《SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2024》コンペティション部門(国際コンペティション・国内コンペティション)の作品公募が本日1月31日(水)より開始された。《SKIPシティ国際Dシネマ映画祭》は、デジタルシネマにフォーカスを当て、若手映像クリエイターの発掘と育成を目的に埼玉県川口市で2004年より開催されてきた映画祭で、今年で21回目を迎える。本映画祭のコンペティションは“若手映像クリエイターの登竜門”として、映画界の未来を担う新たな才能の発掘と育成を主たる目的としている。国際コンペティションは広く世界中から、長編部門と短編部門の二部門に分かれた国内コンペティションは国内作品を対象に、エンタメ性と映画界に新風を吹き込む新たな表現の可能性に富んだ作品を募集。ノミネート作品は映画祭期間中に上映し、著名な映画人等による最終審査を経て、最優秀作品賞(グランプリ)をはじめ各賞を授与する。また、両コンペティションを通じた全ての国内作品を対象に、今後の長編映画制作に可能性を感じる監督に「SKIPシティアワード」が贈られる。海外作品では、これまでにカンヌ映画祭で3作連続受賞を果たしたトルコの巨匠ヌリ・ビルゲ・ジェイラン監督(『うつろいの季節(とき)』)、『シンプル・シモン』のアンドレアス・エーマン監督、『彼の見つめる先に』のダニエル・ヒベイロ監督、『家へ帰ろう』(映画祭上映タイトル『ザ・ラスト・スーツ(仮題)』)のパブロ・ソラルス監督、『ミッドナイト・トラベラー』のハッサン・ファジリ監督、『ルッツ 海に生きる』のアレックス・カミレーリ監督など、世界各国の新鋭をいち早く紹介してきた。国内作品では『死刑にいたる病』の白石和彌監督、『浅田家!』の中野量太監督、『決戦は日曜日』の坂下雄一郎監督、『王国(あるいはその家について)』の草野なつか監督、『カメラを止めるな!』の上田慎一郎監督、『ある男』の石川慶監督、『さがす』の片山慎三監督、『あつい胸さわぎ』のまつむらしんご監督、『Winny』の松本優作監督らが本映画祭での受賞・ノミネートを契機に劇場公開や商業映画デビューへと羽ばたいていった。なお、作品公募の締め切りは3月1日(金)まで。映画祭は、7月13日(土)〜7月21日(日)の9日間開催される予定だ。<コンペティション部門 公募概要>【公募期間】2024年1月31日(水)~3月1日(金)必着【公募部門】国際コンペティション、国内コンペティション(長編部門、短編部門)【応募方法】映画祭公式サイト内のオンラインフォームから応募公式サイト()【公募対象作品・応募条件】■国際コンペティション(作品長が60分以上の作品/国内作品・海外作品対象)・ デジタルで撮影・編集され、かつデジタルでの上映が可能な作品であること。・長編映画制作数が3本以下の監督の作品であること(応募作品が長編映画制作4本目以上にあたる場合は対象外。公開の有無に関わらず60分以上の作品、60分以上のアニメーション作品、ドキュメンタリー作品も制作数に含む)。・ ジャパン・プレミアであること、つまりSKIPシティ国際Dシネマ映画祭での上映が国内で初の上映であること(但し、大学などの教育機関における上映会や自主上映会などはこれに該当しない)。・ 2023年1月1日以降に完成した作品であること。・ 過去に本映画祭に未応募の作品であること。・ 本映画祭の目的をよく理解した応募であること。■国内コンペティション(長編部門は作品長が60分以上、短編部門は15分以上60分未満の作品/国内作品のみ対象)・日本作品であること。・ デジタルで撮影・編集され、かつデジタルでの上映が可能な作品であること。・ 長編作品は、長編映画制作数が3本以下の監督の作品であること(応募作品が長編映画制作4本目以上にあたる場合は対象外。公開の有無に関わらず60分以上の作品、60分以上のアニメーション作品、ドキュメンタリー作品も制作数に含む)。・ 短編作品は、商業公開された長編映画(60分以上の作品)を制作したことがない監督の作品であること。・ ジャパン・プレミアであること、つまりSKIPシティ国際Dシネマ映画祭での上映が国内で初の上映であること(但し、大学などの教育機関における上映会や自主上映会などはこれに該当しない)。・ 2023年1月1日以降に完成した作品であること。・ 過去に本映画祭に未応募の作品であること。・本映画祭の目的をよく理解した応募であること。※各部門ともに、実写作品(ドラマ・ドキュメンタリー)、アニメーション作品のいずれも応募可能です。※ノミネート結果、賞構成、審査員は、後日記者発表および公式サイトにて発表予定です。(参考:2023年賞金総額230万円)※応募規約、エントリーフォームおよび応募方法の詳細は1月31日(水)より映画祭公式サイトで公開します。
2024年01月31日時代に先駆けて現在主流のデジタルシネマにフォーカスし、国内外の映画界の新たな才能を発掘してきた《SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2023》が、23日にクロージング・セレモニー(表彰式)を迎え、各賞が発表された。世界各国の秀作が顔を揃えることで知られる本映画祭のメイン・プログラム「国際コンペティション」部門の最高賞となる最優秀作品賞を受賞したのは、シリア映画『この苗が育つ頃に』。トルコ出身のレーゲル・アサド・カヤ監督が見事に栄冠に輝いた。『この苗が育つ頃に』レーゲル・アサド・カヤ監督トルコ出身のカヤ監督がシリアに移り、撮影監督や編集、俳優としても携わった本作は、さまざまな制限がかかる中、シリア北部のロジャヴァ地域の映画制作者たちのコラボレーションとして完成させたという。俳優には演技未経験のアマチュアを起用し、バイクでヨーグルト売りに街に出た父と娘が自宅のある村に戻るまでの1日を丹念に描写。シリアの田舎町で暮らす市井の人々の日常をシンプルに見つめる。その一方で、何気ない日々から希望や平和へのメッセージも込められた1作となっている。国の情勢が予断を許さない状況もあって来日が叶わなかったカヤ監督はビデオメッセージを寄せ「最優秀作品賞を受賞したこと、大変嬉しく思います。 映画祭の皆さんにお礼を申し上げます。また、日本の人々、素晴らしい観客の皆さんに感謝いたします」と謝意を述べると、続けて「シリアのクルディスタン地域ロジャヴァのコミュニティで、制作された戦争の物語が日本に届きました。私たちにとって最高の喜びです。カメラと物語を通して、私たちの声を世界に届けようとしています。自由で平等な世界を手に入れようと闘っています。この思いと目的のために、この賞を、戦争が終わった時の素晴らしい日に捧げたいと思います。また、自由と平等のために闘っている人々に捧げます。そして、戦争で命を失った世界中の子どもたちにも捧げたいです。このような賞をいただき、本当にありがとうございます。映画祭で、皆さんと私たちの思いを共有できたことを嬉しく思います。クルディスタン、シリアから、私たちの声を日本に送ることができました。受賞に関わらず、私たちにとって これが最も大切なことです。シリアのクルディスタン地域ロジャヴァより、日本の皆さんに思いと愛を送ります」と語った。本作について国際コンペティションの審査委員長を務めた映画プロデューサーの豊島雅郎氏は、くしくも今回賞を分け合うことになった4作品にまず審査は絞られ、その上でほかの審査員である映画プロデューサーの明石真弓氏、同じく映画プロデューサーのパトリス・ネザン氏ともにイチ押しの作品が実は『この苗が育つ頃に』だったと語り、満場一致での最高賞だったことを明かした。国際コンペティションの審査委員長の豊島雅郎氏続けて豊島氏は「通常の外国映画はセールス会社を介して映画祭にエントリーすることが通常。その中で、本作についてはカヤ監督本人が自らエントリーをしてきたと事務局から聞いている。また、このSKIPシティ映画祭から世界へメッセージを届けたいという監督の強い意志もあったと聞いています。この映画祭が見出した、これから世界に出ていくであろう作品であり、監督の才能であると思っています。まさにSKIPシティ映画祭がみつけた新しい才能として、みなさんとこの作品のこと、監督のことを応援できたらと思います。この作品をこの映画祭から世界に発信できることを誇りに思っています」とメッセージを寄せた。一方、もうひとつの主要賞である監督賞は『僕が見た夢』のパブロ・ソラルス監督が手にした。パブロ・ソラルス監督は2018年に本映画祭に『家(うち)に帰ろう』(※映画祭上映タイトルは『ザ・ラスト・スーツ』)が入選し観客賞を受賞。外国映画の監督として本映画祭に2度目のノミネートとなるのは20回の歴史で初めてのことで、『僕が見た夢』も開催前から注目を集めていた。パブロ・ソラルス監督の『僕が見た夢』(C)Marcelo Iaccarino主人公のフェリペを演じ、当時12歳だったルーカス・フェロとの脚本ワークショップから出発している本作は、ある少年が亡き父の過去をたどる物語。父と子のいろいろな思いが交錯し、その思いが伝わる感動作になっている。審査員の明石氏は本作について「シンプルなストーリーでありながら、演劇と映像を融合した形で描かれているユニークな作品でした。登場人物たちが発するリアルな言葉や感情をパブロ監督は丁寧にとらえている。そして、スクリーンからは真摯にこの作品やキャストと向き合ったパブロ監督の姿勢が滲み出ている。今後、わたし自身が作品を作る者としてすごく励みになりましたし、今後、どういった作品を(自分は)作っていくべきかの指針にもなりました」とパブロ監督の卓越した手腕に賞賛の声を寄せた。来日が叶わなかった監督に代わって壇上にあがったエルナン・オリヴェラ プロダクション・ディレクターは日本語で、「こんにちは、ありがとう」とまず挨拶すると、「監督は過去にこの映画祭に参加していて、この映画祭が自分の心の中の重要な位置をしめているので喜んでいると思います」と語ると、「役者たちとのコラボレーションはパブロ監督にとって大変な作業でした。その成果をとらえてくれて、評価していただいてとてもうれしく思っています」と喜びを語った。『僕が見た夢』エルナン・オリヴェラ プロダクション・ディレクターそれから、もうひとつの主要賞である審査員特別賞は、ハンガリー映画『シックス・ウィークス』が受賞した。2014年に法案が改正され、養子縁組が成立していても、出産をした日から6週間の間に実母が気持ちを変えた場合、子どもを取り戻すことが可能になった同国の法を背景にした本作は、養子縁組、女性のキャリア、望まぬ妊娠などに鋭く言及。卓球選手として将来が期待される高校生ゾフィを主人公にした物語は、気づいたときには中絶できない時期に妊娠が判明した彼女の不安、焦燥、孤独、そして決断をリアルに描き出す。『シックス・ウィークス』(ノエミ・ヴェロニカ・サコニー監督)(C)Sparks Ltd.本作について審査員のパトリス・ネザン氏は、「この作品は、リアルに根差した世界を描いている。監督はいま生きている世界をしっかりと把握していると思いました。我々は、主人公のゾフィを至近距離で感じ、彼女に思いを寄せることになる。ヒューマニズムの時間をシェアしてくれた監督に感謝したい」と評した。自身が現在妊娠中ということもあって来日が叶わなかったノエミ・ヴェロニカ・サコニー監督は、「私たちはとても感動し、名誉ある賞の受賞を本当に嬉しく思っております。 ありがとうございました。本作の制作は、私たちキャスト・スタッフ全員にとって、とても困難なものでした。プロデューサーを始め、すべてのスタッフにとって、この受賞は本当に嬉しいことです。なぜなら、すべてのスタッフがこの初長編作品に、たくさんの愛と労力を注いだからです。作品を観てくださった観客の皆さんの心に届いたということを聞きました。 とてもとても嬉しいです」と喜びいっぱいのコメントを寄せた。一方、国内作品を対象にした国内コンペティション部門では、長編部門の優秀作品賞を松本佳樹監督の『地球星人(エイリアン)は空想する』が、短編部門の優秀作品賞を池本陽海監督の『猟果』が受賞した。松本佳樹監督の『地球星人(エイリアン)は空想する』(C)世田谷センスマンズ池本陽海監督の『猟果』(C)池本陽海なお、審査委員長を務めた中野量太監督が松本佳樹監督の『地球星人(エイリアン)は空想する』について「僕には撮れない作品」と評し、総評でも「自分が嫉妬するような才能に多く出会った、僕自身が映画祭を通じて、最も刺激を受ける機会になった」と語ったように国内コンペティションも国際コンペティション同様にハイレベルの争うだったことがうかがえた。「国内コンペティション」審査委員長を務めた中野量太監督最後に本映画祭を少し振り返ると、今年は第20回という節目の開催。その20年という月日によって本映画祭が築き上げてきたことを実感する開催だったといっていいかもしれない。まず、コロナ禍が明けつつあり、ここ数年叶わないできた海外からのゲストが今回は多数来場。連日猛暑が続く中、会場では活発なQ&Aが行われ、本映画祭が従来から大切にしてきた国内と海外の映画人、そして地元ファンがつながる場がようやく復活した印象を受けた。また、当初から目玉企画として注目を集めていた“SKIPシティ同窓会”では、本映画祭をきっかけに大きな飛躍を果たした日本の気鋭監督たちが続々登場。それぞれの監督たちが語る入選時の話は、いまや若手クリエイターの登竜門と呼ばれる映画祭へと成長した本映画祭の歩みと歴史を振り返る機会になった。20回の着実な歩みを重ねてきた本映画祭だが、次の20年に向けてどのような歩みを進めていくのか?まずは新たな一歩になる来年の開催に期待したい。なお、スクリーンでの上映は本日23日の国際コンペティションのグランプリ上映をもって終了となるが、昨日22日からオンライン配信上映がスタート。オンライン配信での作品上映は26日(水)まで続くので、受賞作をはじめ見逃した作品があったら、こちらでチェックしてほしい。【受賞結果】<国際コンペティション>最優秀作品賞:『この苗が育つ頃に』監督:レーゲル・アサド・カヤ監督賞:『僕が見た夢』監督:パブロ・ソラルス審査員特別賞:『シックス・ウィークス』監督:ノエミ・ヴェロニカ・サコニー観客賞:『助産師たち』監督:レア・フェネール<国内コンペティション>SKIPシティアワード:『地球星人(エイリアン)は空想する』監督:松本佳樹優秀作品賞長編部門:『地球星人(エイリアン)は空想する』監督:松本佳樹優秀作品賞短編部門:『猟果』 監督:池本陽海スペシャル・メンション: 『ミミック』監督:高濱章裕観客賞長編部門:『ヒエロファニー』監督:マキタカズオミ観客賞短編部門:『勝手に死ぬな』監督:天野大地取材・写真・文:水上賢治《SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2023》7月26日(水) 23:00までオンライン配信※ 特設サイト() (Powered by シネマディスカバリーズ)にて(会員登録が必要)
