いよいよ我が家のおっとり長男も春から小学生です。同じく新1年生のお母さんたち、入学準備は着々と進んでいますか?我が家では年内に届いたランドセルに腕を通した長男の案外しっかりした背中に、ついこの間まであんなにぷくぷくで、ハイハイしていたあの子が…と早くも目頭が熱くなっちゃいました。小学校ではどんな生活が待っているのか、親子で期待に胸を膨らませつつ、でも最近ある情報を小耳に挟んでからちょっと不安なことがあります。それは、「2020年から、大規模の教育改革」があるということ。学校教育や大学入試も変わるとのことで、小学校でも英語が教科になるそうです。 英語の教育改革では、現在5・6年生で行われている「外国語活動」が3・4年生で実施され、5・6年生では、英語が教科となって成績がつくようになるとのこと。(一部の学校では、2018年度から先行実施される学校もあるそうです)英語が苦手すぎて、必修外国語に英語が無いという理由で進学先を日本史学科に選んだほどのコンプレックスがあるワタシ(恥)…。今でも外国の方を前にすると、急に寡黙な微笑みの精と化します。夫は反対に英語が得意な人ですが、本人いわく相当な努力の賜物だそうなので、小学校からの英語教育に子どもがちゃんとついていけるのか…今から心配になってしまいます。そんな中タイミングよく! ウーマンエキサイトさんからのお声がけで、教育のプロにお話を伺う機会をもらいました。英語教育について、気になっていたギモンをいろいろぶつけてみました!!小5から英語に「成績がつく」とは?tomekko:英語が教科になるってどういうことですか? これまでと何が違うのでしょうか。加藤さん:英語に慣れることから英語力の基礎を身につけることに目標がレベルアップし、身についたかどうかのテストがあるということです。実はすでに2011年度から、5・6年生に対しては「外国語活動」という教科ではないかたちで、週1回英語教育は行われています。教科書がなく、「英語に慣れ親しむ」という目的で、ゲーム・あいさつなどを行う簡単なもので、調査結果では、そのレベルに満足していない保護者も少なからずいらっしゃるようです。また、評価は評定(数値などの段階であらわされるもの)がつかない形で行われており、「積極的であったかどうか」などの意欲や態度を中心に記述される形で行われています。しかし2020年度からは、現在行われている「外国語活動」は3・4年生で実施となり、5・6年生は「教科」で週2程度行われ、「評定がつく」ようになります。どんな内容の授業を受けるの?tomekko:では5・6年生の授業はどのような内容になるのでしょうか?加藤さん:まずは「聞く・話す」が中心なことは変わりませんが「相手に通じるか」という点が重要となります。これまでは歌などでリピートするだけでよかった英語を、質問されたらその意味を理解して(聞く)、ちゃんとこたえることができる(話す)ようになるための授業です。しかし、突然できるようにはならないので、よく使いそうな状況と登場人物などを設定し、ロールプレイングする中で会話を聞いて真似をします。そして、日本語を学んだのと同じように、まずは耳から入ってきた言葉の意味を理解することからはじまります。例えば「ワッチュワネーム(what's your name)?」という音が、名前を聞いているということを理解して、自分でも使ってみます。そして、読んだり書いたりするときに初めて「ワッチュワネーム(what's your name)?」が3つの単語でできていて、単語の間にスペースを開けて書くことに気づく、という順番です。「読む・書く」のスキルについては、例文を声に出して読んだり、英語をみてそのまま書き写したりする程度。あくまでも読み書きは英語の文字に慣れ親しむことを大切にします。また、「聞く・話す」スキルは、ペーパーテストではわからないので面接形式や、外国人講師とのやりとりをみて、評定をつけるようになります。小学生では、「読む・書く」スキルよりも、まずは「聞く・話す」ことを重視して評価します。tomekko:文法は中学校で習うのでしょうか? 自分は文法が苦手で英語が嫌いになりかけたので…心配です。加藤さん:はい。文法理解などを始めるのは中学生からです。今までは中学生からいきなり「聞く・読む・話す・書く」の4技能をやっていますが、実はこれはかなり難しいことなんです。つまずく人が多いのは、これが原因です。たとえば、日本語を習得するときは、「聞く・話す」は6歳ぐらいまでゆっくりと身につけますよね。個人差はありますが、2歳までは特に「聞く」のみ。2歳ごろからやっとおしゃべりを始めて、「読む・書く」を習うのは小学1年生からですよね。英語は、中1から突然4技能をやり始めるからつまずく人が多かったんです。これは良くないと、現行の指導要領では、まずは小学生のうちに「聞く・話す」、次に「読む・書く」もはじめておく、など段階をつけることになりました。実は英語が母国語ではないアジアの国では、ほとんどの国が小3からやっていて、やはり、「聞く・話す」→「読む・書く」の段階的な英語学習を行っています。tomekko:え…そうなんですか! それなら小学校の早い段階で始めなくて良いのでしょうか?加藤さん:これは私の考えですが、まず、学校教育の最初の段階で日本語(母語)を学ぶ、思考能力などの基本的な部分をまず母語でしっかりさせることのほうが優先です。母語の基礎をしっかりすることが、他教科や外国語を学ぶ上でも必須だからです。ただし全く英語をやらない方がいいということではありませんよ! 年齢が若いというのは、言語学習が成功しやすいとも言われています。家庭で、親が子どもにできることって?tomekko:そうなんですね…! では具体的に、親が子どもにしてあげられることはありますか?加藤さん:一番大事なことは、英語を使いたい! というコミュニケーションへの意欲を高めることです。それは、義務感で「やりなさい」といっても全然ダメです。親も興味を持って、一緒に楽しむ気持ちでやりましょう。声がけも「ママも苦手だったからやらないと困るわよ」ではなく「お母さんも一緒にやってみようかな~♪」というのが大切です。乳児や幼児は、親が好きなものは興味を持つんです。例えば、外国の文化に興味を持って欲しければ、テレビで流れてきたニュースをママやパパが話題にすることなどは子どもにとてもいい影響です。と言っても難しいニュースについて話す必要はなく「○○で大きなサッカー大会があるよ。どこにあるのかな?」「日本語とは違う言葉を話しているね」などでもいいと思います。DVDなど、子どもが興味を持ったアニメなどを英語音声にしてみるのもいいですね。【1】日本語音声で見て【2】英語音声に変えて字幕で見る。意味がわかっていて英語が聞こえてくるから、学習効果も高くなります。tomekko:「聞く・読む・話す・書く」どれを先に取り組むのがいいんでしょうか?加藤さん:順番としては、まず聞く機会を増やすことです。わからなくても、なんとなく聞き続けるという能力は子どものほうが高いんです。その次に「話す」になるのですが、話す相手に興味を持って質問してみようという気持ちも必要になります。日本人に多いのは、質問されたら応えられるけれど質問ができない人です。これは、パーティで初対面の人とスモールトークが苦手な人が多いというのにもつながっていそうです。これからは、多様な人と関わっていく力、オープンな心も必須になってくると思います。また、小5・6以降になると「わからないことは恥ずかしい・失敗は嫌」という思いがどんどん高まっていきます。小さい頃から、間違えてもいいから英語を話すという体験をさせてあげるといいと思います。こういったことも、年齢が若い方が学習しやすいという理由です。tomekko:なるほど! やっぱり「聞く」「話す」が大事なんですね。英語の教材やスクールを選ぶときに大切なことはありますか?加藤さん:英語を使いたいという意欲を育てることを前提に、効果的な学習方法を選ぶというのが大切です。何が効果的なのかは、お子さまの性格にもよるのですが、タイミングと学習環境、そして先生(指導者)選びが大事です。例えば、シャイなお子さまは最初は子どもが大勢いる英語教室よりも安心できる家庭での学習教材がいいかもしれません。ただ、「シャイだから連れて行かない」など親が子どものポテンシャルを閉じる必要はありません。初めてでも意外とやれることもあるものです。特に幼児は体調や機嫌で変わってくることもありますので。長い目でみてあげましょうね。自宅で楽しく「使える英語」を学ぶには?おっとりした長男には、家庭学習が合ってるかもしれない…。自宅で学べて、しかも先生と話す機会もある教材なんてあるの…? と思ったら、それがかなうのがベネッセさんの「進研ゼミ 小学講座」とのこと。 気になったことを責任者の豊泉さんに聞いてみました!tomekko:どんなレッスン内容なのでしょうか?豊泉さん:「進研ゼミ 小学講座」は、小学生での学びでとても大切な「自分で考えられる力」を身につけられるよう、お子さまが夢中で考え抜く楽しさやわかるおもしろさを体験・実感できる家庭学習教材です。2018年度4月号からの英語学習は、英語4技能を身につけられる内容にパワーアップします!バランスよく4技能に取り組める毎月のレッスンに加え、4技能が本当に身についているか診断できるアセスメントが受けられるようになるんです。技能別の力を細かく診断し、個別アドバイスをお届けするので、お子さまの力にあわせて英語力をしっかり身につけていくことができます。もちろん、お子さまが楽しく学べる工夫をしており、ゲーム形式や物語形式でネイティブスピーカーの音声で短いフレーズに何度も触れられたり、外国人とやりとりをする擬似体験などもできるようになっています。もっと英語に触れたい、英語力を伸ばしたい方には、有料オプションの「Challenge English」もおすすめしています。パソコンやオリジナルタブレットで4技能を学ぶデジタルレッスンと、月1回外国人講師との「オンライン会話レッスン」もできる講座なんですよ。tomekko:小学生が学ぶことを重視した教材、というのがいいですね!豊泉さん:ゲーム感覚のロールプレイや、クイズ形式など、英語力を確認できる仕組みを取り入れ、お子さま自らがやりたくなるような仕掛けをたくさん作ってあります。そして、周りを気にせず、間違いを恐れず、どんどん英語を使ってもらうためには、リラックスできるご自宅で、毎日英語に楽しく触れられれることもポイントだと考えています。「英語が楽しくなった」「自信がついた」といううれしいお声をたくさんいただいています!tomekko:それは、良さそうです!! 自宅学習だと送り迎えもいらないし、何よりおっとり長男が無理なく続けられそうなのが魅力的です。今までと違い、英語力もより大事になってくる今の子どもたち。母もいろいろ情報を仕入れて、子どもにあった学習法を見つけてサポートしていきたいと思います! 自宅で外国人講師との会話レッスンを受けられる!「Challenge English」をWEBで体験してみよう 「進研ゼミ 小学講座」も追加料金なしで英語学習ができるように!>> PR:株式会社ベネッセコーポレーション
