2020年1月29日 11:00
ネギが含む栄養分を医師が解説、インフル病原体弱める効果も
「長ネギの健康効果の秘密は『スルフィド類』と『フルクタン』という成分にあります。このうちスルフィド類は、斜め厚切りにして、軽くつぶすことで成分が増えるという特徴があるんです」
長ネギには、もともと「イソアリイン」という成分が含まれるが、切る、つぶすなどして細胞が破壊されると「イソアリシン」という成分に変化し、空気中に漂ってくる。長ネギを切ったときに感じる強いにおいの正体が、この成分だ。さらに、長ネギを加熱するとイソアリシンは健康効果をもたらすスルフィド類に変化する。
「長ネギを斜め厚切りにするのは、断面を広くして長ネギの細胞をなるべく多く破壊し、スルフィド類のもとになるイソアリシンをたくさん作るため。その後、軽くたたいて内部の細胞まで破壊することで、イソアリシンをさらに増やします。それならみじん切りにすればいいのでは?と思うかもしれませんが、イソアリシンは不安定で揮発しやすい成分なので、細かく刻むと逆に成分が減ってしまいます」
加熱のコツは、煮込んだりせず高温でさっと焼くこと。長ネギの内部が高温になりすぎると、イソアリシンの量が減ってしまう。
「仕上げに、抗酸化作用のあるエクストラバージンオリーブオイルで焼きネギをコーティングすれば完璧。