2023年07月23日デジタルシネマにフォーカスし、映像表現の可能性とエンタテインメント性を備えた作品を世界中から厳選し上映する国際コンペティション映画祭「SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2023」のラインナップ発表会見が6月14日、都内で行われた。2004年にスタートし、記念すべき第20回を迎える今年は、2012年の同映画祭で初長編作『チチを撮りに』が監督賞&SKIPシティアワードに輝き、『湯を沸かすほどの熱い愛』『浅田家!』など飛躍を続ける中野量太監督が、国内コンペティション審査委員長を務めることになり、「この映画祭をきっかけに、映画監督の道を切り開いていただいた。応募する皆さんの気持ちは痛いほど分かるので、責任をもって審査しなければいけない」と決意表明した。中野量太その上で「丁寧に審査し、(若い才能を)すくい上げて、ほめてあげたい。プラス、プロの壁を超えるために、何が足りないのか。僕にしかできないアドバイスもできれば」と審査に対する思いもコメント。「新しい才能に出会えるのが楽しみですし、もしかすると、昔の自分を見ているようで、感動して泣いちゃうかもしれません」と期待を寄せた。国内コンペティションには長編6作品、短編8作品がノミネート。荒削りだが、監督たちがやりたいことを詰め込んだ、趣もジャンルも異なる意欲作が集まった。若手映像クリエイターの登竜門として、これまでに中野監督をはじめ、『死刑にいたる病』の白石和彌監督、『さがす』の片山慎三監督など、日本映画界をけん引する監督を多く輩出しており、次世代を担う新たな才能発掘に期待が集まる。過去最多となる102の国・地域から949本の応募があり、バラエティ豊かな日本初上映作10本がノミネートされた国際コンペティション。審査委員長には、映画プロデューサーとして数々のヒット作を手がけた、アスミック・エース株式会社取締役の豊島雅郎氏が任命され、「志を持ち、質の高い、世界に誇れる映画祭。普段はあまり映画館で上映されない国々の監督が集まり、アットホームな雰囲気を感じていた」と映画祭に対する印象を語り、審査への意気込みを示した。豊島雅郎また、映画祭20周年と川口市制施行90周年を記念して、埼玉県と川口市が共同製作したオープニング作品『瞼の転校生』の上映や、これまでの映画祭の成果を振り返る特集企画「SKIPシティ同窓会」も決定。中野監督や片山監督に加えて、松本優作監督、まつむらしんご監督、中村真夕監督といった本映画祭から羽ばたいた映画人の最新作を上映し、トークイベントでは、監督本人から映画祭参加後の歩みや作品制作の舞台裏を語ることになっている。会見には中野監督、豊島氏をはじめ、大野元裕(SKIPシティ国際映画祭実行委員会会長/埼玉県知事)、奥ノ木信夫(実行委員会副会長/川口市市長)、八木信忠(映画祭総合プロデューサー)、藤田直哉(オープニング作品『瞼の転校生』監督)、土川勉(映画祭ディレクター)が同席。大野知事は、過去最多となる応募があったことについて「コロナ禍で、十分な表現活動ができないなかで、創作への熱意が失われなかった。そして、映画祭に対して大きな期待が寄せられている証左だと思う」と話していた。取材・文・撮影:内田涼<開催概要>『SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2023(第20回)』■会期スクリーン上映:2023年7月15日(土)~7月23日(日)オンライン配信:2023年7月22日(土)~7月26日(水)■会場:SKIPシティ彩の国ビジュアルプラザ映像ホール(埼玉県川口市)ほか■内容:国際コンペティション、国内コンペティション(長編部門、短編部門)ほか■主催:埼玉県、川口市、SKIPシティ国際映画祭実行委員会公式サイト:
2023年06月14日“若手映像クリエイターの登竜門”として映画界の未来を切り拓いていく新たな才能の発掘と育成を目指すSKIPシティ国際Dシネマ映画祭が今年、記念すべき20年目を迎え、2023年7月15日(土)~7月23日(日)の9日間の日程で開催されることが決定。明日1月25日(水)からコンペティション部門の作品公募がスタートする。本映画祭は世界各国の新鋭監督の作品を対象とした国際コンペティション映画祭として、2004年より埼玉県川口市でスタート。これまで、カンヌ映画祭で3作連続受賞を果たしたトルコの巨匠ヌリ・ビルゲ・ジェイラン監督(『うつろいの季節(とき)』)、『シンプル・シモン』のアンドレアス・エーマン監督、『彼の見つめる先に』のダニエル・ヒベイロ監督、『家へ帰ろう』(映画祭上映タイトル『ザ・ラスト・スーツ(仮題)』)のパブロ・ソラルス監督、『ミッドナイト・トラベラー』のハッサン・ファジリ監督、『ルッツ 海に生きる』のアレックス・カミレーリ監督など、世界各国の新鋭をいち早くジャパン・プレミアで紹介してきた。また、国内作品では『死刑にいたる病』の白石和彌監督、『浅田家!』の中野量太監督、『決戦は日曜日』の坂下雄一郎監督、『カメラを止めるな!』の上田慎一郎監督、『さがす』の片山慎三監督、『泣く子はいねぇが』の佐藤快磨監督、『彼女はひとり』の中川奈月監督、『夜を越える旅』の萱野孝幸監督らが本映画祭での受賞・ノミネートを契機に劇場公開や商業映画デビューを果たしている。今年は、1月25日(水)から3月1日(水)までの期間、コンペティション部門(国際コンペティション、国内コンペティション)の作品を募る。国際コンペティションは広く世界中から、国内コンペティション(長編部門・短編部門)は国内作品を対象に、エンターテインメント性と新たな表現の可能性を感じる作品を募集する。厳正な選考によってノミネートされた作品は映画祭期間中に上映され、著名な映画人等で構成される審査委員会による最終審査を経て、最優秀作品賞(グランプリ)をはじめ各賞が決定。また両コンペティションで上映されたすべての国内作品を対象に、今後の長編映画制作に可能性を感じる監督に対し「SKIPシティアワード」が贈られる。SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2023(第20回)開催概要(予定)公式サイト()■会期:2023年7月15日(土)~7月23日(日) (9日間)■会場:SKIP シティ 彩の国ビジュアルプラザ 映像ホール(埼玉県川口市)ほか■内容:国際コンペティション、国内コンペティション(長編部門、短編部門)ほか■主催:埼玉県、川口市、SKIP シティ国際映画祭実行委員会<コンペティション部門 公募概要>公式サイト()【公募期間】2023 年1月25 日(水)~3 月1日(水)必着【公募部門】国際コンペティション、国内コンペティション(長編部門、短編部門)【応募方法】映画祭公式サイト内のオンラインフォームから応募【公募対象作品・応募条件】■国際コンペティション(作品長が60 分以上の作品/国内作品・海外作品対象)・デジタルで撮影・編集され、かつデジタルでの上映が可能な作品であること。・長編映画制作数が3 本以下の監督の作品であること(応募作品が長編映画制作4 本目以上にあたる場合は対象外。公開の有無に関わらず60 分以上の作品、60 分以上のアニメーション作品、ドキュメンタリー作品も制作数に含む)。・ジャパン・プレミアであること、つまりSKIP シティ国際D シネマ映画祭での上映が国内で初の上映であること(但し、大学などの教育機関における上映会や自主上映会などはこれに該当しない)。・2022 年1 月1 日以降に完成した作品であること。・過去に本映画祭に未応募の作品であること。・映画祭の目的をよく理解した応募であること。■国内コンペティション(長編部門は作品長が60 分以上、短編部門は15 分以上60 分未満の作品/国内作品のみ対象)・日本作品であること。・デジタルで撮影・編集され、かつデジタルでの上映が可能な作品であること。・長編作品は、長編映画制作数が3 本以下の監督の作品であること(応募作品が長編映画制作4 本目以上にあたる場合は対象外。公開の有無に関わらず60 分以上の作品、60 分以上のアニメーション作品、ドキュメンタリー作品も制作数に含む)。・短編作品は、商業公開された長編映画(60 分以上の作品)を制作したことがない監督の作品であること。ジャパン・プレミアであること、つまりSKIP シティ国際D シネマ映画祭での上映が国内で初の上映であること(但し、大学などの教育機関における上映会や自主上映会などはこれに該当しない)。・2022 年1 月1 日以降に完成した作品であること。・過去に本映画祭に未応募の作品であること。・本映画祭の目的をよく理解した応募であること。※各部門ともに、実写作品(ドラマ・ドキュメンタリー)、アニメーション作品のいずれも応募可能です。※ノミネート結果、賞構成、審査員は、後日記者発表および公式サイトにて発表予定です。(参考:2022 年賞金総額230 万円)※応募規約、エントリーフォームおよび応募方法の詳細は1 月25 日(水)より映画祭公式サイトで公開します。
2023年01月24日SKIPシティ(所在地:埼玉県川口市)は、2003年2月にオープンして今年20周年を迎えます。これを記念して、2月4日(土)、5日(日)の2日間、SKIPシティ各館で様々なイベントを開催します。彩の国ビジュアルプラザでは、埼玉県の三偉人のひとり塙保己一の新作映像上映会、ウルトラマンデッカーショー、ドーム映像上映会、映像ミュージアムの無料開館など、子どもから大人まで楽しめるイベントを実施します。【イベント概要】<2月4日(土)>■埼玉県が製作した映像の上映会と講演「アーカイブの先駆者 塙 保己一~古書の散逸を防いだ群書類従~」塙 保己一 正装座像埼玉県の三偉人のひとり塙保己一に焦点を当てた新作映像『塙 保己一の遺したもの』の上映と公益社団法人温故学会の代表理事 齊藤幸一さんによる講演『塙 保己一 ~知のネットワークを構築~』により、アーカイブの先駆者 塙保己一の実像に迫ります。●日時:2月4日(土)14:00~16:00●会場:彩の国ビジュアルプラザ4階 映像ホール●料金:無料(事前申込制)●定員:300名●申込:TEL(048-260-7777)または WEBサイトから申込<2月5日(日)>■ウルトラマンデッカーショー(C)円谷プロ (C)ウルトラマンデッカー製作委員会・テレビ東ウルトラマンデッカーとウルトラセブンがやってくる!怪獣や宇宙人と戦う二人をみんなで応援しよう!●日時:2月5日(日)11:00~/14:00~●会場:彩の国ビジュアルプラザ4階 映像ホール●料金:無料●定員:各回 約275席●申込:事前申込制(当日受付なし)※キャンセルにより空席がでる場合があります。空席がある場合、前日まで予約ができます。■ドーム映像上映会(C)円谷プロ (C)ウルトラマンゼロVR製作委員会(C)深宇宙探険記製作委員会「ウルトラマンゼロVR」「ウルトラファイトVR」全天周劇場「深宇宙探険記」をドームスクリーンで上映します。●日時:2月5日(日)10:00~/13:00~/15:00~●会場:彩の国ビジュアルプラザ1階 HDスタジオ●料金:無料●定員:各回 15名●申込:事前申込抽選制(WEB予約)※申込受付期間~1月29日(日)※当選発表1月31日(火)■映像ミュージアム無料開館▲映像ミュージアム常設展 映像の原理を学ぶコーナー▲映像ミュージアム常設展 「空飛ぶ魔法のじゅうたん」のアトラクション▲企画展「ウルトラ空想特撮ワールド/(C)円谷プロ普段見ている映画やテレビがどのように作られているか、実際に装置を操作しながら楽しく学ぶことができる常設展のほか、60年近くにわたり子どもから大人まで世代をこえて愛されているウルトラマンシリーズの「空想特撮」をテーマとした企画展「ウルトラ空想特撮ワールド」も無料でご覧いただけます。●日時:2月5日(日) 9:30~17:00(入館は16:30まで)●場所:彩の国ビジュアルプラザ2階 映像ミュージアム■SKIPシティわくわくスタンプラリー映像ミュージアム、彩の国くらしプラザ、川口市立科学館、公開ライブラリーの4施設にスタンプを設置します。すべてのスタンプを集めた方には、記念品をプレゼントします。(記念品はなくなり次第終了します。)●日時:2月5日(日)●会場:SKIPシティ<2月4日(土)5日(日)>■彩どりマーケット新鮮野菜・季節の果物の販売、キッチンカーによるフード販売を行います。●日時:2月4日(土)、5日(日)10:00~16:00 ※荒天の場合は中止●会場:SKIPシティプロムナード☆上記イベントの詳細はWEBサイト( )にまとめて掲載しています。☆ご入館にあたっては感染症対策にご協力をお願いします。☆上記イベントのほか、SKIPシティ内の他施設(川口市立科学館、彩の国くらしプラザ)でも様々なイベントを開催します。詳しくは各施設のWEBサイトをご覧ください。【SKIPシティについて】SKIPシティ プロムナード埼玉県内中小企業の振興と次世代映像産業の導入・集積並びに国際競争力を備えた人材育成を目指し、2003年2月1日にオープン。整備にあたっては、民間の持つ経営能力や技術力を活用することとし、埼玉県とNHKで提案競技(平成11年度)を実施して、選定された民間事業者と共同で事業を推進しています。現在、全15ヘクタールの内、5ヘクタールのA街区部分が整備されており、 複数の施設や組織が集まっています。一般公開施設としては、川口市立科学館、彩の国くらしプラザ、映像ミュージアム、公開ライブラリーの4施設があり、子どもから大人まで一日中楽しめる場所となっています。 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2023年01月24日SKIP*HOPのアニマルシリーズにイッカクのNoVa(ノヴァ)が仲間入り。かわいいリュック・スナックカップ・ストローボトルがそろえば、子どもだけでなくパパもママもいっしょにお出かけしたくなるはず! 見た目のかわいさだけでなく、それぞれに子どもが使いやすい機能もしっかり備わっているんです。世界中のパパとママに愛されているニューヨーク生まれのSKIP*HOP(スキップ*ホップ)SKIP*HOPは、毎日忙しいパパとママにスタイリッシュで楽しい子育てライフを提案しているニューヨークの総合育児ブランド。機能や使いやすさも追求しつつ、オリジナリティ溢れるキャラクターデザインが人気なんです!人気のアニマルシリーズにイッカクのNoVa(ノヴァ)が仲間入り♪個性あるかわいらしいキャラクターのリュックサックやスナックカップ、ストローボトルのお出かけアイテムをシリーズでそろえることができるアニマルシリーズ。アニマルシリーズは、ハチやフクロウなどの動物をモチーフにしたカラフルな色使いと愛嬌のあるキャラクターデザインが親しみやすくて人気のシリーズ。ハチはビーのBRooKLyN(ブルックリン)、フクロウはオウルのOTiS(オーティス)というネーミング! そこに、今回イッカクのNoVa(ノヴァ)が仲間入りしました。リュックサック、スナックカップ、ストローボトルをシリーズでそろえてお出かけセットに♪海のユニコーンとも呼ばれるイッカクをモチーフにしたNoVa(ノヴァ)は、ラベンダーとベビーピンクがベースのかわいらしさ満点のキャラクター。リュックサックには貝殻モチーフのファスナーがついていたり、ホログラムがほどこされていたりしてキラキラ好きのキッズはハートをぎゅっと掴まれること間違いなし!秋のお出かけに持っていきたい3つのアイテムをピックアップ!【Item1】 ベルト調整ができて長く使えるリュックサック写真左から、アニマル・リュックサック/ビー、イッカク各¥3,630(税込)幅29×マチ13×高さ30リュックサック全体がアニマルモチーフに♡ 大きめのフロントポケットの他にサイドにメッシュのポケットがついているなど、収納力と使いやすさもバッチリ! 水筒やおやつを入れても余裕があるから、子どもが好きなおもちゃやぬいぐるみも連れて行けるかも!? 肩ベルトでサイズ調整もでき、通園用としても長く使えそうです。 【Item2】スナックカップはお菓子がこぼれにくい中ぶた付き!写真左から、アニマル・スナックカップ /ビー、イッカク、オウル各¥1,650(税込)指先で掴むことができるようになる1歳頃から使えるスナックカップは、滑りにくいグリップが子どもの小さな手にフィット。中身がこぼれにくい中ぶた付きで、落としたりこぼしたりすることを減らしてくれます。慌ただしくなりがちなスナックタイムが少しラクに♪また、少しお兄さんお姉さんになってきた年齢でも持ち歩き用のお菓子入れとして長く使えます! 【Item3】 ストローボトルは持ち歩きやすいストラップ付き写真左から、アニマル・ストローボトル/ビー、イッカク、オウル各¥1,100(税込) ※ビーのみ12月発売予定ストラップつきでリュックなどから取り出しやすく、ボトルだけでも持ち運びしやすいのがポイント。ストロー部分の蓋は、片手でスライドさせるだけで開閉ができ、飲んだらサッと蓋を閉められるから衛生的!390ml入るたっぷりサイズ♪ 一足先に使ってみたママたちにも大好評♡それぞれの使ってみた感想をピックアップしてご紹介します♪【スナックカップ】「フタ付きだから中身がこぼれず子どもでも取り出しやすそうでした」、「手を入れて少しずつ食べるので、一気に食べすぎずにすんでいます♪」、「カバンの中で食べかけのお菓子が散らからないので、ストレスがかなり減りました!」【ストローボトル】「フタがカチッと閉まるから、傾けても安心でした」、「洗いやすい形でうれしい!」、「ベビーカーのバーなどに巻いて止められる面ファスナーのストラップがついているのがとてもうれしい」【リュックサック】「かわいくて子どもが背負っていたら、見つけやすいところもポイント♡」、「“自分たちのリュック”というのが子どもにとってとてもうれしかったようです。各々荷物を詰め込んでお出かけしました」、「リュックはたくさん入るし、サイドポケットに飲み物を入れておけて便利です」SKIP*HOPのアニマルシリーズは、どれも笑顔にしてくれるかわいさ♡ 秋の行楽シーズンに、お気に入りのキャラクターのリュックとストローボトル、スナックカップを持って、家族でピクニックはいかが? 兄弟・姉妹でキャラクター違いでおそろいにするのもおすすめ♪ 【掲載商品についてのお問い合わせ先】株式会社ダッドウェイ0120-880-188※記載のサイズはすべてcm表記です。あわせて読みたい🌈五感を刺激!お風呂のおもちゃが好奇心を育てる【Sassy】の新作が登場!
