2019年9月25日 06:00
リモコン操作が困難になると黄色信号「認知症」の初期兆候
出かけるときにはいつも身なりをきちんとしていたのが、化粧が雑になり、身だしなみもだらしなくなる、といった見た目の変化が表れてきます」
日常生活でも不都合なことが起きてくる。たとえば、電話をかけながらメモを取り、伝言を伝えるのが苦手になる。散歩しながら、簡単な暗算ができない、カラオケで歌いながら、リズムに合わせて手をたたけない、といった、2つの行為を同時に行うことができなくなるのだ。積極的に外出していたのが、急に家に閉じこもるようになったときも要注意。
「最初は体調を崩して『気乗りしないだけ』だと思っていたのが、朝起きて今日何をするのか、スケジュールがわからないなど、今まで難なくできていたことができなくなっていたのです。ゲートボールなど、趣味のサークルに出かけなくなるのは、身なりを整え、段取りをするのに疲労感を感じるという、遂行機能の低下によるものです」
3つ目は「記憶」。認知症の症状が出はじめると、昔の出来事は覚えていても、最近の出来事は覚えていないなど、30分前にやったことのような『近時記憶』を忘れてしまうのが特徴。加齢による「もの忘れ」との違いを知っておきたい。
「よくあるのは、薬を飲んだかどうか忘れてしまい、また飲んでしまったといったように、薬の飲み忘れや飲みすぎなどの管理ができなくなる。