2022年5月19日 06:00
熱中症リスク、子供への影響…感染症専門医語る「7月にマスクを外すべき理由」
これら3つの条件が整い、感染しても重症化を防ぐ見通しが立つ7月こそ、逃してはいけないタイミングなのだという。
■マスクを着用し続けるデメリットとは
同時に、マスク着用を続けるデメリットを見極めることも重要だ。
「7月は、気温が上昇して熱中症の患者が急増します。高齢者はエアコンが効いた室内でもマスクをしたままだと熱中症になることもあり、最悪の場合は死に至ります。昨年に比べ外出機会が増えている今年は、熱中症患者の増加が予想されます。熱中症リスクを避けるためにも、夏にはマスク着用をやめるべきでしょう」
そして、矢野先生はマスク習慣による“副作用”が将来的に表れてくることを危惧している。
「人間はさまざまな病原体に遭遇し、感染することで免疫を獲得していきます。手足口病やヘルパンギーナ、おたふくかぜなど、大人になってから感染すると重症化しやすい病気も少なくありません。
特にワクチンがない『サイトメガロウイルス』は、子どものころに感染しても無症状や鼻かぜ程度のケースがほとんどですが、大人になってから感染すると大きなリスクに。妊娠中の女性が感染すると、母子感染によって生まれてくる赤ちゃんに目や耳の障害、頭が小さくなる小頭症などを高確率で引き起こします」