2022年09月30日いまは主流となったデジタルシネマにいち早くフォーカスし、これからの映画界の新たな担い手となる国内外の若手作家を多数見出してきた『SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2022』のクロージングセレモニー(表彰式)が24日に行われ、各賞が発表された。本映画祭での最高賞となる国際コンペティション部門の最優秀作品賞に輝いたのはフランス映画『揺れるとき』。俳優としても活躍するサミュエル・セイス監督が見事に栄冠を手にした。『揺れるとき』(C) Avenue_Bサミュエル・セイス監督は、前作となるデビュー作の『Party Girl』(2014年) がカンヌ国際映画祭ある視点部門でカメラ・ドールとアンサンブル賞を受賞するなどフランスで注目を集める新鋭。本作『揺れるとき』では、10歳のジョニーを主人公に、性に目覚めはじめた多感な年ごろにいる少年の心模様を、ヤングケアラーやLGBTQなどの問題にも深く踏み込みながら描き切った。本作について諸事情で式を欠席した審査委員長の女優、寺島しのぶ氏は「この映画は、審査員全員が心をうたれたと思います。主人公の男の子から最後の最後まで目が離せませんでした。彼の演技は彼自身がもっているものなのか、監督が彼をどのようにしてあのように導いたのかを知りたい」と監督の手腕を高く評価し、「すばらしい映画をみせていただきました。この作品に配給がついて(日本でも)たくさんの人に観てもらえたらと願わずにはいられません。監督と直接お話ししたかったです」と称賛のビデオメッセージを寄せた。最優秀作品賞を獲得した監督は満面の笑みを浮かべ、一緒に来日していたプロデューサーのキャロリーヌ・ボンマルシャン氏と檀上に上がると、まず「このようなすばらしい映画祭にご招待いただきありがとうございます」と映画祭への感謝を述べ、続けて「この映画は、年齢的にピュアで美しい時代の少年の心をとらえようという試みでした。そのチャレンジがこのように受け入れられてうれしく思います。いまコロナ禍でなかなか劇場にお客さんが戻ってこず、映画界は苦難の時代を迎えています。ただ、一方で、わたしを含め作り手たちの活力は衰えていない。むしろ以前よりみなぎり、新たな挑戦に踏み出す人が増えている気がします。ほかの人といっしょに体験できてなにかを共有できるのが映画のすばらしいところ。ですから、わたしは映画は映画館に再び観客が戻ってくることを願っています」と映画への愛を語った。左から)サミュエル・セイス監督、プロデューサー キャロリーヌ・ボンマルシャン撮影:水上賢治また、ボンマルシャン氏は、「今回映画祭に参加して実感したのは、映画はすばらしいコミュニケーションツールである、ということです。わたしたちは文化や言語といった垣根がある中で生きています。でも、映画はそういった障害を乗り越えて伝わるツールになってくれる。われわれは、この作品でフランスの小さな町のことを描いています。けど、それが日本の観客のみなさんのもとに届いたこと、審査員の方々の心に伝わった。このことこそが映画がコミュニケーションツールとして人々とつなげることを物語っている証拠ではないでしょうか」と喜びを語った。もうひとつの注目賞となる監督賞は、こちらもフランスの新鋭、ヴァンサン・マエル・カルドナ監督の『マグネティック・ビート』が受賞した。本作はカルドナ監督の初長編作。冷戦下の時代を背景に、無許可のラジオ放送に没頭する兄弟の青春を描いた。『マグネティック・ビート』監督の来日は叶わなかったが、審査員の映画監督、松永大司氏は本作を「この作品は自分が単純に映画が好きであることを思い出させてくれる作品でした。家の環境では味わえない音の設計になっていてワクワクしながら観ていました。これが映画館で映画を楽しむことだなということを一番実感できる作品でした。まだまだ一作目ということで、驚くべき実力の持ち主で、自分も大いに刺激をうけました」と絶賛した。もうひとつの主要賞である審査員特別賞は、未曽有の干ばつに見舞われたボリビアの僻地で暮らす老夫婦の生き方を描いたボリビア映画の『UTAMA~私たちの家~』が受賞した。『UTAMA~私たちの家~』(C) AlmaFilms都合により出席できなかった審査員の釜山国際映画祭プログラム・ディレクター、ナム・ドンチョル氏のコメントを松永監督が代読。「この作品は、映画の魔法の力で別世界へと誘ってくれる。この作品を観ていると、わたくしたちのさまざまなものに対する偏見が取り除かれます。たとえば、老いよりも若さのほうが望ましいのかなど、そういったことを考えさせられる。物事を成否で考えるのではなく、ありのまま受けとめることの大切さに気づかされました。また、この映画に登場する老夫婦には敬意を抱かずにはいられませんでした」とコメントを寄せた。これを受けてスピーチに立ったアレハンドロ・ロアイサ・グリシ監督は「この映画祭で来日が叶い、昔から敬愛している日本の文化に触れることができました。その上、このような賞をいただけて光栄です。映画祭のスタッフや日本の観客のみなさんに感謝します」と喜びを語った。アレハンドロ・ロアイサ・グリシ監督撮影:水上賢治一方、国内作品を対象にした国内コンペティション部門では、長編部門の優秀作品賞を余園園監督の『ダブル・ライフ』が、短編部門の優秀作品賞を若林萌監督の『サカナ島胃袋三腸目』が受賞した。『ダブル・ライフ』『サカナ島胃袋三腸目』(C) 2022 Moe Wakabayashi最後に今回の映画祭を振り返ると、選出された作品は、世界的パンデミックの影響を大なり小なり受けた上で作られたものばかり。そういう意味で、苦境にあっても歩みを止めなかった、新たな創作へ踏み出した若き才能たちの集まりだったと言える。この点については、国際コンペティションの審査委員長の寺島しのぶ氏も「いずれの作品もほんとうに素敵で。このパンデミックの中で、みなさん力をあわせてそれでも作品を作り続ける意欲に何度も心をうたれました。この中で、生と死をかかわるテーマを深く見つめた作品が多かった気がします。作品をみて何度勇気づけられたわかりません。心から敬愛の意を表します」と総評で新たな作品へと踏み出した作り手たちにエールを送った。また、現在も続くコロナ禍で、本映画祭は昨年まで2年連続でのオンライン配信のみでの開催を余儀なくされた。そして、迎えた今回の第19回開催はオンライン配信を継続する一方で、待望のスクリーンでの上映を復活させるハイブリッド形式で実施。海外からのゲストも迎え、本映画祭が従来から大切にしてきた国内と海外の映画人、地元ファンの交流の場がもたれるとともに、オンラインで新たな観客にも注目を集める開催となった。映画祭においてもオンラインで世界の映画により身近に出会えるようになったことを実感する一方で、映画祭が単なる作品上映だけではない人々が集う場所であることを改めて痛感する開催にもなったといっていいかもしれない。なお、スクリーンでの上映は本日24日をもって終了。だが、今年からハイブリッド形式の開催ということでオンライン配信での作品上映は27日(水) まで続く。まだまだ観ることができるチャンスが残っているので受賞作をはじめ気になる作品があったらぜひチェックしてほしい。なお受賞結果は以下の通り。<国際コンペティション>■最優秀作品賞『揺れるとき』監督:サミュエル・セイス■監督賞『マグネティック・ビート』監督:ヴァンサン・マエル・カルドナ■審査員特別賞『UTAMA~私たちの家~』監督:アレハンドロ・ロアイサ・グリシ■観客賞『彼女の生きる道』監督:セシル・デュクロック<国内コンペティション>■SKIPシティアワード『Journey』監督:霧生笙吾■優秀作品賞[長編部門]『ダブル・ライフ』監督:余園園■優秀作品賞[短編部門]『サカナ島胃袋三腸目』監督:若林萌■観客賞[長編部門]『ヴァタ~箱あるいは体~』監督:亀井岳■観客賞[短編部門]『ストレージマン』監督:萬野達郎取材・文=水上賢治
2022年07月24日デジタルシネマにフォーカスし、映像表現の可能性とエンタテインメント性を備えた作品を世界中から厳選し上映する国際コンペティション映画祭「SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2022」のラインナップ発表会見が6月15日、都内で行われた。第19回を迎える今年、俳優の寺島しのぶが国際コンペティション審査委員長を務めることになり「歴史を積み重ねた映画祭から、大きな才能が見つかり、花が開く過程で、審査委員長というのは、少しおこがましいですが、世界中から集まった若手監督の素敵な作品に出合えること、とても楽しみにしております」と期待を寄せた。99の国と地域から775本の応募があり、厳正なる一次審査を経て10作品がノミネートされた国際コンペティションでは、寺島をはじめ、映画監督の松永大司、釜山国際映画祭プログラム・ディレクターのナム・ドンチョルが審査にあたる。コロナ禍の困難な状況においても、世界の新鋭監督たちが必死に表現を模索し、制作を続けた個性あふれるラインナップが揃った。また、国内コンペティション審査委員長は、黒沢清監督、深田晃司監督らとのタッグで知られる撮影監督の第一人者、芦沢明子氏が務めることになり、「にぎやかに交流し、盛り上がりのある映画祭になれば。熱量のある映画に出合えることを期待しています。(出品者は)言い方は悪いかもしれないですが、この映画祭を利用し尽くして、どんどん伸びてほしい」と意気込みを語った。国内コンペティションには長編6作品、短編8作品がノミネート。荒削りだが、監督たちがやりたいことを詰め込んだ、趣もジャンルも異なる意欲作が集まった。若手映像クリエイターの登竜門として、過去には『死刑にいたる病』の白石和彌監督、『浅田家!』の中野量太監督、『さがす』の片山慎三監督など、日本映画界をけん引する監督を多く輩出しており、次世代を担う新たな才能誕生に期待が集まる。一昨年、昨年はコロナ禍の影響でオンライン開催となったが、今年は3年ぶりの現地開催が実現。オンライン配信も継続し、スクリーン上映とのハイブリッド形式で、世界中の若手監督による意欲作を発信する。オープニング上映は、本映画祭に縁が深い磯部鉄平監督の『世界の始まりはいつも君と』。また、ウクライナ支援を目的に、過去の国際コンペティションに選出されたウクライナ作品『この雨は止まない』『ラブ・ミー』の2本をリバイバル上映し、本企画で得た収入は人道支援に役立てられる。会見には寺島、芦沢氏をはじめ、大野元裕(SKIPシティ国際映画祭実行委員会会長/埼玉県知事)、八木信忠(映画祭総合プロデューサー)、土川勉(映画祭ディレクター)が同席。現地開催の復活に加えて、応募数の水準もコロナ禍以前に戻りつつあるといい、大野知事は「本映画祭に寄せられる期待の大きさをしております。(オンライン開催を通じて)30代以下の視聴者が増加するなど、良いこともございました。ぜひ、新しい才能を発見していただければ」とアピールした。取材・文・写真=内田涼『SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2022(第19回)』開催概要■会期:2022年7月16日(土)~7月24日(日)<9日間>■会場:SKIPシティ彩の国ビジュアルプラザ映像ホール(埼玉県川口市)ほか■内容:国際コンペティション、国内コンペティション(長編部門、短編部門)ほか■主催:埼玉県、川口市、SKIPシティ国際映画祭実行委員会、特定非営利活動法人さいたま映像ボランティアの会■公式サイト:
2022年06月15日女子プロレスアイスリボン主催、『アイスリボン in SKIPシティ~2022.4.17~』が2022年4月17日 (日)にSKIPシティ(埼玉県産業技術総合センター)(埼玉県川口市)にて開催されます。チケットはカンフェティ(運営:ロングランプランニング株式会社、東京都新宿区、代表取締役:榑松 大剛)にて発売中です。カンフェティにてチケット発売中 公式ホームページ 公式Twitter(@ICERIBBON_jp) 公式YouTube 定番となったSKIPシティ大会を1月に引き続き開催。全5試合前後を予定。大会後はサイン会や撮影会も開催されます。【決定カード】◆インターナショナルリボンタッグ選手権試合[王者]SAKI&清水ひかり vs 藤本つかさ&松下楓歩[挑戦者]※第55代王者初防衛戦女子プロレスアイスリボン埼玉県蕨市に道場を構える女子プロレス団体。専業はもちろん、OLや学生、主婦など様々なレスラーが所属しています。合言葉は「プロレスではハッピー!」大会概要女子プロレスアイスリボン『アイスリボン in SKIPシティ~2022.4.17~』開催日時:2022年4月17日 (日)11:30開場/12:00開始会場:SKIPシティ(埼玉県産業技術総合センター)(埼玉県川口市上青木3-12-18)■出演者藤本つかさ / 星ハム子 / トトロさつき / 星いぶき / 朝陽 / 春輝つくし / バニー及川 / Yappy / 石川奈青 / 真白優希 / 咲蘭 / キク / 松下楓歩■スタッフはらあい■チケット料金最前列:7,000円特別RS席:6,000円指定席:5,000円(全席指定・税込)※当日券500円UP 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2022年04月07日『SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2022』コンペティション部門(国際コンペティション・国内コンペティション)の作品公募が2月1日(火)より開始されることが発表された。『SKIPシティ国際Dシネマ映画祭』は、デジタルシネマにフォーカスを当て、映画界の未来を担う新たな才能の発掘と育成を主たる目的として埼玉県川口市で2004年より開催されてきた映画祭。本映画祭のコンペティションは“若手映像クリエイターの登竜門”とされている。国際コンペティションは広く世界中から、長編部門と短編部門の二部門に分かれた国内コンペティションは国内作品を対象に、エンタテインメント性と新たな表現の可能性を感じる作品を募集。ノミネート作品は映画祭期間中に上映し、著名な映画人等による最終審査を経て、最優秀作品賞をはじめ各賞を授与する。これまでに、海外作品では、カンヌ映画祭で3作連続受賞を果たしたトルコの巨匠ヌリ・ビルゲ・ジェイラン監督(『うつろいの季節(とき)』)、『シンプル・シモン』のアンドレアス・エーマン監督、『彼の見つめる先に』のダニエル・ヒベイロ監督、『家へ帰ろう』(映画祭上映タイトル『ザ・ラスト・スーツ(仮題)』)のパブロ・ソラルス監督、『ミッドナイト・トラベラー』のハッサン・ファジリ監督など、世界各国の新鋭をいち早く紹介してきた。国内作品では『孤狼の血 LEVEL2』の白石和彌監督、『浅田家!』の中野量太監督、『決戦は日曜日』(1月7日 公開)の坂下雄一郎監督、『カメラを止めるな!』『ポプラン』(1月14日 公開)の上田慎一郎監督、『さがす』(1月21日 公開)の片山慎三監督、『泣く子はいねぇが』の佐藤快磨監督、『彼女はひとり』の中川奈月監督らが本映画祭での受賞・ノミネートを契機に劇場公開や商業映画デビューへと羽ばたいていった。19回目となる本映画祭の開催日程は、7月16日(土)〜7月24日(日)で、スクリーンでの上映とオンライン配信を併用したハイブリッド形式での開催を予定している。詳細については、今後の新型コロナウイルス感染症の状況等を考慮の上、後日発表される。<コンペティション部門 公募概要>【公募期間】2022年2月1日(火)~3月1日(火)必着【公募部門】国際コンペティション、国内コンペティション(長編部門、短編部門)【応募方法】映画祭公式サイト内のオンラインフォームから応募【公式サイト】 www.skipcity-dcf.jp()【公募対象作品・応募条件】■国際コンペティション(作品長が60分以上の作品 / 国内作品・海外作品対象)デジタルで撮影・編集され、かつデジタルでの上映が可能な作品であること。長編映画制作数が3本以下の監督の作品であること(応募作品が長編映画制作4本目以上にあたる場合は対象外。公開の有無に関わらず、60分以上の作品、60分以上のアニメーション作品、ドキュメンタリー作品も制作数に含む)。ジャパン・プレミアであること、つまり『SKIPシティ国際Dシネマ映画祭』での上映が国内で初の上映であること(但し、大学などの教育機関における上映会や自主上映会などはこれに該当しない)。2021年1月1日以降に完成した作品であること。過去に本映画祭に未応募の作品であること。本映画祭の目的をよく理解した応募であること。■国内コンペティション(長編部門は作品長が60分以上、短編部門は15分以上60分未満の作品/国内作品のみ対象)日本作品であること。デジタルで撮影・編集され、かつデジタルでの上映が可能な作品であること。長編作品は、長編映画制作数が3本以下の監督の作品であること(応募作品が長編映画制作4本目以上にあたる場合は対象外。公開の有無に関わらず60分以上の作品、60分以上のアニメーション作品、ドキュメンタリー作品も制作数に含む)。短編作品は、商業公開された長編映画(60分以上の作品)を制作したことがない監督の作品であること。ジャパン・プレミアであること、つまり『SKIPシティ国際Dシネマ映画祭』での上映が国内で初の上映であること(但し、大学などの教育機関における上映会や自主上映会などはこれに該当しない)。2021年1月1日以降に完成した作品であること。過去に本映画祭に未応募の作品であること。本映画祭の目的をよく理解した応募であること。※各部門ともに、実写作品(ドラマ・ドキュメンタリー)、アニメーション作品のいずれも応募可能です。※ノミネート結果、賞構成、審査員は、後日記者発表および公式サイトにて発表予定です。(参考:2021年賞金総額230万円)※応募規約、エントリーフォーム、および応募方法の詳細は2月1日(火)より映画祭公式サイトで公開します。『SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2022(第19回)』開催概要(予定)■会期:2022年7月16日(土)~7月24日(日)<9日間>■会場:SKIPシティ彩の国ビジュアルプラザ映像ホール(埼玉県川口市)ほか■内容:国際コンペティション、国内コンペティション(長編部門、短編部門)ほか■主催:埼玉県、川口市、SKIPシティ国際映画祭実行委員会、特定非営利活動法人さいたま映像ボランティアの会
