ホルモンを調整!? メラトニンと「ACTH」の意外な関係
ぐっすり眠るために必要とされるメラトニン。実は、健康な身体づくりをサポートする役割もあるそうです。また、難病の治療やストレス緩和に効果があるのではないかと考えられ、研究が進められています。では、どんな病気に対して、どのように効果的なのでしょうか?
メラトニンがクッシング病治療の糸口に!
クッシング病と呼ばれる病気をご存じでしょうか?これは、高血圧や糖尿病、肥満などの症状を招く上に、筋肉の委縮や骨粗しょう症などを引き起こすもの。
今までは症状に作用する効果的な薬がありませんでしたが、ACTHというホルモンの過剰な分泌が原因になるらしく、治療のために研究が行われていました。
そして、クッシング病の原因となるACTHの分泌を抑えるにはメラトニンがよいことが、岡山大学の研究によって明らかになりました。メラトニンといえば、朝起きてから夜寝るまでのリズムを作る成分。
でも、どうしてこの難病に対して効果が期待できるのでしょうか?
なぜ夜勤をすると睡眠の質が下がるの?
クッシング病の患者さんを調べると、ACTHの分泌リズムが消失していることが分かりました。
そこで、生活リズムを整える効果が期待されるメラトニンの作用に注目が集まったようです。