2017年9月26日 10:00
「甘いものは別腹」は本当? 嘘?? - 理由と併せて医師に聞いてみた
なお、この経路を総称して消化管と呼びます。
まず、食べ物は口に入った際、口腔内で咀嚼(そしゃく)され、唾液とよく混ざりあいます。唾液にはアミラーゼという消化酵素が含まれ、この酵素は炭水化物(でんぷん)を糖(麦芽糖)に分解します。食道を通り胃に到達した食べ物は、ここで胃液に含まれる消化酵素であるペプシンにより、タンパク質がペプトン(アミノ酸の連なり)に分解されます。
胃に引き続き、十二指腸ではすい臓から分泌される膵液中の複数の消化酵素による消化が行われます。口の中の唾液は炭水化物のみ、胃の中の胃液はタンパク質のみを消化しますが、十二指腸に分泌される膵液の中には、炭水化物・タンパク質・脂質をそれぞれ分解する消化酵素が含まれています。
アミラーゼが炭水化物(でんぷん)を糖(麦芽糖)に、マルターゼが麦芽糖をブドウ糖に分解します。そして、トリプシンがペプトンをポリペプチド(ペプトンより少ないアミノ酸の連なり)やアミノ酸に、リパーゼが脂肪を脂肪酸とグリセリンに分解します。
ここまでの段階で、吸収可能な小さな単位に分解されたそれぞれの栄養素は、小腸で吸収されます。小腸の粘膜表面は、絨毛と呼ばれる小さな突起物でぎっしりと覆われ、その莫大な表面積で栄養吸収が行われます。