国産CPAPで睡眠時無呼吸症候群の治療を変える、メトランの挑戦
もちろん、それはどの領域にも言えることではありますが、ことCPAPに関しては非常に多くの技術が特許で押さえられていました。しかも国内メーカーの製品がなかったため、それらの特許はすべて欧米で取得されており、そのことが大きな壁となっていたのです。 そこで私は、メトランの現・代表取締役社長である中根伸一君がスタンフォード大学で研究していたニューラルネットワークのことを思い出しました。スタンフォード大学はニューラルネットワークの研究では世界でもレベルが高いことで知られています。彼の卒業論文のテーマは気道の閉塞をニューラルネットワークで検知できるというものでしたが、このテクノロジーを使えば特許に関係なく独自のCPAP装置が作れるということがわかり、ようやく国産第一号という形で世に出すことができたのです。
睡眠時無呼吸症候群の患者として自分が使うために開発したJPAP
当時は、なんとかして要求された仕様通りのものを作り、いろいろな患者さんに使ってもらうというところからスタートしました。しかしその後、自分が検査を受けて睡眠時無呼吸症候群と診断されたとき、私は「それなら患者として自社の製品を使える!」