2019年11月22日 11:00
ギネス認定!最高齢の美容部員 約60年で累計売上は3億円超
『こんにちは、いいお天気ですね〜』と挨拶から始めてね。2度、3度と辛抱強く通ったものです」
努力は実を結び、売り上げは右肩上がりに。さらに、キクヱさんは自動車免許を取得。愛車のマツダのクーペに乗ってお客さんの元へ通うようになり、仕事はさらに勢いづいた。
「月に100万円近く販売していたときもあります。『主人のお給料はあてにしない』と思って働いていました。仕事は大好きだった。でも、子育てや家事も忙しい。
家事はいっさい私の役目。家では毎日、お酒好きの主人と、おなかをすかせた子どもたちがまっているんですよ。それで、夜になると『あと一軒回りたい』と思いながらも、急いで家に戻って、裏口からそっと入るんです。それで、まずは主人のつまみを出して、時間を稼ぐ。その間に子どものご飯を作っていました」
40代後半で息子たちは大学へ。
「年子に近いから学費も大変。4人のうち2人は東京、1人は大阪で下宿代もかかった。それでも、息子たちを大学に行かせられたのはポーラのおかげ」
末の息子も大学を卒業し一息つけるかと思いきや、離婚した長男の一博さんが、孫3人を連れて戻ってきた。
キクヱさんは再び、3歳、2歳、1歳の孫の育児を担うことに。