2022年01月31日女子プロレスアイスリボン『アイスリボン in SKIPシティ~2021.12.26~』が2021年12月26日 (日)にSKIPシティ多目的ホール(埼玉県川口市)にて開催されます。チケットはカンフェティ(運営:ロングランプランニング株式会社、東京都新宿区、代表取締役:榑松 ⼤剛)にて発売中です。カンフェティにてチケット発売中! 公式ホームページ 大晦日開催の後楽園ホール大会の直前、さらには2021年最後のSKIPシティ大会です。試合終了後は売店でのサイン会や選手との2ショット撮影会も予定しています。■ 出演者藤本つかさ / 春輝つくし / 雪妃真矢 / 世羅りさ / 鈴季すず■スタッフはらあい / 斉藤一二三女子プロレスリングアイスリボン埼玉県蕨市に道場を構える女子プロレス団体。専業はもちろん、OLや学生、主婦など様々なレスラーが所属しています。合言葉は「プロレスではハッピー!」開催概要女子プロレスアイスリボン「アイスリボン in SKIPシティ~2021.12.26~」開催日時:2021年12月26日 (日)12:00開始/11:30開場会場:SKIPシティ多目的ホール(埼玉県川口市上青木3-12-18産業技術総合センター)■ チケット料金前売最前列:7,000円、特別RS席:6,000円、指定席:5,000円当日最前列:7,500円、特別RS席:6,500円、指定席:5,500円(全席指定・税込) 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2021年12月16日女子プロレスアイスリボン『アイスリボン in SKIPシティ~2022.1.9~』が2022年1月9日(日)にSKIPシティ 埼玉県産業技術総合センター(埼玉県川口市)にて開催されます。チケットはカンフェティ(運営:ロングランプランニング株式会社、東京都新宿区、代表取締役:榑松 ⼤剛)にて発売中です。カンフェティにてチケット発売中! 公式ホームページ 2022年初のSKIPシティ大会。全5~6試合を開催予定。試合終了後はサイン会や写真撮影会も予定しています。■ 出演者藤本つかさ / 春輝つくし / 石川奈青 / 真白優希■ タイムテーブル1月9日(日)12:00※開場は、開演の30分前■ チケット料金前売最前列:7,000円、特別RS席:6,000円、指定席:5,000円当日最前列:7,500円、特別RS席:6,500円、指定席:5,500円(全席指定・税込)女子プロレスリングアイスリボン埼玉県蕨市に道場を構える女子プロレス団体。専業はもちろん、OLや学生、主婦など様々なレスラーが所属しています。合言葉は「プロレスではハッピー!」 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2021年12月13日スサンネ・ビア、ヌリ・ビルゲ・ジェイラン、白石和彌、中野量太、上田慎一郎、片山慎三など、現在第一線で活躍する国内外の映画監督を見出している《SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2021》が3日に閉幕。同日行われたオンラインでの授賞式で、各賞が発表された。本映画祭での最高賞に当たる国際コンペティション部門の最優秀作品賞は、マルタ系アメリカ人のアレックス・カミレーリ監督が手掛けたマルタ映画『ルッツ』が選ばれた。最優秀作品賞に輝いた『ルッツ』は、あまりなじみのないマルタで製作された作品。本映画祭でマルタ映画がノミネートされたことも史上初で、開催前から話題を集めた1本だった。主人公はマルタで代々続く伝統漁業を続ける漁師。漁業が下火になる中、自らのアイデンティティである漁師の仕事を続けるべきか、それとも家族を守るべきか?大きな選択を迫られた男の苦悩と葛藤、その決断が描かれる。『ルッツ』©Léo Lefèvre主演のジェスマーク・シクルーナはマルタの実際の漁師ながら、その自然な演技は高い評価を受け、今年のサンダンス映画祭ワールドシネマ・ドラマティック部門で俳優賞を受賞している。今回、審査委員長を務めた俳優、映画監督の竹中直人は、この作品について「すばらしい作品ばかりだったんですけど、『ルッツ』がずしんと残っちゃったんです。なんといっても俳優のお芝居が見事でした。本物の漁師の方々なんですけど、みんな芝居がすばらしい。主人公の顔つきなんてたまらなかったですよ。表現せずして表現しているというか。表情を大きく変えることなく、静かに淡々とお芝居をなさっているのに、(こちらに)ずしっと響いてくるんです。共演者の人たちもすごい。でも、みんな本物の漁師さんなんですよね。みなさんが役者にみえる。やんなっちゃうぐらいすごかった。『ルッツ』はとにかく好きな映画で、心に深く残りました。監督のクールでいて熱意を感じました。ひと言でまとめるのはとても難しいのですが、『ルッツ』は最高の映画でした」と大絶賛した。国際コンペティション 審査委員長を務めた竹中直人見事に最高賞を受賞したアレックス・カミレーリ監督はビデオメッセージで「この度は『ルッツ』をご評価いただき、大変光栄です。グランプリの受賞は本当に素晴らしいことで、優れた映画製作チームにも感謝の意を表します。私たちにとって、グランプリ受賞の知らせ以上の喜びはございません。マルタにいるスタッフたちも喜んでおります。私たちは、この作品をたくさんの愛と信念をもって作りました。小さな場所の小さな物語が、遠い場所まで届くことができると信じておりました。今回の受賞によって、その信念に間違いはなかったと思いました。映像言語というものは、時間も距離も越えて私たちを結ぶ、普遍性のあるものだと思います」と語った。続けて、「私は、今回の受賞を謙虚に受け止めたいと思います。そして私は人生と映画について、多くの偉大な日本の監督たちから学びました。ですので、私の映画人生の第一歩を、日本の皆さんと共有できたことはたいへん光栄です。数年後、次の作品を再び日本の皆さんにご覧いただけることを願っております。いつか日本を訪れたいと思っています」と明かし、コロナ禍で来日が叶わなかったことを残念に思いながらも、日本での受賞に感無量といった表情をみせた。続いて、もうひとつの注目賞となる監督賞は、ドイツのマークス・レンツ監督の『ライバル』が手にした。『ライバル』©Mila Teshaievaドイツで不法に働く母の元に、ウクライナからやってきて、さまざまな過酷な事態に見舞われる9歳の少年、ロマンの姿をまるでドキュメンタリーのように活写した本作は、レンツ監督がデビュー作以来、実に16年ぶりに完成させた作品。ビデオで登場したレンツ監督は「この作品は完成に5、6年を費やし、皆で必死に作り上げました。今回、遠く離れた国で、監督賞を受賞しましたこと、本当に驚いています。私は今、映画の持つ感情やストーリーが地球のほぼ反対の土地でも届いたのだと、実感しております」と喜びを語り、「いま私は、火山が噴火したカナリア諸島で、まさに噴火の様子を撮影しています。今回の受賞によって、私の中には、熱いエネルギーと炎が燃えています」と今後への意欲を見せた。監督賞を受賞した『ライバル』マークス・レンツ監督審査員を務めた船戸慶子氏は、本作について「子どもが主人公でありながら、一切の甘えや優しさを交えず、東ヨーロッパのひとつの現実をある種生々しく切り取ってドラマとして成立させた監督の手腕が際立った作品でした」とまず語り、「一方で、男の子が最初に恋をするのは母親であるという、エディプス・シンドロームという現象についても考えました。作品内の少年の母親はこの上なくチャーミングで。彼女のことを好きになるドイツ人の中年男に、ライバル心を燃やす少年の気持ちが痛いほど伝わってくる。ただ、彼を守ってくれる大人が誰もいなくなったとき、少年は自らを奮い立たせ自分の足で歩いていかなければならない。作品を通して、彼の存在感と物言わぬ主張に圧倒されました。そんな難しい役をこなした子役俳優、映像の美しさ、サウンド効果も含め、監督賞に値する作品だと思いました」と監督の確かな手腕を称えた。国際コンペティション審査員 船戸慶子一方、国内コンペティション部門は、短編部門で逢坂芳郎監督の『リトルサーカス』が、長編部門で萱野孝幸監督の『夜を越える旅』が、それぞれ優秀作品賞と観客賞をW受賞。これは本映画祭としては史上初のことで、さらに今後の長編映画制作に可能性を感じる監督に対し贈られる「SKIPシティアワード」を酒井善三監督の短編『カウンセラー』が受賞。短編作品の同賞受賞も本映画祭史上初という初ものづくしの受賞結果となった。上:『夜を越える旅』©夜を越える旅フィルムパートナーズ 下:『リトルサーカス』©Yoshiro Osaka最後に今回の開催を振り返ると、映画祭が昨年に引き続きオンライン配信となったことが象徴するように、コロナ禍ということを映画祭においても、作品においても強く感じる機会となった。ただ、入選監督や審査員からは前を向く言葉が並んだ。受賞した監督たちからは総じて、このコロナ禍でも映画祭を開催してくれたことへの感謝の意が伝えられ、各審査員からはコロナ禍に置いても映画作りをやめなかった作り手たちに最大級のエールが送られた。その中で、国内コンペティションの審査委員長を務めた國實瑞惠氏は総評で「アニメ作品をはじめいろいろなジャンルの映画が並び楽しませていただきました。中でも、コロナ禍でありながら、海外撮影に挑んだ作品には、希望と強いエネルギーを感じました。かの今村昌平監督は語っています。『人間は汚濁にまみれているものか、ピュアなものか、胡散臭いものか、スケベなものか、優しいものか、弱弱しいものか、滑稽なものかを真剣に問い、総じて人間とは、なんとおもしろいものかと知り、そして、これを己にいったいなにかと考えてほしい』と。わたしたちの前には、わたしとあなただけではなく、広い世界があり、うごめく人間たちが生きています。広い世界と自分を考え、意識して、映画作りをしていただきたいと思います。今回、受賞に至らなかった作品も含め、映画を志す人たちの活躍に大きな希望をもっております。このコロナ禍においての映画制作はほんとに大変だったと思います。本当にお疲れ様でした」と今回の映画祭に参加したすべての作り手の労をねぎらった。国内コンペティション 審査委員長を務めた國實瑞惠一方、国際コンペティション部門の審査委員長を務めた竹中直人も「どれもこれもすばらしい作品で1本1本に感情移入してしまいました。俳優さんの芝居もとてもすばらしく、ひとりひとりの俳優がその映画を愛して、その映画にしっかりと存在して、呼吸をして、どれも魅力的な映画ばかりでした。監督の眼差しも鋭くて、それでいて優しくてきれいで、素敵な映画ばかりで、審査なんて僕に向いていないなと思いました。どれも最高の作品でした。ありがとうございました。いつかみなさんと、みなさんの作品と出合うことを楽しみにしています」と作り手たちとの再会を願う言葉で総評を締めた。そういう意味で、コロナ禍にあっても決してくじけない、映画作家たちの熱を体感する開催だったといっていいかもしれない。なお受賞結果は以下の通り。<国際コンペティション>■最優秀作品賞『ルッツ』監督:アレックス・カミレーリ■監督賞『ライバル』監督:マークス・レンツ■審査員特別賞『シネマ・オブ・スリープ』監督:ジェフリー・セント・ジュールズ『ミトラ』監督:カーウェ・モディーリ■観客賞『国境を越えてキスをして!』監督:シレル・ぺレグ<国内コンペティション>■SKIPシティアワード『カウンセラー』監督:酒井 善三<国内コンペティション>■優秀作品賞[長編部門]『夜を越える旅』監督:萱野 孝幸■優秀作品賞[短編部門]『リトルサーカス』 監督:逢坂 芳郎■観客賞[長編部門]『夜を越える旅』監督:萱野 孝幸■観客賞[短編部門]『リトルサーカス』監督:逢坂 芳郎取材・文:水上賢治SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2021 公式サイト:www.skipcity-dcf.jp
2021年10月03日若い才能の発掘と育成をテーマに、数々の若手映像クリエイターを発掘してきたSKIPシティ国際Dシネマ映画祭2021が25日(土)にいよいよ開幕を迎える。回を重ねて18回目となる今年は、新型コロナ・ウイルスの感染拡大の状況を踏まえ、安心と安全を最優先する形で昨年に引き続きオンライン配信での開催。ただ、オンラインになろうと、本映画祭の主旨は変わらない。世界中の若き映画作家たちが作り上げた多種多様な映画の数々を今年もオンラインで全国へと届ける!今年の本映画祭の国際コンペティション、国内コンペティション(長編部門、短編部門)の3部門には104の国・地域から長編・短編合計1084本がエントリー。過去2番目の応募数を記録した。日本ではあまり馴染みのない国からの作品も選出!国際コンペティション(C)Gregg Telussa(C)Inferno Pictures(C)2020 Storyteller Pictures & Kyeom Film All rights reserved (C)2020 Storyteller Pictures & Kyeom Film All rights reserved(C)Fireglory Pictures GmbH(C)Léo Lefèvre©2021 ALPHA Entertainment LLP 映画「鬼が笑う」(C)Jurre Rompa(C)Mila Teshaieva(C)Square Eyes Film (C)Mark de Blokその中からメイン・プロムラムの国際コンペティションには、厳選された10作品が選出された。全体に目を通して感じるのは、珍しい国からの作品が並んだこと。もともと珍しい国の映画が選ばれることが多々ある本映画祭だが、例年にも増して、今年はあまり馴染みのない国からの映画が選出されている。たとえば、エチェ・ジャンガ監督の『ケンザの瞳』はオランダ植民地時代の歴史を持つカリブの島キュラソーを舞台にした少女の物語。島で受け継がれてきた神秘的な伝統に惹かれていく少女の成長を描いたオランダとキュラソーの合作映画になる。アレックス・カミレーリ監督の『ルッツ』は、マルタ映画。先祖代々受け継いできたマルタの伝統漁業を続けていくか決断を迫られる漁師の選択を描いたドラマは実際にマルタで撮影されている。『ルッツ』(C)Léo Lefèvreマルタとキュラソーの映画が本映画祭にノミネートされるのは今回が初めてのこと。日本ではめったにお目にかかることのできない国や地域の作品が観られる国際映画祭ならではのセレクションにまずは注目だ。ほかにも、シリア内戦で国を追われウクライナにきた青年が親族の暮らすクルディスタンを目指すドキュメンタリー『この雨は止まない』、政情不安に揺れる1980年代のイランで娘を失った母が、37年を経て愛娘を死に追いやった女性への復讐を企てる異色のサスペンス『ミトラ』、孤島でひとり野鳥観察の仕事を続けてきた老人の人生の最終岐路をみつめた『野鳥観察員』、母を追ってドイツにやってきた9歳のウクライナ人少年のたったひとりの闘いをみつめた『ライバル』、ユダヤ人とドイツ人の同性カップルの結婚騒動がコミカルに描かれる『国境を越えてキスをして!』