2018年01月18日「第11回 LITALICO 教育実践フォーラム 2017」開催!Upload By LITALICOニュース2017年11月18日(土)の13:30より、大阪・梅田の「AP 大阪梅田茶屋町」(D+E+F+Gルーム)にて、発達障害に対する学校教育での合理的配慮をテーマとしたイベント、「教育実践フォーラム」が開催されます。登壇者は、発達障害児への教育支援研究の第一人者である大阪医科大学LDセンター顧問 竹田契一先生、障害児のICT活用等の研究を進める関西学院大学教育学部教授 丹羽登先生、障害や不適応状態について「環境」と「個人」両方向からの心理的支援や教育を研究する鳥取大学大学院の井上雅彦教授ほか、小中学校・高校の教員、児童・生徒の保護者の方々。「障害のない社会をつくる」をビジョンに、児童発達支援事業や就労支援事業などを展開する株式会社LITALICOが主催し、教育を取り巻く課題と実践、未来の展望を考える「教育実践フォーラム」。2012年の初回企画から数えて、今回で11回目の開催となります。11回目のテーマは「合理的配慮」。どんな人々も個性を尊重され、過ごしやすい世の中になれば理想ですが、特定の個性や心身の症状を持っている人にとって生きづらい状況がまだまだ残っているのが現状です。たとえ障害のある方であっても、一人ひとりの困りごとや状況に応じた適切な配慮を受けることで、自分の力をより発揮しやすくなり、日常生活や社会生活を営むことが出来るようになる、という考えのもと進められているのが、「合理的配慮」です。今回は、専門家・現場の教員・保護者それぞれの立場から合理的配慮のあり方について考えていきます。第11回教育実践フォーラム専門家と保護者、それぞれの立場から語る教育現場の合理的配慮2016年4月に施行された「障害者差別解消法」(障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律)により、公立学校の教育現場でも合理的配慮が義務化されました。発達障害のある子どもにとって、学校生活における困りごととして、授業やテスト、成績評価、行事、さらには食事や排泄、友だちとの関わりなど、さまざまな場面が想定されます。フォーラムの基調講演では、発達障害に対する教育現場での合理的配慮に関して、発達障害児への教育支援研究の第一人者として長年ご活躍される竹田契一先生のお話を伺います。講師:大阪医科大学LDセンター 顧問 竹田契一先生Upload By LITALICOニュース竹田契一大阪医科大学LDセンター顧問、大阪教育大学名誉教授、一般財団法人特別支援教育士資格認定協会理事長。専門は発達障害児(LD・ADHD・高機能広汎性発達障害)への教育的支援など。主な著書は「高機能広汎性発達障害の教育的支援」(明治図書)他、多数。基調講演のあとは、障害児のICT活用について研究を重ねられている丹羽先生からお話を伺います。社会の情報化が急速に展開している中、授業の双方向性を高め、児童生徒の主体性・意欲・関心や知識・理解を高める効果があるとして、学校教育におけるICT活用が注目されています。指導内容や指導方法を変更・調整することが合理的配慮の1つとして求められていますが、お子さんによっては、タブレット端末等のICTの活用が効果的なことがあり、積極的な活用が望まれています。丹羽先生の講演では、教育現場での合理的配慮の手段としてのICT活用について考えていきます。講師:関西学院大学 教育学部 教授 丹羽登先生Upload By LITALICOニュース丹羽登特別支援学級や特別支援学校の教員として重度障害児教育に携わる傍ら障害児のICT活用等の研究活動を進める。文部科学省初等中等教育局特別支援教育課特別支援教育調査官を経て、関西学院大学教育学部教授。病弱教育や障害児のICT活用に関する著書・論文多数。最後に、専門家・保護者等それぞれの立場から教育現場の合理的配慮の実際と課題について語るパネルディスカッションです。コーディネーター: 鳥取大学大学院教授井上雅彦Upload By LITALICOニュース井上雅彦鳥取大学大学院 教授/LITALICO研究所所長(アドバイザー)応用行動分析学を理論的基盤として障害や不適応状態について「環境」と「個人」両方向からの心理的支援や教育を研究。ペアレントトレーニングシステムなどの支援プログラムの開発をはじめ、著書も多数。合理的配慮の導入を円滑にするためには、学校や本人・保護者が合理的配慮実現のための流れやしくみを共通理解し、コミュニケーションを密にすることが鍵となります。現場の教員の方々をパネリストに招き、保護者の方々にコメンテーターをしていただきながら、今現場で必要とされることについて考えていきたいと思います。第11回教育実践フォーラム詳細開催日時:11月18日(土) 13:30~18:45(受付開始 13:00)(教材等自由閲覧時間18:45~19:45)定員:240名参加費:無料(事前申込制)対象:小学校~高等学校、幼稚園、保育施設の職員、スクールカウンセラーなど子どもの教育や医療・福祉・行政機関など子どもの支援に関わられている方会場:AP 大阪梅田茶屋町 D+E+F+Gルーム(大阪府大阪市北区茶屋町1-27ABC-MART梅田ビル8F)アクセス:JR「大阪駅」御堂筋北口より徒歩約3分阪急電車「梅田駅」2F中央改札口より徒歩約1分地下鉄御堂筋線「梅田駅」北改札より徒歩約3分地下鉄谷町線「東梅田駅」北東改札・北西改札より徒歩約5分阪神電車「梅田駅」東改札口より徒歩約5分お申込み締切:2017年11月17日(金)13:00お問い合わせ:03-5704-7361(地域教育相談室 岡野)※お申込みは下部ボタンのお申込みフォームよりお願いいたします。主催:株式会社LITALICO(LITALICOジュニア)12:00~発達ナビ活用セミナー〈希望者のみ〉(50分)13:00~受付開始13:30~開会挨拶(30分)株式会社LITALICO執行役員 野口晃菜14:00~基調講演(60分)【講師】大阪医科大学LDセンター 顧問 竹田契一先生15:00~質疑応答&休憩(15分)15:15~講演(60分)【講師】関西学院大学 教育学部 教授 丹羽登先生16:15~質疑応答&休憩(10分)16:25~パネルディスカッション(120分)【コーディネーター】井上雅彦先生【パネリスト】小中学校・高校の教員など数名【コメンテーター】丹羽登先生、児童・生徒の保護者さま18:25~質疑応答、インフォメーション、閉会挨拶(20分)18:45~パネル展示・教材自由閲覧・発達ナビ活用セミナー〈希望者のみ〉(60分)19:45終了学校や幼稚園、保育園の先生やカウンセラーの方々、子どもの発達が気になる保護者様はじめ、学校教育における「合理的配慮」に関心のある方々はどなたでもご参加いただけます。たくさんの方のご来場をお待ちしております!
2017年10月06日「シュタイナー教育」をご存知ですか?お子さんに少しでもいい環境を与えたいと願い、さまざまな教育論を調べたことがあるママなら、一度はその名を目にしたことがあるかもしれませんね。シュタイナー教育とは、オーストリアの思想家ルドルフ・シュタイナーが20世紀始めに提唱した教育方法です。7歳までの子どもたちは夢の中にいるようなものだとして、音楽や絵画など感性に訴えるアプローチで接することを掲げています。音楽のリズムに合わせて動く「オイリュトミー」というダンス、「にじみ絵」と呼ばれる独特の水彩画法が特徴です。今回は、都内のシュタイナー系幼稚園で働くG先生(50代女性/幼稚園教諭)から、自宅でできる「ゆるシュタイナー教育法」を聞いてきました。●(1)刺激は「子どもが欲してから与える」シュタイナー教育と聞いて最初に思い浮かぶのが「テレビを見せない」ということ。音や光の出るオモチャ、テレビゲームなんてもってのほか。遊ぶ道具は、石、木、布、羊毛といった自然素材だけなんですよね。でも、子育てママならそのハードルの高さはわかるはず。どうしたらいいのでしょうか?『子どもが求めてくる前に、親が先回りして強い刺激を与えてしまうことを避けてみてください 。テレビは、子どもが積極的に見たがっていないなら、あえて見せる必要はありません。プラスチック製のおもちゃも同じ。最初に与える遊び道具は、自然素材のもので十分です。でも、よそで見かけたり、他の子が持っていたりして、お子さん自身が興味を持ったなら、少しずつ与えてもいいと思いますよ』そうはいっても、家事をやっているあいだに子どもがテレビを見ていると助かるんですよね。夕方の幼児番組、「ほら!もうすぐ○○が始まるよ!ママ忙しいから、観てて〜!」なんて率先して付けちゃってましたが……それすらNGなんでしょうか?『そのあたりは、ママの裁量でいいと思いますよ。無理をしてまでノーテレビ育児にこだわり続けることはありません。ただ、7歳までは体のリズムを作る時期です。生活リズムをテレビに支配されないようにするのが大切ですね。大人がテレビなしの生活をしてみせるのも、時には必要です』なるほど。ということは、大人が観たい番組があるときは、録画をして子どもが寝たあとに楽しむのがよさそうですね。●(2)生活リズムづくりは「ゆるやかに」がコツシュタイナーの教えでは、毎日の生活リズムを作ることも重要視されています。決まった生活リズムを繰り返していくことが、子どもたちの心の調和と安定につながると考えられているからです。『家庭でも、ぜひ規則正しい生活を送っていきたいですね。まずは一日のスケジュールを組んであげましょう。ある程度大きなお子さんなら、親子で相談しながらスケジュール決めをするといいでしょう』でも先生、子どもってこっちの希望通りに動いてくれませんよね。うちの子はいつもノロノロしていて、スケジュールなんか決めても絶対守れません。守れないことでカリカリしてしまう自分も目に見えてますが、どうしたらいいですか?『細かく時間を定めてしまうと後がつらいので、最初は起きる時刻・寝る時刻・食事の時間帯をゆるく決めるくらいでOKです。「○時」ときっかり決めるより、30分程度の幅がある「時間帯」でスケジューリングしていく のがおすすめですよ。また、スケジュールを守れなかったときにお互いを罰しないことも重要です。お子さんの様子や発達段階を見極めながら、無理のないスケジューリングに組み直していきましょうね』●(3)子どもに「遊びを教えない」勇気を!シュタイナー教育で忘れてはいけないのが、オイリュトミーやにじみ絵などの独特な遊び方。これらは子どもたちの感性を伸ばすためのアプローチ法ですが、家庭で取り入れるにはどうしたらいいでしょうか。『子どもの遊び方に自由を与えてあげましょう 。最近のママたちを見ていると、やり方が決まっているオモチャを与え、子どもが考える間もなく「ほら、これはこうやって遊ぶのよ」と教えてしまっている方が多いんですよね。中には「その遊び方は間違ってる」とお子さんを叱っている姿も。これでは、子どもたちの感性は育ちようがありません。何に興味を持ち、それをどうするかはお子さんに全て任せてあげましょう。口出ししないことは、ママたちにはちょっと勇気がいるかもしれません。でも、グッとこらえて見守っていると、子どもの思わぬ発想にこちらが驚かされることもよくありますよ』つまり、オイリュトミーなど有名な方法論を知って、その形だけをなぞっても意味がないということですね。そういった各方法論の裏側にある理念をよく理解し、無理のない形で実践していくことこそが重要なのでしょう。----------いかがでしたか?今回G先生に伺った「ゆるシュタイナー教育法」は、特別で特殊な子育て方法ではありませんでした。むしろ、わが国の昔ながらの子育てに通じるところが多くあったように感じます。生活に無理のない範囲で取り入れていくと、子どもたちの豊かな成長と自立を促すことができるのではないでしょうか。●文/パピマミ編集部●モデル/貴子(優くん、綾ちゃん)
2017年06月30日小学校教育に新たな波がおとずれます。2020年より英語学習を前倒しする「早期化」と、5年生からの英語教育が成績のつく科目としての「教科化」がスタートすることになりました。英語が必要な時代が来ているとはいえ、この2点について親たちはどう考えているのでしょうか?Q.小学校の英語教育「早期化」「教科化」、どう思う?1.賛成 72.6%2.反対 7.2%3.わからない・どちらともいえない 20.2%小学校の英語教育「早期化」「教科化」に賛成という声が72.6%と大多数という結果になりました。グローバル社会で活躍する人材を育成するためには英語は必須と考える親が多くいるようです。■日常会話くらいは英語で話せる人に日本にもどんどん外国人が来るようになりますし、これから大人になるまでに海外に行くこともあると思います。そんなときにも日常会話くらいは英語で話せるようになってほしいというのが親の希望。そのための教育なのであれば賛成という声が多数です。「世界的に必要なこと。他国は母国語と英語、両方教えるのが普通」(東京都 40代女性)「日本語的英語ではなく、英会話力を伸ばしてほしいと思っています。聞き取った英語を素直に口に出せるようになったら最高だと思います」(佐賀県 40代女性)「英語に早くから親しむという点ではいいと思います。ネイティブの先生と英会話を経験する授業なら、導入としてはいいかもしれませんね」(千葉県 50代女性)■日本人なのだから英語よりもまずは国語反対派の多数の意見は、英語教育の前に日本語教育を学ぶべきというもの。美しい日本語や漢字などをしっかり学んでから英語を学んでも遅くはないという声や、学校の教員の英語レベルが気になるという声もありました。「単純に教科が増えるとすれば、他の教科がおろそかになる。PCやタブレットを使うために漢字の読み書きができない子が増えている。英語に力を入れるまえにもっとやらなければいけない課題がある」(静岡県 40代男性)「それ以前に日本人として正しい日本語を身につけさせることの方が重要なのではないかと思うのは私だけでしょうか?」(神奈川県 50代女性)■英語の早期教育のメリットとは音や発音は小さいうちにやったほうが効率的であることはすでにわかっています。苦手意識を持つまえに、自然と英語に触れて、話すことで英語力がついていくのが理想的。それが果たして小学校教育でできるのかが問題のようです。「英語教育は早ければ早いほど、国語と同じように自然に覚えられる利点があります。しかし、小学校教員の英語力には課題があるのが現状。映像やタブレット端末などを使用して、小学生のうちに日常会話には困らないようになってほしいです」(神奈川県 40代女性)Q.小学校の英語教育「早期化」「教科化」、どう思う?アンケート回答数:6408件 ウーマンエキサイト×まちcomi調べ
