2012年8月9日 13:30
42度のお風呂に入れば、紫外線によるシワが防げる!?慶応大などが研究発表
このタンパク質が増えると、細胞はストレスに強くなる。
そこで、研究グループでは、この熱ショックタンパク質(HSP)のうち、とくに細胞を保護する作用が強いHSP70に注目し、紫外線による皮膚の障害をおさえたり、シミを抑制したりすることを発見してきたという。
そして、今回さらに研究を進めたところ、シワとの関連性も明らかになったというのだ。まず、マウスの皮膚を42度のお湯に5分間つけるとHSP70などのHSPが増加した。そのあとに紫外線を当てるという処理を10週間継続し、シワの形成を調査したという。
すると、37度のお湯に5分間つけたグループのマウスには、はっきりとしたシワができたものの、42度のお湯につけたグループではシワがほとんどできなかったというのだ。またHSP70を常に生産している遺伝子改変のマウスでも同じ結果が確認されたという。
メカニズムを検討したところ、HSP70がコラーゲンを分解するタンパク質を減らすことが確認されたそうだ。
さらに他のHSPにはコラーゲンの生成を助けたり、質を高めたりするたんぱく質もある。こうしたHSPの働きが温熱によって生まれ、シミ・シワを抑制できることが期待できるようだ。