【医師解説】不眠症対策の悩みを解消!病院の選び方から睡眠薬まで <日本睡眠学会認定医 佐藤幹先生>
睡眠日誌で睡眠の状態と薬の服用状況を把握
また、不眠の患者さんには睡眠日誌(睡眠表)で睡眠の記録をつけてもらうようにしています。睡眠日誌(睡眠表)には、睡眠薬を使った日に印をつけてもらう欄があり、床についた時間や起きた時間、途中で起きた時間や実際に眠れた時間などを表に記入するようになっています。それを2週間、1ヶ月というように一定期間書いて持って来てもらいます。日誌をつけると患者さんも自分のことがよくわかりますし、逆にそういったものがないと質問をしても曖昧な記憶だけで答えてしまうため、実際の状況が十分に把握できないからです。
ただし几帳面な方の場合には、時間を分単位で正確に書こうとするなどあまりにも細かいところにこだわってしまい、逆に眠れなくなってしまうことになっても困ります。ですから、その都度時計を確認しなくてもよいので、朝起きた時の大まかな印象で書いてくださいとお伝えしています。自分自身の睡眠を長い目でみることによって、少しずつよくなっていることが実感できるというのも睡眠日誌のよい点です。
検査のデータが「良好」でも「不眠症」の場合も
実際に不眠症の方の脳波などを調べてみると、ほぼ全員が自己申告よりも客観的によく眠れています。