2017年06月06日「子育てに取り入れるといいらしい」と耳にすることもあるモンテッソーリ教育が気になっているという方も多いのではないでしょうか。モンテッソーリとは、教具を使った「お仕事」(遊びの時間)や個別活動による自主性を重んじた教育活動が特徴の教育法のことです。保育所や幼稚園で取り入れられることもある“モンテッソーリ”がどんな教育方法なのか、家庭でも実践できるのか、など詳しくご紹介します。モンテッソーリとは? そもそもモンテッソーリとは、マリア・モンテッソーリ(1870〜1952年)というイタリア人女性医師が開発した教育方法のことです。「モンテッソーリメソッド」「モンテッソーリ教育」などさまざまな呼ばれ方をしますが、どれもマリア・モンテッソーリが提唱した教育方法のことを指しています。マリア・モンテッソーリは、女性医師として子どもと触れ合うなかで、ある物事に関して吸収力が大きくなる期間があることに気が付き、それを“敏感期”と呼んで注目し始めました。1907年にイタリアに「子どもの家」という保育施設を作り、子どもが本来もっている能力を適切な援助で引き出していくモンテッソーリ教育法を生み出しました。この教育法は、「子どもの発見」と呼ばれ、現在でもその考えを継承した教育を行う幼稚園や保育施設、学校は世界中に存在し高い評価を得ています。モンテッソーリ教育の目的 モンテッソーリ教育の主な目的は、子どもの自立にあります。モンテッソーリの教育法によって引き出していく自発的に行動できる力や考え学び続ける力などは自立によってかなえられるとされているためです。「子どもは自分で成長し発達する力をもって生まれてくる」ことがモンテッソーリの教育法の基本でもあります。そのため大人は“子どものサポート役として“援助”するだけで、子どもの自発的活動を妨げてはいけない”存在だとされています。これをマリア・モンテッソーリは「生命の援助」と呼び、いまでも大切な理念として根付いているのです。どんな方法で行うの? “ひとりでできるようになる”ために、環境を整えることと少しの援助を行うことが大人である親や先生には求められており、“子どもを見守る”ことが重要だとされているのがモンテッソーリの教育法です。自発的に活動できるよう、自由にやりたいことができるよう準備をすることが、“環境を整えること”です。その準備は、ただ教具と呼ばれるおもちゃなどを用意しておくだけでなく、成長過程に合わせた物を置くことや「やってみたいな」と思わせる物でなければなりません。大人は、あくまでその成長を援助する“人的環境要因”ではありますが、適切なサポートを行えるよう常に意識して子どもを見守っている必要があります。つまり、自由になんでも好きなようにさせるのではなく、そのとき個々人に必要だと思われる物を適切な時期に“自分で”選び取れるよう援助するのがモンテッソーリの教育方法なのです。モンテッソーリの特徴 モンテッソーリの教育法には、大きく分けて3つの特徴があります。モンテッソーリの特徴1.個別活動モンテッソーリといえば“個別活動”が大きな特徴です。集団で行動するためには、”だれか”に合わせて動かなければなりませんが、一人ひとり興味やそのとき必要としていることは異なります。そのためモンテッソーリの教育法では、個別活動を基本としています。個別活動が基本ではありますが、子ども同士が一緒に遊ぶことを禁じてはいるわけではありません。子どもたちが一緒に遊びたいという気持ちをもっていれば、それがその子どもたちの活動になります。大切なのは、“子どもが自主的に活動しているか”にあるため、「個別活動ばかりで友だちと遊ばせてもらえないのでは」という心配はいらないでしょう。モンテッソーリの特徴2.自発性を重んじる個別活動の前提でもありますが、モンテッソーリの教育法は“子どもの自発性を重んじる”ものです。自発的に「これがしたい」と考え行動できるようになることもモンテッソーリの目的のひとつであるため、大人(先生)は自発性を妨げないよう、環境を整えています。また、遊びのことを“お仕事”と呼んでいることも大きな特徴として覚えておきましょう。モンテッソーリの特徴3.集団生活をするときには縦割りが基本幼稚園や保育所、学校でモンテッソーリの教育法を取り入れるときには、“縦割り”でクラス編成を行います。これは、社会性や協調性を身につけるために、大体3歳程度の年齢幅でクラスをまとめているのも特徴のひとつです。幼稚園では3・4・5歳児が混ぜられた異年齢クラスになり、保育所では0・1・2歳児と3〜5歳児の2段階でクラス編成されるケースが多く見られます。モンテッソーリの教育法5分野って? モンテッソーリの教育法は、5つの分野にわけられています。それぞれに適した教具があり、発達に沿った教具のレベルも分けられていますが、“大人が考えたカリキュラムの順番通りに進めていく”のではなく個々人に合わせて活動していきます。モンテッソーリの教育法1.運動運動=身体を動かす体育、ではなく、日常生活を営むうえで必要な動きを身につける分野が運動です。“思った通りに身体を動かして、自分のことは自分でできるようになる”ことを目的としています。大人の真似をしたがる主に2〜3歳頃を運動の敏感期と呼び、自立心や独立心といった基本となる心を養う時期として、適切な環境や援助を行っていきます。モンテッソーリの教育法2.感覚モンテッソーリの教育法では、2〜4歳頃を“感覚の敏感期”と呼び、他者との比較から自我の芽生えを援助する時期と考えています。生活のなかで自然と“持ち物の比較”などから自分と他者との違いを感じ始めたら、比較をテーマとした感覚教具を用意し、“同じ・違う”といった仲間分けなどを理解できるように援助していきます。モンテッソーリの教育法3.言語子どもが言語を習得するときには、“物には名前がある”ことを認識し、“性質を表す言葉”があることに気づき、“物をつなげて考えられる”ようになるという段階を踏むというのがモンテッソーリ教育法の考え方です。言語習得の流れの援助を行うために、適切な時期に絵や文字のカード(教具)を使って、話す・読む・書く力を身に着けていくのが言語分野です。モンテッソーリの教育法4.算数量=具体的な物、を理解することから始まり、徐々に“抽象的・論理的”な物の考え方ができるように導いていくのが算数分野で、そのための教具は細かな段階に分けられています。あくまで難しい計算ができるようになるのは結果であり、まずは考え方を身につけていくことを、モンテッソーリの教育法では大切にしています。モンテッソーリの教育法5.文化他の4分野の集大成ともいえるのが“文化”です。基礎的な力が身についたところで、歴史・地理・音楽などから、“文化を学び吸収する力”をつけていく分野となっています。モンテッソーリの“教具”モンテッソーリの教育法では、“教具”と呼ばれる道具が使われています。モンテッソーリ教育のおもちゃと言われることもありますが、正式には教具です。時期や子どもの成長に合わせて選んだものを“環境”のひとつとして置き、子ども自身が自主的に手に取るようにしなければなりません。本来“教具”は、おもちゃでも教育のためのアイテムでもないという扱いなのですが、感覚的には、おもちゃと教育グッズの中間に位置しているような存在と考えていてもいいでしょう。大切なのは、その“教具”を使うことを目的とするのではなく、“子どもが自発的に教具を使って遊び(=お仕事をする)、成長や発達のサポートになっている”ことにあります。その点をしっかりと押さえたうえで、教具を取り入れるようにしましょう。モンテッソーリ教育には資格が必要? モンテッソーリの教育法を行うための資格やモンテッソーリ教育が受けられる場所をご紹介します。モンテッソーリ教育の資格厳密には、モンテッソーリ教育を行うために必要な資格はありません。民間資格がいくつかあり、就職時に“○○資格の取得”が求められる可能性はありますが、保育士や幼稚園・小学校の教諭免許とは異なり、“絶対になくてはいけない”というものではないのです。ただし、モンテッソーリの教育法は、通常の“保育・教育”の勉強だけではなく専門的に学んだほうがよい部分もあるため、モンテッソーリ教育を行うプロになりたいと思ったときには、民間資格を取得するのがおすすめです。民間資格が受けられる機関日本で初めてモンテッソーリ教育の教師養成校を設立した公益財団法人才能開発教育研究財団/日本モンテッソーリ教育綜合研究所の「モンテッソーリ教育教師養成通信教育講座卒業資格」 モンテッソーリ教育 教師養成通信教育講座 | 公益財団法人 日本モンテッソーリ教育綜合研究所 国際モンテッソーリ協会公認の一般社団法人モンテッソーリ教育研究会で認定される「ディプロマ資格」 モンテッソーリ教育研究会 モンテッソーリ教育を受けられる場所日本では、モンテッソーリの教育法を取り入れている保育所・幼稚園・学校に通うことで、モンテッソーリ教育を受けることができます。保育所や幼稚園は、各地域にモンテッソーリ教育を取り入れているところがあり、近隣で探すと見つかることが多いですが、小学校になると数が少なくなるため、小学校でもモンテッソーリの教育法を受けさせたいと考えている方は、事前にしっかり調べておくことをおすすめします。小学生になると、アフタースクールや習い事として、モンテッソーリに触れるパターンもあるので、学校が見つからないときにはそちらも検討してみましょう。家庭でモンテッソーリ教育を行うコツ家庭でもモンテッソーリ教育を行うことはできます。その際は、“手を出しすぎない”ことを意識するのがコツです。モンテッソーリのもっとも大きな特徴が“自発性・自立”です。ついつい家庭だと、見守りきれずに手や口を出したくなってしまいますが、大人は援助をするのみ、“見守る”ことを常に意識して過ごすようにしましょう。また、モンテッソーリの教具は“おもちゃ”として販売されています。一度にすべてをそろえるのは大変なので、気になったものだけを取り入れてみるのもおすすめです。特に感覚教具や算数の教具は、モンテッソーリならではな特徴を感じられるものも多いため、最初の一歩として購入する物にピッタリです。「買ったのだからやって!」ではなく、家のなかに置いておき子どもが自然と手に取れるようにして、モンテッソーリの教育法の基本を押さえたうえで取り入れるようにしましょう。<参考> モンテッソーリ教育研究会 公益財団法人 才能開発教育研究財団 日本モンテッソーリ教育綜合研究所 モンテッソーリ学芸大学子どもの家オフィシャルサイト Mirai Kindergarten モンテッソーリ教育
