2020年1月29日 11:00
ネギが含む栄養分を医師が解説、インフル病原体弱める効果も
スルフィド類もそのままでは不安定な成分ですが油に溶けやすく、一度溶けてしまえば失われる心配はありません。コーティング後は、食品保存袋などに入れて冷凍保存も可能ですし、細かく刻んでカレーやパスタなどに入れてもOKです」
もう1つの健康成分、フルクタンの正体は、長ネギの芯や青い部分の内側にあるヌルヌルしたもの。フルクタンは熱に強く、加熱するとその一部が甘味成分「フルクトース」に変化する。長ネギは冬になると甘味が増すが、それは旬の時期にフルクタンが増えるためだ。
「スルフィド類、フルクタンの両成分は、血圧を上げる『アンジオテンシン2』という酵素の働きを妨げる作用があります。病院で処方されるメジャーな降圧剤は、この酵素の働きを阻害し血管を広げ、血圧を下げるもの。つまり、長ネギは降圧剤と同じ働きをします。血圧が若干高めの方は、長ネギでの降圧効果を試してみる価値があります。
すでに降圧剤を服用中の方は、医師に一度相談を」
また、スルフィド類には抗血栓作用があるため、血液サラサラ効果も得られる。
「台湾の嘉南薬理大学が行ったラット実験でその効果が出たのは長ネギの生汁。ラットに煮汁を与えた場合は、抗血栓作用は表れませんでした。