医大准教授が“寝返りナシ”睡眠に警告、スマホ操作も原因に
しっかり寝たはずなのに、朝がツラい。いくら寝ても疲れが取れない……。そんな睡眠に関する悩みを抱える人は多い。
「寝ている間に疲れが取れないのは、寝返りを打たずに、じっと同じ姿勢で寝続けているせいかもしれません。幼い子どものように、コロコロと寝返りを打ちながら眠るのがよい睡眠なのです」
東京医科大学の遠藤健司先生はそう解説する。寝返りを打たずにじっと寝ていると、あおむけ寝の人は背中に、横向きの人は体の側面に、血液やリンパ液など体の水分がたまり、これがむくみにつながってしまう。また、長時間体重を支え続ける部位の負担は大きく、体液がよどみ、めぐりが悪くなる循環障害を引き起こすという。
「本来、動物は動いていないと命が危険にさらされるため、動かないことを不快と感じるように体ができています。
それは寝ている間も同じ。適度に動いているほうが、“正常な寝相”と言えるのです。個人差がありますが、平均6〜7時間眠る間に、6〜38回寝返りを打つというデータもあります。しかし、たとえば特に疲れた日や深酒をした日、また、睡眠薬を飲んでいる人などは動かない不快感に気づかず、そのため寝返りを打たずに朝まで眠ってしまうこともあるのです」