビット』がすごい。男性優位のチェスの社会で、才能だけを武器にのしあがっていく孤独な少女の物語。同じNetflixの大ヒット作『梨泰院クラス』『愛の不時着』に勝るとも劣らない傑作の見どころを、ドラマを愛するゲーム作家・米光一成が一話ずつ解説していきます【『クイーンズ・ギャンビット』全話レビュー第1話】vol. 1チェスに詳しくなくても楽しめる主人公のベス(アニャ・テイラー=ジョイ)はチェスの天才少女。Netflixオリジナルシリーズ「クイーンズ・ギャンビット」独占配信中。主人公は、天涯孤独の少女ベス。孤児院でチェスを覚え、才能を発揮して、チェスの腕前で世界と戦い抜いていく物語だ。演じるのは、ロバート・エガース監督の『ウィッチ』で魔女だと疑われる少女を演じて強烈な印象を残したアニャ・テイラー=ジョイ。彼女の存在感、特に顔の力がすごい。目が大きく、離れている。豹のような鋭さ。独自の存在であることが一目で伝わってくる。今回もアニャ・テイラー=ジョイの存在感がこのドラマにとてつもない魅力と説得力をもたらした。チェスの対局場面がこのドラマの見どころになっているのだけど、チェスの知識はなくても大丈夫。銀行組織のことを詳しく知らなくても『半沢直樹』が楽しめるように、チェスに詳しくなくても楽しめる。アニャ・テイラー=ジョイの顔面演技に加えて、演出の見事さ、セットの美しさ、対局のバリエーション。ありとあらゆる方法で盛り上げてくる。『半沢直樹』のように大声で叫び合ったり土下座したりはしないけれど、勝ち負けがはっきりする局面を描いて、しかも顔演技炸裂という点で同じベクトル。『半沢直樹』が大技炸裂ドラマだとすれば、『クイーンズ・ギャンビット』は繊細な技の積み重ねで観る者を高いところまで運んでいくドラマだ。母が亡くなり、養護施設にやってきたベス。60年代ファッションも見どころこの超傑作ドラマ『クイーンズ・ギャンビット』全7話を1話ずつ紹介していこう。今回は、第1話。ベスの養護施設時代、チェスと出会うエピソードだ。無理心中で母親だけが即死。奇跡的に生き残った少女ベスは養護施設に入る。9歳。当時の養護施設は、こどもたちを落ち着かせるために精神安定剤を与えていた。ベスは、薬に依存していく。ベスは、地下室で用務員のシャイベルさんと出会う。シャイベルさんはひとりでチェスをプレイしている。ベスも不愛想だが、シャイベルさんもさらに不愛想。「そのゲームは何?」「チェスだ」「教えて」「よそ者とはやらん」シャイベルさんが動かしているのを見て、ベスは駒の動きを覚える。「少し覚えたわ。見てたから」「女がやるものじゃない」教わることになっても、シャイベルさんは寡黙だ。不愛想同志でほとんど言葉も交わさない。チェスを指し合うことで交流を深めていく。ベスが初めて勝った時も「気分がいいか」「別に」とそっけない。わーいって喜んだりしない。ベスとシャイベルさんが写真を撮られることになっても、ふたりは仏頂面だ。「はい、クイーン」カメラマンは笑顔にしようとする。だがシャイベルさんは黙っているし、ベスは「クイーン」と言いはしても口角をあげない。ベスは養護施設で出会った少女・ジョリーンと親しくなる。才能を持っているという噂を聞きつけて、高校のチェス倶楽部の先生が自分たちの生徒とチェスで対決させる。ベスがひとり中央に立つ。12人の男子生徒がぐるっと取り囲んで座る。それぞれにチェス盤が配置されている。多面指しだ。見物人もあつまってくる。ここで勝敗がどうだったかで引っぱらないのが『クイーンズ・ギャンビット』のすごいところ。「だから楽勝」と、後でシャイベルさんに報告するベスの声が対局の映像に重なる。チェス対局は見どころのひとつだが、それだけじゃない。天涯孤独だった少女ベスの波乱万丈の人生、60年代ファッション、男性優位社会のチェス大会でのしあがっていく爽快さ、人間ドラマ、映像美、見どころ満載のドラマだ。第1話は、養護施設が舞台の中心で画面的にはちょっと暗い。第1話をジャンプボードにして第2話からぐいぐいとベスを応援したい気持ちになってくる。画面も派手になってくる。ベスがチェスの賞金で買う60年代ファッションもどんどん豪華に、高級ホテルに滞在して世界を飛び周り対局するようになると映像的にも贅沢になっていく。ワクワクしながら観てください。文・米光一成information原作・制作:スコット・フランク、アラン・スコット出演:アニャ・テイラー=ジョイ、ビル・キャンプ、マリエル・ヘラー文・米光一成
2021年02月10日現地時間3日に終了するサンダンス映画祭で上映された『Passing』を、Netflixが獲得することになりそうだ。Netflixは世界配信権のために1,500万ドル以上を払う模様。先にAppleがディールを結んだ『CODA』の2,500万ドルには及ばないが、人種問題についてのモノクロ映画としては立派な数字だ。今作は、レベッカ・ホールの監督デビュー作。主演はルース・ネッガとテッサ・トンプソン。20年代のニューヨークを舞台に、見た目が白人で通じるため、夫にまで嘘をついて白人として生きるクレア(ネッガ)と、その友人アイリーン(トンプソン)の複雑な関係を描く。クレアの夫役でアレキサンダー・スカルスガルトも出演する。文=猿渡由紀