、より良い生活を求めアフリカから渡ってきた移民男性が思いもしないアクシデントに見舞われるサスペンス『シネマ・オブ・スリープ』、プチョン国際ファンタスティック映画祭 韓国ファンタスティック部門で作品賞を含む 4 冠に輝いた韓国映画『宴の日』など、骨太の社会派ドラマから、ドキュメンタリー、爆笑コメディまで多彩な作品が顔を揃えた。これらの強力海外作品に並び、日本から唯一ノミネートを果たしたのは、兄の三野龍一が監督を務め、弟の三野和比古が脚本を担当する兄弟ユニット“MINO Bros. ”の新作『鬼が笑う』。彼らは前作に当たる長編デビュー作『老人ファーム』がカナザワ映画祭で観客賞を受賞し、ユーロスペースほかで全国公開を果たした注目の新鋭。本作では、外国人技能実習生問題、日本社会の差別と偏見といった現実を見据えながら、犯した罪を許されない男の魂の行方を力強く描いている。『鬼が笑う』(C)2021 ALPHA Entertainment LLP 映画「鬼が笑う」ふたりは「海外作品も並ぶ国際コンペティションに選ばれたことは、その中に入っても対抗しうる力があると感じてくれた人がいたということ。これは大きな自信になりました」(龍一)「国際映画祭への出品を目標にやってきたので、まずは目標をひとつクリアできたと思っています。自分たちの作品がどういう評価を受けるのか楽しみです」(和比古)と言葉を寄せる。なお、本コンペの審査は俳優で映画監督の竹中直人ら4人の審査員が担当。その賞の行方に注視したい。独自のスタンスで活動する若手作家たちの作品が集結!国内コンペティション長編部門(C)2021battlecry(C)Double_RED 2021 HACHI NEKOME FILM(C)夜を越える旅フィルムパートナーズ(C)2021 reclusivefactory(C)2021「親子の河」(C)2021 東京藝術大学大学院映像研究科一方、国内コンペティションに目を移すと、長編部門には独自のスタンスで活動する若手作家たちが集まった。本部門には、昨年より1作品多い6作品がノミネート。CG長編アニメーション『バトルクライ』は、谷中屋監督がほぼひとりですべてを作り上げたという驚愕の1作。佐賀を舞台に前半と後半でまったく別の顔になってしまうロードムービー『夜を越える旅』の萱野孝幸監督は福岡を拠点に置き精力的に作品を発表している。ある人の死をきっかけに疎遠になった友人同士のふたりの関係の行方を描く『赫くなれば其れ』の猫目はち監督は、2019 年の本映画祭で観客賞を受賞した『おろかもの』や今泉力哉監督の『退屈な日々にさようならを』などに出演して役者としても活躍中。予定外の一人旅でインドを訪れた内気な女性の勇気ある一歩を描く『親子の河』の望月葉子監督もまた役者として活躍中だ。『赫くなれば其れ』(C)Double_RED 2021 HACHI NEKOME FILM性的虐待を受け、養育者とファミリーホームで暮らす少女たちの心の痛みと再生を描いた『アリスの住人』の澤佳一郎監督はフィクションとドキュメンタリーを往来するような活動を展開。ギリシャ神話をベースに、男女4人の一方通行の愛を描いた『Song for Laurel』の羽蚋拓未監督は、映像と音楽を行き来するような活動で本作の音楽も自身で手掛けている。このように今年の長編部門には多彩な才能を持つ監督たちが出揃った。「なによりうれしかったのは、声を担当してくれた声優養成所の学生さんたちに吉報を届けられたこと。選んでいただいて光栄ですけど、これ以上のことは望んではいけないと思っています」(谷中屋監督)「いまはふつうの劇場映画でさえ、公開の場が減っているのが現状。その中で、こういう観てもらえるチャンスができたことはうれしい。福岡の俳優が多くの方の目に触れて、こんな俳優がいるんだと知ってもらえたらと期待しています」(萱野孝幸監督)国内コンペティション長編部門『夜を越える旅』の萱野孝幸監督「2019年に『おろかもの』で俳優としてSKIPシティ国際Dシネマ映画祭に初めて参加してすばらしい映画祭だと実感しました。その場に監督として戻ってこれたことを誇りに思っています」(猫目はち監督)「『親子の河』は自分の中での映画作りのひとつの終わりというか。ある意味、ここまでの自分の映画作りの集大成といっていい作品かもしれません。ひとりでも多くの方に観ていただきたいです」(望月葉子監督)国内コンペティション長編部門『親子の河』の望月葉子監督「僕はオンラインでの開催を前向きにとらえています。というのも、この作品は、全国のファミリーホームの関係者の方々にご協力とご支援をいただいていて、そういう方々にみていただける機会になりました。また、ファミリーホームのことをより多くの人に知っていただける機会になるのではと期待しています」(澤佳一郎監督)「僕自身はこれまでSKIPシティの映画祭に一度も足を運んだことがありませんでした。けど、参加したことのある知人がいて、彼からすばらしい映画祭と聞いていました。いまは、そのような映画祭で上映できる機会がいただけたことに感謝しています」(羽蚋拓未監督)とそれぞれに入選の喜びと、映画祭への期待の言葉を寄せる。例年にも増してグローバルな作品が!国内コンペティション短編部門(C)Masaya MATSUI(C)KAIJU FILMS(C)DrunkenBird 2020(C)早稲田大学映像制作実習2020(C)釣部東京(C)Yoshiro Osaka最後に短編部門は8作品が選出。東京とパリを拠点にする松井雅也監督によるラブストーリー『10 センチの彼方』、10月1日公開の『DIVOC-12』にも抜擢された齋藤栄美監督の『一夜二糸』、篠崎誠監督の『あれから』『SHARING』に脚本家として参加している酒井善三監督の心理ホラームービー『カウンセラー』、是枝裕和監督らが指導に当たる早稲田大学基幹理工学部の映像制作実習から生まれた佐藤杏子監督と岡本香音監督の『冷めるのを、待っている』、台湾出身の江沅庭監督による『小山田喜久太郎』、『WHOLE』が国内外で高い評価を受けた川添ビイラル監督の『ひびき』、故人を VR で再生させることが可能な近未来で、引きこもりの息子と急逝した母親の和解を描いた村松健太監督の『OKAN』、実在するカンボジアのサーカス学校を舞台に、夢を追う少年たちに突如降りかかったコロナ禍の影響を描き今年6月の上海国際映画祭でワールド・プレミアを飾った逢坂芳郎監督の『リトルサーカス』と、例年にも増してグローバルな広がりをみせる作品が並ぶ。こちらは、園子温作品などのプロデュースなどで知られる國實瑞惠氏や、脚本家の髙橋泉らが審査に当たる。昨年に続き、今年もオンライン配信でネットさえつながれば日本全国どちらからでもアクセス可能。現在『孤狼の血 LEVEL2』が反響を呼ぶ白石和彌監督、『湯を沸かすほどの熱い愛』の中野量太監督、『カメラを止めるな!』で日本映画界に新風を吹き込んだ上田慎一郎監督らに続く新たな若き才能に出会ってほしい。取材・文:水上賢治<SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2021>会期:2021年9月25日(土)~10月3日(日)上映:オンライン上映(シネマディスカバリーズ)※詳細は公式サイト( )にて
2021年09月24日デジタルシネマにフォーカスし、今年で第18回を迎えた「SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2021」のラインナップ発表会見が9月1日(水)、オンラインで行われた。「SKIPシティ国際Dシネマ映画祭」は映像表現の可能性とエンタテインメント性を備えた作品を世界中から厳選し上映する、若手映像クリエイターの登竜門として有名な国際コンペティション映画祭。過去には『孤狼の血 LEVEL2』の白石和彌監督、『浅田家!』の中野量太監督、『カメラを止めるな!』の上田慎一郎監督、『岬の兄妹』の片山慎三監督など、日本映画界をけん引する監督を多く輩出している。昨年に引き続き、新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から安心・安全を第一に考え、9月25日(土)~10月3日(日)の9日間、動画配信サイト「シネマディスカバリーズ」でのオンライン配信で開催されることに。今年は3つのコンペティション部門(国際コンペティション、国内コンペティション長編部門、国内コンペティション短編部門)に104の国・地域から長編・短編合計1084本がエントリーした。過去最多となる合計889本の応募から、厳正なる一次審査を経て10作品がノミネートされた国際コンペティションには、地中海に浮かぶマルタ、カリブの島キュラソーの作品が本映画祭初ノミネート。家族を守るため、決断を迫られる漁師の葛藤を描く『ルッツ』、キュラソーの伝統に惹かれていく少女の成長を見つめる『ケンザの瞳』が選出された。加えて、移民や難民の人々を取り巻く社会問題に向き合った作品がある一方、人生の選択や家族愛を描いた作品があり、ドキュメンタリー、サスペンス、コメディ、社会派ドラマなど、各国の監督がそれぞれの視点で現代社会を見据えた力作が揃った。また、国際コンペティション審査委員長を俳優・映画監督の竹中直人が務めることになり、竹中から「どんな作品が集まってくるんでしょうね。すてきな映画がいっぱい、いっぱい集まってくると思います。心の奥底から、最高の映画に出会えること、とてもとても楽しみです。では、映画祭でお会いしましょう」とビデオメッセージが寄せられた。同部門では竹中をはじめ、昨年、「Help! The 映画配給会社プロジェクト」の立ち上げにも携わった株式会社ザジフィルムズ代表取締役の志村大祐氏、インディーのアートハウス作品のみを扱うワールドセールス会社、Alpha Violetで共同代表を務める船戸慶子氏、映画業界誌「Variety」でアジア映画評論家チーフを務めるマギー・リー氏が審査にあたる。国内コンペティションには長編6作品、短編8作品がノミネート。インド、フランス、カンボジアが舞台の作品や、本部門では初ノミネートの長編アニメーション『バトルクライ』など、日本映画の新たな可能性を感じさせる意欲作が顔を揃える。株式会社鈍牛俱楽部代表取締役、プロデューサーの國實瑞惠氏が国内コンペティション審査委員長を務めることが決定し「昨年に続き、今年もまたコロナ禍でありますが、映画祭が開催されることに、大変喜びを覚えます。厳しい条件の中での撮影で皆さん大変ご苦労なさったと思いますが、今年もまた素晴らしい作品に出会えることを楽しみにしています」とビデオメッセージを寄せた。取材・文・写真=内田涼SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2021(第18回)開催概要■会期:2021年9月25日(土)~10月3日(日)<9日間>■開催方式:オンライン配信 (配信サイト:シネマディスカバリーズ)■内容:国際コンペティション、国内コンペティション(長編部門、短編部門)■主催:埼玉県、川口市、SKIPシティ国際映画祭実行委員会、特定非営利活動法人さいたま映像ボランティアの会■公式サイト: ■シネマディスカバリーズ× SKIP シティ国際D シネマ映画祭特設サイト: <関係者コメント>■大野 元裕(SKIPシティ国際映画祭実行委員会会長/埼玉県知事)次の世代を担う新たな才能の発掘を目的とするこの映画祭も今年で18回目を迎えます。コロナ禍にあっても、映画祭の目的を果たし映像産業の灯を絶やさないために、昨年に引き続き、今年もオンライン配信で開催することといたしました。今年は、104の国と地域から1,084本の作品が寄せられ、「国際映画祭」の名にふさわしく注目や期待を集めていることを嬉しく思います。海外に出掛けることがままならない状況の中、映画を通して「世界」に触れていただき、若手クリエイターの才能のきらめきを感じ取っていただければと思います。■奥ノ木信夫(SKIPシティ国際映画祭実行委員会副会長/川口市長)昨年初めての試みとなったオンライン配信では、全国で総視聴回数8,142回を記録し、今までご来場いただけなかったお客様にも、広く作品をご覧いただける機会となりました。コロナ禍の今だからこそ、ご自宅で、世界各国から厳選された映画の数々をお楽しみいただきたいと思います。また、今年の国際コンペティション部門の審査委員長は、俳優・映画監督として名高い竹中直人さんに務めていただきます。どの作品がグランプリに輝くのか、審査員の講評にもご注目いただきたいと思います。■土川勉(SKIPシティ国際Dシネマ映画祭 ディレクター)コロナの影響は今年に入り、現在も一向に収束する気配がありません。しかしだからと言って、私たちの映画祭は立ち止まることはできません。何故なら、どんな状況でも映画の新しい才能は止まることなく次々と誕生しているからです。普段、私たちが訪れることのない国や地域からの映画、そして国内外の様々なジャンルの映画をお届けいたしますので、皆様にはこれらの映画を十分堪能していただけると確信しております。
2021年09月01日第18回を迎えた「SKIPシティ国際Dシネマ映画祭 2021」が、9月25日(土)〜10月3日(日)に開催される予定だ。この度、9月の本開催に先駆けたプレイベントとして、7月4日(日)、10日(土)、11日(日)、17日(土)、18日(日)の5日間、2020年に映画祭でノミネートされた、グランプリなどの受賞作品を含む全24作品がスクリーンで上映されることが決定した。2020年は、新型コロナウイルス感染症拡大予防の観点から、オンライン配信で開催された本映画祭。今回のプレイベントでは、メイン会場であるSKIPシティ映像ホールのスクリーンで作品を鑑賞する機会となる。また、海外作品の上映後には事前収録の監督インタビュー動画が上映され、国内作品の上映後にはゲストによるQ&Aセッションが行われる予定だという。上映作品には、今年1月に劇場公開された、串田壮史監督の『写真の女』、3月公開のアンシュル・チョウハン監督『コントラ』、4月公開の藤田直哉監督『stay』、8月20日公開予定の『リル・バック ストリートから世界へ』(映画祭上映タイトル『リル・バック/メンフィスの白鳥』)も含まれる。■上映スケジュール7/4(日)10:00 あらののはて12:20 B/B14:50 雨の方舟17:10 カムバック7/10(土)10:00 南スーダンの闇と光12:50 フェリチタ!15:00 リル・バック ストリートから世界へ(映画祭上映タイトル:リル・バック/メンフィスの白鳥)17:40 願い7/11(日)10:00 写真の女12:40 短編1(『axandax』『つぐない』『リッちゃん、健ちゃんの夏。』)16:00 コントラ7/17(土)10:00 戦場カメラマン ヤン・グラルップの記録12:00 シュテルン、過激な90歳14:30 ペリカン・ブラッド17:40 ザ・ペンシル7/18(日)10:00 短編2(『レイディオ』『そして私はパンダやシマウマに色を塗るのだ。』『ななめの食卓』)13:10 コーンフレーク16:00 短編3(『来夢来人』『ムイト・プラゼール』『stay』)SKIP シティ国際 D シネマ映画祭 2021 プレイベント 概要■日程:7月4日(日)、10日(土)、11日(日)、17日(土)、18日(日)■会場:SKIP シティ映像ホール(埼玉県川口市上青木 3-12-63 彩の国ビジュアルプラザ 4F)■料金:1作品600円■チケット:6月25日(金)より販売開始予定■イベント特設サイト: ※本イベントは、今後の感染状況によっては開催を中止する場合あり。SKIPシティ国際Dシネマ映画祭 2021 開催概要(予定)■会期:2021年9月25日(土)〜10月3日(日) 9日間■会場:SKIP シティ 彩の国ビジュアルプラザ 映像ホール(埼玉県川口市)ほか■内容:国際コンペティション、国内コンペティション(長編部門、短編部門)ほか■主催:埼玉県、川口市、SKIP シティ国際映画祭実行委員会、特定非営利活動法人さいたま映像ボランティアの会■公式サイト:
