●アドバンスト・ハイブリッドビューファインダーがさらに進化フジX100シリーズの3代目「X100T」。レンジファインダー風の光学式ファインダーが目を引く古風な外観、そして23mm(約35mm相当) F2単焦点固定レンズというきわめてマニアックな仕様ながら、多くのファンを持つカメラだ。X100からX100Sに世代交代したときと同様、今回も素人目にはわからないようなバージョンアップに見えつつ、実際に使ってみると、おぉ、なるほど! と思わせる大きな進化を遂げている。○「アドバンスト・ハイブリッドビューファインダー」がさらに進化一般財団法人日本カメラ財団が主催する歴史的カメラ審査委員会選定による2014年の「歴史的カメラ」8機種にX100Tが選出された。すでにX100Tをお使いのユーザーの方々は、そんなの当然だよ、と特段驚きもせずに言うだろう。それほど、X100Tは「歴史に残る」といわれる魅力を数多く備えている。「アドバンスト・ハイブリッドビューファインダー」は、ギミック的な楽しさと実用性を兼ね備えたアイデアだ。光学式と電子式を切り替えて使用できるだけでなく、光学ファインダーの片隅にピントエリアの拡大画像やフォーカスピーキング、デジタルスプリットイメージなどを表示できるのである。機構としては、ファインダー部のわずか1mmの隙間に、0.9mmの成形材を使用したNDフィルターを抜き差しするギミックを驚異的精度でセット。このNDフィルターにピント面のレンジファインダーをシミュレートした映像を投影している。まさに、ユニークな発想と高度な技術が凝縮された機構だ。ピントをより確実に合わせたいなら、電子ビューファインダー(EVF)か背面の液晶モニターに表示を切り替え、ピント拡大機能を使ったほうが得策だ。それに、撮影精度という点でも、光学ファインダーにはパララックス(※)が生じるというデメリットもある。※ 光学ファインダーがレンズより左側にオフセットされていることで近接撮影時に発生する視差のこと。ファインダー窓から見えるものと実際に写るものの位置がずれるだが、X100シリーズをこよなく愛するユーザーの多くは、この光学ファインダーを使いたいがためにX100シリーズを選んでいるのだ。その理由は、ファインダーを覗けば一目瞭然。撮影範囲フレームの視野率は約92%ながら、見える範囲そのものは広い視野空間、ガラスの存在さえ感じさせない、滲みや反射の一切ないクリアな透明感。それは、被写体が目の前の世界にあることをリアルに伝えてくれる。X100TのEVFは、レンズ交換式のXシリーズ旗艦モデル「X-T1」のそれより見やすいと感じさせるほど進化している。が、それでも光学ファインダーに比べると裸眼と眼鏡ほどの感覚差がある。X100Tの光学ファインダーの見やすさは圧倒的で、これが唯一無二ともいえる撮影の楽しさに繋がっている。また、そのクラシカルなボディデザインと昔ながらのカメラ操作を意識したユーザーインターフェースと相まって、X100シリーズの情緒的な魅力となっていることも無視できない。なお、パララックスに関しては、X100時代から補正機能が搭載されていた。これがX100Tでは進化し、カメラの動き(フレーミング)に対してリアルタイムでパララックスを自動補正する「リアルタイム・パララックス補正」を実現。X100やX100Sで必要だったシャッター半押しでピント合わせを行ってからの再フレーミングが不要になり、シャッターチャンスを逸することが圧倒的に少なくなった。ちなみに、撮影フレームの視野率が92%なのは意図的で、撮影範囲にある程度余裕を持たせることで、被写体が切れることを避けたと思われる。この適切なゆるさにも、フイルム時代のレンジファインダーらしい空気感が漂う。●固定レンズ式の圧倒的なアドバンテージ○固定レンズ式の圧倒的なアドバンテージ思わずため息の出る写真。X100Tで撮影した写真は、そう表現できる。極細の針で一直線に引いたような繊細な線の描写。柔らかく豊かで膨らみと色気に満ちた、それでいて誇張のない肌色の表現。前機種X100Sで素晴らしかった部分をほぼ受け継ぎ、さらに高感度特性が飛躍的に向上。人物を絡めたスナップやポートレートを撮るなら、このカメラに比肩する機種はX100Sしかないのではないか、そう思わせるほどの写真画質。その素晴らしさは、A4以上の大判プリントで一層際立つ。非球面レンズ1枚を含む6群8枚構成のフジノン23mm f2.0レンズはもとより、APS-Cサイズの1,630万画素「X-Trans CMOS II」センサーと映像エンジン「EXR Processor II」の組み合わせはX100Sと同じ。それだけフジの自信作なのだろう。