2021年02月04日Netflixで開発が進められていた実写ドラマ「ゼルダの伝説」は、実現する見込みがなくなったようだ。コメディアンのアダム・コノヴァーが、ポッドキャスト「The Serf Times」に出演中に明らかにした。「ゼルダの伝説」といえば、世界で人気を確立している任天堂のゲームシリーズ。実写化に向けてNetflixが動いているということは、2015年2月に「ウォール・ストリート・ジャーナル」紙などが報じた。同年3月、任天堂の岩田聡・代表取締役社長(当時)は「Time」誌に、「現在のところ、任天堂の作品をテレビドラマや映画に使うことに関して、お伝えする新しいことはなにもありません。確かなのは、話題になっているあの記事は、正しい情報に基づいたものではないということです」と語っていた。当時、任天堂のゲーム「スターフォックス」を、ウェス・アンダーソン監督作『ファンタスティック Mr.FOX』のようなクレイアニメにするという企画に携わっていたというアダム。岩田氏の発言が報じられてから、アダムは上司に「もう『スターフォックス』のクレイアニメはやらないことになった」と告げられ、理由を尋ねると「Netflixのだれかが『ゼルダの伝説』のことをしゃべってしまったんだ。話してはいけないことだったのに。任天堂はカンカンだよ。すべてから手を引くって。アニメ化とかそういうことから」と聞いたのだという。岩田氏は「Time」誌でゲーム作品のドラマ化・映画化自体の否定はしていなかったが、アダムの話によると企画が完全に流れてしまったことが判明した。(Hiromi Kaku)■関連作品:【Netflix映画】ブライト 2017年12月22日よりNetflixにて全世界同時オンラインストリーミング【Netflix映画】マッドバウンド 哀しき友情 2017年11月17日よりNetflixにて全世界同時配信【Netflixオリジナルドラマ】オルタード・カーボン 2018年2月2日より全世界同時オンラインストリーミング2月2日(金)より全世界同時オンラインストリーミング【Netflix映画】レボリューション -米国議会に挑んだ女性たち-
2021年02月03日ガル・ガドットが主演する『Heart of Stone』をNetflixが製作配給権することになった。競売に手を挙げた他社を抑えての獲得だ。監督は『ワイルド・ローズ』『イントゥ・ザ・スカイ 気球で未来を変えたふたり』のトム・ハーパー。世界を舞台にしたスパイスリラーで、女性版『ミッション:インポッシブル』『007』のようなシリーズものを目指しているようだ。脚本は『ドリーム』のアリソン・シュローダーと『オールド・ガード』のグレッグ・ルッカ。ガドットはプロデューサーも兼任する。ガドットの次回作は、ケネス・ブラナーが監督する『ナイル殺人事件』。昨年秋に公開される予定だったが、コロナで延期されている。文=猿渡由紀
2021年01月18日「Netflix」では、ジョージ・クルーニーが監督、製作、主演を務めたSF映画『ミッドナイト・スカイ』がもうすぐ配信される。この度、ジョージがこれまでの映画人生をふり返り語るコメントがシネマカフェに到着した。本作は、滅亡の危機にある地球で北極に残り続ける孤独な科学者オーガスティンが、地球に残された謎の少女と出会い、不思議な共同生活を始める。そんな中、長い探査任務を終えて地球へ戻ろうとする宇宙船の乗組員らの存在を知り、交信を通じて地球の惨状を伝えるべく奔走するというストーリー。ジョージが演じているのは、“ある理由”から最後の撤収便に乗らず、北極に残り続ける孤独な科学者オーガスティンだ。これまで、ダニー・オーシャン役を演じた『オーシャンズ』シリーズや、アカデミー賞助演男優賞を受賞した『シリアナ』、『ゼロ・グラビティ』など多くの作品に出演し、監督を務めた『グッドナイト&グッドラック』ではアカデミー賞監督賞にもノミネートされた経歴を持つジョージ。そんな自らの映画人生について「僕はアクションからコメディまで幅広い作品に携わってきたし、俳優と監督両方で成功と失敗を繰り返してきた。大ヒット作ばかりではなかったけれど、そのおかげで色々な作品に関われた。過去に手掛けた作品は全て蓄積されて、自分の財産になっているよ」と総括する。そんな中で、本作については「いつも新しい作品に関わるときは、これまでの経験を活かせるようなものに携わることにしている。だから本作はこれまでの集大成と言えるね」とこれまでのあらゆる経験を活かし挑んだことが伺える。また今回のスタッフは、20年以上の付き合いのある人たちが撮影に加わったそうで、「いつも的確に意見を言ってくれるんだ。本作のように、監督として自分を撮影している時は特に、皆からの意見が本当にありがたかったよ」と強固な信頼関係を築いてきたスタッフと共に作られていることも明かした。さらに、「脚本を変えるという緊急事態もあったけど、今までの経験値を活かして、むしろより良いものに昇華させることができたんだ」とピンチをチャンスに変えられたことも告白している。Netflix映画『ミッドナイト・スカイ』は12月23日(水)より独占配信開始。(cinemacafe.net)■関連作品:【Netflix映画】ミッドナイト・スカイ 2020月12月11日より一部劇場にて公開、2020年12月23日よりNETFLIXにて配信
