2021年12月25日 11:00
花粉症や高血圧の薬も出荷調整に…薬局から消えた処方薬リストとその対処法
しかし厚労省は、医療費削減のため、年々、ただでさえ安い薬価をさらに引き下げています。すると、薄利多売に陥ったメーカーは少しでも製造コストを削減しようとして無理をする。その結果、今回のような事態が起こったのではないでしょうか」
こうした供給不足は、果たしていつまで続くのか。
「厚労省は正常化までに少なくともあと2年かかると発表しています。先日、大手ジェネリックメーカーの沢井製薬が問題を起こした小林化工の工場と従業員を引き継ぎ、’23年の春に出荷を開始する見込みだと発表しましたが……」(Aさん)
まだまだ安定供給までの道のりは遠そうだ。
患者として、なにか備えられることはあるのだろうか。Aさんがアドバイスしてくれた。
【薬不足への対処法】
〈1〉かかりつけ薬局をつくる
定期的に処方されている薬があることを薬局側が把握していれば、その分だけは最低限確保してくれる場合がある。
〈2〉受診1週間前に薬局と電話で相談する
事前に電話などで処方薬があるかを確認しておけば、来局日までに薬を用意してくれる場合がある。
〈3〉健康診断や検査の結果を薬剤師に伝える
本来使いたい薬が在庫切れで、代わりとなる薬を提案してもらう際に、薬が合わないリスクを減らすことができる。