2022年5月19日 06:00
熱中症リスク、子供への影響…感染症専門医語る「7月にマスクを外すべき理由」
現時点でもサイトメガロウイルスに対する免疫をもつ妊婦は7割程度。それがさらに低下することが懸念されるという。
「マスク着用によって、“小児期に感染すべき感染症”に遭遇する機会が奪われてしまうことも大きな問題なのです」
また、4月から9月は病院の閑散期にあたることも7月にマスクを外せる理由のひとつに。
「わたしは病院経営に関わったことがあるのでわかりますが、病院は10月から病床が埋まりはじめ、冬には満床になります。閑散期である夏は、医療従事者のマンパワーに比較的余裕があります。マスクを外すことでコロナ感染者が増えることも予想されますが、7月からであれば冬に入る前に感染のピークを迎えるため、医療ひっ迫を防ぐことができます」
■ウィズコロナでは“メリハリある対策”を
ただ、コロナ感染後の後遺症を心配してマスクを外すのをためらう人も多くいるが。
「コロナ後遺症は明らかになっていない部分が多いですが、『重症者は軽症者よりも後遺症が多い』『ワクチン接種者は未接種者よりも後遺症が少ない』という報告があります。3回目のワクチン接種をして、後遺症になりにくい体を作ることが大切です」
もちろん、高齢者施設や病院など、重症化リスクがある人と接する場合や、多くの人が密集する場など、マスク着用が必要となるケースはある。