2021年06月11日「SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2021」コンペティション部門(国際コンペティション・国内コンペティション)の作品公募が2月15日(月)より開始されることが発表された。SKIPシティ国際Dシネマ映画祭は、デジタルシネマにフォーカスを当て、若手映像クリエイターの発掘と育成を目的に埼玉県川口市で2004年より開催されてきた映画祭。本映画祭のコンペティションは“若手映像クリエイターの登竜門”として、映画界の未来を担う新たな才能の発掘と育成を主たる目的としている。国際コンペティションは広く世界中から、長編部門と短編部門の二部門に分かれた国内コンペティションは国内作品を対象に、エンタテインメント性とデジタルの新たな表現の可能性を感じる作品を募集。ノミネート作品は映画祭期間中に上映し、著名な映画人等による最終審査を経て、最優秀作品賞をはじめ各賞を授与する。これまでに、海外作品では、カンヌ映画祭4冠を達成したトルコの巨匠ヌリ・ビルゲ・ジェイラン監督(『うつろいの季節(とき)』)、『シンプル・シモン』のアンドレアス・エーマン監督、『彼の見つめる先に』のダニエル・ヒベイロ監督、『家へ帰ろう』(映画祭上映タイトル『ザ・ラスト・スーツ(仮題)』)のパブロ・ソラルス監督など、世界各国の新鋭をいち早く紹介してきた。国内作品では今年『孤狼の血 LEVEL2』の公開も控える白石和彌監督、『浅田家!』の中野量太監督、『ピンカートンに会いにいく』の坂下雄一郎監督、『カメラを止めるな!』の上田慎一郎監督、『岬の兄妹』の片山慎三監督、昨年劇場公開された『泣く子はいねぇが』の佐藤快磨監督、『滑走路』の大庭功睦監督らが本映画祭での受賞・ノミネートを契機に劇場公開や商業映画デビューへと羽ばたいていった。18回目となる本映画祭の開催日程は、9月25日(土)〜10月3日(日)を予定している。開催方式・内容の詳細については、今後の新型コロナウイルス感染症の状況等を考慮の上、後日発表される。SKIPシティ国際Dシネマ映画祭 2021開催概要(予定)会期:2021年9月25日(土)〜10月3日(日)会場:SKIPシティ彩の国ビジュアルプラザ 映像ホール(埼玉県川口市)ほか内容:国際コンペティション、国内コンペティション(長編部門、短編部門)ほか主催:埼玉県、川口市、SKIP シティ国際映画祭実行委員会、特定非営利活動法人さいたま映像ボランティアの会公式サイト: ●コンペティション部門 公募概要公募期間:2021年2月15日(月)〜4月5日(月) 必着公募部門:国際コンペティション、国内コンペティション応募方法:映画祭公式サイト内オンラインエントリーフォームから応募URL: 公募対象作品:国際コンペティション(長編作品のみ / 国内作品・海外作品対象)長編映画制作本数が3本以下の監督による60分以上の作品国内コンペティション(長編部門、短編部門の2部門 国内作品のみ対象)【長編部門】長編映画制作本数が3本以下の監督による60分以上の国内作品【短編部門】商業公開された長編映画を制作したことがない監督による、15分以上60分未満の国内作品※各部門ともに、実写作品(ドラマ・ドキュメンタリー)、アニメーション作品のいずれも応募可能です。※ノミネート結果、賞構成、審査員は後日記者発表および公式サイトにて発表予定です。(参考:2020年賞金総額230万円)※応募規約および応募方法の詳細は 2月15日(月)より映画祭公式サイトで公開します。
2021年02月10日国内外の有能な映像作家を数多く見い出してきた《SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2020》が4日に閉幕した。コロナ禍の影響で映画祭自体はオンライン配信での開催となったが、授賞式に関しては例年通り、SKIPシティ映像ホールで実施。国内の入選監督が集まる中、各賞が発表された。注目の国際コンペティション部門で最高賞となる最優秀作品賞の栄冠は、ノルウェーとスウェーデンの合作映画『願い』が手にした。過去最高数の国と地域から、過去最大本数の作品が集まった本年度の国際コンペティション。過去最高の激戦といっていい賞争いは、今回が初長編となるマリア・セーダル監督が制した。『願い』は、突然、末期がんを告知された中年女性と、そのパートナーの男性の物語。事実婚である彼らが直面する試練と苦難、その先にかすかにみえる希望がじっくりと描かれる。セーダル監督自身の体験を元にした作品で、トロント国際映画祭をはじめ、のベルリン国際映画祭など、世界の映画祭を巡り高い評価を受けている。コロナ禍で来日が叶わなかったセーダル監督はビデオメッセージを寄せ、「ノルウェーにある山小屋の自宅で、受賞のメールを受け取りました。この受賞は私にとって特別なことです。というのも、自伝的な体験を作品にすることは初めてのこと。それは自分にとってチャレンジングなことでした。その作品がこのような評価を受けたということは、人としても、文化としても、国境を超えられたのではないかと感じています。たいへん勇気づけられました」と述べ、最後は日本語で「ありがとう」と感謝の意を伝えた。審査員を代表してコメントを寄せた審査委員長の映画プロデューサー、澤田正道氏は、冒頭で「審査員全員一致でこの作品が大賞に決まりました」と語り、「ガンを告知された女性という強いコンセプトで始まりながらも、映画は、この主人公の人間そのもの、本質を描き出していく。この主人公は決して憐れみを受け入れず、ときに観客にとっても目をそむけたくなるような態度をみせる。だが、彼女の死んでいくことへの恐怖と、残されていく子どもたちへの母親としての責任が(こちらに)ひしひしと伝わってくる。まさにそこに生身のひとりの女性、ひとりの母親を見ることができる。その傍らで何もできない夫のふがいなさはとても実感できるものがある。撮り手の監督自身がこの主人公の女性と寄り添って、『生きる』ということを問いただしている気がする。監督が次になにを撮るのか興味深い」と作品を評した。もうふたつの主要賞である監督賞と審査員特別賞は、こちらも女性、ロシアのナタリア・ナザロワ監督の『ザ・ペンシル』が受賞。2冠を手にした。『ザ・ペンシル』は、暴力の恐怖に対抗する武器として、生徒たちに鉛筆を与えた、ある女性美術教師の物語。いかなる不条理にも圧力にも屈することなく、芸術の力を信じて己を貫くヒロインの気高き生き様が描かれる。審査員を務めたロッテルダム国際映画祭およびロカルノ国際映画祭のプログラマー、ジュリアン・ロス氏は本作について「いまは、社会的圧力によって前に進むことがひじょうに困難な時代。この問題はロシアを含む世界各地が抱えている。そこに本作は焦点を当てている気がする」と語り、もうひとりの審査員である映画監督の三島有紀子氏は、「ほんとうに力強い作品。ロシアの社会構造と、世界中で蔓延している『みたくないものをみない』という風潮を寓話として物語に落とし込めているところがすばらしい。ナザロワ監督は『みたくないものをみていかなければならない』『わたしたちはみなければならない』ことを力強くメッセージとして伝えてくれた」と称賛のコメントを寄せた。セーダル監督同様に来日が叶わなかったナザロワ監督は「私は日本が大好き。詩をはじめあらゆる日本の伝統的な文化を私は愛しています。ですから、日本での受賞は私にとってとても大きなことです。いつの日か日本を訪れたい」と喜びをビデオメッセージで伝えた。国内コンペティション部門に目を転じると、長編部門がアンシュル・チョウハン監督の『コントラ』、短編部門が藤田直哉監督の『stay』がそれぞれ優秀作品賞に。国内作品を対象に、今後の長編映画制作に可能性を感じる監督に対して授与するSKIPシティアワードは、国内作品で唯一国際コンペティション部門に選出されていた『写真の女』の串田壮史監督が手にした。今回の開催を振り返ると、コロナ禍でも起きている人間同士の分断、あるいはジェンダーの問題、社会の多様性など、いままさに目を向けるべき問題を体感する機会になったといっていいかもしれない。それほど入選作品には、今の時代を色濃く反映し、今の社会や人間の在り方を問う力作が並んだ。審査委員長の澤田正道氏も総評で「女性監督の作品をもっと推薦すべきだという意見を映画祭でも業界でも聞く。しかし、本映画祭で改めて実感したのは、女性監督の作品がすでにしっかりと根をはってきていること、女性・男性という考えが徐々に昔のことになっていこうとしていること。近い将来、女性監督の映画、男性監督の映画という言い方自体が古く感じさせるときが近づいているような気がする。今回、受賞した2作品はいずれも女性監督です。でも、誰も女性監督の作品と意識してみていないものです。映画は性別などないこと。さまざまな人が映画という表現方法を使って世界と対峙していることを見せてくれました。もうひとつ考えさせられたのは戦争について。今起きている戦争、過去に起きた戦争、今起こっている戦争にわれわれはどう接するべきなのか、過去に起きた戦争に対する私たちの立ち位置とはどうあるべきなのか、そういうことを映画を通して考えさせられるのはとても意義のあることだと思う。われわれのように作る側においては、このテーマを扱う際の責任と覚悟をあらためて感じさせられました」と審査を通して、今の時代を痛感した主旨のコメントを述べた。また、コロナ禍という事態を受け本映画祭は、苦渋の決断でオンライン配信での開催を余儀なくされた。制約がつく中での開催となったが、会期中の視聴数は6000を突破。コンペティション部門のみの配信上映で、例年に比べると上映本数も少なくイベントもない中で、この数字は大健闘といっていい。その中で審査員の澤田氏は映画祭についても触れ「いま商業的にいうとイベント性をもたない映画は公開さえ難しくなってきている。そういう状況の中で、映画祭は、シンプルに映画を映画としてみせる可能性を残している。そのことを今回の開催では実感した。この映画祭が末永く続いていくことを望む」とメッセージを寄せた。そういう意味で、今年の《SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2020》は、改めて映画祭の存在意義を示す開催になったといっていいかもしれない。なお受賞結果は以下の通りになる。<国際コンペティション>最優秀作品賞:『願い』監督:マリア・セーダル監督賞/審査員特別賞:『ザ・ペンシル』監督:ナタリア・ナザロワ観客賞:『南スーダンの闇と光』.監督:ベン・ローレンス<国内コンペティション>SKIPシティアワード:『写真の女』監督:串田壮史<国内コンペティション>優秀作品賞[長編部門]:『コントラ』監督:アンシュル・チョウハン優秀作品賞[短編部門]:『stay』監督:藤田直哉観客賞[長編部門]:『コーンフレーク』監督:磯部鉄平観客賞[短編部門]:『ムイト・プラゼール』監督:朴正一取材・文:水上賢治《SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2020》詳細は
2020年10月05日「SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2020」が、本日9月26 日(土)から10月4日(日)までの9日間で開催される。この度、三池崇史監督、中野量太監督、上田慎一郎監督、深田晃司監督、渡辺真起子、安藤玉恵、松浦祐也、和田光沙、タニア・レイモンドなど総勢22名からのメッセージ動画が公開された。“若手映像クリエイターの発掘・育成”を目的に掲げ、国際コンペティション、国内コンペティション部門を中心に据え、毎年開催を重ねてきた「SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2020」。17回目を迎える本年は、新型コロナウイルス感染拡大防止および来場者の安全確保を第一に考慮し、動画配信サイト「シネマディスカバリーズ」による、初めてのオンライン開催となる。この度公開された映像は、「映画界の未来を担う若手監督たちの発表の場でもある映画祭の火を絶やしたくない」と願う本映画祭のポリシーに共感した映画人による、激励と観客へのメッセージ動画。今回ビデオメッセージを寄せた22名は、過去にノミネートや受賞を果たした映画監督、上映作品に出演していた俳優陣、審査員を務めた監督やプロデューサーなど、いずれも本映画祭と縁の深い人々だ。2019年に国際コンペティションの審査委員長を務めた三池崇史監督は、万全の感染防止対策を施した上で監督自らも殺陣を披露。「コロナに負けんじゃねえぞ」とすべての映画ファンや映画関係者を勇気づける力強いメッセージを寄せた。また昨年日本映画界を沸かせた『岬の兄妹』出演で大注目の和田光沙、松浦祐也からもメッセージが到着。松浦祐也は国際的スターに扮し、TV シリーズ『LOST』などで知られるハリウッドスターのタニア・レイモンド(2019 年に初監督作『バッド・アート』が本映画祭で上映)は、自宅から今年のノミネート監督たちへ熱いメッセージを発信している。今回ビデオメッセージを寄せた映画人は、以下の通り。※登場順・敬称略中野量太(映画監督『浅田家!』)※2012年長編部門監督賞・SKIP シティアワード『チチを撮りに』石川慶(映画監督『蜜蜂と遠雷』)※2009年短編部門ノミネート『It’s All in the Fingers』桝井省志(映画プロデューサー)※2009年〜2018年国内コンペティション審査委員長上田慎一郎(映画監督『カメラを止めるな!』)※2016 年短編部門奨励賞『テイク8』、2019年オープニング作品『イソップの思うツボ』他柳英里紗(俳優)※2012年長編部門監督賞・SKIP シティアワード『チチを撮りに』他甲斐さやか(映画監督『赤い雪 Red Snow』)※2015年短編部門奨励賞『オンディーヌの呪い』堀春菜(俳優)※2015年短編部門『ぼくらのさいご』、2019 年国内コンペ短編部門観客賞『歩けない僕らは』他安藤玉恵(俳優)※2016年短編部門審査員松崎まこと(映画活動家)※2016年短編部門審査員川瀬陽太(俳優)※2018年国内コンペ長編部門『情操家族』、2019年オープニング作品『イソップの思うツボ』他ドン・ブラウン(日本映画翻訳家)※2017年短編部門審査員佐伯日菜子(俳優)※2017年短編部門審査員パブロ・ソラルス(映画監督『家へ帰ろう』)※2018年国際コンペティション観客賞『家へ帰ろう』(映画祭上映タイトル『ザ・ラスト・スーツ(仮題)』)和田光沙(俳優)※2018年国内コンペ長編部門優秀作品賞・観客賞『岬の兄妹』出演松浦祐也(俳優)※2018年国内コンペ長編部門優秀作品賞・観客賞『岬の兄妹』出演深田晃司(映画監督『淵に立つ』)※2018年国際コンペティション審査員北條誠人(ユーロスペース支配人)※2018年国内コンペティション審査員マリオン・クロムファス(ニッポン・コネクション、映画祭ディレクター)※2018年国内コンペティション審査員渡辺真起子(俳優)※2018年国際コンペティション審査委員長佐藤現(映画プロデューサー)※2019年国際コンペティション審査員タニア・レイモンド(俳優)※2019年国際コンペティションノミネート『バッド・アート』監督・出演三池崇史(映画監督『初恋』)※2019年国際コンペティション審査委員長<SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2020>会期:2020年9月26日(土)~10月4日(日)上映:オンライン上映(シネマディスカバリーズ)※上映スケジュールや料金などの詳細は公式サイト( )にて