2017年01月12日こんにちは。子育て研究所代表の佐藤理香です。教育業界では、これまでの教科的な教育を超えて、プログラミング教育や表現力を高める教育など、数々の新しい取り組みが始められています。最近では、幼児段階での取り組みも多くみられるようになりました。今回は“感性教育”についてお伝えしたいと思います。●感性教育とは?“感性教育”とは、明確な定義はありませんが、子どもの感性を育む教育のことです。“感性を育てる”とは、ものの感じ方を育てる ことです。感性そのものに正解や間違いはありません。『Nikon』が行った「こどもの感性教育に関する調査」では、興味深いことがわかりました。約9割以上のママが「感性教育は重要である」と考えている一方で、7割以上が「感性がどのように伸びるかを知らない」と回答しているのです。これは、感性が可視化できないために、教育方法が難しく、成長実感を得にくい ことと関連しています。特に、幼児は言語の力(話し言葉、書き言葉)がまだ乏しく、感じたことを絵や創作物で表現できるほど巧緻性(器用さ)が発達していません。そのため、子どもが瞬発的に感じたこと、直感で感じたことを表現するのが難しいのです。教育の分野では、感性の重要性が指摘されるものの、伸ばし方は課題のひとつになっています。●感性の伸ばし方子どもの感性を伸ばすためにおススメの方法を3つご紹介します。●(1)五感で季節を感じる五感とは、視覚、触覚、味覚、聴覚、嗅覚です。これは経験したことに起因するため、一気に育てようと思ってもなかなか難しい感覚です。日々の生活の中でも、ちょっとしたことで感性は育ちます。四季折々に、自宅の周囲でも景色が変わります。「夏に緑だった葉っぱが今は黄色だね。この後、どんな色になるかな?」「あんなに暑かったのに、今は寒くてほっぺが赤くなるね」など、親が感じたことを子どもに声掛けしてみましょう。子どもも素直にいろいろと感じてくれますよ。●(2)生き物や植物を育てる生死を教えることは難しく、子ども自身が参加してみて初めて気づくことも多いです。おススメなのが、生き物や植物を育てること。マンションなどの住宅事情もありますので、必ずしも大きな生き物でなくてもいいのです。例えば公園で見つけたダンゴ虫を飼ってみる、ヒヤシンスを育ててみるなど、ちょっとした工夫で子どもの感性を伸ばすことができます。筆者の例として、金魚すくいでとった金魚を飼っていました。子どもは図鑑で調べ、一生懸命に世話をしていましたが、ほどなく死んでしまいました。もちろん大泣きで、お別れの言葉まで述べて、お墓を作り埋めました。悲しい現実ではありますが、命と対峙する というかけがえのない経験と感性を育めたと思います。●(3)一緒に食事を作る子どもが2歳くらいになると、ちぎる、割く、こねるなどの作業ができるようになります。徐々に包丁などの道具も使えるようになるので、親子で一緒に食事を作るのも効果的です。食材の色や形、切り口、感触に味、調理したときに変わっていく形や色。味の変化はまるで実験だと思います。合わせて、食材の生産などにも触れれば、子どもは一段上のものの感じ方を身につけると思います。----------幼児の感性を可視化するのは難しいとお伝えしました。最後に、筆者がやっている方法のひとつをご紹介します。筆者は子どもにお古のカメラを持たせて、好きなように撮影させています。子ども自身が撮影を通して、発見や感動を写真として記録できます。カメラを近づけたり離したりと好きなように操って、あちこち動き回り、新たな発見を促すこともできます。カメラは、子どもが五感で感じた好奇心や感動の瞬間を表出させる一つの手だて として有効です。親としても、子どもが感じている視点を写真として確認でき、アドバイスをしたり、認めたりして感性の成長に繋がります。何よりも、このようなコミュニケーションが、子どもの社会性を育み、感性の成長を後押しするのかもしれませんね。【参考リンク】・ニコンイメージングジャパン、「こどもの教育に関する意識調査」を発表 こどもの育て方について「感性」を重視する母親は73.5% | 株式会社ニコンイメージングジャパン()●ライター/佐藤理香(株)●モデル/藤本順子(風悟くん)、ココア
2016年11月24日●連載の目次は こちら から●「小学校受験って、どうなの?」特集も今回は最終回。早期英才教育は有効なの? という素朴な疑問を、幼児教育研究所柊会(ひいらぎかい)代表の浅木真里さんにぶつけてみた。■早期英才教育は有効なのか?「お友だちが文字を書けるようになった」「英語教室に通い始めた」そんな話を聞くと、「うちも何かしなきゃ!」と気持ちは急く。育脳やバイリンガル、早期英才教育といった言葉にも、無関心ではいられない。そこで、「早期英才教育は有効なの?」という素朴な疑問を、浅木さんにぶつけてみた。「私の回答としましては、『子どもへの接し方が好ましいものであれば有効。好ましくなければ、やらないほうが良い』ということです。お子さまが嫌々やるのであれば、早期教育は百害あって一利なしだと考えています」難関私立中学受験指導をしていた(1本目にリンク貼る)という経歴から、小学校受験が苦い経験となり、学業でつまづいてしまった生徒を数多く見てきたからこその思いなのだろう。■焦らないほうが、良い結果が出ている今回の取材を通じて、浅木さんがとても強調していたことは、「どうか、お母さま方、焦らないで欲しい」ということ。この記事を書いている私は息子の中学受験を体験したことがあるが、受験準備中は、「志望校に合格しないと、この子は(私は)、その先、どうなってしまうのだろう?」という気持ちになりがち。それが「合格しなければ!」となり、準備が思うように進まないと、「何かしなければ!」という、やみくもな焦燥感に繋がり、子どもをせっついてしまう。「すんなり合格を手にするお子さまなど、1人もいません。志望校に合格した先輩を見て、『志望校に合格して、うらやましい』と思われるかもしれませんが、そんな方でも必ず、苦しい時期を過ごされています。『焦らないで欲しい』と申し上げても、焦ってしまうお気持ちは、現場にいればよくわかります。けれども、私の経験から鑑みても、焦らないほうが、良い結果が出ていることが多いのです」(浅井さん)小学校受験は、対策期間は平均して1年~2年。親や指導者に怒られないために努力することで、何とか志望校には合格をする。けれども、そういった子どもたちのその後の学校生活は、苦しいものになりがちだそう。 ■大切なのは心の安定と自己肯定感「すべての学年のお子さまを見てきて、真に思うことは、大切なのは心の安定と自己肯定感です」(浅木さん)親の焦燥感から、嫌がっているにも関わらずに無理に課題をこなすことを強いられ、、何とか合格を手にしても、子どもの心には大きな傷が残る。不合格だったらなおさらだ。それが、子どもが自己肯定感を持てない原因になってしまうこともよくあることだという。思春期に入っても自己肯定感が不足し、心が安定していない子どもは、成績が上がるまでに本当に時間がかかる。また学年が上がるほど、親も焦りを感じてしまい、子どもの心が満たされ自主的に努力するようになるまで待つことができないし、親子関係の立て直しも難しくなる。「そうならないために、幼少期に健全な親子関係を育んで欲しい、そのためにお子さまに接するお母さまのサポートにも力をいれております」(浅木さん)■子どもの人生を長い目で考えてみて欲しい「つい子どもを叱り過ぎてしまうママに伝えたいこと」(リンク貼る)でも記事にしたが、現代は子育ての負荷がママに集中してしまい、追いつめられた気分になりやすい。だからこそ、私たちは「そういう時代に子育てをしている」ということを、きちんと意識する必要がある。小学校受験をするとなると、ママ、あるいはパパたちは、「私が頑張らなければ!」とより一層、自分を追い込んでしまうこともあるだろう。私自身、「中学受験ママ」をやっているが、悲しいかな、すぐにテンパってしまう。最近、そんなときは浅木さんが取材で話してくれたことを思い出すようにしている。「小学校受験で花開く子もいれば、中学校受験や高校受験で花開く子もいます。子どものモチベーションを含めた適切なサポートができるよう、どうか子どもの人生を長い目で考えてみてあげてください。そして、焦ってしまうということは、それだけ真剣にお子様のことを考えていること。立派に母親業をこなしている自分をまずは認めてあげてください」受験は、親子にとってひとつの試練。でも、それを乗り越えた先には大輪の花が咲くと信じて、ゆったりと構えていられる親でありたいものだ。今回取材を受けてくださった浅木真里さんの著書『 名門小学校受験 合格する「家族力」 (浅木真理・著/エール出版社)』●浅木真里1981年、東京都生まれ。関西学院大学総合政策学部卒業。灘、ラ・サールなどの難関中学、医学部受験指導を行う学習塾の設立に携わる。名古屋在住時より、慶応幼稚舎、早実、雙葉、暁星小学校などの難関校への圧倒的な指導力の高さから指導依頼が絶えず、東京で小学受験指導を行う。その後、幼少期の母子関係の重要性を痛感し、幼児教育研究所柊会を文京区に設立。
2016年07月27日投資教育先進国といわれるアメリカでは、子どものころからお金について学ぶ機会が多いのをご存じでしょうか。 幼稚園から高校までの義務教育でお金にまつわることを学習するのはあたりまえ。お金にシビアなアメリカならではの、子どものマネー教育について紹介します。■ローン大国アメリカアメリカ人はお金にシビアだといわれます。それはクレジットカード、ローン大国であることが影響しています。健康保険や医療費もほかの国と比べてかなり高額。個人がしっかりファイナンシャルプランを身につけていないと簡単に破産してしまう社会です。厳しい社会のなかで財産を得て資本主義社会のなかで勝ち残っていくために、投資に関する知識を深める人も多いのです。そんななか、幼稚園から子どもの年齢に応じてお金に関する教育が行われています。親からお金を増やすための株式投資などの知識を得るケースもめずらしくありません。■日本でマネー教育をしない理由一方、日本では、子どもがお金の話をするのはあまりよくないという風潮があります。株式投資はリスクのあることだと敬遠する人も多く、なかなか学ぶ機会がないのが現状です。考えられる理由としては、貯金文化が定着していることがあげられます。堅実にコツコツためる、まじめな日本人の気質ともいえるでしょう。■おこづかい制のメリットみなさんは子どもにお金を管理させていますか? 将来の金銭感覚を養っておくためにも、早めにお金に関する知識を身につけることが大事です。さまざまな考え方があるものの、たとえば、定期的におこづかいをあげることで、子どもは自分のお金を管理し、計画的に使うことを学べます。おこづかい制にするか悩んでいる方は検討してみてください。また、お手伝いの報酬としてお金をあげるのも方法のひとつです。自分の労働によってお金を得ることができ、何もしなければお金を得られないという仕組みを学べます。お金を計画的に使う感覚は、将来役に立ちます。子どもが大きくなったら、家庭の予算立てに参加させてみるといいかもしれません。
2016年07月16日子どもを授かると、親としていちばん最初に考えるのが「教育費の準備」ですよね。できる範囲で希望の教育を受けさせてあげたい。親ならば誰もが思います。そこで最初に検討されるのは「学資保険」ではないでしょうか?学資保険は、いろいろある生命保険のなかでは、比較的好印象な保険ではないかと思います。しかし、この学資保険、本当に教育費の準備になるのでしょうか?なぜ日本人が学資保険に対して好印象なのかといえば、学資保険が積立代わりだと思っているからでしょう。■学資保険でいくら戻ってくるのか計算すべしその昔、郵便局で学資保険に入ると、満期の時に倍ぐらいになって戻ってきた時代がありました。インフレ率等を考えてきても相当な戻り率です(そのぶん住宅ローン金利も高かったので、差し引きしてどれくらい恩恵を受けている人がいるかは微妙ですが)。そのイメージがついてはなれないのか、「学資保険は得だ」と思ってしまうようです。しかし実は、ご相談に見える方の実の70%以上は、得にならない学資保険に入っているといったら、みなさん驚かれるのではないでしょうか。もしすでに学資保険に加入しているのであれば、一度計算してみてください。「いくら払って」「いくらの満期で戻ってくるのか」を。210万円払って、200万円の満期なんてケースは結構あります。なかには、払った以上に戻ってこないことをわかった上で加入している人もいるかもしれません。そんな人は決まって、「保険がついているから仕方がない」なんていい方をします。たしかに、学資保険・こども保険という名称の保険のなかに、育英年金などの保険機能がついているものもあります。学資保険払込中に契約者(ほとんどのケースで父親)が死亡した場合に遺族に教育費の援助ということで育英年金が支払われるという内容です。内容の話を聞くと、とってもいいような気がします。しかし、よーく考えてください。なぜなら、教育費等必要な保障額は、ご主人の生命保険できっちり計算してリスクヘッジさせてあるはずです。■200万円もらえる学資保険じゃないとダメつまり、わざわざ学資保険でプラスしてその部分にお金を払う必要はないはずなのです。その他に、子どもの医療保険がついていることを理由にあげられる方が多いのですが、それもいかがなものでしょうか?乳幼児医療制度が整っている今、ある一定の年齢まで、医療費は無料です。自治体によって違いますが、長いところですと中学校卒業するまで、医療費無料なんていう自治体もあるほどです。そのなかで、どれだけの保険料をそこに払うのが適当なのか、考える必要がありそうです。学資保険は、純粋の貯蓄であるべきではないかと思います。180万円ぐらいの払い込みで200万円の満期がもらえる。最低でもこれくらいでないと、月々積立預金をしたほうがマシなことになってしまうのではないでしょうか?現段階で、払ったより戻ってくる金額が少ない学資保険に入っている方は、がっかりしてしまったかもしれません。でも、あきらめずに、計算することをお勧めします。現在加入中の学資保険を解約すると、いくら損をするのか。そのことについて計算するのです。ほとんどのケースで保険の途中解約は損が出ます。しかし、いまやめた損のほうが、満期まで払い続けたときの損にくらべて少ない場合は、思い切って解約をすることをお勧めします。その上で、貯蓄性の高い学資保険に入りなおして損が少しでも埋まるのであれば、入りなおしを検討してみてもいいのかもしれません。(文/ファイナンシャルプランナー・岡崎充輝)
