2019年12月19日 06:00
“飲みこみ力”鍛えて「誤嚥性肺炎」対策!簡単「のどトレ」4
誤嚥の要因は『反射の衰え』や『喉頭の知覚の低下』もありますが、この喉頭挙上筋群の衰えがもっとも重要だと言えるでしょう。喉頭挙上筋群も加齢によって下垂していくのです。男女ともに、40代ごろからのど仏の位置は下がりはじめているんですよ」
こうしたサインに気づいたら、早めの対処を。
「あまり知られていませんが、『飲み込み力』は鍛えることが可能。トレーニングによって、嚥下機能を高めていくこともできるのです。脳卒中の既往があり、体重も激減、総合病院で『余命わずか』と思われていた80代の患者さんも、飲み込む力を鍛えたことでみるみる元気になり、そこから10年。90代まで元気に過ごされました」
そこで今回西山先生に教えてもらったのが、「のどトレ」。のど周辺の筋力アップと、呼吸機能の維持・向上がその主な目的だ。
「これらはもっとも基本のトレーニングで、とくに『嚥下おでこ体操』と『あご持ち上げ体操』は、喉頭挙上筋群をダイレクトに鍛えます」
【嚥下おでこ体操】
(1)手のひらの付け根をおでこに当てる。(2)おへそをのぞき込むように手のひらとおでこで押しあい、その状態を5秒間キープ。
(3)これを毎食事前に10回おこなう。