2021年1月11日 11:00
血液型でかかりやすい病気は違う…最新医学の統計から分析
永田先生が血液型と病気リスクの関連性について研究を始めたのは、あるメディアから「医療保険に加入する際に、血液型の告知は必要か?」という質問を受けたことがきっかけだという。
「調べてみると、現在、保険の告知に血液型は必要ありませんでしたが、2000年代になってから、世界各国で大規模調査が行われ、血液型と特定の病気のリスクの関係性が次第に明らかになってきたのです。近年、病気のカルテの電子化が進み、データ分析しやすくなったことも、多くのデータ収集が行われるようになった一因でしょう」
すべて統計的なデータの裏付けはあるが、理由までは解明されていないものも多いとか。永田先生の解説で、血液型別なりやすい病気を解説してもらった。
■A型がなりやすい病気「胃がん、心筋梗塞」
「’10年、スウェーデンの研究チームが100万人を対象に35年間のデータを集め、A型はO型に比べ、1.2倍、胃がんになるリスクが高いと報告しました」
そのデータの表を見ると、じつはAB型のほうが1.26倍で、A型よりリスクが高いことになっているが、スウェーデンではAB型が極端に少ないため、リスク評価基準を満たしていないという見地から、A型のリスクが重要視されているという。