ビューティ情報『専門医が解説!女性を悩ます外反母趾の原因と痛みの対処法』

専門医が解説!女性を悩ます外反母趾の原因と痛みの対処法

2018年3月10日 20:00
 

外反母趾の症状は人によってまちまちですが、立っていられなくなるほどの酷い痛みに悩まされている方もいます。

足のトラブルは人に話しづらいために痛みを我慢しがちですが、その我慢がより深刻な状態にしてしまうので注意が必要です。

そもそも、一度なってしまった外反母趾はセルフケアで治すことは可能なのでしょうか?

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外反母趾で悩む女性


誰しもがなり得る外反母趾について、形成外科医の桐生有紀先生にその予防策と対処法を伺ってきましたので参考にしてくださいね。

桐生先生


■プロフィール
桐生有紀先生
国公立大学医学部卒業、日本医科大学付属病院形成外科・美容外科勤務を経て、2016年より天現寺クリニック院長就任。
【所属病院・クリニック】天現寺クリニック
【所属学会・団体】日本形成外科学会/日本美容外科学会(JSAPS)/日本抗加齢医学会/点滴療法研究会

外反母趾の症状とは

足の親指(母指)が人差し指(示指)の方向に外反(外側に反っている)している状態を言います。
一般的には「足の人差し指のほうに親指の付け根が20度以上曲がっている状態」と定義されており、外反母趾になると、親指の関節の内側の突き出たところが痛み、突出部が靴に当たって炎症を起こします。

外反母趾


曲がっている角度が20~30度だと軽度、30~40度だと中等度、40度以上だと重度とされます。

重度になると何もしなくても痛むようになります。

診断は見た目の変形の程度、痛みの程度(親指の突出部を押すと痛む、靴を履くと痛む、何もしなくても痛む)で行われます。

外反母趾の原因

外反母趾の主な原因は靴を履くことです。
つま先が細い靴を履くと親のつけ根から先が圧迫されてしまい、変形につながります。

またハイヒールなど踵が高い靴は角度が付き前傾してしまうため、先端にかかる力が増してさらに変形させるという悪循環を招きます。

ハイヒールを履く女性


しかし、靴だけが原因でない場合もあります。

外反母趾は足の親指のみの変形だと思われることが多いですが、足全体の構造の崩れの結果として、親指が変形してしまうケースもあります。健常な足には縦のアーチ(土踏まず)だけでなく、横のアーチがあります。

足はアーチが変化することで、歩く際の負荷を減らしています。踵(かかと)から着地し、足底の外側、小指側、そして親指の順に圧が踵から先端へ移動していき、最後に趾の付け根で地面を蹴り出す。

この一連の動作は、アーチがあるため圧が一点に集中せずに済むのです。

足の図


扁平足など、これらのアーチが崩れた状態だと、この圧の移動が上手くいきません。
親指の付け根よりも人差し指の付け根付近に、大きな圧がかかるようになってしまいます。

こうした足のバランスの崩れによって、指の中ほどにある親指の中足骨が扇状に内側に開き、それから先の指は逆に靴で外側に圧迫されて外反母趾になってしまうのです。

その他、加齢とともに、歩き方、肥満や筋力低下などによっても起こりやすくなります。

また、長時間の立ち仕事、O脚なども原因の一つとされています。

外反母趾になりやすい生活習慣

第一に「足の指を使わない歩き方」をしていると外反母趾になりやすくなります。

足の指が体重を十分に支えていないことで、足の指の筋力が低下することが原因となるのです。

足の指で体重を支えて立たずに、踵に体重をかけて立っていると重心が後ろにずれてしまいます。そうすると、足の指が体重を支えなくなるので指の筋肉(指で地面を掴む筋肉)が劣化してしまい、足底を地面に着けても指だけが浮いてしまう、「浮き指」という症状を引き起こします。

浮き指の女性の足


足の指は地面を掴むように、地面に着いて体重を支える時に働きます。足底だけで体重を支えていると、どんどんと指で地面を掴む筋肉が退化していき、浮き指、そして外反母趾へと繋がってしまうのです。

