【医師解説】その不眠、レストレスレッグス(むずむず脚)症候群が原因では?
というような情報がないとなかなか気づきにくい疾患です。
睡眠時無呼吸症候群と周期性四肢運動障害の合併も多く、睡眠時無呼吸症候群を疑って終夜睡眠ポリグラフ検査をしたときに、たまたま周期性四肢運動障害が見つかることもあります。睡眠時無呼吸症候群に対するCPAP治療をしても熟睡感がない、昼間の眠気が改善しないという場合には、周期性四肢運動障害の治療を併用すると不眠や昼間の眠気が改善します。
レストレスレッグス症候群の耐えがたい症状
患者さんにほとんど自覚がない睡眠時無呼吸や周期性四肢運動障害に対して、レストレスレッグス症候群は意識のある状況での障害です。夕方からなんともいえず脚がむずむずして眠れない、脚を動かさずにいられないといった症状は患者さんにとっては本当につらいものです。患者さんの中には「この脚を取ってほしい」というくらい症状が強い方もいらっしゃいます。
私が実際に診ていたある患者さんは、血液検査で明らかに貧血があったため、話を聞いてみたところ、実は便腺が細く血便だということがわかりました。大腸がんを疑い、検査を受けなければならないのはわかっていましたが、検査台の上でじっとしていることが耐え難いから検査や治療を受けたくないとおっしゃっていました。