2019年3月27日 11:00
80歳以上の「胃がんX線検査」「大腸がん内視鏡検査」はリスク高
、そして、受けることによる利益と不利益を定めたものである。
「このガイドラインはなんでもかんでも受ければよし、とする風潮のがん検診にブレーキをかける意義もあります」(中山氏)
A、Bはおおむね同じ評価で、有効性が高い。Cは受ける利益もあるがそれと同程度の不利益もある。Dは受ける利益がないと評価された検査。Iの評価となっている検査については科学的評価が定まっておらず、今後ランクアップしてAになる可能性もありえるものだ。
中山氏とともに、ここでは「胃がん」「大腸がん」の検査を見ていこう。
【胃がん】
X線検査は、おおむね効果があると認められている。日本では胃がん罹患者じたいが減少しており、家族に胃がんの罹患者がいない人は2年に1度を推奨。
対象年齢は、かつては40歳以上を対象としていたが、ピロリ菌感染者の減少により罹患者が急に減っていることから、50歳以上に引き上げられている。
ただ、高齢者になると話は変わってくる。「内視鏡はやめておきませんか?」
「年をとったら受けられないのか!」
昨今、医師と80歳以上の高齢者との間でこんな侃々諤々の問答が繰り広げられているという。
実は、がん検査にも「適齢期」