2016年07月05日小中学校での教育内容が、いわゆる“ゆとり教育”として行われたのが2002〜2010年度。この教育を受けた世代を広く“ゆとり世代”と呼びますが、いろいろな面で批判の対象とされることが多いのはみなさんもご存知の通りです。学力だけにとどまらず、「ゆとりだから……」という言葉で人間性まで否定されかねないこの問題。今回はパピマミ読者の皆さんに「ゆとり教育で問題だったと思うこと」 についてアンケートを実施しましたので、その結果を発表したいと思います。同時に行った『ゆとり教育で評価できたところは?』というアンケートでは、「デメリットしかなかった」という回答が半数近くを占めたようですが、いったい何が問題と感じられているのでしょうか。●ゆとり教育で問題だったと思うことは?・1位:学力の低下……23%(23人)・2位:競争意識の低下……19%(19人)・3位:コミュニケーション能力の低下……16%(16人)・4位:とくに問題はなかったと思う……13%(13人)・5位:自主性の低下……11%(11人)・同率6位:精神年齢の低下……10%(10人)・同率6位:協調性の低下……10%(10人)※有効回答者数:102人/集計期間:2016年6月20日〜2016年6月21日(パピマミ調べ)●「学力の低下」がトップという結果に『ゆとり教育中に行われた学習調査では、日本の順位が下がってましたよね。勉強なんてやったぶんだけ伸びるんだから、学習時間が減ればそういう結果になるのは当然のことでしょう』(40代パパ)『思考力を鍛えるための学習を増やすといっても、それらしい成果があったとは思えませんね。大学受験なんかも結局は暗記勝負じゃないですか。遠回りしただけのように思えます』(30代ママ)最も問題だったと感じられているのは、やはり学習面。OECDが行っている生徒の学習到達度調査では、ゆとり教育中の日本の点数低下が顕著となり、教育の見直しに着手するきっかけともなりました。知識を暗記する詰め込み型の教育から脱却するためのゆとり教育で、“総合的な学習”などの思考力を付けるための教育が推進されたものの、目に見える結果が出たとは言いづらい でしょう。脱ゆとり教育を果たした現在の教科書は、当時より4割ほど分厚くなっていると言われています。●次いで「競争意識の低下」がランクイン『運動会の徒競走で、手をつないでゴールすることがあるなんて本当なんですかね?いくらみんな平等にって言ったって、さすがにそれはやりすぎだと思いますよ』(40代パパ)『何でもかんでも優劣をつければいいってもんじゃないけど、競い合うことを良しとしない環境では、育たなくなるものもあるのかもしれませんね』(20代ママ)実際にゆとり教育を受けた20代の人たちからも、競争意識の低下を招いたことに対する批判が聞かれました。人と競い合うからこそ生まれる、「悔しい!」や「勝ちたい!」という強い気持ちは、ゆとり教育の中では育ちにくいと言えるかもしれません。さらに、競争意識がないことから「覇気がない」と思われる ことも多いようですが、決して不真面目というわけではなく、自分のやるべきことを黙々とこなすことができる特徴を持ちます。●コミュニケーション能力にまで影響『話題が合わないっていうだけじゃなく、人と交流することを避けているような印象があります。四六時中スマホを見て、人と会話する楽しさを知らないんじゃないかと思いますね』(40代ママ)『ゆとりってのは、勉強だけじゃなくて会話もできなくなっちゃったのかね。毎年新入社員が入ってくるけど、声は小さいし何言ってるのかわからない。会社の飲み会を断るやつなんて見たのは、最近になってからだよ』(50代パパ)新入社員と上司が噛み合わない“ゆとりエピソード”を聞くことは、珍しいものではなくなりました。プロセスを重視する教育を受けてきたことから、頑張ったことよりも結果が求められる仕事の場 では認められづらいこともあるようです。この他、怒られ慣れていなかったり、積極性に乏しかったりすることで、対人関係が苦手だと感じさせてしまうこともあります。仕事よりもプライベートを優先させ、会社の人間とは距離を保とう とするのもゆとり世代の特徴と言えます。----------いかがでしたか?実際に、ゆとり世代と言われる人たちの上の世代からすると、信じられないような価値観を持った若者に遭遇することもあるかもしれません。しかし、それは柔軟な思考によって生まれた新たな考え方というだけで、批判されることなのかは疑問でもあります。お互いの違いを認め合い、それぞれの良さを高め合っていくような関係を築くことが最適と言えるのではないでしょうか。【参考リンク】・【アンケート結果(1位〜6位)】ゆとり教育で問題だったと思うことは?()●文/パピマミ編集部
2016年06月26日こんにちは、ライターの渦マキです。近年、耳にするようになったフィンランドの教育“フィンランド・メソッド” 。どのような内容なのか、そして日本の教育現場においてフィンランドを見習うことはできるのかを考えてみたいと思います。●2000年に入って注目されはじめたフィンランドの教育2000年に入って、『OECD(経済協力開発機構)』の学習到達度調査『PISA』でフィンランドが上位に入ったことを機に、“フィンランド・メソッド”と呼ばれるようになり、フィンランドは教育先進国 として注目されるようになりました。しかしながら、実際のところフィンランドにおいては、“フィンランド・メソッド”という教育法は存在しません。『PISA』の結果に衝撃を受けた教育関係者たちがそのように呼び始めただけのようです。●フィンランド教育で注目すべき点●(1)国をあげての教育制度の改革「今、不況の中で一番投資が必要なものは子どもの教育である」という意見の教育大臣指揮のもと、教育改革が始められました。そこには企業への投資よりも、これから成長して行く子どもたちへの投資が最も有効だ という理念があります。授業料が小学校から大学まで無料だそうです。●(2)学校の順位付けがない(学校間のレベルの差がない)フィンランドの基礎学校は、6年間の初等教育と3年間の中等教育の9年一貫制 。卒業後は全員が進学資格をもっています。卒業後は、入学試験などは行わずに後期中等教育(高校か職業専門校)に進むことができます。基礎学校での評価で学校が決められます。また、学校に格差がない ので、子どもたちは大抵は地元の学校に通います。さらに、地域の格差ができにくい環境作りがされています。成績が本意ではなかった場合、10年生として無料で教育を受けることができます。●(3)教師の質が高い日本のように大学の教育学部を卒業し、教育職員検定に合格した者が教師になれるといったものではありません。大学で専門教科を学び、その後教師用のトレーニングを受け、特定の修士号を取得しなければ教師にはなれません。教師になったら、教材や授業のカリキュラムを独自に作るということも全て任され、教科書も教師が選ぶという徹底ぶりです。教師への全幅の信頼がなければ、こうした権利は与えられないのではないでしょうか。●(4)学習に遅れが生じる子どもは授業の前後で補習を行う教え合ったり、話し合ったりすることで子どもたちに協調性を育ませる。クラスの学習についていけない子どもに関しては、授業が始まる前後に補習で補います。教師の采配でフレキシブルにクラスを能力によってグループ分けして授業をすすめていきます。たとえば読み書きが苦手な子どもたちを教師だけではなく、それを得意とする子どもたちにも協力してもらって同じレベルに伸ばしていきます。クラスも少人数制です。子どもたちの協調性も培います。●日本でフィンランド式教育法は有効か日本でフィンランドの教育体制を見習い、同じように変えて行くことはできるのでしょうか?フィンランドの教育では、学習は大切なもの。しかし、その前に人間としての成長が最も大切なことだと社会全体が認識しています。それには子どもに十分な“遊び時間” を与えることが重要だと考えられています。日本における学歴社会では、学校での勉強時間の他にも塾などで子どもの自由時間は減って行くことになります。「いい大学を出て、いい会社に入社する」といった学歴信仰が子どもにとって本当に幸せなのかをよく考え直してみる時期なのかもしれません。現在の日本の社会を考えてみると、フィンランドのような教育体制を目指すことは今は難しいかもしれませんね。日本も国をあげて子どもの教育に投資していかなければ、将来国家全体に関わってくるという認識が求められます。【参考文献】・『フィンランドの教育力ーなぜ、PISAで学力世界一になったのか』リッカ・パッカラ(著)●ライター/渦マキ(フリーライター)
2016年06月16日音楽教育が、子供の情緒や感受性、社会性や知能の発達にとても良い影響を及ぼすことは、すでに広く知られている事実です。また、子供たちが音楽を集中して聞くことで、言語を聞き取る能力もアップし、語彙力や語学力がつきやすくなるとも言われており、昨今ますます幼児のための音楽教室の人気があがっているようです。「音楽教室に通わせたいけれど、経済的な事情や、時間的な問題で難しい」というご家庭は、ぜひ家庭で音楽教育をしてみてはいかがでしょうか。今回は、家庭でもできる音楽教育についてご紹介したいと思います。つけっぱなしのテレビを消して、良い音楽を聞かせよう音楽教育というと楽譜を読んだり、楽器を弾いたりすることを想像しますが、 幼児期の子供にはまだまだ難しいもの。さらに楽器を演奏するにも、手が小さすぎますよね。ですから、乳幼児期はよい音楽をたくさん聞かせて、「耳つくり」をしてあげることが最も重要な音楽教育なのです。普段、リビングで子供と過ごすときなど、テレビをつけっぱなしにしているママも多いかもしれませんが、これからはテレビの代わりに良い音楽を流してみませんか。では、どんな音楽が子供にとって「良い音楽」なのでしょうか。クラシック音楽やジャズ・ポピュラー・日本の伝統音楽・童謡など、音楽といってもさまざまなジャンルがあります。もちろん、どのジャンルにもすばらしい音楽は存在していますが、子供におすすめなのが、それぞれの国の歴史とともに、長く生き続けてきたような音楽です。いくら流行しているとしても、機械的な音楽では、子供の想像力や情緒を育てることは難しいのです。手始めに、ママやパパが小さいころから聞いていた日本の昔ながらの童謡や、モーツアルトのクラシックなどの歴史ある音楽を選んで、部屋でゆっくりするときや、食事中のBGMとして流してみませんか?日常生活や遊びの中に音楽に取り入れる音楽教室ではなく、家庭で音楽教育をするメリットは、遊びや生活の一部として自然に音楽に親しめる点ではないでしょうか。子供が遊んでいるときに音楽を流してあげていると、無意識に子供の心に音楽が刻まれていきます。他にも食事中、寝かしつけの際、朝起きるときなど、その状況に相応しい音楽を選んで、自然な形で生活に取り入れていきましょう。また、子供が元気のないとき、イライラしているときは、まずは静かな音楽を流し、気持ちを落ち着けてから、活発な音楽を流すようにすると、子供たちの気持ちが明るくなったり いらだちをやわらげたりする効果があるとも言われています。このように、子供の気分を変えたり、気を紛らわせたりする手段として音楽を使ってみても良いでしょう。家族で一緒に音楽を楽しもう!子供の情緒や知能の発達に役に立つからと、一方的に子供に音楽環境を与えるだけでは、家庭での音楽教育は物足りないものになってしまいます。大切なのは、ママやパパの心にも、音楽を楽しむ余裕を持ってもらうことなのです。親子一緒に、童謡を歌ったり、音楽を聞きながらリズムを取ったりして、「音楽は楽しいものだ!」と子供が思えるようにしてあげましょう。ママやパパがピアノなどの楽器が弾けるのであれば、童謡やクラシックを演奏して子供に聴かせてあげることができますが、楽器が苦手だったとしてもハーモニカや鈴など、かんたんに演奏できる楽器を用いて、家族で歌いながら合奏するのもおすすめです。また「とんとんとんとんひげじいさん」や「いとまきまき」など、子供たちが大好きな手遊び歌を一緒に歌ったり、音楽に合わせて飛んだり跳ねたりすることも、立派な音楽教育です。このように、家族で音楽に親しみ、楽しんでいるという環境こそが、子供の音楽的感受性を育ててくれるのです。いかがでしたか?音楽が子供の心や脳に良い影響を及ぼすからといって、一方的に楽器を与えたり、子供が嫌がる音楽を聞かせようとしたりするなど、やみくもに「音楽」を押しつけることはやめましょう。子供たちが音楽に親しみを感じ、楽しめるようになってこそ、音楽が子供に良い影響を与えてくれるのです。まずは、親子で音楽を楽しみながら、子供が音楽に興味が持てるような環境づくりから始めてみましょう!
