年代で見る「生理と生活」40代は更年期で「パニック」にも
100年ほど前は平均14~15歳だったのが、現在は11~12歳にまで低年齢化。小学生にして、つらい生理痛に悩む女のコがたくさんいるのが現状です」
■社会と闘う20代
本来ならば子宮も成熟し、周期も安定してくるのだが……。
「昔と違って一年中どこでも空調が効いていることもあり、現代女性の体は冷えています。冷えは血行を悪くするため、子宮内膜で分泌される生理痛の原因物質が、いつまでも滞ることに」
さらに、20代は多くの人が社会に出るころ。生活環境の変化や、ストレスも生理を重くする原因だ。労働基準法では生理の症状が重い場合の休暇取得が認められているが、厚労省の発表によれば’14年度の取得率はわずか0.9%!
こうした現状について、女性と月経に関する著書も多数手がけている歴史社会学者の田中ひかるさんは「やはり生理休暇という名前が『使いづらい』原因でしょう。また、『痛みは我慢すべき』という“呪い”に縛られている女性も少なくないはず」とため息をつく。
その“呪い”は形を変えて、日本のピル普及率の低さにも影響。
「ピル(低用量ピル)はもともと経口避妊薬ですが、排卵を止め卵巣を休ませる働きがあります。