同時に足の指を使わずに指の付け根付近で体重を支えて歩いていると、指の付け根に圧がかかり、その部位の角質が厚くなったり、鶏眼(けいがん。別名「うおのめ」)や胼胝(たこ)が生じやすくなるなど、他のトラブルも引き起こしやすくなります。

外反母趾の予防方法

外反母趾の主な原因である靴を改善させることはもちろんですが、上記で申し上げた足の縦と横のアーチを維持し、足の構造が崩れないようにすることが外反母趾の予防につながります。アーチを構成している筋肉を意識して生活習慣の改善を行い、それと同時に足の指のトレーニングを行うことが大切です。

生活習慣の改善】

足の指を使わないで歩くと足底が一面にベタッと着地し、重心の移動がなされません。そのため、足の縦アーチ、横アーチを構成している筋肉を鍛えるように歩くと良いでしょう。
踵から着地し、徐々に前方に体重を移動させ、最後は足の指で地面を掴む様に押し出すことを日々意識しながら歩くのがポイントです。長時間立ち仕事をする場合は姿勢も意識しましょう。
肥満やO脚などの改善も外反母趾の予防につながりますよ。

【足指トレーニング】

(1) 片足ずつ、地面に置いたタオルを足の指でゆっくりと掴みあげる
(2) 足の指のすべてを開く(グ、チョキ、パー)ような、足じゃんけんを行う
(3) 両足の母指に輪ゴムをかけて足先を開く体操を行う
(4) 長時間立っている際も足の指で地面を掴む動作をする
(5) 親指と人差し指の間に装具をはめる

外反母趾の対処法

保存的療法(手術以外の治療方法)と手術療法があります。

【保存的療法】

(1)靴を工夫する

女性の足元


余裕のある靴を選んで履く、または、靴専門店で自分の足を計測してもらい、自分の足の形に合った靴を履く。治療用の靴を作ってくれる病院もあります。
ただしこれは外反母趾を根本的に治すのではなく、変形した足に靴を合わせて少しでも楽に歩けるようにするものです。

(2)装具をつける
一人一人の外反母趾の変形に合わせた装具を作り、靴に装着します。中敷きタイプや親指と人差し指の間に挟むタイプ、親指を内側に引っ張るタイプなどがあります。
病院で作れることもあり、また市販品もあります。痛みが軽減され、ある程度外反母趾の変形を矯正できます。

(3)テーピングをまく

強力な絆創膏を使って外反母趾の変形を矯正します。
病院の外来やリハビリで指導を受けることもできます。一人一人変形の状態は異なるので、最初は巻き方の指導を受け、慣れたら自身で巻くと良いでしょう。

(4)リハビリを行う
足の指で地面を掴む筋力を強化したり、ストレッチを行い外反母趾の変形の矯正します。

【手術療法】

外反母趾の症状はさまざまなため、手術方法も多種あります。
全身麻酔を行う場合もあれば、局所麻酔で済む場合もあります。

全身麻酔を行う場合は入院が必要な場合がほとんどで、症状によって入院期間も数日から数ヶ月と異なります。片足や両足かでも変わってきます。

術後は約1~2週間ギプス固定されることが多く、その後リハビリを行い、体重を少しずつかけながら徐々に動かせるようにしていきます。
大体退院後2ヶ月頃には、通常の歩行が可能となります。

外反母趾の原因と痛みの対処法まとめ

女性なら誰しもヒールを履いて足が痛くなった経験があるのではないでしょうか?その痛みを放っておくと外反母趾はどんどんと進行してしまい、手術が必要となる場合もあるので注意が必要です。

自分の足に合った靴を履くことで足への負担を減らしたり、日常的に歩き方を意識することは予防とできてしまった外反母趾の改善につながります。

まずは生活の見直しをおこなってみましょう。痛みが続くようであれば、専門医のアドバイスを受けることも大切です。外反母趾は、生活習慣の改善と早めの対処がポイントですよ!

(LBR編集部)

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