ビューティ情報『【医師解説】不眠症対策の悩みを解消!病院の選び方から睡眠薬まで <日本睡眠学会認定医 佐藤幹先生>』

【医師解説】不眠症対策の悩みを解消!病院の選び方から睡眠薬まで <日本睡眠学会認定医 佐藤幹先生>

たとえば1回の処方で20回分の薬を出すと、その後まったく薬をもらいに来ない方も多いです。あるいは2〜3ヶ月後に来られて、3日に1回程度のペースで使っているとおっしゃる方、出張のときにだけ使っているという方もいらっしゃいます。

いわゆるヘビーユーザーの方は月1回ぐらいの割合で薬をもらいに来ますが、そのような場合は神経症に近い病態であり、神経症の症状のひとつとして不眠が出ている可能性が高いと考えられます。治療期間は年単位になり、数年に及ぶこともあります。もしくは、睡眠時無呼吸症(SAS)など、睡眠の質を悪くするような別の要因が重なっている場合には、睡眠薬だけでは改善しません。原因疾患が治癒するまで、治療期間は長くなる傾向にあります。睡眠を専門とする医師の間では現在、薬物的な依存が強いといわれているベンゾジアゼピン系の薬は処方しないようにしています。使うのは非ベンゾジアゼピン系の薬か、オレキシン受容体拮抗薬(商品名:ベルソムラ)やメラトニン受容体作動薬(商品名:ロゼレム)といった薬です。


強い不眠の方は睡眠薬を服用しないと眠れないので、その場合はある程度毎日服用してもかまいません。毎日服用しても問題がないように、依存性が少なくリバウンドしないような薬としてベンゾジアゼピン系以外のものを第一選択にしています。

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