2020年09月26日世界に先駆け現在主流のデジタルシネマをクローズアップし、次代を担う若手映像クリエイターを発掘してきた《SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2020》が26日開幕を迎える。17回目となる今年は、新型コロナ・ウイルスの感染拡大を受け、メインの国際コンペティションと国内コンペティション(長編・短編)に絞ってオンライン配信での開催。通常開催とは違うが、若手映像作家を発掘し、世界の多様な映画を紹介してきた例年と同様に、国内外の新進映画作家たちの手掛けた新作映画を届ける!まず、同映画祭のメイン・プログラムである国際コンペティション部門には、今年、過去最多の106の国・地域から883作品がエントリー。まさに厳正な審査を見事に勝ち抜いたといっていい、新進気鋭の映画作家の10作品が選出された。ラインナップで注目すべきは、本映画祭では初となるドキュメンタリー映画が2本選出されたこと。ルイ・ウォレカン監督の『リル ・ バック/メンフィスの白鳥』は、スラム出身のダンサー、リル・バックの波乱の半生が語られ、もう1本のデンマークのボリス・B・ベアトラム監督による『戦場カメラマン ヤン ・ グラルップの記録』は、戦場に身を置き、リポートし続けるカメラマンの死と隣り合わせ毎日と家庭での素顔に迫る。趣はまったく異なるが、どちらもその人物の実像に肉薄した力作になっている。このドキュメンタリー映画が2作選出されていることが象徴するように本映画祭の国際コンペの大きな特色になるのが、さまざまなジャンルの作品が顔を揃えること。ジャンル映画専門以外の国際コンペとなるとなかなか選出されないコメディやサスペンスといったエンターテインメント要素の強い作品が今年も選出されている。ロイ・アンダーソン監督にも通じるスウェーデンらしいシニカルなコメディが展開する、パトリック・エークルンド監督の『カムバック』、わけあり家族にちょっとした騒動が起きるフレンチ・コメディ『フェリチタ!』といったユーモアあふれる作品から、注目のドイツ人女性監督、カトリン・ゲッベによる心理ホラー『ペリカン・ブラッド』、死に直面した大人の男女の関係の行方を精緻にえがいた人間ドラマ『願い』など、娯楽性と芸術性を兼ね備えた多様な作品が並ぶ。こうした海外の力作が居並ぶ中、日本映画で唯一ノミネートされたのは、串田壮史監督の『写真の女』。イギリスの大学で映像制作を学んだ串田監督は、2017年に発表した短編『声』が、世界90の映画祭を巡り、ブラックマリア映画祭最高賞など数々の賞を受賞。今回が初長編映画になるが、言葉よりも身体に特化した表現、周到なサウンドデザイン、こだわりの美術とロケーションなど、そのオリジナルな感性に驚かされる。今回の選出について串田監督は「日本人だけではなく、ほかの国の人にも伝わる作品を常に目指している。ですから、国際コンペティションの場に選ばれたのは、とても光栄なこと。世界の映画が並ぶ中で、どのような評価をいただけるのか楽しみにしています」と語ってくれた。一方、国内コンペティション部門に目を転じると、こちらもこれからの飛躍が期待される映画作家たちが名を連ねた。長編部門には、『カメラを止めるな!』でブレイクしたしゅはまはるみと、実力派俳優の藤田健彦と長谷川朋史監督が立ち上げた制作グループ「ルネシネマ」の作品となる『あらののはて』、中濱宏介監督が大阪芸術大学映像学科の卒業制作として発表した心理サスペンス『B/B』、本映画祭の常連、磯部鉄平監督の昨年、SKIPシティアワードを受賞した『ミは未来のミ』に続く長編第2作『コーンフレーク』、東京を拠点に活動し、アニメーターとしての実績もあるインド出身のアンシュル・チョウハン監督の『コントラ』、瀬浪歌央監督の京都造形芸術大学(現京都芸術大学)映像学科の卒業制作作品となる『雨の方舟』の5作品が選出。「長編初監督ではあるんですけど、若手とは到底いえない年齢で(笑)。若手の方の枠を奪ってしまった気がして、恐縮しているんですけど、貴重な場をいただけたと思っています。ひとりでも多くの方に観ていただいて、多くの感想をいただけたらうれしいです」(長谷川監督)「何度も繰り返してみてほしい作品だったので、オンラインでの上映はある意味、僕にとっては望みが叶うところがあります。何度もみることで気づくことが隠されている映画なので、そういうリピーターがひとりでも出てくれたらうれしい。また、このコロナ禍でいっぱいプロットができたので、興味をもってくださるプロデュサーの方とかいたらぜひご連絡ください(笑)」(中濱監督)「まさか3作連続で選出されるとは夢にも思っていなかったのでめっちゃうれしいです。この映画祭は僕をステップアップさせてくれた大切な映画祭。オンラインで会場での反応がわからないのは残念なんですけど、逆にこれまで映画祭に遠方でこれなかった人とかも見てくれるかもしれないことに期待しています」(磯部監督)「これまで日本の映画祭にはあまり縁がなくて、僕の映画は日本では好まれないかなと思っていたので、今回選んでいただいたことをとてもうれしく思っています。どのようなレビューをいただけるのか楽しみです」(チョウハン監督)「実際の劇場で観客のみなさんに会えないのは残念ですが、このご時世、オンラインでも自分の作品が人に届けられる場がもてたのはとてもありがたいこと。多くの人が自分の作品を観てくれるこの場を大切にしたいと思います」(瀬浪監督)とそれぞれが映画祭に期待を寄せる。もうひとつの短編部門は9作品がノミネート。こちらも、俳優としても監督としても活躍をみせる若葉竜也の『来夢来人』、占部房子と黒田大輔という実力派俳優が顔を揃えた宮部一通監督の『つぐない』など注目作が並ぶ。『浅田家!』の公開が控える中野量太監督や『カメラを止めるな!』の上田慎一郎監督ら若い才能を見いだしてきた本映画祭。今年はオンライン配信での開催で日本全国のどこからでもアクセスできる。新たな才能に出会ってほしい!取材・文・写真:水上賢治<SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2020>会期:2020年9月26日(土)~10月4日(日)上映:オンライン上映(シネマディスカバリーズ)※上映スケジュールや料金などの詳細は公式サイト( )にて
2020年09月25日9月26日(土)~10日4日(日)の9日間、動画配信サイト「シネマディスカバリーズ」のオンライン配信で開催されるた「SKIPシティ国際Dシネマ映画祭」。この度、映画祭期間中のイベント開催が決定した。「SKIPシティ国際Dシネマ映画祭」は、2004年に埼玉県川口市で始まった、国際コンペティション、国内コンペティション(長編部門、短編部門)で構成されるコンペティション上映を中心にした“若手映像クリエイターの登竜門”。今年で17回目の開催となる。海外作品は制作背景や作品に込めたメッセージを聞いた監督インタビュー動画を映画祭公式 YouTube で配信。また国内作品は、映画祭の会期後半に監督・出演者とのQ&A セッションを ZOOM ウェビナーでライブ配信する。観客からの質問に監督・出演者が直接答える、映画祭ならではの制作者と観客の交流の場が提供される。映画祭最終日の授賞式は、例年のメイン会場である SKIPシティ映像ホールで開催することが決定。ゲストの来日が叶わない海外作品は、賞の発表に合わせて受賞者からのビデオメッセージを上映し、国内作品の受賞者には、会場で直接、賞の授与を行う予定。また授賞式はオンラインでの同時配信も予定している。会期中イベントの詳細は下記のとおり。●海外作品 監督インタビュー動画 配信開始スケジュール(予定)9月26日(土)10:00『願い』マリア・セーダル監督インタビュー『南スーダンの闇と光』ベン・ローレンス監督インタビュー『ペリカン・ブラッド』カトリン・ゲッベ監督インタビュー9月27日(日)10:00『シュテルン、過激な 90 歳』アナトール・シュースター監督インタビュー『リル・バック/メンフィスの白鳥』ルイ・ウォレカン監督インタビュー9月28日(月)10:00『カムバック』パトリック・エークルンド監督インタビュー『ザ・ペンシル』ナタリア・ナザロワ監督インタビュー※都合により、予告なく変更・中止になる場合がございます。●国内作品 オンラインQ&A開催スケジュール(予定)9月30日(水)19:00『あらののはて』長谷川朋史監督9月30日(水)21:00短編3作品:『来夢来人』伊藤竜翼(出演)、『ムイト・プラゼール』朴正一監督、『stay』藤田直哉監督10月1日(木)19:00短編3作品:『レイディオ』塩野峻平監督、『ななめの食卓』岸朱夏監督、『そして私はパンダやシマウマに色を塗るのだ。』武田佳倫監督10月1日(木)21:00『雨の方舟』瀬浪歌央監督10月2日(金)18:00『コーンフレーク』磯部鉄平監督10月2日(金)20:00『B/B』中濱宏介監督10月2日(金)22:00短編3作品:『axandax』二羽恵太監督、『つぐない』宮部一通監督、『リッちゃん、健ちゃんの夏。』大森歩監督10月3日(土)14:00『写真の女』串田壮史監督10月3日(土)16:00『コントラ』アンシュル・チョウハン監督※オンライン Q&A はいずれも ZOOM ウェビナーで開催予定です。※視聴・参加は無料(事前申し込み不要)※ZOOM ウェビナーの URL は映画祭公式サイトのニュースに掲載します。※当日ご参加いただけない方向けに、映画祭公式サイトでご質問の事前受付も行います。※すべてのイベントは都合により、予告なく変更・中止になる場合がございます。●映画祭最終日の授賞式はSKIPシティ映像ホールでリアル開催日程:10月4日(日)11:00~会場:SKIPシティ映像ホール(埼玉県川口市上青木 3-12-63)内容:授賞結果発表、受賞作品上映(1作品)※上映する受賞作品は当日の授賞式で発表します。●100名限定で一般観客ご招待(無料)新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から、客席数を3分の1に限定し、抽選で100名様をご招待応募方法:映画祭公式サイト・ニュース欄に掲載するオンラインフォームより受付応募期間:9月23日(水)~9月29日(火)抽選結果:10月1日(木)までに、応募フォームにご記入のメールアドレスにご連絡いたします。※結果の発表は当選者への連絡を以って代えさせていただきます。「SKIPシティ国際Dシネマ映画祭 2020(第17回)開催概要」会期:2020年9月26日(土)~10月4日(日)<9日間>上映:オンライン配信 (配信サイト:シネマディスカバリーズ)部門:国際コンペティション、国内コンペティション(長編部門)、国内コンペティション(短編部門)主催:埼玉県、川口市、SKIPシティ国際映画祭実行委員会、特定非営利活動法人さいたま映像ボランティアの会映画祭公式サイト: 「シネマディスカバリーズ×SKIP シティ国際 D シネマ映画祭 2020」特設サイト
2020年09月18日8月31日(月)、デジタルシネマにフォーカスし、今年で第17回を迎えた「SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2020」のラインナップ発表会見がオンラインで行われた。「SKIPシティ映画祭」は映像表現の可能性とエンタテインメント性を備えた作品を世界中から厳選し上映する、若手映像クリエイターの登竜門として有名な国際コンペティション映画祭。今年は新型コロナウイルス感染防止のため、史上初となるオンライン配信で9月26日(土)~10日4日(日)の9日間に開催されることになった。上映部門も例年より縮小し、コンペティション部門(国際コンペティション、国内コンペティション長編部門、国内コンペティション短編部門)のみ実施される。実行委員会会長の大野元裕・埼玉県知事、実行委員会副会長である奥ノ木信夫・川口市長はそれぞれビデオメッセージで「オンライン配信は初めての試み。ファンを広げる機会になれば」「映画界の次代を担っていくクリエイターの発掘と育成を今後も継続して支援していく」とコメント。会見に出席した映画祭ディレクターの土川勉氏は、コロナ禍において「若いクリエイターが作品を発表する機会が減っている」と指摘し、「発表の場を設けないと、映画祭の意義はないと思い、コロナ禍の影響を受けない方法として配信を選んだ」とオンライン配信での映画祭開催に理解を求めた。会見では国際コンペティション、国内コンペティションの各審査員も発表された。国際コンペティション審査委員長に就任した映画プロデューサーの澤田正道氏は「国境を超えることが制限されている今、映画はさまざまな方法を見つけて、国境を超えようとしています。伝えたい、作りたいという願望と、見たい、共有したいという欲求が相互作用で存在しているからだと思います」とビデオメッセージで熱弁。さらに、「多くのことを発見し、学ぶことになると思います。同じ映画人として、ジェラシーを覚えるような作品に出合えることに期待しています」と抱負を語った。そして、国内コンペティション審査委員長に就任した美術監督の部谷京子氏は、ビデオメッセージの中で「コロナ禍のなかで、映画製作者の皆さんは、揺るぎない信念と覚悟をもって、現場に臨んでいらっしゃると思います。この映画祭を通して、皆さんの作品に出合えること、そして皆さんを知る機会を得られて、本当に幸せです。目いっぱい楽しみましょう」と声を弾ませていた。なお、国際コンペティション部門には、パトリック・エークルンド監督の『カムバック』やアナトール・シュースター監督の『シュテルン、過激な90歳』、国内コンペティション長編部門には、磯部鉄平監督の『コンフレーク』、長谷川朋史監督の『あらののはて』、短編部門に宮部一通監督の『つぐない』や若葉竜也監督の『来夢来人』が選出されている。取材・文=内田 涼SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2020(第17回)開催概要■会期:2020年9月26日(土)~10月4日(日)までの9日間■上映:動画配信サイト「シネマディスカバリーズ」での有料配信。WEBブラウザ(PC、タブレット、スマートフォンなど)動画再生は日本国内からのアクセス時のみ可能■内容:国際コンペティション10作品、国内コンペティション(長編部門5作品)、国内コンペティション(短編部門9作品)■公式サイト: ()■シネマディスカバリーズ× SKIP シティ国際D シネマ映画祭特設サイト: ()
2020年08月31日SKIPシティ国際映画祭実行委員会が、新型コロナウイルス感染拡大防止および来場者、関係者の皆様の安全確保を第一に考慮し、17回目となる「SKIPシティ国際Dシネマ映画祭 2020」の開催を、オンライン配信により行うことを決定した。また、映画祭プログラムは例年よりも縮小し、コンペティション部門のみ実施する予定。“若手映像クリエイターの登竜門”として、映画界の未来を担う新たな才能の発掘を目的に、2004年から毎年開催されてきた「SKIPシティ国際Dシネマ映画祭」。今年は当初の予定通り、9月26日(土)~10月4日(日)の9日間で開催する。オンライン配信の視聴方法、上映作品などの詳細は、8月下旬頃に発表予定。本映画祭のディレクターである土川勉は「コロナ禍の影響を最大限受けないで発表できる場として、配信による映画祭の開催を選びました」と理解を呼びかけている。【土川勉 (SKIPシティ国際Dシネマ映画祭ディレクター) コメント】本来、本映画祭はノミネート作品の作家たちに映画に込めた熱い思いを語ってもらい、それに対する観客の率直な感想を作家に伝え、また審査員からプロとしての作品に対する講評をもらうという、スクリーンを通して映画への濃密な体験を共有してもらう場であると考えています。また同時に本映画祭は国内外の若き映像作家たちの才能を発掘する場であり、その後の育成を後押しすることをもう一つの使命としています。今年は全世界的な未曽有の新型コロナウイルス禍により、開催を延期、または中止の選択を余儀なくされる映画祭も多く、若きクリエイターたちが作品を発表できる機会がどんどん減っています。しかしSKIPシティ国際Dシネマ映画祭 2020はこのような状況の中で、コロナ禍の影響を最大限受けないで発表できる場として、配信による映画祭の開催を選びました。配信による本映画祭は 17 回目にして初めての試みですので、毎年来場していただいている皆様や関係者の皆様には温かいご支援、ご声援の程よろしくお願いいたします。●「SKIPシティ国際Dシネマ映画祭 2020」(第 17 回)■会期:2020 年9月26日(土)~10月4日(日) <9 日間>■上映:オンライン配信 (視聴方法など詳細は後日発表)■部門:国際コンペティション、国内コンペティション(長編部門)、国内コンペティション(短編部門) (詳細後日発表)■主催:埼玉県、川口市、SKIPシティ国際映画祭実行委員会、特定非営利活動法人さいたま映像ボランティアの会公式サイト: www.skipcity-dcf.jp
2020年07月31日世界に先駆けてデジタルシネマにフォーカスし、次代を担う新たな才能の発掘・育成と、映像産業の発展への寄与を目的として、2004年に始まったSKIPシティ国際Dシネマ映画祭。その17回目となる“SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2020”が、9月26日(土)~10月4日(日)の日程で開催されることが決定した。本映画祭の開催決定に伴い、本日1月23日から3月31日(火)の期間、コンペティション部門(国際コンペティション・国内コンペティション)で作品が公募される。国際コンペティションは広く世界中から、そして長編部門と短編部門の2部門に分かれた国内コンペティションは国内作品を対象に、エンタテインメント性とデジタルの新たな表現の可能性を感じる作品を募集するようだ。ノミネート作品は映画祭期間中に上映し、著名な映画人らによる最終審査を経て、最優秀作品賞をはじめ各賞が授与される。本映画祭のコンペティションは、“次代を担う新たな才能の発掘・育成”が主たる目的。これまでに、海外作品・監督では、カンヌ映画祭4冠を達成し、昨年最新作『読まれなかった小説』が日本でも公開されたトルコの巨匠ヌリ・ビルゲ・ジェイラン監督(『うつろいの季節(とき)』)、『シンプル・シモン』のアンドレアス・エーマン監督や、『彼の見つめる先に』のダニエル・ヒベイロ監督、『家へ帰ろう』(映画祭上映時のタイトル『ザ・ラスト・スーツ(仮題)』)のパブロ・ソラルス監督など、各国の新鋭をいち早く紹介してきた。また国内作品・監督では、『凪待ち』『ひとよ』の白石和彌監督、『浅田家!』の公開も控えている中野量太監督、『ピンカートンに会いにいく』の坂下雄一郎監督、『カメラを止めるな!』の上田慎一郎監督、『岬の兄妹』の片山慎三監督、『サクリファイス』の壷井濯監督らが本映画祭での受賞を契機に劇場公開や商業映画デビューへと羽ばたいていった。この2020年は、どんな才能が登場するのか。早くから期待が高まる。■コンペティション公募概要・公募期間:1月23日~3月31日(火)必着・公募部門:国際コンペティション、国内コンペティション・応募方法:映画祭公式サイト内オンラインエントリーフォームから応募■公募対象作品・国際コンペティション(※長編作品のみ/国内作品・海外作品対象)※長編映画制作本数が3本以下の監督による60分以上の作品・国内コンペティション(※長編部門、短編部門の2部門/国内作品のみ対象)※長編部門:長編映画制作本数が3本以下の監督による60分以上の国内作品※短編部門:商業公開された長編映画を制作したことがない監督による、15分以上60分未満の国内作品なお、応募規約および応募方法の詳細は、映画祭公式サイトで公開される。■SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2020(第17回)開催概要・会期:9月26日(土)~10月4日(日)の9日間・会場:SKIPシティ彩の国ビジュアルプラザ 映像ホール(埼玉県川口市)他・内容:国際コンペティション、国内コンペティション、特集上映、関連企画、イベント等予定(後日詳細発表)・主催:埼玉県、川口市、SKIPシティ国際映画祭実行委員会、特定非営利活動法人さいたま映像ボランティアの会【関連リンク】公式サイト
