北極海に広がる大雪原に暮らす民族イヌイット。彼らの暮らしを描いた壁かけを通して、その文化を紹介する展示「北極海とイヌイットの壁かけ」が、現在生活工房ギャラリーにて開催されている。 “海によって分断された”のではなく、“海によってつながった”世界を感じるために企画された、世界の海辺での暮らしをクラフトの目線から3年にわたって紹介していく「7つの海と手しごと展」。<第1の海>として紹介された、パナマ共和国のカリブ海沿岸に暮らすクナ族の作るアップリケ刺繍「モラ」に続き、<第2の海>として北極海とイヌイットの暮らしを紹介している。 イヌイットは、カナダのヌナプト準州やアラスカなどの北極圏を中心に暮らす先住民。一年の大半は氷雪に覆われ、樹木が育たないこの土地で、4000年以上も前から優れた知恵と工夫で生活を続けている。今回の展示では、防寒着の余り布に色とりどりのフェルトを施し、昔ながらのイヌイットの生活が描かれた壁かけ20点を中心に、裁縫道具や釣り具などの生活道具、映像資料などを通して、イヌイットの暮らしや文化がよくわかるような構成になっている。 まずはハンティングと釣り。カリブー(北米産トナカイ)やホッキョクオオカミ、アザラシ、セイウチなどの大型の動物を仕留める様子が、壁かけにも描かれている。 次はイグルー(雪の家)と呼ばれる住居。イヌイットは冬には雪で造った家に、また獲物を追って移動する夏にはアザラシの皮で造ったテントに暮らす。ここでは、アザラシを解体するところやイグルーの中で楽しく過ごす様子などが描かれている。 衣服のコーナーでは、実際の靴も展示。極寒の地で生活するため、イヌイットの女性たちが動物の骨から針、腱から糸を作り、風や雪解け水を通さないように仕立てた服がどのようなものなのかがわかる。 そのほか、イヌイットの遊びやものづくり、カヤックなどを写した貴重な映像資料も。けん玉やあやとり、お手玉など、意外にも私たちに馴染み深いおもちゃで遊んでいる様子が興味深い。 ワークショップやトークショーなど、イベントも開催。開催時には『イヌイットの壁かけ』(暮しの手帖社)や壁かけの絵はがき、イヌイットの雪めがね柄のミトンなども販売される。 かわいらしいクラフトとしても楽しめる展示。ぜひ出かけてみては?北極海とイヌイットの壁かけ会期:2011年12月18日(日)まで開館時間:9:00〜20:00 無休会場:生活工房ギャラリー東京都世田谷区太子堂4-1-1キャロットタワー3階入場料:無料お問い合わせ:03-5432-1543・ 上映会&ミニワークショップ「イヌイットの暮らしと遊び」イヌイットの暮らしを描いた映像を見た後、イヌイット・ヨーヨーを作ります。日程:12月4日(日) 10:30〜12:30講師:笹倉いる美(北海道立北方民族博物館 学芸主幹)会場:生活工房5階セミナールームAB参加費:¥800(材料費込み)定員:40名(申込先着順)・ 講演会「イヌイット服飾今昔物語―材料、技術、精神の世界」イヌイットの暮らす地域で長年フィールドワークを続けてきた講師が、服飾に見られる文化を紐解きます。 日程:12月17日(土) 14:00〜15:30 講師:スチュアート・ヘンリ(放送大学教授) 会場:生活工房4階ワークショップA 参加費:¥500 定員:50名(申込先着順) 申込はそれぞれメール info@setagaya-ldc.net (件名を「イヌイット」とし、イベント名・住所・氏名・年齢・電話番号を明記) または電話(03−5432−1543)で生活工房まで。取材/赤木真弓
2011年12月02日捨てられてしまう布の端切れを使ったアクセサリーなど、3Rの“リデュース”(ゴミを減らすこと)をテーマにした一点ものアイテムのブランド『re:du(リデュ)』から、この秋発売の新商品が発表された。コロンとした形と3種類の素材が個性的な「がま口ポーチ」、あたたかい雰囲気の「ボンボンのリース」、定番の「ボンボンヘアアクセ」の季節限定商品など、プレゼントにも喜ばれそうなキュートな商品が勢揃い。そのラインナップを、いち早くご紹介!この秋イチ押しの商品は、がま口ポーチのシリーズ。個性的なカラーリングが目を惹く「がま口チェーンポーチ」(税込4,620円、写真左上)と「がま口フリルポーチ」(税込4,200円、写真右上)は、共に3種類のリユース生地を組み合わせており、一点一点が違う表情を見せている。 「がま口チェーンポーチ」(税込4,620円、左)と「がま口フリルポーチ」(税込4,200円、右)表生地の単色部分には、ユーズドのワークパンツ等の生地、フリル部分や内生地には古着のワンピースやスカートなどが使われていて、両サイドで異なる切り替えデザインや、一つひとつ違う内生地の模様も一点ものならでは。ぜひ手に取ってお気に入りの一品を選んでみたい。そして、この季節にぴったりなのが、天然のツルに端切れから作られた「ボンボンのリース(中)」(税込3,150円)。ツルに沿って並ぶ色とりどりのボンボンが、素朴であたたかい雰囲気を演出している。余白リース部分に好きなモチーフを飾れば、クリスマスリースやお正月飾りに変身。使い道も多様な、楽しいアイテムだ。 「ボンボンのリース(中)」(税込3,150円)さらに、リデュ定番のボンボンヘアアクセにも、季節限定商品「ボンボン2つ(中×小) 毛糸のヘアアクセ」(税込1,890円)が登場。いつもの端切れのボンボンに、毛糸のボンボンがついて、季節感もかわいさもアップ。秋冬のオシャレに、真っ先に取り入れてみたいアイテムだ。 「ボンボン2つ(中×小) 毛糸のヘアアクセ」(税込1,890円)これらの新商品は、11月中旬から出荷予定となっており、現在予約受付中。(ヘアアクセは10月中旬より販売中。)全国の取扱い店舗、オンラインショップの他、10月28日にオープンした直営店(東京・阿佐ヶ谷)にて、購入が可能だ。友達や自分へのホリデーギフトに、ストーリーのある一点ものを選んでみてはいかが?『re:du(リデュ)』公式ホームページ 取材/池田美砂子
2011年11月02日