2016年06月08日楽天銀行は4月1日、「楽天銀行教育ローン」の提携大学として、新たに早稲田大学を追加した。○優遇金利で教育ローンが利用できる楽天銀行が提供する「楽天銀行教育ローン」は、提携大学に優遇金利を設定している。このたび、新たに早稲田大学が提携校となり、同大学に入学を予定している人または在学生が優遇金利の対象となる。なお、早稲田大学の関連校として、早稲田大学高等学院、早稲田大学本庄高等学院、早稲田大学高等学院中学部、早稲田大学芸術学校についても優遇金利を設定。提携大学は、東京理科大学、明治大学(在校生のみ)、日本大学芸術学部などがあり、早稲田大学で24校目となる。楽天銀行によると「提携大学の優遇金利の数値は開示していないが、提携大学以外の教育ローンの金利は、4月4日現在、固定で年3.900%、変動で年3.250%。提携校はこの数値よりは低くなる」とコメントしている。「楽天銀行教育ローン」の申し込みは、楽天銀行ホームページの申し込みフォームから入力する形式となっている。必要書類はスマートフォンのカメラで撮影し、「楽天銀行アプリ」で送付。申し込みから最短で翌営業日に融資する。
2016年04月04日楽天銀行は3月8日、東京理科大学と「楽天銀行教育ローン」の提携を開始したと発表した。○優遇金利で教育ローンが利用できる楽天銀行が提供する「楽天銀行教育ローン」では、提携大学に優遇金利を設定。このたび、新たに東京理科大学または諏訪東京理科大学が提携校となり、両校に入学を予定している人もしくは在校生は優遇金利の対象となる。なお提携は、東京理科大学で23校目となる。楽天銀行によると「提携大学の優遇金利の数値は開示していないが、提携大学以外の教育ローンの金利は、9日現在、固定で年3.90%、変動で年3.277%。提携校はこの数値よりは低くなる」とコメントしている。「楽天銀行教育ローン」の申し込みは、楽天銀行ホームページの申し込みフォームから入力する形式となっている。必要書類はスマートフォンのカメラで撮影し、「楽天銀行アプリ」で送付。申し込みから最短で翌営業日に融資する。
2016年03月11日人工知能を活用することで英語教育を可能としたロボット「Musio」の開発を手がけるAKAは2月5日、成基およびGLOBAL VISIONの2社と 「教育効果の実証実験並びに教材開発実施に関する協力覚書(MOU:Memorandum of Understanding)」を締結したと発表した。今回のMOUは、2016年6月に予定しているMusioの正式販売前に成基およびGLOBAL VISIONが日本で蓄積してきた英語教育に関する知見やノウハウをもとに、 Musioを日本の英語教育向けに最適化していくことを目指したもの。具体的には、 成基が運営する英語学童教室「GKC(グローバルキッズ倶楽部)」ならびに個別指導塾「ゴールフリー」などにおけるMusioのパイロット導入および実証実験を通じて、 Musioを活用したより効果的な学習方法を開発するとしている。 また GLOBAL VISIONは、 実証実験で得られた知見をもとにAKAと共に英語学習コンテンツの開発を行い、同社のネットワークを通してMusioを公的・私的教育的機関へ販売する予定としている。なお、MusioはすでにAKAのWebサイトにて予約受付を開始している。
2016年02月06日モンテッソーリ教育は、シュタイナー法と並び「世界2大幼児教育法」と称される教育法です。根底にあるのは、子どもの「敏感期」がどういうものかを知り(→知る)、子どもをきちんと観察し(→見守る)、子どもに適切に声がけ、働きかけをする(→ときどき助ける)という子育てメソッド。欧米で実績のある手段なのだそうです。『知る、見守る、ときどき助けるモンテッソーリ流「自分でできる子」の育て方』(神成美輝著、百枝義雄監修)は、そんなモンテッソーリ教育を子育てに取り入れるためのコツを紹介した書籍。3章「『観察→発見→見守る』から始まる、今すぐできる10のこと」から、要点を引き出してみましょう。■1:観察する観察の目的は、子どもの「興味の中心」を見つけること。たとえば電車の名前をおぼえるのが好きだった子は、そこから、駅、地図、そこで働く人など、興味を広げていくもの。つまり子どもの興味の中心さえ見つけることができれば、そこから広がりを得ることができるということです。そこで、まずは子どもがなにに本当に興味があるのか、じっくり観察してみることが大切だと著者はいいます。■2:自由に選択させる「~しなさい」と親が決めたことをさせるだけでは、子どももやる気を失うもの。そうではなく、大切なのは「選択肢」を与え、判断力を育むこと。具体的には、小さいうちは「2択」。大きくなるにつれ、選択肢の数を増やしていくといいそうです。選択するという行動は、考える力につながるもの。なにかの困難にぶつかったときにも、「どうすればいいのだろう」と考えることができるようになるわけです。■3:見守り、挑戦させる子どもの方から「手伝って」「助けて」というサインを見せるまでは、大人はじっと待った方がいいのだと著者はいいます。なぜなら失敗をして、新たなやり方を見つける、もう一回最初からやってみるというようなことを繰り返すことによって、子どもは自分でいちばんいい方法を見つけ出すことができるから。「教えない教え」によって、やる気と自信、気づきの機会を与えるべきだということです。だからこそ、子どもの方から「手伝って」「助けて」のサインを見せるまでは、大人はじっと待った方がいいのだと著者はいいます。■4:ゆっくり見せる子どもにとって、大人の動きは早送りのDVDを見ているようなもの。普通のスピードでなにかを教えたとしても、まったくついていくことができないのだそうです。また子どもは、手と耳を同時に働かせることが苦手。口で説明をしながらなにかを教えても、混乱するばかりだといいます。子どもの動き方を教えるときには、(1)子どもがわかるように、ゆっくり見せる。(2)見せるときと聴かせるときを区別する。言葉での説明を同時にしない。ということを意識すべき。■5:子どもを待つ大人から見て、子どものペースが「のんびり」に見えたとしても、子どもは大人が思っている以上に考えているもの。順番を守ったり、習慣にこだわったりするなど、子どものなかには「厳しい秩序」があるので、そう簡単には進められないということです。そこで待ち時間は、「考える力」が伸びる時間であると心得ることが大切。■6:察するのをやめるお茶がほしいと目で訴えれば、なにもいわなくても用意してあげるなど、子どもの気持ちを察して先回りして動くことが多いのが大人。でも「察してしまう」ことが、意思を自分で伝える訓練の妨げになっているとか。知らんぷりをすることも、「伝える力」を伸ばすものであるということ。■7:ルールを設ける自由のなかに、ルールを持たせることも大切。きちんとルールがあり、それを破ると楽しめなかったり、トラブルになったりするということが学べるわけです。大切なのは、ルールをきちんと伝え、あとは見守ること。■8:オーバーにほめない子どもがなにかを「できた」と伝えてきたとき、大人は「やった~。すごいね~」とオーバーにほめてしまいがち。しかし子どもは何度も失敗してようやくできるようになったので、「これだけ練習したんだから、できて当たり前」「そんなにすごくはない」と思っているのだとか。しかし子どもは、「ほめられる」より「認められたい」もの。そこで、オーバーにほめずに、認めてあげることが大切だといいます。■9:共感する1歳半~3歳くらいまでの子どもは、なんでも「イヤイヤ」というイヤイヤ期。そんなときの対処法のひとつは、「イヤなのね。でも、いまから○○するからお片づけしよう」というように、“やりたくない気持ち”を受け入れることが大切。うれしいことも、イヤなことも共感することで、子どもとの心の距離がぐっと近くなり、「チャレンジ精神」が向上するそうです。■10:失敗させる子どもは失敗しながら多くのことを学ぶもの。だからこそ、間違っているときに教えてしまうのではなく、あえて失敗を「見せる」勇気が学力向上につながるのだと著者はいいます。*これらはほんの一例で、他にも「知る、見守る、ときどき助ける」ためにおぼえておきたいことが満載。子育てに四苦八苦している方は必読です。(文/書評家・印南敦史)【参考】※神成美輝(2015)『知る、見守る、ときどき助けるモンテッソーリ流「自分でできる子」の育て方』日本実業出版社
2015年12月05日ドスパラとデジカは20日、PCゲームのダウンロード販売とSteamキーの販売を行なうサイト「Gameliner」を開始した。「Gameliner」は、日本ユーザー向けに最適化されたPCゲーム販売サイト。タイトル購入はゲームデータのダウンロードもしくはSteamキーの形で配布され、支払いはクレジットカード、コンビニ支払い、銀行振込が選択できる。なお、Steamキーを利用するゲームをプレイするには、PCゲームのダウンロード販売プラットフォーム「Steam」から、Steamクライアントのインストールが必要となる。オープン時のラインナップは、シューティングゲーム「虫姫さま」や、RPG「Skyborn」、FPS「BioShock」など、国内外の約50タイトルを用意。今後ラインナップを増やしていくほか、ジャンル別の特設ページ、ドスパラ製ゲーミングPCごとのおすすめタイトルなど、国内PCゲームユーザーが使いやすい販売サイトを目指すとしている。
2015年11月20日「自分で考える力を養う」ことが教育の目標として掲げられ、欧米の教育が脚光を浴びています。そのための効果的な学習について、フランスやアメリカの例を取って、以下にまとめてみました。他人からの学びこそが、すべての基礎自分で考える力を養うためにまず重要なことは、「他人から学ぶ」こと。自分で考えるためには材料が必要であり、そのほとんどは他人から生み出される知識です。ごくごく一部の天才的なひらめきを除いて、新たなアイデアや発想、イノベーションのほとんどは、先人による知識の蓄積から学んだことが土台にあるといいます。そのため、アメリカの大学では学生に専攻分野で必読書となるものを徹底的に読み込ませ、論文を書かせます。週に1,000ページぐらい読むのは当たり前で、ほぼ毎週、何本も論文を書きます。読んで、書いて、読んで、書いてを繰り返すことで、先人が蓄積した知識を十二分に吸収し、それについて考え抜いた後で、ようやく自分で新たなアイデアを生み出すことができるようになると考えるからです。フランスでも同様に、大学への入学資格となるバカロレアは論述試験となりますが、これまで学んできたことを基にして自分の考えを理論的に展開する力が問われます。特に哲学の試験では、教科書をはじめ、数々の哲学書に書かれている内容を上手く整理し、最後に自分の考えを述べるようにしないと、高得点は得られないといわれています。実際に書いてみることが最良のトレーニング学びを基に自分の考えを深化させる上で最も確実な方法は、「書くこと」。自分の頭の中だけで整理してまとめることができる人も中にはいますが、ほとんどの人は、書いているうちに思考が深まり、考えがまとまるようです。書き始めると、論旨の展開や表現にも配慮するようになります。書くからには自己満足で終わらず、相手に理解して納得してもらいたいもの。特に、試験で高得点を得ようと思うと、学んだことを単に列記するだけではなく、重要な点をしっかりハイライトし、説得的に述べることがマストです。アメリカやフランスをはじめ、欧米の学校の試験は、ほとんどが論述式です。正しい回答を得ることよりも、それに到達するプロセス、つまり思考のプロセスを見ることが重要だと考えるからです。世の中には回答のない問題が山積みです。正しい答えが存在しない中、自分で回答を導き出すには、思考のプロセスが試されます。そして、最終的に正しい考えとして世の中の人々に受け入れられるためには、周囲が納得してくれるよう自分で説得していかねばらないからです。このように見ていくと、読書などを通じて、まずは「他人の考えについて学ぶこと」が重要であり、それを踏まえて、「自分の考えを説得的に述べることができるようになること」こそ、教育の集大成であり、「考える力を養う」ことであるということがわかります。(タベ真美)
2015年10月10日武蔵野銀行は23日、顧客の様々な教育資金ニーズに対応するため「教育サポートキャンペーン」を開始した。○一定の条件を満たすと通常標準金利から年1.40%の金利を差し引きする「教育サポートキャンペーン」は、2016年4月30日までのキャンペーン期間中に「むさしの教育ローン」または「プレミアム教育ローン」を申込みをした顧客(申し込み方法の条件あり)が、一定の条件を満たした場合、通常標準金利から年1.40%の金利を差し引きするとしている。今後も武蔵野銀行は、顧客へのより一層のサービス向上に努めていくとしている。
