2019年8月27日 16:00
安価で安全ながん治療「コータック」がイギリス臨床治験で“目覚ましい効果”
そして55%にあたる6人が『病状不変』という報告でしたが、これは、効果がなかったという意味ではありません。治療後もがんが残っていたとしても、短期間で必ず増大するところをコータック治療12カ月後でも『不変』だったという報告なのです。つまり、治験を受けた患者さん全員の局所進行がんが、コータック治療によって『休眠状態』になったか、あるいは『死滅して繊維組織だけ残った状態』になったという結果が発表されたのです」
この結果により、イギリスではすでに、治験の次の段階であるフェーズ2に向けて準備が進んでいるという。
「それだけ目覚ましい効果があったということでしょう。10月14日にロンドンで、フェーズ2開始に向けた会議が開催され、今年度中にフェーズ2が実施されることが決定される見通しです。その結果がよければ薬としての承認が得られるというところまで、イギリス当局との協議は進んでいると聞いています」
がん患者のために、コータック普及促進を目指し、著書『免疫療法を超えるがん治療革命 増感放射線療法コータックの威力』(光文社)を6月に出版した小川医師が、今後の展望をあらためて語る。
「今回のイギリスでの動きは、3年後の2022年の日本での認可、保険適用を見据えたものです。