2020年12月19日全世界へ発信される、日本発実写コンテンツ。Netflixにて全世界190か国に配信中の、人気漫画を実写化した『今際の国のアリス』に注目します。主要キャストのチシヤ(苣屋 駿太郎)とウサギ(宇佐木 柚葉)を演じる、村上虹郎さんと土屋太鳳さんとともに、『今際の国のアリス』のヒットを予感する4つの要素をチェック!1、原作が描くのは、実写化困難な生死を懸けたサバイバル。命を懸けた“げぇむ”に挑まなければいけない参加者たち。「トランプの数字で命の日数を稼ぐことができるんです。マークでげぇむのジャンルが決まっていて、なかには命を弄ぶような不条理なものも」(村上さん)。自分一人が生き残るためだけではなく、他者と協力し理不尽な現実に挑むサバイバルアクションは中毒性高し!2、豪華キャストが個性溢れるキャラを熱演!「原作漫画を読んだとき、この人実写化できる?大丈夫?と思うようなキャラも多数いました(笑)」(村上さん)。日本のエンターテインメントをこれからも支え続けるであろう、20~30代の役者がずらり名を連ね、それぞれがクセのあるキャラを好演するというのも、見どころのひとつ。3、実写化を担うのは、いまや日本を代表する「佐藤組」。「漫画の実写化といえば佐藤監督。グリーンバックで演じたあのシーンがこんなになっちゃってる!って驚きでした」(土屋さん)。個性的なキャラをうまく操りながらも、視覚効果の高いVFXやCGを巧みに活用してスリルと恐怖を煽るテクニックは、右に出るものなし!実写化においてまさに日本を代表する座組である。4、全世界190か国が同時に『今際の国のアリス』の世界に。全世界190か国に住む人々が個々のデバイスで同時に同じ作品を見ることができるというのは、アメリカ発のストリーミングサービスNetflixの最大の強み。「不安よりも、早く世界中の多くの人たちに見てもらいたいという気持ちの方が大きい。文化は違っても、このスリルは一緒に楽しんでもらえるはず」(土屋さん)むらかみ・にじろう1997年3月17日生まれ、東京都出身。現在公開中の映画『佐々木、イン、マイマイン』に出演。初の著書となる『虹の刻』(CCCメディアハウス)が12月24日発売。つちや・たお1995年2月3日生まれ、東京都出身。映画『哀愁しんでれら』は来年2月5日公開、『るろうに剣心 最終章‐The Final‐』『ヒノマルソウル~舞台裏の英雄たち~』が公開予定。『今際の国のアリス』生きるために命を懸けた“げぇむ”が繰り広げられる“今際の国”で出会った、人生に意味を見出せないアリスと孤高のクライマー・ウサギ。元の世界に戻るため協力する二人の間にはやがて強い絆が生まれる。しかし、高い観察力を持つアリスと、抜群の運動能力のウサギを冷静に見つめるチシヤが現れ…。原作/麻生羽呂『今際の国のアリス』(小学館「少年サンデーコミックス」)監督/佐藤信介出演/山﨑賢人、土屋太鳳、村上虹郎、森永悠希ほかNetflixにて全世界独占配信中。©麻生羽呂・小学館/ROBOT※『anan』2020年12月23日号より。取材、文・若山あや(by anan編集部)
2020年12月18日Netflixにて全世界190か国に配信中の、人気漫画を実写化した『今際の国のアリス』。迫力あふれる映像、そのスケールに注目が集まる中、主要キャストであるウサギ(宇佐木 柚葉)とチシヤ(苣屋 駿太郎)を演じる土屋太鳳さんと村上虹郎さんに、実写化コンテンツに対するそれぞれの思いや面白さ、物語の魅力を語っていただきました。村上:僕がチシヤ役のお話をいただいたのは、クランクインまでそこまで遠くない時期で。原作漫画を全巻ダウンロードして飛行機の中で一気読みしたのを覚えてます。土屋:一気読み、すごい!村上:チシヤを演じられるかどうかを考えながら読むつもりが、面白すぎてそんなことも忘れてのめり込んでいたんだけど(笑)。土屋:私も夢中で読んじゃった。本当は、漫画原作の実写化って難しいと思っていたんです。何十年も描き続けている作者の方がいるのに、それを映画やドラマなどで数時間に物語をまとめてしまう。ちゃんと魅力が伝わるのか心苦しくなってしまって。でも原作漫画ファンが実写を見る場合もあるけど、実写版を見てから初めて原作を読む人もいると知ってから、実写の面白さを追求しようと切り替えられるようになったの。村上:僕、学生時代に1年間カナダ留学をしていたんだけど、ジャパニーズといえば“漫画”や“忍者”のイメージが強くて。