2020年9月11日 11:00
つらい抗がん剤治療、続けなければだめ?闘病中の医師が回答
が出版される。
「前著を呼んで、前向きに生きられるようになった、という子宮がん患者さんの声に背中を押されて、勤務先の病院や講演後のアンケート等で寄せられたがんに関する質問に、本を通じてお答えしました」
がん患者や家族のために、何かメッセージを残したいーー。そんな思いから、本誌の質問にも一般論ではなく、医師で患者、そして父で夫でもある大橋さんの“がん患者としての本音”をぶつけてくれた。
【Q1】抗がん剤治療中の夫が、「こんなにつらいなら死にたい」と訴えます。治療を続けないとダメですか?
【A】治療の副作用と、生活と生命のバランスをみて本人に判断させて
この旦那さまが望まれていることは「つらさをとるために死にたい」ではなく「つらさをとって生きたい」ということだと思います。
食事ができなくなるほど、抗がん剤の副作用がひどい患者さんの中には「治療をやめて、楽になった」と喜ぶ人もいますから、それも一つの選択肢でしょう。私も毎日服用する抗がん剤は通常の半分しか飲んでいないのに、お尻の粘膜がただれて、トイレの温水洗浄のたびにヒリヒリします。口角も切れてしまい、「おー」は言えるけど、痛くて大きく口を開く「あー」