2020年01月23日.dcinemaWrap__sns { padding: 0 24px; margin-top: 16px;}.dcinemaWrap__pr { padding: 0 24px; margin-top: 24px;}.dcinemaWrap__pr__button a,.dcinemaWrap__sns__button a { padding: 5px 10px; color: #A6A6A6; border: 1px solid #A6A6A6; width: 10%; font-size: 1.2rem;}.dcinemaWrap__link { margin-top: 16px; padding: 0 20px;}.dcinemaWrap__link__btn { width: 48%; display: inline-block; margin: 0px calc(1% - 1px); border: 1px solid rgb(0, 112, 192); border-radius: 5px; background-color: rgb(0, 112, 192); box-sizing: border-box;}@media ( max-width : 520px ) { .dcinemaWrap__link__btn { width: 100%; display: block; /* margin: 0px calc(1% - 1px); */ box-sizing: border-box; } .dcinemaWrap__link__btn + .dcinemaWrap__link__btn { margin-top: 3%; }}.dcinemaWrap__link__btn.btn__grayOut { background-color: #777; border: 1px solid #777;}.dcinemaWrap__link__btn.btn__ghost { background-color: inherit;}.dcinemaWrap__link__btn.btn__ghost.single { width: 300px; display: block; margin: 0 auto;}.dcinemaWrap__link__btn.btn__ghost p { padding: 15px 0; color: rgb(0, 112, 192) !important;}.dcinemaWrap__link__btn p { font-size: 1.4rem; background-color: rgb(0, 112, 192); padding: 6px 0; text-align: center; margin-top: 0;}.dcinemaWrap__link__btn.btn__grayOut p { background-color: #777;}.dcinemaWrap__link__btn.btn__ghost p { background-color: inherit;}.dcinemaWrap__link__btn p a { color: white !important; display: block; width:100%; height: 100%;}.md-gallery__thumbnail:first-child:nth-last-child(2):before, .md-gallery__thumbnail:first-child:nth-last-child(2) ~ .md-gallery__thumbnail:before { padding-top: 66%;} PR(#)SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2019公式サイト/SNS公式サイト() 公式Facebook() 公式Twitter()『カメ止め』クリエイターが語る!本映画祭の楽しみ方 ()国際コンペティション10作品はこちら()国際コンペティション審査員長・三池崇史監督を直撃!国内コンペティション長編作品はこちら()国内コンペティション短編作品はこちら()国内コンペティション審査員長・荻上直子監督を直撃!関連企画() SKIPシティ夏祭り()チケット購入はこちらチケット購入はこちら()
2019年07月01日デジタルシネマにフォーカスし、“若手映像クリエイターの登竜門”として次代を担う新たな才能の発掘を目指す『SKIPシティ国際Dシネマ映画祭』が、7月13日(土)〜21日(日)の9日間、16回目の開催を迎える。この度、映画祭の特集上映の中で、三池崇史監督と椎名桔平が登壇することが決定した。今回行われる特集上映では、“トップランナーたちの原点”と題し、ジョージ・ルーカス監督『THX-1138 ディレクターズカット』、クリント・イーストウッド監督『恐怖のメロディ』、スティーヴン・ソダーバーグ監督『セックスと嘘とビデオテープ』、三池崇史監督、椎名桔平主演『新宿黒社会 チャイナ・マフィア戦争』といった、4人の巨匠監督の才気あふれる貴重なデビュー作を上映する。『新宿黒社会 チャイナ・マフィア戦争』は、1995年の公開当時、東京では新宿シネパトスでわずか2週間のみ公開され、その後、現在に至るまでスクリーンで上映されたことのほとんどない、三池監督の幻の劇場用長編デビュー作だ。トークイベントでは、2019年度の本映画祭・国際コンペティションで審査委員長を務める三池監督と、椎名、そして『新宿黒社会 チャイナ・マフィア戦争』のプロデューサーであり、現在は本映画祭ディレクターを務める土川勉の3者が、製作から公開に至るまでの当時の思い出を振り返りつつ、三池監督のキャリアの出発点となった同作の制作秘話などを語る予定だ。●トークイベント概要■日時:7月17日(水)『新宿黒社会 チャイナ・マフィア戦争』17:30の回上映後(特集「トップランナーたちの原点」の1プログラムとして上映)■場所:SKIPシティ映像ホール(埼玉県川口市上青木 3-12-63)■登壇(予定):三池崇史監督、椎名桔平、土川勉(本映画祭ディレクター)■MC:伴ジャクソン■チケット情報:【前売券】チケットぴあ、セブンチケット、ファミリーマート他にて発売中(7/12 まで)【当日券】会場受付で当日販売 ※全席自由席・定員入替制●SKIP シティ国際 D シネマ映画祭 2019(第16回)開催概要■会期:2019年7月13日(土)〜7月21日(日)の9日間■会場:SKIP シティ(埼玉県川口市)■内容:国際コンペティション、国内コンペティション、特集上映、関連企画、イベント等多数■主催:埼玉県、川口市、SKIP シティ国際映画祭実行委員会、特定非営利活動法人さいたま映像ボランティアの会■ 公式サイト()
2019年06月25日7月13日(土)~21日(日)の9日間にわたり開催される、SKIPシティ国際Dシネマ映画祭。第16回目を迎える今回のコンペティション部門審査委員長に三池崇史監督、荻上直子監督が就任することが分かった。本映画祭は、デジタルシネマにフォーカスを当て、国際コンペティション、国内コンペティション(長編部門、短編部門)の2部門3カテゴリーのコンペティション上映を中心に開催するもの。これまで、『孤狼の血』『凪待ち』の白石和彌監督、『長いお別れ』の中野量太監督、『ピンカートンに会いにいく』の坂下雄一郎監督、そして昨年の日本映画界最大の話題作『カメラを止めるな!』の上田慎一郎監督らが受賞。さらに、今年3月に公開され各方面から絶賛を集めた『岬の兄妹』の片山信三監督など、今や日本映画界のトップランナーに飛躍した監督や、新作を心待ちにされる監督たちが多数受賞を果たしており、新たな才能を発掘する“若手映像クリエイターの登竜門”として成長してきた。そしてこの度、今年の“国際コンペティション”、“国内コンペティション”両部門の審査委員長が決定。世界中から厳選した作品を上映する国際コンペティションの審査委員長は、今年の第72回カンヌ映画祭監督週間に最新作『初恋』が選出されるなど、名実ともに日本を代表する映画監督のひとりである三池監督が務める。そして、日本の若手監督の発掘を目的とする国内コンペティションでは、『彼らが本気で編むときは、』で日本映画初のベルリン国際映画祭テディ審査員特別賞と、観客賞をダブル受賞した荻上監督が審査委員長を務める。国内外から高く評価される三池監督、荻上監督がどの作品に賞を贈るのか、そして今年はどんな新鋭監督が飛び出すのか、大きな期待が寄せられること必至だ。SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2019(第16回)開催概要■会期:7月13日(土)~7月21日(日)までの9日間■会場:SKIPシティ(埼玉県川口市)■内容:国際コンペティション、国内コンペティション、特集上映、関連企画、イベント等多数予定(後日詳細発表)
2019年05月24日0歳から活躍水嫌いな子のバスタイムのお供にSKIP HOP(スキップ ホップ)のホエールリンサーママのお腹の中で羊水につかって、10カ月近く過ごしていたのに、生まれてみたら水が苦手!なんだか不思議ですが、水やシャワー嫌いのお子さんって多いですよね。今回紹介するSKIP HOPのホエールリンサーなら、洗髪のときお湯が目に入らないようにすすげます。かわいい見た目のくじらシャワーなら、水嫌いの子も毎日のバスタイムが楽しくなるかも!《 紹介者 》FROM FIRST Museeプロデューサー春名亜美さん読者モデルユニット「JAM」の元メンバーで、現在はアパレルブランド「FROM FIRST Musée」のプロデューサーやママモデルとして活躍。プライベートでは4歳と1歳の男の子のママ。読者モデル時代から支持されるセンスの良さはそのままに、リアルなママ目線も加わったライフスタイルブログ(やインスタグラム(@amiharunaami)が人気です。]ハワイで見つけたハンドシャワーシャワー嫌いな次男のお風呂は、いつも大騒ぎで大変でした。洗い場で、ひざを枕に寝かせて、なるべく顔にお湯がかからないようにシャワーをゆっくりかけてすすぐ。そんな感じで、かなり神経を使いながら洗髪していました。ところが、ハワイ旅行に行った際、洗い場がないシャワーだけのホテルに宿泊して。さぁ、どうしよう!と、なったときに、たまたまTARGETでこのくじら型のハンドシャワー、ホエールリンサーを見つけたんです。優しく流せて水嫌い克服▼購入はこちらSKIP HOP ホエールリンサー実際に使ってみると、立ったままでも顔にお湯がかからずしっかり流せて本当に助かりました!もちろん、帰国後も愛用しています。シャワーと違って優しく流せるせいか、イヤイヤしなくて。シャンプーを流すときに気を遣っていたのが嘘みたいに、ホエールリンサーのおかげで、お風呂タイムに余裕ができました。今では、自分からくじらシャワーでお湯を頭にかけられるまでに成長しました!お風呂遊びとしても活躍気がついたら、お風呂場がおもちゃでいっぱいになっていたりしませんか?我が家もそんな感じで、お風呂場のおもちゃが増えてしまって、掃除も大変でした。でも、ホエールリンサーがシャワーにはもちろん、おもちゃとしても大活躍してくれていて。おもちゃの数を減らせるという、思いがけず嬉しいこともありました。かわいい見た目なので、次男も愛着が湧いているようで、いまではお風呂のお供です。Text:Kyoko Isobe
2019年02月27日次世代を担う若手映像作家を数多く輩出している映画祭“SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2016”が今年も開幕し、13日にオープニング ・セレモニーが行われた。その他の写真本映画祭は今年で13回目を迎える恒例のイベントで、今年も9日間で長編部門12作品、短編部門12作品、アニメーション部門12作品がコンペティション上映され、最終日の24日(日)に各賞が発表される。映画祭実行委員会の会長を務める上田清司埼玉県知事は「今年も世界中の才能ある監督たちが、このSKIPシティで花開くことを心待ちにしている。今日のオープニングに始まり、さまざまな企画を用意しているので、説明をするよりも、まずはより多くの方に参加していただくことを期待している」とあいさつした。オープニング作品は、映画祭がプロデュースした熊谷まどか監督の『話す犬を、放す』で、セレモニーには熊谷監督、出演者のつみきみほ、田島令子、木乃江祐希が登壇。つみきは「それぞれの見方で、それぞれの楽しみ方でご覧になってほしい」と語り、熊谷監督は「素晴らしいキャストとスタッフに恵まれ て、私が作ったというよりは、“すごいものができちゃったな”と思っている。今日がお客様に観ていただく初めての 日なので、ぜひ楽しんでいただけたらうれしいです」と語りかけた。“SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2016”会期:7月16日(土)~7月24日(日)会場:SKIPシティ(埼玉県川口市)ほか※映画祭期間中はJR京浜東北線川口駅東口より無料直行バスを運行問合せ:048-263-0818(映画祭事務局)
2016年07月16日若手映像作家の登竜門として注目される“SKIPシティ国際Dシネマ映画祭”が7月16日(土)から24日(日)の9日間に渡り開催されることが決定し、全上映ラインナップが発表された。2日に都内で記者発表が行われ、主催者で埼玉県知事の上田清司氏は「今年も暑い7月の開催になるが、映像制作に取組む若手クリエイターたちのさらに熱い気持ちを、作品から感じ取っていただきたい」とコメントを寄せた。その他の写真本映画祭は、埼玉県川口市を中心に2004年よりスタートし、今年で13回目を迎える。今年の特別招待作品は、第66回ベルリン映画祭で銀熊賞を受賞した『長江図』を含む中国映画2作品で、上映後には監督やプロデューサーによるQ&Aも行われる。映画祭のメインの「コンペティション」には個性豊かな作品が多数ノミネート。長編部門には過去最多となる88の国と地域から合計919本もの応募があり、第21回ロサンゼルス映画祭で最高賞を受賞した福永壮志監督による『アウト・オブ・マイ・ハンド』をはじめ、日本未公開作を含む厳選した12作品を上映する。短編部門は、高杉真宙、高岡奏輔、津田寛治ら多彩な俳優陣が出演する、若手監督たちによる12作品。アニメーション部門は、国内のアニメーション作家による力作に加え、昨年のヒット作『バケモノの子』『心が叫びたがってるんだ。』が上映される。さらに第39回日本アカデミー賞で最優秀作品賞を受賞した『海街diary』のバリアフリー上映が行われるなど、盛りだくさんの企画が用意されている。オープニング作品は、気鋭監督・熊谷まどかが初長編映画に挑んだ『話す犬を、放す』に決定。本作は映画祭が主体となって製作した作品で、女優としてのキャリアに行き詰る娘と、認知症を発症し、かつての飼い犬の幻視に悩む母との葛藤を描いた人間ドラマだ。熊谷監督は「この作品はレビー小体型認知症を扱っているが、自分ではクスッと笑えるコメディだと思っている。心を込めて作った作品で、手ごたえを感じているのでぜひ期待してほしい」と語っている。開催初日は、本作出演のつみきみほ、田島令子、眞島秀和らがオープニング・セレモニーに登壇する。“SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2016”会期:7月16日(土)から24日(日)まで会場:SKIPシティ映像ホールほか
2016年06月03日