2015年07月27日20世紀初頭、オーストリアの神秘思想家、ルドルフ・シュタイナーが考案した、自由と芸術、そして創作を基調にした教育が「シュタイナー教育」です。近年、日本では、教育熱心な親御さんたちが注目している、オルタナティブ教育といわれるジャンルの1つです。現在、シュタイナー教育を行っている学校は、日本で8校。全世界では91ヵ国、1,000校以上に及ぶそうです(2015年4月時点)。今回はそんな世界に広がるシュタイナー教育の中から、注目のシュタイナー教育校を4校ご紹介します。■世界のシュタイナースクール(1)San francisco Waldorf school (北アメリカ、サンフランシスコ)カリフォルニア州は、全米でもっとも公的資金によるシュタイナー教育を行っている学校が存在している、オルタナティブ教育が盛んなエリアです。その中で35年間の歴史が在る、サンフランシスコ・ウォドルフ・スクールは、幼稚園から高校までウォドルフ教育を一貫して行っている、北アメリカで一番大きな私立のシュタイナースクールです。芸術や実践を重視するシュタイナー教育は、いわゆる一般的な教育を行っている学校との学力の差についてしばしば話題になりますが、サンフランシスコ・ウォドルフ・スクールは、Western Association of Schools and Colleges (WASC)(※)にも認定されていて、それぞれの学年でしっかり学力も学べる学校です。 (※)WASCは、アメリカに本部がある教育認定機関。WASCの認定資格は、世界的な資格として有用とされ、WASC認定校で12年の課程を修了した18歳以上の者は大学入学資格あり=高等学校を卒業した者と同等以上の学力があると認められています。■世界のシュタイナースクール(2)Panyotai Waldorf School(タイ、バンコク)タイで一番初めに設立されたシュタイナースクールです。創設者である Porn Panosot医師が、自分の子どもを通わせたいと思う学校がなかったため、「いっそのこと自分で学校をつくってしまえ」と考えたことが、設立の理由の1つです。 Porn Panosot医師は、その後、医者を辞めて、アメリカまでシュタイナー教員の資格を取りに行き、1996年にPanyotai Waldorf School学校が開校されました。Panyotai Waldorf Schoolは学校法人認定校であり、タイ国内では、国内の有名大学のほか、海外の有名大学に進学する率がとても高い学校としても知名度があります。現在は、定員がいっぱいの状態。長いウェイティングリストに名を連ねなければ入学できない人気校です。 ■世界のシュタイナースクール(3)Rudolf-Steiner-Schule Schwabing (ドイツ、ミュンヘン)シュタイナー教育の生みの親ルドルフ・シュタイナーの出身国であるドイツ。1970年代に、日本に初めて「シュタイナー教育」を紹介した、子安美知子氏の著書「ミュンヘンの小学生」で、著者の娘さんが通っていた学校がRudolf-Steiner-Schule Schwabingです。系列校に、高等教育まで学べるRudolf-Steiner-Schule München-Schwabingという学校もあります。 ■世界のシュタイナースクール(4)Moscow Waldorf School Nr. 1060 (ロシア、モスクワ)ゴルバチョフ大統領が起こした政治改革運動、ペレストロイカ時代に行われたロシアの教育システム改善によって、ロシアにやってきたシュタイナー教育。全校生徒400名ほどのMoscow Waldorf School Nr. 1060は、1996年に公立の学校に認定されたシュタイナー教育校です。世界各国のシュタイナースクールには、ユネスコのプロジェクト校に指定されている学校も多くあります。興味のある方は、世界中の学校をネット検索してみるのもおもしろいかもしれませんね。
2015年05月20日ソニー生命保険は13日、子どもの教育資金と学資保険に関する調査結果を発表した。それによると、子どもが小学生から社会人になるまでに必要な教育資金の平均予想金額は1,156万円となった。同調査は、2月15日~2月16日にインターネット上で行われ、大学生以下の子ども(複数いる場合は長子)がいる20~69歳の男女1000人に有効回答を得た。未就学児の親(248名)に、子どもが小学生から社会人になるまでに必要な教育資金はいくらくらいだと思うか聞いたところ、「500万円~900万円くらい」(14.1%)、「1,000万円~1,400万円くらい」(36.7%)、「2,000万円~2,400万円くらい」(14.1%)といった金額帯に回答が集まり、平均額は1,156万円となった。2014年調査の平均予想金額(1,229万円)と比較すると、やや減少傾向(73万円減少)となった。子どもを育てるにあたって、学校の学費以外にも様々な教育費がかかるが、親はそれらに対していくら支出しているのか。大学生以下の子どもがいる20~69歳の男女1,000名に、子ども一人に対し、学校以外での教育費に1ヶ月あたり平均でいくら支出しているかを聞いたところ(子どもが複数いる場合は長子について聴取)、子ども一人あたりの学校以外での教育費の平均支出額の合計額は9,757円/月となった。内訳は、スポーツや芸術などの習い事は3,335円/月、家庭学習費用(通信教育、書籍など)は2,424円/月、教室学習費用(学習塾、英会話、そろばん教室など)では3,998円/月となっている。子どもの就学段階別にみると、中高生の親が最も平均支出額が高く、16,079円/月となった。内訳を比較すると、中高生の親の教室学習費用への平均支出額は9,506円/月と、他の層に比べて突出して高い支出額となり、高校受験や大学受験に向けた学習費に、支出がかさむことがうかがえる。子どもを大学等へ進学させるための教育資金の準備方法について、高校生以下の子どもの親(748名)に聞いたところ、最も利用されている方法は「学資保険」で6割(59.5%)、次いで「銀行預金」が5割強(53.5%)となった。大学などのための教育資金を準備する方法は、学資保険と銀行預金が中心としている。
2015年03月16日サードウェーブデジノスは11日、同社のゲーミングPC「GALLERIA」シリーズに、Valveが運営するゲーム配信プラットフォーム「Steam」のクライアントをプリインストールし、提供を開始すると発表した。「Steam」は、全世界で1億人を超えるユーザーが利用するゲーム配信プラットフォーム。4,500タイトル以上のゲームやアプリケーションの購入に加えて、ユーザーコミュニティによるコミュニケーションが行える。日本では2014年8月に日本円による決済に対応したほか、2014年11月にはウェブマネーによる決済が可能となり、ユーザーが増加している。それに伴い、日本語に対応したゲームタイトルも増えている。サードウェーブデジノスでは、ゲームタイトル推奨モデルを除く、「GALLERIA」シリーズ全モデルに対して、株式会社デジカの協力の下、「Steam」のクライアントをプリインストールし、販売を行う。また、「Steam」クライアントのプリインストールを記念したキャンペーンも合わせて開催する。期間中に対象モデルを購入すると、先着300名にウェブマネー500円分をプレゼントする。キャンペーン期間は2015年3月11日からで、用意したウェブマネーがなくなり次第終了する。キャンペーン対象モデルは、「GALLERIA XF」「GALLERIA XG」の2機種で、「GALLERIA XF」の主な仕様は、CPUがIntel Core i7-4790 (3.6GHz)、チップセットがIntel H97 Express、メモリがPC3-12800 8GB、ストレージが2TB SATA3 HDD、グラフィックスがNVIDIA GeForce GTX 970 4GB、光学ドライブがDVDスーパーマルチドライブ、電源が500W 80 PLUS BRONZE、OSがWindows 8.1 64bit。本構成での価格は税別149,980円。一方の「GALLERIA XG」は、CPUがIntel Core i7-4790 (3.6GHz)、チップセットがIntel H97 Express、メモリがPC3-12800 8GB、ストレージが2TB SATA3 HDD、グラフィックスがNVIDIA GeForce GTX 980 4GB、光学ドライブがDVDスーパーマルチドライブ、電源が700W 80 PLUS BRONZE、OSがWindows 8.1 64bitという構成で、価格は税別179,980円。
2015年03月11日信託協会は2日、2014年12月末の教育資金贈与信託の受託状況を発表した。それによると、12月末の教育資金贈与信託の契約数は10万1,866件となり、前期(9月末)から1万2,765件増加した。信託財産設定額合計は前期比925億円増の6,973億円だった。教育資金贈与信託は、孫の教育資金として祖父母が金銭などを信託した場合に、1人当たり1,500万円まで贈与税が非課税となる制度を利用した信託商品。同協会によると、2014年4月1日の取扱い開始以降、新規の契約数・信託財産設定額が安定的に増えており、多くの人が利用しているという。
2015年02月03日Amazon.comの創立者ジェフ・ベゾス、英国王室のウイリアム王子とヘンリー王子。国外の多くのロイヤルファミリーや著名人が特に実は幼少時代にモンテッソーリ教育を受けていることをご存知でしょうか? 特に、Google.com の創業者、ラリー・ペイジ&サージェイ・ブリンは、かつて受けたインタビューで「幼児期に受けたモンテッソーリ教育なしでは、現在の成功はありえない」と語っているほどです。このように近年、海外で注目されているオルタナティブ教育法「モンテッソーリ教育」。国内でもこの教育方法を導入している幼稚園もありますが、日本ではまだ、馴染みが浅いのが現状です。そんなに素敵な教育方法であれば、試してみたくなるもの。実際、家庭でも、日常生活で取り組めるモンテッソーリ教育方法があれば取り入れてみたいのではないでしょうか? 「敏感期(0歳~6歳)」は、モンテッソーリ教育で発達の第一段階とされる一番大切な時期。今回は、2歳~6歳の子どもさんを対象に、日々の生活の中で無理なく取り入れられる環境作りのポイントを3つご紹介します。■家庭でできるモンテッソーリ教育(1)毎日の「ルーティーン」をしっかり決めよう幼児期の子供は、「今日」「明日」「明後日」という時間の区切りが理解できない時期です。正確な時間でなくとも、朝この時間には起きて、ごはんをたべて、お昼寝をするといった1日の流れ、大まかなルーティーンを家庭でも習慣づけてみましょう。■家庭でできるモンテッソーリ教育(2)サポートしながら自分のことは自分でやらせるモンテッソーリ教育の1つに「日常生活の練習」という分野があります。日常生活の取り組みを自分で行うことにより、自立心を養うというのが目的です、モンテッソーリの幼稚園などでは、子供用サイズのティーセットを使用してお茶を実際に入れてみたり、洗濯板を使い洗濯をしてみたりという日常生活を学習しています。家庭でも日々の生活、たとえば、・子供が自分で着替えやすい洋服を購入して、時間をかけてでも1人で着替えさせる・手を洗う時は、小さなボウルを用意して自分で手を洗わせるといった小さなことでも、できるだけ子供が1人でできるように、親がサポートしてみましょう。■家庭でできるモンテッソーリ教育(3)親は子供のお手本になるように行動するイライラして思わず子どもを怒鳴りつけてしまったり、TVを見ながらご飯を食べたり、「子どもには真似してもらいたくないな」と親が思う行動は、まず親自身が日常生活でしないように心がけましょう。親が本を熱心に読めば、子どもも自然に本を手に取るようになります。親は、援助者であるのと同時に子どものお手本です。そのことを忘れずに行動しましょう。どれも、簡単に行動を起こせる取り組みです。皆さんもぜひ、今日からご家庭で実践してみてはいかがでしょうか?
2015年01月16日楽天銀行は22日、「楽天銀行教育ローン」の取り扱いを開始した。「楽天銀行教育ローン」は楽天銀行が提供する初めての教育資金専用のローンとなる。楽天銀行は2009年4月より「楽天銀行スーパーローン」(カードローン)、同年5月より「フラット35」、2012年1月より「フラット35」と変動金利住宅ローンを組み合わせた「固定と変動」、そして2013年11月より「楽天銀行住宅ローン(金利選択型)」を提供してきたが、このたびの「楽天銀行教育ローン」の取扱い開始で、より顧客の資金用途に合わせたローンニーズに対応できるようになるという。○「楽天銀行教育ローン」の特徴簡単な申し込み方法申し込みフォームの入力は楽天銀行ウェブサイトから行う。また、必要書類はスマートフォンのカメラで撮影し、「楽天銀行アプリ」から送ることができるので、郵送の必要はない。「楽天銀行アプリ」を利用しない顧客は、必要書類を郵送する必要があるスピーディーな融資審査結果は原則翌営業日に回答する。また、申し込みから最短で翌営業日に融資するので、急ぎの顧客も利用できる。申し込み受付時間によっては審査結果の回答が翌々営業日以降になる場合がある選べる金利タイプと魅力的な金利金利タイプは「変動金利」と「固定金利」を用意したので、顧客のプランに合わせて選ぶことができる。また、「変動金利年3.36%」(22日現在)、「固定金利年3.90%」(同)と、魅力的な金利で提供しているという○商品概要なお、楽天銀行アプリはAppStoreおよびGooglePlayから無料でダウンロードできる。楽天銀行は、今後も魅力ある商品・サービスの提供を続けていくとしている。
2014年12月26日■最近よく聞く「オルタナティブ教育」っていったいどういう教育?みなさんは、「オルタナティブ教育」という名前の教育スタイルを耳にしたことはありますか?オルタナティブ教育は、学力だけでなく人間性を高める独自の教育スタイルを取り入れている海外では、ずいぶん前から人気がある教育です。世界中には、各種フリースクールを含めて大小さまざまな「オルタナティブ教育」が存在していますが、現在、世界の2大「オルタナティブ教育」といえば、オーストリア生まれの哲学者ルドルフ・シュタイナーが1919年にドイツで始めた芸術性を教育実践に多く取り入れた「シュタイナー教育」と、20世紀初頭イタリアの医学者、マリア・モンテッソーリが知的障害の幼児教育の成功から提案した感覚教育を行う「モンテッソーリ教育」です。■オルタナティブ教育(1)シュタイナー教育哲学者ルドルフ・シュタイナーが自身の哲学に沿った芸術性を重んじている教育法です。人間は、7年ごとに節目がくるという理念に従い、7歳までは体や心作りを重視して文字の書き方や読み方などは、まったく教えません。第二期である7歳から14歳までの時期は、芸術性を重視した授業を展開。家を建てたり、楽器を作ったりといった実践を通して知識を学び、教科書は一切使用しないという伝統的教育とはまったく異なるスタイルをとっています。それぞれ子どもの成長時期に合った感性を重視した授業で、自発性や個々の発想力を身につけていくようです。■オルタナティブ教育(2)モンテッソーリ教育感覚教育ともいわれているモンテッソーリ教育。特に、3歳から6歳の間を敏感期と呼び、子どもの五感が一番発達する時期だと、モンテッソーリ教育では考えられています。感覚の発達は、知識の発達の基礎になるという考えから、シュタイナー教育とは正反対に、幼少期から独自に開発した日常生活に密着した豊富な教材を使い教材を実際に手で触った教育を行います。知識を高める感覚を養うと同時に、自発的に自分から選択する能力を学ぶため、自分から教材を選ばせます。そして、その子どもがその教材をもっと続けたいという意思を表現すると、同じ教材を一定の時間以上、続けさせることもあります。この方法は、モンテッソーリ教育が、集中力と自発性を授業内で無理なく自然に身につけることができる理由のひとつのようです。■世界の著名人も受けていた! モンテッソーリ教育「モンテッソーリ教育」は、・英国王室のウィリアム王子、ヘンリー王子をはじめとした、各国王室教育・Google創立者であるラリー・ページとセルゲイ・ブリン、Amazon創業者 ジェフ・ベゾス、Facebook創業者 マーク・ザッカーバーグ、Wikipedia創業者 ジミー・ウェールズなど、現代を代表するトップ起業家・オバマ現米国大統領、クリントン元大統領にヒラリー・クリントン元米国務長官とする政治家このほかにも多くの著名人が幼少時に受けていた教育として近年、国内外での注目度が高くなっています。日本では昨年、2013年には教育再生実行会議が、国公立大学の入試2次試験を学力試験から、人物像を重視する面接に変更するという法案に変更する案を検討しているという動きがあります。グローバルに世界を渡り歩かなければいけない時代に生きる未来を背負う子ども達。学力以上に、人間性を重視する幼児期のオルタナティブ教育に日本でも今後もっと注目が集まりそうですね。