ちなみに虹郎はローマ字で書くと忍者に似ているという理由から「NINJA」って呼ばれていました。土屋:なるほど!(笑)村上:まあ、それはどうでもよくて(笑)、確かに熱烈な漫画ファンは世界中にいるからね。海外のオタクは僕も知らないような作品を知っていたりして…留学をきっかけに漫画は日本を代表する文化であることを再確認したんです。とはいえ、実写化するならハリウッドではない。この文化や本当の良さ、その意味を伝えられるのは、やっぱり僕ら日本人だと思うんです。それを“実写化といえば”の佐藤(信介)監督が手がけるとなると、もう言うことがないわけで。土屋:私、佐藤監督とお仕事させていただくのは2回目なんだけど、やっぱりすごいなって思ったのが、VFXを駆使した完成映像を見たとき。実際は背景のないグリーンバックで演じることも多いんですが、私は特撮をやったこともあるので映像に負けないお芝居を…と思って演じていても、仕上がりは想像を超えている。監督の頭の中には常にあの絵が見えていると思うと本当にすごい。村上:僕、衣装合わせやチシヤの金髪の度合いなんかは少し話し合ったりしましたけど、それ以外に現場で監督とお話しした記憶がほとんどないんです。基本的に芝居は役者それぞれに任されていて、それはある意味、光栄なことなんだけど。きっと同時に見なければいけない現場がありすぎるのと、監督が見ている絵はマクロもミクロも含めてもっと大きなところなんだろうね。そこでNetflixなら制作時間もかけられるし、佐藤組の技術が素晴らしく活きてくると思うんです。土屋:その通りです。それにしても、チシヤって難しそう。村上:そうなんだよね。アリス(山﨑賢人)は頭はめちゃくちゃいいけど平凡で、かと思えば常人離れした特殊な能力を持ったキャラもいて、チシヤはその中間だから。でもそれぞれの境遇がある中で、自分自身の価値観を持っていないと自分にとって大事なことや幸せは見つからない。そんなことを感じてもらえるとうれしいです。土屋:私が演じるウサギは生きる意味を見失いながら生きている中で、アリスや出会う人たちによって心がストレッチされていく。それを見て、人生や仲間がいることの意味を探ってほしいですね。つちや・たお1995年2月3日生まれ、東京都出身。映画『哀愁しんでれら』は来年2月5日公開、『るろうに剣心 最終章‐The Final‐』『ヒノマルソウル~舞台裏の英雄たち~』が公開予定。トップス 参考商品(アンスリード/アンスリード 青山店 TEL:03・3409・5503)スカート¥33,000(ランバン オン ブルー/レリアン TEL:03・5491・8862)バングル¥8,000(ジュエッテ TEL:0120・10・6616)その他はスタイリスト私物むらかみ・にじろう1997年3月17日生まれ、東京都出身。現在公開中の映画『佐々木、イン、マイマイン』に出演。初の著書となる『虹の刻』(CCCメディアハウス)が12月24日発売。シャツ¥142,000(ヨウジヤマモト TEL:03・5463・1500)パンツ¥8,000(ジャンティーク TEL:03・5704・8188)シューズ¥37,000(ネプコ フットウエア TEL:03・3400・7227)『今際の国のアリス』生きるために命を懸けた“げぇむ”が繰り広げられる“今際の国”で出会った、人生に意味を見出せないアリスと孤高のクライマー・ウサギ。元の世界に戻るため協力する二人の間にはやがて強い絆が生まれる。しかし、高い観察力を持つアリスと、抜群の運動能力のウサギを冷静に見つめるチシヤが現れ…。原作/麻生羽呂『今際の国のアリス』(小学館「少年サンデーコミックス」)監督/佐藤信介出演/山﨑賢人、土屋太鳳、村上虹郎、森永悠希ほかNetflixにて全世界独占配信中。©麻生羽呂・小学館/ROBOT※『anan』2020年12月23日号より。写真・野呂知功(トライバル)スタイリスト・トリイクニコ(土屋さん)長瀬哲朗(UM/村上さん)ヘア&メイク・尾曲いずみ(土屋さん)森田康平(村上さん)取材、文・若山あやプロップ協力・バックグラウンズ ファクトリー(by anan編集部)
2020年12月17日「週刊少年ジャンプ」(集英社)90年代黄金期の伝説的大ヒット漫画、冨樫義博の「幽☆遊☆白書」が、「Netflix」にて実写シリーズ化されることが分かった。1990年から4年間連載された原作は、ケンカに明け暮れる毎日を過ごす高校生・浦飯幽助が、幼い子どもを庇って事故死してしまう。しかし、霊体となり、霊界案内人を名乗る女性・ぼたんから、不良である幽助が「善い行い」で死ぬことが想定外だったため、天国にも地獄にも彼の行き先がないという衝撃の事実を告げられる。生き返るための試練に挑み、霊界探偵として人間界・魔界・霊界を舞台に壮大な謎に巻き込まれていく冒険を描く物語。第1話で主人公が死亡するという衝撃的な展開で連載がスタートする本作は、連載ごとに成長を続けるキャラクターと迫力満載のバトルシーンが読者の心を掴み、男女を問わず人気を集めた。