事実、紡ぎ出される画は美しく、完成度はきわめて高い。レンズと映像エンジンのセッティングを極限まで絞り込める固定レンズ式の圧倒的なアドバンテージをあらためて実感せずにはいられない。とはいえ、X100Sからは、やはり大きな進化を遂げている。まず、新たに顔認識技術「顔キレイナビ」が使えるようになった。X100Sでは特に近接撮影で若干ピントが合いにくい場面があったが、X100Tでは、人物が被写体の場合、格段にピントが合いやすくなっている。最高撮影感度がISO 25600(拡張51200)に上がったことで、高感度撮影時の画質が格段にキレイになったことも嬉しい。ISO 3200までは、かなり厳しい目で見ても十分に常用領域。暗所でも立体感が失われず、ノイズがまったく目立たないのだ。この高感度画質は、ぜひ作例でご確認いただきたい。Xシリーズの売りのひとつである「フィルムシミュレーション」に「クラシッククローム」が加わったのも、X100Tのトピックスのひとつ。実は筆者は、クラシッククロームのあの、暗部のコントラストを高めて彩度を抑え込んだ鉛のような画作りに一目惚れしてしまった。それゆえ今回のレビューが個人的にも楽しみで仕方なかったのだ。が、いざ実際に使ってみると、これがなかなか難しい。「Velvia」や「ASTIA」といった仕上げがダイレクトに画の仕上げを変えるのに対し、クラシッククロームは被写体やシチュエーションによって、その効果が表れにくいことも多い。これを生かした作品作りには、使い所の研究が必要だろう。しかし、それはまた使いこなす楽しみでもある。個人的にはこの方向性のまま、もう少しだけ誇張したセッティングにしてくれても良かったと思う。X100Sでは1/4000秒までとやや物足りなかったシャッター速度が、電子シャッターの初採用により1/32000秒まで設定可能になったのも心強い。これで、南国の晴天下において開放での撮影が可能になる……というのをいつか試してみたいが、外部フラッシュを使ってわずかな一瞬を切り取るなど、表現の幅も広がるだろう。とここまで絶賛の嵐を続けてきたが、最後にひとつだけ気になった点を挙げておく。それは背面のコントロールボタンだ。X100Tは各所のボタン類のファンクションを好みで割り振れるようになり、操作系のカスタマイズ性が格段に向上した。が、その影響でいわゆる十字キー部分に機能アイコンがなくなり、デフォルト設定で使うユーザーもどのボタンにどんな機能が割り振られているのかわからないのだ。覚えればいい、慣れればいい、といえばそうかもしれない。が、プロダクツにおけるユーザーインターフェースのデザインという観点から考えると、ユーザーが慣れることをスマートにアシストする工夫がほしかった。が、それもX100Tの「撮る楽しさ → 結果の満足感 → また撮るのが楽しくなる」というカメラの理想的循環の中においては、些細なことでしかない。クリスマスから年末年始と家族や恋人、友だちと過ごす時間が増えるこれからのシーズン、忘れられない大切な時間を美しく残すなら、私は断然、X100Tをおすすめする。
2014年12月20日島津製作所は12月17日、X線TVシステムSONIALVISION G4向けに、1回の断層撮影で任意裁断高さの断層画像を提供するトモシンセシスアプリケーションを発表した。同社は、トモシンセシスをオプションでX線TVシステムのフラッグシップモデルである「SONIALVISION Safire」に搭載している。10年以上にわたり研究と改良を重ねてきたFPDによるトモシンセシスは、被ばく線量と金属アーチファクトを低減しつつも高精度な断層画像を得ることができるため、整形外科領域や胸部領域、消化器領域などにおいて新たな付加価値を与えるアプリケーションとして活用されている。今回、より多くの臨床現場でトモシンセシスを使用できるように、多様な検査やさまざまな検査環境に柔軟に対応する多目的X線テレビシステム「SONIALVISON G4」へのトモシンセシスの搭載をオプションで開始した。具体的には、1回の直線断層走査から得られる撮影データから、複数枚のデジタル断層画像を簡単に得ることができる。また、得られたデータより断層面を何度も再構成できるため被ばく線量を低減でき、さらにコリメーションによりX線照射視野を絞ることで、観察部位以外への被ばくを避けることができる。そして、さまざまな寝台角度での撮影が可能であり、脊椎や両膝の関節など17インチの広い範囲を立位にて荷重を加えた自然な体位で観察できる。この他、整形外科領域にて、ボルトやプレートなど金属固定された部位の術後の経過観察を行う場合に、画像診断を困難にしている金属アーチファクトが抑えられるため、骨の癒合状態などの金属周囲の骨評価が容易である。さらに、「SONIALVISON G4」を有効に活用できるように、歪みの少ない長尺画像を提供する「SLOT Advance」、骨密度測定を可能にする「Smart BMD」をアプリケーションとしてラインアップしている。これら新たな臨床価値を提供する多彩なアプリケーションにより、臨床現場における検査・診断を強力にサポートするとともに、医療機関におけるX線TVシステムの稼働率の向上にも寄与していくとしている。なお、価格は3000万円(税抜き)から。
