難病患者に対する医療費助成制度の軽症者特例とは

2017年5月20日 08:10
 



難病とは、原因不明で治療方針が確立されておらず、後遺症の恐れがある疾病のことです。症状が慢性的なため、経済的にも介護の面でも負担が大きくなります。そのうち医療費の一部を助成する難病医療費助成制度の対象となるのは、指定難病の症状が一定以上の患者です。

医療費の一部を助成する難病医療費助成制度の軽症者特例

指定難病の軽症者でも高額な医療費が継続する場合は、難病医療費助成制度を利用して医療費の一部が助成されるようになりました。これが「軽症者特例」です。助成される医療費とは自己負担の割合と上限を超えた自己負担額です。医療費の自己負担の割合は2割、上限額を超えた自己負担額は全額助成されます。ただし上限額は所得状況に応じて設定されているので注意が必要です。

軽症者特例の対象者とは

難病医療費助成制度の認定審査には2つの基準があります。1つは指定難病であるかどうかという診断基準、もう1つは指定難病の重症度基準です。指定難病ではあるものの、治療によって症状が抑えられた軽症の場合は、重症度基準を満たさないこともあります。ただし指定難病の軽症患者でも医療費が高額な場合は、難病医療費助成制度の対象となります。「軽症かつ高額」である「軽症者特例」の対象者とは、以下の基準を満たす患者です。

軽症者特例の診断基準と重症度基準
「臨床調査個人票」の審査結果において、申請した指定難病の診断基準と、症状がどのくらい重症かということが基準となります。日頃の生活にどのくらい支障があるのか(重症度分類)が判断基準となっています。

高額医療費の認定基準
申請した月以前の12か月間で、申請した指定難病の医療費(10割分)の総額が、33,330円を超える月が3か月以上継続している場合。指定難病の発症から1年未満であれば、発症月から申請月までが対象期間になります。

軽症者特例の手続きの仕方

手続きの流れとしては、まず「臨床調査個人票」(診断書)を厚生労働省のホームページよりダウンロードして難病指定医に記載してもらい、各都道府県に申請します。審査結果において指定難病と認定されつつ重症度基準を満たさなかった場合、難病医療費助成制度の「軽症者特例」の手続きをすることになります。「臨床調査個人票」のほか、「特定医療費(指定難病)支給認定申請書」や「医療費申告書」などの必要書類をそろえて申請窓口に申請します。ただし重症度基準の不認定通知が届いてからおおむね3か月以内など必要書類の再添付は不要な場合もあるでしょう。

「軽症者特例」として新規申請する場合は、「支給認定申請書」の「軽症者特例」の項目にチェックを記入します。申請窓口は住民票のある都道府県の保健所など。各都道府県によって必要書類などは異なりますので、まずは担当窓口に相談したほうがいいでしょう。

 

所得状況に応じて異なる軽症者特例の自己負担上限額

軽症者特例の自己負担上限額は所得に応じて異なります。

軽症者特例の自己負担上限額(月額)
・低所得1(世帯の住民税が非課税かつ本人年収80万円以下)…2,500円

・低所得2(世帯の住民税が非課税かつ本人年収80万円超)…5,000円

・一般所得1(住民税課税以上7.1万円未満)…10,000円

・一般所得2(住民税7.1万円以上25.1万円未満)…20,000円

・上位所得(住民税25.1万円以上)…30,000円

※入院時の食費や生活費は全額自己負担です。

※上記は、2015年1月1日以降の新規申請者一般の自己負担上限額です。

「高額かつ長期」や人工呼吸器等装着者、2014年12月31日以前の既認定者は異なります。

軽症者特例の申請や相談について

「軽症者特例」の申請や相談の窓口は、住民票のある各都道府県の保健所です。ただし各都道府県によって保健センターや福祉事務所などと統合されている場合もあります。また、医療費助成制度の対象となるのは各都道府県による指定医療機関などです。必要書類の違いや注意点も各都道府県によって異なるので、まずは担当窓口で相談したほうがいいでしょう。難病に関する一般的な情報は「難病情報センター」のサイトをご参照ください。

記事監修:森裕司

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