2021年3月15日 06:00
歩行困難防ぐために…足の「3つのアーチ」とケア習慣を知る
ただし、正しいセルフケアをするには足に対する正しい知識が欠かせない。まずは人の「足」の機能を見てみよう。人の体重を支える「足」の骨には、縦方向と横方向に弧を描くように3つのアーチがあり、それらが体重を分散するようにして体を支えている。
かかとと小指の付け根を結ぶ「外側の縦アーチ」、かかとと親指の付け根を結ぶ「内側の縦アーチ」、5本の指の付け根を結ぶ「横アーチ」の3つで、このうち加齢とともに崩れてきやすいのが「内側の縦アーチ」で、「扁平足」原因になりやすいという。
「扁平足になると足を前に進める力が弱くなり、ペタンペタンと歩くようになります。すると、足が疲れやすくなったり、だるくなったりするだけでなく、外反母趾などの変形障害が起きやすくなってしまいます。ではなぜ、アーチが崩れてくるのかというと、それは加齢とともにアキレス腱が硬くなってくるからだと考えられます」
歩行のとき、足は、かかと、足首の関節、MTP(指の付け根の関節)を順番に回転させて、体を前に進めていく。アキレス腱が硬いと、すねが前に倒せないため、代わりに「内側の縦アーチ」をつぶすことによって、すねの骨を前に倒すようになる。