2014年12月18日ボーイングと東レは11月17日、現在両社で締結している787ドリームライナー向け炭素繊維の供給契約を777Xの主翼にも適用することで合意し、両社で覚書を交わしたことを発表した。○主翼はエバレットにて製造今回の合意により、現契約が2015年から長期にわたって延長されるとともに、東レによるボーイングへの供給量は大幅に増加する。777Xの翼幅は71.1m(235.4フィート)で、現在の777-300ER型機よりも6.95m(22.8フィート)延長する。先端に取り付けたウイングチップと合わせてこの主翼は、運航中には効率性を高めて燃料消費量を大幅に削減し、地上では搭乗ゲートへの適応柔軟性をもたらす。なお、777Xの主翼はワシントン州エバレットのボーイング工場にて製造する予定。今回の合意により、777Xの主要構造部位に使われる75%以上の素材の調達計画が達成されたことになる。また、ボーイングと東レは、航空宇宙用途における炭素繊維複合材料適用の拡張に向けた取り組みを共同で実施することでも合意し、製造システム全体での複合材の使用比率増加や、金属と競合できるコスト構造などに関する研究を進めるという。ボーイングの最高技術責任者であるジョン・トレーシー氏は、「東レの技術に対する理解度は卓越しています。が、それだけではなく、素材としての複合材のパーフォーマンス、プロセス、経済性をより向上させることにより、航空宇宙分野でさらに多く活用できる余地があるということも理解されているのです」とコメントしている。ボーイングと東レは炭素繊維に樹脂を合浸させたプリプレグ使用の先駆者であり、2004年にはローンチが決定した787型機に、より多くの複合材が採用された。東レの代表取締役社長である日覺昭廣氏は、「ボーイング社とこのような覚書を締結に至ったことは、当社が70年代半から長年にわたり、優れた品質の炭素繊維材料を安定して供給してきたことで揺るぎない信頼関係を培ってきたことに加え、世界最高水準の技術開発力と航空機への複合材料適用拡大へ向けた当社のコミットメントがボーイング社に評価されたものと考えています。当社は、今後ともボーイング増産計画に合わせて、 材料供給体制を拡充していきます」とコメントしている。また、ボーイング ジャパン社長のジョージ・マフェオ氏は、「ボーイングは、約50年にわたり日本の航空宇宙企業とビジネス関係を続けており、次世代737型機、737 MAX、747/767/777型機、そして787ドリームライナーと、現在ボーイングが製造する全民間航空機のプログラムに参画していただいています。東レをはじめとした日本サプライヤーの皆さまの絶え間ない献身的努力が、ボーイング製品の成功を導いていると言っても過言ではありません」とコメントしている。2013年度を見てみると、ボーイングが単年で日本より調達した製品・サービスの額は40億ドルを超えており、2019年までには今回決定した777X複合材主翼向け素材の供給を含め、さらに360億ドルを調達、何万人もの雇用機会も創出すると見込んでいる。
2014年11月17日日産自動車は6日、コンパクトカー「キューブ」の特別仕様車「15X コダワリセレクション」を設定して発売した。15X コダワリセレクションは、キューブの「15X」グレードをベースに、上質なインテリアを採用した特別仕様車。上質感を高めた専用内装色「コダワリブラウン」を採用するとともに、専用本革 / カブロンコンビシート・本革巻3本スポークステアリング・メッキインナードアハンドル・フロントフォグランプ・オートライトシステム(フロントワイパー連動、薄暮れ感知機能付)を専用装備している。キューブ 15X コダワリセレクションの価格は、164万7,000円。また、同特別仕様車の発売にあわせ、キューブの一部グレード体系が見直されたほか、「15X」「15X Vセレクション」に横滑りを軽減する「VDC(ビークルダイナミクスコントロール)」を装備することで全車標準装備としている。ボディカラーでは、3バリエーションの2トーンカラーを新規に設定し、全11色のカラーラインナップとした。新規設定の2トーンカラーは、キューブで好評の「スオミブルー」「ビターショコラ」「アクアミント」をベース色とし、それぞれにアクセントカラーとして「ブリリアントホワイトパール」を組み合わせている。キューブの価格は、159万8,400円~198万7,200円。なお、同社関連会社であるオーテックジャパンも、キューブの一部仕様変更に合わせ、同車をベースとしたカスタムカー「ライダー」シリーズ、「アクシス」、および「ライフケアビークル(LV)」シリーズの一部仕様を変更して発売した。