2014年12月11日米Appleは、同社のWebサイトに教育に関するページを開設した。「教育は、すべての人にとっての根源的な権利である」という見出しとともに、同社の教育に関する理念、取り組みが綴られている。開設された教育に関するページでは、"Education is a fundamental human right for everyone."(教育は、すべての人にとっての根源的な権利である)というメッセージとともに、Appleの教育に関する理念、取り組みが記載されている。そこでは、米国内での教育制度の格差に触れ、教師や家族の奮闘にも関わらず生じているテクノロジーや知識にアクセスすることについての不平等な状況、特に人種的マイノリティ、低所得者層の不利益な状況は、どうにかして改善すべきだと語気を強めている。そして、「私たちは、世界中のもの凄い数の、可能性ある未来の発明家、未来の夢を描く人、未来のリーダーのために、道を切り開きたい」と気勢を上げている。Barack Obama米大統領は、幼稚園から高校までの公立学校に通う、人種的マイノリティを中心とした低所得家庭の生徒がインターネットや教育ツールにアクセスできるように支援する"ConnectED"プログラムを推進しているが、Appleもこの支援活動に参加しており、iPadやMac、Apple TVなど1億ドル相当の機材提供を行うことを確約している。最初のステップとして、今回、29の州、114の学校に支援を行った。これらの学校の92%はヒスパニック、黒人、ネイティブアメリカン、アラスカンネイティブ、アジア系の生徒たちが通学しているという。また、単に機材を提供するにとどまらず、支援する学校が、その教育目標を達成するために、学校を支援するパートナーとともに専門知識を提供し、積極的に人材も投入していくとしている。同社CEOのTim Cook氏はTwitterのアカウントで「ConnectEDのパートナーになった114校の生徒、教師、および理事らに触発された」いうツイートを投稿しているAppleは教育市場でのシェア拡大を睨んでいると言うより、この"ConnectED"への参加、さらに従業員の人種的多様性の改善、環境問題への対応もあわせて考えると、単にマーケットにフォーカスするのではなく、企業としての責務を全うするべく社会貢献に取り組んでいると評価するのが妥当なのかもしれない。
2014年10月30日「私立を目指す家庭の教育資金特集」の最終回である今回は、受験・教育費のよくある質問に、竹下さんから回答を頂いた。「その質問、実は我が家も同じ!」が見つかるかも!?■質問1 年収がどれくらいあれば私立に行っても大丈夫?私立中学受験を目指す家庭なら、子どもひとりで年収600万円がボーダーラインと言えるでしょう。もちろん、私立の学費は学校により差があるので一概には言えません。ただし、私立は一般的な御家庭よりも年収の高い御子息が通うことが多いので、子どもや親の服装、こづかい、旅行などのレジャー費、寄付金、スポーツの強い学校の場合の応援費等、入学してみないとわからない負担もあります。 貯蓄0円から私立を目指すための3ステップ でも書いた通り、家計に占める教育費の割合は年収の15%以下が理想です。年収の15%は、年収800万円で年120万円、600万円で90万円、500万円で75万円です。■質問2 塾にかかる費用の相場を教えて下さい塾の費用は、1週間に何回通わせるのか、補習塾なのか進学塾なのかによってもマチマチです。中学受験の有名進学塾の例では、4年生で年50万円、5年生で80万円、6年生で120万円というところもあります。とりあえず4年生から通って、「これくらいの授業料ならなんとかなる」と思っていると、年々負担が重くなって家計が回らなくなるので、6年生までの総額をしっかり把握し、前もってお金の算段をつけておくことが大事です。以下は有名進学塾の費用の内訳です。具体的な費用の内訳(ある有名進学塾の例)4年生:月々4万円弱。この他に夏期講習と冬期講習で12万円5年生:月々5万円弱。この他に夏期講習と冬期講習で12万円6年生:月々5万円強。この他に夏期講習が18万円、冬期講習3万円この他にゴールデンウィーク特訓、志望校別特訓などで約20万円(「“私立”を目指す家庭の教育資金の育てかた」より抜粋)「夏期講習や特訓などは行かなくてもいいのでは?」と思われるかもしれませんが、「この講習を受けないと、講習明けから他の子の進度についていけなくなる」といったロジックで参加しないわけにはいかなくなっています。基本的には全部の講習に参加する想定で準備をしておいたほうが無難です。■質問3 教育費の準備は、いつ頃から始めたらいい? 早ければ早いほど吉です。理由は二つあります。一つ目の理由は、積立期間を長くとれればとれるほど時間を味方にできるので、1回の積立額は少なくて済むからです。たとえば100万円を、積立期間6年で貯める場合、月額の積立額はおよそ1万4千円。これが積立期間4年になると、月額の積立額は2万円以上となります。(金利0%で計算した場合)。時間を長くかけて積立をすることで、こんなにも毎月の負担は減らすことができるのです。二つ目の理由は、私立受験の場合、教育費を貯められる期間はとても短いからです。小学校受験なら年中の11月からお受験対策の幼児教室の費用が本格的にかかってきます。中学受験の場合は、10歳になるまでにどれだけ貯められるかが勝負です。10歳を過ぎると、進学塾の費用がかさみ、6年生になると私立中学の学費並の月謝を払っているご家庭が大半となります。 教育費は「待ったなし」にかかってくるものです。早め早めに用意したいものですね。■質問4 家を買うか、子どもを私立にやるかで夫と揉めています限られた収入の中、どちらも大きな出費なので、頭を抱えるのも当然です。そんな時はまず、家を何のために買うのか、その理由を整理してみましょう。子どもに個室を与えるためといった理由であれば、その子供があと何年で独立するのか計算するのがオススメです。中学受験のタイミングで悩んでいるのだとしたら、子どもは最短で6年(中学3年+高校3年で家を出るケースもありえます。あるいは、何のために私立に行かせるのか、子どもも含めて家族で話し合ってみることが、結局は一番の早道であることも少なくありません。私立でなければダメな理由が見つかれば、その重要性を冷静に判断することで優先順位も明らかになります。一番避けたいのは、家を買った後で、公立に進学する予定だった子どもが想定外に私立に行くことです。住宅購入時には、まとまった貯蓄を取り崩すので家計はピンチになる危険性も。家を買う決断を優先する際は、子どもの進路が確定してからの購入が無難です。
2014年10月05日教育費の流れを掴むシミュレーションシート で、教育費の流れをつかんだら、次は教育資金計画を立てる。この時「○年後までに○○円貯めなくちゃ!」と、いきなり数字だけで考えるのはNG。「貯蓄が苦手な人が意気込みだけで頑張れるのは、ほんの3日。楽しく教育資金づくりができるような“仕掛け”を作りましょう」と竹下さん。その作り方とは? ■ビジョンマップを作るビジョンマップというのは、自分や家族がこうなりたい、こんなふうなコトをしたい、ということを、目に見えるかたちで一枚にまとめたもの。2~3時間くらい時間がある時に、雑誌などをペラペラめくり、ビビッときたフレーズや写真を切り取って、厚めの画用紙に貼っていく。教育資金とビジョンマップ、一見まったく関連性のないもののように思えるかもしれないが、ビジョンマップはあなたが潜在的に望んでいることなのだ。たとえば、インターナショナルスクールに子どもを通わせたいとする。そうしたら様々な国の子ども達が仲良く話をしているような写真や飛行機、海外留学の風景などの写真を貼ることで、子どもの将来の姿がイメージされやすくなる。あなたの望みと資金計画がピッタリ合えば、自然とやる気が芽生え、現状からみると多少難しいプランでも貯めていくことができる。■自動的に貯まる仕組みをつくる 教育費の流れを掴むシミュレーションシート で何年後にいくら必要かが見えたら、積立額を算出する。この計算には、「 お取引シミュレーション(目標額達成) 」が便利。積立の方法は、子どもの年齢と入塾までの期間で2パターンに分けて考えた方が賢明だ。【子どもが小学生未満で入塾まで5年以上の期間がある場合】積立タイプの金融商品を使うのがいいでしょう。給料または給料振込口座から天引きされるしくみを作っておけるもので、元本保証タイプを選ぶのがポイント。勤務先の社内預金や財形貯蓄などの中には一般の預金よりも金利が高いものがあるので、有利な積立商品がないか探してみましょう。【子供が小学生で入塾までの期間が5年未満の場合】 貯蓄0円から私立を目指すための3ステップ の通り、教育資金用の普通預金口座をつくって、年収の15%をそちらに振り分けるやり方がオススメです。年収の15%の範囲内で、学校への支払、塾や習い事などの支払をまかないながら、残高を増やしていきましょう。■子ども自身に進路にかかるお金を意識させる最後に。ウーマンエキサイトママ世代には、少し早い話かもしれないが大切なことなので、頭の片隅において欲しい話がある。「教育資金の相談を受けていると、教育費のことだけで頭がいっぱいになっている親御さんが多いです。でも、教育費のことばかり考えていると、自分自身のビジョンを実現させるために必要なお金や、不測の事態のための資金を貯められなくなる可能性が出てきます」そんな時は、教育資金づくりに固執しすぎるとを一旦ストップ!「親が準備できるのはここまで」と線を引いて、子どもと相談しながら進路を決めていくことも大切だ。「子供自身に進路にかかるお金を意識させることは、家計面で有益なだけでなく、子どもの金銭教育にもなります。私立受験は学力だけでなく、人間力を伸ばす絶好の機会になるのです」次回は、いよいよ最終回「こんな時、どうする? 受験・教育費Q&A」です。
2014年10月04日貯蓄0円から私立を目指すための3ステップ では、教育費づくりの大きな流れを把握した。では、その基礎となる「教育費の額」の計算はどうするの? これについては、シミュレーションシートを作成するのが一番だ。少し細かい作業になるが、ここが「教育費の肝」。がんばってクリアしよう! ■志望校の学費を調べて入力するまずは、以下のシートを見て欲しい。「教育費のシミュレーションをする」イコール「このシートを完成させる」ことである。最初に子供の年齢を書きこむ。子どもの年齢は年度表記で書き込む。たとえば2009年11月生まれの子も2010年2月生まれの子も、2014年度であれば5歳と書く。次に検索エンジンで「第一志望校の名前+学費」を打ち込むと、その学校の学費が紹介されているサイトに辿りつく。ここで必要なのは、ザックリとした数字。実際に受験する学校が確定したら、学校説明会などに足を運び、正確な学費を把握しよう。学費とは別枠で、塾・習い事・部活にかかる費用を織り込んでおく。とりわけ私立小学校・私立中学校を受験する場合は、塾の費用負担も高いので、しっかり調べておこう。■各学年で過不足を計算し、累計額をチェックする学費・習い事、塾の費用(A)を入力したら、次は「年収の15%」(B)をいれ、教育費の合計との差額を計算する(C)。教育資金としてすでに用意している預貯金等があれば、最初の年にそれを加算する。学資保険に関しては、給付金・満期保険金が支払われるタイミングで給付額を加算する(D)。年収については、本来であれば昇給率を加味するのだが、今のご時世、昇給率ゼロもしくは、厳しめに見積もった額をインプットしておく方が賢明かもしれない。■各年の過不足の累計額を算出する現在から、1年後、2年後…それぞれの都市の過不足の累計額を計算する。ここが常にプラスであれば、資金計画としては合格! どこかでマイナスになるタイミングがあった場合は、どうやってそれをカバーするかを考える。 累計額がマイナスをカバーする着眼点1)受験タイミングを遅らせる(小学校受験→中学受験 あるいは 中学受験→高校受験)2)受験校を変更する。(学費を無理なく払える学校を見つける)3)既存の習い事をやめる(受講回数・時間を減らす)4)家計の見直しをし、貯蓄を増やして赤字補てんをする5)妻が働くことで世帯の年収を上げる6)資産運用や副業などで収入を増やす7)(子どもにとっての)祖父母から教育資金贈与を受ける(「“私立”を目指す家庭の教育資金の育てかた」より抜粋)教育資金づくりというと、眉間にしわを寄せてコツコツ積み立てるイメージかもしれない。「でも、このシミュレーションシートを作り、将来の出費を早い段階で把握することで、キャリアプランの修整や貯まる仕組みづくりを取り入れて乗り越えられるケースも多いということを覚えておいて下さい」と、竹下さん。「でも、やっぱり大変…。我が家は無理かも」と思った人も大丈夫! 次回は「教育資金づくりが楽しくなる“仕掛け”を作る!」です。
2014年10月03日