「朝型」と「夜型」には理由があった!体内時計の個人差が生む「朝型」と「夜型」
ある量まで減少すると、また時計遺伝子は活発化して、タンパク質は再び盛んに作られるようになります。このサイクルがおよそ24時間なのです。
時計遺伝子はいくつもあって、共同作業をしています。それぞれの時計遺伝子は、人それぞれ異なります。この微妙な違いで、製造されるタンパク質の量的な変動が起こります。量的な変動は、体内時計の周期の個人差として現れます。
体内時計は24時間周期ではない
腕時計や壁掛け時計などの機械式の時計が正確に24時間を刻むのに対して、人間の体内時計は24時間よりも微妙にずれていて、24時間よりも短いか、長いのです。
体内時計の周期が24時間よりも短めだと朝型になります。
体内時計の周期が24時間よりも長めだと夜型になります。
朝に活動的な朝型人間と、夜に活動的な夜型人間は、体内時計の作り出すタンパク質の量的な周期によって決まるということになります。
2013年に国立精神・神経医療研究センターの三島和夫博士らの研究チームは、皮膚の細胞をとり、培養することで、この周期を把握する方法を開発しました。研究は、今後も継続して行われるそうです。体内時計の性質を検査できる方法が確立されれば、朝型、夜型の時間特性に合わせた効率的な活動スケジュールを組み立てることができるようになると期待されています。