2014年11月06日2014年10月17日、米国カリフォルニア州にあるヴァンデンバーグ空軍基地に、米空軍の無人宇宙往還機「X-37B」が着陸した。OTV-3と名付けられたこのミッションは、2012年12月11日にロケットで打ち上げられ、実に674日もの間、宇宙空間に滞在し続けた。X-37Bのミッションは今回で3回目となったが、宇宙空間でどのようなことを行っているのか、その詳細は謎に包まれている。本稿では、X-37Bの概要から、開発と運用の歴史、またその推測されるミッション内容について解説するとともに、その目的を巡り、巷にあふれる様々な憶測や噂について検証したい。○X-37Bの概要X-37Bは米空軍が運用する無人の宇宙往還機で、米国の航空宇宙大手ボーイングが製造した。また開発は、同社の先端技術の研究開発チームであるファントム・ワークスが手がけている。よく「米空軍のスペースシャトル」や「小型スペースシャトル」とも呼ばれ、確かに見た目はスペースシャトルのオービターを小さくしたように見え、またオービターと同じようにに、X-37Bもメンテナンスをしたうえで、繰り返し再使用ができるように造られている。その一方で、X-37Bは完全に無人で飛行するように造られており、垂直尾翼は2枚のV字翼を採用している。また打ち上げも、普通の人工衛星と同じように既存のロケットの先端部分に搭載されて行われるという違いもある。機体の寸法は全長が8.8m、全高が2.9m、翼幅は4.5mで、打ち上げ時の質量は4,990kgとなっている。ちなみにスペースシャトルのオービターは全長が37m、全高が17m、翼幅は24mもあり、打ち上げ時の質量は最大で100,000kgを超える。外観に目を移すと、黒と白と灰色に分かれており、この辺もまたスペースシャトルとそっくりだ。黒い部分はシリカ製セラミックの耐熱タイルが張り巡らされており、大気圏再突入時の高熱から機体を保護する。また翼の前縁など、特に温度が高くなる部分にはTUFROC(タフロックと読む)と呼ばれる新開発のセラミック・タイルが使われている。また胴体や主翼の上面などはそれほど高温にはならないため、耐熱タイルではなく耐熱素材で造られたブランケットが使われている。白と灰色に分かれているのは用いられている素材が異なるためだ。X-37Bの背中に当たる部分には、実験機器などを搭載できるペイロード・ベイがある。その広さは米国では良く「ピックアップ・トラックの荷台と同じサイズ」と例えられている。一方、スペースシャトル・オービターのペイロード・ベイは、X-37Bがまるごと2機入ってしまうほどの広さがある。ペイロード・ベイには太陽電池パドルが折り畳まれた状態で搭載されており、軌道上で展開し、機体を動かすための電力を生成している。この太陽電池はガリウムとヒ素を原料としたもので、変換効率が高いという特長を持つ。またリチウムイオン電池も搭載している。ちなみにスペースシャトルは太陽電池を積まず、燃料電池のみで電力をまかなっていた。そして機体の後部には、軌道変更や、軌道から離脱する際に使用するスラスターを1基装備している。推力は700N級で、飛行中の総デルタV(燃料を使い切るまでに、どれだけスピードを変化させられるかという数値)は3.1km/sほどと推定されている。エンジンの形式や使用している推進剤には諸説あるが、ヒドラジンを触媒に反応させる1液式(Monopropellant)ロケットであるという説が有力だ。ちなみに計画当初は、過酸化水素とケロシン系燃料のJP-8を使うことが検討されていたが、信頼性の点から却下された模様だ。ただ、性能は良いため、いずれ搭載することになる可能性もある。ただ奇妙なことに、このスラスターは機体の中心から右側にずらして搭載されている。理由は不明だが、例えば機体後部のレイアウトの都合で、ずらさなければスラスターが搭載できなかったとか、そもそも機体の重心に偏りがあり、あえてずらしているといったことが考えられよう。