脳をオーバーヒートさせない! 睡眠の驚くべき効果を探る
運動したわけでもないのに「疲れた!」と感じるときの疲れは、脳に老廃物がたまっているのかもしれませんね。
マウスを使った実験によると、脳にたまった老廃物は、脳脊髄液が脳組織を循環することで排出されます。睡眠中は、脳細胞が60%程度収縮します。
そのため、脳脊髄液が脳内をより早く、自由に流れやすいので、老廃物も排出されやすいということです。これは、昼間は活気あふれる施設が、夜になり静まり返ってから、清掃員さんを入れて掃除をするのに似ています。
昼間は、お客さんがいて仕事がしにくかった清掃員さんたちも、閉館後はスムーズに動けるようになります。その結果、作業効率が上がり、施設内がきれいに保たれます。つまり、睡眠を取ることで脳の機能を正常に保つことができるんです。
活動と老廃物の排出、同時に効果的にできないの?
「睡眠時間はそこそこでいいから、一定の機能をずっと保てるようにはできないの?」。寝る間を惜しんでがんばっている人なら、そんな考えも浮かんでくるかもしれませんね。脳の老廃物を排出するこのシステム、起きているときも働いてはいますが、起きているときに比べ、寝ている間の活動量は10倍にもなるそうです!
ですから、脳を疲れさせないためには、スローペースでぼちぼち働くよりも、メリハリを付けて働く方がいいのかもしれませんね。