TVアニメ化や舞台化もされており、いまもファンの間で語り継がれている言わずと知れた名作だ。今回の実写化に関してエグゼクティブ・プロデューサーは「全世界にファンはひろがり続けていく中、Netflixにおける自由度の高い表現プラットフォームを最大限生かして作品づくりに向き合います。尺規制の無い各エピソードでのストーリー展開に加え、国内外から最高峰のチームが集結することで、原作がもつ壮大な世界観の魅力を最大化できることに喜びを感じます」とコメントしている。Netflixオリジナルシリーズ「幽☆遊☆白書」は全世界同時配信予定。(cinemacafe.net)■関連作品:【Netflix映画】ブライト 2017年12月22日よりNetflixにて全世界同時オンラインストリーミング【Netflix映画】マッドバウンド 哀しき友情 2017年11月17日よりNetflixにて全世界同時配信【Netflixオリジナルドラマ】オルタード・カーボン 2018年2月2日より全世界同時オンラインストリーミング2月2日(金)より全世界同時オンラインストリーミング【Netflix映画】レボリューション -米国議会に挑んだ女性たち-
2020年12月16日劇団☆新感線の演劇作品が、Netflix、Amazonプライムビデオで配信されることが決定した。第1弾として、まずは12月25日(金)からNetflixで2作品、Amazonプライムビデオで7作品が配信される。今年40周年を迎えた劇団☆新感線は、VHSテープの時代から、公演を体験、反芻するアイテムとして、公演の映像化に取り組んできた。その後も映像技術の進化に合わせて、DVD、Blu-ray、さらにはゲキ×シネというかたちで映像化に取り組み、新しい映像・映画の表現として国内、海外映画祭でも公開されている。そして時代は配信へ。多くの演劇作品が配信サービスによって提供されていく中、劇団☆新感線作品も配信での公開に乗り出すこととなった。また、日本以外の地域では、2021年初頭より北米・ヨーロッパ諸国・アジア諸国(中国本土以外)のNetflixにて配信される予定だという。劇団☆新感線プロデューサー・株式会社ヴィレッヂ代表取締役社長・柴原智子は、今回の配信決定について、以下のように語っている。いよいよ劇団☆新感線も配信に乗り出すことにいたしました。配信を検討するきっかけは、2019年秋にスペインのシッチェス映画祭で 『髑髏城の七人』Season風 を上映した時のことです。スペイン語とカタルーニャ語の字幕が入った画面を現地の人々や映画祭に訪れた海外の人々が食い入るように見ていて、終わった瞬間に大きな拍手や興奮した会話で「この映画はどこで手に入れられるのか?」「もっと違う作品はないのか?」と聞かれて、「日本でしか買えない、ごめんなさい」としか返事出来なかったことに端を発します。海外でも入手できるルートは何が有るのか模索し、知ってもらえる手段も考え、国内だけではなく海外にむけても作品を発信できる配信というスタイルに、大きな可能性を感じました。国内外のよりたくさんの人々と楽しさを分かち合いたい!という思いを込めた、生の演劇を映像に閉じ込めたエンターテインメントの始まりです!!まずはNetflixで2作品、Amazonプライムビデオで7作品。国内配信からスタートして、来年の初頭には、Netflixにて北米・ヨーロッパ諸国・アジア諸国(中国本土以外)での配信を予定しています。また、配信という多くの作品を楽しめるメディアでお手軽に作品をご覧頂ける機会をお届けする一方で、これまでのようにBlu-rayなどの手に取れるメディアだからこそお届けできるスーベニール感のある映像商品、ゲキ×シネなどの映画館の大スクリーン・高音質な環境だからこそ感じられるエンターテインメント感あふれる映像作品も、引き続き製作していく予定です。生の舞台はもちろん、映画館で、Blu-rayやDVDで、そして配信で、様々な形で劇団☆新感線の作品を楽しんで頂ければと思いますので、これからもよろしくお願いします!【新感線作品・配信概要】配信開始日2020年12月25日(金)より■Netflix配信形態:サブスクリプション(SVOD)※月額固定価格:Netflixの利用料金に準じる。配信作品:2作品『蛮幽鬼』『髑髏城の七人(2011)』■Amazonプライムビデオ配信形態:都度課金(TVOD)※作品毎都度払い価格:各タイトル500円配信作品:7作品『五右衛門ロック』『蜉蝣峠』『薔薇とサムライ』『髑髏城の七人(2011)』『シレンとラギ』『ZIPANG PUNK~五右衛門ロックⅢ』『蒼の乱』
