2019年11月20日 15:50
1分あればできる「難聴」予防エクササイズ、自律神経も整える
と語る。そして、数多くの患者を診てきた経験から、「血流の悪化」「内臓疾患」「自律神経の乱れ」という3つの不調が共通していることに気づいた。
「まず最大の原因は『血流の悪化』。私たちの体は約37兆個の細胞からなっていますが、この細胞に栄養と酸素を届けるのが血液です。ですから、血流が悪化すると細胞が栄養不足に陥ります。なかでもダメージを受けやすいのが、細かな働きをするためにたくさん栄養を必要とする器官。その1つが耳なのです」
2つめは「内臓疾患」。中医学で生命エネルギーを指す「気・血・水」の概念と深く関わるという。
「これらの通り道である『経絡』は、代表的なものだけでも全身に12本あるとされ、内臓や表皮などを結んでいます。そして、互いに影響しあって総合的に体の機能を動かしているのです。耳は腎臓につながる『腎経』という経絡にあるほか、ほかの内臓の影響も受けると考えられています。西洋医学でも、糖尿病患者は難聴のリスクが3.7倍上がることが報告されるなど、内臓疾患と耳との関係が注目されているのです」
3つめは「自律神経の乱れ」。無意識下で呼吸や消化、体温調節をつかさどる自律神経は、全身の健康維持に不可欠な存在で、当然、耳の働きにも影響してくる。