コスメ研究家アシスタント、ファッション誌の美容担当編集者などを務めたのち、1998年、美容専門のプロダクション(有)J・bureau(Jビューロー)を設立。 また美容界では早くからインターネット界に進出し、2000年に(有)J-beaute.comを設立。2003年、業界初の会員制ビューティコミュニティサロン「club C.」をオープン。美容ジャーナリストとして多角度から美容を追求。レギュラー連載・トークショー・ラジオ・TVに加え、美容特集の監修や企画も手がけ、美容を切り口に、いきいきした女性のライフスタイルを提唱している。
美容ジャーナリストの永富千晴です。日々忙しいアラフォー女性だからこそ、忘れずに意識したいのが “香り” です。お洒落の中でも使いこなすのが難しいと言われている “香り” ……みなさんはどんな演出をされていますか? “アレンジ能力の高さ”が、大人の女性の象徴 「あの人、いい香りがする」…そんな女性はとても魅力的ですよね。だけど 「香りの印象が残るだけの人」 と 「その人自身の残像が、香りの記憶と一緒に残る人」 の2つのパターンがあって、何がそんなに違うのかしら?と不思議に思うことがあります。 たとえば、お洋服の印象を左右するバックや靴などの小物でも同じ。「すごく素敵な靴だと一目でわかるけれど、高そう〜」という印象が残る場合と、「なんだか素敵、どこのなんだろう?」という2つのパターン。さて、あなたはどちらの印象を与えているでしょうか? 昔は、高級な物を身にまとっていれば安心感を得られたけれど、いまは違うことをアラフォー世代のあなたも気づきはじめているはず。値段の高さやブランドのネームバリューよりも、 どう使いこなすか? という “アレンジ能力の高さ” が、センスのいい大人の女性に求められる条件ということを。 髪の “香り” でイマジネーションを刺激! 香りも同じで、以前は香りといえば「香水」が代名詞でしたが、いまは香水のほかにも、ボディローションやフレグランスミスト、柔軟剤、ハンドクリームなどにも“いい香り”がついているものが多いですよね。 柔軟剤はお花畑のようなフローラル系、ハンドクリームはリフレッシュするアロマ系、ボディローションはちょっぴりお菓子の香り!…と “好きなものを好きなだけ” …というのも幸せ気分が広がりますが、これだとごちゃまぜ感満載になってしまって香りが喧嘩しがちに。なので、ローズならローズ、ジャスミンならジャスミンなど、全体に統一感をもたせてみるのも上手な香りの使い方のひとつです。 また、記憶に残る女性を目指すなら、香りは身体の 前面ではなく背面に、が大切。 というのも、人はたいてい真っ正面で話すもの。でも、そのときに相手にしてみれば好きでもない香りが全面的にムンムンしているのはちょっといただけないですよね。でも「じゃあね!」 と笑顔で立ち去ると、風にのってふわんと香りが鼻をくすぐってきたら…これはめちゃくちゃ素敵! 香水なども身体の正面ではなく 首筋 や 背中 にまとったり、また 髪の香り の演出もしたいところです。控えめで「なんだろう?」という印象を残せて相手もときめく! 最高に知能犯的な香りの演出方法いえそうです。そして、香りを選ぶときは「いい香りだから」ではなく、イマジネーションをかきたてられる “ときめく香り” を選んでいるかどうかがとても重要なんです。 気持ちを “女” に切り替えてくれる、強い味方 イマジネーションをかきたてられる “ときめく香り” をどう選ぶか…。 例えば「ヌーディ、シャンパンなどを想わせる琥珀色系」や「水色〜無色透明などのクリアな光感」など、 香りから色を連想させる ものは 自身の雰囲気づくり につながってくると云われています。 また、その香りが与える印象が、絵的にときめきを感じるかどうかも重要。たとえば「着物風のロングガウンをまとっているのが似合いそう」とか、「裸でシーツにくるまってゴロゴロしているふたり」など。香りをかいだ瞬間に、こんなイメージと共にときめけたら素敵ですよね。 “香り選び”は、もうそれだけで非日常の扉を開けてくれる 最高のときめき行為 なのです。女であることを忘れないためにも、常にイマジネーションを高め、その香りと触れあっていることがちょっとした気分転換にもつながります。 ときめく香りは “髪” に忍ばせるべし これから寒くなってくると、ストールやマフラー、帽子が活躍しますよね。そんなシーンでは “髪の香り” を主役にできたら素敵。髪がパサパサ、ボサボサ、ヘアカラーも褪せたままでは、見た目にもいい香りがしそうな人とはとても思えないので、普段からの髪のお手入れは丁寧に。 おでかけ前に髪を洗えればばっちりですが、地肌の匂いも気になるので、枕をこまめに洗ったり、髪を洗った後に使うタオルの香りなどにも気くばりを。ヘアスタイリング剤の香りもトリートメントやコンディショナーと統一したり、同じ系統のものにするなどしてみてください。 また、髪は匂いが付着しやすいので、髪に匂いがつきやすい空間ではヘアをまとめ、ここぞという時におろす、などヘアスタイルにひと工夫するのも上級編。長時間外にいる場合は、ヘアフレグランスをバックに忍ばせておいたり、香水をうなじに少しだけつけておくと、髪からふんわり〜という香りが長持ちします。 秋冬に向かって、頭皮の乾燥やパサツキなども気になるけれど、それだけではあまりにも現実的。もう一歩先のお手入れをするなら、 ときめく香りを髪に忍ばせる 。そんなヘアケアで、素敵な女性を目指しましょう。
2014年12月03日