またヒドラジンは毒性が高いため、X-37Bの着陸後にはまず、分厚い防護服を着込んだ作業員によって燃料やガスの抜き取り作業が行われる。その光景はさながら、異星人の乗り物に名もなき脇役が恐る恐る近づいてく、SF映画のワンシーンのようだ。軌道上で活動できる期間は、カタログスペックでは270日間とされている。だが、後述するとおり、実際はその2倍以上もの間活動することが可能だ。また活動できる軌道の高度は200kmから925kmほどとされる。X-37Bはこれまでに2機が製造され、1号機が2回、2号機が1回飛行している。両機に違いがあるかどうかは不明だ。少なくとも外見から目立つ変化は見受けられないが、細かな点で改良が加えられている可能性はあろう。(次回は10月22日に掲載します)
2014年10月21日独ライカカメラは9月16日(現地時間)、コンパクトデジタルカメラ「ライカ X(Typ113)」をphotokina 2014で発表した。ライカストア、ブティック、ライカ正規特約店で10月以降に順次販売する。価格は未定。レンズ一体型モデルとしては大きなAPS-CサイズのCMOSセンサーを搭載するコンパクトデジタルカメラ。レンズは、新たに開発された大口径の「ライカ ズミルックス f1.7/23mm ASPH.」を搭載しており、大型センサーとの組み合わせにより、ディテールに至るまで緻密に描写することが可能だ。35mmフィルム換算時の焦点距離は35mm相当で汎用性が高く、同社ではルポルタージュ写真に最適とする。また、開放F値がF1.7と明るく、ボケ味の美しい写真を撮影することができる。操作面では、直感的に分かりやすいレイアウトを採用。加えて、上級者でも満足できる多彩なオート機能、状況に応じて被写体の意図をダイレクトに反映できるさまざまなマニュアル機能を備える。オートフォーカスは高速かつ高精度。静音性にも優れる。操作部やレンズキャップなどにはメタル素材、前後の外装カバーにはマグネシウム、トップカバーとベースプレートにはアルマイト仕上げのアルミニウムを採用。さらに、外装はレザー製となっており、エレガントな外観に仕上がっている。主な仕様は、撮像素子が有効1,620万画素のAPS-CサイズCMOSセンサー、レンズ構成が非球面レンズ2枚を含む8群10枚、レンズの焦点距離が35mm相当(35mmフィルム換算)、開放F値がF1.7、対応感度がISO100~ISO12500、シャッター速度が1/2,000~30秒となっている。背面のモニターは3型・92万ドット表示の液晶方式で、利用可能な記録メディアはSD/SDHC/SDXCメモリーカード、動画の記録画素数は最大1,920×1,080ドット(フルHD)/30fpsだ(記録形式はMP4)。本体サイズはW133×D78×H73mm、重量はバッテリーを含まない状態で451g、バッテリーを含む状態で約486gとなっている。ユーザーには専用サイトからダウンロードする形で、ソフトウェア「Adobe Photoshop Lightroom」が提供される。
2014年09月17日ビー・エム・ダブリューは21日より、X3に新グレードとなる「X3 xDrive20i」を追加設定し、販売開始した。新開発のツインパワー・ターボ・エンジンを搭載し、ハイパワーながら燃料消費率14km / リットルを達成。価格も抑え、エントリーモデルと位置づけてX3のラインアップ拡充を図る。X3は従来のSUVとは一線を画すSAV(スポーツ・アクティビティ・ビークル)として登場した新しいカテゴリーのモデルで、オフロードスタイルながらオンロードでも高いスポーツ性を発揮するのが特徴。昨年3月にフルモデルチェンジして現在は2代目となるモデルが販売されている。新たに登場した「X3 xDrive20i」は、2リットルの4気筒DOHC直噴ターボエンジンを搭載。従来のグレードが6気筒を搭載しているのに対して4気筒とすることで、経済性、環境性能を向上させたエントリーモデルとしている。ただし、最高出力は184PSと十分にパワフルで、8速ATとの組み合わせによりX3らしいスポーティさは失っていない。新開発のエンジンは直噴であるだけでなく、バルブリフト量を無段階に調整するバルブトロニック、バルブタイミングを調整するダブルVANOSなど最新技術を駆使。アイドリングストップなどの燃費対策も組み合わせ、10・15モード燃費は14km / リットル。2010年度燃費基準+25%および2005年排出ガス基準75%低減レベルを達成しており、エコカー補助金、減税対象車に。価格は541万円。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年03月22日