2020年12月14日Netflixの「クイーンズ・ギャンビット」が、配信から28日間で6200万世帯が視聴するという記録的ヒットになった。NetflixがSNSで明らかにした。Netflixは同作の「ファン・ファクト」(おもしろい事実)として、「92か国でトップ10入り、63か国でナンバーワン」「原作の小説は、出版から37年後にニューヨーク・タイムズのベストセラー入りを果たした」「Googleで『チェスの遊び方』が検索された件数が9年ぶりにピークに達した」と伝えている。「クイーンズ・ギャンビット」は『ニュー・ミュータンツ』のアニャ・テイラー=ジョイが主演、『ハリー・ポッター』のダドリー役ハリー・メリング、『ラブ・アクチュアリー』のトーマス・ブロディ=サングスターらが出演のリミテッドシリーズ。冷戦時代を舞台に、児童養護施設で桁外れのチェスの才能を開花させたベス・ハーモンの物語。依存症と闘いながら世界的なチェス・スターに上り詰めていく様子が描かれる。原作は「ハスラー」「地球に落ちて来た男」のウォルター・テヴィス。Netflixのツイッターには「この作品を観てからチェスを始めた」「何回観てもおもしろい」という声が寄せられている。チェスを全く知らない人でも楽しめる作品で、アニャ演じるベスのファッションもかわいいと話題。(Hiromi Kaku)■関連作品:【Netflix映画】ブライト 2017年12月22日よりNetflixにて全世界同時オンラインストリーミング【Netflix映画】マッドバウンド 哀しき友情 2017年11月17日よりNetflixにて全世界同時配信【Netflixオリジナルドラマ】オルタード・カーボン 2018年2月2日より全世界同時オンラインストリーミング2月2日(金)より全世界同時オンラインストリーミング【Netflix映画】レボリューション -米国議会に挑んだ女性たち-
2020年11月24日《text:キャサリン/Catherine》Netflix観る作品が多すぎてどれを観たらよいか…と迷っている方にオススメしたい今イチ推しのドラマが「クイーンズ・ギャンビット」。英語圏ではTOP10にもランクインし、批評サイトのロッテントマトでは100%を獲得しており、各メディアでも高評価の連続です。女の子がチェスなんて…と言われた時代に誕生したチェスの天才少女1983年に刊行された同名小説を映像化した本作の舞台は1960年代のアメリカはケンタッキー州。交通事故で母親を失い、カトリック系の孤児院に引き取られた主人公のエリザベス(ベス)・ハーモン(アニャ・テイラー=ジョイ)は、そこで用務員シャイベル(ビル・キャンプ)からチェスを教えてもらい才能を開花させて行きます。当時はチェスは男性が嗜むものとされ、最初は教える気がさらさらなかったシャイベルも彼女の天才的な理解力の速さと賢さに、次第に真剣にチェスを教え始めます。ただの好奇心だけではなく、母を失った心の傷を忘れようとするかのようにチェスに没っとうするベス。驚くべきは、孤児であり心に傷を負った少女たちに、後にケンタッキー州では違法となる精神安定剤を飲ませるという時代背景もあり、ベスは9歳にして薬物中毒への道も同時に歩んでしまいます。薬を飲むとゾーンに入り、チェスに対しての頭も冴えていくベスの姿は痛々しくもあり、同時にチェスに没頭することで生きる意味が湧くという矛盾も孕んでいて…。生きる意味があることで、鬱屈した人生のどん底から生きながらえた孤児の少女がどのようにしてチェス界で成り上がっていくのか、目が離せません。1960年代の可愛い緑色のファッションに隠された意味ベスが大人になるにつれて特に目を引くのは、彼女の子どもから大人への表情や振る舞いの成長と共に着こなすようになるオシャレな1960年代ファッション。似たようなワンピースやブラウスがどこかに売ってないかついつい探したくなってしまいます。Netflixは特設サイト「The Queen and the Clown」(英語のみ)でいくつかのベスのファッションについて、ただオシャレなだけじゃなく、なぜその服を選んだのか解説しています。例えば、ベスが交通事故に遭った時に来ていた母が作ってくれた刺しゅう入りのペールグリーンのワンピースは「ママはあなたのことを愛している」という名前とのこと。このワンピース自体は、家庭的な可愛さはあるものの、後半に出てくる服に比べたらそこまでファッショナブルとは言えません。ただ、劇中でベスと彼女の母との関係を間接的にファッションを通して描く重要な役割を果たしています。ベスは大事な試合で緑色のワンピースを着用しており、特に、終盤で着用している薄い緑のワンピースの名前は「エンドゲームドレス」。「ママはあなたのことを愛している」で始まり、「エンドゲームドレス」で物語を終える時、ベスが抱えていた母との思い出と心の傷はどうなったのかも見逃せないポイントです。男社会で活躍する女性が持つのは強さだけではないベスが「エンドゲームドレス」で物語を終えるまで、薬物中毒以外にも様々な生きる上での葛藤が描かれます。これまでは成り上がる女性は勝ち気で、どんな困難にもタフに立ち向かうスーパーウーマンとして描かれることも多かったのですが本作はそうではありません。日本では将棋や囲碁の方が一般的で、日本語では「女流棋士」と敢えて表現されるほど、もともとは男性中心の文化だったということが色濃く残っていますが、チェスも同様に、1960年当時のアメリカでは女性は家庭に入るもので、チェスなんて男性の嗜み、ましてやチェスの大会に出るなんてもっての外という時代。