2021年2月4日 15:50
加湿器の水 放置したまま使用で肺炎に…抗菌グッズ過信は禁物
加湿器用の抗菌グッズや、タンクが抗菌加工された加湿器を使うのも手だ。ただし、過信は禁物と矢野先生。
「感染症医学の世界では、抗菌グッズを全く信用していません。菌が全滅するほどの消毒薬を入れた水を空気中に散布して吸い込むほうが問題がありますし、吸い込んで問題がない濃度であれば、滅菌させる効果は見込めないでしょう。また、水道水には塩素が入っているから安心とは思わないこと。塩素は2日後には蒸発してほとんど残りません」
万が一、加湿器肺炎になった場合はどうすればよいのだろうか。
「治療法はありますが、過敏性肺炎の場合、診察を受けても加湿器が原因とわからず“治りにくい風邪”と診断されてしまう可能性があります。超音波式の加湿器の水を交換せずに使っている場合、診察時に加湿器を使っていることを伝えたほうがよいでしょう」
空気が乾燥するこの時季、風邪やコロナ対策にも加湿はとても重要だと矢野先生。
「加湿をして粘膜の潤いを保つことは、感染症予防に効果があるので、加湿器を使うのは大賛成です。ただ、日々のお手入れはしっかりと行ってください」
加湿器を正しく使って、コロナも加湿器肺炎も防ごう。
「女性自身」2021年2月16日号 掲載
千葉大学病院とNTT Com、日本で初めて薬剤耐性菌の地域間ベンチマークシステムを開発