「女がチェスなんて…」と言われ、男性プレイヤーを圧倒し頭角を表せば「高慢だ」と言われ、世の中が決めた「女性としての生き方」から外れているという視線で見られてしまうベスを通して、現代の女性が抱えている苦悩を思い出さずにはいられません。確かにベスはチェスの才能だけ言えばスーパーウーマンですが、同時に一人の人間としての脆さも表現しています。失敗すれば、負ければ「やっぱり女だからだ」と言われるような時代において、女性のパイオニアとして気づかぬ内に背負ってしまうプレッシャーと、トラウマとなった母との記憶…。よくある天才が成り上がるストーリーとも、女性活躍ストーリーとも一線を画す「脆さ」と向き合う新しい女性の主人公は、「脆さ」は「弱さ」ではないことを描き、女性が持つ見えないプレッシャーから解放してくれるように感じます。チェスの仕組みを知らなくても、一人の女性の生きざまとしてのストーリーが見応えたっぷりな「クイーンズ・ギャンビット」。ぜひ次の視聴作品に迷ってる方はご覧ください。(キャサリン/Catherine)■関連作品:【Netflix映画】ブライト 2017年12月22日よりNetflixにて全世界同時オンラインストリーミング【Netflix映画】マッドバウンド 哀しき友情 2017年11月17日よりNetflixにて全世界同時配信【Netflixオリジナルドラマ】オルタード・カーボン 2018年2月2日より全世界同時オンラインストリーミング2月2日(金)より全世界同時オンラインストリーミング【Netflix映画】レボリューション -米国議会に挑んだ女性たち-
2020年11月22日Netflixオリジナルシリーズ『愛の不時着』、『梨泰院クラス』、『サイコだけど大丈夫』が、Netflixで独占配信中されている。この度、『愛の不時着』のヒョンビン&ソン・イェジン、『梨泰院クラス』のパク・ソジュン、『サイコだけど大丈夫』のキム・スヒョン&ソ・イェジによる、日本のファンへ向けた「メッセージ特別映像」が公開された。『愛の不時着』は、事故で北朝鮮に不時着した韓国の財閥令嬢ユン・セリ(ソン・イェジン)と、硬派な将校リ・ジョンヒョク(ヒョンビン)が様々な障害を乗り越えるラブストーリーで、2月の配信開始以降「今日の総合TOP10」入りの常連をキープしている。また、『梨泰院クラス』は、梨泰院に小さな店を構えた青年パク・セロイ(パク・ソジュン)が、仲間とともに成功を掴むため、大企業相手に"クール"な戦いを仕掛ける痛快ストーリー。『サイコだけど大丈夫』は、愛を知らない人気童話作家コ・ムニョン(ソ・イェジ)と、精神病棟で献身的に働くムン・ガンテ(キム・スヒョン)が出会い、互いを癒しながら成長するヒューマンドラマだ。本メッセージ映像では、「東京ドラマアワード2020」の海外作品特別賞を受賞し、「愛の不時着/第4次韓流ブーム」というワードが、2020年の“新語・流行語大賞”にノミネートされるなど旋風を巻き起こす『愛の不時着』、そして『梨泰院クラス』や『サイコだけど大丈夫』の主要キャストが、日本のファンに向けて温かいメッセージを贈っている。『愛の不時着』でリ・ジョンヒョクを演じるヒョンビンは、同作のヒットについて「とてもうれしいです。(作品を見ると)大切な人にコーヒーを入れてあげたくなりますよ」と喜びを明かしつつ、ジョンヒョクを思わせる優しい一言も。ユン・セリを演じるソン・イェジンは、「直接お会いしてお礼を言えないのが残念ですが、皆さんに感謝の気持ちを伝えたいです」と優しくキュートな笑顔で語る。そして、『梨泰院クラス』でパク・セロイを演じるパク・ソジュンは、「年齢や性別を超え、皆が共感できる青春や夢、恋愛を描いた作品です」と魅力をアピールし、屈託のない笑顔を披露。『サイコだけど大丈夫』でムン・ガンテを演じるキム・スヒョンは「皆さんの癒しになりますように」と語り、コ・ムニョンを演じるソ・イェジも「面白くて感動的な話なので、ぜひNetflix でご覧ください」と、落ち着いた癒し口調でファンに向けて語りかけている。映像の後半では、前述の3作品に加え、自分の力で俳優やメイクアップアーティストになる夢に挑む男女の成長を描く『青春の記録』、“韓国のゴールデン・グローブ賞”こと百想芸術大賞で4冠に輝いた『椿の花咲く頃』、スタートアップの世界に飛び込みビジネスを立ち上げる若者たちを描く『スタートアップ:夢の扉』、平凡な保健教師が特別な能力で悪霊を払い謎を解き明かしていく『保健教師アン・ウニョン』、12月3日(木)より全話一挙独占配信開始の韓国版“のだめカンタービレ”と注目の『ドドソソララソ』の本編映像がピックアップされ、ラブストーリーだけではないネトフリ韓ドラの多様な魅力を堪能できるシーンが多数収められた。そして、Netflix韓ドラの魅力を語り尽くす生配信番組『ネトフリK沼フェス』が11月14日(土)18:00〜21:00にTwitter(@NetflixJP)で開催決定。MC はオリエンタルラジオの藤森慎吾が務め、ゆきぽよ、朝日奈央、トレンディエンジェル斎藤、黒羽麻璃央、田代親世らも出演し、Netflix の韓ドラの魅力を様々な角度から語り尽くす。
2020年11月11日「ユービーアイソフト」社の大人気ゲーム「アサシン クリード」が、Netflixで実写ドラマ化されることが決定した。「ユービーアイソフト」のジェイソン・アルトマンとダニエル・クレイニクが製作総指揮を務め、ショーランナーを人選しているところだという。Netflixと「ユービーアイソフト」社は、2016年11月にドラマ化に向けての話し合いを持ち、その際、「アニメ化」も視野に入れていることが報じられた。今回はアニメ化に関する話は出ていない。ゲーム「アサシン クリード」は2007年11月の発売以来、世界で1億5500万本以上を売り上げたゲーム業界でのベストセラーのひとつ。プレイヤーはアサシン教団のアサシン(暗殺者)として、テンプル騎士団の恐ろしい陰謀を阻止するために彼らを暗殺する。同ゲームは2016年にジャスティン・カーゼルが監督、マイケル・ファスベンダー主演で『アサシン クリード』として実写映画化され、製作費に対して2倍ほどの約250億円(約2億4000万ドル)の興行収入を上げた。Netflixは近年ゲームのドラマ化に力を入れており、昨年はヘンリー・カヴィルが主役を務めた「ウィッチャー」が大ヒット。現在は「バイオハザード」を基にしたドラマも制作進行中だ。(Hiromi Kaku)■関連作品:【Netflix映画】ブライト 2017年12月22日よりNetflixにて全世界同時オンラインストリーミング【Netflix映画】マッドバウンド 哀しき友情 2017年11月17日よりNetflixにて全世界同時配信【Netflixオリジナルドラマ】オルタード・カーボン 2018年2月2日より全世界同時オンラインストリーミング2月2日(金)より全世界同時オンラインストリーミング【Netflix映画】レボリューション -米国議会に挑んだ女性たち-
2020年10月28日世界最大級の動画配信サービス「Netflix」が10月27日、都内で「Netflix アニメラインナップ発表会」を開き、Netflixオリジナルアニメシリーズ『バイオハザード:インフィニット ダークネス』、完全新作テレビアニメシリーズ『ゴジラ S.P <シンギュラポイント>』など計16タイトルについて、新規ビジュアルやティザーPVを用いて、プレゼンテーションを実施。その模様がオンラインで全世界に配信され、2021年に展開する怒涛のアニメリリースをユーザーにアピールした。フル3DCGアニメーションで、シリーズ初の連続CGドラマとして制作される『バイオハザード:インフィニット ダークネス』(2021年全世界独占配信)は、『バイオハザード:ヴェンデッタ』(2017年公開)から3年後を舞台に、人気キャラクターであるレオンとクレアを軸とした知られざる物語が展開。ダイナミックなアクションに加えて、サスペンスの要素が加わる。『ゴジラ S.P <シンギュラポイント>』は『僕のヒーローアカデミア』などを世に送り出すスタジオ「ボンズ」と、ハイクオリティなCGアニメで次世代をリードする「オレンジ」の強力タッグが実現した。女性研究者の“カミノメイ”と男性技術者の“アリカワユン”という2人の若き天才が、人類に訪れた未曾有の脅威に立ち向かう全13話。2021年4月よりTOKYO MXなどで放送がスタートし、Netflixでは日本先行で全世界独占配信される。また、実写映画化もされた人気コミック『テルマエ・ロマエ』の新作が、オリジナルアニメ『テルマエ・ロマエ ノヴァエ』として制作されることも発表された。古代ローマ帝国の浴場設計技師ルシウスが、ひょんなことから現代日本にタイムスリップし、日本の風呂文化を学ぶ姿をユーモラスに描き、新たな描きおろしエピソードも登場する予定。アニメーション制作はNAZが担当する。加えて、『ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない』に登場する岸辺露伴を主人公とした『岸辺露伴は動かない』のアニメ(OVAスピンオフ4作品)、おおのこうすけの人気漫画を原作に、津田健次郎が主演を務める任侠コメディ『極主夫道』がともに2021年春に独占配信。入江泰浩監督(『鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMIST』)が国内外のクリエイターと手を組み、ロボットに育てられた少女の冒険を描くファンタジー『エデン』が同5月に全世界独占配信されることも明らかになった。ラインナップ発表会には、『テルマエ・ロマエ』の原作者であるヤマザキマリをはじめ、自他共に認める熱心なアニメファンである女優・モデルの内田理央、新作『リラックマと遊園地』の製作が決定したリラックマらも駆けつけた。取材・文=内田 涼
2020年10月27日